JPH0987865A - 光輝焼鈍炉入側のステンレス鋼板洗浄方法及びその装置 - Google Patents

光輝焼鈍炉入側のステンレス鋼板洗浄方法及びその装置

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JPH0987865A
JPH0987865A JP24960595A JP24960595A JPH0987865A JP H0987865 A JPH0987865 A JP H0987865A JP 24960595 A JP24960595 A JP 24960595A JP 24960595 A JP24960595 A JP 24960595A JP H0987865 A JPH0987865 A JP H0987865A
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Genichi Ishibashi
源一 石橋
Toshiya Hagiwara
俊哉 萩原
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 ステンレス鋼板を光輝焼鈍する前に、鋼板
表面に付着した圧延油などの付着物を効率的に除去する
方法と装置を提供する。 【解決手段】 脱脂槽1で用いる脱脂原液の希釈水9、
洗浄機3で用いる洗浄水10として電気伝導度がそれぞれ
200 μS/cm以下、50μS/cm以下の水を使用する。さらに
50μS/cm以下の水を効率よく精製するために、イオン交
換装置5、酸供給装置6及びアルカリ供給装置7、熱交
換器8を付設した脱脂槽、機械的清掃機2、洗浄機3お
よび乾燥機4からなる鋼板洗浄装置を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼板
(以下鋼板と略す)表面に付着している圧延油、グライ
ンダ研削油及び鉄粉その他の付着物をより効率的に鋼板
表面から除去するとともに、焼鈍後の鋼板表面の光沢を
改善する光輝焼鈍炉入側のステンレス鋼板洗浄方法及び
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼板の光輝焼鈍プロセスを以
下に説明する。先ず熱間圧延後に焼鈍及び酸洗された鋼
板は、鋼板表面の粒界浸食溝、表層の凸凹欠陥を除去す
るためにグラインダで数10μm 程度研削され、冷間圧延
により所定の厚みまで圧延され、その後鋼板はH2 75
%,N2 25%の還元雰囲気下で光輝焼鈍処理が施され
る。
【0003】一般的に、焼鈍炉入側に設置されている脱
脂槽などで圧延油、グラインダ研削油及び冷間圧延時に
鋼板表面に付着した鉄粉その他の付着物を除去し、鋼板
表面を清浄にした後に、光輝焼鈍炉で還元性雰囲気下で
焼鈍し、鋼板表面の光沢を確保するとともに油及び鉄粉
に起因する欠陥の発生を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鋼板表
面に付着している圧延油、グラインダ研削油及び鉄粉等
の付着物は鋼板表面との接着力が強い。従って付着物は
脱脂槽などでは完全に除去されずに焼鈍処理されるのが
通常であり、鋼板に油焼き付き等の模様が発生したり、
鉄粉が焼鈍炉のロールに付着することによりロール疵が
発生したりする問題が生じている。
【0005】この問題点を解決する方法として脱脂槽の
脱脂液中にキレート剤等を投入する方法が提案され、キ
レート等を脱脂液中に微量に混入させることで付着物の
除去能力はかなり改善されると報告されている。しかし
ながら廃液中のCOD等の環境問題、又原単位等のコス
トの問題があり、必ずしも実用化されていないのが実情
である。
【0006】本発明は、かかる問題点を克服し、低コス
トで脱脂能力を大幅に改善することを目的として発明さ
れたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、光輝焼鈍炉
入側で焼鈍前のステンレス鋼板表面に付着した圧延油、
グラインダ研削油及び鉄粉等の付着物を除去するステン
レス鋼板洗浄方法において、先ず脱脂槽において、脱脂
原液と電気伝導度が200 μS/cm以下の希釈水とを混合し
所定の濃度に調整された脱脂液中に鋼板を浸漬・脱脂
し、次に機械的清掃機で鋼板を清掃し、洗浄機で電気伝
導度が50μS/cm以下の洗浄水でその鋼板を洗浄し、最後
に乾燥機で乾燥することを特徴とする光輝焼鈍炉入側の
ステンレス鋼板洗浄方法であり、原水の電気伝導度を
所定値に調整する単数又は複数のイオン交換装置、該イ
オン交換装置内の交換樹脂を再生させるための酸供給装
置及びアルカリ供給装置、電気伝導度が調整された希釈
水および/または洗浄水を所定の温度に加熱するための
熱交換器を付設したことを特徴とする脱脂槽、機械的清
掃機、洗浄機および乾燥機からなる光輝焼鈍炉入側のス
テンレス鋼板洗浄装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、鋼板表面に付着してい
る圧延油、グラインダ研削油、鉄粉その他の付着物が電
気伝導度の低い水で洗浄すると容易に除去できることに
着目し発明されたものである。前記付着物は、油系が主
体であり極性がなく電気伝導度が一般的に低い。一方脱
脂液の希釈水および鋼板の洗浄水に使用される水は、不
純物としてCa、K、Mg、Na、Cl、SO4 等の陽イオン、陰
イオンを含有しており極性が高く電気伝導度が高い。従
って、鋼板の付着物と脱脂液・洗浄水は相互に相反する
特性を有しているため鋼板の洗浄性が著しく悪く、キレ
ート剤等を脱脂液に投入せねばならず非常に効率の悪い
結果になり、また廃液中にCODが増加し環境問題を発
生させる。
【0009】発明者らが調査したところによると、図1
に示すように洗浄水の電気伝導度を50μS/cm以下まで低
下させた洗浄水は非常に洗浄性能を改善できるので、洗
浄水の電気伝導度を50μS/cm以下に限定する。又脱脂液
の希釈水は200 μS/cm以下の電気伝導度にすることで非
常に洗浄脱脂を改善できるので、脱脂原液の希釈水の電
気伝導度を200 μS/cm以下に限定する。
【0010】また、上記希釈水、洗浄水はイオン交換装
置で精製させるため、光輝焼鈍炉の脱脂装置に附属させ
た単数又は複数のイオン交換装置、イオン交換樹脂を再
生させるための塩酸の供給装置及び苛性ソーダ供給装
置、希釈水、必要に応じ洗浄水を所定の温度に間接加熱
するための熱交換器、を付設した脱脂槽、機械的清掃
機、洗浄機および乾燥機からなる鋼板洗浄装置は請求項
1記載の鋼板洗浄方法を効率よく達成するために非常に
有効な装置である。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図2にしたがって説明す
る。入側から通板された鋼板Sは先ず脱脂槽1で脱脂さ
れる。この脱脂槽には効率を上げるために電解を用いて
もよい。次いで鋼板Sはブラシロールなどの機械的清掃
機2で表面に付着している油分、鉄分を除去したのちス
プレーなどの洗浄機3で仕上げ洗浄され最終的にドライ
ヤなどの乾燥機4で乾燥後、焼鈍炉で熱処理される。
【0012】ここで50μS/cm以下の電気伝導度である希
釈水、洗浄水は、原水12を単数又は複数のイオン交換装
置5で精製して得られるが、このイオン交換装置で使用
されるイオン交換樹脂は経時的に劣化し性能が低下する
ため一定時間ごとに酸供給装置6、アルカリ供給装置7
で逆洗される。このようにして精製された希釈水、洗浄
水は、脱脂性能を上げるために熱交換器8によって所定
の温度に間接加熱され、脱脂槽の希釈水9、洗浄機3の
洗浄水10として、又はそのまま加熱せず洗浄機の洗浄水
10として供給される構成となっている。そして、鋼板S
の洗浄に使用した排水は排水タンク11に導かれる。ま
た、バルブ13は希釈水の電気伝導度を調節するためのも
ので、原水を混合して所望の電気伝導度にする。
【0013】次に本発明を用いた場合の鋼板の洗浄度の
調査結果を図3、図4を用いて説明する。図3はグロー
放電発光分析法(GDS)により、焼鈍後のC、S、C
a、Clの鋼板表層部の濃化状況、すなわち濃度を調査し
た結果であり、(a)は従来法、(b)は本発明による
濃度を示している。図3から本発明により、大幅にこれ
らの付着物が鋼板表面より消失して、鋼板表面が清浄化
されているのがわかる。
【0014】また、図4に光沢度と白色度との関係の調
査結果を示す。光沢度と白色度との関係は板面の清浄度
を表すものであるが、本発明によると光沢度、白色度の
いずれもが大幅に改善されているのがわかる。
【0015】
【発明の効果】本発明を用いると、つぎのような効果が
ある。 キレート剤等を用いたときのように環境問題を発生さ
せることなく、かつ安価に鋼板表面を清浄化できる。 鋼板表面を清浄化して焼鈍するため、焼鈍後の鋼板表
面にCa、K、Mg、Na、Cl、SO4 が付着及び焼き付かず表
面の光沢が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】洗浄水、希釈水の電気伝導度と付着物除去状況
との関係を示すグラフである。
【図2】本発明例を示す鋼板洗浄装置の配置図である。
【図3】鋼板厚み方向のC、Sなどの濃度を示すグラフ
で、(a)は従来法、(b)は本発明を示す。
【図4】光沢度と白色度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 脱脂槽 2 機械的清掃機 3 洗浄機 4 乾燥機 5 イオン交換装置 6 酸供給装置 7 アルカリ供給装置 8 熱交換器 9 希釈水 10 洗浄水 11 排水タンク 12 原水 13 バルブ S 鋼板 P ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光輝焼鈍炉入側で焼鈍前のステンレス鋼
    板表面に付着した圧延油、グラインダ研削油及び鉄粉等
    の付着物を除去するステンレス鋼板洗浄方法において、 先ず脱脂槽において、脱脂原液と電気伝導度が200 μS/
    cm以下の希釈水とを混合し所定の濃度に調整された脱脂
    液中に鋼板を浸漬・脱脂し、次に機械的清掃機で鋼板を
    清掃し、洗浄機で電気伝導度が50μS/cm以下の洗浄水で
    その鋼板を洗浄し、最後に乾燥機で乾燥することを特徴
    とする光輝焼鈍炉入側のステンレス鋼板洗浄方法。
  2. 【請求項2】 原水の電気伝導度を所定値に調整する単
    数又は複数のイオン交換装置、該イオン交換装置内の交
    換樹脂を再生させるための酸供給装置及びアルカリ供給
    装置、電気伝導度が調整された希釈水および/または洗
    浄水を所定の温度に加熱するための熱交換器を付設した
    ことを特徴とする脱脂槽、機械的清掃機、洗浄機および
    乾燥機からなる光輝焼鈍炉入側のステンレス鋼板洗浄装
    置。
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