JPH0984765A - 眼底カメラ - Google Patents

眼底カメラ

Info

Publication number
JPH0984765A
JPH0984765A JP7266378A JP26637895A JPH0984765A JP H0984765 A JPH0984765 A JP H0984765A JP 7266378 A JP7266378 A JP 7266378A JP 26637895 A JP26637895 A JP 26637895A JP H0984765 A JPH0984765 A JP H0984765A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polarization
light
fundus camera
image
polarized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7266378A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihisa Nakamura
寿久 中村
Tomohiko Hattori
知彦 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP7266378A priority Critical patent/JPH0984765A/ja
Priority to EP95402836A priority patent/EP0717569A3/en
Publication of JPH0984765A publication Critical patent/JPH0984765A/ja
Priority to US08/893,188 priority patent/US5745163A/en
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入射光が偏光している場合でも、良好な立体
視を確保することができる眼底カメラを提案する。 【解決手段】 観察レンズ322を介して入射する映像
光を2つの偏光像に分離して1つの鏡筒303中に伝搬
させ、この2つの偏光像を2つの視差像として用いる眼
底カメラ300において、観察レンズ322の前方に設
けられ、観察レンズ322の前方に設けられた位相差板
領域301aと、その領域301aと同じ面積を有し位
相を変化させない領域301bとを具備する、2偏光成
分が均一にされた前記偏光像を分離する一対の偏光フィ
ルタ302とを具備する眼底カメラ。偏光フィルタ30
2から得られる2つの視差像の強度が等しくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステレオ視可能な眼
底カメラに関する。
【0002】
【従来技術】光学眼底カメラは、接眼レンズと対物レン
ズとの適当な組み合わせにより、拡大された映像を、観
察者の眼または可視表示装置にまで伝達していた。しか
し、単眼の対物レンズを有する光学眼底カメラの映像か
らは眼球底部の奥行きに関する情報が得難い。そこで、
単眼の対物レンズからの画像光から偏光フィルタにより
二視差像を得る方法が、例えば特願平6−317340
号などに提案されている。
【0003】この従来技術による、二視差像は互いに偏
光方位角が異なるので、一方を他方から分離可能であ
り、分離された2つの画像を例えばCCDなどの撮像素
子により電気信号に変えてそれを表示するものである。
この構成の複雑化という欠点を解消するものとして、特
願平6−295376号においては、単眼の観察レンズ
にて、該レンズの有効口径内の視差像を2つの偏光像と
して伝達する方法が開示されている。即ち、この従来例
の立体視眼底カメラは、観察レンズの絞りの位置である
光軸方向に対する絞り位置である実効中心またはその近
傍に偏光方位角が各々異なる偏光フィルタ対を分割して
配設する。すると、この偏光フィルタ対は、観察レンズ
の有効口径内に存する視差像を2つの偏光像に変換して
眼底カメラ内を伝搬させる。この2偏光像を、時間分割
もしくは時間並行に撮影して映像出力信号に変換し、該
映像出力信号をステレオ画像表示装置に入力する。観察
者は、表示装置上の映像をステレオ画像として観察す
る。
【0004】このような、単眼の観察レンズによって得
た映像を双眼の偏光フィルタによって2つの偏光像に変
換し、その2つの偏光像を1つの光伝達系内を伝搬させ
る場合に起こる問題として、1つに、伝搬光の偏光軸の
シフトの問題と、2つ目に、2つの偏光における強度の
不均衡の問題がある。伝搬光の偏光軸のシフトとは、或
る直線偏光(例えば、X軸成分のみを有し、Y軸成分を
有さないような状態にある偏光)の偏光面が伝搬中に次
第にずれることであり、このシフトの結果、上記直線偏
光がY軸成分をも有するようになり、その結果、ステレ
オ表示に際して、クロストークが発生するという問題を
引き起こすものである。このシフトの問題は、従来で
は、偏光を保持するための特別のものなどの高価な光伝
達手段を用いることにより解消していた。
【0005】第2の問題である、2つの偏光における強
度の不均衡は、次の理由によって発生する。即ち、観察
対象物からの物体光は、その対象物の表面状態や材質に
よって偏光性を帯びている。単眼の観察レンズによる立
体眼底カメラは、その観察つレンズへの入射光におけ
る、2つの偏光成分の強度が等しいことを前提にして初
めて良好なステレオが像が得られるものであるが、上述
したように、物体光自体の偏光状態に偏りがある(例え
ば、2つの偏光軸をXとYとすると、X偏光成分強度が
Y偏光成分強度よりも高い)場合には、観察レンズへの
入射光自身が偏光特性を持っていることになるために、
前記偏光フィルタ対を一方がX偏光(左目用映像光)の
みを透過し、他方がY偏光(右目用映像光)のみを透過
するように前もって設定しておくと、このフィルタ対か
ら得られる2つの偏光に強度不均衡(左目用映像の強度
が右目用映像強度よりも高い)が発生するというもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
み為されたものであり、2偏光像を2視差像として左右
の目用映像を伝達させる立体眼底カメラにおいて、観察
レンズへの入射光自身が偏光特性を持つ場合にも良好な
ステレオ像を得ることのできる眼底カメラを提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の点を鑑み
為されたものであり、その目的は、入射光に存在する偏
光状態の不均一を解消することにより、良好な立体視を
可能にした眼底カメラを提案するものである。上記課題
を達成するための、観察レンズを介して入射する映像光
を2つの偏光像に分離して1つの光路中に伝搬させ、こ
の2つの偏光像を2つの視差像として用いる眼底カメラ
は、前記観察レンズの前方に設けられ、入射光中の2つ
の偏光成分を均一にする均一化手段と、2偏光成分が均
一にされた前記入射光を分離する光学手段とを具備する
ことにより、前記光学手段から得られる2つの視差像の
強度が等しくなる。
【0008】本発明の好適な一態様に拠れば、前記均一
化手段は、前記入射光の偏光特性を解消する光学特性を
有する材料からなる。本発明の好適な一態様に拠れば、
前記均一化手段は、前記入射光の偏光角を回転する、例
えば位相差板などの手段を有する。本発明の好適な一態
様に拠れば、前記均一化手段は、互いに相等しい面積の
第1の光透過素子と第2の光透過素子とを有している。
そして、前記第1の光透過素子が透過光の偏光方位角の
位相をシフトするシフト量は、前記第2の光透過素子が
透過光の偏光方位角の位相をシフトするシフト量に比し
て90度ずれているように設定されている。面積が等し
いことにより光学手段に入射する2つの偏光成分の光強
度は等しくなる。
【0009】本発明の好適な一態様に拠れば、前記第1
の光透過素子は半円形状のλ/2位相差板で構成され、
前記第2の光透過素子は半円形状の位相を変化させない
光透過板で構成される。本発明の好適な一態様に拠れ
ば、前記第1の光透過素子と第2の光透過素子の分割線
は、前記光学手段の分割方向と、直交あるいは平行して
いる。
【0010】本発明の好適な一態様に拠れば、前記均一
化手段は、互いに相等しい面積の第1の光透過素子と第
2の光透過素子とを有し、前記第1の光透過素子は複数
の微少領域からなり、前記第1の光透過素子が透過光の
偏光方位角の位相をシフトするシフト量は、前記第2の
光透過素子が透過光の偏光方位角の位相をシフトするシ
フト量に比して90度ずれている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の立体眼底カメラ装置を詳細に説明する。 〈眼底カメラ装置の構成〉第1図は、実施例に係る眼底
カメラ装置(眼底カメラシステム)の構成を示す。本明
細書に於いては、レンズなどの光学系を含み、その光学
系の前方にある物体の画像を外部に取り出す装置を「眼
底カメラ」と呼び、この眼底カメラから得た画像光を画
像信号(通常は電気信号)に変換したものを処理して可
視像を得る装置を眼底カメラ用の「画像処理装置」、さ
らに、「眼底カメラ」と「画像処理装置」とからなるシ
ステムを「眼底カメラ装置」(あるいは眼底カメラシス
テム)と呼ぶ。
【0012】図中、300は眼底カメラ、600は観察
対象の眼、500は画像処理装置である。画像処理装置
500は、眼底カメラ内を伝搬する偏光の偏光軸がシフ
トするという問題を解決するための画像処理を行う。第
1図の眼底カメラ700は、眼底カメラ700内に入射
する画像光の2つの偏光成分に強度不均衡が発生すると
いう問題を解決するための、特殊なフィルタ702を有
する。
【0013】第1図のシステムは、観察対象物の眼底6
00の映像を導き、この映像の画像信号は画像処理装置
500によって処理され、CRT112に表示され、そ
して(あるいは)レコーダ111にNTSCフォーマッ
トで記憶される。この眼底カメラ700の一端には入光
部720が、他端には出光部730が設けられている。
入光部720の構成の詳細は第2図乃至第3図に、出光
部730の構成は第5図に示される。
【0014】入光部720には、図示のように、強度分
布を補正するための偏光フィルタ701と、フィルタ7
01を通過してきた画像光を左目用映像光と右目用映像
光とに分離する2つの偏光フィルタ702Lと702R
とが設けられている。フィルタ702Lと702Rと
は、それぞれ、監視対象の物体200からのX方向に偏
光した光(以下、簡単のためにX偏光と呼ぶ)とY方向
に偏光した光(Y方向はX方向に対して直交しており、
以下、簡単のためにY偏光と呼ぶ)を分離して鏡筒70
3中に導く。これらの偏光は鏡筒703中を伝播して、
出光部730の検光子704L,704Rに到達する。
検光子704L,704Rによって分離されたX偏光
(左目用映像)とY偏光(左目用映像)とはそれぞれC
CD105L,105Rによって電気信号に変換され、
さらにA/D変換器106L,106Rによってデジタ
ル画像信号A’,B’に変換される。なお、CCDは不
図示のRGBフィルタを有し、従って、これらのデジタ
ル信号A’,B’はR成分,G成分,B成分を有する。
分離装置107は、ディジタル映像信号デジタル信号
A’,B’から、フィルタ704L,704Rを介して
発生された左目用画像信号Lと右目用画像信号Rとを互
いに分離した形で抽出する。γ補正装置106は人間の
目に適合するように信号L,Rを補正する。
【0015】画像信号L,RをCRT112で見る場合
には、この画像信号をステレオ画像制御装置113を介
してCRT112に表示する。一方、レコーダ111に
記憶する場合には、回路109によってRGB表現の
L,R信号をYIQ系に変換して回路110によってN
TSCフォーマットとする。 〈入光部の構成〉第2図,第3図は入光部720の構成
を示す。図中、偏光フィルタ701の後方には、Aの方
向に2分割された2つの偏光面を有するフィルタ702
L,702Rと、フィルタ701とフィルタ702L,
702Rとの間に設けられた対物レンズ722aとが設
けられている。また、フィルタ702L,702Rの後
方には拡大レンズ722bが設けられている。即ち、偏
光フィルタの対702L,702Rは、対物レンズ72
2aと拡大レンズ722bとによって挟まれている。偏
光フィルタ702L,702Rの位置は、対物レンズ7
22aの絞りの位置、即ち、光軸方向の絞り位置である
実効中心またはその近傍にある。一対の偏光フィルタ7
02L,702Rの各々の偏光方位角は各々直角であ
る。便宜上、偏光フィルタ702Lの偏光方位角をX方
向、偏光フィルタ702Rの偏光方位角をY方向と呼
ぶ。一対の偏光フィルタ702L,702Rは、光軸に
対して垂直である水平面を左右の領域に分割して配設さ
れている。また、鏡筒703の入光面723は、対物レ
ンズ722aによって被写体が実質的に結像する面に設
けられている。
【0016】なお、レンズ722の代わりに、セルホッ
クレンズ、凸レンズやフレネル凸レンズを複数枚で構成
したものを用いても良い。一対の偏光フィルタ702
L,702Rは、前述したように、等しい面積を有す
る。従って、もし、左目用のフィルタ702Lに入光す
る偏光のX軸成分と、右目用のフィルタ702Rに入光
する偏光のY軸成分とが等しいならば、フィルタ702
Lを通過してレンズ722bに入光するX偏光の強度
と、フィルタ702Rを通過してレンズ722bに入光
するY偏光の強度とは等しくなるはずである。しかしな
がら、前述したように、眼底600からの物体光に含ま
れるX偏光成分とY偏光成分とは等しくない。フィルタ
701は、眼底600からの物体光に含まれるX偏光成
分とY偏光成分とが等しくなって一対の偏光フィルタ7
02L,702Rに入射させるものである。即ち、フィ
ルタ701は強度位相差板として機能する。
【0017】第4A図により、位相差板701の構成及
び動作について説明する。第4A図に於いて、位相差板
701は、偏光面をλ/2だけ回転させる領域701a
と、そのまま光を透過させる領域701bとを有する。
位相差板701の領域701aと領域701bの面積は
相等しい。従って、位相差板701(その面積をSと
し、強度をIで表すとする)に任意に偏光した光(その
偏光方位角をWで表す)が入射すると、面積S/2の領
域701aから出射する光は、W+90度の方位角を有
し(その強度はI/2)て、そのまま偏光フィルタ70
2に入射する。一方、面積S/2の領域701bから出
射する光はW度の方位角を有し(その強度はI/2)
て、同じく偏光フィルタ702に入射する。前述したよ
うに、偏光フィルタ702Lと偏光フィルタ702Rと
は互いに90度ずれた偏光方位角を有するので、方位角
Wが任意であっても、偏光フィルタ702Lが透過する
X方向成分の光強度と、偏光フィルタ702Rが透過す
るY方向成分の光強度とは相等しくなる。
【0018】このようにして、検光子104L,104
Rに到着する2つの偏光の強度は等しく調整される。し
たがって、物体200からの光の偏光状態がいかにあろ
うとも、フィルタ702Lを通過した光(左目用映像
光)の強度とフィルタ702Rを通過した光(右目用映
像光)の強度とは等しくなる。従って、強度の不均衡は
位相差板701によって解消される。
【0019】第4B図,第4C図は、第4A図に示した
位相差板701の配置に対する変形例を示す。即ち、第
4B図に示した変形例の位相差板701は、位相差板7
01において領域701aと701bとを分かつ分割線
を偏光フィルタ702Lと702Rを分かつ分割線に対
して平行に設定した。
【0020】第4C図の変形例は、位相差板701の構
成を、各々が透過光の偏光方位角を90度シフトする機
能を有する複数の微少な位相差板片701aと、その機
能を有さない(そのまま透過させる)複数の微少な透過
片701bとを有するように設定したものである。この
場合、複数の位相差板片701aの全面積と、複数の透
過片01bの全面積とを等しく設定するようにする。
【0021】第4A図〜第4C図に示した例では、偏光
フィルタ702Lと702Rとは互いに直交する。本発
明はこのようなフィルタ702に限定されない。第4A
図〜第4C図に示した位相差板701は入射光の偏光角
を部分的に回転するものである。位相差板701を偏光
軸を回転するものとすることに対して、位相差板701
を、入射光の偏光状態が保持できないような材料を用い
ることによっても本発明の目的を達成できる。即ち、こ
のような材料を用いると、位相差板701を通過する光
の偏光面はバラバラとなり、従って、フィルタ702L
とフィルタ702Rとを通過する光の強度は等しくな
る。
【0022】〈出光部〉第5図は、本眼底カメラの出光
部730の構成を示す。即ち、801は鏡筒703から
の出光面、802L,802Rは偏光フィルタ(第1図
の704に相当する)である。偏光フィルタ802L,
802Rを並列に配置し、眼底カメラ700を透過した
光がフィルタ802L,802Rに入射するように配置
する。そして、フィルタ802L,802Rの夫々の後
方にテレビカメラ804Lと804Rとを配置する。
【0023】このような配置により、鏡筒703内を伝
搬してきた2つの偏光はフィルタ802L,802Rに
よって分離され、結像レンズ803L,803Rを経
て、CCD105(第1図)によって電気信号に変換さ
れる。 〈偏光面のシフトの補正〉ところで、入光部720を経
て鏡筒703内に入射した偏光の偏光角は鏡筒703内
を伝搬中にシフトする。このシフトによって左右の眼に
映ずる画像にクロストークが発生し得ることは前述し
た。画像処理装置500はこのクロストークを防止する
画像処理を行うものである。クロストーク防止の原理は
以下のようである。
【0024】眼底600からの光は各種偏光成分を含
み、結像レンズ722aによってフィルタ702に結像
する。前述したように、フィルタ702L,702Rは
各種偏光成分のうちX偏光成分とY偏光成分とをそれぞ
れ分離して鏡筒内に導く。従って、鏡筒内ではX偏光で
ある左目用映像光LとY偏光である右目用映像光Rとが
混在している。X偏光とY偏光とは互いに直交している
ので、本来は検光子704L,704Rによって分離可
能である筈であるが、実際には、右目用映像の偏光Xと
左目用映像の偏光Yの偏光角度がともに鏡筒中を透過中
に分散するため、検光子704L,704Rによって分
離された偏光像の偏光波面はずれていることになる。即
ち、偏光フィルタ702L(702R)からの左目用
(右目用)映像のX(Y)偏光は、偏光フィルタ702
L(702R)を出た直後はX(Y)方向の直線偏光で
あるが、伝搬中に偏光面がずれて、Y(X)偏光成分を
有するようになる。換言すれば、左目用映像のための検
光子704Lは、偏光フィルタ702LからのX偏光成
分と、偏光フィルタ702RからのY偏光成分がシフト
したために発生したクロストークの要因となるX偏光成
分とを検出することになり、また、右目用映像のための
検光子704Rは、偏光フィルタ702RからのY偏光
成分と、偏光フィルタ702LからのX偏光成分がシフ
トしたために発生したクロストークの要因となるY偏光
成分とを検出することになり、この結果、検光子704
Lが検出した左目用画像信号中には右目用画像信号が混
ざり、検光子704Rが検出した右目用画像信号中には
左目用画像信号が混ざってしまう。前述の分離装置10
7は、純粋に右目用画像信号と左目用画像信号とを分離
するものである。
【0025】第6図は、鏡筒703内における光の混ざ
り合いを模式的に表したものである。第7図において
は、偏光L(X偏光)と偏光R(Y偏光)とは分離して
いる描かれているが、実際には偏光Lも偏光Rも波であ
るが故に「重畳」している。検光子704Lによって分
離された偏光をAで表し、検光子704Rによって分離
された偏光をBで表す。また、光学経路中で光が粒子の
ように振る舞うと仮定して、偏光Lの(1−α)%が偏
光Rと重畳し、偏光Rの(1−α)%が偏光Lと重畳す
る、即ち、鏡筒703が内部を通過する光の偏光状態を
維持する割合をαとすると、A,Bは、第6図から、 A=α・R+(1−α)・L …(1) B=α・L+(1−α)・R …(2) で表されることがわかる。ただし、αは0≦α≦1、α
≠0.5であり、鏡筒703に用いられている各種光学
系(レンズ722など)の材質M及び枚数N、およびレ
ンズ形状によって決定される特性である。
【0026】従って、(1),(2)式から、L,R
は、 L=A・α/(2α−1)−B・(1−α)/(2α−1) …(3) R=B・α/(2α−1)−A・(1−α)/(2α−1) …(4) と表される。ところで、A,BはCCD105L,10
5Rへの入射光であり、分離装置107が入力する信号
はCCD105L,105Rからの電気信号A’,B’
である。一般に、CCDへの入射光の強度と出力電圧と
は線形関係は成り立たない。従って、A/D変換器10
6L,106Rの出力電圧A’とB’をそのまま
(3),(4)式に適用することはできない。
【0027】第7図は、CCDへの入射光Aとその出力
電圧A’との関係を示す。この関係は既知であるので、
CCD106の出力電圧A’,B’が測定できれば、第
7図の関係に基づいて、CCD106への入射光強度
A,Bを推定することができる。分離装置107は、入
射光強度A,Bを(3),(4)式に適用して偏光Lと
偏光Rとを定量的に分離抽出する。
【0028】分離装置107は、実際には、第7図の逆
変換と(3),(4)式の演算結果を出力するROMも
しくはテーブルとすると、装置の小型化及び高速化が達
成できる。(1),(2)式の意味するところは、鏡筒
中を透過する光の束(バンドル)φに対して、αという
重み付けにより偏光状態が維持される割合を定義する
と、その束は、偏光状態が維持される光の束(α・φ)
と、維持されない束(1−αφ)とに分配する事が可能
であるということである。従って、(3),(4)式に
従う演算を「重み付け差分」(あるいは比例配分)と呼
ぶ。
【0029】係数αは第1図の記憶装置720に前もっ
て記憶される。ユーザは、通常所定のユーザインタフェ
ースを介して、光学系の材質M及び枚数N、およびレン
ズ形状などを入力する。制御装置113は、上記の値に
基づいて記憶装置720を検索して目的のαを記憶装置
720から読み出す。なお、第1図のシステムのよう
に、本システムがCRT112などのような表示装置を
有する場合は、ユーザは本眼底カメラが撮影した画像を
リアルタイムで目視できる。その場合、ユーザはCRT
112上の画像を見ながら、ダイヤルスイッチ115を
操作してαの値を変えていき、最良の立体視が得られる
ようにする。
【0030】なお、上述の実施例に於いては、単光学系
に於いてステレオ画像の取り込みを行ったが、複数の光
学系で画像を取り込んだ後、一系列の光学伝達系にて伝
達する眼底カメラに対しても用いることができるはいう
までもない。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の眼底カメ
ラによれば、入射する光自身が偏光している場合であっ
ても、その入射光の偏光状態を均一化することによって
解消するので、得られる左目用画像と右目用画像とは強
度に於いて略等しくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例としての眼底カメラ装置
(眼底カメラシステム)の構成を示す図。
【図2】第1図実施例の眼底カメラの入光部の構成を示
す断面図。
【図3】第1図実施例の眼底カメラの入光部における光
学系の構成を示す図。
【図4A】第2図の入光部の位相差板701と偏光フィ
ルタ702との偏光方向の関係の一例を示す図。
【図4B】第2図の入光部の位相差板701と偏光フィ
ルタ702との偏光方向の関係の他の例を示す図。
【図4C】第2図の入光部の位相差板701と偏光フィ
ルタ702との偏光方向の関係の更に他の例を示す図。
【図5】第1図の眼底カメラの出光部の構成を示す図。
【図6】本発明の実施例における、2つの偏光を夫々分
離するための原理を説明する図。
【図7】実施例における光電変換の原理を説明する図。
【符号の説明】
200 眼底カメラ 701 位相差板 702 偏光フィルタ 703 鏡筒 704 偏光フィルタ(検光子) 105 CCD 106 A/D 107 分離装置 108 γ補正装置 109 YIQ変換装置 110 NTSC変換装置 111 記録装置(レコーダ) 113 画像出力制御装置(コントローラ) 112 CRT(表示装置) 114 記憶装置 115 操作ダイヤル 720 入光部 722 レンズ 730 出光部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観察レンズを介して入射する映像光を2
    つの偏光像に分離して1つの光路中に伝搬させ、この2
    つの偏光像を2つの視差像として用いる眼底カメラにお
    いて、 前記観察レンズの前方に設けられ、入射光中の2つの偏
    光成分を均一にする均一化手段と、 2偏光成分が均一にされた前記偏光像を分離する光学手
    段とを具備することにより、 前記光学手段から得られる2つの視差像の強度が等しく
    なることを特徴とする眼底カメラ。
  2. 【請求項2】 前記均一化手段は、前記入射光の偏光特
    性を解消することを特徴とする請求項1に記載の眼底カ
    メラ。
  3. 【請求項3】 前記均一化手段は、前記入射光の偏光角
    を回転する手段を有することを特徴とする請求項1に記
    載の眼底カメラ。
  4. 【請求項4】 前記光学手段は、互いに異なる偏光方位
    角を有する一対の偏光フィルタであって、前記均一化手
    段は、前記一対の偏光フィルタの各々の偏光方位角に対
    して等しい偏光位相角を有するように配置された1つの
    偏光板であることを特徴とする請求項3に記載の眼底カ
    メラ。
  5. 【請求項5】 前記偏光板は、半円形状のλ/2偏光板
    と半円形状の光透過板とで構成されることにより、円形
    形状を有することを特徴とする請求項4に記載の眼底カ
    メラ。
  6. 【請求項6】 前記光学手段は、互いに異なる偏光方位
    角を有し、共に半円形状を有する一対の偏光フィルタで
    あって、前記均一化手段は、前記一対の偏光フィルタの
    分割面に対して平行な偏光方位角を有するように配置さ
    れた1つの偏光板であることを特徴とする請求項3に記
    載の眼底カメラ。
  7. 【請求項7】 前記偏光板は、半円形状のλ/2偏光板
    と半円形状の光透過板とで構成されることにより、円形
    形状を有することを特徴とする請求項6に記載の眼底カ
    メラ。
  8. 【請求項8】 前記光学手段は、互いに異なる偏光方位
    角を有し、共に半円形状を有する一対の偏光フィルタで
    あって、 前記均一化手段は、前記一対の偏光フィルタの一方の偏
    光方位角と同じ偏光方位角を有する複数の偏光板微少領
    域を有することを特徴とする請求項3に記載の眼底カメ
    ラ。
JP7266378A 1994-12-16 1995-09-20 眼底カメラ Withdrawn JPH0984765A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7266378A JPH0984765A (ja) 1995-09-20 1995-09-20 眼底カメラ
EP95402836A EP0717569A3 (en) 1994-12-16 1995-12-15 Stereoscopic ocular fundus camera
US08/893,188 US5745163A (en) 1994-12-16 1997-07-15 Ocular fundus camera

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7266378A JPH0984765A (ja) 1995-09-20 1995-09-20 眼底カメラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0984765A true JPH0984765A (ja) 1997-03-31

Family

ID=17430110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7266378A Withdrawn JPH0984765A (ja) 1994-12-16 1995-09-20 眼底カメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0984765A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101195192B1 (ko) 입체 텔레비전 시스템 및 입체 텔레비전 수상기 및 입체 영상 감상용 안경
EP0819359B1 (en) Method and apparatus for image enhancement
US5649897A (en) Endoscope apparatus for compensating for change in polarization state during image transmission
JP5172972B2 (ja) 立体映像表示装置
EP0601308B1 (en) Stereoscopic television display
US5745163A (en) Ocular fundus camera
JPH0775137A (ja) 立体映像用めがね
JPH0954376A (ja) 立体表示装置
Yamanoue The differences between toed-in camera configurations and parallel camera configurations in shooting stereoscopic images
US20030103136A1 (en) Method and system for 2D/3D illusion generation
JP2010181826A (ja) 立体画像形成装置
WO2006000072A1 (en) System and process to capture, store and show stereoscopic images
JPH11155154A (ja) 立体映像処理装置
JPH0990241A (ja) 内視鏡
JPH0984765A (ja) 眼底カメラ
Arai Three-dimensional television system based on spatial imaging method using integral photography
JPH0990234A (ja) 顕微鏡
EP0715198A1 (en) Microscope system
JPH0654350A (ja) 立体画像観察方法および装置
JPH0984764A (ja) 眼底カメラの対物アダプタ、眼底カメラ装置、眼底カメラ用画像処理装置、および眼底カメラの制御方法
JP2002344998A (ja) 立体画像表示装置
JPH09182113A (ja) 3次元立体映像信号変換装置及び該装置を用いるビデオカメラ装置
JP4081156B2 (ja) 立体内視鏡
JP4103308B2 (ja) 立体実写映像撮影提示システム
JPH1048538A (ja) 立体内視鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20021203