JPH10101141A

JPH10101141A - 包装容器、及び、該容器を用いた包装方法

Info

Publication number: JPH10101141A
Application number: JP8260696A
Authority: JP
Inventors: Kengo Kobayashi; 憲吾小林; Michio Suetsugu; 道夫末次
Original assignee: Okura Industrial Co Ltd
Current assignee: Okura Industrial Co Ltd
Priority date: 1996-10-01
Filing date: 1996-10-01
Publication date: 1998-04-21

Abstract

(57)【要約】【目的】商品を偏らせることなく、重ねずに、水平な状
態で運搬することのできる包装容器を提供すること。ま
た、該包装容器を用いた包装方法を提供すること。【構成】剛性のトレーと、該トレーを水平に保持するた
めのプラスチックフィルムからなる包装容器。また、商
品を乗せるトレーをそのまま包装容器の一部であるトレ
ーとして用いる包装方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、包装容器に関する。特
に、パンやピザ、卵等、圧力を受けると変形、或いは、
破壊しやすく、水平な状態で持ち運ぶことが好ましい商
品を包装するのに適した包装容器に関する。また、該包
装容器を用いた包装方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、パンやピザ、卵といった商品
は、外から力がかかると変形、或いは、破壊し易いた
め、特殊な容器、又は、特殊な包装方法が採られてい
る。例えば、ピザ等は、通常のプラスチック袋より剛性
の高い紙容器が主に用いられている。また、卵も剛性の
高い独特の形状をしたポリスチレン容器が主に用いられ
ている。このような容器はフレキシブル性に欠け、内容
物の種類、形、大きさ、量等が変化するとそれに合わせ
て包装容器も取り替える必要があった。また、コストも
高く安価な包材の出現が望まれている。

【０００３】一方、パンの包装は、他のパンと接触しな
いように一つ一つを個別包装し、これらを更に外袋に包
装する方法が一般的であった。このような包装は特殊な
容器を必要とせず、可撓性の包装袋を用いているため、
パンの大きさや形状が多少変化しても同じ形の袋で包装
することができる。しかしながら該包装方法は、パンを
個別包装するために包装に手間と時間を要していた。特
に、パンの製造と販売の両方を行う店の多くは、パンの
個別包装、及び、外袋に入れる包装の両方をレジで一度
に行うため、該包装方法はレジが混雑する原因となって
いた。また、個別包装したパンを外袋に入れる際に、パ
ンの大きさや重さを考慮しないとパンが押さえつけられ
て風合いを失う原因となっていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、商品を偏らせることなく、重ねずに、水平
な状態で運搬することのできる包装容器を提供すること
である。特に、安価で、内容物の大きさや量が多少変化
してもそれに対応することができ、簡単に包装できる包
装容器を提供することである。また、該包装容器を用い
た包装方法を提供することも同時に課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によると上記課題
を解決するための手段として、プラスチックフィルム、
及び、該プラスチックフィルムによって包まれたトレー
からなる包装容器であって、該プラスチックフィルムが
二組の取手部を有し、該取手部を重ねて持ち上げた場合
にトレーが水平になることを特徴とする包装容器が提供
され、更に、前記プラスチックフィルムが円筒状である
ことを特徴とする前記包装容器が提供され、更にまた、
前記プラスチックフィルムがサイドにガゼットを有する
ことを特徴とする前記包装容器が提供され、更にまた、
前記プラスチックフィルムがフィルムの幅方向と平行な
シール部を有していることを特徴とする前記包装容器が
提供され、更にまた、前記プラスチックフィルムが概略
四角形のシート状であることを特徴とする前記包装容器
が提供され、更にまた、前記プラスチックフィルムが向
かい合う一組の隅部に取手部を有していることを特徴と
する前記包装容器が提供され、更にまた、前記トレーが
卵を挿入するための凹部を有している前記包装容器が提
供され、更にまた、前記包装容器を用いた包装方法であ
って、商品をトレー上に乗せ、該トレーをプラスチック
フィルムで包むことを特徴とする包装方法が提供され
る。

【０００６】即ち、剛性のトレーと、該トレーを水平に
保持するためのプラスチックフィルムからなる包装容器
は、商品を重ねずに水平に運搬することを可能とし、商
品がつぶれたり変形したりすることを防止できることを
見いだし、本発明に至った。更に商品を乗せるトレーを
そのまま包装容器の一部であるトレーとして用いると、
包装作業を軽減することもできる。

【０００７】以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明
する。図１は、本発明による包装容器の構成要素となる
プラスチックフィルム２とトレー３の斜視図である。プ
ラスチックフィルム２の材質は特に限定されず、例えば
低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂、高密度ポリエチレン樹脂等のポリエチレン系樹脂、
ポリプロピレン系樹脂、ナイロン系樹脂等の熱可塑性樹
脂を用いると良い。また、プラスチックフィルム２は一
種類の熱可塑性樹脂からなるフィルムであってもよく、
複数の熱可塑性樹脂をブレンドした樹脂からなるフィル
ムでもよく、更に単層フィルムでも多層フィルムでもよ
い。

【０００８】プラスチックフィルム２の形状は、トレー
３を包むことができれば円筒状でも、シート状でも良
い。円筒状のプラスチックフィルム２は、インフレーシ
ョン押出成形法によってチューブ状に押出成形したフィ
ルムを一定間隔ごとにカットすることによって得られ、
また一旦シート状に成形したものの両端をヒートシール
することによっても得られる。円筒状のプラスチックフ
ィルム２は、シート状のプラスチックフィルム２と比較
すると、成形後のフィルム幅Ｙの変更は困難であるが、
トレー３をその一端から挿入することによってトレー３
を包む作業が完了するため、包装作業をより簡略化する
ことができる。特に、サイドにガゼットを設けておくと
（図２参照）、トレー３の挿入が更に簡単になる。ま
た、トレー３を挿入するエンド部分にあらかじめシール
部２２を設けておくと（図４参照）、トレー３の挿入位
置を簡単に把握できる。

【０００９】一方、シート状のプラスチックフィルム２
は、Ｔダイ押出成形法、インフレーション押出成形法等
を用いて製膜したフィルムを所望の大きさにカットする
ことにより成形できる。該シート状のプラスチックフィ
ルム２（図５、図６参照）はフィルムの重なり幅２４を
変えることによって、トレー３の幅が多少変更してもそ
れに対応することができる。特に、向かい合う一組の隅
部に取手部を設けておくと（図６参照）、プラスチック
フィルム２に取手部２１の為の切り込みや切り抜きを設
けた後であっても、トレー３の幅の変更に対応すること
ができる。

【００１０】また、プラスチックフィルム２は二組の取
手部２１を有している。該取手部２１は、プラスチック
フィルム２がトレー３を包むために折り畳まれた時（図
４（Ｂ）、図５（Ｂ）、図６（Ｂ）参照）に、袋の端部
を持ち上げることができればその形状は特に限定され
ず、切り抜いたもの（図６参照）、切り込みを入れただ
けのもの（図５参照）、別の取手手段を取り付けたもの
（図４参照）等を例示できる。

【００１１】一方、トレー３は商品を乗せた時に変形し
ないだけの剛性を有していれば、その材質、成形方法は
特に限定されず、例えば熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を
用い、これらをプレス成形することによって得られる。
また板紙を用いて、その端部を糊等で貼り付けて成形す
るもできる。更にまた、古紙を解繊して得られるパルプ
繊維を深絞り成形することによっても得られる。更に、
トレーといえば図１に示すような、底が浅く、その形状
が概略四角形のものが一般的であるが、図３に示すよう
な多数の概略半円形の凹部３１を有するものも本発明の
トレー３は包含しており、該トレー３は卵を包装するの
に特に適している。

【００１２】次に、これらプラスチックフィルム２とト
レー３を用いて物品を包装する方法であるが、まず、商
品をトレー３に乗せる。これは、通常ピザ等の場合は販
売者側が行い、パン等のように消費者が希望の商品を選
ぶ場合は消費者が行う。また、卵のようなものは販売者
側があらかじめ商品をトレーに乗せておいても良いが、
消費者に必要な個数を尋ね、その場で販売者が商品をト
レーの上に乗せても良い。次に、トレー３を商品ごとプ
ラスチックフィルムで包む。プラスチックフィルム２が
円筒状である場合は、円筒の内側にトレー３を挿入し、
プラスチックフィルム２がシート状である場合は、該プ
ラスチックフィルム２でトレー３を包む。このとき、ト
レー３が二組の取手部２１のほぼ真ん中に位置するよう
に留意する。これで商品の包装は完了である。二組の取
手部２１を重ねて持ち上げると、トレー３が水平になり
内容物を偏らせることなく運搬できる。

【００１３】

【実施例】次に、本発明による包装容器の実施例を図４
〜６を基に説明する。図４は本発明による包装容器の一
実施例を表す図で、（Ａ）は円筒状のプラスチックフィ
ルム２のみの平面図である。円筒状のプラスチックフィ
ルム２は、その両端それぞれに取り付けられた取手部２
１を有しており、更に二組の取手部２１の中央２３から
トレー３の１／２の幅Ｘだけずれた位置に、シール部２
２を有している。該シール部２２が設けられたプラスチ
ックフィルム２は、幅Ｙの変更が行い難いが、トレー３
を挿入する際に挿入位置を見極めやすい。

【００１４】（Ｂ）はプラスチックフィルム２にトレー
３を挿入した際の平面図である。トレー３の一端がシー
ル部２２に接するまで挿入する。また、（Ｃ）はトレー
３の挿入されたプラスチックフィルムの取手部２２を重
ねたところを示す平面図で、（Ｄ）は（Ｃ）のａ−ａ’
における断面図である。該包装容器は、円筒状であるの
でトレー３を挿入しやすく、またシール部２２が設けら
れているためトレー３の挿入位置が分かりやすかった。

【００１５】図５は、本発明による包装容器の別の実施
例を表す図で、（Ａ）はシート状のプラスチックフィル
ム２のみの平面図、（Ｂ）はプラスチックフィルム２に
トレー３を挿入した際の平面図、（Ｃ）はトレー３の挿
入されたプラスチックフィルム２の取手部２１を重ねた
ところを示す平面図で、（Ｄ）は（Ｃ）のａ−ａ’にお
ける断面図である。プラスチックフィルム２がシート状
である該包装容器１は、取手部２１を形成する前の段階
であれば、サイドをカットしたり、重なり部２４を調製
することによって、様々なサイズのトレー３を包装する
こともできる。尚、あらかじめ取手部２１を設けていな
いプラスチックフィルム２を用いる場合、包装時にパン
チやカッター等で取手部２１を設けても良い。

【００１６】図６は、本発明による包装容器の別の実施
例を表す図で、（Ａ）はプラスチックフィルム２のみの
平面図、（Ｂ）はプラスチックフィルム２にトレー３を
挿入した際の平面図、（Ｃ）はトレー３の挿入されたプ
ラスチックフィルムの取手部２２を重ねたところを示す
平面図で、（Ｄ）は（Ｃ）のａ−ａ’における断面図で
ある。該プラスチックフィルム２は対向する二隅に取手
部２１を設けており、取手部２１を形成した後であって
も重なり部２４の幅を調整することによって、トレー３
のサイズ変更に対応することができる。また、該重なり
部２４は、トレー３を包む祭に粘着テープ等を用いて仮
固定されることが好ましい。

【００１７】

【効果】本発明による包装容器を用いると、圧力に弱い
商品を、他の商品から離して水平な状態で持ち運ぶこと
ができる。また、プラスチックフィルムが円筒状である
と、包装作業がより簡略化し、特に円筒状のプラスチッ
クフィルムがサイドにガゼットを有しているとトレーの
挿入がより簡単になり、シール部を有しているとトレー
を適当な位置に極めて簡単に置くことができる。またプ
ラスチックフィルムがシート状であると、内容物の量が
多少変化したり、トレーの大きさが変化してもそれに対
応することができる。特に取手部が、シートの向かい合
う二組の隅部に設けられていると、たとえ取手部を切り
抜いた後であっても、内容物やトレーの変化に対応でき
る。

【００１８】また、本発明による包装容器は廃棄の際
に、トレーとプラスチックフィルムに分けられるため嵩
張らず、材質ごとに分けられるため分別回収も簡単に行
うことができる。

【００１９】更にピザの包装に本発明による包装容器を
用いると、トレーを皿代わりにして食卓に乗せることも
可能である。また、半球状の凹部を有するトレーを用い
ると卵の包装にも用いることができ、特にパルプ繊維を
深絞り成形した半球状の凹部を有するトレーを用いる
と、トレーを自由にカットできるので、消費者の希望す
る個数をその場で包装することができる。

【００２０】また、本発明による包装容器を用いた包装
方法は、極めて簡単に行うことができるのでレジ等が込
み合うことを避けることができる。特に、消費者が希望
のパンをトレーに取り、これをレジで包装する販売シス
テムの店で、本発明による包装方法を用いると、消費者
がレジに持ってきたトレーをそのままプラスチックフィ
ルムで覆うだけで包装が完了するため、従来大変複雑で
あった包装が極めて簡単になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】プラスチックフィルムとトレーの一実施例を表
す斜視図である。

【図２】プラスチックフィルムの一実施例を表す斜視図
である。

【図３】トレーの一実施例を表す平面図（Ａ）、及び、
ａ−ａ’における断面図である。

【図４】本発明による包装容器の一実施例にもちいられ
るプラスチックフィルムの平面図（Ａ）、該プラスチッ
クフィルムでトレーを包んだ平面図（Ｂ）、取手部を重
ねた平面図（Ｃ）、及び（Ｃ）のａ−ａ’における断面
図（Ｄ）である。

【図５】本発明による包装容器の一実施例にもちいられ
るプラスチックフィルムの平面図（Ａ）、該プラスチッ
クフィルムでトレーを包んだ平面図（Ｂ）、取手部を重
ねた平面図（Ｃ）、及び（Ｃ）のａ−ａ’における断面
図（Ｄ）である。

【図６】本発明による包装容器の一実施例にもちいられ
るプラスチックフィルムの平面図（Ａ）、該プラスチッ
クフィルムでトレーを包んだ平面図（Ｂ）、取手部を重
ねた平面図（Ｃ）、及び（Ｃ）のａ−ａ’における断面
図（Ｄ）である。

【符号の説明】

１包装容器２プラスチックフィルム２１取手部２２シール部２３中央２４重なり部３トレー３１凹部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】プラスチックフィルム２、及び、該プラス
チックフィルム２によって包まれたトレー３からなる包
装容器１であって、該プラスチックフィルム２が二組の
取手部２１を有し、該取手部２１を重ねて持ち上げた場
合にトレー３が水平になることを特徴とする包装容器
１。
【請求項２】前記プラスチックフィルム２が円筒状であ
ることを特徴とする請求項１記載の包装容器１。
【請求項３】前記プラスチックフィルム２がサイドにガ
ゼットを有することを特徴とする請求項２記載の包装容
器１。
【請求項４】前記プラスチックフィルム２がフィルムの
幅方向Ｙと平行なシール部２２を有していることを特徴
とする請求項２乃至３の何れかに記載の包装容器１。
【請求項５】前記プラスチックフィルム２が概略四角形
のシート状であることを特徴とする請求項１記載の包装
容器１。
【請求項６】前記プラスチックフィルム２が向かい合う
一組の隅部に取手部２１を有していることを特徴とする
請求項５記載の包装容器１。
【請求項７】前記トレー３が卵を挿入するための凹部３
１を有している請求項１乃至６の何れかに記載の包装容
器１。
【請求項８】請求項１乃至７の何れかに記載の包装容器
を用いた包装方法であって、商品をトレー３上に乗せ、
該トレー３をプラスチックフィルム２で包むことを特徴
とする包装方法。