JPH10101245A - 印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送される被印刷物が搬送ローラにより押し
上げられその印刷面にしわが生じることなく印刷動作を
円滑に行うことができ、しかも、既存の装置における大
幅の設計変更を伴うことなく搬送途中の被印刷物の浮き
上がりを改善することもできること。 【解決手段】 搬送部２０におけるベルト６４上に配さ
れる折り畳まれた包装容器２とインクジェットヘッド８
２ＩＡ〜８８ＩＢとの間に、ローラチェーン１０４Ａお
よび１０４Ｂが設けられたもの。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、搬送される被印刷
物の印刷面に対して印刷動作を行う印刷部を備える印刷
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】印刷装置は、例えば、搬送路に配される
被印刷物を所定の速度で搬送する被印刷物搬送部と、被
印刷物搬送部の搬送路上に移動される被印刷物の印刷面
に対向して配され印刷面に印刷動作を行う印刷部とを含
んで構成されている。被印刷物搬送部における搬送路上
には、被印刷物が例えば平板状の部材である場合、被印
刷物における搬送方向に直交する方向への位置ずれを抑
制する搬送ローラが複数個所定の間隔をもって搬送路に
沿って設けられている。

【０００３】また、印刷部には、例えば、被印刷物の印
刷面に対して印刷データに基づいてインクを吐出し吸着
させて印刷動作を行う複数のインクジェットヘッドが搬
送方向に沿って所定の間隔をもって備えられている。イ
ンクジェットヘッドは、複数のインク吐出口が配列され
るインク吐出口形成部が被印刷物の印刷面に対して所定
の距離をもって近接して配されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述のような印刷装置
においては、例えば、図５に示されるような、折り畳め
られた包装容器である被印刷物に対して印刷を行う場合
がある。包装容器２は、例えば、紙袋とされ、一端に開
口部を有する胴部２Ａと、胴部２Ａの他端を略矩形状の
部材で閉塞し底部を形成する綴じ部２Ｂとを含んで構成
されている。

【０００５】胴部２Ａは、所定の図形および文字などが
印刷される記録面２ａを有している。胴部２Ａの両側部
には、それぞれ、包装容器２が折り畳んだ状態と拡張し
た状態とがとられるように折目部２ｂおよび２ｃと、折
目部２ｂと折目部２ｃとの間に折り込まれた折目部２ｄ
とが形成されている。

【０００６】このような包装容器２が図５に示される矢
印Ｃが示す搬送方向に沿って搬送される場合、搬送方向
に向かう側における折目部２ｂが搬送ローラとの摩擦に
より上方に、即ち、インクジェットヘッド側に押し上げ
られるとともに記録面２ａに搬送方向に沿ったしわが生
じる場合がある。このような場合、押し上げられた折目
部２ｂおよびしわがインクジェットヘッドのインク吐出
口形成部に衝突しその印刷動作が中断せしめられる虞が
ある。このような場合、搬送ローラを増やし複数の搬送
ローラの相互間隔を短くし折目部２ｂの浮き上がりを抑
制することも考えられるが、既存の装置の大幅な設計変
更を伴うために得策とは言えない。

【０００７】以上の問題点を考慮し、本発明は、搬送さ
れる被印刷物の印刷面に対して印刷動作を行う印刷部を
備える印刷装置であって、搬送される被印刷物が搬送ロ
ーラにより押し上げられその印刷面にしわが生じること
なく印刷動作を円滑に行うことができ、しかも、既存の
装置における大幅の設計変更を伴うことなく搬送途中の
被印刷物の浮き上がりを改善することもできる印刷装置
を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項１において、本発明は、印刷面を有する被
印刷物を搬送する被印刷物搬送部と、被印刷物の印刷面
に対向して配され該印刷面に対して印刷動作を行う印刷
部と、被印刷物搬送部により搬送される被印刷物の印刷
面と印刷部との間に搬送方向に沿って配され搬送される
被印刷物における進行方向側端部の浮き上がりを規制す
る被印刷物規制部材と、を備えて構成される。

【０００９】請求項２において、本発明は、被印刷物が
包装容器であってもよい。

【００１０】請求項３において、本発明は、被印刷物規
制部材が鎖状部材であってもよい。

【００１１】

【発明の実施の形態】図３および図４は、本発明に係る
印刷装置の一例を示す。

【００１２】図３および図４に示される装置は、被印刷
物として例えば、図５に示されるように折り畳まれた包
装容器２の記録面２ａに対して印刷動作を行うものとさ
れる。

【００１３】本装置１０は、積載される複数の包装容器
２が収容される被印刷物収容部１２と、被印刷物収容部
１２内に収容される包装容器２のうちの１個を保持しそ
れを搬送路の始端部に移送する被印刷物移送部１４と、
被印刷物移送部１４により移送された包装容器２を搬送
する搬送部２０と、搬送部２０により搬送される包装容
器２の記録面２ａに対して印刷動作を所定のタイミング
で行う印刷部１６と、搬送部２０の下流側に設けられ所
定の文字および図形などが印刷された包装容器２を積載
収容するバケット部１８とを含んで構成されている。

【００１４】被印刷物収容部１２は、６本の脚部２６ａ
を有する基台２６に設けられるリフト機構部２２上に配
設され包装容器２が複数、例えば、５０枚積載されるフ
レーム部材２８と、積載された複数の包装容器２におけ
る胴部２Ａの開口部側に当接しその端部を揃える板状部
材２４とを主要な構成とされる。

【００１５】リフト機構部２２は、図示が省略される駆
動部からの回動力によりフレーム部材２８を昇降動さ
せ、フレーム部材２８内の包装容器２が搬送部２０に移
送されるごとに所定の移動量分フレーム部材２８を所定
のタイミングで上昇させ最上端の包装容器２の位置を所
定の位置に維持するものとされる。

【００１６】フレーム部材２８には、積載される包装容
器２の綴じ部２Ｂの対応する位置に、テーブルの一端が
回動可能に設けられている。そのテーブルは、リフト機
構部２２の上部に設けられるモータ３０により駆動され
るリンク機構を介してリフト機構部２２の上部に対して
所定の傾斜角度をもって位置せしめられる。

【００１７】モータ３０は、図示が省略される制御部か
らの駆動制御信号に基づいて制御される。制御部は、搬
送部２０の幅方向に伸びる支持部材３６に設けられるア
ーム部材３４の支持軸３４ａに一対配設され、積載され
た包装容器２までの距離を検出する距離検出部３２ａか
らの検出出力信号に基づいて最上端の包装容器２が搬送
部２０の搬送路に対して略平行となるようにモータ３０
を駆動制御する。

【００１８】また、板状部材２４は、フレーム部材２８
にヒンジ機構を介して連結され、選択的に図３に二点鎖
線で示されるように、包装容器２の印刷面２ａに対して
平行状態となるとともに包装容器２の印刷面２ａに対し
て倒立状態に維持される。これにより、板状部材２４が
図３に実線で示されるように、包装容器２の印刷面２ａ
に対して倒立状態に維持されるとき、板状部材２４が積
載された包装容器２における胴部２Ａの開口部側に当接
しその端部が揃えられることとなる。

【００１９】被印刷物移送部１４は、包装容器２の印刷
面２ａを吸着保持する吸着盤（バキュームパッド）４０
Ａを有するロッドを備えるエアシリンダ部３８Ａ、およ
び、包装容器２の印刷面２ａを吸着盤４０Ａと協働して
吸着保持する吸着盤４０Ｂを有するロッドを備えるエア
シリンダ部３８Ｂと、吸着盤４０Ａおよび４０Ｂを被印
刷物収容部１２における包装容器２の上方の位置、およ
び、搬送部２０の始端部の上方の位置に移動させるエア
シリンダ部４４と、ブラケット部材４２にエアシリンダ
部４４に対して略平行に一端部が連結されガイドブロッ
ク４８ａおよび４８ｂにより摺動自在に支持されるガイ
ドロッド４６ａおよび４６ｂと、エアシリンダ部４４、
ガイドロッド４６ａおよび４６ｂが固定される支持プレ
ート５２とを含んで構成されている。

【００２０】支持プレート５２は、支持部材３６に平行
に所定の間隔をもって搬送部２０に配される支持部材６
２と支持部材３６とに跨って支持されている。

【００２１】エアシリンダ部３８Ａおよび３８Ｂは、後
述する空気供給部５４からの作動空気が供給されると
き、それぞれ、吸着盤４０Ａおよび４０Ｂを有するロッ
ドを所定の位置まで伸長状態もしくは収縮状態、即ち、
上昇もしくは下降させる。また、吸着盤４０Ａおよび４
０Ｂは、包装容器２の表面に当接されるもとで、後述す
る真空ポンプ５６が作動状態とされることにより所定の
真空度をもって吸引されるとき、包装容器２を保持し、
一方、真空ポンプ５６が非作動状態とされるとき、包装
容器２を離すものとされる。

【００２２】エアシリンダ部３８Ａおよび３８Ｂが所定
の間隔をもって配設されるアーム部材４０にブラケット
部材４２を介して連結されるエアシリンダ部４４は、後
述する空気供給部５４からの作動空気が供給されると
き、吸着盤４０Ａおよび４０Ｂの位置が包装容器２の上
方となる位置となるまでアーム部材４０を移動させると
ともに吸着盤４０Ａおよび４０Ｂの位置が図４に実線で
示される位置、即ち、搬送部２０の始端部の上方の位置
までアーム部材４０を移動させるものである。

【００２３】また、被印刷物移送部１４における支持部
材３６には、吸着盤４０Ａおよび４０Ｂにより保持移送
された包装容器２の側部を搬送路に導入させるワーク導
入機構部５０が設けられている。ワーク導入機構部５０
は、吸着盤４０Ａおよび４０Ｂにより保持移送された包
装容器２の側部を、そのローラ５０ａが回動されること
によりローラ５０ａと包装容器２との摩擦力により搬送
路上に導き入れるものとされる。

【００２４】さらに、支持プレート５２の下面側には、
搬送路に導入された包装容器２の開口端部側の位置の位
置決めを行うプッシャ機構部５８が設けられている。プ
ッシャ機構部５８は、そのロッドの先端に設けられる押
板を包装容器２の開口端部側の周縁部に選択的に当接さ
せ搬送路の幅方向における包装容器２の位置決めを行う
ものとされる。また、プッシャ機構部５８は、その位置
調整ハンドル５８ａが操作されることにより包装容器２
の大きさに応じた搬送路における包装容器２の開口端部
側の正規の位置が調整される構成とされている。

【００２５】被印刷物移送部１４には、加えて、ワーク
押圧機構部６０が設けられている。押圧機構部６０は、
エアシリンダ、エアシリンダに連結されるリンク機構
部、リンク機構部に設けられる押圧ローラ６０ａとを含
んで構成されている。

【００２６】搬送される包装容器２の側端部を検出する
位置センサ（図３および図４において図示が省略され
る）からの検出出力信号に応じてエアシリンダが作動状
態とされるとき、押圧ローラ６０ａが図４に示される実
線の位置から搬送される包装容器２の表面に当接されて
包装容器２が下方に向けて押圧されることとなる。これ
により、包装容器２と後述する搬送部２０におけるベル
ト６４との間の摩擦力が増大され包装容器２が効率よく
印刷部１６に導入されることとなる。

【００２７】搬送部２０は、例えば、ベルトコンベアと
され、被印刷物移送部１４の上流側における一方の始端
部に、回動可能に支持される駆動プーリ６６と、駆動プ
ーリ６６に略平行に基台２６における他方の終端部に回
動可能に支持される従動プーリ７２と、駆動プーリ６６
と従動プーリ７２との間における支持部材３６および６
２の下方において巻装される搬送路としてのベルト６４
と、基台２６においてベルト６４が設けられる部分より
も下方に配されベルト６８を介して駆動プーリ６６に回
動力を伝達する駆動モータ７０と、駆動プーリ６６と従
動プーリ７２との間に、所定の間隔をもって配されベル
ト６４を下方側から支持する中間プーリ７４とを含んで
構成されている。

【００２８】このような構成のもとで、駆動モータ７０
が作動状態とされるとき、ベルト６８が図４に示す矢印
Ｆの示す方向に回転されるとき、ベルト６４は、図３の
矢印Ｃの示す方向に移動されることとなる。これによ
り、ベルト６４上に載置された包装容器２が矢印Ｃの示
す方向に搬送されることとなる。

【００２９】また、基台２６におけるベルト６４の下方
部分には、真空ポンプ５６、および空気供給部５４が設
けられている。

【００３０】印刷部１６は、昇降動可能とされるフレー
ム部材８０と、フレーム部材８０の上部に包装容器２の
搬送方向に沿って配設される支持部材８２、８４、８
６、および、８８にそれぞれ設けられインクジェットヘ
ッドの位置を調整するヘッド位置調整機構部８２Ａ、８
２Ｂ、８４Ａ、８４Ｂ、８６Ａ、８６Ｂ、８８Ａ、およ
び、８８Ｂと、各ヘッド位置調整機構部８２Ａ〜８８Ｂ
にそれぞれ連結され、かつ、搬送される包装容器２の印
刷面２ａに対向配置されるインクジェットヘッド８２Ｉ
Ａ、８２ＩＢ、８４ＩＡ、８４ＩＢ、８６ＩＡ、８６Ｉ
Ｂ、８８ＩＡ、および、８８ＩＢとを主要な要素として
含んで構成されている。フレーム部材８０は、搬送部２
０の上方にベルト６４をその幅方向に沿って跨いでコ字
状に形成されている。

【００３１】また、フレーム部材８０の両側部における
下部は、リフト機構部９０の支持フレーム部材９２に連
結されている。リフト機構部９０は、支持フレーム部材
９２を昇降動させフレーム部材８０を図４に二点鎖線で
示される上昇位置と、図４に実線で示される下降位置と
を選択的にとらせるエアシリンダ９４と、支持フレーム
部材９２の昇降動の際、支持フレーム部材９２を摺動可
能に案内するガイドロッド９６と、ガイドロッド９６を
エアシリンダ９４のロッドに略平行に基台２６に固定す
る固定部材９８とを含んで構成されている。

【００３２】これにより、基台２６に設けられ、図示が
省略される空気圧回路の一部を構成する操作バルブ１０
０が操作されてエアシリンダ９４のロッドが伸長状態が
とられるとき、支持フレーム部材９２がガイドロッド９
６に案内されつつ所定の位置、例えば、図４に実線で示
す位置から１８５ｍｍ離隔した二点鎖線で示す位置まで
上昇される。従って、フレーム部材８０は、図４に二点
鎖線で示される位置まで上昇されることとなる。

【００３３】一方、かかる状態において、操作バルブ１
００が操作されてエアシリンダ９４のロッドが収縮状態
がとられるとき、支持フレーム部材９２がガイドロッド
９６に案内されつつ所定の位置まで下降される。これに
より、フレーム部材８０は、図４に実線で示される位置
まで下降される。

【００３４】印刷部１６におけるインクジェットヘッド
８２ＩＡ〜８８ＩＢは、それぞれ、例えば、ピエゾ素子
を有するオンデマンド型とされ、３２個のインク吐出口
を有している。インクジェットヘッド８２ＩＡ〜８８Ｉ
Ｂは、図示が省略されるインクタンクから調圧されたイ
ンクがそれぞれ所定のタイミングで供給されるとき、包
装容器２の印刷面２ａに対してインクを吐出し印刷動作
を行う。

【００３５】各ヘッド位置調整機構部８２Ａ〜８８Ｂ
は、各インクジェットヘッド８２ＩＡ〜８８ＩＢが連結
される可動プレートを有している。可動プレートは、そ
の雌ねじ部が各ヘッド位置調整機構部８２Ａ〜８８Ｂに
おけるハンドル８２ＨＡ〜８８ＨＢに連結されるボール
ねじにはめ合わされている。これにより、各ハンドル８
２ＨＡ〜８８ＨＢが操作されるとき、各インクジェット
ヘッド８２ＩＡ〜８８ＩＢの搬送される包装容器２の記
録面２ａに対する相対位置が変更されることとなる。

【００３６】さらに、基台２６の上部における搬送方向
に沿った両側部には、搬送ローラ１０２Ａおよび１０２
Ｂを有する支持軸１０２がフレーム部材８０の下方に支
持されている。支持軸１０２は、搬送方向に沿って所定
の間隔をもって３箇所に設けられている。

【００３７】支持軸１０２の両端部は、例えば、図１に
示されるように、基台２６の両側部にボルトＢにより固
定される支持ブラケット１０６の案内部１０６ａに支持
ブロック１０８を介して上下動可能に支持されている。
また、搬送ローラ１０２Ａおよび１０２Ｂは、支持軸１
０２に回動可能に支持され搬送されるベルト６４の表面
に摺接している。搬送ローラ１０２Ａおよび搬送ローラ
１０２Ｂの搬送される包装容器２に対する相対位置は、
例えば、それぞれ、包装容器２における長手方向の端部
よりも内側となる位置とされる。

【００３８】支持軸１０２とベルト６４に載置され搬送
される包装容器２の表面との間には、被印刷物規制部材
としてのローラチェーン１０４Ａおよび１０４Ｂが搬送
方向に沿って互いに略平行に伸びている。ローラチェー
ン１０４Ａおよび１０４Ｂの一端は、支持部材６２にそ
の相互間隔を変更可能に支持されている。ローラチェー
ン１０４Ａおよび１０４Ｂの相互間隔は、例えば、４４
０ｍｍとされる。ローラチェーン１０４Ａおよび１０４
Ｂの他端は、図２に示されるように、従動プーリ７２側
の支持軸１０２の下方近傍に位置せしめられている。

【００３９】ローラチェーン１０４Ａおよび１０４Ｂ
は、例えば、それぞれ、ピッチ３５ｍｍ、長さ約１２０
０ｍｍ、重量約５ｋｇを有している。

【００４０】また、ローラチェーン１０４Ａおよび１０
４Ｂにおける各リンク部材には、包装容器２の表面もし
くはベルト６４の表面に摺接するプレート片１１０Ａお
よび１１０Ｂがそれぞれ固着されている。そのプレート
片１１０Ａおよび１１０Ｂは、ローラチェーン１０４Ａ
および１０４Ｂの重さにより包装容器２が押圧されると
き、搬送される包装容器２の表面を平坦な状態にするた
めに設けられるものである。このプレート片１１０Ａお
よび１１０Ｂより、包装容器２がローラチェーン１０４
Ａおよび１０４Ｂに引っかかることが回避されることと
なる。

【００４１】基台２６における印刷部１６よりも下流側
部分には、印刷された包装容器２を受ける板状部材１１
２が基台２６の端部に下方に向けて傾斜して固定されて
いる。また、板状部材１１２上を滑って落下する包装容
器２を受け積載するバケット部１８が基台２６における
板状部材１１２の下方部分に固定されている。バケット
部１８は、板状部材１１２に対して略平行に斜面部を有
している。また、バケット部１８は、斜面部に対して直
交する屈曲部１８ａを斜面部の下端部に備えている。

【００４２】かかる構成のもとで、フレーム部材８０が
図４の実線で示されるように、ベルト６４に対して所定
の位置に設定される場合、被印刷物移送部１４における
エアシリンダ部３８Ａおよび３８Ｂの吸着盤４０Ａおよ
び４０Ｂにより搬送部２０のベルト６４上に移送された
包装容器２は、押圧機構部６０により押圧された後、図
１に示されるように、支持部材６２の下方を通過して搬
送ローラ１０２Ａおよび１０２Ｂの外周面とベルト６４
の表面との間を通過される。

【００４３】その際、包装容器２における進行方向側の
折目部２ｂ、２ｃ、および、２ｄは、搬送ローラ１０２
Ａおよび１０２Ｂの回転に伴い搬送ローラ１０２Ａおよ
び１０２Ｂの外周面に摺接され、かつ、ローラチェーン
１０４Ａおよび１０４Ｂの各プレート片１１０Ａおよび
１１０Ｂにより押圧されその浮き上がりが回避されるこ
ととなる。

【００４４】そして、所定のタイミング、例えば、支持
部材６２に設けられる光電スイッチ（図１においては図
示を省略する）により包装容器２における進行方向側の
端部が所定の位置に到達したことが検出されるとき、所
定期間経過後、所定の印刷データに応じた駆動制御信号
が制御部から印刷部１６における各インクジェットヘッ
ド８２ＩＡ〜８８ＩＢに供給される。これにより、包装
容器２の印刷面２ａに対する印刷が順次行われることと
なる。

【００４５】また、各インクジェットヘッド８２ＩＡ〜
８８ＩＢにより印刷された包装容器２が搬送される搬送
部２０の下流側部分においても図２に示されるように、
包装容器２が搬送ローラ１０２Ａおよび１０２Ｂの外周
面とベルト６４の表面との間を通過される。その際、包
装容器２における進行方向側の折目部２ｂ、２ｃ、およ
び、２ｄは、ローラチェーン１０４Ａおよび１０４Ｂの
各プレート片１１０Ａおよび１１０Ｂにより押圧され浮
き上がりが回避されることとなる。

【００４６】なお、上述の例においては、ローラチェー
ン１０４Ａおよび１０４Ｂが搬送部２０におけるベルト
６４の表面における始端から終端までの間に載置された
構成とされているが、かかる例に限られることなく、被
印刷物規制部材として所定の重さを有する帯状の部材が
ベルト６４の表面における始端から終端までの間に載置
される構成とされてもよい。

【００４７】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る印刷装置によれば、被印刷物搬送部により搬送さ
れる被印刷物の印刷面と印刷部との間に搬送方向に沿っ
て配され搬送される被印刷物における進行方向側端部の
浮き上がりを規制する被印刷物規制部材が設けられてい
るので搬送される被印刷物が搬送ローラにより押し上げ
られその印刷面にしわが生じることなく印刷動作を円滑
に行うことができ、しかも、被印刷物規制部材が搬送さ
れる被印刷物の印刷面と印刷部との間に設けられる簡単
な構成なので既存の装置における大幅の設計変更を伴う
ことなく搬送途中の被印刷物の浮き上がりを改善するこ
ともできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る印刷装置の一例の要部を示す斜視
図である。

【図２】本発明に係る印刷装置の一例の要部を示す斜視
図である。

【図３】本発明に係る印刷装置の一例を示す平面図であ
る。

【図４】本発明に係る印刷装置の一例を示す正面図であ
る。

【図５】本発明に係る印刷装置の一例により印刷される
包装容器を示す斜視図である。

【符号の説明】

２ 包装容器 １０ 印刷装置 １６ 印刷部 ２０ 搬送部 ６４ ベルト ８２ＩＡ、８２ＩＢ、８４ＩＡ、８４ＩＢ、８６ＩＡ、
８６ＩＢ、８８ＩＡ、８８ＩＢ インクジェットヘッド １０４Ａ、１０４Ｂ ローラチェーン

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷面を有する被印刷物を搬送する被印
   刷物搬送部と、 前記被印刷物の印刷面に対向して配され該印刷面に対し
   て印刷動作を行う印刷部と、 前記被印刷物搬送部により搬送される被印刷物の印刷面
   と前記印刷部との間に搬送方向に沿って配され搬送され
   る被印刷物における進行方向側端部の浮き上がりを規制
   する被印刷物規制部材と、を具備して構成される印刷装
   置。
2. 【請求項２】 前記被印刷物が包装容器であることを特
   徴とする請求項１記載の印刷装置。
3. 【請求項３】 被印刷物規制部材が鎖状部材であること
   を特徴とする請求項１記載の印刷装置。