JPH099920A - 味付け魚節又は味付け魚煮干しの製造方法 - Google Patents

味付け魚節又は味付け魚煮干しの製造方法

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Publication number
JPH099920A
JPH099920A JP7182207A JP18220795A JPH099920A JP H099920 A JPH099920 A JP H099920A JP 7182207 A JP7182207 A JP 7182207A JP 18220795 A JP18220795 A JP 18220795A JP H099920 A JPH099920 A JP H099920A
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JP
Japan
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raw
fish
seasoned
meat
piercing
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Application number
JP7182207A
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English (en)
Inventor
Toyoichi Shinkai
豊一 新海
Tsuneo Ito
常男 伊藤
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Ninben Co Ltd
Original Assignee
Ninben Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 かつお、そうだかつお、まぐろ、さば、あ
じ、いわし等の赤身魚を原料とする節用生魚肉全体に均
一に味付けされてなる味付け魚節又は味付け魚煮干しの
製造方法の提供。 【構成】 節用生魚肉の二以上の箇所に細い管状の突き
刺し具を突き刺し、その突き刺し具を通して同節用生魚
肉の内部に液体調味料を注入した後、この節用生魚肉を
加熱により蛋白質凝固させてなまり節とし、その後同な
まり節を常法により加工して味付け魚節又は味付け魚煮
干しの製造方法。突き刺し具を節用生魚肉の表面より同
節用生魚肉に突き刺しながら、またはその突き刺し具を
引き戻しながら液体調味料を注入するようにした味付け
魚節又は味付け魚煮干しの製造方法。突き刺し具とし
て、その先端にその先端寄りの周壁に、またはその先端
と同先端寄りの周壁とに調味料流出孔が形成されたもの
を使用する上記味付け魚節又は味付け魚煮干しの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、かつお、そうだかつ
お、まぐろ、さば、あじ、いわし等の赤身魚を原料とす
る節用生魚肉全体に均一に味付けされてなる味付け魚節
又は味付け魚煮干しの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、味付け魚節や味付け魚煮干しの製
造方法としては、赤身魚を原料とする節用生魚肉(魚体
や身卸魚肉)をそのまま調味液中にて煮熟し、その後、
常法により焙乾又は乾燥して仕上げる方法と、或は常法
により既に一般製品として加工された魚節や魚煮干し
を、そのまま常圧又は減圧又は加圧下にて調味液中に浸
漬し、その後乾燥して仕上げる方法とが知られている。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】しかし、従来のこれら
の製造方法では味付けが早く、しかも均一に調味された
味付け魚節や味付け魚煮干しを得ることは誠に困難であ
った。即ち、節用生魚肉として用いられるのは、かつお
をはじめとする赤身魚の肉であり、これらの赤身魚肉は
白身魚肉と異なり、加熱や脱水により身がしまり堅くな
る。即ち、魚節や魚煮干しに加工する場合には蛋白質の
熱凝固と自己消化酵素を失活させるに十分な加熱を要
し、更に製品によっては20%以下に脱水されるので非
常に堅くなる。従って、節用生魚肉をそのまま調味液中
にて煮熟する方法の場合は、その節用生魚肉の表面が先
に熱凝固して調味液の浸透の障壁となり、熱凝固が進む
に従い節用生魚肉内への調味液の浸透は更に妨げられて
遅くなり、しかも味付けの不均一な製品となり易い。
【0004】一方、既に一般製品として加工された魚節
や魚煮干しをそのまま調味液中に浸漬する方法の場合
は、もはや魚肉は加熱や脱水の影響を大きく受けてお
り、常圧下では勿論のこと、例え減圧や加圧下での浸漬
操作を組合わせて処理したとしても、魚節や魚煮干し内
への調味液の浸透は非常に遅く、しかも味付けが魚肉表
面のみに強く、内部へは極端に弱くなるため、やはり均
一な味付け製品とはならない。
【0005】本発明は上記した従来の製造方法の問題点
を解消し、味付けが早く、しかも節用生魚肉の全体に均
一に調味される味付け魚節又は味付け魚煮干しの製造方
法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の味付け魚節又は味付け魚煮干しの製造方法は、節用
生魚肉の二以上の箇所に細い管状の突き刺し具を突き刺
し、その突き刺し具を通して同節用生魚肉の内部に液体
調味料を注入(この場合の注入には圧力をかけながらの
注入も含まれる。これ以降に記述される本発明の注入
は、総て、圧力をかけながらの注入を含むものであ
る。)した後、この節用生魚肉を加熱により蛋白質凝固
させてなまり節とし、その後同なまり節を常法により加
工して味付け魚節又は味付け魚煮干しとしてなるもので
ある。
【0007】本発明のうち請求項2記載の味付け魚節又
は味付け魚煮干しの製造方法は、突き刺し具を節用生魚
肉の表面より同節用生魚肉に突き刺しながら液体調味料
を注入するようにしたものである。
【0008】本発明のうち請求項3記載の味付け魚節又
は味付け魚煮干しの製造方法は、突き刺し具を節用生魚
肉の表面より同節用生魚肉に突き刺し、その突き刺し具
を引き戻しながら液体調味料を注入するようにしたもの
である。
【0009】本発明のうち請求項4記載の味付け魚節又
は味付け魚煮干しの製造方法は、突き刺し具を節用生魚
肉の表面の異なる二以上の方向から同節用生魚肉に突き
刺すようにしたものである。
【0010】本発明のうち請求項5記載の味付け魚節又
は味付け魚煮干しの製造方法は、突き刺し具を節用生魚
肉の表面より同節用生魚肉の厚みの1/3以上の深さに
突き刺すようにしたものである。
【0011】本発明のうち請求項6記載の味付け魚節又
は味付け魚煮干しの製造方法は、突き刺し具を節用生魚
肉の表面より同節用生魚肉の厚み方向に段階的に順次深
く突き刺し、夫々の突き刺し段階において突き刺し具を
通して節用生魚肉の内部に液体調味料を注入するように
したものである。
【0012】本発明のうち請求項7記載の味付け魚節又
は味付け魚煮干しの製造方法は、突き刺し具として、そ
の先端に調味料流出孔が形成されたものを使用すること
を特徴とするものである。
【0013】本発明のうち請求項8記載の味付け魚節又
は味付け魚煮干しの製造方法は、突き刺し具として、そ
の先端と同先端寄りの周壁とに調味料流出孔が形成され
たものを使用するものである。
【0014】本発明のうち請求項9記載の味付け魚節又
は味付け魚煮干しの製造方法は、突き刺し具として、そ
の先端寄りの周壁に調味料流出孔が形成されたものを使
用するものである。
【0015】
【作用】本発明の請求項1記載の味付け魚節又は味付け
魚煮干しの製造方法では、節用生魚肉の二以上の箇所に
細い管状の突き刺し具を突き刺し、その突き刺し具を通
して同節用生魚肉の内部に液体調味料を注入するもので
あるため、節用生魚肉を液体調味料に浸したりする場合
に比して液体調味料が迅速に且つ無駄なく節用生魚肉の
内部に注入され、節用生魚肉に早く浸透、拡散する。ま
た、液体調味料を注入した節用生魚肉を加熱により蛋白
質凝固させてなまり節とするので、蛋白質凝固の際の分
離水と温度とによって節用生魚肉への液体調味料の浸
透、拡散は確実にしかも均一に促進される。更に、その
後に、なまり節に焙乾、かび付け、乾燥等の常法の加工
を加えて味付け魚節又は味付け魚煮干しとするので、こ
れらの工程によっても節用生魚肉への液体調味料の浸
透、拡散等の作用は更に助長される。
【0016】本発明の請求項2記載の味付け魚節又は味
付け魚煮干しの製造方法では、突き刺し具を節用生魚肉
の表面より同節用生魚肉に突き刺しながら液体調味料を
注入するようにしたので液体調味料の注入効率が良く、
また、節用生魚肉のうち突き刺し具の突き刺し方向全般
に万遍なく液体調味料が注入される。
【0017】本発明の請求項3記載の味付け魚節又は味
付け魚煮干しの製造方法では、突き刺し具を節用生魚肉
の表面より同節用生魚肉に突き刺し、その突き刺し具を
引き戻しながら液体調味料を注入するので、突き刺し具
を突き刺すときに形成された孔に液体調味料が注入され
ることになり、節用生魚肉への液体調味料の浸透が早ま
る。
【0018】本発明の請求項4記載の味付け魚節又は味
付け魚煮干しの製造方法では、突き刺し具を節用生魚肉
の表面の異なる二以上の方向から同節用生魚肉に突き刺
すようにしたので、節用生魚肉への液体調味料の浸透、
拡散が速やかに、しかも均一に進行する。
【0019】本発明の請求項5記載の味付け魚節又は味
付け魚煮干しの製造方法では、突き刺し具を節用生魚肉
の表面より同節用生魚肉の厚みの1/3以上の深さに突
き刺すので、節用生魚肉への液体調味料の浸透、拡散は
速やかに、しかも均一に進行する。ちなみに、突き刺す
深さが浅い程、液体調味料の浸透、拡散は遅く、時間を
要し、しかも不均一となり易い。
【0020】本発明の請求項6記載の味付け魚節又は味
付け魚煮干しの製造方法では、突き刺し具を節用生魚肉
の表面より同節用生魚肉の厚み方向に段階的に数回に分
けて順次深く突き刺し、夫々の突き刺し段階において突
き刺し具を通して同節用生魚肉の内部に液体調味料を注
入するので、突き刺し段階を多くすればする程、節用生
魚肉の全般に液体調味料を注入することができ、節用生
魚肉への液体調味料の浸透、拡散がより一層早くなる。
【0021】本発明の請求項7記載の味付け魚節又は味
付け魚煮干しの製造方法では、突き刺し具として、その
先端に調味料流出孔が形成されたものを使用するので、
突き刺し具に供給される液体調味料がその先端の調味料
流出孔から突き刺し方向先方に流出して節用生魚肉へ注
入され、節用生魚肉の突き刺し方向先方への浸透、拡散
が早くなる。
【0022】本発明の請求項8記載の味付け魚節又は味
付け魚煮干しの製造方法では、突き刺し具として、その
先端と同先端寄りの周壁とに調味料流出孔が形成された
ものを使用するので、突き刺し具に供給される液体調味
料がその先端の調味料流出孔と同先端寄りの周壁の調味
料流出孔とから流出して節用生魚肉へ注入され、注入効
率が向上する。
【0023】本発明の請求項9記載の味付け魚節又は味
付け魚煮干しの製造方法では、突き刺し具として、その
先端寄りの周壁に調味料流出孔が形成されたものを使用
するので、突き刺し具に供給される液体調味料はその調
味料流出孔から横方向に流出し、節用生魚肉の横方向へ
の浸透、拡散が早くなる。
【0024】本発明では請求項1〜9のいずれの製造方
法に於いても、節用生魚肉の複数箇所に突き刺し具を突
き刺すので、節用生魚肉には複数の突き刺し孔が形成さ
れることになるが、加熱による蛋白質凝固の際に、これ
らの突き刺し孔より節用魚肉の内部への熱伝達が良くな
る。しかも蛋白質凝固やその後の焙乾、かび付け、又は
乾燥等の加工工程によって、魚肉は大きく収縮するの
で、突き刺し孔は埋められてその痕跡が微かに残る程度
となり、品質的にも、外から見たときの見栄えにも殆ど
影響がない。
【0025】
【実施例1】本発明では図1に示す節用生魚肉1に細い
管状の突き刺し具2を突き刺し、その突き刺し具2を通
して節用生魚肉1に液体調味料を注入する。この場合、
節用生魚肉1として、かつお、そうだかつお、まぐろ、
さば、あじ、いわし等の赤身魚を用いる。これらの原料
魚は丸(魚体)のまま、又は魚体を生切りして、内臓の
みを除去、頭と内臓を除去、頭と腹面と内臓を除去、二
枚卸、三枚卸、四つ割卸、万切り卸等の適宜の形態に切
り分けて節用生魚肉1として用いる。
【0026】本発明で使用する突き刺し具2としては例
えば最大部の径が0.5〜2.5mm程度の細い針状管
を用いるのが適する。この突き刺し具2は節用生魚肉1
に差込み易い様に先端が尖っており且つ液体調味料を注
入できる管状のものであればよく、例えば分注器のノズ
ルや注射針でもよい。また突き刺し具2の中間部断面形
状は楕円の管状、角形の管状等でも差し支えない。更に
その材質には種々のものを採用できるが、好ましくは金
属や硬質プラスチック製のものがよい。
【0027】突き刺し具2は1本づつ突き刺したり、複
数本まとめて同時に突き刺したり、予め複数本を一定間
隔で一体に成形してあるもの(例えば華道用の剣山のよ
うなもの)を突き刺したりする。この場合、突き刺し具
2を突き刺し様の専用機に取付けて突き刺したり、手作
業で突き刺したりする。これらの突き刺し具2は調味料
タンク等に連結されている注入機構に連結して、それか
ら液体調味料が供給されるようにする。
【0028】本発明では突き刺し具2を節用生魚肉1に
突き刺す場合、例えば、複数本の突き刺し具を10〜3
5mm程度の間隔で節用生魚肉1の表面から突き刺し、
その後にこれら突き刺し具2を通して節用生魚肉1に液
体調味料を注入する。この場合、突き刺し具2の突き刺
し深さは節用生魚肉1の厚みの1/3以上となるように
するのが望ましく、そのようにすると液体調味料が節用
生魚肉1に浸透し易くなる。
【0029】次いで、前記の様に突き刺した突き刺し具
2に液体調味料を供給する。この液体調味料は水溶性又
は水溶乳化性のものならば何れの調味素材や添加物でも
用いることができる。従って、酸化防止剤、保存料、栄
養保健剤等を含むものであってもよい。
【0030】液体調味料の注入量はその種類や濃度、突
き刺し具2の太さの大小、突き刺し数や深さ(距離)、
或は最終製品とする味付け魚節又は味付け魚煮干しの目
的、品質等によっても異なるが、節用生魚肉1の重量に
対し調味料の乾燥固形重量が1〜8%の範囲となるよう
にするとよい。
【0031】本発明では前記の様に液体調味料を注入し
た節用生魚肉1を加熱により蛋白質凝固させてなまり節
とする。このときの加熱は煮熟や蒸煮、又は遠赤外線、
マイクロ波、高周波等の照射、或は通電(ジュール熱)
加熱等によつて行なう。何れの場合も節用生魚肉1の蛋
白質が十分に熱凝固するように加熱しなければならない
ので、節用生魚肉1の中心温度が少なくとも60℃以上
となるように加熱する必要がある。このようにして節用
生魚肉1をなまり節とする。
【0032】本発明では以上の様にして得られたなまり
節を常法により加工して味付け魚節とする。この場合の
加工は、なまり節を焙乾して若節や荒節としたり、同若
節や同荒節の表面を研削して裸節としたり、同荒節や同
裸節にかび付けして枯れ節等に加工したりして味付け魚
節とする。
【0033】また、本発明では前記の様にして得られた
なまり節を常法により加工して味付け魚煮干しとするこ
ともある。この場合の加工は、なまり節のうち、いわ
し、あじ、さば等の小形魚や仔魚を原料としたなまり節
を常法により、乾燥加工して、味付け魚煮干しとする。
【0034】
【実施例2】本発明の味付け魚節又は味付け魚煮干しの
製造方法では、突き刺し具2を節用生魚肉1に一度に1
/3程度まで深く刺すのではなく、節用生魚肉1の表面
より同節用生魚肉1に突き刺しながら液体調味料を注入
するようにすることもできる。
【0035】
【実施例3】本発明の味付け魚節又は味付け魚煮干しの
製造方法では、突き刺し具2を節用生魚肉1の表面より
同節用生魚肉1に突き刺し、その突き刺し具2を引き戻
しながら液体調味料を注入するようにすることもでき
る。
【0036】
【実施例4】本発明の味付け魚節又は味付け魚煮干しの
製造方法では、図2に示す様に突き刺し具2を節用生魚
肉1の表面の異なる二以上の方向から同節用生魚肉1に
突き刺すようにすることもできる。
【0037】
【実施例5】本発明の味付け魚節又は味付け魚煮干しの
製造方法では、節用生魚肉1の厚み方向に一度に深く刺
すのではなく、節用生魚肉1の厚み方向に段階的に数回
に分けて順次深く突き刺し、夫々の突き刺し段階におい
て突き刺し具2を通して節用生魚肉1の内部に液体調味
料を注入するようにすることもできる。この場合、最初
は節用生魚肉1の厚み方向に浅く突き刺し、それから数
段階に分けて順次深く突き刺すようにするとか、逆に、
最初に節用生魚肉1の厚み方向に深く突き刺し、それか
ら数段階に分けて引き抜いて突き刺しが順次浅くなるよ
うにしたりする。この場合、突き刺し段階を多くすれば
する程、節用生魚肉1の厚さ方向全般に調味料を注入す
ることができ、節用生魚肉1への液体調味料の浸透、拡
散がより一層早くなる。
【0038】
【実施例6】本発明の味付け魚節又は味付け魚煮干しの
製造方法で使用する突き刺し具2は、通常の注射針の様
に{図3(a)の様に}先端にだけ調味料流出孔3が形
成されているものばかりではなく、図3(b)に示す様
に先端と周壁のうち先端寄り部分の両方に調味料流出孔
3が形成されているものとか、図3(c)に示す様に先
端には形成されずに、周壁のうち先端寄り部分にだけ調
味料流出孔3が形成されているもの等を使用することも
できる。このような突き刺し具2を使用すれば、節用生
魚肉1の厚さ方向全般に同時に液体調味料が注入され、
節用生魚肉1への液体調味料の浸透、拡散がより一層早
く且つ均一になる。また、液体調味料の注入作業も容易
になる。
【0039】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の製造方法では次
のような効果がある。 .節用生魚肉に突き刺し具を突き刺し、その突き刺し
具を通して節用生魚肉の内部に液体調味料を注入するの
で、液体調味料は無駄なく、早く浸透、拡散する。 .液体調味料を注入した節用生魚肉を加熱により蛋白
質凝固させてなまり節とするので、その際発生する分離
水と温度とによって、既に内部まで浸透、拡散している
調味料が更に溶解又は希釈され、その浸透、拡散は確実
に、しかも均一に促進され、味付けが早く、しかも節用
生魚肉全体に均一に味付けされる。また、それ以後の焙
乾、かび付け、乾燥等の工程によってもこの作用は更に
助長される。 .節用生魚肉には突き刺し具の抜き跡に多数の抜き跡
孔ができるが、これらの抜き跡孔はその数、大小、又は
深さ(距離)、或は節用生魚肉の大小によっても異なる
が、蛋白質凝固やその後の焙乾、かび付け、又は乾燥等
の加工工程によって節用生魚肉は大きく収縮するので、
多数の抜き跡孔は埋められてその痕跡が微かに残る程度
となり、品質への影響は殆どなくなる。また、抜き跡孔
により節用生魚肉の内部への熱伝達がよくなるので、加
熱時間を短縮することができ、得られる製品の品質も向
上する。 .前記のなまり節を常法により加工して味付け魚節又
は味付け魚煮干しとするので、従来の製造方法による製
品とは異なり、味付けが早く、しかも均一に調味されて
なる味付け魚節又は味付け魚煮干しの製品化が可能とな
った。
【0040】本発明の請求項2記載の製造方法では次の
ような効果がある。 .記載の味付け魚節又は味付け魚煮干しの製造方法で
は、突き刺し具を節用生魚肉突き刺しながら液体調味料
を注入するので液体調味料の注入効率が良く、節用生魚
肉のうち突き刺し具の突き刺し方向全般に万遍なく液体
調味料が注入される。
【0041】本発明の請求項3記載の製造方法では次の
ような効果がある。 .節用生魚肉に突き刺した突き刺し具を引き戻しなが
ら液体調味料を注入するので、突き刺し具を突き刺すと
きに形成された孔に液体調味料が注入されることにな
り、節用生魚肉への液体調味料の浸透が早まる。
【0042】本発明の請求項4記載の製造方法では次の
ような効果がある。 .突き刺し具を節用生魚肉の表面の異なる二以上の方
向から同節用生魚肉に突き刺すので、節用生魚肉への液
体調味料の浸透、拡散が速やかに、しかも均一に進行す
る。
【0043】本発明の請求項5記載の製造方法では次の
ような効果がある。 .突き刺し具を節用生魚肉の厚みの1/3以上の深さ
に突き刺すので、節用生魚肉への液体調味料の浸透、拡
散は速やかに、しかも均一に進行する。
【0044】本発明の請求項6記載の製造方法では次の
ような効果がある。 .突き刺し具を節用生魚肉の厚み方向に段階的に数回
に分けて順次深く突き刺し、夫々の突き刺し段階におい
て突き刺し具を通して同節用生魚肉の内部に液体調味料
を注入するので、突き刺し段階を多くすればする程、節
用生魚肉の全般に液体調味料を注入することができ、節
用生魚肉への液体調味料の浸透、拡散がより一層早くな
る。
【0045】本発明の請求項7記載の製造方法では次の
ような効果がある。.調味料流出孔が先端に形成され
た突き刺し具を使用するので、突き刺し具に供給される
液体調味料がその先端の調味料流出孔から突き刺し方向
先方に流出して、節用生魚肉の突き刺し方向先方への浸
透、拡散が早くなる。
【0046】本発明の請求項8記載の製造方法では次の
ような効果がある。 .調味料流出孔が先端と同先端寄りの周壁とに形成さ
れた突き刺し具を使用するので、突き刺し具に供給され
る液体調味料がその先端の調味料流出孔と同先端寄りの
周壁の調味料流出孔とから流出し、注入効率が向上す
る。
【0047】本発明の請求項9記載の製造方法では次の
ような効果がある。 .先端寄りの周壁に調味料流出孔が形成された突き刺
し具を使用するので、突き刺し具に供給される液体調味
料はその調味料流出孔から横方向に流出し、節用生魚肉
の横方向への浸透、拡散が早くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法における節用生魚肉の一例を
示す外観説明図。
【図2】本発明の製造方法における節用生魚肉の一例を
示す断面図。
【図3】(a)〜(c)は本発明の製造方法で使用され
る突き刺し具の各種例を示す断面図。
【符号の説明】
1は節用生魚肉 2は突き刺し具 3は調味料流出孔

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】節用生魚肉の二以上の箇所に細い管状の突
    き刺し具を突き刺し、その突き刺し具を通して同節用生
    魚肉の内部に液体調味料を注入した後、この節用生魚肉
    を加熱により蛋白質凝固させてなまり節とし、その後同
    なまり節を常法により加工して味付け魚節又は味付け魚
    煮干しとしてなることを特徴とする味付け魚節又は味付
    け魚煮干しの製造方法。
  2. 【請求項2】突き刺し具を節用生魚肉の表面より同節用
    生魚肉に突き刺しながら液体調味料を注入するようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の味付け魚節又は味付
    け魚煮干しの製造方法。
  3. 【請求項3】突き刺し具を節用生魚肉の表面より同節用
    生魚肉に突き刺し、その突き刺し具を引き戻しながら液
    体調味料を注入するようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の味付け魚節又は味付け魚煮干しの製造方法。
  4. 【請求項4】突き刺し具を節用生魚肉の表面の異なる二
    以上の方向から同節用生魚肉に突き刺すようにしたこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項3記載のいずれかの味
    付け魚節又は味付け魚煮干しの製造方法。
  5. 【請求項5】突き刺し具を節用生魚肉の表面より同節用
    生魚肉の厚みの1/3以上の深さに突き刺すようにした
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のいずれか
    の味付け魚節又は味付け魚煮干しの製造方法。
  6. 【請求項6】突き刺し具を節用生魚肉の表面より同節用
    生魚肉の厚み方向に段階的に順次深く突き刺し、夫々の
    突き刺し段階において突き刺し具を通して節用生魚肉の
    内部に液体調味料を注入するようにしたことを特徴とす
    る請求項1乃至請求項5記載のいずれかの味付け魚節又
    は味付け魚煮干しの製造方法。
  7. 【請求項7】突き刺し具として、その先端に調味料流出
    孔が形成されたものを使用することを特徴とする請求項
    1乃至請求項6記載のいずれかの味付け魚節又は味付け
    魚煮干しの製造方法。
  8. 【請求項8】突き刺し具として、その先端と同先端寄り
    の周壁とに調味料流出孔が形成されたものを使用するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項6記載のいずれかの
    味付け魚節又は味付け魚煮干しの製造方法。
  9. 【請求項9】突き刺し具として、その先端寄りの周壁に
    調味料流出孔が形成されたものを使用することを特徴と
    する請求項1乃至請求項6記載のいずれかの味付け魚節
    又は味付け魚煮干しの製造方法。
JP7182207A 1995-06-27 1995-06-27 味付け魚節又は味付け魚煮干しの製造方法 Pending JPH099920A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4948629A (en) * 1989-02-10 1990-08-14 International Business Machines Corporation Deposition of diamond films
JP2014032003A (ja) * 2012-07-09 2014-02-20 Aoshima Reito Kogyo Kk 魚節原料の乾燥方法及び魚節原料の乾燥装置

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