JPH0989573A - 圧電振動体 - Google Patents

圧電振動体

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JPH0989573A
JPH0989573A JP7251628A JP25162895A JPH0989573A JP H0989573 A JPH0989573 A JP H0989573A JP 7251628 A JP7251628 A JP 7251628A JP 25162895 A JP25162895 A JP 25162895A JP H0989573 A JPH0989573 A JP H0989573A
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JP7251628A
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Inventor
Koki Ashida
幸喜 芦田
Michiaki Nishimura
道明 西村
Mutsuaki Hirota
睦明 廣田
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、検出側振動部で発生させるバタ足
振動に起因する圧電振動体の捩じれ、駆動振動部への影
響を有効を抑えることにより、機械的共振尖鋭度Qが向
上し、機械的な接合信頼性、電気的な接続信頼性を向上
させた圧電振動体を提供する。 【解決手段】 駆動電極31〜34、41〜44を有す
る振動枝3、4、及び駆動入力電極51、52を有する
中間保持枝5から成る駆動側振動部1Aと、検出電極6
1〜64、71〜74を有する振動枝6、7、及び検出
出力電極81、82を有する中間保持枝8から成る検出
側振動部1Bとを結合基部2を挟んで一体的に配置して
成る圧電振動体1である。そして、前記駆動側振動部1
Aの2つの振動枝3、4の枝間ピッチDPと検出側振動
部1Bの振動枝6、7の枝間ピッチSPを夫々相違させ
る。具体的には、DP<SPとして、さらに各振動枝
3、4、6、7の長手方向の中心軸を変位させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、角速度センサに用
いる圧電振動体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラのブレ補正、自動車のナビゲーシ
ョン、移動体の姿勢制御に用いられる角速度センサが種
々提案されている。
【0003】例えば、米国特許明細書第4524619
号や特開平3−291517号などは、駆動側の音叉形
状の振動部と音叉形状の検出側振動部が一体化され、圧
電基板が全体としてH字状となった音叉振動モードも利
用した圧電振動体を有する角速度センサが提案されてい
る。
【0004】この圧電振動体91は、図5に示すよう
に、基本的には、H状の圧電基板、即ち結合基部92を
挟んで両端面方向に駆動側振動部91A及び検出側振動
部91Bが配置されている。
【0005】また、駆動側振動部91Aの2本の振動枝
93、94の各四つの側面には、駆動電極93a〜93
d、94a〜94d(93b、93d、94b、94c
は図に現れない)が形成されている。
【0006】また、検出側振動部91Bの2本の振動枝
95、96の対向する側面には、互い平行な一対の検出
電極95a〜95d、96a〜96d(95a、95
b、96a、96bは図に現れない)が形成されてい
る。
【0007】駆動側振動部91Aにおいて、駆動電極9
3aと該駆動電極93aに対向する駆動電極93c(図
に現れない)との間に、また、駆動電極94dと該駆動
電極94dに対向する電極94b(図に現れない)との
間には、夫々交番電圧信号の一方側の電位が与えられ、
同時に、駆動電極93dと該駆動電極93dに対向する
電極93b(図に現れない)との間に、また、駆動電極
94aと該駆動電極94aに対向する電極94c(図に
現れない)との間には、夫々交番電圧信号の他方側の電
位が与えられる。その結果、この駆動側振動部91Aの
振動枝93、94の各駆動電極93a〜93d、94a
〜94dに駆動用交番電圧を与えると、駆動側振動部9
1Aは一平面内で音叉振動が発生する。
【0008】また、検出側振動部91Bにおいて、振動
枝95の図中奥行き方向の側面に、2つの検出電極95
a、95b(何れも図には現れない)が形成され、この
側面と対を成す音叉内面側の側面に2つの検出電極95
c、95dが夫々並設され、同様に、振動枝96の図中
手前方向の側面に、2つの検出電極96c、96dが形
成され、この側面と対を成す音叉内面側の側面に検出電
極96a、96bが並設されている。
【0009】そこで、駆動側振動部91Aが所定音叉振
動が発生している時に、この圧電振動体91に回転運動
(角速度)が加わると、駆動側振動部91Bの2つの振
動枝93、94はコリオリの力が作用して、回転運動の
角速度に比例した振幅で、圧電基板の平面に対して垂直
な方向に、交互に上下振動が発生する。この振動を以下
バタ足振動という。このバタ足振動は圧電基板全体に伝
わることになり、検出側振動部91Bの検出電極95a
と95b、95cと95d、96aと96b、96cと
96dとの間に、バタ足振動方向と圧電基板の分極方向
(水晶基板においては結晶軸方向)によって決定される
電界が発生することになり、所定角速度に対応した電気
的な信号(検出信号)を抽出することができる。
【0010】尚、上述の圧電基板は、例えば上述の電界
の発生方向を考慮した結晶軸方向でカットされた水晶基
板が用いられ、全体がH状となるようにエッチング処理
される。また、各駆動電極93a〜93d、94a〜9
4d、95a〜95d、96a〜96dは蒸着などの薄
膜技法によって被着形成される。
【0011】このような圧電振動体91を角速度センサ
として用いる場合は、外部の処理回路と接続するため
に、プリント配線基板に実装したり、ケースに収納する
ことが必要となる。この場合、配線基板やケースなどへ
の固定構造が各振動モードに悪影響を与えず、安定して
且つ簡単に行えることが望ましい。同時に、駆動電極9
3a〜93d、94a〜94dや検出電極95a〜95
d、96a〜96dとの電気的な接続も簡単で且つ安定
して行えることが重要である。
【0012】図5に示す例では、固定構造を安定化させ
るためには、上述の圧電振動体91においては、2つの
振動部91A、91Bを結合する結合基部92に、各振
動枝93、94、95、96が延出する方向と直交する
方向に突出する保持枝97、98を設けていた。
【0013】しかし、電気的な接続においては、具体的
且つ実際的な構造は示されておらず、仮に各電極93a
〜93d、94a〜94dと所定回路との電気的な接続
をワイヤボンディング細線で行うことを考えると、振動
枝93、94、95、96の側面に形成された駆動電極
93b、93d、94b、94dや検出電極95a〜9
5d、96a〜96dとの接続が複雑且つ困難となって
しまう。
【0014】そこで、本出願人は、先に、圧電振動体の
機械的な保持と外部処理回路との電気的な接続を、振動
とは無関係ない振動枝(中間保持枝)を、各振動部の振
動枝間に配置した圧電振動体を提案した。その具体的な
構造を図6の表面側の斜視図、図7の裏面側の斜視図を
用いて説明する。
【0015】この圧電振動体は、全体略形状が「王」字
状の圧電基板を用いている。そして、この圧電振動体の
結合基部20の両端部に、駆動側振動部1Aと検出側振
動部1Bとが配置されている。この駆動側振動部1A
は、2つの駆動用振動枝3、4と駆動用中間保持枝5と
から成り、検出側振動部1Bは、2つの検出用振動枝
6、7と駆動用中間保持枝8とから構成されている。
【0016】また、駆動用振動枝3、4の4つの側面に
は駆動電極31〜34、41〜44が形成されており、
検出用振動枝6、7の両主面には検出電極61〜63、
71〜74が形成されている。
【0017】また、駆動用中間保持枝5の圧電基板の一
方主面(表面側)には、一方の駆動入力電極51が形成
されており、他方主面(裏面側)には、他方の駆動入力
電極52が形成されている。また、検出用中間保持枝8
の圧電基板の一方主面には、第1の検出出力電極81が
形成されており、他方主面には、第2の検出出力電極8
2が形成されている。
【0018】ここで、結合基部20、駆動用振動枝3、
4には、駆動入力電極51と駆動電極31、33、4
2、44とを電気的に接続するために、引き回し導体2
1、35、46が形成され、同様に、駆動入力電極52
と駆動電極32、34、41、43とを電気的に接続す
るために、引き回し導体22、36、45が形成されて
いる。
【0019】さらに、結合基部20、検出用振動枝6、
7には、検出出力電極81と検出電極61、71、6
4、74とを電気的に接続するために、引き回し導体2
3、26、65が形成され、同様に、検出出力電極82
と検出電極62、72、63、73とを電気的に接続す
るために、引き回し導体24、25、75が形成されて
いる。
【0020】このような構造によって、プリント配線基
板や収容ケースに、この圧電振動体を固定する場合に、
この2つの中間保持枝5、8の裏面と基板やケースとの
間に導電性スペーサー部材を介在させて簡単に固定する
ことができる。同時に、外部処理回路との電気的な接続
も、この2つの中間保持枝5、8の裏面に形成された駆
動入力電極52、検出出力電極82においては、導電性
スペーサー部材を介して接続でき、また、中間保持枝
5、8の一方主面に形成された駆動入力電極51、第1
の検出出力電極81においては、ワイヤボンディング細
線などを介して接続することができる。
【0021】従って、図6、図7に示す圧電振動体によ
れば、圧電振動体とプリント配線基板やケースなどとの
機械的な接続及び外部処理回路との電気的な接続が、中
間保持枝5、8のみで達成でき、しかも、その両主面に
駆動入力電極51、52、駆動出力電極81、82が形
成されているので、安定、且つ簡単に機械的な接合と電
気的な接続を行うことができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば図6、
7に示す従来の圧電振動体において、駆動側振動部1A
の2つの振動枝3、4の枝間ピッチPD、検出側振動部
1Bの2つの振動枝6、7の枝間ピッチPSは同一であ
り、しかも、駆動側振動部1Aの振動枝3と対向する検
出側振動部1Bの振動枝6、及び駆動側振動部1Aの振
動枝4と対向する検出側振動部1Bの振動枝7が夫々同
一軸(長手方向の中心軸)が同一軸上に形成されてい
た。
【0023】これにより、駆動側振動部1Aの音叉振動
とコリオリ力とが作用して発生する検出側振動部1Bの
振動枝6、7のバタ足振動が、結合基部2そのものに捩
じれ作用を及ぼす以外に、駆動側振動部1Aの振動枝
3、4にも影響を及ぼしてしまい、その結果、機械的に
接合、電気的な接合の信頼性の低下のみならず、検出側
の機械的共振尖鋭度Qを低下させていた。
【0024】例えば、検出側振動部1Bで発生するバタ
足振動が結合基部2影響して、結合基部2内で、幅方向
の左右で交互に上下方向に振動するために、この結合基
部2に捩じれが作用する。このねじれは、圧電振動体と
配線基板やケースとの機械的な接合及び電気的な接合を
行う中間保持部5、8にも作用して、機械的な接合を劣
化させたり、また、電気的な接続の信頼性を低下させて
しまう。
【0025】また、検出側振動部1Bの振動が、結合基
部2などにねじれという状態に変化してしまうため、検
出側振動部1Bの機械的共振尖鋭度Qが低下してしま
い、検出信号の感度を低下させてしまうという問題があ
った。
【0026】さらに、検出側振動部1Bの振動枝6、7
のバタ足振動が、駆動側振動部1Aの振動枝3、4側
に、結合基部2を越えて伝わってしまう。これにより、
バタ足振動の基本となる駆動側振動部1Aの音叉振動ま
でも悪影響を与えていることになり、相対的に特性の劣
化を招いていた。
【0027】いずれも、検出側振動部1Bのバタ足振動
が他の部位にまで、機械的な変位として伝搬しているこ
とが根本的な問題であった。
【0028】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、検出側振動部1Bのバタ足振動を実質的に
検出側振動部内に抑えして、他の部位には影響を与えな
いようすることによって、検出側振動部の機械的共振尖
鋭度Qを向上させた圧電振動体を提供するものである。
【0029】
【問題点を解決するための手段】本発明は、四角形状を
成す結合基部の対向しあう一方端面に駆動側振動部を構
成する2つの振動枝及び該2つの振動枝間に中間保持枝
を、他方端面に検出側振動部を構成する2つの振動枝及
び該2つの振動枝間に中間保持枝を各々配置した圧電基
板と、前記駆動側振動部に駆動振動を発生させるために
形成された駆動電極及び駆動入力電極と、前記検出側振
動部で発生する振動を検出するために形成された検出電
極及び検出出力電極とを有する圧電振動体である。
【0030】そして、第1の発明は、前記駆動側振動部
の2つの振動枝の枝間ピッチと、前記検出側振動部の2
つの振動枝の枝間チッピとを相違させたことである。
【0031】第2の発明は、特に、前記駆動側振動部の
2の振動枝の枝間ピッチをDP、検出側振動部の振動枝
の枝間ピッチをSPとした時、DP<SPの関係とする
ことである。
【0032】第3の発明は、結合基部を介して、互いに
対向する前記駆動側振動部の振動枝と検出側振動部の振
動枝との長手方向中心軸を夫々変位させたことである。
【0033】
【作用】第1の発明は、前記駆動側振動部の2つの振動
枝の枝間ピッチと、前記検出側振動部の2つの振動枝の
枝間チッピとを相違させている。従って、駆動側振動部
の振動(音叉振動)、及び検出側振動部の振動(バタ足
振動)が、その振動部内に閉じ込められ、これによっ
て、特に、検出側振動部から結合基部へのバタ足振動の
影響が弱められる。
【0034】第2の発明では、上述の第1の発明の作用
に加え、前記駆動側振動部の2の振動枝の枝間ピッチを
DPを検出側振動部の振動枝の枝間ピッチSPよりも小
さくすることで、検出側振動部の2つの検出側振動枝間
の捩じれによるローリング作用が、駆動側振動部に及ぼ
す影響を減少させるとともに、圧電振動体全体のローリ
ングによる上下方向の振幅量を相対的に小さくし、その
結果、検出側振動部の機械的共振尖鋭度Qが向上する。
【0035】また、第3の発明では、結合基部を介し
て、互いに対向する前記駆動側振動部の振動枝と検出側
振動部の振動枝との長手方向中心軸が夫々変位している
ため、直接検出側振動部から駆動側振動部にバタ足振動
の影響が減少する。
【0036】以上のように、何れの発明においても、検
出側振動部のバタ足振動が、検出側振動部内に閉じ込め
られる傾向の構造であるため、検出信号の向上が図れる
ことになる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の圧電振動体を図面
を用いて説明する。
【0038】図1は本発明の圧電振動体の表面側の外観
斜視図であり、図2はその裏面側の斜視図であり、図3
は圧電振動体の駆動側振動部の電気的接続状況を説明す
る概略図であり、図4は圧電振動体の検出側振動部の電
気的接続状況を説明する概略図である。尚、図6、図7
と同一部分は同一記号で説明する。
【0039】本発明の圧電振動体1は、駆動側振動部1
Aと検出側振動部1Bと結合基部2とから構成されてい
る。
【0040】圧電振動体1は、例えば水晶の結晶分極軸
に応じて所定カット、例えばZカットされた水晶基板な
どが例示できる。その他に所定方向に分極処理された圧
電性セラミック基板なども例示できる。
【0041】結合基部2の対向しあう一対の端面(以
下、長手方向の端面という。)の一方側には、駆動側振
動部1Aが、他方側に検出側振動部1Bが夫々一体的に
配置されている。
【0042】駆動側振動部1Aは主に、2つの駆動用振
動枝3、4、駆動用中間保持枝5から成り、この中間保
持枝5が振動枝3、4に挟まれるようにして、全ての駆
動振動枝3、4、中間保持枝5が同一方向に延びてい
る。
【0043】また、検出側振動部1Bは主に、2つの検
出用振動枝6、7、検出用中間保持枝8から成り、この
中間保持枝8が検出振動枝6、7に挟まれるようにし
て、全ての振動枝6、7、中間保持枝8が、駆動振動部
1Aの振動枝3、4、中間保持枝5が延出する方向と逆
の方向に延びている。
【0044】ここで、重要なことは、結合基部2の長手
方向の端面の一方側から延びる駆動側振動部1Aの駆動
振動枝3、4と、結合基部2の長手方向の端面の他方側
から延びる検出側振動部1Bの検出振動枝6、7の物理
的な構造に関し、前記駆動側振動部1Aの2つの駆動振
動枝3、4の枝間ピッチDPと、前記検出側振動部の2
つの振動枝の枝間チッピSPとが夫々相違している。具
体的には、前記駆動側振動部1Aの2の駆動振動枝3、
4の枝間ピッチDPが比較的狭ピッチとなっており、検
出側振動部1Bの検出振動枝6、7の枝間ピッチSPが
広ピッチとなっている。一例を挙げると駆動振動枝3、
4の枝間ピッチDP(その間に中間保持枝5が存在す
る)は、1.2mmであり、検出側振動部1Bの検出振
動枝6、7の枝間ピッチSP(その間に中間保持枝8が
存在する)は1.6mmである。
【0045】また、前記駆動側振動部1Aの振動枝3と
検出側振動部1Bの振動枝6との、また、駆動側振動部
1Aの振動枝4と検出側振動部1Bの振動枝7との長手
方向中心軸が夫々変位している。
【0046】また、駆動側振動部1Aとなる振動枝3、
4、中間保持枝5、検出側振動部1Bとなる振動枝6、
7、中間保持枝8及び結合基部2の主面及びまたは側面
には夫々各種所定電極、導体膜が形成されている。尚、
この所定電極や導体膜は、例えばクロム、Auなどの蒸
着やスッパタリングなどの薄膜技法によって形成されて
いる。
【0047】まず、駆動側振動部1Aにおいて、2つの
振動枝3、4の各4面には、所定駆動信号を振動に変換
させるための駆動電極31〜34、41〜44が形成さ
れている。また、中間保持枝5の両主面には駆動信号が
入力される駆動入力電極51、駆動入力電極52が形成
されている。
【0048】次に、検出側振動部1Bにおいて、2つの
振動枝6、7及び中間保持枝8には、角速度に対応する
バタ足振動等を検出信号に変換するための検出電極61
〜64、71〜74が、中間保持枝8の両主面には変換
された検出信号を外部回路に出力するための検出出力電
極81、82が夫々形成されている。詳しくは、振動枝
6の一方主面には、2つの検出電極61、62とが振動
枝6の長さ方向に所定間隔を隔てて平行に並んで形成さ
れており、振動枝7の一方主面には2つの検出電極7
1、72とが振動枝7の長さ方向に所定間隔を隔てて平
行に並んで形成されており、同様に、振動枝6、7の他
方主面にも2つの検出電極63、73と検出電極64、
74とが平行に並んで形成されている。
【0049】即ち、振動枝6、7の検出電極61、6
2、71、72は、中間保持枝8の検出出力電極81と
同一主面に形成され、検出電極63、64、73、74
は、中間保持枝8の検出出力電極82と同一主面に形成
されている。
【0050】また、駆動側振動部1Aの駆動入力電極5
1と振動枝3、4の駆動電極31、33、42、44と
を接続するために、結合基部2、振動枝3、4の先端ま
たは基部には、引き回し導体膜21、36、45が形成
されており、駆動入力電極52と駆動電極32、34、
41、43とを接続するために、結合基部2、振動枝
3、4の先端または基部には、引き回し導体膜22、4
6、35が形成されている。
【0051】また、検出側振動部1Bの検出出力電極8
1と振動枝6、7の検出電極61、71、64、74と
を接続するために、結合基部2、振動枝3、4の先端に
は、引き回し導体膜23、26、65が形成され、検出
出力電極82と検出電極62、72、63、73とを接
続するために、結合基部2、振動枝3、4の先端には、
引き回し導体膜24、25、75が形成されている。
【0052】これによって、駆動側振動部1Aの駆動入
力電極51、52、駆動電極31〜34、41〜44
は、図3に示すような接続状態となり、検出側振動部1
Bの検出出力電極81、82、検出電極61〜64、7
1〜74は、図4に示すような接続状態となる。
【0053】上述の構造の圧電振動体1において、駆動
入力電極51、52間に駆動交流電圧を与えることによ
り、駆動側振動部1Aに、図中実線矢印のように、また
次の瞬間、図中点線矢印のように音叉振動モードが発生
する。尚、この音叉振動は、固有共振周波数が異なる検
出側振動部1Bに伝わらない。
【0054】この状態で、圧電振動体1全体に、回転運
動が加わると、コリオリ力が作用して、例えば図4に示
す検出側振動部1Bには、図中実線矢印のように、また
次の瞬間、図中点線矢印のようにバタ足振動が発生す
る。
【0055】また、上述したように、検出側振動部1B
の振動枝6、7の各主面に互いに対向するように並設さ
れた検出電極61と62との間、63と64との間、7
1と72との間、73と74との間に、バタ足振動と圧
電基板の分極方向(配向)との関係により所定の電界が
発生し、電位差が発生する。
【0056】そして、この電位は、中間保持枝8の一方
主面側に形成され検出出力電極81と検出出力電極82
とから抽出(検出信号)されることになる。
【0057】そして、この検出出力電極81、82から
得られる検出信号は、増幅器(オプアンプ)などを含む
外部回路で処理される。
【0058】このような構造の圧電振動体1は、圧電振
動体1を収容するケースの一部、例えば基板(図示せ
ず)上に、所定間隔で2つの導電性スペーサ(ホルダ
ー)部材を配置して、この2つのホルダー部材上に中間
保持枝5、8の駆動入力電極52、検出出力電極82と
接触するように導電性接着材を介して配置する。これに
より、圧電振動体1の機械的な保持が達成されるととも
に、基板の表面の所定回路配線と駆動入力電極52、検
出出力電極82との接続が達成される。尚、圧電振動体
1の一方主面側の駆動入力電極51、検出出力電極81
との接続は、例えばワイヤボンディング細線で行われ
る。
【0059】本発明の特徴的なことは、前記駆動側振動
部1Aの2つの振動枝3、4の枝間ピッチPDと、前記
検出側振動部1Bの2つの振動枝6、7の枝間チッピS
Dとを相違させている。従って、駆動側振動部1Aの振
動(音叉振動)、及び検出側振動部1Bの振動(バタ足
振動)が、夫々の振動部1A、1B内に閉じ込められ、
特に、検出側振動部1Bのバタ足振動が、結合基部2に
与える影響を抑えることができる。
【0060】具体的には、前記駆動側振動部1Aの2つ
の振動枝3、4の枝間ピッチをDPを検出側振動部1B
の振動枝6、7の枝間ピッチSPよりも小さくすること
で、検出側振動部1Bの2つの検出側振動枝6、7間の
捩じれによるローリング作用が、駆動側に及ぼす影響が
減少するとともに、圧電振動体全体のローリングによる
上下方向の振幅量が相対的に小さくなり、その結果、検
出側振動部1Bの機械的共振尖鋭度Qが向上する。
【0061】また、結合基部2を介して、互いに対向す
る前記駆動側振動部1Aの振動枝3、4と検出側振動部
1Bの振動枝6、7との長手方向中心軸が夫々変位して
いるため、直接検出側振動部1Bから駆動側振動部1A
にバタ足振動の影響が減少する。
【0062】以上の点によって、従来の検出側振動部1
Bで発生していたバタ足振動の影響が、結合基部2を越
えて、そのまま駆動側振動部1Aの振動枝3、4に伝搬
していたのに対して、図1、図2に示す圧電振動体1の
構造では、検出側振動部1Bの振動枝6、7のバタ足振
動が、結合基部2を越えて、駆動側振動部1Aの振動枝
3、4に伝わろうとしても、振動枝6、7の延長線上に
駆動側振動部1Aの振動枝3、4が存在していないた
め、実質的に検出側振動部1Bのバタ足振動が検出側振
動部1B内に閉じ込められるようになる。
【0063】
【実験例】本発明者らは、駆動側振動部1Aの駆動振動
枝3、4、検出側振動部1Bの検出振動枝6、7のピッ
チを種々変化させて、検出側振動部1Bの機械的共振尖
鋭度Qを測定した。
【0064】従来品として、図6、7に示す圧電振動体
の構造、即ち、駆動側振動部1Aの駆動振動枝3、4の
枝間ピッチDP、及び検出側振動部1Bの検出振動枝
6、7の枝間ピッチSPを同一(夫々DP=SP=1.
6mm)とした。尚、この場合、駆動振動枝3と検出振
動枝6との中心軸、駆動振動枝4と検出振動枝7との中
心軸を一致させている。
【0065】これに対して、本発明品は、まず、検出振
動枝6、7の枝間ピッチSPを1.6mm固定し、駆動
側振動部1Aの駆動振動枝3、4の枝間ピッチDPを
1.2〜3.0mmまで種々変化させた。
【0066】また、駆動振動枝3、4の枝間ピッチDP
を1.6mm固定し、検出側振動部1Bの検出振動枝
6、7の枝間ピッチSPを1.4〜3.0mmまで種々
変化させた。
【0067】その結果を表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】表1の結果から、駆動側振動部1Aの振動
枝3、4間の枝間ピッチDPと検出側振動部1Bの振動
枝6、7間の枝間ピッチSPとを相違させることによ
り、検出側振動部1Bのバタ足振動を駆動側振動部1A
に影響させることを抑えることができる。
【0070】特に、試料番号1、2、7から駆動側振動
部1Aの振動枝3、4の枝間ピッチDPを、検出側振動
部1Bの振動枝6、7の枝間ピッチSPに広くすると、
従来品(試料番号3)に比較して、機械的共振尖鋭度Q
が大きく向上する。
【0071】尚、駆動側振動部1Aの振動枝3、4の枝
間ピッチDPを、検出側振動部1Bの振動枝6、7の枝
間ピッチSPに対して、広く設定しすぎる(試料番号
8)と、逆に機械的共振尖鋭度Qが低下してしまう。こ
れは、駆動側振動部1Aで発生している音叉振動が、コ
リオリ力の作用により、検出側振動部1Bの振動枝6、
7でバタ足振動に変化してしまうが、この時、検出側振
動部1Bの振動枝6、7の枝間ピッチSPが広すぎるこ
とによって、音叉振動からバタ足振動への変換効率が低
下してしまうためと考えられる。従って、効率的な変化
を行うためにも、検出側振動部1Bの振動枝6、7の枝
間ピッチSPを、駆動側振動部1Aの振動枝3、4の枝
間ピッチDPの2倍未満の範囲で広くすることが重要で
ある。
【0072】尚、上述の検出側振動部1Bの検出電極、
検出出力電極は、主に検出側振動部1Bの両主面に形成
されているが、検出電極のみ、または検出出力電極の一
部のみを、検出側振動部1Bの主面と直交する側面に形
成してもよい。
【0073】また、検出側振動部1Bで発生するバタ足
振動を電気信号に変換するための電極の構造も種々に変
更することができる。
【0074】
【発明の効果】以上のように、駆動側振動部の振動枝の
枝間ピッチ、検出側振動部の振動枝の枝間ピッチとの関
係を所定関係に発生することにより、検出側振動部で発
生するバタ足振動などにに起因する結合基部の捩じれ作
用、駆動側振動部に対する影響を軽減することができ、
これによって、バタ足振動の振動損失を減少させること
ができ、機械的共振尖鋭度Qが向上し高い感度の検出信
号を得ることができる。
【0075】また、バタ足振動による結合基部での捩じ
れ、駆動側振動部への影響を有効に抑えることができる
ため、特に中間保持枝とプリント配線基板との機械的な
接合の信頼性、また、中間保持枝に形成された駆動入力
電極、検出出力電極と外部処理回路との電気的な接続信
頼性を向上こせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電振動体の表面側外観斜視図であ
る。
【図2】本発明の圧電振動体の裏面側外観斜視図であ
る。
【図3】圧電振動体を構成する駆動側振動部の電気的接
続状態を説明する概略図である。
【図4】圧電振動体を構成する検出側振動部の電気的接
続状態を説明する概略図である。
【図5】従来の圧電振動体の外観斜視図である。
【図6】従来の圧電振動体の表面側外観斜視図である。
【図7】従来の圧電振動体の裏面側外観斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・圧電振動体 1A・・・・駆動側振動部 1B・・・・検出側振動部 2・・・・・結合基部 3、4・・・・・駆動側振動部の振動枝 5・・・・・駆動側振動部の中間保持枝 6、7・・・・・検出側振動部の振動枝 8・・・・・検出側振動部の中間保持枝 31〜34、41〜44・・・・駆動電極 61、63、71、73 62、64、72、74・・検出電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四角形状を成す結合基部の対向しあう一
    方側面に駆動側振動部を構成する2つの振動枝及び該2
    つの振動枝間に中間保持枝を、他方側面に検出側振動部
    を構成する2つの振動枝及び該2つの振動枝間に中間保
    持枝を各々配置した圧電基板と、 前記駆動側振動部に駆動振動を発生させるために形成さ
    れた駆動電極及び駆動入力電極と前記検出側振動部で発
    生する振動を検出するために形成された検出電極及び検
    出出力電極とを有する圧電振動体において、 前記駆動側振動部の2つの振動枝の枝間ピッチDPと、
    前記検出側振動部の2つの振動枝の枝間チッピSPとが
    夫々相違していることを特徴とする圧電振動体。
  2. 【請求項2】 前記駆動側振動部の2の振動枝の枝間ピ
    ッチDPと検出側振動部の振動枝の枝間ピッチSPが、
    DP<SPであることを特徴とする請求項1記載の圧電
    振動体。
  3. 【請求項3】 結合基部を介して、互いに対向する前記
    駆動側振動部の振動枝と検出側振動部の振動枝との長手
    方向中心軸が夫々変位していることを特徴とする請求項
    1記載の圧電振動体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998007005A1 (fr) * 1996-08-12 1998-02-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Detecteur de vitesse angulaire

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998007005A1 (fr) * 1996-08-12 1998-02-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Detecteur de vitesse angulaire
AU711850B2 (en) * 1996-08-12 1999-10-21 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusyo Angular velocity detecting apparatus
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