JPH0999769A - 車両用把手付レール - Google Patents

車両用把手付レール

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JPH0999769A
JPH0999769A JP26040095A JP26040095A JPH0999769A JP H0999769 A JPH0999769 A JP H0999769A JP 26040095 A JP26040095 A JP 26040095A JP 26040095 A JP26040095 A JP 26040095A JP H0999769 A JPH0999769 A JP H0999769A
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Atsushi Inoue
篤 井上
Takeshi Sato
健 佐藤
Masanari Yamaguchi
真生 山口
Tatsuo Matsuura
龍雄 松浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】運転席に向けて倒置した客席のシートバック上
に載置された荷物を固定することができ、客席に着座し
た乗員が容易に握持することが可能で走行中に任意の乗
車姿勢を選択でき、さらに、美感上も優れた把手付レー
ルを提供する。 【解決手段】把手付レール10は、荷室20からBピラ
ー30bに延在してサイドウォール26に設けられ、レ
ール32と、該レール32をサイドウォール26に取り
付ける取付部34a〜34cと、前記レール32の運転
席14側の取付部34cに固着された把手部36とを備
える。客席18a、18bに乗車した乗員96は把手部
36、レール32のいずれか一方、または両方を握持す
ることができ、荷物92に掛けた紐部材94a、94b
は前記レール32の荷室20側と客席18a、18b側
の両方に緊締することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車室内に
設けられ、荷室に載置した荷物を固定し且つ必要に応じ
てシートに着座した乗員がその姿勢の安定化等のために
握持することが可能な車両用の把手付レールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ライフスタイルの変化に伴い、余
暇を楽しむためのRV(Recreational V
ehicle)が普及しつつある。この種のRVに限ら
ず、車両の前後方向において座席を2列乃至3列設け、
必要に応じて後側の座席を平坦にし、あるいは前倒させ
て乗員用空間に代えて荷室として利用する場合がある。
すなわち、ある種の自動車では、運転席と、該運転席の
後側に1列若しくは2列の客席を有し、該客席の後側に
荷室を有する。そこで、前記客席のシートバックを前記
運転席に向けて倒置させることにより前記荷室のスペー
スを拡張し、前記シートバックの裏側に荷物を載置する
ことも可能とすることができる。このような構造のもの
では、前記荷室の上方にあるルーフ若しくはサイドウォ
ールに極めて限られた範囲で荷物固定用レールが設けら
れ、該荷物固定用レールに荷室内に載置された荷物に掛
けられた紐部材を緊締し、該荷物が走行中の振動等によ
って崩れたり倒れたりすることを防止している。
【0003】一方、客席の上方にあるルーフ若しくはサ
イドウォールは把手部が設けられ、客席に着座する乗員
は該把手部を握持して乗降動作を容易にし、また、自動
車が左右に方向を転換するとき、あるいは乗車姿勢を安
定化する際に使用される。この場合、従来技術において
は前記荷物固定用レールと把手部とは夫々別の部材とし
て構成され、しかも両者は互いに相当離間して車室内に
配置されている。特に、運転席と助手席の直後部の座席
には前記把手部のみが設けられ、荷物固定用レールは設
けられてはいない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術に係る荷物固定用レールでは、客席のシートバ
ックを運転席に向けて倒置させ、該シートバックの裏側
に荷物を載置する場合、荷物固定用レールが客席の上方
に設けられていないため、前記シートバック上に載置さ
れた荷物に紐部材を掛けて緊締することができなかっ
た。このため、走行中の振動によって荷物が崩れたり倒
れたりする懸念があり、荷室のスペースを拡張すること
ができるという利点を十分に活用することが困難であっ
た。
【0005】一方、上記の従来技術に係る把手部に関
し、前記の通り、客席の乗員は限定された位置にある把
手部しか握持することができないため、同じ乗車姿勢を
とることになり、長時間同一姿勢で着座していると疲労
し、乗車姿勢によっては不意に自動車が揺れたとき等に
緊急に該把手部を握持することが困難となる等の問題が
あった。
【0006】本発明は前記の種々の不都合を克服するた
めになされたものであり、運転席に向けて倒置した客席
のシートバック上に載置された荷物を固定することがで
き、客席に着座した乗員が容易且つ不意の揺れにも速や
かに握持することが可能で走行中に任意の乗車姿勢を選
択でき、さらに、美感上も優れた把手付レールを提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、運転席と、前記運転席の後側に設けら
れた少なくとも1つの客席と、前記客席の後側に設けら
れた荷室とを有する自動車において、前記荷室の上方に
あるルーフ若しくはサイドウォールから前記運転席のシ
ートバックまで延在するレールを設け、前記レールの先
端部に前記客席用の把手部を設け、前記レールは客席に
着座する乗員が握持可能であり、且つ荷室内に載置され
た荷物を固定するための紐部材の一端が緊締自在である
ことを特徴とする。
【0008】本発明によれば、荷室に載置された荷物に
紐部材を掛け、該紐部材の一端をレールに緊締して前記
荷物を固定する。また、リアシートに乗車している乗員
は乗車姿勢等により把手部、レールのいずれか一方、ま
たは両方を握持することができる。
【0009】また、前記シートバックを前記運転席に向
けて倒置させることにより前記荷室のスペースを拡張
し、前記シートバックの裏側に荷物を載置して前記レー
ルに緊締された紐部材により該荷物を固定する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る車両用把手付レール
について、好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照
しながら以下詳細に説明する。
【0011】図1において、参照符号10は、本実施の
形態に係る把手付レールを示す。この把手付レール10
は、例えば、RV、ワンボックスタイプの自動車12に
取着される。当該自動車12は前部に運転席14と助手
席16が設けられ、該運転席14および助手席16の後
側に客席18a、18bが設けられ、該客席18a、1
8bの後側に荷室20が設けられている。前記客席18
a、18bは夫々シートクッション22a、22bとシ
ートバック24a、24bからなり、該シートバック2
4a、24bを前記運転席14、助手席16に向けて夫
々倒置して該客席18a、18bの空間を荷室として使
用することができる。このため、実質的に、荷室20の
スペースを必要に応じて拡張することが可能である。前
記把手付レール10は自動車12の運転席14側のサイ
ドウォール26と、図示しないが、助手席16側のサイ
ドウォールに夫々1つずつ設けられる。以下、自動車1
2の運転席14側の把手付レール10について、図1乃
至図3を参照して説明し、助手席16側の車両用把手付
レールについては前記運転席14側のレール10と実質
的に同一であるため、その詳細な説明を省略する。
【0012】前記把手付レール10は、前記荷室20の
上方から運転席14のシートバック28にかけて延在し
て設けられる。すなわち、運転席14の前部のAピラー
30aとシートバック28の側方のBピラー30bとの
間には存在することがなく、むしろ、Bピラー30bか
らCピラー30c上方を通って荷室20の上方に到達し
ている。把手付レール10は長尺状のレール32と、当
該レール32を前記サイドウォール26に固着する取付
部34a〜34cと、前記レール32の運転席14側の
先端部に固着された把手部36とを備える。
【0013】前記レール32は、図4に示すように、断
面長円形の金属の如き材料で長尺状に形成された筒状部
材38を合成樹脂の如き材料で囲繞して形成され、乗員
が自動車12の振動等で該レール32に圧接されたとき
に、前記合成樹脂にその衝撃が吸収され、乗員が負傷す
ることを防止する。前記筒状部材38は、図5〜図7に
示すように、その中央部と両端部が平坦に押圧されて平
坦部40a〜40cが形成され、該平坦部40a〜40
cを合成樹脂の如き材料で囲繞して前記取付部34a〜
34cが形成される。前記筒状部材38の中央部の取付
部34bには膨出部42が形成され、サイドウォール2
6とレール32が所定間隔離間して保持されている。前
記筒状部材38の中央部と荷室20側の取付部34a、
34bには孔部44a、44bが画成され、前記平坦部
40a、40bに画成された孔部46a、46bと連通
する。前記孔部44a、44bには筒状部材48a、4
8bが挿入され、該筒状部材48a、48bの一方の端
部は前記平坦部40a、40bに当接し、他方の端部は
前記孔部44a、44bの一方の開口部から突出してい
る。前記孔部44a、44bにはねじ50a、50bが
挿入され、該ねじ50a、50bはサイドウォール26
に画成された孔部52a、52bを挿通して車体54に
締結され、結果的に、把手付レール10が車体54に取
り付けられる。このとき、前記孔部44a、44bに挿
入された筒状部材48a、48bによって把手付レール
10は車体54から所定間隔離間して保持されている。
【0014】客室18a、18b側の取付部34cに
は、図7に示すように、金属の如き材料で屈曲して形成
された芯部材56が備えられ、該芯部材56は前記筒状
部材38に形成された平坦部40cに固着される。前記
取付部34cは孔部58a、58bが画成され、一方の
孔部58aは前記平坦部40cに画成された孔部60と
連通し、該孔部58aには筒状部材64が挿入される。
他方の孔部58bは前記芯部材56に画成された孔部6
2と連通する。前記取付部34cには前記把手部36が
取り付けられる。該把手部36は、図8に示すように、
金属の如き材料で断面コ字状に形成された芯部材66を
合成樹脂67の如き材料で囲繞して形成される。該把手
部36は、図3に示すように、略V字状に形成され、そ
の両端部の一方の面には前記取付部34cが係合する段
部68a、68bが形成され、他方の面には当該把手部
36をサイドウォール26から所定間隔離間して保持す
る膨出部70a、70bが形成される。図7に示すよう
に、前記段部68a、68bから前記膨出部70a、7
0bにかけて孔部72a、72bが画成され、該孔部7
2a、72bに筒状部材74a、74bが挿入される。
【0015】前記取付部34cを把手部36の段部68
a、68bに係合させると、取付部34cの孔部58
a、58bと把手部36の孔部72a、72bとが夫々
連通する。該孔部58a、58bにねじ76a、76b
を挿入させ、前記孔部72a、72bおよびサイドウォ
ール26に画成された孔部78a、78bを挿通して車
体54に締結すると、取付部34cと把手部36は一体
的に車体54に取り付けられる。このときも前記と同様
に、前記筒状部材64、74a、74bによって把手付
レール10は車体54から所定間隔離間して保持されて
いる。
【0016】一方、図3に示すように、前記把手部36
には膨出部80が形成され、該膨出部80には図示しな
い孔部が画成され、図示しないねじで前記取付部34a
〜34cと同様に車体54に締結される。なお、参照符
号90a〜90eは蓋部材を示し、孔部44a、44
b、58a、58b、および膨出部80に画成された図
示しない孔部の開口部を閉蓋している。
【0017】本実施の形態に係る把手付レール10は基
本的には以上のように構成されるものであり、次にその
作用について説明する。
【0018】先ず、図9に示すように、荷室20に荷物
92を載置した場合、該荷物92に紐部材94aを掛
け、この紐部材94aをレール32に緊締する。このと
き、他の紐部材94bを使用してレール32の荷室20
側だけでなく客席18a、18b側にも緊締すると、荷
物92をより安定させることができる。
【0019】客席18aまたは18bに乗車した乗員9
6は、実線Aに示すように、把手部36を握持すること
ができるが、2点鎖線Bに示すように、レール32を握
持することも可能であり、乗車時の姿勢の自由度が増大
する。また、乗降時にも把手部36、レール32のいず
れか一方、または両方を握持することができ、容易に乗
り降りすることが可能となる。
【0020】客席18a、18bのシートバック24
a、24bを、図10に示すように、運転席14側に向
けて倒置して荷室20を拡張し、客席18a、18bの
空間を荷室として使用する場合、倒置したシートバック
24a、24bの裏側に載置した荷物98に紐部材10
0aを掛け、該紐部材100aをレール32の客席18
a、18b側に緊締する。このときも、前記と同様に他
の紐部材100bを使用してレール32の荷室20側に
も緊締すると、荷物98をより安定させることができ
る。
【0021】また、レール32にカーテン等を取り付け
ることもでき、さらに、例えば、ハンガー等、物品を掛
けることも可能となる。
【0022】本実施の形態では、運転席の後側に1列の
客席が設けられた自動車を例に挙げたが、例えば、ワン
ボックスタイプの自動車の中には、運転席の後側に客席
が2列にわたって設けられ、後方の客席の後側に荷室が
設けられているものがある。このような自動車に本願の
車両用把手付レールを取り付ける場合、レールは運転席
のシートバックから荷室まで延在して設けられ、第1の
把手部を前記レールの運転席側の先端部に固着し、第2
の把手部を前記レールの、1列目の客席と2列目の客席
の間に固着すると、1列目の客席に乗車した乗員は第1
の把手部とレールのいずれか一方、または両方を、2列
目の客席に乗車した乗員は第2の把手部とレールのいず
れか一方、または両方を握持することができる。
【0023】また、本実施の形態では把手付レール10
は自動車12のサイドウォール26に取り付けたが、自
動車12のルーフに取り付けても良いことは勿論であ
る。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る車両用把手付レールによれ
ば、以下のような効果ならびに利点が得られる。
【0025】運転席に向けて倒置した客席のシートバッ
ク上に載置された荷物を紐部材で固定することができ、
また、レールが長く、紐部材を客室側と荷室側に緊締す
ることが可能なため、客席のシートバック上の荷物だけ
でなく、荷室に載置された荷物もより安定して固定する
ことが可能となる。
【0026】さらに、客席の乗員は把手部、レールのい
ずれか一方、または両方を握持して体を支持することが
できるため、客席に着座時の姿勢の自由度が拡張され、
例えば、長時間乗車しているときに乗車姿勢を変えて疲
労を軽減することができる。しかも自動車が揺れた場合
であっても、乗車姿勢に関わらず、乗員はその体を安定
させることが容易となると共に、乗降時にも体を支える
ことが容易となる。
【0027】さらにまた、カーテン等を取り付けたり、
物品を掛けることもできるという利点があると共に美観
上も優れるという特有の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る把手付レールが設け
られた自動車の車室内部を示す斜視図である。
【図2】図2Aは、図1の把手付レールの正面図、図2
Bは、図1の把手付レールの平面図である。
【図3】図1の把手付レールを示す分解斜視図である。
【図4】図1の把手付レールを構成するレールを示す縦
断面図である。
【図5】図2の把手付レールのV−V線断面図である。
【図6】図2の把手付レールのVI−VI線断面図であ
る。
【図7】図2の把手付レールのVII−VII線断面図
である。
【図8】図1の把手付レールを構成する把手部を示す縦
断面図である。
【図9】図1の車両用把手付レールの使用方法を示し、
客席に乗員が乗車している状態を示す概略側面図であ
る。
【図10】図1の車両用把手付レールの使用方法を示
し、運転席に向けて倒置された客席のシートバック上に
荷物を載置している状態を示す概略側面図である。
【符号の説明】
10…車両用把手付レール 12…自動車 18a、18b…客席 20…荷室 24a、24b…シートバック 26…サイドウォ
ール 32…レール 34a〜34c…
取付部 36…把手部 92、98…荷物 94a、94b、100a、100b…紐部材 96…乗員
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 龍雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転席と、前記運転席の後側に設けられた
    少なくとも1つの客席と、前記客席の後側に設けられた
    荷室とを有する自動車において、 前記荷室の上方にあるルーフ若しくはサイドウォールか
    ら前記運転席のシートバックまで延在するレールを設
    け、前記レールの先端部に前記客席用の把手部を設け、
    前記レールは客席に着座する乗員が握持可能であり、且
    つ荷室内に載置された荷物を固定するための紐部材の一
    端が緊締自在であることを特徴とする車両用把手付レー
    ル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101302923B1 (ko) * 2011-10-31 2013-09-06 주식회사 현대케피코 탑재 공간이 형성된 suv 차량

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101302923B1 (ko) * 2011-10-31 2013-09-06 주식회사 현대케피코 탑재 공간이 형성된 suv 차량

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