JPH10100404A - インクジェット記録ヘッドの振動板構造 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの振動板構造

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JPH10100404A
JPH10100404A JP25648296A JP25648296A JPH10100404A JP H10100404 A JPH10100404 A JP H10100404A JP 25648296 A JP25648296 A JP 25648296A JP 25648296 A JP25648296 A JP 25648296A JP H10100404 A JPH10100404 A JP H10100404A
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JP
Japan
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diaphragm
thickness
recording head
bonding
piezoelectric element
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JP25648296A
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English (en)
Inventor
恒司 ▲高▼杉
Tsuneji Takasugi
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子と振動板及び圧力構成部材の接着を
確実に行うこと、及び振動板に歪みが発生しない状態で
接着する構造を提供する。 【解決手段】 振動板は電鋳製造法で作成し、アイラン
ド及び周辺平坦部の厚さを12μmから18μmに制御
し、均一な厚さの振動板にする。よって、 メカ的に理
想的な接着が確実に行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインク液滴を画像記
録媒体上へ選択的に付着させるインクジェット記録ヘッ
ドの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に従来の振動板5を示す。電鋳にて
製造された振動板5は、振動板全体の大きさに対してア
イランド構成範囲51の面積が略1/2以下の場合に
は、電鋳製造法の特徴からアイランド構成範囲51とそ
の周辺の平坦部53とでは厚さが異なる性質を持ってい
る。さらに図5に従来の振動板5を概略模式断面図にて
示すように、アイランド構成範囲51内においても電流
密度の分布の関係からアイランド52が並んでいる中央
部が端部より厚くなる性質がある。
【0003】アイランド構成範囲51は一部を非導電部
材にてパターニングを行って、アイランド゛52を構成
しているため、電鋳される比面積が周辺平坦部53より
小さく、電鋳時の電流密度はアイランド構成範囲51が
周辺平坦部53よりも大きくなる。従って、アイランド
構成範囲51は電鋳層の成長が早く、電鋳層の厚さは周
辺平坦部53よりも厚くなる傾向にある。アイランド厚
さを30μmに設定し、振動板を電鋳製造すると周辺平
坦部53の厚さは約23μmとなり、アイランド厚さよ
りも7μm薄くなっている。
【0004】インクジェット記録ヘッドの主要部構造の
中間加工工程を図6に示す。振動板5は複数のアイラン
ド11が、溝によって複数に分割された圧電素子2の端
面に接着される。
【0005】振動板5が圧電素子2のわずかな変位を正
確に伝達するために、また複数の圧電素子間で変位の伝
達に差が生じないために、圧電素子2の振動板5を接着
する端面は平坦に加工し、接着剤層3を均一な厚さに確
保する様に平坦な状態に精密接着をしている。
【0006】圧電素子2と振動板5のアイランド部との
接着剤層3を均一な厚さに制御した状態で接着するに
は、通常、剛性材料による接着用押し板6、すなわち治
具を利用し圧力を加えている。
【0007】しかしながら、前記振動板5には図4、及
び図5に示すように、アイランド構成範囲51とその周
辺平坦部53では、厚さの差Sがある。振動板5のアイ
ランド構成範囲51のところでは、均一に塗布された接
着剤が振動板5の厚さの差Sによって押され過ぎにな
る。その結果、接着剤の広がり制御が出来ず、はみ出し
が起こる。一方、周辺平坦部53では接着剤は逆に押さ
れ不足になり、振動板5の周辺平坦部53は接着剤の広
がりが足らず接着不十分、あるいは接着不良になって精
密接着が阻害される。
【0008】厚さの異なるアイランド構成範囲51、及
び周辺平坦部53の接着状態を均一にするために、接着
用押し板6に工夫がなされる。振動板5に接する接着用
押し板6の面は平坦な剛性材料を避け、平坦な弾性材料
にするか、平坦な弾性部材の膜を形成する。該弾性部材
が振動板の厚さの差を吸収し、接着剤の押し力を均一に
することができる。しかしながら、この手法は接着され
る部品が薄いものに限られる。厚い部品の場合、接着面
が平坦ならばこの手法が応用できるが、表裏両面が膨ら
んだ、あるいはへこんだ部品では部品剛性の関係から応
用できない。
【0009】圧電素子2に振動板5を接着した状態は、
振動板5の厚さの差Sが該弾性部材によって吸収され接
着剤の押し力がほぼ均一になるため、接着剤層3の厚さ
はほぼ均一になって良好な接着が得られる。しかしなが
ら振動板5のアイランド構成範囲51、すなわち厚さの
厚い部分の背面平面部は高さが高く、周辺平坦部53、
すなわち厚さの薄い部分の背面平面部は低くなって接着
される。従って、圧力室構成部材4を接着する面は段差
7μmを有した平坦度の悪い状態になる。
【0010】図7に圧電素子と振動板及び圧力室構成部
材とを接着したインクジェット記録ヘッドの主要部を模
式図として表す。段差7μmを有した平坦度の悪い状態
にて、振動板5に接着する面が平坦な圧力室構成部材4
を次に接着すると、圧力室構成部材4はアイランド構成
範囲の薄肉部15が柔らかく変形しやすいため、振動板
5の厚さの薄い部分、すなわち周辺平坦部53に当接す
るまで押される。従って、振動板5の厚い部分、すなわ
ちアイランド構成範囲51部分は図7に示すごとく、振
動板5の薄肉部15は圧力室構成部材4の壁41によっ
て押され、段差分の7μmが歪んだ状態にて接着され
る。
【0011】振動板5の薄肉部15が圧力室構成部材4
の壁によって歪まない状態の圧力を弱くした接着では、
振動板のアイランド構成範囲51の周辺平坦部53の接
着が押され不足になって接着剤の広がり不足から接着不
良、あるいは信頼性の劣った接着になる。
【0012】圧力室構成部材4が設定範囲内で十分に押
され、良好な接着状態にて接着された時には、既述のよ
うに振動板5の薄肉部15は図7に示すごとく、既に変
形された状態にあって、理想状態からは、ずれた状態が
初期値となっている。さらに圧電素子2には振動板5の
薄肉部15が変形されたことによる歪み反力が加わって
いることになる。その反力は圧電素子2の変位を阻害す
る力で、理想な変位伝達が妨げられる。すなわちインク
滴を正常に噴射すること、及び本来持っている圧電素子
の性能を十分に発揮することが出来なくなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
を鑑みなされたものであり、その目的とするところは、
圧電素子と振動板及び圧力構成部材の接着構成で確実な
接着をすると共に、振動板は理想状態の形状にて接着
し、圧電素子の変位を正常に、かつ理想通りに効率良く
伝達し、インク滴を噴射する高性能な信頼性あるインク
ジェット記録ヘッドを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のインクジェット記録ヘッドの振動板1は、
電鋳にて製造され、該振動板1の薄肉部を除いた部分の
厚さを12μmから18μmの範囲にして、薄肉部を除
いた振動板全体の厚さバラツキを小さくしたことを特徴
とする。
【0015】電鋳膜の成長の大きさ、すなわち厚さを大
きくするに従い、アイランド部の厚さと周辺平坦部の厚
さの差が大きくなるが、電鋳の膜を18μm以下に制御
することで、振動板の厚さの差、すなわち厚さバラツキ
が小さくなってインクジェット記録ヘッド組み立て上、
影響のない振動板ができる。
【0016】アイランド構成範囲11と周辺平坦部13
の厚さが等しい振動板1を圧電素子2に接着する際に、
主として接着する箇所をアイランド構成範囲11と周辺
平坦部13にて行うことで確実なる接着が得られる。一
般的に、平坦部に平坦な均一な厚さの部品を接着するに
は、容易に確実な精密接着ができることは周知のことで
ある。さらに、振動板1の薄肉部15は何ら変形及び歪
みを持たないで接着構成することができる。すなわち圧
電素子2の変位が理想通りに伝達可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明のインクジェット記
録ヘッドの振動板1で中央部にはアイランド12が構成
されたアイランド構成範囲11が存在し、その周辺は平
坦な周辺平坦部13にて構成している。実際には微細構
造のため、図1は模式的に表している。
【0018】通常の電鋳製造法に従い振動板1は、アイ
ランド構成範囲11に複数あるアイランド12の厚さを
18μmの厚さに制御したグループと12μmの厚さに
制御したグループとを製作した。アイランド12が18
μmの厚さの時に、周辺平坦部13は16μmの厚さが
得られ、アイランド12が12μmの時には周辺平坦部
13は11.5μmの厚さが得られた。尚、それぞれの
値は平均値であって、寸法バラツキは1μm程度であっ
た。
【0019】本発明の振動板1を用いてインクジェット
記録ヘッドを製作した。圧電素子2と振動板1との接着
においては、剛性材料による接着用押し板4を用い、均
一な押し圧力が得られたため、各箇所における接着状態
は、接着剤層3の厚さが約5μmの均一な高信頼性の接
着がなされた。さらに圧電素子2に接着された振動板の
背面の平坦度は悪いものでも2μm程度、多くは1.5
μm以下の平坦度の高い精度が得られた。
【0020】振動板の厚さを12μm未満の厚さに小さ
くすると振動板5の剛性が弱くなって、組立作業での振
動板1のハンドリングに支障があって作業性が低下し
た。また、圧電素子2への接着に際して、アイランド1
2の高さが低くなるために接着剤のはみ出しが出やすく
なって、薄肉部15への接着剤流れ込みが起こった。薄
肉部15へ接着剤が流れ込むと薄肉部本来の剛性に接着
剤の剛性が附加増加し、設計値の機能を満足しなくな
る。その不具合を防ぐには、接着剤の量コントロールを
非常に厳しく行うことで可能ではあるが、生産性に支障
が起こり経済的でなかった。
【0021】次いで、圧力室構成部材4を振動板1の背
面に接着した。図2にその主要部断面概略図を示す。振
動板1の背面は前述のごとく平坦度1.5μm以下の高
精度に接着されているため、圧力室構成部材4を接着す
る際にも接着剤を介した接着面の圧力はほぼ均一な値が
得られ、接着剤の広がりも均一になり、信頼性高い接着
状態が得られた。また、圧電素子2と振動板1及び圧力
室構成部材4が接着された部分の断面を観察したとこ
ろ、図3の拡大概略図に示すように振動板1の薄肉部1
5の変形はほとんど認められず、接着剤の厚さも複数の
箇所において均一でほぼ理想状態にて接着されているこ
とが確認できた。尚、接着剤層3を均一にするため接着
剤の中に寸法のそろった球形のビーズを混入させるとよ
り効果は大きかった。
【0022】メカ的構成が理想状態にできたため、イン
ク滴を噴射する特性において、従来に比較し大幅な改善
が認められた。複数のノズルから噴射するインクの液滴
径や速度の向上と複数ノズル間の吐出特性バラツキが減
少する等の効果を得た。
【0023】
【発明の効果】本発明による振動板は、接着する箇所は
厚さが均一になるため、接着剤の広がり不足や広がり過
剰の状態がない状態で、接着が容易に行える上に信頼性
高い接着品質が得られる。
【0024】さらに、圧電素子2、振動板1、圧力室構
成部材4がメカ的に高精度に接着できインクジェット記
録ヘッドの性能向上を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す振動板の概略図である。
【図2】本発明の実施例を示すインクジェット記録ヘッ
ドの主要部断面概略図である。
【図3】本発明の実施例を示すインクジェット記録ヘッ
ドの主要部断面拡大概略図である。
【図4】従来例の振動板を示す概略図である。
【図5】従来例に振動板を示す概略断面図である。
【図6】従来例のインクジェット記録ヘッドの加工工程
の一部を示す主要部断面概略図である
【図7】従来例のインクジェット記録ヘッドの主要部断
面拡大概略図である。
【符号の説明】
1 振動板 2 圧電素子 3 接着剤層 4 圧力室構成部材 5 振動板 6 接着用押し板 11 アイランド構成範囲 12 アイランド 13 周辺平坦部 15 薄肉部 41 壁 51 アイランド構成範囲 52 アイランド 53 周辺平坦部 S 厚さの差

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子の変位を利用して圧力室の一つ
    の圧力壁を形成する振動板を変形させて圧力室内に充填
    したインクを加圧し圧力室に連通するノズルよりインク
    滴を噴射するインクジェット記録ヘッドにおいて、振動
    板は電鋳にて製造され、該振動板の薄肉部を除いた厚さ
    は12μmから18μmの範囲にあることを特徴とする
    インクジェット記録ヘッドの振動板構造。
JP25648296A 1996-09-27 1996-09-27 インクジェット記録ヘッドの振動板構造 Pending JPH10100404A (ja)

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ID=17293258

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JP25648296A Pending JPH10100404A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 インクジェット記録ヘッドの振動板構造

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JP (1) JPH10100404A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002154209A (ja) * 2000-09-06 2002-05-28 Canon Inc インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録ヘッドの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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