JPH1191506A

JPH1191506A - シートベルトアンカレッジ取付装置

Info

Publication number: JPH1191506A
Application number: JP9261785A
Authority: JP
Inventors: Yuzo Takasugi; 杉裕三高
Original assignee: UD Trucks Corp
Current assignee: UD Trucks Corp
Priority date: 1997-09-26
Filing date: 1997-09-26
Publication date: 1999-04-06

Abstract

(57)【要約】【課題】バスの基本構造を大きく変更することなく乗
員保護性能がよい三点式シートベルトアンカレッジ装置
を提供すること。【解決手段】フレーム（１）に強固な運転席床部材
（２）を取り付け、その床部材（２）に座席（１０）を
取り付け、座席（１０）の左右の床部材（２）にに腰用
アンカ（３）と肩腰用アンカ（４）及び肩用アンカ
（６）を取り付ける剛構造のステイ（５）を取り付けて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、前部フレーム上に
運転席床部材を有しその運転席床部材に座席を設けその
座席の各側に腰用ベルトアンカと肩腰用ベルトアンカと
を設け、肩用アンカとで乗員を拘束する形式のシートベ
ルトアンカレッジ取付装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】バスの運転席用三点式シートベルトの肩
用アンカは座席のバックレストの上部や車体の側壁に取
り付けられたものは知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
肩用アンカがバックレストに取り付けられた場合は前面
衝突時の乗員シート自体の慣性力を支持して、シート本
体及びその取付部が衝突時に変形して肩用アンカーの位
置が大きく移動したり、シート自体が移動したりしない
ように、十分に強化することが必要であり重量増やコス
ト高の要因となる。

【０００４】また、車体の側壁に肩用アンカを設けた場
合は、前面衝突時に車体前部構造物より車体側壁が遅れ
て停止するため、肩用アンカが相対的に前方に移動し、
十分に乗員を拘束しないので、乗員がステアリング等に
衝突する恐れがある。

【０００５】そして、これを防止するため車体側壁を強
化すると乗客席部の衝撃が増大するという問題がある。

【０００６】また、実開平７−２２８６８号公報の技術
が開示されているが、乗員に圧迫感を与える事無くシー
トベルトが使用できることを目的としており、本願の課
題を解決するものでない。

【０００７】したがって、本発明は車体の基本構造であ
る側壁構造を大きく変更する事なく前面衝突時の乗員と
肩用アンカレッジとの相対位置が変化しないシートベル
トアンカレッジ取付装置を提供することを目的としてい
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、前部フ
レーム（１）上に運転席床部材（２）を有しその運転席
床部材（２）に座席（１０）を設けその座席（１０）の
各側に腰用ベルトアンカ（３）と肩腰用ベルトアンカ
（４）とを設け、肩用アンカ（６）とで乗員を拘束する
形式のシートベルトアンカレッジ取付装置において、座
席（１０）の側面に剛構造のステイ（５）を直立させ、
そのステイ（５）の上部に肩用アンカ（６）を設けてい
る。

【０００９】また、本発明によれば、ステイ（５）は棒
状体で構成され座席（１０）の前方部分から上方に向か
う第１の部分（５ａ）と座席（１０）の後方部分から上
方に延びる第２の部分（５ｂ）とそれらの第１と第２の
部分（５ａ、５ｂ）の上部を連結する第３の部分（５
ｃ）とで全体的にコ字状に形成されている。

【００１０】上記棒状体はパイプで構成されていること
が好ましく、車体（８）とステイ（５）とは分離されて
いるため衝突時に車体（８）の変形の影響を受けない。
また、ステイ（５）の位置は座席（１０）の左右何れの
側に取り付けられてもよい。本発明は上記のように構成
されており、シートベルトに関連する部材、特にシート
ベルトアンカレッジが全て運転席床部材及びその床部材
に取り付けられた剛構造のステイに取り付けられている
ので、車体の基本構造を大幅に変更することなく、車体
側壁を強化する必要がないので、前面衝突時の乗客席部
の衝撃を緩和できる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を説明する。

【００１２】図１は本発明にかかるシートベルトアンカ
レッジ装置の一実施の形態の正面図であり、全体を符号
８で示すバスの車体は前部フレーム１と結合され、その
フレーム１の上面には硬い部材で構成された運転席床部
材２が取り付けられている。そして、運転席床部材２に
は座席１０が固定されており、その座席１０の右側には
腰用シートベルトアンカ３が床部材２に強固に固着され
ており、左側には肩腰用ベルトアンカ４が同様に固着さ
れている。

【００１３】また、座席１０の右側の車体８の側壁８ａ
との間にはパイプで構成され、十分に剛性が高く形成さ
れたステイ５が床部材２に直立して強固に取り付けられ
ている。

【００１４】そのステイ５は座席１０の右側に車体の側
壁８ａと分離して設けられており、図２を参照して、座
席１０の前方から斜め後上方に立ち上がる第１の部分５
ａと、座席１０の後方から上方に立ち上がる第２の部分
５ｂとそれらの第１の部分５ａと第２の部分５ｂとを上
端部で連結する第３の部分５ｃとで構成されており、全
体的にコ字状に高い剛性を有するよう形成されている。

【００１５】そして、第２の部分５ｂと第３の部分５ｃ
との結合部付近には肩用アンカ６と第２の部分５ｂの下
部にはシートベルトの巻き取り装置７とがそれぞれ取り
付けられ、他端が巻き取り装置７に固定されているシー
トベルト１５の一端は巻き取り装置７から肩アンカ６の
図示しない挿通孔及びバックル１７に着脱自在に取り付
けられているタングプレート１６のベルト挿通孔を通過
して腰用ベルトアンカ３に固定されている。また、バッ
クル１７は被覆ワイヤで構成された部材１８により肩腰
用アンカ４に連結固定されている。

【００１６】なお、符号１１は客席通路の床、１２は
窓、９は車体の前面、９ａは天井部をそれぞれ示してい
る。

【００１７】以下、図３を参照して、作用について説明
する。

【００１８】車両が前面衝突した場合、フレームの先端
部は１ａのように座屈し、車体の前面９はつぶされて車
体の天井部９ａも後方から押された車体側壁８に押され
て座屈し、窓１２は破損し客室部の床１１等も後方から
押され前方に移動する。一方、運転席床部材２はフレー
ム１に取り付けられ、硬い材料で形成されているのでそ
れ自体の変形は少なく、ステイ５は車体の側壁８と分離
されているので、座席１０及びステイ５は損傷を受ける
ことなく、したがって、座席１０、ステイ５の相対位置
は維持されているため、シートベルト１５は乗員をしっ
かりと拘束し、乗員が前方に倒れ込むことがないのでス
テアリング等に衝突して負傷することが防止できる。ま
た、車体８の側壁８ａは強化されていないため衝突時の
乗客席部の衝撃は緩和されている。

【００１９】上記の例では、ステイ５が座席１０の右側
に設けられているが、ステイの位置は座席の左右何れで
もよく、右ハンドルの場合は右側、左ハンドルの場合は
左側に設けることが好ましい。

【００２０】

【発明の効果】本発明は上記のように構成されており、
シートベルトに関連する部材、特にシートベルトアンカ
レッジが全て運転席床部材及びその床部材に取り付けら
れた剛構造のステイに取り付けられているので、車体の
基本構造を大幅に変更することなく、車体側壁を強化す
る必要がないので、乗客席部の衝撃は緩和できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示す全体構成正面図。

【図２】図１の側面図。

【図３】作用を説明する図。

【符号の説明】

１・・・フレーム２・・・運転席床部材３・・・腰用ベルトアンカ４・・・肩腰用ベルトアンカ５・・・ステイ５ａ・・・第１の部分５ｂ・・・第２の部分５ｃ・・・第３の部分６・・・肩用ベルトアンカ７・・・巻き取り装置８・・・車体８ａ・・・車体の側壁９・・・車体の前面１０・・・座席１５・・・ベルト

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】前部フレーム（１）上に運転席床部材
（２）を有しその運転席床部材（２）に座席（１０）を
設けその座席（１０）の各側に腰用ベルトアンカ（３）
と肩腰用ベルトアンカ（４）とを設け、肩用アンカ
（６）とで乗員を拘束する形式のシートベルトアンカレ
ッジ取付装置において、座席（１０）の側面に剛構造の
ステイ（５）を直立させ、そのステイ（５）の上部に肩
用アンカ（６）を設けていることを特徴とするシートベ
ルトアンカレッジ装置。
【請求項２】ステイ（５）は棒状体で構成され座席
（１０）の前方部分から上方に向かう第１の部分（５
ａ）と座席（１０）の後方部分から上方に延びる第２の
部分（５ｂ）とそれらの第１と第２の部分（５ａ、５
ｂ）の上部を連結する第３の部分（５ｃ）とで全体的に
コ字状に形成されている請求項１記載のシートベルトア
ンカレッジ装置。