JPH0990994A - 音声起動録音装置 - Google Patents

音声起動録音装置

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Publication number
JPH0990994A
JPH0990994A JP8190233A JP19023396A JPH0990994A JP H0990994 A JPH0990994 A JP H0990994A JP 8190233 A JP8190233 A JP 8190233A JP 19023396 A JP19023396 A JP 19023396A JP H0990994 A JPH0990994 A JP H0990994A
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voice
recording
control circuit
main control
frame
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JP8190233A
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Inventor
Hideo Okano
秀生 岡野
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外来ノイズによって誤動作しない音声起動録
音装置を提供する。 【解決手段】 入力される音声が有音か無音かを音声信
号を符号化するフレーム単位で判定する音声レベル判定
手段(主制御回路6)と、有音フレームまたは無音フレ
ームの連続性を監視する連続性監視手段(主制御回路
6)と、この連続性監視手段からの出力に基づき録音の
開始および停止を制御する録音制御手段(主制御回路
6)とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声起動録音装
置、詳しくは、入力する音声信号を加工処理して記録媒
体に記録する音声起動録音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マイクロホン等によって得られた
音声信号をディジタル信号に変換して、例えば半導体メ
モリに記録しておき、再生時において、該半導体メモリ
からこの音声信号を読み出してアナログ信号に変換し、
スピーカ等により音声として出力する、いわゆるディジ
タルレコーダと呼ばれているディジタル情報記録再生装
置が開発されている。また、特開昭63−259700
号公報には、上述したようなディジタル情報記録再生装
置が開示されている。
【0003】一般に上述したディジタル情報記録再生装
置等の記憶再生装置においては、半導体メモリに記録さ
れるデータ量を節約するために、ディジタル化された音
声信号に対して高能率な符号化を施すことによって発生
するデータ量をできるだけ少なくしている。また、該高
能率な符号化のために無音部を圧縮処理する方式が提案
されており、一般的に普通にしゃべった会話でも無音が
含まれ、該無音圧縮を行うと発生するデータ量をさらに
30%程度低くすることができることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た技術手段では、録音時に、ドアの開閉や咳払い等の環
境ノイズによって誤って録音を開始したり、また、本
来、停止すべきときにノイズにより停止不能に陥るとい
う不具合が生じていた。また、録音開始時に頭切れ等を
おこすという問題点もあった。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、外来ノイズによって誤動作しない音声起動録
音装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明による第1の音声起動録音装置は、入力され
る音声が有音か無音かを音声信号を符号化するフレーム
単位で判定する音声レベル判定手段と、有音フレームま
たは無音フレームの連続性を監視する連続性監視手段
と、この連続性監視手段からの出力に基づき録音の開始
および停止を制御する録音制御手段とを具備する。
【0007】上記の目的を達成するために本発明による
第2の音声起動録音装置は、上記第1の音声起動録音装
置において、録音待機中に上記連続性監視手段により有
音フレームが所定の数連続して検出されたときには録音
を開始し、録音中に無音フレームが所定の数連続して検
出されたときには録音を停止することを特徴とする。上
記の目的を達成するために本発明による第3の音声起動
録音装置は、上記第1または第2の音声起動録音装置に
おいて、上記音声レベル判定手段における有音か無音か
を判定するための閾値を変更可能な閾値変更手段をさら
に有する。
【0008】上記の目的を達成するために本発明による
第4の音声起動録音装置は、上記第3の音声起動録音装
置において、連続して検出される所定のフレームの数を
変更することにより録音の開始または停止をするタイミ
ングを変更する録音タイミング変更手段をさらに有す
る。そして、本発明による第1の音声起動録音装置は、
音声レベル判定手段で入力される音声が有音か無音かを
音声信号を符号化するフレーム単位で判定する。また、
連続性監視手段で有音フレームまたは無音フレームの連
続性を監視する。さらに、上記連続性監視手段からの出
力に基づき、録音制御手段で録音の開始および停止を制
御する。
【0009】また、本発明による第2の音声起動録音装
置は、上記第1の音声起動録音装置において、録音待機
中に上記連続性監視手段により有音フレームが所定の数
連続して検出されたときには録音を開始し、録音中に無
音フレームが所定の数連続して検出されたときには録音
を停止する。さらに、本発明による第3の音声起動録音
装置は、上記第1または第2の音声起動録音装置におい
て、閾値変更手段で上記音声レベル判定手段における有
音か無音かを判定するための閾値を変更可能とする。
【0010】また、本発明による第4の音声起動録音装
置は、上記第3の音声起動録音装置において、録音タイ
ミング変更手段で連続して検出される所定のフレームの
数を変更することにより録音の開始または停止をするタ
イミングを変更する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態であ
る音声起動録音装置の構成を示すブロック回路図であ
る。図に示すように、本実施形態の音声起動録音装置
は、マイクロホン1を備え、該マイクロホン1からの音
声信号は増幅器(AMP)2、低域通過フィルター(L
PF)、アナログスイッチ26を経てアナログ/ディジ
タル(A/D)変換器4に入力されるようになってい
る。また、該A/D変換器4の出力端は、音声圧縮及び
伸長、時間軸圧縮手段、入力信号レベルを検出又は予測
する手段、データ処理手段の構成要素である主制御回路
6に内蔵されるディジタル信号処理部(DSP)5に入
力するため、主制御回路6の第1端子D1に接続されて
いる。
【0012】この主制御回路6は、入力される音声のレ
ベルが所定の条件を満たす音声レベルであるか否かを判
定する音声レベル判定手段としての役目も果たすように
なっている。この所定の条件を満たす音声レベルとは、
ある基準レベル以上あるいは基準レベル以下の音声レベ
ルを意味する。たとえば、ある基準レベル以上のときは
有音と判定し、あるいはある基準レベルに満たないとき
は無音と判定することも可能である。したがって、この
ようにある基準レベルを設けることで、入力する音声が
有音か無音かを判定することができる。
【0013】なお、「無音」と判定するとは、必ずしも
音声レベルが零であるとは限らず、上述したように、あ
る基準レベルを設定し、該レベルに満たないときは「有
音ではない」と判定することで、「無音」と同義に扱う
ことも可能である。さらに、上記主制御回路6は、上記
した音声レベルの判定を、音声信号を符号化するフレー
ム単位で判定するようになっている。
【0014】加えて、該主制御回路6は、上記所定の条
件を満たす音声レベルのフレームたとえば、有音フレー
ムまたは無音フレームの連続性を監視する連続性監視手
段としての役目も果たすようになっている。なお、上記
フレーム単位については後に詳述する。また、上記主制
御回路6は、上記連続性の監視結果より、録音の開始ま
たは停止を制御する録音制御手段としての役目も果たす
ようになっている。なお、詳しくは後述する。ここで、
連続性監視手段による有音フレーム又は無音フレームの
連続性の監視は、後述の方法のように実際にフレーム数
をカウントする代わりに、例えばタイマーを用いて時間
を計測し、一定時間以上有音フレーム又は無音フレーム
が連続しているか否かを監視することにより行っても良
い。
【0015】本実施形態の音声起動録音装置は、一方
で、音声の出力手段としてのスピーカ13を備え、該ス
ピーカ13はアナログスイッチ30,増幅器(AMP)
12,ディジタル/アナログ(D/A)変換器11を介
して主制御回路6の第2端子D2に接続されている。上
記アナログスイッチ26は主制御回路6の制御端子E1
に接続されていて録音時はオンになるように制御されて
いる。また、上記アナログスイッチ30は主制御回路6
の制御端子E2に接続されていて再生時にオンになるよ
うに制御されている。
【0016】また、上記AMP12とアナログスイッチ
30との間にはアナログスイッチ27が接続されてい
て、該アナログスイッチ27はさらに可変抵抗(VR)
28の電圧供給端子に接続されている。また、上記アナ
ログスイッチ27は主制御回路6の制御端子E3に接続
されていて上記可変抵抗28の状態検出時はオンになる
ように制御されている。
【0017】一方、上記A/D変換器4とアナログスイ
ッチ26との間にはアナログスイッチ29が接続されて
いて、該アナログスイッチ29はさらに上記可変抵抗
(VR)28の中間タップ端子に接続される。このアナ
ログスイッチ29は主制御回路6の制御端子E4に接続
されていて上記可変抵抗28の状態検出時はオンになる
ように制御されるようになっている。
【0018】なお、上記可変抵抗28は、上記音声レベ
ル判定手段としての主制御回路6が上述したように有音
か無音かを判定する際、基準レベルの閾値を変更するの
に使用される。このとき、該主制御回路6と可変抵抗2
8とは閾値変更手段としての役目を果たす。さらに、上
記可変抵抗28は、上記主制御回路6において、連続し
て検出される所定のフレームの数を変更することにより
録音の開始または停止をするタイミングを変更する際
に、該タイミングを変更するのに使用される。このと
き、該主制御回路6と可変抵抗28とは録音タイミング
変更手段としての役目を果たす。
【0019】上記主制御回路6の第3端子D3はメモリ
制御回路7に接続され、第4端子D4は当該装置に脱着
可能な半導体メモリ部10に接続されている。また、主
制御回路6の第5端子D5は半導体メモリ部10に記録
されたデータを送信するデータ送信手段として、又は、
受信可能であることを示す出力信号の出力手段としての
発光ダイオード(LED)17に接続されている。この
LED17はデータの送信に利用するときは赤外発光用
ダイオードが使用される。また、録音や再生時にマイク
ロホン1に有音が入力又は出力されると発光する表示器
として兼用されるようになっている。したがって、該L
ED17としては、可視光成分を多く含み、例えばピー
ク波長が500nm〜1000nm、好ましくは600nm〜
800nmの比較的低い波長の赤外発光ダイオード等を利
用する。
【0020】さらに、上記主制御回路6の第6端子D6
は駆動回路9を介して表示器8に接続されている。ま
た、上記主制御回路6の第7端子D7は電圧比較器コン
パレータ(COMP)16を介してPINダイオード1
4と抵抗15との接合点に接続されている。ここで、上
記PINダイオード14、電圧比較コンパレータ16、
抵抗15はデータ受信手段又はデータ転送開始信号を受
信する手段を構成している。
【0021】上記主制御回路6の第8端子はDC−DC
コンバータ20とさらに主電源スイッチ19を介して電
池(BAT)18に接続されている。上記DC−DCコ
ンバータ20は電池18から昇圧した電圧を出力し、各
手段に安定した電源電圧を供給すると同時に第8端子D
8に電池18の電圧がある一定値以下であるかどうかを
知らせる信号を送るようになっている。これにより主制
御回路6は該電池18の消耗状態を検出するようになっ
ている。
【0022】また、上記電源スイッチ19と並列にリレ
ー25が接続されていて、該電源スイッチ19がオフに
されても電源供給がすぐに停止しないように構成されて
いる。また、該電源スイッチ19がオフにされたことを
検出できるようにオフ側にスイッチが切り換えられると
電池18の電圧を検出できるように主制御回路6に接続
されている。
【0023】さらに、主制御回路6の第9端子D9に
は、ダイオード21のアノードが接続されており、ま
た、該ダイオード21のカソードとグランド間には、コ
ンデンサ22,抵抗23の並列回路が接続されている。
さらに、該ダイオード21のカソードは、トランジスタ
24のベースに接続されている。該トランジスタ24の
コレクタは、上記マイクロホン1とマイクアンプ2との
接合点に接続され、エミッタはグランドに接続されてい
る。これらは、AGC(Auto−Gain Cont
rol)回路を構成しており、過大入力による歪の発生
を軽減させている。
【0024】さらに、主制御回路6には録音ボタン(R
EC)、再生ボタン(PLAY)、停止ボタン(STO
P)、早送りボタン(FF)、早戻しボタン(RE
W)、I(Instruction)マークボタンI、
E(END)マークボタンE、音声起動(ボイスアクチ
ブディテクタ)ボタンVAD等の操作ボタンが接続され
ている。
【0025】また、図1に示すように、上記半導体メモ
リ部10は一時記録媒体部100aと主記録媒体部10
0bとを備えている。該主記録媒体部100bには通常
フラッシュメモリが用いられるが、光磁気ディスク、磁
気ディスクや磁気テープ等を用いることもできる。ま
た、一時記録媒体部100aにはSRAMやDRAM、
EEPROMや高誘電体メモリやフラッシュメモリ等、
主記録媒体部100bと比較して比較的高速で読み書き
が行えるものが用いられる。本実施形態では一時記録媒
体部100aにはSRAMを用い、主記録媒体部100
bにはフラッシュメモリを用いている。
【0026】図2は、上記半導体メモリ部10の記録構
成を示す説明図である。図2に示すように、該半導体メ
モリ部10のメモリ空間は、インデックス部10Aと音
声データ部10Bとに大きく二分されている。上記イン
デックス部10Aは、音声データ部10Bに記録される
複数の音声メッセージファイル10B1,10B2,1
0B3,…10Bmまで記録されている。そして、この
インデックス部10Aは、以下に示す情報が記録され
る。すなわち、次の音声ファイル開始位置情報10A
1、1ファイルのサイズ情報10A2、ファイルの消去
情報10A3、録音のファイル番号10A4、音声符号
化方式の認識情報10A5、ファイルの状態を表わす情
報10A6、編集(挿入)できるファイルの最大値情報
10A7、挿入されているファイルまでの長さ情報10
A8、第1編集の編集開始位置アドレス10A9、第1
編集の挿入音声ファイルの開始位置アドレス10A1
0、第1編集のファイルの大きさ情報10A11、…上
記10A9から10A11と同様の情報を順次記録でき
るようにして、最大挿入できる第n編集の編集開始位置
アドレス10A12、最大挿入できる第n編集の挿入音
声ファイルの開始位置アドレス10A13、最大挿入で
きる第n編集のファイルの大きさ情報10A14が記録
できるように構成されている。
【0027】また、音声データ部10Bには、音声フレ
ームデータ10B1から10Bmのデータが記録される
ようになっている。この音声データ部10Bの各フレー
ムデータの中には音声符号化処理を行うときに、初期設
定を行うかどうかを示す情報が記録される。この記録さ
れる位置は例えば、それぞれ各フレームデータの第1バ
イト目の最上位ビット又は最下位ビットに割り付けられ
る。あるいはフレームデータの最終バイト目の最上位ビ
ット又は最下位ビットに割り付けられる。なお、本実施
形態ではフレームデータの第1バイト目の第4ビットと
する。
【0028】また、音声情報の記録位置を示す情報であ
るアドレスは、脱着自在な半導体メモリ部10に記憶さ
れているが、記録再生側に設けられているメモリ制御回
路7に制御される不図示半導体メモリ(主制御回路6の
内部)に記録されるようにしても良い。ここで、Iマー
クやEマークとは、次のようなものである。文書録音者
により録音時に、IマークボタンIを操作することによ
り、タイピストや秘書向けの指示用インデックスマーク
を記録することができるようになっていて、文書録音者
はこのIマークを使って、音声によって具体的にタイプ
時の注意事項や優先関係を指示するということが可能に
なっている。また、複数文書間の区切りを示すため、E
マークボタンEの操作により、エンド(E)マークとい
うインデックスマークを記録することができるようにな
っている。
【0029】このように構成される本実施形態の録音、
再生動作について簡単に説明する。録音を行う際には、
上記マイクロホン1より得られるアナログ音声信号をマ
イクアンプ2により増幅して、ローパスフィルタ3を通
して周波数の帯域制限を行った後、A/D変換器4によ
ってディジタル信号に変換して、主制御回路6の内部の
ディジタル信号処理(DSP)部5に入力する。
【0030】ここで、マイクロホン1より入力された信
号が所定の基準レベルより大きいとき、例えばA/D変
換器4の最大レンジの−6dBより大きいとき、主制御
回路6の第9端子D9に接続されているダイオード21
にパルスを出力し、さらにコンデンサ22に電荷が蓄積
されトランジスタ24に電圧が加わる。すると、マイク
アンプ2とトランジスタ24とグランド間のインピーダ
ンスが変化してマイクアンプ2に入力される信号が制限
され、利得調整が行われる。なお、コンデンサ22に蓄
えられた電荷は抵抗23によって徐々に放電される。
【0031】上記主制御回路6の複数の操作ボタン及び
スイッチの操作に応じて、ディジタル信号処理部5によ
ってディジタル信号を圧縮した音声データを主制御回路
6の第3端子D3及び第4端子D4を通じて半導体メモ
リ部10に記録する。再生を行う際には、主制御回路6
は半導体メモリ部10に記録されているデータを読み出
し、ディジタル信号処理部5に供給して伸長し、該ディ
ジタル信号処理部5で伸長された音声データは、D/A
変換器11によりアナログ信号に変換され、AMP12
で増幅された後、スピーカ13から音声として出力され
る。また、主制御回路6は駆動回路9を制御して表示器
8に動作モード等の各種情報を表示させる。
【0032】次に、以上説明したように構成される本実
施形態の音声起動録音装置の動作を詳細に説明する。図
3は、本実施形態の音声起動録音装置における主要動作
を示したフローチャートであり、上記主制御回路6の動
作として説明する。電池18がセットされ、電源が供給
されると主制御回路6は、該フローチャートに示すよう
な動作を開始する。即ち、まず、主制御回路6の外部条
件や内部の記憶部の初期設定を行う(ステップS1)。
初期設定を完了した後、主制御回路6は電池18の電源
電圧が定格値であるか否かを検出する(ステップS
2)。該定格値は、例えば1Vに設定され、主制御回路
6は、電池18の電源電圧が1V以上であるかどうか、
又は電池18に流れる電流から該電池18のインピーダ
ンスが定格値より高いかどうかをDC−DCコンバータ
20からの情報により検出する。このとき、主制御回路
6の第8端子D8には、電池18の状態の判定された信
号が入力され、これにより、電池18が使用できる容量
を持っているかを検出できるようになっている(ステッ
プS2)。
【0033】上記ステップS2の検出の結果、主制御回
路6は、上記電池18が使用可能な状態にないことを検
出したならば、当該音声起動録音装置全体の電力供給を
停止し、該電池18と各回路との間に設けられている、
不図示のスイッチをオフにして電池18の容量がないこ
とを表わす表示を駆動回路9と表示器8を通じて行う。
また、主制御回路6は、ステップS2の検出の結果、電
池18が使用可能な状態にあることを検出したならば、
リレースイッチ25をオンにして、その後、該リレース
イッチ25または停止ボタンSTOPと早送りボタンF
Fが同時に押されているかによってデータ転送を行うか
否かを判定し(ステップS3)、YESの場合、即ちデ
ータ転送処理に移行する。
【0034】上記ステップS3でNOの場合、主制御回
路6は、記録媒体(メモリ部)である半導体メモリ部1
0より、インデックス部10Aの情報を読み込む。即
ち、操作開始位置情報10A1、操作終了位置情報10
A2、その他符号モードや操作条件等を読み込む(図2
参照)。この後、主制御回路6は、半導体メモリ部10
から読み込んだデータによって、該半導体メモリ部10
が既にインデックスを正常に記録したものかどうか、即
ち、半導体メモリ部10のフォーマットが正常かどうか
を判断する(ステップS4)。
【0035】このステップS4で、上記半導体メモリ部
10としてフォーマットされていないものを入れていた
場合には正常でないと判断され、該半導体メモリ部10
のインデックス部10Aに利用条件を示す情報を入力
し、且つ音声データ部10Bに“0”を入力する処理で
あるメモリフォーマット(初期化)を行うかどうか確認
する(ステップS5)。即ち、駆動回路9を制御して、
メモリフォーマットを行うか否かの確認表示を表示器8
に行わせる。
【0036】ここで、メモリフォーマット処理を確認指
示するボタン(録音ボタンREC兼用)が押されたなら
ば、主制御回路6は、半導体メモリ部10のフォーマッ
ト(初期化)を行い(ステップS6)、このフォーマッ
ト完了後、駆動回路9を制御して表示器8にて初期設定
完了表示を行う(ステップS7)。また、上記ステップ
S5において、メモリフォーマットをしないことを確認
指示するボタン(停止ボタンST兼用)が押されたとき
には、主制御回路6は、駆動回路9を制御して表示器8
において半導体メモリ部10が正常でないことを表示す
るとともに、該半導体メモリ部10を取り替えるべきで
ある旨を指示表示する。また、当該音声起動録音装置全
体に電力を供給するための電池18と各回路との間に設
けられた不図示スイッチをオフにする(ステップS
8)。その後、半導体メモリ部10の交換のために、主
電源スイッチ19がオフされるのを待ち(ステップS
9)、該電源スイッチ19がオフされたことを検出する
と、ステップS22に移る。
【0037】一方、上記半導体メモリ部10が正常に初
期設定が完了されたものは、初期設定完了表示後、イン
デックス部10Aから読み出した情報より現在の動作を
行う(ステップS10)。その後、主制御回路6は、当
該音声起動録音装置の操作ボタンのどれかが押されたか
どうかを検出しながら各回路を待ち状態にする(ステッ
プS11)。
【0038】このステップS11において、主制御回路
6は、いずれかの操作ボタンが押されたことを検出する
と、まず、操作されたのが録音ボタンRECかどうか検
出し(ステップS12)、もし録音ボタンRECが押さ
れれば、ディジタル信号処理部5を制御してA/D変換
器4から入力された音声情報を圧縮し、メモリ制御回路
7を制御して半導体メモリ部10の音声データ部10B
に記録を行う(録音処理のサブルーチン、ステップS1
3)。なお、該録音処理のサブルーチンに関しては後に
詳述する。
【0039】また、操作されたのが録音ボタンRECで
ない場合には、主制御回路6は、次の再生ボタンPLA
Yの検出を行う(ステップS14)。ここで、もし再生
ボタンPLAYが押されていれば、主制御回路6は、メ
モリ制御回路7を制御して半導体メモリ部10の音声デ
ータ部10Bから記録されているデータを読み出し、デ
ィジタル信号処理部5に送って伸長処理を行う、D/A
変換器11に音声情報を送る再生処理に入る(ステップ
S15)。なお、該再生処理のサブルーチンに関しては
後に詳述する。
【0040】また、上記再生ボタンPLAYが押されて
いない場合には、主制御回路6は、早送りボタンがFF
押されているかどうか、ボタンの状態を検出する(ステ
ップS16)。そして、早送りボタンFFが押されてい
れば、主制御回路6は、動作位置を順次適当な速度、例
えば、再生の20倍速で早送りを行う早送り処理に入る
(ステップS17)。
【0041】また、早送りボタンFFが押されていなけ
れば、主制御回路6は、早戻しボタンREWが押されて
いるかどうか、ボタンの状態を検出する(ステップS1
8)。そして、早戻しボタンREWが押されていれば、
上記早送りの場合と同様の速度で動作位置の移動を行う
早戻し処理に入る(ステップS19)。上記ステップS
13,S15,S17,S19の各処理において、停止
ボタンSTOPが押されると、主制御回路6は、これら
各処理から抜けて上記ステップS11に戻る。
【0042】また、操作されたのが録音、再生、早送
り、早戻し等のボタンでなければ、主制御回路6は、電
源オフ又は各種の設定ボタンの状態の検出を行う(ステ
ップS20)。このステップS20において、主電源ス
イッチ19の電源がオフされたときには、主制御回路6
は、メモリ制御回路7を制御して半導体メモリ部10の
インデックス部10A内の情報を更新するため、主制御
回路6内部の不図示記憶部に記憶してあるインデックス
情報を、半導体メモリ部10のインデックス部10Aに
記録する(ステップS21)。このインデックス転送処
理が完了すると、主制御回路6は、当該音声起動録音装
置全体、つまり各回路電源の供給しているリレースイッ
チ25をオフにする(ステップS22)。
【0043】また、上記ステップS20において、主制
御回路6は、主電源スイッチ19がオフでないと判断さ
れたときには、設定ボタンを検出し、その状態を内部の
記憶部に記憶した後、上記ステップS11に戻る。な
お、上記設定ボタンは、それ専用に設けても良いが、本
実施形態では専用に設けていない。すなわち、録音ボタ
ンREC、再生ボタンPLAY、停止ボタンSTOP、
早送りボタンFF、早戻しボタンREW、Iマークボタ
ンI、EマークボタンE、音声起動(無音圧縮)ボタン
VADのうち、幾つかのボタンを同時に押すことで上記
設定ボタンとしての役目をはたすことで代用している。
【0044】次に、上記ステップS13に示した録音処
理のサブルーチンについて、図4のフローチャートを参
照して、さらに詳細に説明する。上記主制御回路6は、
録音ボタンRECが押されたことを検出すると、この録
音処理に処理が移り、まず、そのときの音声録音条件
(例えば、音声起動、又は無音圧縮や音声圧縮レートの
適応可変タイプ利用等)を検出する(ステップS3
1)。
【0045】ここで、該ステップS31に示した録音モ
ードの動作条件の検出ルーチンを図5を参照して説明す
る。動作開始時にこのルーチンに移り、主制御回路6
は、音声起動や無音圧縮を行う入力レベル値の設定を行
う。まず、主制御回路6は、上記アナログスイッチ2
6,30をオフにして(図1参照)、音が出ないように
する(ステップS50)。なお、図中、アナログスイッ
チA,Bは、それぞれアナログスイッチ26,30に該
当する。そして、主制御回路6は、アナログスイッチ2
7,29をオンにして、D/A変換器11からの出力に
基づいて可変抵抗28の電圧供給を行い、また、A/D
変換器4からの出力に基づいて該可変抵抗28の可変位
置換算される電圧値を検出できるようにする(ステップ
S51)。なお、図中、アナログスイッチC,Dは、そ
れぞれアナログスイッチ27,29に該当する。
【0046】次に、主制御回路6は、ディジタル信号処
理部5に対して、D/A変換器11より3kHz 周期のの
こぎり波を出力するように準備する命令を送る(ステッ
プS52)。そして、主制御回路6は、該ディジタル信
号処理部5にD/A変換器11より3kHz 周期ののこぎ
り波を出力させた後の12.5μsec 後のサンプル値を
検出し、該サンプル値をA/D変換器4を介して、ディ
ジタル信号処理部5より受け取る命令を送る(ステップ
S53)。このサンプルは可変抵抗28の中間タップの
出力であり、該可変抵抗28の可変抵抗値の位置によっ
て電圧値が変わるため、主制御回路6は、該サンプル値
を換算した値を用いて、有音・無音の検出の設定や音声
起動処理の設定値を設定する(ステップS54)。
【0047】この後、主制御回路6は、上記アナログス
イッチ27,29をオフにして、D/A変換器11から
の出力に基づいて可変抵抗28の電圧供給を停止する
(ステップS55)。さらに、主制御回路6は、アナロ
グスイッチ26,30をオンにして、マイクロホン1よ
り入力音声が検出できるようにし(ステップS56)、
リターンする。
【0048】図4に戻り、主制御回路6は、上記録音モ
ード検出ルーチンで検出された条件により、音声録音の
条件モードをディジタル信号処理部5へ送り、音声起動
用の入力起動レベルの設定を行い、有音/無音の判定を
する検出値を設定する(ステップS32)。本実施形態
では、上記ディジタル信号処理部5で無音と判定される
と、主制御回路6は、半導体メモリ部10には記録しな
いようにしているが、子音の音声の入力レベルや有音/
無音判定レベルによって誤って削られてしまう場合があ
るため、主制御回路6で無音が3〜500フレーム続い
たら音声データを半導体メモリ部10に記憶しないよう
にする無音補正処理を追加することも可能である。この
主制御回路6の無音補正処理の無音が3〜500フレー
ム続いたら音声データをメモリ部に記憶しないようにす
るフレーム判定数も上記録音モード検出ルーチンで検出
された条件により設定される。
【0049】上記主制御回路6は、その内部記憶部にメ
モリ管理アドレス情報(動作位置情報)にメモリの状態
を読み込み、設定する。そして、主制御回路6は、半導
体メモリ部10のインデックス部10Aに、次の音声フ
ァイルの先頭アドレス位置情報10A1、1ファイルの
サイズ情報10A2、ファイルの消去情報10A3、録
音のファイル番号10A4、音声符号化方式の認識情報
10A5、ファイルの状態を表わす情報10A6、編集
(挿入)できるファイルの最大値情報10A7等の属性
情報を記録する。更に、音声データ部10Bに音声フレ
ームデータ10B1から順に10B2,10B3…と音
声フレームデータを記録していく。ここで、編集作業に
より新たな音声データが挿入されると、その挿入された
音声データを新たな音声ファイルとして記録すると共
に、挿入されているファイルまでの長さ情報10A8、
第1編集の編集開始位置アドレス10A9、第1編集の
挿入音声ファイルの開始位置アドレス10A10、第1
編集のファイルの大きさ情報10A11をインデックス
部10Aに記録する。本実施形態では、同様の挿入録音
が最大n回まで行える。
【0050】まず、音声符号化データを記録する位置や
そのデータの大きさ等メモリ管理情報が主制御回路6の
内部で読み込み又は計算される(ステップS33)。ま
た、無音時間を測定するための無音期間のカウント値n
が初期設定値“0”にされる(ステップS34)。更
に、当該音声起動録音装置の音声起動モード切り換え情
報を表わす値VFが初期設定値“0”にされる(ステッ
プS35)。
【0051】そして、ディジタル信号処理部5より音声
が圧縮符号化されたデータを主制御回路6から半導体メ
モリ部10に音声録音データとして転送する(ステップ
S36)。本実施形態では、上記ディジタル信号処理部
5において好ましくはコードブックを用いて励起(残
差)信号をベクトル量子化する符号励起線形予測符号化
方式(CELP:Code Excited Line
ar PredictiveCoding)のような分
析合成型音声符号化方式を利用するが、ADPCMのよ
うな波形符号型圧縮方式を採用しても良い。上記CEL
P方式の音声符号化は、入力音声信号を所定の時間(例
えば、20msec)毎に区切って1フレームとして扱い
(例えば、8kHz のサンプル周波数の時160個のデー
タを1フレームのデータとする)、この1フレームのデ
ータを使って次の各パラメータを導く。まず、ディジタ
ル信号処理部5は、線形予測係数(LPC)(短期予測
フィルター係数又は反射係数等)を計算し、量子化して
パラメータを出す。そして、音源情報データとして幾つ
かの音源情報の励起(残差)信号モデル(コードブッ
ク)の類似度を判定して、一番似ているモデルを見つけ
出す。そのときの音源情報の励起(残差)信号モデルの
番号(インデックス)と利得情報を量子化して、符号化
を行う。
【0052】この符号化の過程でディジタル信号処理部
5が1フレームが無音かどうかの分析を行い、符号化デ
ータと一緒に有音、無音情報をステップS36で送る。
無音かどうかを検出する方法として、1フレームのデー
タのエネルギー(各サンプルデータの2乗総和)もしく
は1フレーム内の最大値や音声信号と残差信号との相互
相関を算出する等して無音かどうかを判定し、無音は
“0”で有音は“1”というフラグを付加した符号化デ
ータを出力する。
【0053】上記ディジタル信号処理部5よりデータ転
送出力されたデータより主制御回路6はそのデータが無
音かどうか判定する(ステップS37)。このステップ
S37において、無音であれば無音周期カウント値nに
“1”を足し、カウントアップさせる(ステップS3
8)。また、該ステップS37で無音でなければ無音周
期カウント値nをリセットして初期設定値を“0”にす
る(ステップS39)。そして、主制御回路6は、次に
無音が一定値以上経過したかどうかを判定するため、こ
の無音周期カウント値nが、例えば、LIM=500以
上(これは、500フレーム無音が続くことを意味し、
10秒間無音と判定する)であるかどうか判定を行う
(ステップS40)。この判定値LIMは5〜6553
5程度の範囲をとる。好ましくは100〜3000程度
が良く、特に150〜500程度が良い。なお、本実施
形態では上記判定値LIMの500を採用する。
【0054】上記ステップS40において、主制御回路
6は、該判定値LIMが500以上であれば切り換え情
報値VFに“1”を足す(ステップS41)。この情報
値VFは“0”のときは初期設定状態で、該情報値VF
が30未満のときは録音待機モードで、同情報値VFが
“30”以上で停止の状態に切り換える。上記判定値L
IMの値は無音が連続的に発生する場合、その発生頻度
により判定値LIMを可変することも行う場合がある。
例えば、情報値VFが“0”のとき、判定値LIMが5
00で、情報値VFが“1”のときは判定値LIMが5
0に、それぞれ違う値に設定して使われることもある。
【0055】このような判定値LIMを可変にすること
で、話者のしゃべり方が無音を多く含むようなしゃべり
方をする場合(例えば、考えながら口述記録を行う場
合)には、記録媒体を効率良く利用する録音モードに自
動的に切り換わる操作が行われる。また、無音が長時間
に渡って続く場合は停止状態に切り換えることにより、
消費電力を削減する。
【0056】次に、主制御回路6は、上記情報値VFの
値が“0”かどうか、又は音声データを半導体メモリ部
10に記憶しないようにする無音補正処理を行うかどう
かのデータ記録を判定する(ステップS42)。ここ
で、該情報値VFが“0”、又は、データ記録するなら
ば、主制御回路6は、メモリ制御回路7に制御命令と一
緒にディジタル信号処理部5からデータ転送された音声
符号化データをメモリ制御回路7へ出力し(ステップS
43)、メモリ制御回路7によって符号化データが半導
体メモリ部10に記録される。
【0057】次に、主制御回路6の内部記憶部に記憶し
ている動作位置情報を更新する。更新する値は、インデ
ックス部10Aの操作終了位置+1(次の開始位置)情
報10A1及び音声ファイルサイズ情報10A2を更新
する(ステップS44)。そして、主制御回路6は、停
止ボタンSTOPが押されたかどうかを検出し(ステッ
プS45)、押されていなければ上記ステップS36へ
戻って上記動作を繰り返す。また、停止ボタンSTOP
が押されていれば、内部記憶部に記憶している動作位置
情報をインデックス部10Aに記録して、この録音処理
を抜ける。
【0058】上記ステップS42で主制御回路6が情報
値VFが“0”でない又はデータ記録しないと判定さ
れ、そして、該情報値VFの値が30未満であれば、ス
テップS45に移行する(ステップS46)。このステ
ップS46で主制御回路6が該情報値VFが30未満で
ないと判定されると、主制御回路6の内部記憶部に記憶
している動作位置情報を更新する(ステップS47)。
そして、主制御回路6は、該内部記憶部に記憶している
動作位置情報をインデックス部10Aに記録して、この
録音処理を抜ける。
【0059】上述した無音検出方法についてさらに説明
を加えると、本実施形態では録音処理を行う際、ディジ
タル信号処理部5の内部では、音声データを符号化する
ために、CELP(Code Excited LP
C)符号化(分析合成形符号化)方式を利用する。この
CELP方式は、LPC(Linear Predic
tion Coefficients)合成フィルタの
音源信号を、種々の波形パターンからなるコードブック
を用いて極めて効率的にベクトル量子化をする方式であ
る。
【0060】本実施形態では、この方式により抽出され
た予測された波形パターンと所定区間内の音声信号との
差を残差信号として、この残差信号と所定区間内音声信
号の相互相関をとり、これを音声信号の自己相関で割っ
た場合に、たとえば0.81以下のときは有声音とし、
0.81を越えるときには無声音か無音とする。ただ
し、音声起動録音モードにおいて、録音を開始させるか
否かの判断するときには、有声音と無声音は、有音とし
て取り扱う。
【0061】無音と無声音は、音声信号の自己相関のレ
ベルによって判定を行う。つまり、残差信号は、本来、
乱数発生する信号(ホワイト雑音)に近くなり、この残
差信号と相関があるとすればホワイト雑音に近いことを
意味するため、これによって有声音か無音又は無声音か
を判定することができる。自己相関は、音声のエネルギ
ー波形で表わすことができ、音声波形とエネルギー波形
の関係は図6に示すようになる。この内、音声エネルギ
ーで上記のような方法によりノイズレベルの判断を行う
と、人間の言語パターン(音声パターン)には、ノイズ
に近い無声音が含まれる場合があるので、この無声音部
を除外しないように、有声音の前後を無声音区間(t
1,t2,t3)とする。
【0062】上記ディジタル信号処理部5(DSP)お
よび主制御回路6は、図7に示すように、このような有
声音、無声音、無音の判定を符号化処理と同時に行う。
即ち、まず、ディジタル信号処理部5は、音声データを
A/D変換器4より入力し、フレーム(20ms間にサン
プルされたデータを1フレームとする)処理を行う(ス
テップS81)。次に、このサンプルされたデータにプ
リエンファシスや、ハミング窓掛け処理等の前処理を行
う(ステップS82)。そして、前述したような分析合
成形符号化処理を行う(ステップS83)。
【0063】この分析合成形符号化処理により、主制御
回路6で現在のフレーム(以下、現フレームと称する)
の音声のエネルギー(自己相関)や、残差波形との相互
相関が求められる(ステップS84)。このとき、前述
の方法により、主制御回路6で音声エネルギーがノイズ
レベル以上であるか即ち有声音であるか否かが判定され
(ステップS85)、ここで有声音と判定されると、そ
の前フレーム又は所定の複数の前フレームまでさかのぼ
り無音になっているかを判定する(ステップS86)。
ここで、その前フレーム又は所定複数前フレームが無音
であるならば、前フレーム又は所定複数前フレームから
現フレームまでを無声音フレームとする(ステップS8
7)。そして、現フレームに有声音であることを示す符
号(有声音フラグ)を付加した後(ステップS88)、
この処理から抜け出る。
【0064】また、上記ステップS86において、前フ
レーム又は所定複数前フレームが無音でない場合は、上
記ステップS88へジャンプする。一方、上記ステップ
S85において、主制御回路6は、現フレームが有声音
でないと判断された場合、前フレームが無音か否かを判
断する(ステップS89)。ここで、主制御回路6は、
前フレームが無音でないと判断すると、前フレームが有
声音かどうかを判断する(ステップS90)。前フレー
ムが有声音であると判断された場合には、フレーム数を
カウントする内部カウンタnに“5”を設定する(ステ
ップS91)。そして、主制御回路6は、無声音である
ことを示す符号(無声音フラグ)を音声符号化データに
付加し(ステップS92)、この処理から抜け出る。こ
のように、有声音フラグと無音フラグの他に、無声音で
あることを示す符号を音声符号化データに付加すること
により、再生時に時間軸圧縮を行った際、無声音部を聞
き易くなる。
【0065】ここで、本実施形態の音声起動録音装置に
おける半導体メモリ部の記録構成(図2参照)では、無
声音は有音として取り扱い(無声音フレームに対しては
有音フラグV=1を付加する)、入力する音声が有音か
無音かのみの情報をフラグとして付加するようにしてい
る。上記半導体メモリ部10における主記録媒体部10
0b(メモリ)に記録される構造は、図2に示す音声デ
ータ部10Bで例えば各フレームデータの先頭に符号化
の初期化を行う信号C(例えば1ビット信号で表わす)
と、そのすぐ後に有音/無音を表わす信号V(例えば1
ビット信号で表わす)が割り当てられ記録される。
【0066】上記ステップS90において、主制御回路
6は、前フレームを有声音でないと判定すると、上記フ
レーム数をカウンタnの値から“1”マイナスして、カ
ウントダウンする(ステップS93)。そして、このカ
ウンタnの値が“0”よりも小さいかどうか判断して
(ステップS94)、小さければ無音を示す符号(無音
フラグV=0)を音声符号化データに追加した後(ステ
ップS95)、この処理から抜け出る。
【0067】一方、上記ステップS89において、前フ
レームが無音であると判定された場合には、現フレーム
は無音であることを示す符号(無音フラグV=0)を音
声符号化データに付加して(ステップS96)、この処
理から抜け出る。以上のようにして、有声音(有音V=
1)と無音V=0、さらに無声音とが区別され、それを
示す符号が音声符号化データに付加される。
【0068】無音圧縮処理を行う場合、有音と判定され
た部分のみが音声データとして記録されることになる
が、有音から無音の変化した直後の無音1〜3フレーム
分と無音時間を記録しておき、無音部を再生するとき前
記無音部を無音時間分繰り返し再生するような処理を行
う。次に、上記ステップS15(図3参照)に示した再
生処理のサブルーチンを図8に示すフローチャートを参
照して説明する。
【0069】上記再生ボタンPLAYが押されているこ
とを検出すると該再生処理のサブルーチンに移る。主制
御回路6は、まず、そのときの音声再生の条件(無音圧
縮、スピード再生、ノイズ除去等)を検出すると共に、
読み出しブロック数を計数するための内部カウンタをリ
セットする(ステップS61)。この検出された条件に
より、音声再生の条件モードをディジタル信号処理部5
(DSP)へ送る(ステップS62)。
【0070】その後、上記主制御回路6内部は、音声デ
ータ読み出し位置を算出し、駆動回路9を制御してその
位置を表示部8に表示する(ステップS63)。そし
て、半導体メモリ部10の音声データ部10Bから音声
メッセージファイルの読み込みを行うため、内部記憶部
に記憶している動作開始位置情報とインデックス情報部
10Aより算出したアドレスをメモリ制御回路7に出力
する(ステップS64)。これにより、半導体メモリ部
10の音声データ部10Bより1ブロックのデータ(例
えば、音声を20msのブロックに分けたデータ)が主制
御回路6に読み込まれる(ステップS65)。
【0071】ここで、主制御回路6は、早聞き処理を行
うかどうかの判断を行う(ステップS66)。そして、
早聞きを行う場合には、主制御回路6は、さらにもう1
ブロック分のデータを該半導体メモリ部10から読み込
む(ステップS67)。そして、時間軸圧縮処理を行う
か判断し(ステップS68)、もし時間軸圧縮処理を行
うモードでなければディジタル信号処理部5(DSP)
へデータ転送処理を行う(ステップS69)。また、時
間軸圧縮処理を行うモードであれば、主制御回路6は、
時間軸圧縮を行う命令をディジタル信号処理部5へ出力
して(ステップS70)、該ディジタル信号処理部5へ
データ転送を行う(ステップS69)。このときの時間
軸圧縮は、TDHS(Time Domain Har
monic Synthesis)方式を利用する。
【0072】そして、主制御回路6は、インデックス情
報部10Aのデータや内部記憶部に記憶している再生位
置データにより次に再生するデータの位置(動作位置)
情報を算出し、内部記憶部に記憶している再生位置デー
タを更新する(ステップS71)。その後、主制御回路
6は、停止ボタンSTOPが押されているかの状態を検
出する(ステップS72)。ここで該停止ボタンSTO
Pが押されていれば該再生処理を抜け出すが、押されて
いなければ上記ステップS64へ戻って、再生処理を続
ける。
【0073】このように、本実施形態の音声起動録音装
置によると、ドアの開閉や咳払い等の環境ノイズ等によ
って誤って録音を開始してしまうことを防止でき、ま
た、本来、停止すべきときに該ノイズ等により停止不能
に陥ることを防止できる。また、録音開始時に頭切れ等
の不具合を防止し、かつ記録媒体の利用の浪費を防ぎ、
無音の多い話者が利用するときに記録媒体を効率良く使
用することができる。
【0074】[付記]以上詳述した如き本発明の実施態
様によれば、以下の如き構成を得ることができる。即
ち、 (1) 入力される音声のレベルを、音声信号を符号化
するフレーム単位で判定する音声レベル判定手段と、所
定の条件を満たす音声レベルフレームの連続性を監視す
る連続性監視手段と、この連続性監視手段からの出力に
基づき録音の開始および停止を制御する録音制御手段
と、を具備したことを特徴とする音声起動録音装置。
【0075】(2) 入力される音声が有音か無音かを
音声信号を符号化するフレーム単位で判定する音声レベ
ル判定手段と、有音フレームまたは無音フレームの連続
性を監視する連続性監視手段と、この連続性監視手段か
らの出力に基づき録音の開始および停止を制御する録音
制御手段と、可変抵抗により可変される出力値をアナロ
グ−ディジタル変換した値に基づいて、上記音声レベル
判定手段における有音か無音かを判定するための閾値を
変更可能な閾値変更手段と、を具備したことを特徴とす
る音声起動録音装置。
【0076】(3) 入力される音声が有音か無音かを
音声信号を符号化するフレーム単位で判定する音声レベ
ル判定手段と、有音フレームまたは無音フレームの連続
性を監視する連続性監視手段と、この連続性監視手段か
らの出力に基づき録音の開始および停止を制御する録音
制御手段と、可変抵抗により可変される出力値をアナロ
グ−ディジタル変換した値に基づいて、連続して検出さ
れる所定のフレームの数を変更することにより録音の開
始または停止をするタイミングを変更する録音タイミン
グ変更手段と、を具備したことを特徴とする音声起動録
音装置。
【0077】上記(1)に記載の音声起動録音装置によ
ると、ドアの開閉や咳払い等の環境ノイズ等によって誤
って録音を開始してしまうことを防止でき、また、本
来、停止すべきときに該ノイズ等により停止不能に陥る
ことを防止できる。上記(2)または(3)に記載の音
声起動録音装置によると、録音開始時に頭切れ等の不具
合を防止し、かつ記録媒体の利用の浪費を防ぎ、無音の
多い話者が利用するときに記録媒体を効率良く使用する
ことができる音声起動録音装置を提供できる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、外来ノイズ音による誤動作を防止する音声
起動録音装置を提供できる。また、請求項2に記載の発
明によれば、外来ノイズ音による誤動作をおこすことな
く、確実に、録音開始、停止動作を行える音声起動録音
装置を提供できる。
【0079】また、請求項3または請求項4に記載の発
明によれば、録音開始時に頭切れ等の不具合を防止し、
かつ記録媒体の利用の浪費を防ぎ、無音の多い話者が利
用するときに記録媒体を効率良く使用することができる
音声起動録音装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である音声起動録音装置の
構成を示すブロック回路図である。
【図2】上記実施形態の音声起動録音装置における半導
体メモリ部の記録構成を示す説明図である。
【図3】上記実施形態の音声起動録音装置における主要
動作を示したフローチャートである。
【図4】上記実施形態の音声起動録音装置における録音
処理のサブルーチンを示したフローチャートである。
【図5】上記実施形態の音声起動録音装置における録音
モード検出処理のサブルーチンを示したフローチャート
である。
【図6】上記実施形態の音声起動録音装置において、有
声音,無声音,無音を判別する際の、音声エネルギー波
形と音声波形との関係を示した線図である。
【図7】上記実施形態の音声起動録音装置における、有
声音、無声音、無音の判定および符号化処理のルーチン
を示したフローチャートである。
【図8】上記実施形態の音声起動録音装置における再生
処理のサブルーチンを示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 マイクロホン 2 マイクアンプ 3 ローパスフィルタ 4 A/D変換器 5 ディジタル信号処理部 6 主制御回路 7 メモリ制御回路 10 半導体メモリ部 11 D/A変換器 18 電池 19 主電源スイッチ 26 アナログスイッチ 27 アナログスイッチ 28 可変抵抗 29 アナログスイッチ 30 アナログスイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される音声が有音か無音かを音声信
    号を符号化するフレーム単位で判定する音声レベル判定
    手段と、 有音フレームまたは無音フレームの連続性を監視する連
    続性監視手段と、 この連続性監視手段からの出力に基づき録音の開始およ
    び停止を制御する録音制御手段と、 を具備したことを特徴とする音声起動録音装置。
  2. 【請求項2】 録音待機中に連続性監視手段により有音
    フレームが所定の数連続して検出されたときには録音を
    開始し、録音中に無音フレームが所定の数連続して検出
    されたときには録音を停止する請求項1に記載の音声起
    動録音装置。
  3. 【請求項3】 上記音声レベル判定手段における有音か
    無音かを判定するための閾値を変更可能な閾値変更手段
    をさらに有する請求項1または請求項2に記載の音声起
    動録音装置。
  4. 【請求項4】 連続して検出される所定のフレームの数
    を変更することにより録音の開始または停止をするタイ
    ミングを変更する録音タイミング変更手段をさらに有す
    る請求項3に記載の音声起動録音装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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