JPH099558A - フォイル式気体軸受装置 - Google Patents

フォイル式気体軸受装置

Info

Publication number
JPH099558A
JPH099558A JP15885495A JP15885495A JPH099558A JP H099558 A JPH099558 A JP H099558A JP 15885495 A JP15885495 A JP 15885495A JP 15885495 A JP15885495 A JP 15885495A JP H099558 A JPH099558 A JP H099558A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foil
bimetal
tension
heater
type gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15885495A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Mikami
誠 三上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP15885495A priority Critical patent/JPH099558A/ja
Publication of JPH099558A publication Critical patent/JPH099558A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォイルの張力とラップ角を常時適正な範囲
内に自動的に調整して、フォイル塑性変形や摩耗および
付着・すべりによる自励振動を防止して長寿命で且つ安
定性を高めたフォイル式気体軸受装置を提供する。 【構成】 初期張力を与えたフォイルを円弧状のバイメ
タルの両端で支持して取付け、このフォイルに回転時に
掛かる張力を測定するための歪ゲージを設ける。又、バ
イメタルの曲率半径を変化させてフォイルのラップ角と
張力を制御することができるようにバイメタルにヒータ
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はターボ機械などの超高速
で回転する軸を支えるフォイル式気体軸受装置に関し、
特に軸を安定に支持するためのフォイルの支持構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、超高速で高い回転精度を要求され
る回転機械の軸受として、気体軸受装置が用いられてい
る。特にフォイル式気体軸受は回転軸の変形に対して柔
軟に対応できるため、広く使用されている。
【0003】図4は従来技術のフォイル式気体軸受であ
り、複数に分割されたフォイル1により薄い気体潤滑膜
を介して回転軸2を支えている。各フォイルは組立時に
一定の初期張力を掛けた状態で両端を固定されている。
静止時フォイルは図1に見られるように部分的に軸と接
触(ラップ角θ)しており、回転することによって発生
する動的圧力によって図4のような隙間を形成して、回
転軸を非接触状態で支える。
【0004】以上のような気体軸受装置において、軸が
高速回転すると気体潤滑膜のせん断摩擦による軸受損失
や他の回転部分の撹拌損失、および膨張タービンからの
熱の伝導浸入により、回転軸が半径方向に膨張して軸と
軸受のすきま(半径クリアランス)が減少する。この回
転軸の膨張が過大となると、ラップ角が大きくなると同
時にフォイルの張力が著しく増大して、回転トルクや摺
動面温度の上昇、軸のフォイル摺動面への接触による
「付着・滑り」自励振動の発生、および摺動面の摩耗な
どの問題が生ずる。
【0005】このような回転軸の膨張による問題の対策
として、初期張力を小さくする方法があるが、起動停止
時の負荷能力の低下や膨張量の推定精度に課題を残す。
回転時に張力が小さいと充分な軸受剛性が得られず、軸
振動が大きくなって回転精度や安定性が悪くなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
問題を鑑み、回転軸の熱膨張による軸受クリアランスの
減少すなわちフォイルの張力とラップ角の顕著な増大を
回避し、軸の不安定振動と摺動面の摩耗を防止する機構
を有するフォイル式気体軸受装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前項の目的を達成するた
めに、本発明においては、以下のような構成としたこと
を特徴とする。 (1)初期張力を与えたフォイルを円弧状のバイメタル
の両端で支持して取付け、且つこのフォイルに回転軸に
掛かる張力を測定するための歪ゲージを設ける。 (2)バイメタルの曲率半径を変化させてフォイルのラ
ップ角と張力を制御することがきるようにバイメタルに
ヒータを設ける。 (3)軸受ハウジングに板状のバイメタルを設け、この
バイメタルに締結治具を介して円弧状のバイメタルを取
付ける。更にフォイルを取付けた円弧状のバイメタルを
半径方向に移動してフォイルのラップ角と張力を制御す
ることができるようにバイメタル板にヒータを設け、バ
イメタル板を曲げ変形させる。 (4)(2)項,(3)項のヒータ温度を、各バイメタ
ル毎に外部に設けた可変電源により調整して、各バイメ
タルを任意の温度に加熱し、熱変形を制御する。 (5)歪ゲージにより測定しているフォイルの張力が一
定範囲内の値になるように、各ヒータ用可変電源を制御
する自動制御装置を設ける。
【0008】
【作用】以下、本発明の作用を請求項毎に説明する。請
求項1に示す構成によれば、軸の熱膨脹にしたがってフ
ォイルとのクリアランスが減少し、各フォイルへの負荷
が増大して張力が大きくなる。この張力の大きさを歪ゲ
ージで測定し出力信号を送信することにより、制御装置
がヒータ用可変電源の設定値を自動的に変えて張力を制
御することができる。
【0009】また、請求項2に示す構成によれば、軸が
熱膨脹してフォイルの張力が過大と判定されると、ヒー
タによって円弧状のバイメタルが加熱され、曲率半径が
小さくなるように変形し、さらに、請求項3に示す構成
により、板状のバイメタルをヒータによって変形させて
半径方向外側へフォイルを移動させ、これらの作用と並
行して張力とラップ角が調整できる。
【0010】また、請求項4に示す構成にすることによ
り、外部に別置きした可変電源によって各バイメタルの
温度を自由に調整することにより、バイメタルの曲げ変
形を制御してフォイルの適正なラップ角と張力を設定す
ることができる。
【0011】さらに、請求項5に示すように、自動制御
装置を設けることによって歪ゲージの出力値を自動判定
し各ヒータ用可変電源を制御して各フォイルの張力とラ
ップ角が設定した範囲内になるように制御できる。
【0012】
【実施例】以下本発明によるフォイル式気体軸受装置の
一実施例を図1から図3に従い、具体的に説明する。図
1は本発明の一実施例を示す構造図、図2は張力と軸荷
重の関係を示す説明図である。3枚から構成されるフォ
イル1はラップ角θと張力Tが適正値となるようにフォ
イル長さや取付け位置が決められる。ラップ角は軸受の
剛性と減衰に、また張力は剛性と軸振動の軌道半径(振
幅)に寄与し、何れも大きくとる程増大するが適正な範
囲が存在する。通常ラップ角θは60〜80[deg ]にと
る。ここで各フォイルの張力を各々T1 、T2 、T3
軸荷重をWとすれば、張力とラップおよび荷重の関係は
図2より、
【0013】
【数1】W=2T1 sin(θ1 /2)−T2 sin(θ2
2)−T3 sin(θ3 /2) となり、更に負荷側のフォイルの条件を等しくすれば、
【0014】
【数2】 W=2{T1 sin(θ1 /2)−T2 sin(θ2 /2)} となる。このようなフォイル軸受において、タービンの
駆動により軸が回転し、気体潤滑膜の粘性発熱やタービ
ンからの伝導による熱浸入によって軸の温度が上昇して
膨脹すると、フォイルの変形が大きくなり、ラップ角と
張力が増大する。したがって膨脹が過大となるとラップ
角と張力が著しく大きくなり、フォイルの降状応力を超
えて塑性変形が生じたり、前述のように「付着・滑り」
自動振動の発生や摺動面の摩耗などの問題が生ずる。
【0015】そこで本発明ではこの軸の過大な膨張によ
る問題を回避すべく、以下のような機構を設ける。フォ
イルの張力をフォイル裏面に設けた歪ゲージ3で測定
し、増幅器4を介して自動制御装置5に出力を送信す
る。適正な範囲内にあるかを判断し、異常値であれば自
動制御装置が可変電源6の電流を増やしヒータ8により
板状バイメタル7を加熱して外側に凸型の曲げ変形を与
える。これにより締め付け治具によりこの板状バイメタ
ルに固定された円弧状バイメタル9とフォイルが、半径
方向に後退して張力を下げる。このようにして適正な範
囲内の張力に制御するが、フォイルを後退させるとラッ
プ角が減少し、過度になると減衰力が低下して不安定な
振動が発生することがある。一般に回転機には振動計が
設けられているのでこの信号を自動制御装置に入力して
おき、振動の大きさを判定する。範囲外であれば自動制
御装置によって可変電源6の電流を増やし、ヒータ11を
加熱し円弧状バイメタルの曲率半径を小さくしてラップ
角を増す。但し、この操作によって張力が変化するが、
張力の適正範囲外になれば再度板状バイメタルの制御を
開始する。従って張力と振動値が満足されるまで、上記
の操業が自動的に反復して行われ、最終的に図3のよう
なフォイル形状を与えることができる。
【0016】以上により軸の膨張による気体膜厚さの減
少やフォイルの過度な張力による塑性変形を防止して、
常に適正な張力とラップ角を維持し軸と軸受の接触によ
る摩耗や不安定な振動を回避することができる。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように、円弧状のバイメタル
とこれを支持する板状のバイメタルにヒータと可変電源
を設けると共に、フォイルに取付けた歪ゲージで張力
を、また振動計により振動値を監視しながら、各バイメ
タルを加熱してフォイルの張力とラップ角を常に適正な
範囲内に制御することができるフォイル式気体軸受装置
を提供することが可能である。
【0018】更に各センサーの出力を自動制御装置へ送
信し、自動制御装置が可変電源の電流を制御することに
よって全て自動的に処理することができるフォイル式気
体軸受装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるフォイル式気体軸受装
置の構造図。
【図2】(a),(b)はそれぞれフォイルの張力と軸
荷重の関係を示す説明図。
【図3】本発明により調整されるフォイルの形状図。
【図4】従来のフォイル式気体軸受装置の構造図。
【符号の説明】
1…フォイル 2…回転軸 3…歪ゲージ 4…増幅器 5…自動制御装置 6…可変電源 7…ヒータ 8…板状バイメタル 9…円弧状バイメタル 10…振動計 11…ヒータ 12…軸受ハウジング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受ハウジング内に複数に分割されたフ
    ォイルを内蔵するフォイル式気体軸受装置において、前
    記フォイルは円弧状のバイメタルに取付けられ、さらに
    前記フォイルに歪ゲージを設けたことを特徴とするフォ
    イル式気体軸受装置。
  2. 【請求項2】 該バイメタルの一部に該バイメタルの曲
    率半径を自在に変化させ、フォイルの張力を制御できる
    ようにヒータを取付けたことを特徴とする請求項1記載
    のフォイル式気体軸受装置。
  3. 【請求項3】 軸受ハウジングの一部に板状のバイメタ
    ルを設け、このバイメタルに締結治具を介して円弧状の
    バイメタルを取付け、更にこの円弧状バイメタルが半径
    方向に移動可能なように前記バイメタル板にヒータを取
    付けたことを特徴とする請求項1記載のフォイル式気体
    軸受装置。
  4. 【請求項4】 バイメタルに取付けたヒータを可変電源
    に接続し、前記ヒータの温度を調整して、各バイメタル
    を任意の温度に加熱し、変形量の制御を行うことを特徴
    とする請求項1記載のフォイル式気体軸受装置。
  5. 【請求項5】 歪ゲージの出力をモニタし前記フォイル
    の張力を一定範囲内の値とするように、前記ヒータ用可
    変電源を制御する自動制御装置を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載のフォイル式気体軸受装置。
JP15885495A 1995-06-26 1995-06-26 フォイル式気体軸受装置 Pending JPH099558A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15885495A JPH099558A (ja) 1995-06-26 1995-06-26 フォイル式気体軸受装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15885495A JPH099558A (ja) 1995-06-26 1995-06-26 フォイル式気体軸受装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH099558A true JPH099558A (ja) 1997-01-10

Family

ID=15680862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15885495A Pending JPH099558A (ja) 1995-06-26 1995-06-26 フォイル式気体軸受装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH099558A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7728475B2 (en) * 2007-02-20 2010-06-01 Hamilton Sundstrand Corporation Thermally operated rotatable component restraint system
US7766450B2 (en) 2005-09-16 2010-08-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink jet recording apparatus
CN114166394A (zh) * 2021-11-22 2022-03-11 北京理工大学 一种止推气体箔片轴承摩擦力矩测量方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7766450B2 (en) 2005-09-16 2010-08-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink jet recording apparatus
US7728475B2 (en) * 2007-02-20 2010-06-01 Hamilton Sundstrand Corporation Thermally operated rotatable component restraint system
US7859154B2 (en) 2007-02-20 2010-12-28 Hamilton Sundstrand Corporation Thermally operated rotatable component restraint system
CN114166394A (zh) * 2021-11-22 2022-03-11 北京理工大学 一种止推气体箔片轴承摩擦力矩测量方法
CN114166394B (zh) * 2021-11-22 2022-09-23 北京理工大学 一种止推气体箔片轴承摩擦力矩测量方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4643437A (en) Mechanical seal with automatic gap convergence control
KR100413061B1 (ko) 압전구동기를 이용한 스마트 포일 저널 베어링
WO2014070046A1 (ru) Подшипниковый узел (варианты)
EP2069650A1 (en) Bearing play adjustment
JP2003021137A (ja) フォイル式気体軸受
JPH099558A (ja) フォイル式気体軸受装置
US20090009018A1 (en) Magnetic bearing unit
JPH1162967A (ja) 高速回転軸の気体軸受装置
JP3113750B2 (ja) 静圧気体軸受
CN113834660B (zh) 钛合金摩擦着火模拟装置
JP2002054651A (ja) 軸連結装置
JP4095745B2 (ja) シングルフェーサの糊付装置
JPH10288220A (ja) ティルティグパッド軸受
JP2002213522A (ja) アライメント調整装置
JP2008111692A (ja) 摩擦試験装置
JP2979542B2 (ja) 振動モータの駆動制御装置
JPH0625698Y2 (ja) ティルティングパッド軸受
JPH08145050A (ja) ティルティングパッド式気体軸受装置
JPH11336752A (ja) 軸系のアライメント調整装置
JP2004197568A (ja) スクロール圧縮装置とその製造方法
JP2002267552A (ja) エンジンの機械損失トルク測定システム
JPH086741B2 (ja) 気体軸受装置
JPH11138304A (ja) 工作機械用主軸装置
JP2001037265A (ja) 振動型駆動装置およびこれを用いた機器
Corcoran et al. Advances In Gas Turbine Couplings.