JPH08201063A - 圧電振動体 - Google Patents

圧電振動体

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JPH08201063A
JPH08201063A JP7014804A JP1480495A JPH08201063A JP H08201063 A JPH08201063 A JP H08201063A JP 7014804 A JP7014804 A JP 7014804A JP 1480495 A JP1480495 A JP 1480495A JP H08201063 A JPH08201063 A JP H08201063A
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JP7014804A
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Mutsuaki Hirota
睦明 廣田
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、検出電極の形成が容易で、圧電基
板を小型化するとともに、保持構造が簡単となる圧電振
動体を提供する。 【構成】 駆動電極31〜34、41〜44を有する振
動枝3、4、及び駆動入力電極51、52を有する中間
保持枝5から成る駆動側振動部1Aと、検出電極61〜
64、71〜74を有する振動枝6、7、及び検出出力
電極81、82を有する中間保持枝8から成る検出側振
動部1Aとを結合基部を挟んで一体的に配置して成る圧
電振動体であり、中間保持枝5、8は、各振動枝3、
4、6、7と同一長さ方向に延出し、特に、検出電極、
中間保持枝5、8の駆動入力電極、検出出力電極が、圧
電振動体1の両主面に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、角速度センサに用いる
圧電振動体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラのブレ補正、自動車のナビゲーシ
ョン、移動体の姿勢制御に用いられる角速度センサが種
々提案されている。
【0003】例えば、米国特許明細書第4524619
号や特開平3−291517号などは、駆動側の音叉形
状の振動部と音叉形状の検出側振動部が一体化され、圧
電基板が全体としてH字状となった音叉振動モードも利
用した圧電振動体を有する角速度センサが提案されてい
る。
【0004】この圧電振動体91は、図8に示すよう
に、基本的には、H状の圧電基板、即ち結合基部92を
挟んで両端面方向に駆動側振動部91A及び検出側振動
部91Bが配置されている。
【0005】また、駆動側振動部91Aの電極構造は、
2本の振動枝93、94の四つの側面は、それぞれ駆動
電極93a〜93d、94a〜94d(93b、93
d、94b、94cは図に現れない)が夫々形成されて
いる。また、検出側振動部91Bの電極構造は、2本の
振動枝95、96の夫々の側面には平行状態に配置され
た第1及び第2の検出電極95a〜95d、96a〜9
6d(95a、95b、96a、96bは図に現れな
い)が形成されている。
【0006】具体的には、振動枝95の圧電基板の他方
側面となる側面に、第1及び第2の検出電極95a、9
5bが形成され、この側面と対を成す音叉内面側の側面
に第1及び第2の検出電極95c、95dが形成され、
振動枝96の音叉内面側の側面に第1及び第2の検出電
極96a、96bが形成され、この側面と対向する側
面、即ち圧電基板の一方側面となる側面に第1及び第2
の検出電極96c、96dが形成されている。
【0007】尚、駆動側振動部91Aと検出側振動部9
1Bの音叉振動モードでの固有共振周波数が異なるよう
に両振動部91A、91Bの振動枝93、94、95、
96の長さや幅などが異なっている。
【0008】この駆動側振動部91Aの振動枝93、9
4の四側面に形成した駆動電極93a〜93d、94a
〜94dに駆動用交番電圧を与えると、駆動側振動部9
1Aは一平面内で音叉振動が発生する。尚、この状態で
は、両振動部91A、91Bで固有共振周波数が異なる
ため、駆動振動部91Aの音叉振動によって、検出側振
動部91Bが音叉共振することがない。
【0009】ところが、この圧電振動体91に回転運動
(角速度)が加わると、駆動側振動部91Bの2つの振
動枝93、94はコリオリの力が作用して、回転運動の
角速度に比例した振幅で、圧電基板の平面に対して垂直
な方向に、交互に上下振動が発生する。この振動を以下
バタ足振動という。このバタ足振動は圧電基板全体に伝
わることになり、検出側振動部91Bの第1及び第2検
出電極95a〜95d、96a〜96d間に、バタ足振
動方向、圧電基板の分極方向(水晶基板においては結晶
軸方向)によって決定された電界が発生することにな
り、所定角速度に対応した検出信号を抽出することがで
きる。
【0010】尚、上述の圧電基板は、例えば結晶軸方向
を考慮して所定結晶面でカットされた水晶基板が用いら
れ、全体がH状となるようにエッチング処理された後、
圧電基板の両主面、該両主面と直交する両側面に夫々蒸
着法などによって各駆動電極93a〜93d、94a〜
94d、95a〜95d、96a〜96dが被着形成さ
れて構成される。
【0011】このような圧電振動体91を角速度センサ
として用いる場合は、金属ステム基板(図示せず)など
に、駆動側及び検出側の各振動部を構成する振動枝9
3、94、95、96が自由に振動できるように固定す
ることが重要である。
【0012】このため、上述の従来の圧電振動体91に
おいては、2つの振動部91A、91Bを結合する結合
基部92に、各振動枝93、94、95、96が延出す
る方向と直交する方向に保持枝97、98を設けてい
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の圧電振動体91
において、安定した特性を抽出するためには、検出側振
動部91Bに形成する第1及び第2の検出電極95a〜
95d、96a〜96dを高い精度でもって形成するこ
とが重要である。
【0014】この点、従来の圧電振動体91は、圧電基
板の側面を含む振動枝95、96の対向する1対の側面
に形成されている。即ち、2本の振動枝95、96が対
向しあう面に夫々第1及び第2の検出電極95a〜95
d、96a〜96dを形成すしているが、特に、内部側
の側面に形成される第1及び第2の検出電極95c、9
5d、96a、96bの電極形成は、圧電基板の両主面
から斜め蒸着によって形成しなくてはならず、蒸着マス
クを工夫し、複数回の蒸着を行う必要があり、電極形成
が非常に難しく、特に高い精度で検出電極95c、95
d、96a、96bを形成することが難しい。このた
め、この検出電極95c、95d、96a、96bを含
む検出電極95a〜95d、96a〜96dから検出信
号は、各圧電振動体91、91・・・間で特性がばらつ
いたり、歩留りが低下してしまうという問題点があっ
た。
【0015】また、上述の圧電振動体91をステム基板
などに実装する際の保持枝97、98が、振動枝93、
94、95、96の延びる方向と異なる方向に形成され
ているため、圧電振動体91全体が大型化してしまうと
いう問題点があった。
【0016】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、特に検出電極の形成が容易に
なり、且つ圧電基板を小型化するとともに、保持構造が
簡単となる圧電振動体を提供するものである。
【0017】また、別の目的は、検出電極から検出され
る信号の感度を2倍にすることができる圧電振動体を提
供するものである。
【0018】
【問題点を解決するための手段】本発明は、結合基部の
対向しあう一方端面に駆動側振動部を構成する2本の振
動枝及び該2本の振動枝間に中間保持枝を、他方端面に
検出側振動部を構成する2本の振動枝及び該2本の振動
枝間に中間保持枝を各々配置した圧電基板と、前記駆動
側振動部を構成する各振動枝の四面に形成され、且つ交
番駆動信号が印加される駆動電極と、前記駆動側振動部
の中間保持枝の両主面に形成され、且つ交番駆動信号が
供給される一方主面側駆動入力電極及び他方主面側駆動
入力電極と、前記検出側振動部を構成する各振動枝の両
主面に形成され、且つ互いに平行状態の第1及び第2の
検出電極と、前記検出側振動部の中間保持枝の両主面の
各々に、検出信号を抽出するための一方主面側検出出力
電極及び他方主面側検出出力電極、前記結合基部及び又
は振動枝の先端部に形成された前記駆動入力電極と駆動
電極とを接続するための第1の接続導体及び前記検出出
力電極と検出電極とを第2の接続する接続導体とから成
る圧電振動体である。
【0019】特に、上述の圧電振動体であって、検出側
振動部の一方主面において、第1の検出電極どうしは駆
動出力電極に接続されるとともに、一方主面側の第2の
検出電極は、振動枝の先端部を介して他方主面側の第1
の検出電極に接続される。
【0020】また、第2発明は、上述の圧電振動体であ
って、検出側振動部の両主面において、同一主面の検出
電極は同一主面の検出出力電極に接続されるとともに、
両主面の検出出力電極は差動増幅回路にに接続される圧
電振動体である。
【0021】
【作用】本発明によれば、駆動側振動部と検出側振動部
とを結合する結合基部から、各振動部の2本の振動枝の
対向部分、即ち、又部分から、振動枝の延出方向と同一
方向に延びる中間保持枝が形成されている。
【0022】この中間保持枝には、各振動枝に形成され
た駆動電極や検出電極と接続導体を介して接続された駆
動入力電極や検出出力電極が形成されている。
【0023】したがって、この圧電振動体を基板などに
機械的に保持するするとともに、外部回路と電気的に接
続するにあたり、この2つの中間保持枝を用いて行うこ
とによって、簡単に機械的な保持及び電気的な接続が達
成される。しかも、保持枝が振動枝と同一延出方向とな
っているため、従来の圧電基板のように大型化すること
が一切なく、小型で取扱いが極めて容易な圧電振動体と
なる。
【0024】また、検出側振動部において、振動枝の一
対側面に形成される検出電極や中間保持枝に形成される
検出出力電極は、圧電基板の両主面側のみに形成される
ことになるため、これら検出電極、検出出力電極を圧電
基板に被着形成する際の作業において、斜め蒸着などが
不要となり、非常に簡単となり、しかも、形状的にも非
常に精度の高いパターン形成が可能となる。
【0025】また、第2の発明(請求項3)において
は、上述の作用に加え、第1の検出電極を極性が変動す
る信号電位として、第2の検出電極を基準電位として用
いれば、一方主面側の第1の検出電極と接続される一方
主面側の検出出力電極から得られる電位と、他方主面側
の第1の検出電極と接続される他方主面側の検出出力電
極から得られる電位の位相が逆位相とすることができる
ため、差動増幅回路により検出信号の電圧を2倍に検出
することができ、高い感度の圧電振動体となる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の圧電振動体を図面を用いて説
明する。
【0027】図1は本発明の圧電振動体の外観斜視図で
あり、図2(a)は、一方主面側の平面図、図2(b)
は一方側面側の平面図、図2(c)は、他方主面側の平
面図、図2(d)は他方側面側の平面図であり、図3は
圧電振動体の駆動側振動部の電気的接続状況を説明する
概略図であり、図4は圧電振動体の検出側振動部の電気
的接続状況を説明する概略図である。
【0028】本発明の圧電振動体1は、駆動側振動部1
Aと検出側振動部1Bと結合基部2とから構成されてい
る。
【0029】圧電振動体1は、例えば水晶の結晶分極軸
に応じて所定カット、Zカットされた水晶基板などが例
示できる。その他に所定方向に分極処理された圧電性セ
ラミック基板なども例示できる。
【0030】結合基部2の一方側に配置された駆動側振
動部1Aには、2つの振動枝3、4の他にその振動枝
3、4の又部分に中間保持枝5が延出されている。ま
た、結合基部2の他方側に配置された検出側振動部1B
には、2つの振動枝6、7の他にその振動枝6、7の又
部分に中間保持枝8が延出されている。これにより、圧
電振動体1は全体として、「王」字状となっている。
尚、両振動部1A、1Bは夫々固有共振周波数が異なる
ように、振動枝3、4と6、7の長さや幅が異なってい
る。
【0031】この各振動部1A、1B及び結合基部2に
は、所定電極及び接続導体などが、金属導体、例えばク
ロム、Auなどの蒸着などによって形成されている。
【0032】駆動側振動部1Aを構成する2つの振動枝
3、4の各4面には、所定駆動信号を振動に変換させる
ための駆動電極31〜34、41〜44が形成されてお
り、中間保持枝5の両主面には駆動信号が入力される第
1の駆動入力電極51、第2の駆動入力電極52が形成
されている。
【0033】また、検出側振動部1Bを構成する2つの
振動枝6、7及び中間保持枝8には、角速度に対応する
バタ足振動を検出信号に変換するための検出電極61〜
64、71〜74が、中間保持枝8の両主面には変換さ
れた検出信号を外部回路に出力するための検出出力電極
81、82が夫々形成されている。詳しくは、振動枝6
の一方主面には、第1の検出電極61と第2の検出電極
62とが振動枝6の長さ方向に所定間隔を隔てて平行に
並んで形成されており、振動枝7の一方主面には第1の
検出電極71と第2の検出電極72とが振動枝7の長さ
方向に所定間隔を隔てて平行に並んで形成されており、
同様に、振動枝6、7の他方主面には第1の検出電極6
3、73と第2の検出電極64、74とが平行に並んで
形成されている。
【0034】即ち、振動枝6、7の検出電極61、6
2、71、72は、中間保持枝8の第1の検出電極81
と同一主面(一方主面側)に配置され、振動枝6、7の
検出電極63、64、73、74は、中間保持枝8の第
2の検出電極82と同一主面(他方主面側)に配置され
ている。
【0035】さらに、結合基部2及び駆動側振動部1A
の振動枝3、4の先端には、駆動電極31〜34、41
〜44と駆動入力電極51、52を接続する第1の接続
導体21、22、35、36、45、46が、また、結
合基部2及び検出側振動部1Bの振動枝6、7の先端に
は、検出電極61〜64、71〜74と検出出力電極8
1、82を接続する第2の接続導体23、24、25、
26、65、75が形成されている。尚、接続導体3
6、46は、駆動側振動部1Aの振動枝3、4の基部部
分に形成されており、以下、引き出し接続導体といい、
また、接続導体35、45、65、75は、夫々の振動
枝3、4、6、7の先端部には3面に引き回された接続
導体35、45、65、75が夫々形成されおり、以
下、引き回し接続導体という。
【0036】これらの各電極の接続状態を、図2を用い
て詳細に説明する。
【0037】駆動側振動部1Aにおいて、一方側主面の
図2(a)に示すように、中間保持枝5の駆動入力電極
51はその先端に接続パッド部51aを有し、その基部
が接続導体21に接続されている。この接続導体21は
振動枝4の駆動電極41に接続され、さらに、振動枝4
の先端の引き回し接続導体45によって、図2(c)に
示す駆動電極43に接続されている。また、接続導体2
1は振動枝3の基部部分に形成された引き出し接続導体
36を介して駆動電極34に接続され、さらに、図2
(d)に示す側面にまで延出され、振動枝3の駆動電極
32に接続されている。同様に、他方側主面の図2
(c)に示すように、中間保持枝5の駆動入力電極52
はその先端に接続パッド部52aを有し、その基部が接
続導体22に接続されている。この接続導体22は振動
枝3の駆動電極33に接続され、さらに、振動枝3の先
端の引き回し接続導体35によって、図2(a)に示す
駆動電極31に接続されている。また、接続導体22は
振動枝4の基部部分に形成された引き出し接続導体46
を介して駆動電極42に接続され、さらに、図2(b)
に示す側面にまで延出され、振動枝4の駆動電極44に
接続されている。検出側振動部1Bにおいて、一方側主
面の図2(a)において、中間保持枝8の検出出力電極
81はその先端に接続パッド部81aを有し、その基部
が接続導体23に接続されている。この接続導体23の
両端は振動枝6、7の中間保持枝8側に配置された第1
の検出電極61、71に接続されている。また、振動枝
6、7に第1の検出電極61、71に平行して配置され
た第2の検出電極62、72は、結合基部2に形成され
た接続導体24によって夫々接続されている。
【0038】同様に、他方側主面の図2(c)におい
て、中間保持枝8の検出出力電極82はその先端に接続
パッド部82aを有し、その基部が接続導体25に接続
されている。この接続導体25の両端は振動枝6、7の
中間保持枝8側に配置された第1の検出電極63、73
に接続されている。また、振動枝6、7に第1の検出電
極63、73に平行して配置された第2の検出電極6
4、74は、結合基部2に形成された接続導体26によ
って夫々接続されている。
【0039】さらに、振動枝6の一方主面側に形成した
第1の検出電極61は、振動枝6の先端部分の引き回し
導体65を介して、振動枝6の他方主面側に形成した第
2の検出電極64に接続されている。また、振動枝7の
一方主面側に形成した第2の検出電極72は、振動枝7
の先端部分の引き回し導体75を介して、振動枝7の他
方主面側に形成した第1の検出電極73に接続されてい
る。
【0040】従って、各電極の接続状態においては、駆
動側振動部1Aが図3のように、検出側振動部1Bが図
4のようになる。
【0041】上述の構造の圧電振動体1において、駆動
入力電極51、52の接続パッド部51a、52a間に
駆動交流電圧を与えることにより、駆動側振動部1A
に、図中実線矢印のように、また次の瞬間、図中点線矢
印のように音叉振動モードが発生する。尚、この音叉振
動は、固有共振周波数が異なる検出側振動部1Bに伝わ
らない。
【0042】この状態で、圧電振動体1全体に、回転運
動が加わると、コリオリ力が作用して、例えば図4に示
す検出側振動部1Bには、図中実線矢印のように、また
次の瞬間、図中点線矢印のようにバタ足振動が発生す
る。
【0043】また、上述したように、検出側振動部1B
の振動枝6、7の各主面には、第1の検出電極61、6
3、71、73と第2の検出電極62、64、72、7
4とが平行に並設されているため、このバタ足振動によ
って、振動枝6の一方主面の第1の検出電極61と第2
の検出電極62及び他方主面の第1の検出電極63との
間に、振動枝7の一方主面の第1の検出電極71と第2
の検出電極72及び他方主面の第1の検出電極73との
間に、また、同様に、振動枝6の他方主面の第1の検出
電極63と第2の検出電極64及び一方主面の第1の検
出電極61との間に、振動枝7の他方主面の第1の検出
電極73と第2の検出電極74及び一方主面の第1の検
出電極71との間に、夫々電位差が発生する。
【0044】この一方の電位は、中間保持枝8の一方主
面側に形成され、且つ一方主面側の第1の検出電極7
1、61に接続する検出出力電極81の接続パッド部8
1aから、もう一方の電位は、中間保持枝8の他方主面
側に形成され、且つ他方主面側の第1の検出電極73、
63に接続する検出出力電極82の接続パッド部82a
から出力される。
【0045】そして、この検出電極81、82から得ら
れる信号を、増幅器(オプアンプ)などを含む外部回路
で処理することによって、角速度に対応する電気的な検
出信号を得ることができる。
【0046】このような構造の圧電振動体1は、圧電振
動体1を収容するケースの一部、例えば基板(図示せ
ず)上に、所定間隔で2つの導電性ホルダー部材を配置
して、この2つのホルダー部材上に中間保持枝5、8の
他方面側主面の先端部が接触するように導電性接着材を
介して配置する。
【0047】尚、基板の表面には所定回路配線を形成し
ておき、圧電基板1の他方主面側の接続パッド52a、
82aと所定回路配線との接続を、前記導電性ホルダー
を介して、また、圧電基板1の一方主面側の接続パッド
51a、81aと所定回路配線との接続を、ワイヤボン
ディング細線を介して電気的に接続する。
【0048】上述の圧電振動体1によれば、 (1)基板に圧電振動体1を固定するための手段とし
て、振動枝3、4の同一長さ方向に延び、且つその間に
配置された中間保持枝5及び振動枝6、7と同一長さ方
向に延び、且つその間に配置された中間保持枝8を用い
て行われるため、圧電基板の特に幅方向、即ち振動枝
3、4、6、7の長さ方向と直交する方向の寸法を大き
くすることが一切なく、圧電振動体の小型化が達成でき
る。
【0049】(2)検出側振動部1Bの検出電極61〜
64及び71〜74が圧電基板の両主面に形成されてい
る。これらの電極61〜64、71〜74は特に検出信
号の特性のバラツキに影響を与えるが、両主面、即ち、
平面上での電極形成となるため、主面に蒸着用のマスク
を当てて蒸着するだけで、非常に簡単に且つ高い精度の
パターンで各電極61〜64、71〜74を安定的に形
成することができる。
【0050】(3)駆動電極31〜34、41〜44や
検出電極61〜64、71〜74と接続する駆動入力電
極51、52、検出出力電極81、82が中間保持枝
5、8の両主面に形成されているため、圧電振動体1を
実装基板上に機械的に保持すると同時に電気的な接続を
簡単に行うことができ、これによって、この圧電振動体
1を収容した角速度センサの構造を簡略化、小型化する
ことに大きく寄与することができる。
【0051】(4)圧電振動体1の圧電基板は、所定寸
法、例えば長さ方向、幅方向が所定値の矩形状水晶板を
多数枚重ね合わせて、長さ方向の両端からワイヤカット
で溝入れ加工することによって、概略「王」字状の圧電
基板を形成することができ、量産性に優れたものとな
る。
【0052】図5〜図7は、本発明の他の実施例を示す
圧電振動体1である。尚、図1〜図4に示す圧電振動体
と同一部分は同一符号を付して説明する。図5は、圧電
振動体1の外観斜視図であり、図6(a)は、一方主面
側の平面図、図6(b)は一方側面側の平面図(一方側
側面図)、図6(c)は、他方主面側の平面図、図6
(d)は他方側面側の平面図(他方側側面図)であり、
図7は圧電振動体の駆動側振動体部び検出側振動部の電
気的接続状況を説明する概略図である。
【0053】この発明において、図1〜図4の圧電振動
体1と異なる点は、検出側振動部1Bの振動枝6、7の
一方主面に形成された第1の検出電極61、71、第2
の検出電極62、72、及び振動枝6、7の他方主面に
形成された第1の検出電極63、73、第2の検出電極
64、74の接続構造である。
【0054】具体的には、図6(a)に示すように、検
出側振動部1Bの振動枝6、7の一方主面に形成された
第1の検出電極61、71は、結合基部2の一方主面に
形成した接続導体23によって接続され、中間保持枝8
の一方主面に形成された検出出力電極81に接続されて
いる。また、第2の検出電極62、72は、結合基部2
の一方主面に形成した接続導体27によって接続されて
いる。この接続導体27は、図6(d)に示す結合基部
2の側面を介して、図6(c)に示す結合基部2の他方
主面側に延出されている。尚、接続導体27は、図6
(b)に示すように、この結合基部2の側面にまで延出
した駆動側振動部1Aの振動枝4の駆動電極44に接続
されている。
【0055】また、図6(c)に示すように、検出側振
動部1Bの振動枝6、7の他方主面に形成された第1の
検出電極63、73は、結合基部2の他方主面に形成し
た接続導体25によって接続され、中間保持枝8の他方
主面に形成された検出出力電極82に接続されている。
また、第2の検出電極64、74は、結合基部2の一方
主面側から引き回された接続導体27に接続されてい
る。
【0056】上述の圧電振動体1では、駆動側振動部1
Aの振動枝3、4の駆動電極31、33、42、44
と、検出側振動部1Bの第2の検出電極体62、72、
64、74とが、例えば基準電位(0電位)で動作する
ことになる。
【0057】この駆動側振動部1Bの電気的な接続を図
7に示す。
【0058】上述のように接続する圧電振動体1は、検
出電極81、82からは、逆極性の電圧を取り出すこと
ができる。この2つの検出電極81、82から得られる
信号を外部回路を回路の差動増幅器に通すことにより、
図1〜図4に示す圧電振動体1の検出信号の電位差に比
較して2倍にすることができ、検出信号の感度を2倍と
することができる。また、無回転時(角速度がない状
態)において、差動増幅器からの出力をキャンセルする
ことができる。
【0059】尚、上述の各実施例において、図では、中
間保持枝5、8の幅は、振動枝3、4、6、7の幅と同
一に示しているが、この幅を振動枝3、4、6、7の幅
よりも小さくすることにより、より感度の高い圧電振動
体1にすることができる。
【0060】また、駆動側振動部1Aと検出側振動部1
Bの間で振動枝の幅寸法及び長さ寸方を変更したもので
あってもよい。これにより、駆動側振動部1Aの音叉振
動モードによって検出側振動部1Bが直接共振しないよ
うにし、角速度の検出に関連するバタ足振動モードに対
して高感度化することができる。
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば結合基部
から各振動枝の長さ方向と同一方向に延びる中間保持枝
が形成され、この中間保持枝には各振動枝に形成された
駆動電極や検出電極に接続された駆動入力電極や検出出
力電極が形成されている。
【0062】したがって、この圧電振動体を実装基板な
どに機械的に保持するするとともに、外部回路と電気的
に接続するにあたり、この2つの中間保持枝を用いて行
うことによって、簡単に機械的な保持及び電気的な接続
が達成される。
【0063】しかも、中間保持枝が振動枝と同一延出方
向となっているため、圧電基板の幅が従来のように大型
化することが一切なく、小型で取り扱いが極めて容易な
圧電振動体となる。
【0064】また、検出側振動部において、第1及び第
2の検出電極、該検出電極に接続した検出出力電極が、
圧電基板の両主面に形成されることになるため、各電極
の被着形成作業が非常に簡単となり、しかも、形状的に
も非常に精度の高い形状の制御が可能となる。
【0065】また、圧電振動体の形成において、ワイヤ
カット加工により、大量の圧電基板を安価に製造するこ
とができる。
【0066】また、第2の発明(請求項3)において
は、一方主面側の検出出力電極と第2の検出出力電極か
ら得られる信号の極性が逆極性とすることができるた
め、差動増幅器により検出信号を電位差を2倍に検出す
ることができ、高い感度の検出信号を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電振動体の外観斜視図である。
【図2】(a)〜(d)は圧電振動体の4面、即ち一方
主面、一方側面、他方主面、他方側面のそれぞれを示す
平面図である。
【図3】圧電振動体を構成する駆動側振動部の電気的接
続状態を説明する概略図である。
【図4】圧電振動体を構成する検出側振動部の電気的接
続状態を説明する概略図である。
【図5】本発明の他の圧電振動体の外観斜視図である。
【図6】(a)〜(d)は図5に示す圧電振動体の4
面、即ち一方主面、一方側面、他方主面、他方側面のそ
れぞれを示す平面図である。
【図7】図5に示す圧電振動体を構成する検出側振動部
の電気的接続状態を説明する概略図である。
【図8】従来の圧電振動体の外観斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・圧電振動体 1A・・・・駆動側振動部 1B・・・・検出側振動部 2・・・・・結合基部 3、4・・・・・駆動側振動部の振動枝 5・・・・・駆動側振動部の中間保持枝 6、7・・・・・検出側振動部の振動枝 8・・・・・検出側振動部の中間保持枝 31〜34、41〜44・・・・駆動電極 61、63、71、73・・第1の検出電極 62、64、72、74・・第2の検出電極 21〜27、28・・・接続導体 35、45、65、75・・・引き回し接続導体 36、46・・・・・・・・・引き出し接続導体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合基部の対向しあう一方端面に駆動側
    振動部を構成する2本の振動枝及び該2本の振動枝間に
    中間保持枝を、他方端面に検出側振動部を構成する2本
    の振動枝及び該2本の振動枝間に中間保持枝を各々配置
    した圧電基板と、 前記駆動側振動部を構成する各振動枝の四面に形成され
    た駆動電極と、 前記駆動側振動部の中間保持枝の両主面に形成された駆
    動入力電極と前記検出側振動部を構成する各振動枝の両
    主面に、互いに平行状態に形成された第1及び第2の検
    出電極と、 前記検出側振動部の中間保持枝の両主面に形成された検
    出出力電極と、 前記結合基部及び又は振動枝の先端部に形成された前記
    駆動入力電極と前記駆動電極とを接続するための第1の
    接続導体及び前記検出出力電極と前記検出電極とを接続
    する第2の接続導体とから成る圧電振動体。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載された圧電振動体で
    あって、検出側振動部の一方主面において、第1の検出
    電極どうしは同一主面に形成された駆動出力電極に接続
    されるとともに、一方主面側の第2の検出電極は、他方
    主面側の第1の検出電極に接続されることを特徴とする
    圧電振動体。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載された圧電振動体で
    あって、検出側振動部の両主面において、第1の検出電
    極は同一主面に形成された検出出力電極に夫々接続され
    るとともに、両主面の検出出力電極は差動増幅回路に接
    続されることを特徴とする圧電振動体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004079296A1 (ja) * 2003-03-06 2004-09-16 Nec Corporation 六脚型圧電振動ジャイロスコープ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004079296A1 (ja) * 2003-03-06 2004-09-16 Nec Corporation 六脚型圧電振動ジャイロスコープ
US7216540B2 (en) 2003-03-06 2007-05-15 Nec Corporation Six-legged type piezoelectric vibration gyroscope

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