JPH0998765A - 特殊麦芽の製造方法及び特殊麦芽の製造装置 - Google Patents

特殊麦芽の製造方法及び特殊麦芽の製造装置

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JPH0998765A
JPH0998765A JP7260483A JP26048395A JPH0998765A JP H0998765 A JPH0998765 A JP H0998765A JP 7260483 A JP7260483 A JP 7260483A JP 26048395 A JP26048395 A JP 26048395A JP H0998765 A JPH0998765 A JP H0998765A
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Kazumasu Kawahara
一益 川原
Kazuhiro Araki
和弘 荒木
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NAGATA JOZO KIKAI KK
Sapporo Breweries Ltd
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NAGATA JOZO KIKAI KK
Sapporo Breweries Ltd
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  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人手を過度に煩わすことなく効率的にカラメ
ル麦芽を製造することが可能な特殊麦芽の製造装置及び
特殊麦芽の製造方法を提供する。 【解決手段】 第1の速度で回転している焙焦部内に収
納された麦芽原料を加熱して麦芽原料の液化・糖化を促
進する蒸らし工程と、蒸らし工程を経た麦芽原料を第1
の速度より速い第2の速度で回転している焙焦部内で乾
燥させる乾燥工程とを含み、蒸らし工程では焙焦装置内
を密閉状態としてその周囲に熱風を供給し、焙焦部内の
麦芽原料の温度が予め定めらた上昇曲線に沿って変化す
るように加熱し、乾燥工程では焙焦装置の密閉状態を解
き、熱風を焙焦部内に流通させ、焙焦部内の麦芽原料の
温度が予め定めらた上昇曲線に沿って変化するように加
熱する特殊麦芽の製造方法であって、焙焦部内の麦芽原
料の温度を温度センサで検知し、予め定められている温
度制御プログラムを備えた制御部により温度検知結果に
基づいて麦芽原料の温度制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特殊麦芽の製造方法
及び特殊麦芽の製造装置に係り、特に、麦芽原料の蒸ら
し処理及び乾燥処理を自動制御を用いて管理することに
より、効率的にカラメル麦芽を製造するための製造装置
及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビールの製造に際しては、通常の淡色ビ
ールに用いられる淡色麦芽、また、濃色ビールに用いら
れる濃色麦芽の他に、製造されるビールの種類に応じて
種々の麦芽が使用されており、これらは総称して特殊麦
芽と呼ばれている。これらの特殊麦芽は、主として、ビ
ールに特色ある色と香気とを付与するために用いられる
ものであるが、その他、ビールの濃醇性、泡持ち、安定
性にも寄与する。
【0003】一般に、特殊麦芽は高温で焙焦されている
ため、その酵素力が破壊されている。また、特殊麦芽を
単独で又は多量に用いると、製造されたビールの色及び
その独特の香味が強くなり過ぎる。このため、特殊麦芽
は通常の麦芽に添加して用いられるのが一般的である。
特殊麦芽の添加により、その種類及び使用量に応じた多
種多様のビールを製造することが可能となる。
【0004】特殊麦芽中、カラメル麦芽は濃色ビールの
製造に用いられるものである。これは、カラメル麦芽に
はビールの安定性を増す還元性物質を含むと共にコロイ
ド物質が多く、ビールの濃醇性及び泡持ちを良くする作
用があるからである。。このようなカラメル麦芽を製造
するためには、水分を多く含んだ緑麦芽を回転式焙焦器
で60〜80℃で糖化を促進し、次いで緑麦芽の温度を
徐々に高めていき、水分を除去しつつ150℃を最終温
度として乾燥を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のカラメル麦芽の製造方法においては、作業は全
て人手で行なわれていた。しかも、作業者は常に製造工
程を監視しながら作業を行わなければならなっかたた
め、温度、作業時間のチェック、機械の操作・調整等煩
わしい作業を強いられてきた。
【0006】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、カラメル麦芽の製造を自動化する
ことにより、人手を過度に煩わすことなく効率的にカラ
メル麦芽を製造することが可能な特殊麦芽の製造方法及
び特殊麦芽の製造装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した問題点
を解消するもので、処理される麦芽そのものの温度を常
にセンサにて監視し、予め定められた経過時間に対応す
る設定温度値とセンサの感知した麦芽温度を比較し、熱
源の供給する熱風の温度及び熱風量を制御することによ
り、特殊麦芽を製造する。
【0008】即ち、本発明の特殊麦芽の製造方法は、第
1の速度で回転している焙焦部内に収納された麦芽原料
を加熱して前記麦芽原料の液化・糖化を促進する蒸らし
工程と、前記蒸らし工程を経た前記麦芽原料を乾燥させ
る乾燥工程とを含み、前記蒸らし工程では前記焙焦装置
内を密閉状態としてその周囲に熱風を供給し、前記焙焦
部内の麦芽原料の温度が予め定めらた上昇曲線に沿って
変化するように加熱し、前記乾燥工程では前記焙焦装置
の密閉状態を解き、熱風を前記焙焦部内に流通させ、前
記焙焦部内の麦芽原料の温度を所定時間その温度に保っ
た後、予め定めらた上昇曲線に沿って変化するように加
熱し、前記焙焦部内の前記麦芽原料の温度を温度センサ
で検知し、予め定められている温度制御プログラムを備
えた制御部により前記温度検知結果に基づいて前記麦芽
原料の温度が前記の如く変化するよう制御を行う。
【0009】また、上述の特殊麦芽の製造方法において
は、前記麦芽原料の加熱開始前に前記焙焦部を所定温度
に加熱するウォームアップ工程を設けることにより焙焦
処理を効率的に行うことができる。すなわち、ウォーム
アップなしで焙焦処理を行おうとすると処理時間を短縮
するためには麦芽を急激に加熱する必要があり、適正な
焙焦処理が行われない危険性があり、適正な処理のため
のコントロールが困難になる。
【0010】本発明の特殊麦芽の製造装置は、麦芽原料
を収納して焙焦処理する焙焦部と、この焙焦部の入口及
び出口を開閉する開閉手段と、この焙焦部を回転させる
回転手段と、前記焙焦部に収納された麦芽原料を加熱す
る熱風を供給する熱源と、前記焙焦部内の温度を計測す
る温度センサと、予め定められた麦芽焙焦のための温度
制御プログラムを備え、前記温度制御プログラムは前記
温度センサからの信号に基づき、蒸らし工程では焙焦部
を所定速度で回転させると共に、開閉手段により当初前
記焙焦装置を密閉状態としてその周囲に熱風を供給し、
前記焙焦部内の麦芽原料の温度が予め定めらた上昇曲線
に沿って変化するよう熱風供給を制御し、その後、乾燥
工程では前記焙焦部を上記所定の速度より速い速度で回
転させると共に、前記開閉手段により前記焙焦装置の密
閉状態を解き、熱風を前記焙焦部内に流通させ、前記焙
焦部内の麦芽原料の温度を所定時間その温度に保った
後、予め定めらた上昇曲線に沿って変化するよう前記熱
源及び開閉手段を制御する。
【0011】本発明の特殊麦芽の製造方法及び製造装置
によれば、焙焦部内の麦芽原料の温度を温度センサによ
り検知し、予め定められている麦芽焙焦のための温度制
御プログラムを備えた制御部により温度検知結果に基づ
いて熱源からの熱風を制御する。このため、人手を過度
に煩わすことなく効率的に特殊麦芽を製造することが可
能になる。しかも、特殊麦芽の製造工程全般を通じて理
想的な温度管理が可能となるため、短時間で色、香りと
もねらい通りの特殊麦芽を製造することが可能になる。
【0012】また、熱風を循環させて麦芽原料を焙焦す
ることにより、熱風の持つエネルギーを無駄なく使用す
ることができ、製造方法の省エネルギー化を図ることも
可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は本発明に係るカラメ
ル麦芽の製造装置のシステム図である。カラメル麦芽の
製造装置10は、麦芽原料を焙焦するための焙焦装置2
0と、麦芽原料を焙焦するための熱風を発生させる熱風
発生装置30と、焙焦装置20へ麦芽原料を投入すると
共に麦芽原料を焙焦した熱風を排気系路50に導くため
の連結部40と、焙焦装置20へ導かれた熱風を熱風発
生部30に循環させる循環部63、焙焦された麦芽原料
を冷却するための冷却槽60及び特殊麦芽の製造装置を
制御する制御部70(図1においては図示せず)とを備
えている。
【0014】焙焦装置20は、ハウジング20a内に収
納されており、焙焦処理すべき麦芽原料が収容される回
転ドラム21と、回転ドラム21を回転させるためのド
ラムモータ22と、回転ドラム21を支持すると共にド
ラムモータ22の回転を回転ドラム21に伝達する回転
軸23とを備えている。
【0015】回転ドラム21はケース24内に設けられ
ており、このケース24には熱風発生装置30で発生さ
れた熱風をケース24内に導入するための導入口24a
と、焙焦された麦芽原料を装置外部に排出するための排
出ゲート24bとが形成されている。ハウジング20a
の導入口24aに対向する部位にはドラム入口ダンパ2
8が設けられており、導入口24aを開閉する。 回転
ドラム21の導入口24a側の端部には網部21aが設
けられており、ケース24内に導入された熱風が回転ド
ラム21内に導入されるように構成されている。また、
回転ドラム21の他端側は開放されており、この開放端
は回転ドラム21に麦芽原料を投入する際の入口となる
共に、麦芽原料の焙焦中は回転ドラム21に導入された
熱風の出口となる。
【0016】焙焦装置20における回転ドラム21、ケ
ース24及びハウジング20a内には温度センサ26、
25a、25bが設けられている。回転ドラム21に
は、回転ドラム21内に水を散布するための散水装置2
7が設けられている。この散水装置27は、回転ドラム
21内部の温度が所定値を越えた場合、回転ドラム21
中の麦芽原料に水を散布して温度を下げることにより、
麦芽原料の焼失を防止する。
【0017】熱風発生装置30には、焙焦装置20と同
一のハウジング20a内にあって、バーナ31と、バー
ナ31により発生された熱を送風するためのバーナファ
ン32が設けられている。ハウジング20aはバーナ3
1及びバーナファン32により発生された熱風を焙焦装
置20に送るための熱風ダクトとして作用する。
【0018】連結部40は、その一端側は回転ドラム2
1に連結して設けられており、他端側はハウジング20
aの外部に突出して上方端40aと側方端40bに分岐
している。連結部40の上方端40aには焙焦すべき麦
芽原料を収容するためのホッパ42が設けられている。
このホッバ42の下部のホッパ出口42aには、これを
開閉する投入ゲート44が設けられている。この投入ゲ
ート44を開放することによりホッパ42に収納された
麦芽原料は連結部40を経て焙焦装置20の回転ドラム
21内に投入される。また、連結部40の側方端40b
にはドラム出口ダンパ46が設けられており、側方端4
0bを開閉するように構成されている。
【0019】排気系路50は、その一方が連結部40の
側方端40bに接続され、他端は分岐しており、その一
方は熱風発生装置30のバーナ31近傍の接続口34に
接続されているいると共に、他方はサイクロン57に接
続されて排気路を形成する。また、排気系路50には、
ハウジング20a上部に形成された排出口59を循環部
に連絡するためのバイパス路58が形成されている。こ
のバイパス路58にはバイパス路制御ダンパ58aが設
けられており、バイパス路58の開閉を行う。これによ
って、焙焦装置20から連結部40を経て又は連結部4
0を経ないで直接排気系路50へ導かれた熱風の一部を
熱風発生部30に循環させ、エネルギーの有効利用を図
ることが可能になる。
【0020】この排気系路50の排気方向上流側には、
導入制御ダンパ51が設けられており、排気系路50の
排気方向上流側を開閉する。また、導入制御ダンパ51
の排気方向下流側においてはバイパス路58が排気系路
50に合流し、ハウジング20aからの熱風を直接排気
系路50に導く。
【0021】また、排気系路50には排気ファン54が
設けられており、排気系路50における熱風流を付勢し
て、熱風の循環を容易にする。さらに、排気ファン54
の排気方向下流側には開口度の調整が可能な回転弁53
a、53bが設けられており、この回転弁53a、53
bを調節することにより熱風発生装置30に還流される
熱風量とサイクロン57を経て外部に排出される熱風量
が制御される。また、排気ファン54と回転弁53a、
53bの間には、排気系路50における熱風の温度を検
知するための温度センサ56が設けられている 冷却槽60は、焙焦装置20のケース24に形成された
排出ゲート24bの外側に設けられている。この冷却槽
60には冷却ファン62が設けられており、冷却槽60
に排出された麦芽原料に冷風を送風することにより、焙
焦されたばかりの麦芽原料を効率的に冷却する。
【0022】また、本発明に係る特殊麦芽の製造装置1
0は図2に示されるような制御システム70(図1にお
いては図示せず)を備えており、この制御システム70
はCPU72を備えている。CPU72の入力端には温
度センサ25a、25b、26、56が接続されている
と共に、出力端には熱風発生装置30、ドラム入口ダン
パ28、ドラムモータ22、投入ゲート44、ドラム出
口ダンパ46、導入制御ダンパ51、バイパス路制御ダ
ンパ58a、排気ファン54及び回転弁53a、53b
が接続されている。そして、CPU72は、予め定めら
れた設定温度と温度センサ25a、25b、26、56
の検知した温度とを比較し、比較温度に基づいてCPU
72の出力端に接続されている上記各々の構成部分を制
御する。
【0023】次に、上述した特殊麦芽の製造装置10を
用いた特殊麦芽の製造方法について説明する。本発明に
係る特殊麦芽の製造方法は、(1)ウォームアップ工程
(初期設定工程)、(2)蒸らし工程及び(3)乾燥工
程の3工程に大別される。
【0024】まず、ウォームアップ工程では、回転ドラ
ム21には麦芽原料を投入しない状態でこれを第1の所
定速度で回転させ回転ドラム21を含む焙焦装置20内
に熱風発生装置30より熱風を送風し、焙焦装置20内
を所定温度とする。これは焙焦装置20を予熱してお
き、以後の工程の立ち上がりを良くするためである。
【0025】次の、蒸らし工程では、焙焦装置内に水分
を充分に含有する麦芽(例えば、緑麦芽)を収容して導
入口24a及びドラム出口ダンパ46を閉じ、上述の第
1の回転速度より遅い第2の所定速度(例えば、15r
pm)で回転ドラムをゆっくり回転させながら、所定時
間(例えば、約30分)かけて所定の温度(例えば、約
80℃)に加熱する。麦芽原料は回転ドラム21内で密
閉状態により糖化される。
【0026】続く乾燥工程においては回転ドラム21に
対する密閉状態を解いて熱風を回転ドラム21に流入さ
せつつ、回転ドラム21を上記第2の回転速度より速い
第3の所定速度で回転させ、初期段階(例えば、最初の
60分間)では、蒸らし工程終了時の麦芽原料の温度
(約80℃)を維持する。次いで、後期段階(例えば、
残りの約83分間)では、上記回転ドラム21の回転状
態、熱風の流通状態を維持しつつ、徐々に麦芽原料の温
度を予め定められた上昇曲線に沿って所定温度(例え
ば、135℃)に上昇させるよう所定時間熱風を制御す
る。これによって、カラメル麦芽に必要な色と香りを付
与する。
【0027】以上、本方法を用いてカラメル麦芽の製造
を行うと約3時間強で作業を完了することができ、従来
の手作業による作業時間の7時間程度に比べて約半分の
時間で行うことができる。次に、本発明に係る特殊麦芽
の製造方法を図3及び図4乃至図6を参照して更に詳細
に説明する。図3は本発明に係る特殊麦芽の製造装置の
各構成要素の動作状態を示すタイムチャートであり、図
4乃至図6は本発明に係る特殊麦芽の製造方法を説明す
るためのフローチャートである。
【0028】まず、上述のウォームアップ工程を開始す
べく、バーナファン32及び排気ファン54が起動され
た後、バーナ31が着火されると共に、ドラムモータ2
2が起動し、回転ドラム21を24rpmの速度で回転
させる(S100)。このウォームアップ工程ではドラ
ム入口ダンパ28、ドラム出口ダンパ46を開け、熱風
を焙焦装置20の回転ドラム21を介して循環させる。
これは回転ドラム21が所定温度に達するまで継続され
る(S102)。
【0029】回転ドラム21内が所定温度に達すると、
温度センサ26がこれを検知し、ウォームアップが完了
したことを指示、告知する(S102、S104)。さ
らに、ウォームアップが必要な場合は(S106)、ウ
ォームアップが続行される(S106)。
【0030】ウォームアップ続行の必要がない場合(S
108)、麦芽原料の投入が指示され(S110)、ド
ラム出口ダンパ46及び導入制御ダンパ51が全閉され
る(S112)。これにより麦芽原料投入中は熱風の流
れが止められる。次に、ホッパ42に設けられた原料投
入ゲート44が全開し(S114)、ホッパ42に投入
された麦芽原料は連結部40を経て焙焦装置20の回転
ドラム21に投入される。このとき、ドラム出口ダンパ
46及び導入制御ダンパ51が全閉しているので、麦芽
原料が排気系路50に流入することがない。
【0031】麦芽原料が回転ドラム21内に投入される
と(S116)、蒸らし工程が開始する(S118)。
即ち、ドラム入口ダンパ28により導入口24aが閉鎖
され、パイパス路制御ダンパが開けられると共に、ドラ
ム回転数が15rpmに減少される(S120)。これ
によって、熱風発生部装置30からの熱風はケース24
内には導入されず、ハウジング20aとケースの間を流
れてバイパス部に導かれ、排気系路50に合流する。こ
のときケース24内は密閉状態で加熱されており、これ
によって、回転ドラム21内の麦芽原料の糖化が行われ
る。この蒸らし工程では、図3に示されるように、麦芽
原料の温度を約30分かけて約80℃にする。
【0032】蒸らし工程が終了すると(S122)、引
き続いて乾燥工程が開始される(S124)。即ち、バ
イパス路制御ダンパ58aが閉鎖され、ドラム入口ダン
パ28により導入口24aが、またドラム出口ダンパ4
6及び導入制御ダンパ51が各々開けられると共に、回
転ドラム21の回転速度が36rpmに増大される(S
126)。これによって、熱風発生装置30からの熱風
はケース24内の回転ドラム21内を通過した後、連絡
部40を経て排気系路に導かれると共に、熱風発生装置
30に循環する。
【0033】乾燥工程が終了すると(S128)、麦芽
原料の「焙上り」が告知される(S130)。更に、焙
焦を継続する必要がある場合は(S132)、その旨が
指示される(S134)。焙焦を継続する必要がない場
合には焙焦終了が指示される(S136)。これにより
排出ゲート24bが開かれ、導入制御ダンパ51が全閉
され、回転ドラム21の回転数が8rpmに減少される
と共に、バーナ31が消火される(S138)。
【0034】そして、焙焦された麦芽原料は排出ゲート
24bから排出され(S140)、冷却槽60に移され
る。これと同時に、冷却槽60に設けられた冷却ファン
62が起動し(S142)、所定時間、例えば2〜3分
間焙焦されたばかりの麦芽原料に冷風を吹き付けて、こ
れを冷却する(S146)。
【0035】麦芽原料の排出が終了すると(S14
0)、排出ゲート24bは閉じられる(S148)。そ
して、回転ドラム21が冷却された後(S150)、特
殊麦芽の製造装置10は停止し(S152)、目的のカ
ラメル麦芽が得られる。
【0036】
【発明の効果】本発明の特殊麦芽の製造装置及び特殊麦
芽の製造方法においては、温度センサからの信号に基づ
いて焙焦部内の麦芽原料の温度が制御されるので、人手
を過度に煩わすことなく効率的に特殊麦芽を製造するこ
とが可能になる。
【0037】また、特殊麦芽の製造工程全般を通じて理
想的な温度管理が可能となるため、短時間で色、香りと
もねらい通りの特殊麦芽を製造することが可能になる。
さらに、熱風を循環させて麦芽原料を焙焦することによ
り、熱風の持つエネルギーを無駄なく使用することがで
き、製造方法の省エネルギー化を図ることも可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る特殊麦芽の製造装置のシステム図
である。
【図2】本発明に係る特殊麦芽の製造装置の制御部のブ
ロック図である。
【図3】本発明に係る特殊麦芽の製造装置の各構成要素
の動作状態を示すタイムチャートである。
【図4】本発明に係る特殊麦芽の製造方法のフローチャ
ートである。
【図5】図4に続くフローチャートである。
【図6】図5に続くフローチャートである。
【符号の説明】
10 特殊麦芽の製造装置 20 焙焦装置 21 回転ドラム 22 ドラムモータ 23 回転軸 25a 温度センサ 25b 温度センサ 26 温度センサ 28 ドラム入口ダンパ 30 熱風発生装置 46 ドラム出口ダンパ 50 排気系路 56 温度センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の速度で回転している焙焦部内に収
    納された麦芽原料を加熱して前記麦芽原料の液化・糖化
    を促進する蒸らし工程と、前記蒸らし工程を経た前記麦
    芽原料を乾燥させる乾燥工程とを含み、前記蒸らし工程
    では前記焙焦装置内を密閉状態としてその周囲に熱風を
    供給し、前記焙焦部内の麦芽原料の温度が予め定めらた
    上昇曲線に沿って変化するように加熱し、前記乾燥工程
    では前記焙焦装置の密閉状態を解き、熱風を前記焙焦部
    内に流通させ、前記焙焦部内の麦芽原料の温度を所定時
    間その温度に保った後、予め定めらた上昇曲線に沿って
    変化するように加熱し、前記焙焦部内の前記麦芽原料の
    温度を温度センサで検知し、予め定められている温度制
    御プログラムを備えた制御部により前記温度検知結果に
    基づいて前記麦芽原料の温度が前記の如く変化するよう
    制御を行うことを特徴とする特殊麦芽の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記麦芽原料の加熱開始前に前記焙焦部
    を所定温度に加熱するウォームアップ工程を含む請求項
    1記載の特殊麦芽の製造方法。
  3. 【請求項3】 麦芽原料を収納して焙焦処理する焙焦部
    と、この焙焦部の入口及び出口を開閉する開閉手段と、
    この焙焦部を回転させる回転手段と、前記焙焦部に収納
    された麦芽原料を加熱する熱風を供給する熱源と、前記
    焙焦部内の温度を計測する温度センサと、予め定められ
    た麦芽焙焦のための温度制御プログラムを備え、前記温
    度制御プログラムは前記温度センサからの信号に基づ
    き、蒸らし工程では焙焦部を所定速度で回転させると共
    に、開閉手段により当初前記焙焦装置を密閉状態として
    その周囲に熱風を供給し、前記焙焦部内の麦芽原料の温
    度が予め定めらた上昇曲線に沿って変化するよう熱風供
    給を制御し、その後、乾燥工程では前記焙焦部を上記所
    定の速度より速い速度で回転させると共に、前記開閉手
    段により前記焙焦装置の密閉状態を解き、熱風を前記焙
    焦部内に流通させ、前記焙焦部内の麦芽原料の温度を所
    定時間その温度に保った後、予め定めらた上昇曲線に沿
    って変化するよう前記熱源及び開閉手段を制御すること
    を特徴とする特殊麦芽の製造装置。
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JP2008043292A (ja) * 2006-08-21 2008-02-28 Suntory Ltd 着色麦芽を用いた麦芽使用飲料の製造方法
CN107841396A (zh) * 2017-11-14 2018-03-27 扬州显业集团有限公司 特种麦芽智能压力式烘焙系统

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