JPH0995061A - 二色系感熱記録媒体 - Google Patents

二色系感熱記録媒体

Info

Publication number
JPH0995061A
JPH0995061A JP7274955A JP27495595A JPH0995061A JP H0995061 A JPH0995061 A JP H0995061A JP 7274955 A JP7274955 A JP 7274955A JP 27495595 A JP27495595 A JP 27495595A JP H0995061 A JPH0995061 A JP H0995061A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
developer
leuco dye
recording medium
red
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7274955A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiro Watanabe
二郎 渡辺
Yuichi Matsumoto
雄一 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP7274955A priority Critical patent/JPH0995061A/ja
Publication of JPH0995061A publication Critical patent/JPH0995061A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 にじみやぼやけ等不良発色部分の発生が起こ
り難くしかも記録画像の保存性に優れた二色系感熱記録
媒体を提供する。 【解決手段】 熱エネルギーの制御により選択的に赤系
統若しくは黒系統に発色する二色系感熱記録媒体であっ
て、顕色剤と、この顕色剤と相溶性を有し顕色剤の作用
により低温で赤系統に発色する赤系統ロイコ染料と、上
記顕色剤との相溶性が赤系統ロイコ染料より低く顕色剤
の作用により高温で黒系統に発色する黒系統ロイコ染料
と、バインダーとを主成分とする単一の記録層を支持体
上に備えることを特徴とする。そして、この二色系感熱
記録媒体においては発色温度の異なる低温発色層と高温
発色層が支持体上に順次積層された構造になっていない
ためにじみやぼやけ等不良発色部分の発生が起こり難
く、しかも高温加熱時に作用する消去剤も適用されてい
ないため記録画像の十分な保存性も具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーの制
御により選択的に赤系統若しくは黒系統に発色する二色
系感熱記録媒体に係り、特に、にじみやぼやけ等不良発
色部分の発生が起こり難くしかも記録画像の保存性に優
れた二色系感熱記録媒体の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ロイコ染料と顕色剤とでその主要
部が構成される記録層を備えた感熱記録媒体は広く知ら
れている。この感熱記録媒体は比較的安価であり、ま
た、プリンターがコンパクトでかつメンテナンスも比較
的容易なことからファクシミリや各種端末プリンター等
の記録媒体として、また、その他の幅広い分野において
利用されている。
【0003】そして、用途の拡大に伴って要求される性
能や品質も多様化しており、近年、高感度化、多色記録
等が要望されている。特に、多色記録については応用範
囲が広いため、現在、多数の記録媒体が提案されてい
る。
【0004】従来の二色系感熱記録媒体は、大別して混
色タイプと消色タイプの2つに分けられる。すなわち、
混色タイプの二色系感熱記録媒体は、色調の異なる2種
以上のロイコ染料と融点の異なる顕色剤とを組合わせた
低温発色層と高温発色層を順次支持体上に積層して成る
ものである。そして、低温加熱時に低温発色層を発色さ
せる一方、高温加熱時には低温発色層と高温発色層の両
方を発色させてその混色を得る方法である。
【0005】他方、消色タイプの二色系感熱記録媒体
は、上記混色タイプの二色系感熱記録媒体と同様に低温
発色層と高温発色層を備え、低温発色層内に高温加熱時
に低温発色を消去させる消去剤が添加されて成るもので
ある。そして、消去剤を併用したことにより高温加熱時
には高温発色層の発色のみが得られる方法であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記混色タ
イプの二色系感熱記録媒体は、発色温度の異なる低温発
色層と高温発色層が支持体上に順次積層された構造にな
っていることから、両発色層へのにじみやぼやけ等不良
発色部分の発生が起こり易く、記録画像が不鮮明になる
問題点を有していた。
【0007】他方、消色タイプの二色系感熱記録媒体
は、低温発色層内に消去剤が添加されたことにより高温
及び低温時にそれぞれ鮮明な発色画像が得られる利点を
有するが、この反面、上記消去剤が配合されたことに起
因して記録画像の保存性が必ずしも十分でない問題点を
有していた。
【0008】本発明はこの様な問題点に着目してなされ
たもので、その課題とするところは、にじみやぼやけ等
不良発色部分の発生が起こり難くしかも記録画像の保存
性に優れた二色系感熱記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等はこ
の二色系感熱記録媒体の実現を目指して鋭意研究を重ね
た結果、低温発色層と高温発色層を必要とする従来の二
色系感熱記録媒体の構造に代えて、発色感度と色調が異
なる少なくとも2種類のロイコ染料とこれ等のロイコ染
料を発色させる顕色剤とを主成分とした単一の発色層に
より記録層を構成することにより、不良発色部分の発生
が起こり難くかつ記録画像の保存性に優れた二色系感熱
記録媒体が得られることを見出し本発明を完成するに至
った。
【0010】すなわち、請求項1に係る発明は、熱エネ
ルギーの制御により選択的に赤系統若しくは黒系統に発
色する二色系感熱記録媒体を前提とし、顕色剤と、この
顕色剤と相溶性を有し顕色剤の作用により低温で赤系統
に発色する赤系統ロイコ染料と、上記顕色剤との相溶性
が赤系統ロイコ染料より低く顕色剤の作用により高温で
黒系統に発色する黒系統ロイコ染料と、バインダーとを
主成分とする単一の記録層を支持体上に備えることを特
徴とするものである。
【0011】この請求項1記載の発明に係る二色系感熱
記録媒体によれば、低温加熱時においては上記顕色剤と
の相溶性の高い赤系統ロイコ染料が発色する一方、顕色
剤との相溶性の低い黒系統ロイコ染料は発色しないため
記録層は赤系統の色を呈する。他方、高温加熱時におい
ては、温度上昇に伴い顕色剤に対する上記黒系統ロイコ
染料の相溶性が増大するため黒系統ロイコ染料も発色
し、記録層は赤系統と黒系統が混色された色を呈する。
従って、熱エネルギーの制御により記録層を赤系統若し
くは黒系統に発色させることが可能となり二色系感熱記
録媒体として利用することができる。
【0012】そして、この二色系感熱記録媒体において
は、発色温度の異なる低温発色層と高温発色層が支持体
上に順次積層された構造になっていないためにじみやぼ
やけ等不良発色部分の発生が起こり難く、しかも、高温
加熱時に作用する消去剤も適用されていないため記録画
像の十分な保存性も有する。
【0013】ここで、ロイコ染料の顕色剤に対する相溶
性の高低はロイコ染料の化学構造に関係し、ロイコ染料
の発色感度は顕色剤に対する相溶性が高い程高くなる
(すなわち顕色剤に対する相溶性が高いロイコ染料程低
温で発色する)。また、ロイコ染料の発色感度は、その
ロイコ染料の融点とトルエンに対する溶解度から定性的
に予測することができる。すなわち、トルエンに対する
溶解度が高いロイコ染料は顕色剤に対する相溶性も高
く、反対にトルエンに対する溶解度が低いロイコ染料は
顕色剤に対する相溶性も低い。そして、請求項1記載の
発明に係る二色系感熱記録媒体において顕色剤との相溶
性が赤系統ロイコ染料より低く顕色剤の作用により高温
で黒系統に発色する黒系統ロイコ染料としては、200
℃以上の融点を有し、かつ、トルエンに対する溶解性が
1%以下であるロイコ染料の適用が望ましい。請求項2
に係る発明はこのような技術的理由からなされている。
【0014】すなわち、請求項2に係る発明は、請求項
1記載の発明に係る二色系感熱記録媒体を前提とし、2
00℃以上の融点を有し、かつ、トルエンに対する溶解
性が1%以下であるロイコ染料により上記黒系統ロイコ
染料が構成されていることを特徴とする。
【0015】以下、本発明に係る二色系感熱記録媒体の
構成材料について順次説明する。
【0016】まず、黒系統ロイコ染料としては、例え
ば、融点が200℃以上でかつトルエンに対する溶解性
が1%以下である塩基性ロイコ染料が使用できるが、特
定の化合物に限定されるものではない。具体例としては
以下の化合物を例示できる。例えば、3−ジエチルアミ
ノ−7−o−クロルアニリノフルオラン(保土谷化学社
製 商品名TH−106,融点;214.5〜216.
5℃)、3−ジエチルアミノ−7−o−フルオロアニリ
ノフルオラン(日本化薬社製 商品名TG−11,融
点;215℃以上)、3−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山田化学
社製 商品名ETAC,融点;206℃〜208℃)、
3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオランの二量体(昭和電工社
製 商品名パピロールSD−120,融点;215℃〜
219℃)、及び、フルオラン系黒色ロイコ染料(山本
化学社製 商品名CP101,融点;206℃)等が挙
げられるが、当然のことながらこれ等のロイコ染料に限
定されるものではなく上記特性を具備するロイコ染料で
あればいずれをも適用可能である。また、必要に応じて
2種類以上を併用することも可能である。
【0017】他方、赤系統ロイコ染料としては、橙色〜
赤色系統の塩基性ロイコ染料であればいずれをも使用す
ることができる。具体例としては以下の化合物を例示で
きる。例えば、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
クロロフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−ク
ロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラ
ン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−メチル
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−7−
メチルフルオラン等のフルオラン系染料、ローダミン−
B−アニリノラクタム、ローダミン(p−ニトロアニリ
ノ)ラクタム、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラク
タム等のラクタム系染料、3−(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フ
タリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−
3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビ
ス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルイ
ンドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3
−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2
−メチルインドール−3−イル)フタリド等のトリアリ
ルメタン系染料等が挙げられるが、当然のことながらこ
れ等のロイコ染料に限定されるものではなく、また、必
要に応じて2種類以上を併用することも可能である。
【0018】次に、記録層中に配合する顕色剤としては
公知の各種化合物が利用できる。具体的には以下に示す
ようなフェノール性化合物、有機または無機酸性化合物
あるいはこれ等のエステルや塩類が例示される。すなわ
ち、4−t−ブチルフェノール、4−ヒドロキシジフェ
ノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、4−ヒド
ロキシアセトフェノール、4−t−オクチルカテコー
ル、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−イ
ソブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビ
ス(2−t−ブチルフェノール)、4,4’−sec−
ブチリデンジフェノール、4−フェニルフェノール、ビ
スフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノール
F、2,2’−メチレンビス(4−クロルフェノー
ル)、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、ビ
スフェノールメチルアセテート、ビスフェノールブチル
アセテート、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒ
ドロキシフタル酸ジメチル等のフェノール性化合物、安
息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジ−t−ブ
チルサリチル酸、サリチル酸、3,5−ジ−α−メチル
ベンジルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−イ
ソプロピルサリチル酸等の有機酸性化合物またはそれら
の多価金属塩等が挙げられるが、当然のことながらこれ
等の顕色剤に限定されるものではなく、また、必要に応
じて2種類以上を併用することも可能である。
【0019】また、本発明に適用されるバインダーとし
ては、水または有機溶剤に溶解する一般に用いられてい
る高分子樹脂を使用することができる。このような高分
子樹脂の具体例としては、ポリビニルアルコール、メチ
ルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロ
リドン、ゼラチン、カゼイン、でんぷん類、ポリアクリ
ル酸ソーダ、スチレン−マレイン酸共重合体等の水溶性
高分子、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、線状の飽和ポ
リエステル、ポリメタクリル酸メチルまたはポリメタク
リル酸エチル等のメタクリル樹脂の単独または共重合
体、ポリウレタン、ポリブチラール、ニトロセルロー
ス、エチルセルロース、エポキシ樹脂等の溶剤可溶型高
分子等が挙げられる。
【0020】尚、各成分の配合割合については特に限定
されないが、その一例を挙げれば、顕色剤1重量部に対
してロイコ染料が0.1〜2重量部であり、また、バイ
ンダーが2重量部以下が好ましい。
【0021】次に、本発明に係る二色系感熱記録媒体の
製造方法について以下説明するが、当然のことながら本
発明に係る二色系感熱記録媒体の製造方法はこの方法に
限定されるものではない。まず、水または有機溶剤によ
り均一に分散若しくは溶解したロイコ染料と顕色剤から
成る塗液中にバインダーを溶解させて記録層塗工液を調
製し、この記録層塗工液を、紙、合成紙、プラスチック
フィルム若しくはシート等の支持体上にバー塗布、ブレ
ード塗布、エアーナイフ塗布、グラビア塗布、ロールコ
ーティング塗布等の塗布法により塗布し、乾燥して記録
層を形成する方法が例示される。この際、乾燥後の好ま
しい塗布量としては、例えば3〜10g/m2 が挙げら
れる。
【0022】また、上記ロイコ染料と顕色剤をマイクロ
カプセル中に内包した状態で記録層内に存在させてもよ
い。このときのマイクロカプセル化法としては各種公知
の方法が適用でき、例えば、界面重合法、インサイチュ
重合法、コアセルベーション法、噴霧乾燥法、液中乾燥
法等が挙げられる。
【0023】また、支持体の記録層上に、サーマルヘッ
ドマッチング性(サーマルヘッドへのかす付着、スティ
ッキング)の改良あるいは記録層に耐久性を付与する目
的で保護層を設けてもよい。保護層成分としては、上記
記録層のバインダーに適用された高分子樹脂、あるい
は、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、シリコン系樹脂
等と、これ等樹脂内に分散されるタルク、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、酸化ケイ素等の無機フィラー、フッ素
系樹脂、シリコン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂等の有機
フィラーあるいはワックス類等の滑剤の組合わせが例示
される。
【0024】更に、上記記録層中には、赤系統ロイコ染
料、黒系統ロイコ染料、顕色剤、バインダーの他、通常
の感熱記録紙に適用されている添加剤を配合してもよ
い。具体的には、界面活性剤等の分散剤、発色画像安定
剤、酸化防止剤、光安定剤、無機または有機体質顔料等
が挙げられる。また、記録層の発色感度を調節するため
の融点降下剤を含有していてもよい。この具体例として
は、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の高級
脂肪酸アミド類、ベンゼンスルホン酸アミド類、ベンジ
ルオキシナフタレン、ベンジルビフェニール等が挙げら
れる。
【0025】また、本発明に係る二色系感熱記録媒体の
支持体は、特に限定されるものではなく、上質紙、コー
ト紙等の紙類、合成紙、ポリエステルやPS、PP等の
プラスチックフィルムやシート、合成樹脂でラミネート
された紙類等が例示される。また、支持体上に記録層や
保護層を塗布・乾燥させた後、必要に応じてスーパーキ
ャレンダー掛け等の平滑化処理を施してもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体的な実施例を挙げて説明する。
【0027】尚、実施例中の「部」は重量部を示してい
る。
【0028】[実施例1] (A)記録層塗工液の調製 A液の組成(赤系統低温発色用ロイコ染料液の組成) 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン 10部 10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 水 30部 B液の組成(黒系統高温発色用ロイコ染料液の組成) 3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル 10部 −7−アニリノフルオラン 10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 水 30部 C液の組成(顕色剤液の組成) ビスフェノールA 10部 炭酸カルシウム 10部 10%ポリビニルアルコール水溶液 20部 水 60部 上記組成物から成る混合物をそれぞれサンドグラインダ
ーを用い3時間粉砕・分散して、A液、B液、C液をそ
れぞれ調製した。
【0029】次に、A液とB液及びC液の重量比が、
A:B:C=3:2:10となるよう混合撹拌して記録
層塗工液を調製した。 (B)二色系感熱記録媒体の作製 (A)で調製した記録層塗工液を、坪量50g/m2
上質紙上にメイヤーバーを用いて乾燥後の塗布量が7g
/m2 になるよう60℃の条件で塗布し、かつ、乾燥さ
せて記録層を形成した後、スーパーキャレンダーにて記
録層の光沢度が15%〜20%(JIS−P−8142
に準拠して測定する)になるようにキャレンダー処理し
て実施例1に係る二色系感熱記録媒体を得た。
【0030】[実施例2]実施例1のB液の組成(黒系
統高温発色用ロイコ染料液の組成)において、3−(N
−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリ
ノフルオランに代えて、3−ジエチルアミノ−7−(o
−クロルアニリノ)フルオランが適用されている点を除
き実施例1と同様にして二色系感熱記録媒体を得た。
【0031】[実施例3]実施例1のB液の組成(黒系
統高温発色用ロイコ染料液の組成)において、3−(N
−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリ
ノフルオランに代えて、3−ジエチルアミノ−7−(o
−フルオロアニリノ)フルオランが適用されている点を
除き実施例1と同様にして二色系感熱記録媒体を得た。
【0032】[実施例4] (A)記録層塗工液の調製 A液の組成(赤系統低温発色用ロイコ染料液の組成) 3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3− 10部 イル)フタリド 5%メチルセルロース水溶液 5部 水 25部 B液の組成(黒系統高温発色用ロイコ染料液の組成) 3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアモノ) 10部 −6−メチル−7−アニリノフルオランの二量体 (昭和電工社製 商品名パピロールSD−120) 10%ポリビニルアルコール水溶液 5部 水 25部 C液の組成(顕色剤液の組成) 2,2’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン 10部 酸化ケイ素(水澤化学社製 商品名ミズカシルP−527) 10部 アイオノマー(DIC社製 商品名ハイドランAP−40) 50部 エタノール 5部 上記組成物から成る混合物をそれぞれサンドグラインダ
ーを用いそれぞれ平均粒径が約2μmになるように粉砕
・分散して、A液、B液、C液をそれぞれ調製した。
【0033】次に、A液とB液及びC液の重量比が、
A:B:C=4:2:25となるよう混合撹拌して記録
層塗工液を調製した。 (B)二色系感熱記録媒体の作製 (A)で調製した記録層塗工液を、厚さ188μmの白
色PETシート上にメイヤーバーを用いて乾燥後の塗布
量が6g/m2 になるよう60℃の条件で塗布し、か
つ、乾燥させて記録層を形成した。
【0034】次に、この記録層上に、紫外線硬化樹脂を
主成分とするUVオフセットインキ(T&K TOKA
社製 商品名TOP−OPニス1)をその平均膜厚が2
μmとなるようにUVオフセット印刷して保護層を形成
し実施例4に係る二色系感熱記録媒体を得た。
【0035】[実施例5]実施例4のB液の組成(黒系
統高温発色用ロイコ染料液の組成)において、3−(N
−メチル−N−シクロヘキシルアモノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオランの二量体(昭和電工社製 商品
名パピロールSD−120)に代えて、フルオラン系黒
色ロイコ染料(山本化学社製 商品名CP101)が適
用されている点を除き実施例4と同様にして二色系感熱
記録媒体を得た。
【0036】『評価試験』次に、各実施例に係る二色系
感熱記録媒体についてその動的発色感度特性を以下の測
定方法によりテストした。
【0037】(記録条件) 装置;メガトロニクス社製サーマルシュミレーター、 サーマルヘッド;京セラ社製薄膜ヘッド(8ドット/m
m,1672Ω) 印字速度;4msec/line 上記記録条件で印加電圧をパルス制御して記録し、低温
発色エネルギー及び高温発色エネルギーを求めた。
【0038】また、それぞれのエネルギーの時の発色濃
度をマクベス反射濃度計(マクベス社製 商品名RD−
918型)で測定した。その結果を以下の表1に示す。
【0039】尚、「発色濃度」はそれぞれ赤、黒色に対
応した色調の濃度を測定し、低温加熱時における「黒カ
ブリ」は、青色濃度を測定して評価した。この黒カブリ
濃度が0.25を越えると低温発色画像の鮮明さが著し
く損なわれる。
【0040】更に、高温発色時における「赤にじみ」
は、目視により観察した。
【0041】これ等の結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】『確認』表1の結果から明らかなように、
各実施例に係る二色系感熱記録媒体は、低温発色画像に
おいて混色カブリのない赤色の画像が形成され、また、
高温発色画像の記録感度も良好でありかつ赤にじみのな
い黒色画像が形成される。
【0044】従って、極めて鮮明な二色画像が得られる
ことが確認された。
【0045】
【発明の効果】請求項1〜2記載の発明に係る二色系感
熱記録媒体によれば、顕色剤と、この顕色剤と相溶性を
有し顕色剤の作用により低温で赤系統に発色する赤系統
ロイコ染料と、上記顕色剤との相溶性が赤系統ロイコ染
料より低く顕色剤の作用により高温で黒系統に発色する
黒系統ロイコ染料と、バインダーとを主成分とする単一
の記録層を支持体上に備えており、低温加熱時において
は上記顕色剤との相溶性の高い赤系統ロイコ染料が発色
する一方、顕色剤との相溶性の低い黒系統ロイコ染料は
発色しないため記録層は赤系統の色を呈し、また、高温
加熱時においては、温度上昇に伴い顕色剤に対する上記
黒系統ロイコ染料の相溶性が増大するため黒系統ロイコ
染料も発色し、記録層は赤系統と黒系統が混色された色
を呈する。
【0046】従って、熱エネルギーの制御により記録層
を赤系統若しくは黒系統に発色させることが可能となり
二色系感熱記録媒体として利用できる効果を有する。
【0047】また、この二色系感熱記録媒体において
は、発色温度の異なる低温発色層と高温発色層が支持体
上に順次積層された構造になっていないためにじみやぼ
やけ等不良発色部分の発生が起こり難く、しかも、高温
加熱時に作用する消去剤も適用されていないため記録画
像の十分な保存性も具備する効果を有している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱エネルギーの制御により選択的に赤系統
    若しくは黒系統に発色する二色系感熱記録媒体におい
    て、 顕色剤と、この顕色剤と相溶性を有し顕色剤の作用によ
    り低温で赤系統に発色する赤系統ロイコ染料と、上記顕
    色剤との相溶性が赤系統ロイコ染料より低く顕色剤の作
    用により高温で黒系統に発色する黒系統ロイコ染料と、
    バインダーとを主成分とする単一の記録層を支持体上に
    備えることを特徴とする二色系感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】200℃以上の融点を有し、かつ、トルエ
    ンに対する溶解性が1%以下であるロイコ染料により上
    記黒系統ロイコ染料が構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の二色系感熱記録媒体。
JP7274955A 1995-09-28 1995-09-28 二色系感熱記録媒体 Pending JPH0995061A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7274955A JPH0995061A (ja) 1995-09-28 1995-09-28 二色系感熱記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7274955A JPH0995061A (ja) 1995-09-28 1995-09-28 二色系感熱記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0995061A true JPH0995061A (ja) 1997-04-08

Family

ID=17548897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7274955A Pending JPH0995061A (ja) 1995-09-28 1995-09-28 二色系感熱記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0995061A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6135284A (ja) 二色感熱記録型ラベル用剥離紙
JP3237955B2 (ja) 発消色可逆性感熱記録材料
US5098882A (en) Heat-sensitive recording medium
JP4050624B2 (ja) 感熱記録材料
JPH0995061A (ja) 二色系感熱記録媒体
JPH10147067A (ja) 二色系感熱記録媒体
JPH10147066A (ja) 二色系感熱記録媒体
JPS63132087A (ja) 感熱記録シ−ト
JPS61139485A (ja) 感熱記録紙
JP3734948B2 (ja) 感熱記録材料
JP4190310B2 (ja) 感熱記録材料
JPH1071772A (ja) 二色系感熱記録媒体
JP2617505B2 (ja) 多色感熱記録体
JPH02223471A (ja) 感熱記録材料
JPS60105589A (ja) 感熱記録体
JPH029684A (ja) 感熱記録シート
JPH0773948B2 (ja) 感熱記録材料
JPH06340173A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH01180382A (ja) 感熱記録材料
JPH1178249A (ja) 2色感熱記録材料
JP2004276330A (ja) 感熱記録材料
JPH06312581A (ja) 感熱記録体
JPH08216510A (ja) 赤黒2色感熱記録型ラベル
JPH0966667A (ja) 2色感熱記録材料
JPH01272487A (ja) 多色感熱記録体