JPH0996208A - 内燃機関の潤滑装置 - Google Patents

内燃機関の潤滑装置

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JPH0996208A
JPH0996208A JP27706895A JP27706895A JPH0996208A JP H0996208 A JPH0996208 A JP H0996208A JP 27706895 A JP27706895 A JP 27706895A JP 27706895 A JP27706895 A JP 27706895A JP H0996208 A JPH0996208 A JP H0996208A
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JP
Japan
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gas
lubricating oil
blow
engine
tank
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JP27706895A
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English (en)
Inventor
Shiro Kitabayashi
史郎 北林
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランクケース内のブロ−バイガスの排出を
確実にし、オイルタンク内でのブロ−バイガスの分離を
効率よく行い、エンジンの空燃比に影響を与えないでブ
ロ−バイガスを処理し、オイルタンクの設置場所の制限
をなくすこと。 【解決手段】 クランクケース6内の新気、ブロ−バイ
ガス、潤滑油を、スカベンジングポンプ5により強制的
に吸引排出する。そして、新気の気泡Wを利用しブロ−
バイガスを効率良く浮上分離する。また、イグニッショ
ンキ−に連動して開閉するソレノイドバルブ11を設け、
エンジン停止時にエンジン28内への潤滑油の流出を自動
的に停止し、エンジン始動時の潤滑油の不足を防止する
ことにより、タンク7の設置位置が任意に選択できる。
そして、新気とブロ−バイガスの混合気体をスロットル
バルブ18の上流側に供給し、スロットルバルブ18の制御
のみでエンジン28の空燃比に影響を与えないようにブロ
−バイガスを処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライサンプ方式
による内燃機関の潤滑装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンの圧縮工程と爆発工程におい
て、ピストンリングの間隙よりクランクケース内へ漏洩
するいわゆるブローバイガスは、エンジンへの吸入混合
気と排気ガスの混合ガスであり、この混合ガスには強酸
性の水分が含まれている。そして、この強酸性の水分は
エンジンオイルの劣化や、エンジンの腐食をもたらすの
で、クランクケース内に漏洩したブローバイガスを排出
し、かつ、潤滑油に混入しているブローバイガスを分離
する必要がある。
【0003】従来のドライサンプ方式の一例として、例
えば実開昭63−196412号公報に開示されたもの
がある。ここに開示されたドライサンプ方式は、スロッ
トルバルブの上流側の吸気管に接続した新気導入通路か
ら新気の一部を取り出して、その新気をエンジンとオイ
ルタンクの上部(空気室)に導き、オイルタンクで分離
したブローバイガスと新気とをオイルタンクの上部で混
合した混合気を、スロットルバルブの下流側に流量制御
弁を介して供給するためのタンク側還流通路を設け、こ
のタンク側還流通路の流量制御弁の入口側とクランク室
とを接続して、クランク室内の新気とブローバイガスの
混合気を排出するための、エンジン側還流通路を設けて
いる。一方クランク室の底部に溜っている潤滑油は、ポ
ンプにてオイルタンクの底部からオイルタンク内に循環
され、オイルタンクに溜められた潤滑油はポンプにてエ
ンジンに供給するようになっている。
【0004】また、潤滑油内に混入しているブローバイ
ガスの分離機能を備えたオイルタンクの従来例として、
特開平3−96610号公報に開示されたものがある。
このオイルタンクはオイルタンク本体に設けたサイクロ
ンセパレ−タに、スカベンジングポンプによって、気体
が混入している潤滑油を供給し、サイクロンセパレ−タ
内で高速旋回させて気体と潤滑油とを分離し、分離した
潤滑油をオイルタンクの底部側に溜めると共に、分離し
た空気を上方に排出するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】まず、従来のドライサ
ンプ方式にあっては、新鮮な空気をオイルタンクの上部
(空気室)に導いているので、オイルタンク内に溜めら
れている潤滑油内に混入しているブロ−バイガスの分離
に、この新鮮な空気を寄与させることができない。した
がって、オイルタンク内に溜められている潤滑油内には
ブロ−バイガスが混在している可能性が高く、このよう
にブロ−バイガスが混在した潤滑油をエンジンに供給し
た場合に、潤滑油に泡立ちが生じて潤滑油の劣化が早め
られると共に、エンジンを腐食させる原因になるという
問題がある。
【0006】また、従来のドライサンプ方式にあって
は、クランク室内においてブロ−バイガスと新鮮な空気
とが混合された気体は、エンジン側還流通路によってタ
ンク側還流通路に吸引され、しかも流量制御弁で流量が
制御されてスロットルバルブの出口側に供給するように
しているので、クランク室内に滞留しているブロ−バイ
ガスと新鮮な空気の混合気体の全量が排出されるとは限
らない。したがって、クランクケース内にブロ−バイガ
スが残留した場合には、クランクケースの底部に溜って
いる潤滑油を劣化させる可能性が高く、かつ、エンジン
を腐食させる可能性が高いという問題がある。
【0007】また、従来のドライサンプ方式にあって
は、スロットルバルブの出口側にブロ−バイガスを供給
するようにしているので、エンジンの吸入空気量に影響
を及ぼすことから、このブロ−バイガスの量を制御する
ための流量制御弁を設けている。そのために、クランク
ケース内のブロ−バイガスの排出が制限されて上記問題
が発生すると共に、高価な流量制御弁および制御装置が
必要になるという問題がある。
【0008】また、従来のドライサンプ方式にあって
は、クランクケースの底部に溜められた潤滑油をポンプ
によってオイルタンクに循環させる回路に、逆止弁に相
当するバルブが設けられていないので、エンジンが停止
してポンプが停止している状態においては、オイルタン
ク内の潤滑油がクランクケース内に逆流することが考え
られる。そして、潤滑油が逆流した場合には、オイルタ
ンク内の潤滑油の量が少なくなって、エンジン始動時に
潤滑油が不足するという事態が発生して不具合であり、
また、このような不具合を解消するためには、オイルタ
ンクをクランクケースよりも低い位置に設置しなければ
ならないなど、オイルタンクの設置位置が制限され、実
装密度が高いエンジン回りのレイアウトの自由度がなく
なるという問題がある。
【0009】次に、気液分離機能を備えた従来のオイル
タンクはサイクロンセパレ−タ方式であるので、サイク
ロンセパレ−タに導いた潤滑油に強力な旋回力を与え
て、潤滑油に混在している空気を分離する為には、スカ
ベンジングポンプの吐出圧を高くしなければならない。
そのために、スカベンジングポンプが大型になって、高
価なものとなると共に重量も大きくなり、更にスカベン
ジングポンプの設置場所の確保が困難になり、スカベン
ジングポンプは通常クランクケースの下に設けるので、
エンジンの高さが高くなるという問題がある。
【0010】また、サイクロンセパレ−タは通常遠心力
を利用して分離するのであるが、空気は潤滑油に比べて
極めて軽いので、潤滑油の旋回流に乗って空気も潤滑油
と共に旋回し、気液分離の効率が低いことが考えられ
る。したがって、潤滑油内にブロ−バイガスが混在した
ままになっていると、潤滑油の劣化が早められると共
に、この潤滑油をエンジンに供給した場合には、エンジ
ンを腐食させる可能性が高いという問題がある。また、
分離されたブロ−バイガスはサイクロンセパレ−タ内に
滞留し、旋回している潤滑油と共に旋回しているので、
このブロ−バイガスをエンジンにリサイクルさせるには
ブロ−バイガスの流量制御が困難であり、エンジンの空
燃比に影響を与えないように制御するのが困難であると
いう問題がある。
【0011】本発明はクランクケース内のブロ−バイガ
スの排出を確実に行い、かつ、オイルタンク内でのブロ
−バイガスの分離を効率よく行うようにして、潤滑油の
劣化を抑制すると共にエンジンの腐食を軽減し、エンジ
ンの空燃比に影響を与えないようにしてブロ−バイガス
をエンジンにリサイクルさせると共に、オイルタンクの
設置場所の制限をなくし、更にスカベンジングポンプを
小型化した内燃機関の潤滑装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る請求項1の記載から把握される手段は、
エアクリ−ナから吸引しエアフロ−メ−タを通過した新
気をクランクケース内に導きスカベンジングポンプによ
り新気、ブロ−バイガスおよび潤滑油を混合した状態で
タンクに溜められている潤滑油内に流出させるクランク
ケースのベンチレ−ト回路と、タンクの底部よりサプラ
イイングポンプによりエンジンに潤滑油を供給する潤滑
油供給回路と、該潤滑油供給回路のサプライイングポン
プの吸い込み側に設けられたイグニッションキ−に連動
して開閉するソレノイドバルブと、前記タンクの上部に
形成した空気室に溜った新気とブロ−バイガスの混合気
体をスロットルバルブの上流側に供給するブロ−バイガ
ス回収回路とからなることを特徴とする。
【0013】次に、請求項2の記載から把握される手段
は、タンクの天井に取り外し可能にオイルフィラ−キャ
ップを設け、該オイルフィラ−キャップにタンク内のオ
イルレベルに適合した段部を設けたことを特徴とする。
【0014】次に、上記手段によって課題がどのように
解決されるかを説明する。まず、請求項1の記載から把
握される本発明にかかる手段において、ベンチレ−ト回
路によって、クランクケース内の新気とブロ−バイガス
の混合気および潤滑油を、スカベンジングポンプにより
強制的に吸引排出するので、クランクケース内の上記混
合気と潤滑油を確実に排出できると共に新気に置換する
ことができる。そして、この新気、ブロ−バイガスおよ
び潤滑油をタンク内に溜められている潤滑油内に流出さ
せることにより、新気の気泡を利用して、潤滑油内に含
まれているブロ−バイガスを効率良く分離することがで
きる。また、新気の気泡の浮力を利用して、ブロ−バイ
ガスを分離するので、新気と共にブロ−バイガスをタン
クの上部に形成した空気室に溜めることができる。この
ように、スカベンジングポンプは、クランクケース内の
新気、ブロ−バイガスおよび潤滑油をタンク内に導くだ
けであるので、高い吐出圧を必要としない。
【0015】また、潤滑油供給回路にイグニッションキ
−に連動して開閉するソレノイドバルブを設けることに
より、エンジン停止時におけるエンジン内への潤滑油の
流出を停止して、タンク内のオイルレベルを保持し、エ
ンジン始動時の潤滑油の不足を防止することができる。
そして、ブロ−バイガス回収回路により、タンクの空気
室に溜った新気とブロ−バイガスの混合気体をスロット
ルバルブの上流側に供給するので、空気室内に静止状態
で溜っている新気とブロ−バイガスの混合気体をスロッ
トルバルブの上流側に導くことができ、この混合気体の
流量調節弁を不要にして、スロットルバルブの制御のみ
で、エンジンの空燃比に影響を与えないように、ブロ−
バイガスを処理することができる。
【0016】次に、請求項2の記載から把握される本発
明にかかる手段において、オイルフィラ−キャップを取
り外して、オイルフィラ−キャップが潤滑油で濡れてい
る位置を段部で判断し、タンク内の潤滑油の量が適正で
あるかどうかを判断することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】請求項1の記載から把握される発
明について、実施の形態を説明する。図1において、エ
アクリ−ナ1から吸引しエアフロ−メ−タ2を通過した
新気を、スカベンジングポンプ5の吸引力により、流路
3を通してシリンダヘッド4内に導き、スカベンジング
ポンプ5によりクランクケース6内の新気、ブロ−バイ
ガスおよび潤滑油を混合した状態でタンク7に溜められ
ている潤滑油内に、流路8およびブロ−バイガス入口ノ
ズル9を介して流出させる、クランクケースのベンチレ
−ト回路を設ける。このベンチレ−ト回路により、クラ
ンクケース6内にスカベンジングポンプ5によって新気
を吸引し、クランクケース6内に漏洩したブロ−バイガ
スと吸引した新気および潤滑油をスカベンジングポンプ
5にて吸引して、タンク7に導くことができ、新気の気
泡によって得られる浮力を利用して積極的に潤滑油内の
ブロ−バイガスを分離する。
【0018】また、タンク7の底部側に設けた潤滑油出
口ノズル10から流路12を通して、サプライイングポンプ
13によりエンジン14に潤滑油を供給する潤滑油供給回路
を設け、ブロ−バイガスが除去されたタンク7内の潤滑
油をエンジン28に供給する。そして、この潤滑油供給回
路のサプライイングポンプ13の吸い込み側に、イグニッ
ションキ−に連動して開閉するソレノイドバルブ11を設
け、エンジン停止時にソレノイドバルブ11を閉じて、タ
ンク7からエンジン28への潤滑油の流れを止める。ま
た、タンク7の上部に形成した空気室15に溜った新気と
ブロ−バイガスの混合気体を、ブロ−バイガス出口ノズ
ル16および流路17を介して、スロットルバルブ18の上流
側に供給するブロ−バイガス回収回路を設けることによ
り、空気室15に溜められているブロ−バイガスと新気の
混合ガスは、スロットルバルブ18の開度によって流量調
節されながら、エンジン28に供給される。
【0019】次に、請求項2の記載から把握される発明
について、実施の形態を説明する。図1において、タン
ク7の天井19に取り外し可能にオイルフィラ−キャップ
20を設け、このオイルフィラ−キャップ20にタンク7内
のオイルレベルに適合した段部21および22を設け、タン
ク7内の潤滑油の量を知ることができる。
【0020】
【実施例】以下本発明の一実施例について説明する。図
1において、先ずタンク7について説明する。タンク7
の内部はバッフルプレ−ト23および24にて、第一分離室
25、第二分離室26および第三分離室27に区画されてお
り、第一分離室25と第二分離室26はバッフルプレート23
の下端で連通している。また、バッフルプレ−ト23およ
び24は潤滑油のみを矢印のように通過させ、気泡を通過
させない直径の孔を設けるようにしてもよい。バッフル
プレ−ト23の頂部は上限液位OL1 に一致した高さになっ
ており、バッフルプレ−ト24の頂部は上限液位OL1 より
も低く下端はタンク7の底に接している。上限液位OL1
の上部には空気室15が形成されており、ブロ−バイガス
入口ノズル9は、この空気室15を通過して第一分離室25
の内部に下向きに開口するように設けられている。この
ブロ−バイガス入口ノズル9には空気室15に開口した空
気抜き孔 901が設けられており、ブロ−バイガス入口ノ
ズル9に、新気、ブロ−バイガスおよび潤滑油が混合さ
れた状態で流入した際に、新気、ブロ−バイガスが一部
分離するようにしている。
【0021】空気室15には第三分離室27の上部に位置し
て、ミスト除去板29が設けられており、このミスト除去
板29の上部に形成された空間に開口して、ブロ−バイガ
ス出口ノズル16が設けられている。天井19にはオイルフ
ィラ−キャップ20が固定されており、このオイルフィラ
−キャップ16の下端には、基準オイルレベルOL2 と下限
オイルレベルOL3 を指示する段部21と22が設けられてい
る。また、第三分離室27の底部側には潤滑油出口ノズル
10が設けられている。
【0022】ベンチレ−ト回路は、エアクリ−ナ1から
吸引しエアフロ−メ−タ2を通過した新気を、スカベン
ジングポンプ5の吸引力により、流路3を通してシリン
ダヘッド4を通過してクランクケース6内に導き、スカ
ベンジングポンプ5によりクランクケース6内の新気、
ブロ−バイガスおよび潤滑油を混合した状態でタンク7
に溜められている潤滑油内に、流路8およびブロ−バイ
ガス入口ノズル9を介して流出させる回路で構成されて
いる。このベンチレ−ト回路を構成しているスカベンジ
ングポンプ5の吐出容量は、クランクケース6内にある
新気、ブロ−バイガスを排気するに十分な容量になって
おり、後で説明するサプライイングポンプ13の2.5 倍以
上の容量になっている。
【0023】また、潤滑油供給回路は、第三分離室27の
底部側に設けた潤滑油出口ノズル10から流路12を通し
て、サプライイングポンプ13によりエンジン28に潤滑油
を供給する回路により構成されている。そして、この潤
滑油供給回路のサプライイングポンプ13の吸い込み側に
はイグニッションキ−に連動して開閉するソレノイドバ
ルブ11が設けられている。また、ブロ−バイガス回収回
路は、タンク7の上部に形成した空気室15に溜った新気
とブロ−バイガスの混合気体を、ブロ−バイガス出口ノ
ズル16および流路17を介して、スロットルバルブ18の上
流側に供給する回路により構成されている。
【0024】以上のように構成した本実施例の作用につ
いて、次に説明する。エンジンの運転時において、エア
クリ−ナ1およびエアフロ−メ−タ2を通過した新気の
一部は、ベンチレ−ト回路である流路3よりシリンダヘ
ッド4を経てクランクケース6に流入し、クランクケー
ス6内でブロ−バイガスを希釈混合する。そして、この
ブロ−バイガスと新気との混合ガスを、スカベンジング
ポンプ5にて、強制的に吸引排出するようにしているの
で、クランクケース6内に上記混合ガスが滞留すること
はなく、クランクケース6内を次の新たな希釈混合ガス
に確実に置換することができる。そして、スカベンジン
グポンプ5の吐出容量を、サプライイングポンプ13の吐
出容量の2.5 倍またはそれ以上にすることにより、クラ
ンクケース6内の希釈混合ガスをより確実に吸引排出す
ることができる。
【0025】次に、スカベンジングポンプ5にて吸引し
た新気とブロ−バイガスとの混合ガスおよび潤滑油を、
流路8およびブロ−バイガス入口ノズル9を通して、タ
ンク7の第一分離室25内に溜められている潤滑油内に流
出させるので、スカベンジングポンプ5には高い吐出圧
が必要ではなく、かつ、新気の気泡を利用して、潤滑油
内に含まれているブロ−バイガスを効率良く分離するこ
とができる。
【0026】すなわち、ブロ−バイガス入口ノズル9は
第一分離室25内に下向きに開口しているので、ブロ−バ
イガス入口ノズル9から流出した新気とブロ−バイガス
との混合気および潤滑油は、タンク7内に溜められてい
る潤滑油内に流出した時に攪拌され、図1に示すように
新気の気泡とブロ−バイガスの気泡同士が結合して大き
な気泡Wとなる。これにより、大きな浮力となって新気
およびブロ−バイガスの大部分が効率よく浮上分離し、
かつ、水分は潤滑油との間の比重差によって沈降分離
し、新気とブロ−バイガスは水分が分離された状態で、
空気室15に混合気となって溜められる。
【0027】そして、第一分離室25で浮上分離できなか
ったブロ−バイガスの一部は、バッフルプレ−ト23の下
端を通過して第二分離室26に入り、時間をかけて浮上分
離する。また、第二分離室26で浮上しているブロ−バイ
ガスは沈降することはないので、第三分離室27へのブロ
−バイガスの侵入はまったくなく、第三分離室27内への
ブロ−バイガスの混入を確実に防止し、潤滑油の劣化お
よびエンジン28の腐食を軽減することができる。また、
ブロ−バイガス中に含まれている水分は、第一分離室25
内で沈降分離されて、第一分離室25と第二分離室26の底
部に溜り、バッフルプレ−ト24で底部が仕切られている
第三分離室27への侵入はない。そして、ドレ−ンキャッ
プ30を開いて、強酸性の水を排出する。これにより、空
気室15に回収されるブロ−バイガスから強酸性の水分を
除去することができ、かつ、サプライイングポンプ13に
よって、エンジン28に供給される第三分離室27内の潤滑
油から、ブロ−バイガスおよび強酸性の水分を除去し、
潤滑油の劣化およびエンジン28の腐食を軽減することが
できる。
【0028】また、バッフルプレ−ト23および24に潤滑
油のみ通過し、気泡が通過しない直径の孔をあけ、矢印
のように潤滑油のみを透過させるようにすることによ
り、バッフルプレ−ト23または24の表面に気泡を集めて
大きな気泡にし、ブロ−バイガスを効率よく浮上分離さ
せることが可能となると共に、潤滑油を矢印のようにバ
ッフルプレート23および24を透過させることにより、短
時間にブロ−バイガスの分離を行いながら、第三分離室
27に潤滑油を流動させることができる。また、水分が沈
降分離してバッフルプレ−ト23の下端をいわゆる水封し
ても、潤滑油はバッフツプレート23および24を透過する
ので、ドレンキャップ30を開いて、水分を排出しなくて
も、タンク7の長時間の使用が可能となる。
【0029】また、潤滑油供給回路にイグニッションキ
−に連動して開閉するソレノイドバルブ11を設けること
により、エンジン停止時にソレノイドバルブ11が自動的
に閉じられて、エンジン28内への潤滑油の流出を停止
し、タンク7内のオイルレベルを保持して、エンジン始
動時の潤滑油の不足を防止することができる。そして、
ブロ−バイガス回収回路により、タンク7の空気室15に
溜った新気とブロ−バイガスの混合気体をスロットルバ
ルブ18の上流側に供給するので、空気室15内に静止状態
で溜っている新気とブロ−バイガスの混合気体をスロッ
トルバルブ18の上流側に導くことができ、この混合気体
の流量を調節するための流量調節弁を不要にして、スロ
ットルバルブ18の制御のみで、エンジン28の空燃比に影
響を与えないように、ブロ−バイガスを処理することが
できる。
【0030】上記ブロ−バイガス回収回路で空気室15内
の混合ガスを回収するに際して、空気室15にミスト除去
板29を設け、このミスト除去板29の上の空間にブロ−バ
イガス出口ノズル16を設けたので、空気室15内に溜めら
れている新気とブロ−バイガスの混合ガス中に、蒸発し
た状態で混在している潤滑油および水分が、ミスト除去
板29に衝突して凝集し、上記混合ガスから分離され、潤
滑油や水分を含まない混合ガスとして回収することがで
き、エンジンの燃焼に影響を与えないようにすると共
に、エンジンの腐食を防止する。
【0031】次に、オイルフィラ−キャップ20を取り外
して、オイルフィラ−キャップ20が潤滑油で濡れている
位置を段部で判断し、タンク7内の潤滑油の量が適正で
あるかどうかを判断することができる。
【0032】
【発明の効果】以上詳述した通り請求項1の記載に基づ
いて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれ
ば、ベンチレ−ト回路によって、クランクケース内の新
気、ブロ−バイガスおよび潤滑油を、スカベンジングポ
ンプにより強制的に吸引排出するので、クランクケース
内の新気とブロ−バイガスの混合気および潤滑油を確実
に排出し、潤滑油の劣化およびブロ−バイガスによるエ
ンジンの腐食を軽減することができる。
【0033】そして、この新気、ブロ−バイガスおよび
潤滑油をタンク内に溜められている潤滑油内に流出させ
ることにより、新気の気泡を利用して、潤滑油内に含ま
れているブロ−バイガスを効率良く分離し、潤滑油の劣
化を抑制すると共に、潤滑油の泡立ちをなくしてエンジ
ンの潤滑を確実にし、かつ、エンジンの腐食を軽減する
ことができる。また、潤滑油供給回路にイグニッション
キ−に連動して開閉するソレノイドバルブを設けること
により、エンジン停止時におけるエンジン内への潤滑油
の流出を自動的に停止し、タンク内のオイルレベルを保
持し、エンジン始動時の潤滑油の不足を防止することが
できると共に、タンクの設置位置を任意に選択すること
ができ、潤滑装置のレイアウトを容易に行うことができ
る。
【0034】そして、ブロ−バイガス回収回路により、
タンクの空気室に溜った新気とブロ−バイガスの混合気
体をスロットルバルブの上流側に供給するので、空気室
内に静止状態で溜っている新気とブロ−バイガスの混合
気体をスロットルバルブの上流側に導くことができ、こ
の混合気体の流量調節弁およびその制御装置を不要にし
て、スロットルバルブの制御のみで、エンジンの空燃比
に影響を与えないように、ブロ−バイガスを処理するこ
とができ、安価な潤滑装置を得ることができる。
【0035】そして、スカベンジングポンプは、クラン
クケース内の新気とブロ−バイガスの混合気および潤滑
油を、タンクに移送するだけでよいので、高い吐出圧を
必要とせず、スカベンジングポンプを小型軽量化するこ
とができる。
【0036】次に、請求項2の記載に基づいて、発明の
詳細な説明から把握される本発明によれば、オイルフィ
ラ−キャップを取り外して、オイルフィラ−キャップが
潤滑油で濡れている位置を段部で判断し、タンク内の潤
滑油の量が適正であるかどうかを容易に判断することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるドライサンプ方式を示
すフロー線図である。
【符合の説明】
1 エアクリーナ 2 エアフロ−メ−タ 3 流路 4 シリンダヘッド 5 スカベンジングポンプ 6 クランクケース 7 タンク 8 流路 9 ブロ−バイガス入口ノズル 901 空気抜き孔 10 潤滑油出口ノズル 11 ソレノイドバルブ 12 流路 13 サプライイングポンプ 14 流路 15 空気室 16 ブロ−バイガス出口ノズル 17 流路 18 スロットルバルブ 19 天井 20 オイルフィラ−キャップ 21 段部 22 段部 23 バッフルプレート 24 バッフルプレート 25 第一分離室 26 第二分離室 27 第三分離室 28 エンジン 29 ミスト除去板 30 ドレ−ンキャップ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアクリ−ナから吸引しエアフロ−メ−
    タを通過した新気をクランクケース内に導きスカベンジ
    ングポンプにより新気、ブロ−バイガスおよび潤滑油を
    混合した状態でタンクに溜められている潤滑油内に流出
    させるクランクケースのベンチレ−ト回路と、タンクの
    底部よりサプライイングポンプによりエンジンに潤滑油
    を供給する潤滑油供給回路と、該潤滑油供給回路のサプ
    ライイングポンプの吸い込み側に設けられたイグニッシ
    ョンキ−に連動して開閉するソレノイドバルブと、前記
    タンクの上部に形成した空気室に溜った新気とブロ−バ
    イガスの混合気体をスロットルバルブの上流側に供給す
    るブロ−バイガス回収回路とからなる内燃機関の潤滑装
    置。
  2. 【請求項2】 タンクの天井に取り外し可能にオイルフ
    ィラ−キャップを設け、該オイルフィラ−キャップにタ
    ンク内のオイルレベルに適合した段部を設けたことを特
    徴とする請求項1記載の内燃機関の潤滑装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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