JPH0990241A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JPH0990241A
JPH0990241A JP7242195A JP24219595A JPH0990241A JP H0990241 A JPH0990241 A JP H0990241A JP 7242195 A JP7242195 A JP 7242195A JP 24219595 A JP24219595 A JP 24219595A JP H0990241 A JPH0990241 A JP H0990241A
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light
polarization
endoscope
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JP7242195A
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Toshihisa Nakamura
寿久 中村
Tomohiko Hattori
知彦 服部
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Publication of JPH0990241A publication Critical patent/JPH0990241A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入射光が偏光している場合でも、良好な立体
視を確保することができる内視鏡を提案する。 【解決手段】 観察レンズ122を介して入射する映像
光を2つの偏光像に分離して1つの光路103中に伝搬
させ、この2つの偏光像を2つの視差像として用いる内
視鏡100において、観察レンズ122の前方に設けら
れた位相差板領域101aと、その領域101aと同じ
面積を有し位相を変化させない領域101bとを具備す
る内視鏡。偏光フィルタ102から得られる2つの視差
像の強度が等しくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステレオ視可能な立
体内視鏡に関する。
【0002】
【従来技術】従来の単眼の内視鏡による映像は、奥行き
に関する情報が少ないために、複数の観察対象物間の相
対距離等がつかみにくいために、この内視鏡を通した映
像を見ながらの作業においては、誤操作の発生しやすい
という問題を有していた。また、誤操作を避けるために
作業者の心身に渡る疲労も大きい等の問題を有してい
た。
【0003】このような問題を解消すべく立体映像を表
示することの可能な立体内視鏡の開発が盛んに行われて
いる。その多くは双眼の観察レンズを用いてステレオ映
像を取り込み、2系列の光学系によってステレオ映像出
力装置等に伝達し、表示するように構成されている。し
かしながら、この立体視可能な内視鏡においては、双眼
の光学レンズ及び2系列の光学系が併設されることによ
り、立体内視鏡の外径が太くなることから内視鏡細径化
の際の問題となった。
【0004】この太径化という欠点を解消するものとし
て、特願平6−269914号においては、単眼の観察
レンズにて、該レンズの有効口径内の視差像を2つの偏
光像として伝達する方法が開示されている。即ち、この
従来例の内視鏡は、観察レンズの絞りの位置である光軸
方向に対する実効中心またはその近傍に偏光方位角が各
々異なる偏光フィルタ対を分割して配設する。すると、
この偏光フィルタ対は、観察レンズの有効口径内に存す
る視差像を2つの偏光像に変換して内視鏡内を伝搬させ
る。この2偏光像を、時間分割もしくは時間並行に撮影
して映像出力信号に変換し、該映像出力信号をステレオ
画像表示装置に入力する。観察者は、表示装置上の映像
をステレオ画像として観察する。
【0005】このような、単眼の観察レンズによって得
た映像を双眼の偏光フィルタによって2つの偏光像に変
換し、その2つの偏光像を1つの光伝達系内を伝搬させ
る場合に起こる問題として、1つに、伝搬光の偏光軸の
シフトの問題と、2つ目に、2つの偏光における強度の
不均衡の問題がある。伝搬光の偏光軸のシフトとは、或
る直線偏光(例えば、X軸成分のみを有し、Y軸成分を
有さないような状態にある偏光)の偏光面が伝搬中に次
第にずれることであり、このシフトの結果、上記直線偏
光がY軸成分をも有するようになり、その結果、ステレ
オ表示に際して、クロストークが発生するという問題を
引き起こすものである。このシフトの問題は、従来で
は、偏光保持ファイバなどの高価な光伝達手段を用いる
ことにより解消していた。
【0006】第2の問題である、2つの偏光における強
度の不均衡は、次の理由によって発生する。即ち、観察
対象物からの物体光は、その対象物の表面状態や材質に
よって偏光性を帯びている。単眼の観察レンズによる立
体内視鏡は、その観察レンズへの入射光における、2つ
の偏光成分の強度が等しいことを前提にして初めて良好
なステレオ画像が得られるものであるが、上述したよう
に、物体光自体の偏光状態に偏りがある(例えば、2つ
の偏光軸をXとYとすると、X偏光成分強度がY偏光成
分強度よりも高い)場合には、観察レンズへの入射光自
身が偏光特性を持っていることになるために、前記偏光
フィルタ対を一方がX偏光(左目用映像光)のみを透過
し、他方がY偏光(右目用映像光)のみを透過するよう
に前もって設定しておくと、このフィルタ対から得られ
る2つの偏光に強度不均衡(左目用映像の強度が右目用
映像強度よりも高い)が発生するというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
み為されたものであり、2偏光像を2視差像として左右
の目用映像を伝達させる立体内視鏡において、観察レン
ズへの入射光自身が偏光特性を持つ場合にも良好なステ
レオ像を得る方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の点を鑑み
為されたものであり、その目的は、入射光に存在する偏
光状態の不均一を解消することにより、良好な立体視を
可能にした内視鏡を提案するものである。上記課題を達
成するための、観察レンズを介して入射する映像光を2
つの偏光像に分離して1つの光路中に伝搬させ、この2
つの偏光像を2つの視差像として用いる内視鏡は、前記
観察レンズの前方に設けられ、入射光中の2つの偏光成
分を均一にする均一化手段と、2偏光成分が均一にされ
た前記入射光を2つの偏光像に分離する光学手段とを具
備することにより、前記光学手段から得られる2つの視
差像の強度が等しくなることを特徴とする。
【0009】本発明の好適な一態様に拠れば、前記均一
化手段は、前記入射光の偏光特性を解消する光学特性を
有する材料からなる。本発明の好適な一態様に拠れば、
前記均一化手段は、前記入射光の偏光角を回転する、例
えば位相差板などの手段を有する。本発明の好適な一態
様に拠れば、前記均一化手段は、互いに相等しい面積の
第1の光透過素子と第2の光透過素子とを有している。
そして、前記第1の光透過素子が透過光の偏光方位角の
位相をシフトするシフト量は、前記第2の光透過素子が
透過光の偏光方位角の位相をシフトするシフト量に比し
て90度ずれているように設定されている。面積が等し
いことにより光学手段に入射する2つの偏光成分の光強
度は等しくなる。
【0010】本発明の好適な一態様に拠れば、前記第1
の光透過素子は半円形状のλ/2位相差板で構成され、
前記第2の光透過素子は半円形状の位相を変化させない
光透過板で構成される。本発明の好適な一態様に拠れ
ば、前記第1の光透過素子と第2の光透過素子の分割線
は、前記光学手段の分割方向と、直交あるいは平行して
いる。
【0011】本発明の好適な一態様に拠れば、前記均一
化手段は、互いに相等しい面積の第1の光透過素子と第
2の光透過素子とを有し、前記第1の光透過素子は複数
の微少領域からなり、前記第1の光透過素子が透過光の
偏光方位角の位相をシフトするシフト量は、前記第2の
光透過素子が透過光の偏光方位角の位相をシフトするシ
フト量に比して90度ずれている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明のを適用した立体内視鏡装置を詳細に説明する。 〈内視鏡装置の構成〉第1図は、実施例に係る内視鏡装
置(内視鏡システム)の構成を示す。本明細書に於いて
は、イメージガイドやレンズなどの光学系を含み、イメ
ージガイドの前方にある物体の画像を外部に取り出す装
置を「内視鏡」と呼び、この内視鏡から得た画像光を画
像信号(通常は電気信号)に変換したものを処理して可
視像を得る装置を内視鏡用の「画像処理装置」、さら
に、「内視鏡」と「画像処理装置」とからなるシステム
を「内視鏡装置」(あるいは内視鏡システム)と呼ぶ。
【0013】図中、100は内視鏡、200は観察対象
の物体、500は画像処理装置である。画像処理装置5
00は、内視鏡内を伝搬する偏光の偏光軸がシフトする
という問題を解決するための画像処理を行う。第1図の
内視鏡100は、内視鏡100内に入射する画像光の2
つの偏光成分に強度不均衡が発生するという問題を解決
するための、特殊なフィルタ102を有する。
【0014】103は一本の光ファイバからなるイメー
ジガイドである。第1図のシステムは、被験者の体内部
分200の映像をガイド103を通して体外に導き、こ
の映像の画像信号は画像処理装置500によって処理さ
れ、CRT112に表示され、そして(あるいは)レコ
ーダ109にNTSCフォーマットで記憶される。この
ガイド103の一端には入光部120が、他端には出光
部130が設けられている。入光部120の構成の詳細
は第2図乃至第3図に、出光部130の構成は第5図に
示される。
【0015】入光部120には、図示のように、強度分
布を補正するための位相差板101と、位相差板101
を通過してきた画像光を左目用映像光と右目用映像光と
に分離する2つの偏光フィルタ100Lと100Rとが
設けられている。フィルタ100Lと100Rとは、そ
れぞれ、監視対象の物体200からのX方向に偏光した
光(以下、簡単のためにX偏光と呼ぶ)とY方向に偏光
した光(Y方向はX方向に対して直交しており、以下、
簡単のためにY偏光と呼ぶ)を分離してガイド103中
に導く。これらの偏光はガイド103中を伝播して、出
光部130の検光子102L,102Rに到達する。検
光子102L,102Rによって分離されたX偏光(左
目用映像)とY偏光(左目用映像)とはそれぞれCCD
105L,105Rによって電気信号に変換され、さら
にA/D変換器106L,106Rによってデジタル画
像信号A’,B’に変換される。なお、CCDは不図示
のRGBフィルタを有し、従って、これらのデジタル信
号A’,B’はR成分,G成分,B成分を有する。分離
装置107は、ディジタル映像信号デジタル信号A’,
B’から、フィルタ104L,104Rを介して発生さ
れた左目用画像信号Lと右目用画像信号Rとを互いに分
離した形で抽出する。γ補正装置106は人間の目に適
合するように信号L,Rを補正する。
【0016】画像信号L,RをCRT112で見る場合
には、この画像信号をステレオ画像制御装置113を介
してCRT112に表示する。一方、レコーダ111に
記憶する場合には、回路109によってRGB表現の
L,R信号をYIQ系に変換して回路110によってN
TSCフォーマットとする。 〈入光部の構成〉第2図,第3図は入光部120の構成
を示す。図中、位相差板101の後方には、Aの方向に
2分割された2つの偏光面を有するフィルタ102L,
102Rと、位相差板101とフィルタ102L,10
2Rとの間に設けられたGRIN(gradation index)レ
ンズ122aとが設けられている。また、フィルタ10
2L,102Rの後方にはGRINレンズ122bが設
けられている。即ち、偏光フィルタの対102L,10
2Rは、GRINレンズ122aとGRINレンズ12
2bとによって挟まれている。偏光フィルタ102L,
102Rの位置は、GRINレンズ122aの絞りの実
効中心またはその近傍にある。一対の偏光フィルタ10
2L,102Rの各々の偏光方位角は各々直角である。
便宜上、偏光フィルタ102Lの偏光方位角をX方向、
偏光フィルタ102Rの偏光方位角をY方向と呼ぶ。一
対の偏光フィルタ102L,102Rは、光軸に対して
垂直である水平面を左右の領域に分割して配設されてい
る。また、イメージガイド103の入光面121は、G
RINレンズ122a,122bによって被写体が実質
的に結像する面に設けられている。
【0017】なお、GRINレンズ122の代わりに、
凸レンズやフレネル凸レンズを複数枚で構成したものを
用いても良い。また、第3図に於いて、イメージガイド
103には、リレイレンズ群123が設けられている。
なお、このレンズ群123の代わりに、イメージガイド
103を光ファイバによって構成しても良い。一対の偏
光フィルタ102L,102Rは、前述したように、等
しい面積を有する。従って、もし、左目用のフィルタ1
02Lに入光する偏光のX軸成分と、右目用のフィルタ
102Rに入光する偏光のY軸成分とが等しいならば、
フィルタ102Lを通過してGRINレンズ122bに
入光するX偏光の強度と、フィルタ102Rを通過して
GRINレンズ122bに入光するY偏光の強度とは等
しくなるはずである。しかしながら、前述したように、
被写体200からの物体光(反射光)に含まれるX偏光
成分とY偏光成分とは一般に等しくない。位相差板10
1は、被写体200からの物体光に含まれるX偏光成分
とY偏光成分とを等しくして一対の偏光フィルタ102
L,102Rに入射させるものである。即ち、位相差板
101は強度イコライザとして機能する。
【0018】第4A図により、位相差板101の構成及
び動作について説明する。第4A図に於いて、位相差板
101は、偏光面をλ/2だけ回転させる領域101a
と、そのまま光を透過させる領域101bとを有する。
位相差板101の領域101aと領域101bの面積は
相等しい。従って、位相差板101(その面積をSと
し、強度をIで表すとする)に任意に偏光した光(その
偏光方位角をWで表す)が入射すると、面積S/2の領
域101aから出射する光は、W+90度の方位角を有
し(その強度はI/2)て、そのまま偏光フィルタ10
2に入射する。一方、面積S/2の領域101bから出
射する光はW度の方位角を有し(その強度はI/2)
て、同じく偏光フィルタ102に入射する。前述したよ
うに、偏光フィルタ102Lと偏光フィルタ102Rと
は互いに90度ずれた偏光方位角を有するので、方位角
Wが任意であっても、偏光フィルタ102Lが透過する
X方向成分の光強度と、偏光フィルタ102Rが透過す
るY方向成分の光強度とは相等しくなる。
【0019】このようにして、検光子104L,104
Rに到着する2つの偏光の強度は等しく調整される。し
たがって、物体200からの光の偏光状態がいかにあろ
うとも、フィルタ102Lを通過した光(左目用映像
光)の強度とフィルタ102Rを通過した光(右目用映
像光)の強度とは等しくなる。従って、強度の不均衡は
位相差板101によって解消される。
【0020】第4B図,第4C図は、第4A図に示した
位相差板101の配置に対する変形例を示す。即ち、第
4B図に示した変形例の位相差板101は、位相差板1
01において領域101aと101bとを分かつ分割線
を偏光フィルタ1012Lと102Rを分かつ分割線に
対して平行に設定した。
【0021】第4C図の変形例は、位相差板101の構
成を、各々が透過光の偏光方位角を90度シフトする機
能を有する複数の微少な位相差板片101aと、その機
能を有さない(そのまま透過させる)複数の微少な透過
片101bとを有するように設定したものである。この
場合、複数の位相差板片101aの全面積と、複数の透
過片01bの全面積とを等しく設定するようにする。
【0022】第4A図〜第4C図に示した例では、偏光
フィルタ102Lと102Rとは互いに直交する。本発
明はこのようなフィルタ102に限定されない。第4A
図〜第4C図に示した位相差板101は入射光の偏光角
を部分的に回転するものである。位相差板101を偏光
軸を回転するものとすることに対して、位相差板101
を、入射光の偏光状態が保持できないような材料を用い
ることによっても本発明の目的を達成できる。即ち、こ
のような材料を用いると、位相差板101を通過する光
の偏光面はバラバラとなり、従って、フィルタ102L
とフィルタ102Rとを通過する光の強度は等しくな
る。
【0023】第6図は、第3図に示した入光部120の
一部切り欠き断面図である。第6図に於いて、入光部1
20は、鏡筒100aと鏡筒101bとによって構成さ
れていることが示されている。位相差板101は外筒1
01aによって保持され、レンズ122,偏光フィルタ
102とは内筒100bによって保持されている。第4
A図〜第4C図に関連して説明したように、位相差板1
01の光軸周りの回転角度が重要である。そこで、第6
図に於いて、位相差板101の回転位置を調整可能とし
た。第6図に於いて、130,131は回転角度を読み
とるための目盛である。
【0024】〈出光部〉第5図は、本内視鏡の出光部1
30の構成を示す。即ち、201はファイバ103の出
光面、202は偏光フィルタ(第1図の104に相当す
る)である。偏光フィルタ202L,202Rを並列に
配置し、ガイド103を透過した光がフィルタ202
L,202Rに入射するように配置する。そして、フィ
ルタ202L,202Rの夫々の後方にテレビカメラ2
04Lと204Rとを配置する。
【0025】このような配置により、イメージガイド1
03を伝搬してきた2つの偏光はフィルタ202Lと2
02Rとによって分離され、結像レンズ203を経て、
CCD105(第1図)によって電気信号に変換され
る。 〈偏光面のシフトの補正〉ところで、入光部120を経
てイメージガイド103に入射した偏光の偏光角はイメ
ージガイド103内を伝搬中にシフトする。このシフト
によって左右の眼に映ずる画像にクロストークが発生し
得ることは前述した。画像処理装置500はこのクロス
トークを防止する画像処理を行うものである。クロスト
ーク防止の原理は以下のようである。
【0026】物体200からの光は各種偏光成分を含
み、結像レンズ122aによってフィルタ102に結像
する。前述したように、フィルタ102L,102Rは
各種偏光成分のうちX偏光成分とY偏光成分とをそれぞ
れ分離して鏡筒内に導く。従って、鏡筒内ではX偏光で
ある左目用映像光LとY偏光である右目用映像光Rとが
混在している。X偏光とY偏光とは互いに直交している
ので、本来は検光子104L,104Rによって分離可
能である筈であるが、実際には、右目用映像の偏光Xと
左目用映像の偏光Yの偏光角度がともに鏡筒中を透過中
に分散するため、検光子104L,104Rによって分
離された偏光像の偏光波面はずれていることになる。即
ち、偏光フィルタ102L(102R)からの左目用
(右目用)映像のX(Y)偏光は、偏光フィルタ102
L(102R)を出た直後はX(Y)方向の直線偏光で
あるが、伝搬中に偏光面がずれて、Y(X)偏光成分を
有するようになる。換言すれば、左目用映像のための検
光子104Lは、偏光フィルタ102LからのX偏光成
分と、偏光フィルタ102RからのY偏光成分がシフト
したために発生したクロストークの要因となるX偏光成
分とを検出することになり、また、右目用映像のための
検光子104Rは、偏光フィルタ102RからのY偏光
成分と、偏光フィルタ102LからのX偏光成分がシフ
トしたために発生したクロストークの要因となるY偏光
成分とを検出することになり、この結果、検光子104
Lが検出した左目用画像信号中には右目用画像信号が混
ざり、検光子104Rが検出した右目用画像信号中には
左目用画像信号が混ざってしまう。前述の分離装置10
7は、純粋に右目用画像信号と左目用画像信号とを分離
するものである。
【0027】第7図は、イメージガイド103内におけ
る光の混ざり合いを模式的に表したものである。第7図
においては、偏光L(X偏光)と偏光R(Y偏光)とは
分離している描かれているが、実際には偏光Lも偏光R
も波であるが故に「重畳」している。検光子104Lに
よって分離された偏光をAで表し、検光子104Rによ
って分離された偏光をBで表す。また、光ファイバであ
るガイド401中で光が粒子のように振る舞うと仮定し
て、偏光Lの(1−α)%が偏光Rと重畳し、偏光Rの
(1−α)%が偏光Lと重畳する、即ち、イメージガイ
ド103が内部を通過する光の偏光状態を維持する割合
をαとすると、A,Bは、第7図から、 A=α・R+(1−α)・L …(1) B=α・L+(1−α)・R …(2) で表されることがわかる。ただし、αは0≦α≦1、α
≠0.5であり、イメージガイド103に用いられてい
る各種光学系(レンズ122など)の材質M及び枚数
N、および偏光フィルタ102から検光子104までの
伝番距離LTH、さらにはイメージガイド103にかか
る圧力によって決定される特性である。
【0028】従って、(1),(2)式から、L,R
は、 L=A・α/(2α−1)−B・(1−α)/(2α−1) …(3) R=B・α/(2α−1)−A・(1−α)/(2α−1) …(4) と表される。ところで、A,BはCCD105L,10
5Rへの入射光であり、分離装置107が入力する信号
はCCD105L,105Rからの電気信号A’,B’
である。一般に、CCDへの入射光の強度と出力電圧と
は線形関係は成り立たない。従って、A/D変換器10
6L,106Rの出力電圧A’とB’をそのまま
(3),(4)式に適用することはできない。
【0029】第8図は、CCDへの入射光Aとその出力
電圧A’との関係を示す。この関係は既知であるので、
CCD106の出力電圧A’,B’が測定できれば、第
8図の関係に基づいて、CCD106への入射光強度
A,Bを推定することができる。分離装置107は、入
射光強度A,Bを(3),(4)式に適用して偏光Lと
偏光Rとを定量的に分離抽出する。
【0030】分離装置107は、実際には、第8図の逆
変換と(3),(4)式の演算結果を出力するROMも
しくはテーブルとすると、装置の小型化及び高速化が達
成できる。(1),(2)式の意味するところは、鏡筒
中を透過する光の束(バンドル)φに対して、αという
重み付けにより偏光状態が維持される割合を定義する
と、その束は、偏光状態が維持される光の束(α・φ)
と、維持されない束(1−αφ)とに分配する事が可能
であるということである。従って、(3),(4)式に
従う演算を「重み付け差分」(あるいは比例配分)と呼
ぶ。
【0031】係数αは第1図の記憶装置120に前もっ
て記憶される。ユーザは、通常所定のユーザインタフェ
ースを介して、光学系の材質M及び枚数N、および伝番
距離LTHなどを入力する。制御装置113は、上記の
値に基づいて記憶装置120を検索して目的のαを記憶
装置120から読み出す。一例として、イメージガイド
103として石英の光ファイバを用い、ガイド401太
さΦが0.7mmであり、ガイドの長さLTHが2mであ
り、圧力Pが1atmであるときのαは0.73である。ま
た、ファイバの材質がPMMA、ポロスチレン、ポリカーボ
ネードなどのプラスチックファイバである場合は、Φが
1.0mmであり、ガイドの長さLTHが2mであり、圧力
Pが1atmであるときのαは0.6である。
【0032】なお、第1図のシステムのように、本シス
テムがCRT112などのような表示装置を有する場合
は、ユーザは本眼底カメラが撮影した画像をリアルタイ
ムで目視できる。その場合、ユーザはCRT111上の
画像を見ながら、ダイヤルスイッチ115を操作してα
の値を変えていき、最良の立体視が得られるようにす
る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内視鏡に
よれば、入射する光自身が偏光している場合であって
も、その入射光の偏光状態を均一化することによって解
消するので、得られる左目用画像と右目用画像とは強度
に於いて略等しくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例としての内視鏡装置(内
視鏡システム)の構成を示す図。
【図2】第1図実施例の内視鏡の入光部の構成を示す
図。
【図3】第1図実施例の内視鏡の入光部の構成を示す断
面図。
【図4A】第2図の入光部の位相差板101と偏光フィ
ルタ102との偏光方向の関係の一例を示す図。
【図4B】第2図の入光部の位相差板101と偏光フィ
ルタ102との偏光方向の関係の他の例を示す図。
【図4C】第2図の入光部の位相差板101と偏光フィ
ルタ102との偏光方向の関係の更に他の例を示す図。
【図5】第1図の内視鏡の出光部の構成を示す図。
【図6】第2図の内視鏡の内部構造を示す一部切り欠き
断面図。
【図7】本発明の実施例における、2つの偏光を夫々分
離するための原理を説明する図。
【図8】実施例における光電変換の原理を説明する図。
【符号の説明】
100 内視鏡 101 イコライザ 102 偏光フィルタ 103 イメージガイド 104 偏光フィルタ(検光子) 105 CCD 106 A/D 107 分離装置 108 γ補正装置 109 YIQ変換装置 110 NTSC変換装置 111 記録装置(レコーダ) 113 画像出力制御装置(コントローラ) 112 CRT(表示装置) 114 記憶装置 115 操作ダイヤル 120 入光部 122 GRINレンズ 123 リレーレンズ 130 出光部 121 入光面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観察レンズを介して入射する映像光を2
    つの偏光像に分離して1つの光路中に伝搬させ、この2
    つの偏光像を2つの視差像として用いる内視鏡におい
    て、 前記観察レンズの前方に設けられ、入射光中の2つの偏
    光成分を均一にする均一化手段と、 2偏光成分が均一にされた前記入射光を2つの偏光像に
    分離する光学手段とを具備することにより、 前記光学手段から得られる2つの視差像の強度が等しく
    なることを特徴とする内視鏡。
  2. 【請求項2】 前記均一化手段は、前記入射光の偏光特
    性を解消することを特徴とする請求項1に記載の内視
    鏡。
  3. 【請求項3】 前記均一化手段は、前記入射光の偏光角
    を回転する手段を有することを特徴とする請求項1に記
    載の内視鏡。
  4. 【請求項4】 前記均一化手段は、互いに相等しい面積
    の第1の光透過素子と第2の光透過素子とを有し、前記
    第1の光透過素子が透過光の偏光方位角の位相をシフト
    するシフト量は、前記第2の光透過素子が透過光の偏光
    方位角の位相をシフトするシフト量に比して90度ずれ
    ていることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡。
  5. 【請求項5】 前記第1の光透過素子は半円形状のλ/
    2位相差板で構成され、前記第2の光透過素子は半円形
    状の位相を変化させない光透過板で構成されることを特
    徴とする請求項4に記載の内視鏡。
  6. 【請求項6】 前記第1の光透過素子と第2の光透過素
    子の分割線は、前記光学手段の分割方向と直交している
    ことを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
  7. 【請求項7】 前記第1の光透過素子と第2の光透過素
    子の分割線は、前記光学手段の分割方向と平行であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
  8. 【請求項8】 前記均一化手段は、互いに相等しい面積
    の第1の光透過素子と第2の光透過素子とを有し、前記
    第1の光透過素子は複数の微少領域からなり、前記第1
    の光透過素子が透過光の偏光方位角の位相をシフトする
    シフト量は、前記第2の光透過素子が透過光の偏光方位
    角の位相をシフトするシフト量に比して90度ずれてい
    ることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡。
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