JPH1010085A - 電気化学デバイスの製造方法 - Google Patents

電気化学デバイスの製造方法

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JPH1010085A JP8158484A JP15848496A JPH1010085A JP H1010085 A JPH1010085 A JP H1010085A JP 8158484 A JP8158484 A JP 8158484A JP 15848496 A JP15848496 A JP 15848496A JP H1010085 A JPH1010085 A JP H1010085A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリウムセリウム系酸化物を用いた酸素セン
サーなどの電気化学デバイスにおいて、電極−電解質界
面の劣化を改善して、特性の安定化と長寿命化を図る。 【解決手段】 バリウムセリウム系酸化物を、酸性水溶
液もしくは有機酸による湿式処理または真空中でプラズ
マエッチングによる乾式処理により、表面の不純物を除
去した後に、バリウムセリウム系酸化物の熱膨張係数に
近い値を持つ金と白金の混合物などで電極を形成する。
まはた、カソード電極に金や金と白金の混合物を主成分
とする材料を、またアノード電極に白金を主成分とする
材料など両電極を違った材料で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素イオン導電性
固体電解質を用いた電気化学デバイス、特にバリウムセ
リウム系酸化物固体電解質を用いた限界電流式酸素セン
サーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気化学デバイスとして、イオン導電性
固体電解質を利用したものが応用デバイスとして用いら
れている。特に、酸素イオン導電性を利用した代表的な
電気化学デバイスとして、燃料電池、酸素ポンプ、酸素
センサーといったものがあげられる。この中で、酸素セ
ンサー、特に限界電流式の酸素センサーについて以下に
説明する。従来、限界電流式の酸素センサーに用いる材
料としては、一般に安定化ジルコニア固体電解質が用い
られている。限界電流式の酸素センサーの代表的な構成
を図1に示す。酸素イオン導電性の固体電解質層1の一
方の面にカソード電極2が、また他方の面にアノード電
極3がそれぞれ形成されている。電極材料としては、通
常白金が用いられている。そして、カソード電極2側に
は、酸素拡散を制限する拡散孔5を有する酸素拡散制限
部材4が設けられている。6は直流電源を表す。
【0003】上記のような構成において、カソード電極
2とアノード電極3間に電圧を印加すると、カソード電
極2の部分で酸素分子が電子を受け取って酸素イオンと
なり、固体電解質層1中を酸素イオンが移動し、アノー
ド電極3の部分で電子を放出して酸素分子となる一連の
動作がそれぞれ起こり、閉回路中を電流が流れる。この
時に、酸素分子の拡散を制限する酸素拡散制限部材4が
存在しなければ、電圧印加に応じて酸素分子が供給され
て出力電流量は増大する。しかし、この限界電流式酸素
センサーにおいては、カソード電極2の部分において、
酸素拡散制限部材4により酸素分子の拡散が制限されて
いるので、ある印加電圧値を越えると酸素分子供給量が
飽和して、図4に示すように一定の限界電流値を示すよ
うになる。その値は、被検ガス中における酸素濃度にほ
ぼ比例する。すなわち、この限界電流式酸素センサー
に、限界電流値を示すだけのある一定電圧を印加してお
けば、酸素濃度に比例した電流が流れることになり、電
流値を読みとることにより容易に酸素濃度を知ることが
できる。
【0004】このような方式で、この限界電流式酸素セ
ンサーは、低濃度から高濃度まで、簡便に酸素を検知す
ることができる。酸素イオン導電性固体電解質として安
定化ジルコニアを用いた場合、固体電解質の内部抵抗が
大きいために500℃〜800℃程度に温度を高くして
動作させる必要がある。このために、加熱ヒーターの準
備、断熱構造、特性劣化の促進による短寿命性といった
ことが課題となっており、より低温で作動する酸素イオ
ン導電性固体電解質が望まれていた。こういった状況の
中で、バリウムセリウム系酸化物を用いた限界電流式酸
素センサーが注目されている。この材料は、安定化ジル
コニアに比較してイオン導電率が高く、イオン移動のた
めの活性化エネルギーも低いため、より低温(300℃
〜400℃)でも限界電流値を示し、酸素濃度の検知が
可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、低温作
動が可能であるバリウムセリウム系酸化物においては、
安定化ジルコニアの場合と同様に白金電極を使用する
と、初期特性としては十分酸素検知が可能であるが、連
続作動を行っていると、図3の比較例に示すように電流
値がやがて低くなり限界電流を示さない状況となってし
まい、長時間の使用ができないといった問題を有してい
る。この原因としては、安定化ジルコニアとバリウムセ
リウム系酸化物では熱膨張係数が違うために、ジルコニ
アでは使用できていた白金電極をそのままバリウムセリ
ウム系酸化物に適用すると、界面部にひずみがたまっ
て、物理的な電極剥がれが起こってしまうことがあげら
れる。すなわち、安定化ジルコニアの熱膨張係数は、0
℃〜1000℃で平均的に10.5×10-6/Kの値を
持っており、白金は、同じ温度範囲で10.2×10-6
/Kの値である。このように、両者は非常に近い値を持
っていることが、安定化ジルコニアを用いた酸素センサ
ーの安定性の一つの要因であると考えられている。
【0006】また、酸素分子が電解質内部に取り込まれ
るカソード電極部、酸素分子を排出するアノード電極部
のそれぞれにおいて、電極の活性度の違いにより温度に
対する化学反応速度定数が異なる場合、両電極に同種の
材料を用いると、温度によりどちらかの反応が律速とな
り、電解質内部での酸素イオンの濃度分布の不均一が起
こり、円滑な電極反応に障害を起こしてしまうこともあ
げられる。さらに、通常、電極は印刷によって形成する
のであるが、金属含有インクペースト中に含まれる焼結
性や密着性を高めるための有機バインダー、ガラスフリ
ットといったような物質が、バリウムセリウム系酸化物
の表面にある不純物などと反応し、これら反応生成物が
界面抵抗の増大の原因となる場合もある。
【0007】これらの現象を克服するための電極−電解
質界面の劣化対策は、このバリウムセリウム系酸化物を
用いた限界電流式酸素センサーにおいて酸素検知の寿命
を決定する上で大きな課題である。本発明は、上記課題
を解決し、低温で作動し、長寿命で、安定動作が得られ
る限界電流式酸素センサーあるいはその他の機能を持つ
電気化学デバイスを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、バリウムセリ
ウム系酸化物を表面処理して、表面の不純物を除去した
後に、バリウムセリウム系酸化物の熱膨張係数に近い値
を持つ材料を電極として形成するものである。また、本
発明は、同じくバリウムセリウム系酸化物を表面処理し
て、表面の不純物を除去した後に、カソード電極とアノ
ード電極を違った種類の材料を用いて形成するものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、前記のように、バリウ
ムセリウム系酸化物を表面処理して、表面の不純物を除
去した後に、カソード電極およびアノード電極を形成す
るものである。 この表面処理としては、酸性水溶液ま
たは有機酸による湿式の表面処理、および真空中でプラ
ズマエッチングによる乾式の表面処理が用いられる。電
極材料として、室温から500℃の温度範囲で熱膨張係
数が11×10-6/Kから19×10-6/Kの間の値を
持つものには、金と白金の混合物、銀と白金の混合物、
金とパラジウムの混合物、または銀とパラジウムの混合
物を主成分とする材料が好適に用いられる。また、カソ
ード電極とアノード電極を違った種類の材料で構成する
場合は、カソード電極に、金、金と白金の混合物、銀と
白金の混合物、金とパラジウムの混合物、または銀とパ
ラジウムの混合物を主成分とする材料を、またアノード
電極に、白金を主成分とする材料をそれぞれ用いる。
【0010】バリウムセリウム系酸化物としては、式B
aCe1-xx3-α(ただし、Mは、Sc、Y、La、
Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、およびErからなる群より選ばれる少なくとも一種
の元素、0<α<1)で表される酸化物、殊にx値が
0.16≦x≦0.23のものが好ましい。なかでもB
aCe1-xGdx3-α、特にBaCe0.8Gd0.23-α
が好適である。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 《実施例1》バリウムセリウムガドリニウム酸化物Ba
Ce0.8Gd0.23-αの熱膨張係数は、300℃〜50
0℃の温度範囲で平均的に14.4×10-6/Kの値を
持つことがわかった。このように、バリウムセリウムガ
ドリニウム酸化物の熱膨張係数は、安定化ジルコニアと
は違った熱膨張係数を持っている。この材料に対して
は、白金電極とは違う熱膨張係数を持つ材料、つまり、
バリウムセリウムガドリニウム酸化物にできるだけ近い
熱膨張係数を持つ材料を用いる方が物理的には好まし
い。それは、ただ温度の昇降温による熱歪みだけではな
く、電極−電解質界面における電極反応も関連している
と考えられるからである。すなわち、電子に比べて2倍
の電荷と大きな体積を持つ酸素イオンが電極−電解質界
面を出入りする際に、周りの格子を大きくひずませなが
ら移動していることが構造的破壊を起こしていること
は、想像に難くない。その裏付けの一つとして、酸素セ
ンサーに電圧印加を行わずに一定温度にキープしている
だけでは劣化は起こらないが、電圧印加を行いながら一
定温度にキープしている場合に劣化が進行していくとい
ったこともあげられる。
【0012】そこで、このバリウムセリウムガドリニウ
ム酸化物の熱膨張係数に応じて室温から500℃の温度
範囲で、平均的に15×10-6/Kの値を持つ銀(60
wt%)と白金(40wt%)の混合物を電極に用いる
ことにした。本実施例における酸素センサーの作製に用
いた材料、形状、製造方法等を図1を参照しながら以下
に説明する。固体電解質層1には、バリウムセリウムガ
ドリニウム酸化物BaCe0.8Gd0 .23-αを用いた。
この酸化物は、ペロブスカイト型酸化物であり、熱的に
安定で、通常この種の酸化物は還元雰囲気中で不安定な
ものが多いが、これは還元雰囲気中でも安定である。こ
の固体電解質層1の形状は10mm×10mm×0.4
5mmとした。そして濃硝酸水溶液(60wt%)の中
に10分間浸した。そうすることにより、固体電解質層
1の表面には表面被膜ができるが、その後純水で水洗す
ることにより、その表面皮膜は簡単に剥離し、清浄な面
が現れた。このような表面処理を行った基板に、さら
に、有機溶剤により超音波洗浄を行い、その表面に電極
の印刷及び焼成を行った。
【0013】カソード電極2には銀(60wt%)と白
金(40wt%)の混合物を使用した。これは、スクリ
ーン印刷法を用いて銀ー白金混合ペーストの厚膜(4〜
5μm)を形成し、900℃で1時間焼成した。アノー
ド電極3としては、カソード電極2と同様に銀ー白金混
合ペーストをスクリーン印刷と焼成により形成した。さ
らに、カソード電極2側の固体電解質層1の表面に、酸
素拡散制限部材4をガラスペーストを用いて取り付け
た。また、比較例として、いずれの電極も白金で構成し
た酸素センサーを作製した。この酸素センサーの400
℃における電圧−電流特性をとると限界電流特性を示し
た。そして、図2に示すように、1.0V印加状態で酸
素濃度と限界電流は比例関係にあった。この酸素センサ
ーを400℃において、1.0V印加状態で連続作動試
験を行い、出力電流の経時変化を調べたところ、図3に
示すように比較例と比べて、非常によい出力安定性と長
寿命性を示すことがわかった。
【0014】このように、バリウムセリウム酸化物に酸
性水溶液により表面処理を施して、表面不純物を除去し
清浄な面を露出させ、その表面に電極を形成することに
より、表面不純物と電極材料および金属含有インクペー
スト中に含まれる有機バインダー、ガラスフリットとの
化学反応生成物による界面抵抗の増大を防ぐことができ
る。さらに、熱膨張係数が固体電解質のそれに近い値を
持つ電極を用いることにより、従来例に比べて、出力電
流の劣化が小さく、長寿命で、低温作動が可能な限界電
流式酸素センサーを得ることができる。白金の熱膨張係
数は、0℃〜1000℃で平均的に10.2×10-6
Kの値を持っており、銀は、0℃〜900℃で平均的に
20.5×10-6/Kの値である。このどちらの電極に
おいてもバリウムセリウム系酸化物では、劣化が進行す
ることが確認された。そこで、バリウムセリウム系酸化
物用電極として適した熱膨張係数の範囲は、11×10
-6/Kから19×10-6/Kの間であることがわかっ
た。
【0015】なお、実施例では銀ー白金混合電極を用い
たが、使用するバリウムセリウム系酸化物に近い熱膨張
係数を持つ物質、例えば、金と白金の混合物、金とパラ
ジウムの混合物、銀とパラジウムの混合物等の混合物を
用いて、室温から500℃の温度範囲で、電極の熱膨張
係数が11×10-6/Kから19×10-6/Kの間の値
を持つ材料で導電性の高いものを用いても同様な効果が
得られる。
【0016】《実施例2》高温(500℃〜800℃)
で酸素センサーを作動させる場合、電極反応に必要な熱
エネルギーを十分に得ているために、全体のイオン電流
の流れのなかで電極反応部での反応速度はあまり問題に
ならずに、電解質内部のイオン導電率が重要となる。し
かし、温度が低くなると、酸素分子が電解質内部に取り
込まれるカソード電極反応と、酸素分子を排出するアノ
ード電極反応のそれぞれにおける電極の活性度の違い
が、電極反応の速度に影響を与える。つまり、全体の流
れに対してそれぞれの化学反応速度の違いが、電解質内
部での酸素イオンの濃度分布の不均一を引き起こし、円
滑な電極反応に障害を起こしてしまうのである。この場
合、必ずしもカソード電極とアノード電極に同種の材料
を用いる必要はなく、それぞれの電極反応に適した材料
を用いて、円滑な電極反応を進行させることが望まし
い。低温になると電解質の内部抵抗が高くなるので、酸
素イオンの供給側、すなわち、カソード側での制御が特
に大事となる。つまり、電解質のイオン移動能力以上に
可動イオンを供給することは、電解質内部での酸素イオ
ンの濃度不均一を引き起こす。酸素イオンの排出側、す
なわちアノード側では、供給されるイオンを速やかに排
出できればよい。
【0017】上記の内容を考慮して種々の実験を行った
結果、カソード側の電極材料としては、白金よりも若干
不活性な金が適していることがわかった。本実施例にお
いて、酸素センサーの作製に用いた材料、形状、製造方
法等を図1を参照しながら以下に説明する。固体電解質
層1には、バリウムセリウムイットリウム酸化物BaC
0.80.23-αを用いた。この固体電解質層1の形状
は、実施例1と同様に10mm×10mm×0.45m
mとした。そして基板を真空容器中に設置し、プラズマ
エッチング法により、15分間の表面エッチングを行っ
た。そうすることにより、固体電解質層1の表面に存在
していた不純物が除去できた。その後、さらに、基板に
有機溶剤による超音波洗浄を行い、その表面に電極の印
刷および焼成を行った。カソード電極2には金を使用し
た。これは、スクリーン印刷法を用いて金ペーストの厚
膜(4〜5μm)を形成し、900℃で1時間焼成し
た。一方、アノード電極3としては、カソード電極2と
違って白金ペーストをスクリーン印刷と焼成(900
℃、1時間)により形成した。さらに、カソード電極2
側に酸素拡散制限部材4をガラスペーストを用いて固体
電解質層1に取り付けて、酸素センサーを製造した。
【0018】本実施例においても、実施例1の場合と同
様に300℃で限界電流特性を示した。また、酸素濃度
に対しても同様に限界電流値が比例関係を示した。そし
て、実施例1と同様に寿命試験を行ったところ、図3に
示すように、実施例1よりも低温度(300℃)である
が、ほとんど同じ値で、従来例に比較して安定して長時
間の連続出力特性を示した。このように、バリウムセリ
ウム系酸化物に乾式のプラズマエッチング法により、表
面処理を施して、表面不純物を除去し清浄な面を露出さ
せ、その表面に電極を形成することにより、実施例1と
同様に、表面不純物と電極材料および金属含有インクペ
ースト中に含まれる有機バインダー、ガラスフリットと
の化学反応生成物による界面抵抗の増大を防ぐことがで
きる。さらに、カソード電極に金を用いて、アノード電
極の種類を変えることにより、全体の反応が円滑に進行
し、電解質内部での分極を避けることができ、酸素セン
サーの劣化を防ぎ、出力電流の劣化が小さく、長寿命性
で、低温作動が可能な限界電流式酸素センサーを得るこ
とができる。
【0019】なお、実施例1では、表面処理の方法とし
て硝酸水溶液を用いたが、他の酸性水溶液、例えばフッ
化水素水溶液、塩化水素水溶液、硫化水素水溶液等、ま
たは有機酸等を用いることもできる。なお、実施例1で
は、固体電解質としてバリウムセリウムガドリニウム酸
化物BaCe0.8Gd0.23-αを用いたが、それ以外の
セリウムとガドリニウムの組成比の固体電解質を用いる
こともできる。また、実施例2ではBaCe0.80 .2
3-αを用いたが、Gd、Y以外の希土類元素が添加され
ているバリウムセリウム系酸化物を用いてもよい。ま
た、実施例1、2では、電極形成の方法として印刷法を
採用したが、スパッタ法や、真空蒸着、CVD等の製造
方法で薄膜電極を形成してもよい。なお、実施例1、2
では、電気化学デバイスとして限界電流式酸素センサー
を用いてバリウムセリウム系酸化物の電極部における有
効性を示したが、その他の電気化学デバイス、例えば燃
料電池、酸素ポンプ等に本発明を適用することもでき
る。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来のバ
リウムセリウム系酸化物を用いた電気化学デバイスに比
べて、低温で作動し長寿命で、高い信頼性を有する電気
化学デバイスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】限界電流式酸素センサーの構成例を示す縦断面
図である。
【図2】本発明の実施例における限界電流式酸素センサ
ーの酸素濃度−出力電流特性を示すグラフである。
【図3】同酸素センサーの寿命試験の結果を示すグラフ
である。
【図4】従来の限界電流式酸素センサーにおける限界電
流特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 固体電解質層 2 カソード電極 3 アノード電極 4 酸素拡散制限部材 5 拡散孔 6 直流電源

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バリウムセリウム系酸化物の層、前記バ
    リウムセリウム系酸化物の層の片面に形成されたカソー
    ド電極および他方の面に形成されたアノード電極を具備
    する電気化学デバイスの製造方法であって、前記バリウ
    ムセリウム系酸化物の層を表面処理して表面不純物を除
    去した後に、前記電極を形成することを特徴とする電気
    化学デバイスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記表面処理が、酸性水溶液または有機
    酸による湿式の表面処理であ請求項1記載の電気化学デ
    バイスの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記表面処理が、真空中でプラズマエッ
    チングによる乾式の表面処理である請求項1記載の電気
    化学デバイスの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記電極が、金と白金の混合物、銀と白
    金の混合物、金とパラジウムの混合物、または銀とパラ
    ジウムの混合物を主成分とし、室温から500℃の温度
    範囲で熱膨張係数が11×10-6/Kから19×10-6
    /Kの間の値を持つ請求項1、2または3記載の電気化
    学デバイスの製造方法。
  5. 【請求項5】 カソード電極が、金、金と白金の混合
    物、銀と白金の混合物、金とパラジウムの混合物、また
    は銀とパラジウムの混合物を主成分と、アノード電極が
    白金を主成分とする請求項1、2または3記載の電気化
    学デバイスの製造方法。
  6. 【請求項6】 バリウムセリウム系酸化物が、式BaC
    1-xx3-α(ただし、Mは、Sc、Y、La、P
    r、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
    o、およびErからなる群より選ばれる少なくとも一種
    の元素、0.16≦x≦0.23、0<α<1)で表さ
    れる酸化物である請求項1〜6のいずれかに記載の電気
    化学デバイスの製造方法。
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