JPH0990430A - 表示素子 - Google Patents

表示素子

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JPH0990430A
JPH0990430A JP24224495A JP24224495A JPH0990430A JP H0990430 A JPH0990430 A JP H0990430A JP 24224495 A JP24224495 A JP 24224495A JP 24224495 A JP24224495 A JP 24224495A JP H0990430 A JPH0990430 A JP H0990430A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal material
microcapsules
dye
dichroic dye
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Application number
JP24224495A
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Inventor
Hironori Iwanaga
寛規 岩永
Kazuyuki Haruhara
一之 春原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は高コントラスト、明るく鮮明な色表示
を実現する新規な表示素子を提供することを目的とす
る。 【解決手段】着色層が、しきい値電圧、色相の異なる複
数種類の二色性色素含有液晶マイクロカプセルを混合す
ることによって、一つの画素で印加電圧によって徐々に
色相が変化する表示素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧の大きさによ
って色相が変化する新規な表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶中に二色性比の大きな色素を溶解
し、液晶に電圧を印加することによって二色性色素の向
きを変えることによって表示するゲスト−ホスト方式
は、視角が広いなどの利点があり、将来を期待される表
示方式の一つである。例えばイエロー、シアン、マゼン
タの三色の二色性色素をそれぞれ液晶に溶かし、三層重
ねることによってカラー表示しようとする試みもある。
(T. Utida: Proc.3rd.Display Res. Conf.,p2
02,1983) この方式の表示素子は、それぞれの色相の色素を有する
液晶層を別々の画素電極で駆動しており、単一の画素電
極では色相を変えることはできない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在までのところ、単
一の画素電極によって液晶層の色相を制御できる表示素
子は開発されていない。本発明は、単一の画素電極で
も、電圧の大きさを変えることで色相を変化させ、カラ
ー表示可能な表示素子を提供することを目的とする。ま
た本発明は、構造を単純化し、低コストで優れたカラー
表示特性を有する表示素子を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、しきい値電圧が異なる複数の液晶材料と、
色相の異なる複数の二色性色素とを具備し、それぞれの
液晶材料には前記二色性色素がそれぞれ対応し、前記液
晶材料に印加する電圧の大きさによって色相が徐々に変
化することを特徴とする表示素子を提供する。
【0005】また本発明は、前記液晶材料と、この液晶
材料に対応する二色性色素とが収容媒体に収容され他の
液晶材料及び二色性色素と混ざらないようになっている
ことを特徴とする表示素子を提供する。
【0006】また本発明は、前記収容媒体はマイクロカ
プセルであることを特徴と表示素子を提供する。また本
発明は、前記収容媒体はポリマーマトリクスであること
を特徴とする表示素子。
【0007】また本発明は、前記マイクロカプセルは、
しきい値電圧の異なる液晶材料及び色相の異なる二色性
色素を収容する他のマイクロカプセルと、混合している
ことを特徴とする表示素子を提供する。
【0008】また本発明は、前記色相の異なる2色性色
素は、それぞれ補色関係にあることを特徴とする表示素
子を提供する。また本発明は、前記二色性色素は、イエ
ロー、シアン、マゼンタから選ばれることを特徴とする
表示素子を提供する。
【0009】また本発明は、前記補色関係にある二色性
色素は、イエローとブルー、シアンとレッド、マゼンタ
とグリーンの組み合わせであることを特徴とする表示素
子を提供する。
【0010】また本発明は、しきい値電圧の異なる複数
種類の二色性色素含有液晶マイクロカプセルを混合して
着色層を形成し、このマイクロカプセルに印加する電圧
の大きさによって色相が徐々に変化することを特徴とす
る表示素子を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、しきい値電圧の異なる
複数種類の液晶材料にそれぞれ色相の異なる二色性色素
を混ぜ、同一の画素電圧で同時に電圧を印加することに
よって、一の画素電極においても印加する電圧の大きさ
によって色相が徐々に変化するようにしたものである。
これらの液晶材料はそれぞれマイクロカプセル等によ
り、色が混ざり合わないように分離することでより鮮明
なカラー表示を行うことができる。
【0012】またマイクロカプセル化することで、印刷
等により容易にこれらを混ぜ合わせ画素化することが可
能であり、極めて単純な方法で優れたカラー表示得るこ
とを可能とするものである。
【0013】図1に本発明の表示素子の断面図を示す。
それぞれ透明電極6、7を有する基板1、2が透明電極
6、7が対向するように配置され画素8を形成してい
る。基板1、2の内少なくとも一方は透明な材料で形成
されている。この画素8には、それぞれ異なるしきい値
電圧を有する液晶材料と異なる色相を有する二色性色素
が、マイクロカプセル化され配置されている。
【0014】各画素は、しきい値電圧が大なる液晶材料
とマゼンタの組み合わせのマイクロカプセル3、しきい
値電圧が中なる液晶材料とシアンの組み合わせのマイク
ロカプセル4、しきい値電圧が小なる液晶材料とイエロ
ーの組み合わせのマイクロカプセル5がそれぞれ同量の
割合で混ぜ合わされている。
【0015】このように構成された表示装置において
は、各画素に小から大に電圧を大きくすることによっ
て、色相はブラック→ブルー→マゼンタ→ホワイトと色
相が変化していく。それぞれの画素の電圧を最適化し駆
動することで容易にカラー表示することが可能となる。
【0016】本実施例では、それぞれの画素の液晶と二
色性色素との組み合わせを同一にしたが、画素毎に組み
合わせを変えて用いても良い。表1に、液晶材料のしき
い値電圧の大、中、小と、二色性色素の色相の組み合わ
せにより、電圧印加による色相の変化の様子を示す。こ
れらの組み合わせを種々選択することによって表示装置
の設計の自由度がより向上する。
【0017】また、それぞれのマイクロカプセルの混合
割合を変えることによっても、各画素の色相の変化をつ
けることができる。また本発明は液晶層のコレステリッ
ク/ネマティック転移を利用することができる。即ち電
圧無印加時はコレステリック層で色素による吸収がある
のに対し、しきい値を越える電圧を印加した場合はネマ
ティック層で色素による吸収が起こらないようにするこ
ともできる。それぞれの画素の組み合わせとして、印加
電圧が比較的小の場合の色相がレッド、グリーン、ブル
ーの3色を満たしていることが好ましい。さらに好まし
くはこれに加えて、印加電圧中の場合の色相がイエロ
ー、シアン、マゼンタの3色を満たすのが良い。
【0018】上記の条件の場合はレッド、グリーン、ブ
ルー、イエロー、シアン、マゼンタすべての色相の表示
が可能となり、色表示範囲が広くなる。図2に本発明の
別の実施例に係る表示装置の断面図を示す。本実施例で
は、それぞれしきい値電圧の異なる液晶材料に混合され
た二色性色素を同一画素で、補色関係に混合したマイク
ロカプセルを用いている。例えばそれぞれしきい値電圧
の異なる液晶材料に混合されたイエローとブルー、シア
ンとレッド、マゼンタとグリーンの3種の補色同士のマ
イクロカプセルの組み合わせで、それぞれ画素を構成す
る。
【0019】本実施例では、それぞれ透明電極6、7を
有する基板1、2が透明電極6、7が対向するように配
置され、画素8、8’、8”を形成している。基板1、
2の内少なくとも一方は透明な材料で形成されている。
この画素8、8’、8”には、それぞれ異なるしきい値
電圧を有する液晶材料と、互いに補色関係にある二色性
色素が、マイクロカプセル化され配置されている。
【0020】画素8は、しきい値電圧が大なる液晶材料
とブルーの組み合わせのマイクロカプセル9、しきい値
電圧が小なる液晶材料とイエローの組み合わせのマイク
ロカプセル5がそれぞれ同量の割合で混ぜ合わされてい
る。
【0021】また画素8’は、しきい値電圧が大なる液
晶材料とレッドの組み合わせのマイクロカプセル10、
しきい値電圧が小なる液晶材料とシアンの組み合わせの
マイクロカプセル4がそれぞれ同量の割合で混ぜ合わさ
れている。
【0022】さらに画素8”は、しきい値電圧が大なる
液晶材料とグリーンの組み合わせのマイクロカプセル1
1、しきい値電圧が小なる液晶材料とマゼンタの組み合
わせのマイクロカプセル3がそれぞれ同量の割合で混ぜ
合わされている。
【0023】それぞれの画素の印加電圧による色相の変
化を表2に示す。画素8、8’8”はそれぞれ(7)、
(8)、(9)に対応する。このように画素8は印加電
圧小から大にかけて、ブラック→ブルー→ホワイト、画
素8’はブラック→レッド→ホワイト、画素8”はブラ
ック→グリーン→ホワイトと変化する。
【0024】このように一つの画素で白黒及びそれぞれ
R,G,Bの3原色を表示できることにより、通常のカ
ラーフィルター表示と比較すると、コントラストが大き
くなり、さらに反射型表示素子の場合は白表示率の反射
率が高く表示が明るいため、いわゆるペーパーホワイト
が実現できる。
【0025】本発明を透過型表示素子に適用した場合は
低消費電力化を達成できる。なぜならカラーフィルター
を用いる表示素子はフィルターによる光の吸収のため光
利用効率が最大でも3分の1となり、表示が暗く反射型
表示素子としては不適当であるばかりでなく、透過型表
示素子に用いてもバックライトの必要とされる輝度が高
くなるため消費電力が大きくなってしまう。本発明では
カラーフィルターを用いてないので、消費電力を大幅に
カットすることができる。
【0026】図4に本発明の別の実施例に係る表示装置
の断面図を示す。本実施例では、液晶材料と色素を閉じ
込める収容媒体として高分子ポリマーをもちいた高分子
分散型の液晶表示装置である。液晶材料と色素の組み合
わせは、表2に示すものを用いた。図4に示すように、
透明電極6、7がそれぞれ形成された基板1、2を、透
明電極6、7が対向するように配置され画素8、8’、
8”が構成されている。
【0027】画素8は、下半分がしきい値電圧が大なる
液晶材料とブルーの組み合わせのPDLC層41、上半
分がしきい値電圧が小なる液晶材料とイエローの組み合
わせのPDLC層42が形成されている。
【0028】また画素8’は、下半分がしきい値電圧が
大なる液晶材料とレッドの組み合わせのPDLC層4
3、上半分がしきい値電圧が小なる液晶材料とシアンの
組み合わせのPDLC層44が形成されている。
【0029】さらに画素8”は、下半分がしきい値電圧
が大なる液晶材料とグリーンの組み合わせのPDLC層
45、上半分がしきい値電圧が小なる液晶材料とマゼン
タの組み合わせのPDLC層46が形成されている。
【0030】本実施例においても、表2で示したように
電圧を徐々に印加すると色層も徐々に変化させることが
できる。図3に本発明のさらに別の実施例に係る表示装
置の断面図を示す。本実施例では、液晶セルを二層構造
とし、一方を印加電圧によって色相が徐々に変化する層
(例えば表1に記載している組み合わせのものを使う)
とし、もう一方をしきい値電圧の同じ液晶に黒の二色性
色素を混ぜたもので、これを単に光バルブとしてもちい
る。
【0031】本実施例では、透明電極35をそれぞれ一
面に有する透明基板31、33、及び両面に有する透明
基板32が、透明電極35がそれぞれ対向するように積
層配置され、それぞれ画素8を形成している。この画素
8にはそれぞれ表1に示される組み合わせから選ばれ
る、異なるしきい値電圧を有する液晶材料と、異なる色
相を有する二色性色素が、マイクロカプセル化され配置
されて、色表示層36を形成している。さらに光バルブ
層37として、しきい値電圧の同じ液晶に黒の二色性色
素を混ぜたマイクロカプセルからなる層が形成されてい
る。
【0032】光バルブ層37を設けることにより黒表示
時の反射率を低下させてコントラストを向上ができ、か
つ同一の色相を表示した場合においても明るさを調整す
ることができるため、より鮮明な色表示が可能となる。
【0033】本発明に用いる二色性色素含有液晶マイク
ロカプセルは、電圧印加時の光の散乱を防止するため、
カプセルに用いる樹脂材料と電圧印加時の液晶の屈折率
のマッチングがあったほうが良い。またともに混合する
液晶マイクロカプセル同士の屈折率のマッチングもあっ
たほうが良い。
【0034】さらに、液晶マイクロカプセルの粒径は好
ましくは0.3μm以下、より好ましくは0.1μm以
下が良い。これはマイクロカプセルによる可視光の散乱
を回避するためである。
【0035】また粒径が3μm以上20μmの場合も散
乱が少ないことが分かったのでこの範囲も望ましい。さ
らに本発明に用いる液晶マイクロカプセルの樹脂材料
は、透過率が高く、二色性色素の吸着がないものを用い
たほうが良い。液晶マイクロカプセルの樹脂材料に可視
光吸収がある場合は色相がずれ、また吸収による損失の
ために表示が暗くなる。また樹脂材料に二色性色素が吸
着すると、吸着した二色性色素は電圧を印加しても動か
ないのでスイッチングができなくなり、常に着色状態を
とることになる。この場合光利用効率の低下、色表示能
の劣化を招く。
【0036】本発明において、しきい値電圧の調整は、
マイクロカプセルに用いる樹脂材料、液晶材料によって
行うことができる。即ち液晶材料の誘電率異方性が大き
いほどしきい値電圧は小さくなり、誘電率異方性が小さ
いほどしきい値電圧は大きくなる。また、樹脂材料と液
晶層との相互作用が大きい組み合わせほど液晶層にとっ
て界面の規制力が大きくなり、しきい値電圧は大きくな
る。逆にこの相互作用が小さいほど界面の規制力は小さ
くなり、しきい値電圧は小さくなる。
【0037】また、しきい値電圧は液晶マイクロカプセ
ルの粒径によって調整することもできる。即ち粒径が大
きいほど界面の規制力が小さくなり、しきい値電圧は小
さくなり、逆に粒径が小さい程界面の規制力が大きくな
り、しきい値電圧は小さくなる。
【0038】本発明の着色層の形成法としては、しきい
値電圧の異なる複数の液晶マイクロカプセルを混合し、
これを印刷することが最も簡便であるが、これに限定さ
れるものではない。
【0039】本発明に用いる液晶マイクロカプセルの製
造法としては、乳化重合法等が考えられるが、これに限
定されるものではない。本発明に用いるイエローの二色
性色素としては、例えば日本感光色素社製G-232 、オー
ジー社製SI-209、M-361 などを用いることができる。
【0040】本発明に用いるシアンの二色性色素として
は、オージー社製SI-501、SI-497、M-403 、日本感光色
素社製G-472 などを用いることができる。本発明に用い
るマゼンタの二色性色素としては、日本感光色素社製G-
239 、G-471 、G-202 、g-176 、オージー社製SI-512、
M-618 、M-370 などを用いることができる。
【0041】本発明に用いるレッドの二色性色素は、上
記のマゼンタの二色性色素とイエローの二色性色素から
調整することができる。同様に、グリーンの二色性色素
はシアンとイエローの二色性色素から、ブルーの二色性
色素はマゼンタとシアンの二色性色素から調整すること
ができる。
【0042】本発明に用いる液晶としては、メルクジャ
パン社製ZLI-5100-000,ZLI-4281/2、ZLI-3889、ZLI-550
0-000、MLC-6041-000、ZLI-4620、ZLI-5100-000、ZLI-1
840、ZLI-2116-000、MLC-6041-000、ZLI-4853-000、チ
ッソ石油化学工業社製LIXON4033-000XX 、LIXON4034-00
0XX 、ZLI-2293等を用いることができる。
【0043】本発明は、しきい値電圧の異なる複数種類
の二色性色素含有液晶マイクロカプセルを混合して着色
層を形成するものであり、構造が単純で低コストで生産
することができ、かつ一つの画素で白、黒、色表示がで
きるためコントラストが大きく鮮明な表示が可能であ
る。
【0044】
【実施例】
(実施例1)液晶材料にメルクジャパン社製ZLI-2293、
イエローの二色性色素に日本感光色素社製G-232 をもち
い、液晶材料中に色素を1.5wt%混合して140℃
で加熱して完全に溶解した。これを用いて乳化重合法で
平均粒径0.1、0.2、0.3μmの3種の液晶マイ
クロカプセルを作製した。これらのマイクロカプセルは
平均粒径が異なるので、しきい値電圧がそれぞれ異な
る。
【0045】次に液晶材料にメルクジャパン社製ZLI-22
93、シアンの二色性色素にオージー社製SI-497をもち
い、液晶材料中に色素を2.0wt%混合して加熱溶解
し、平均粒径0.1、0.2、0.3μmの3種の液晶
マイクロカプセルを作製した。これらのマイクロカプセ
ルは平均粒径が異なるので、しきい値電圧がそれぞれ異
なる。
【0046】次に液晶材料にメルクジャパン社製ZLI-22
93、マゼンタの二色性色素に日本感光色素社製G-176 を
もちい、液晶材料中に色素を1.2wt%混合して加熱
溶解し、平均粒径0.1、0.2、0.3μmの3種の
液晶マイクロカプセルを作製した。これらのマイクロカ
プセルは平均粒径が異なるので、しきい値電圧がそれぞ
れ異なる。
【0047】これらの液晶マイクロカプセルを混合し、
表1に示す6種の混合マイクロカプセル材料を作製し、
これらを図5に示すように印刷法で平面配列させた。ま
た図6に電圧を徐々に印加した場合の各画素の色相の変
化を示す。図中(1)〜(6)は表1の(1)〜(6)
に相当する。
【0048】
【表1】
【0049】この液晶セルを用いてカラー表示素子を作
製したところ、コントラスト10:1で鮮明な色表示を
実現することができた。 (実施例2)液晶材料にメルクジャパン社製ZLI-4620、
マゼンタの二色性色素に日本感光色素社製M-370 、イエ
ローの二色性色素に日本感光色素社製M-361 をもちい、
それぞれ液晶材料中にマゼンタの色素を0.7wt%、
イエローの色素を0.5wt%混合し、140℃まで加
熱して完全に溶解した。これを用いて乳化重合法にて平
均粒径0.1μmのレッドの液晶マイクロカプセルを作
製した。
【0050】全く同様に、液晶材料にメルクジャパン社
製ZLI-4620、イエローの二色性色素に日本感光色素社製
M-361 、シアンの二色性色素にオージー社製SI-497をも
ちい、それぞれ液晶材料にイエローの色素を0.6wt
%、シアンの色素を0.8wt%混合して平均粒径0.
1μmのグリーンの液晶マイクロカプセルを作製した。
【0051】全く同様に液晶材料にメルクジャパン社製
ZLI-4620、マゼンタの二色性色素に日本感光色素社製G-
471 、シアンの二色性色素にオージー社製SI-497をもち
い、それぞれ液晶材料にマゼンタの色素を0.4wt
%、シアンの色素を1.0wt%混合して平均粒径0.
1μmのブルーの液晶マイクロカプセルを作製した。
【0052】これらのレッド、グリーン、ブルーの液晶
マイクロカプセルと実施例1で得られたマゼンタ、シア
ン、イエローの液晶マイクロカプセルとを混合し、表2
に示す3種類の混合マイクロカプセル材料を作成した。
これら3種類の混合液晶マイクロカプセルは図7に示す
ように印刷法で平面配列させた。図中(7)〜(9)は
表2の(7)〜(9)に相当する。
【0053】
【表2】
【0054】この液晶セルを用いてカラー表示素子を作
製したところ、コントラスト9:1で鮮明な色表示を実
現することができた。 (実施例3)イエロー、シアン、マゼンタの二色性色素
含有液晶マイクロカプセルに用いる液晶材料の誘電率異
方性を+5(液晶材料:メルク社製ZLI-5200-100、しき
い値電圧=1V)、レッド、グリーン、ブルーのマゼン
タの二色性色素含有液晶マイクロカプセルに用いる液晶
材料の誘電率異方性を+20(液晶材料:メルク社製ZL
I-4853-000、しきい値電圧=2.0V)とし、色素材料
の種類、混合比、着色層の構成を(実施例2)と同じに
してセルを組み立てた。
【0055】本表示素子は、コントラストは11:1で
あり、図8に示すようにレッド、グリーン、ブルー表示
時の色度座標が(実施例2)の場合よりも外側にくるこ
とが分かった。
【0056】これはレッド、グリーン、ブルーの表示が
より鮮明であることを表している。なお、液晶マイクロ
カプセルの平均粒径はすべて0.1μmとし、誘電率異
方性のみでしきい値電圧の調整を行った。
【0057】液晶マイクロカプセルの平均粒径によりし
きい値電圧の調整を行う場合、粒径のばらつきの影響を
うけ、さらに電圧印加時の光の散乱を防止するために粒
径に制約がある。これに対し、液晶材料の誘電率異方性
によってしきい値電圧を調整する場合は、誘電率異方性
の差を大きくして粒径のばらつきの影響を軽減すること
ができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、構造が単
純であるため量産に向き、低コストで提供することがで
きる。また、色表示範囲が広く鮮明な画像が得られる。
さらに、一つの画素で白、黒、色表示ができるので、コ
ントラストが大きい表示素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る表示素子の断面図
【図2】本発明の実施例に係る表示素子の断面図
【図3】本発明の実施例に係る表示素子の断面図
【図4】本発明の実施例に係る表示素子の断面図
【図5】本発明の実施例に係る表示素子の上面図
【図6】本発明の実施例に係る表示素子の電圧と色相の
変化を示す図
【図7】本発明の実施例に係る表示素子の上面図
【図8】本発明の実施例に係る表示素子のレッド、グリ
ーン、ブルー表示時の色度座標(x,y)を示す図
【符号の説明】
1…基板 2…基板 3…マゼンタの液晶マイクロカプセル 4…シアンの液晶マイクロカプセル 5…イエローの液晶マイクロカプセル 6…電極 7…電極 8、8’、8”…画素 9…ブルーの液晶マイクロカプセル 10…レッドの液晶マイクロカプセル 11…グリーンの液晶マイクロカプセル 31…基板 32…基板 33…基板 34…ブラックの液晶マイクロカプセル 35…電極 36…色表示層 37…光バルブ層 41…ブルーのPDLC層 42…イエローのPDLC層 43…レッドのPDLC層 44…シアンのPDLC層 45…グリーンのPDLC層 46…マゼンタのPDLC層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】しきい値電圧が異なる複数の液晶材料と、
    色相の異なる複数の二色性色素とを具備し、それぞれの
    液晶材料には前記二色性色素がそれぞれ対応し、前記液
    晶材料に印加する電圧の大きさによって色相が徐々に変
    化することを特徴とする表示素子。
  2. 【請求項2】前記液晶材料と、この液晶材料に対応する
    二色性色素とが収容媒体に収容され他の液晶材料及び二
    色性色素と混ざらないようになっていることを特徴とす
    る請求項1記載の表示素子。
  3. 【請求項3】前記収容媒体はマイクロカプセルであるこ
    とを特徴とする請求項2記載の表示素子。
  4. 【請求項4】前記マイクロカプセルは、しきい値電圧の
    異なる液晶材料及び色相の異なる二色性色素を収容する
    他のマイクロカプセルと、混合していることを特徴とす
    る請求項3記載の表示素子。
  5. 【請求項5】前記色相の異なる2色性色素は、それぞれ
    補色関係にあることを特徴とする請求項4記載の表示素
    子。
  6. 【請求項6】前記二色性色素は、イエロー、シアン、マ
    ゼンタから選ばれることを特徴とする請求項1、2、3
    或いは4記載の表示素子。
  7. 【請求項7】前記補色関係にある二色性色素は、イエロ
    ーとブルー、シアンとレッド、マゼンタとグリーンの組
    み合わせであることを特徴とする請求項5記載の表示素
    子。
  8. 【請求項8】しきい値電圧の異なる複数種類の二色性色
    素含有液晶マイクロカプセルを混合して着色層を形成
    し、このマイクロカプセルに印加する電圧の大きさによ
    って色相が徐々に変化することを特徴とする表示素子。
  9. 【請求項9】前記収容媒体はポリマーマトリクスである
    ことを特徴とする請求項2記載の表示素子。
JP24224495A 1995-09-21 1995-09-21 表示素子 Pending JPH0990430A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000295460A (ja) * 1999-04-09 2000-10-20 Canon Inc 画像処理方法及び装置、印刷システム、印刷方法及び装置
JP2001033828A (ja) * 1999-06-21 2001-02-09 Eastman Kodak Co 様々な光変調層を有するシート
US7086599B2 (en) 2000-06-20 2006-08-08 Kabushiki Kaisha Toshiba Information recording medium, reproduction method, and discrimination method

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