JPH0987240A - ポリウレタン組成物 - Google Patents

ポリウレタン組成物

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JPH0987240A
JPH0987240A JP25696A JP25696A JPH0987240A JP H0987240 A JPH0987240 A JP H0987240A JP 25696 A JP25696 A JP 25696A JP 25696 A JP25696 A JP 25696A JP H0987240 A JPH0987240 A JP H0987240A
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JP
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compound
reaction
dimethyl carbonate
formamide
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JP25696A
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English (en)
Inventor
Takashi Okawa
大川  隆
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐候性、耐腐食性等の優れた性能を有する塗料
や接着剤が得られる高純度のポリウレタン組成物を提供
する。 【解決手段】ホスゲンを使用せずに製造された炭酸ジメ
チルと、ホルムアミド化合物またはアミン化合物を出発
原料として製造されるポリウレタン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗料や接着剤等の原
料として有用なポリウレタン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン化合物は、工業的には第一
級アミン化合物とホスゲンとの反応によって製造される
イソシアネート化合物から製造されている。現行ホスゲ
ン法は、毒性の強いホスゲンの取扱いや塩酸の処理、装
置の腐食性等の他に、イソシアネート中に塩素含有の副
生物が含まれる欠点が知られており、これに代る工業的
製造法の開発が望まれている。近年このような背景から
有毒なホスゲンを使用しない方法が種々提案されてい
る。
【0003】ホスゲンを使用しないイソシアネート化合
物の製造法には、出発主原料により分類すればホルムア
ミド化合物、アミン化合物及びニトロ化合物を使用する
方法がある。また反応工程により大別すれば、一段反応
で直接イソシアネート化合物を得る方法と、まずウレタ
ン化合物を製造し、次いでそれを加熱分解する二段反応
によるイソシアネート製造法とがある。
【0004】ホルムアミド化合物を出発主原料とする方
法には、脱水素反応により直接イソシアネートを得る方
法がある。米国特許第 3,960,914号は、Pd等の白金族触
媒を用いてホルムアミド化合物を非水系の溶媒中で脱水
素する方法であるが、反応速度が小さく、イソシアネー
ト化合物への選択率は 30%と低い欠点がある。特開昭54
-39018号は、Ag系触媒存在下ホルムアミド化合物を限定
された接触時間で気相酸化脱水素する方法であるが、実
施例によればイソシアネート化合物の収率は 21%と低く
実用性に乏しい。また米国特許第 3,277,140号は、ヘテ
ロ環式窒素化合物の存在下、ホルムアミド化合物を臭素
等のハロゲンと反応させる方法であるが、この方法では
イソシアネート化合物の収率は充分でなく、また生成す
るイソシアネート化合物1モル当たり4倍モルのヘテロ
環式化合物がハロゲン化物として消費されるので経済的
に好ましくない。
【0005】一方、米国特許第 4,661,217号には、アル
コール溶媒中、NaBrを支持電解質として、グラファイト
電極上でホルムアミド化合物を酸化して対応するウレタ
ン化合物を製造する方法が開示されている。ここで得ら
れるウレタン化合物は、加熱分解によりイソシアネート
化合物に変換できることからホルムアミド化合物を出発
原料とする非ホスゲン法プロセスを開発できる可能性が
示唆される。しかしながら、この方法についてウレタン
合成工程について検討した結果では、比較的高いウレタ
ン収率が得られるが、電極の劣化が著しいため工業規模
装置での実施は難しい面があることが判った。
【0006】一方、アミン化合物と炭酸ジメチルとから
ウレタン化合物を製造する方法が知られている(特公昭
51-33095号、特開昭57-82361号、米国特許4,395,565
号) 。この方法はルイス酸触媒、鉛、チタン或いはジル
コニウム系触媒、アルカリ触媒等の存在下、アミン化合
物と炭酸ジメチルを反応させるものであるが、実施例に
よれば一般的に反応速度が小さく、また副生物としてメ
チル化物が生成し易いためウレタン収率が低い欠点があ
る。この改良法として副反応のメチル化反応が起りにく
い特定のアミン化合物に着目し、炭酸ジメチル中の水分
0.2%未満とし、アミン化合物及びナトリウムメチラート
触媒を連続添加又は断続添加する方法も提案されている
(国際公開88-05430号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く有毒なホス
ゲンを使用しないイソシアネートの製造法が種々提案さ
れているが、イソシアネート化合物の収率が充分でな
く、また工業化する上で多くの問題をかかえている。一
方、従来製造されているポリウレタン組成物は純度が低
く、ホスゲンに由来する塩素化合物が存在するので該ポ
リウレタン組成物から得られる塗料や接着剤は腐食性を
含むものであり、耐候性等の低い原因となっている。本
発明の目的は、塗料や接着剤等の原料として優れた性能
を有するポリウレタン組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の如
き課題を有するポリウレタン組成物について鋭意研究を
重ねた結果、ホスゲンを使用せずに製造された炭酸ジメ
チルと、ホルムアミド化合物またはアミン化合物を出発
原料とすることにより、高純度ポリウレタン組成物が得
られ、ホスゲンに由来する塩酸等からの装置の腐食性が
回避され、耐候性、耐腐食性等の優れた性能を有する塗
料や接着剤が得られることを見出し、本発明を完成する
に至った。即ち本発明は、ホスゲンを使用せずに製造さ
れた炭酸ジメチルと、ホルムアミド化合物またはアミン
化合物を出発原料として製造されるポリウレタン組成物
である。
【0009】本発明のポリウレタン組成物の製造方法は
特に限定されないが、例えば次のような工程から製造さ
れる。 (a)ホスゲンを使用せずに製造された炭酸ジメチルと、
アルカリ触媒存在下ホルムアミド化合物、又はアルカリ
触媒とギ酸メチル存在下アミン化合物を反応させて対応
するウレタン化合物を製造する第1反応工程 (b)該ウレタン化合物を 150〜350 ℃の温度で加熱分解
させ、生成したメタノール及び対応するイソシアネート
化合物を別々に回収する第2反応工程、および (c)得られたイソシアネート化合物からポリウレタン組
成物を製造する第3反応工程。
【0010】本発明においてイソシアネート化合物を得
る第1反応工程と第2反応工程は次の一般式及びで
表される。第1反応工程では、ホルムアミド化合物と炭
酸ジメチルから対応するウレタン化合物とギ酸メチルが
生成する。次いで第2反応工程では、ウレタン化合物か
ら対応するイソシアネート化合物とメタノールが生成す
る。この式の第1反応工程では、アルカリ触媒、例え
ばナトリウムメチラート触媒と、ホルムアミド化合物及
び炭酸ジメチルを一括仕込み、常圧、還流下で反応させ
るだけで、大きな反応速度をもって対応するウレタン化
合物が高収率で得られる。 R(NHCOH)n + nCO(OCH3 ) 2 → R(NHCOOCH3 ) n + nHCOOCH3 R (NHCOOCH3 ) n → R(NCO)n + nCH3 OH
【0011】本発明に使用されるホルムアミド化合物は
種々の方法で入手できるが、次の一般式で表せるよう
に対応するアミン化合物とギ酸メチルとの反応により製
造するのが好ましい。ここでのギ酸メチルは、式の第
1反応工程で生成するギ酸メチルをリサイクルして使用
できるので有利である。 R(NH2 ) n + nHCOOCH3 → R(NHCOH)n + nCH3 OH
【0012】この反応はアミン化合物とギ酸メチルを、
無触媒、常温、常圧下、単に混合するだけで定量的に進
行し、反応速度が極めて大きいことが特徴である。従っ
て別の好ましい反応態様として、式と式の反応を同
時に実施することが可能である。即ちアルカリ触媒の存
在下ギ酸メチル、アミン化合物と炭酸ジメチルとを in
sute法で反応させることによって、大きい反応速度と高
収率で対応するウレタン化合物を得ることができる。
【0013】前述したようにアミン化合物と炭酸ジメチ
ルとからウレタン化合物とメタノールが生成する反応は
既に知られており次の一般式で表される。 R(NH2 ) n + nCO(OCH3 ) 2 → R(NHCOOCH3 ) n + nCH3 OH この反応について関連成分を追跡した結果、ホルムアミ
ド化合物が反応中間体として認められないことが分かっ
た。一方本発明方法では、ホルムアミド化合物と炭酸ジ
メチルの反応において大きな反応速度が得られること
が一つの特徴である。従って本発明の別法において、ギ
酸メチル存在下、アミン化合物と炭酸ジメチルを反応さ
せる利点は、ホルムアミド化合物を中間反応体として反
応速度が著しく促進されることにある。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において主原料となるホル
ムアミド化合物は、芳香族系ホルムアミド化合物と脂肪
族系ホルムアミド化合物に分類される。特に好ましく用
いられるのは、ホルムアミド基を2個有する脂肪族系ホ
ルムアミド化合物である。脂肪族系ホルムアミド化合物
には、分子構造上で分類すると、脂環式ホルムアミド化
合物と鎖状脂肪族ホルムアミドがある。工業的に有用な
イソシアネート化合物に対応する原料としては、例え
ば、 N,N'-[1,3-フェニレンビス(メチレン)]ビスホ
ルムアミド及び同構造の 1,4- 異性体、 N,N'-[1,3-シ
クロヘキシルビス(メチレン)]ビスホルムアミド及び
同構造の 1,4- 異性体、3-ホルムアミドメチル-3,5,5,-
トリメチル-1- ホルムアミドシクロヘキサン、1,6-ヘキ
サメチレンジホリムアミド等が挙げられる。一方、別法
においても主原料として m- 及び p- キシリレンジアミ
ン、 N,N'-[1,3-シクロヘキシルビス(メチレン)]ビ
スアミン及びその 1,4- 異性体が有利に使用できる。こ
れらから付加価値の高い脂肪族系ジイソシアネート化合
物が得られるが、本発明方法によって芳香族系ジアミン
化合物からも汎用性の高い芳香族系ジイソシアネート化
合物を製造することもできる。
【0015】副原料の炭酸ジメチル及び添加物のギ酸メ
チルは、市販品をそのまま、又は必要に応じて精製して
用いられる。これらの原料は、触媒量の低減化、及び活
性の維持のために水分をできるだけ除去することが好ま
しい。本発明における炭酸ジメチルの使用量は、ホルム
アミド化合物のホルムアミド基の1モルに対して 1〜20
モルの範囲、好ましくは1〜10モルの範囲である。1モ
ル未満の使用量では、未反応ホルムアミドが残り、また
20モルより多い量では、空時収率が低下し実用的ではな
い。別法のアミン化合物を主原料にする場合も同様に、
アミノ基の1モルに対する炭酸ジメチル使用量は、1〜
20モルの範囲、好ましくは1〜10モルの範囲である。ギ
酸メチルの添加量はアミノ基の1モルに対して 0.1〜5
モルの範囲、好ましくは 0.1〜1モルの範囲である。0.
1 モル未満の使用量ではギ酸メチルによる反応促進効果
は少なく、 5モルより多い量では空時収率が低下し好ま
しくない。
【0016】本発明に使用されるアルカリ触媒は、アル
カリ金属、アルカリ土類金属のアルコラートが好まし
い。具体例としては、ナトリウム、カリウム、リチウ
ム、カルシウム、バリウム等のメチラート、エチラート
等が挙げられる。実用的には、入手の容易さ、経済性の
面でナトリウムメチラートが好適である。アルカリ触媒
は、固体、或いは溶液状態の何れでも使用できるが、市
販品として入手できるナトリウムメチラート・メタノー
ル溶液が最も好ましい。アルカリの使用量は、ナトリウ
ムメチラートの場合、原料のフルムアミド化合物に対す
るモル比として0.05〜0.2 、好ましくは0.01〜0.12であ
る。モル比が 0.005より少ない使用量では充分な反応速
度が得られず、また 0.2より多い使用量では触媒費が嵩
み経済的に不利となる。
【0017】本発明において主原料が固体、或いは生成
するウレタン化合物が固体として析出する場合には、溶
媒を使用して好適に実施できる。溶媒としては、原料、
触媒及び生成するウレタン化合物に不活性であることが
必要であり、具体例としては、メタノール、エタノール
等のアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の炭化水素および
スルホラン等が使用できる。溶媒の使用量は必要最少量
とするのが有利であり、通常は主原料に対して1〜10重
量倍の範囲である。
【0018】第1反応工程の反応操作は、ホルムアミド
化合物、炭酸ジメチル及びアルカリ触媒、別法では、ア
ミン化合物、ギ酸メチル、炭酸ジメチル及びアルカリ触
媒に、必要に応じ溶媒を一括仕込み反応させることによ
って充分な反応速度でウレタン化合物が収率よく得られ
る。またバッチ反応の場合には、必要に応じてアルカリ
触媒のみを連続的または断続的に供給することもでき
る。更にホルムアミド化合物、炭酸ジメチル及びアルカ
リ触媒の反応では、生成するギ酸メチルを反応蒸留によ
り連続的に系外に抜出す方法も好適に実施できる。第1
反応工程では、反応温度 0〜150 ℃の範囲において常圧
または加圧下の反応を実施することができる。しかしな
がら実用的には、常圧下、反応温度 20 〜90℃の範囲に
おいて還流状態で反応させるのが好ましい。
【0019】生成したウレタン化合物は、反応生成液か
ら蒸留、溶媒抽出、洗浄、中和、晶析等を組合せること
により種々の方法で回収し更に精製することができる。
具体的に一例を示せば次のようになる。反応生成液から
常圧または減圧下、通常の蒸発、或いは単蒸留操作によ
り炭酸ジメチル、ギ酸メチル、メタノールを回収する。
ここで得られた蒸発濃縮物を炭化水素溶媒、例えばベン
ゼン、トルエン、キシレン等に溶解させた後、酸水溶液
を加え撹拌することによるアルカリ触媒の中和処理を行
なう。酸としては、鉱酸、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リ
ン酸等が使用できる。中和処理液は2層に分離するの
で、水層を分離した後、ウレタン化合物を含む有機層を
更に水洗浄するのが好ましい。有機層からは、通常の蒸
発、単蒸留操作により溶媒回収、又は晶析操作によって
ウレタン化合物が回収できる。特にウレタン化合物が常
温で固体の場合には、工業的にはこの有機層の溶媒と次
の熱分解工程で使用する高沸点溶媒とを溶媒交換する手
法でウレタン化合物を溶液の形態として取扱うのが実用
的である。
【0020】第2反応工程では、上記方法で回収及び精
製したウレタン化合物を使用し、それを熱分解させるこ
とによりメタノールと目的とするイソシアネート化合物
を得ることができる。この熱分解反応は生成するイソシ
アネート化合物より高沸点を有する不活性溶媒中で実施
し、発生したメタノール及びイソシアネート化合物の混
合蒸気を分縮させるのが好ましい。その溶媒としては、
ウレタン化合物の熱分解で生成したイソシアネート化合
物を選択的に系外へ抜出し凝縮分離させるためには沸点
差の大きい方が良く、特に40℃以上の温度差がある溶媒
が好ましい。溶媒の具体的な例としては、フタル酸ジオ
クチル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジドデシル、フタ
ル酸ジフェニル等のエステル類、ジベンジルトルエン、
ピレン、トリフェニルメタン、ブロムナフタリン、フェ
ニルナフタリン、ベンジルナフタリン等の熱媒体として
常用されている芳香族炭化水素が好ましい。これらの溶
媒の使用量は、ウレタン化合物に対して 0.1〜100 重量
倍であり、好ましくは 0.5〜50重量倍である。
【0021】ウレタン化合物の熱分解温度は 150〜350
℃の範囲、好ましくは 200〜300 ℃の範囲である。 150
℃より低い温度では分解速度が小さく、 350℃より高い
温度では副生物の生成が増加する。操作圧力は上記分解
温度に対応してメタノール及びイソシアネート化合物が
気化し得る圧力であり、通常は 1〜500mmHg の範囲で実
施される。かくしてウレタン化合物の熱分解により生成
したメタノールとイソシアネート化合物との混合蒸気
は、反応蒸留形式で系外へ抜出すのが好ましく、次いで
各々留分の凝縮温度の差を利用して別々に分離回収する
ことができる。第3反応工程では、常法により第2反応
工程で得られたイソシアネート化合物とポリオールを重
合させることによってポリウレタン化合物が得られる。
なお本発明の方法は回分式及び連続式の何れでも好適に
実施できる。
【0022】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明について更に詳
しく説明する。なお第3反応工程は常法によるので実施
例は省略した。 (参考例・ホルムアミド化合物の合成)m-メタキシリレ
ンジアミン 200g とメタノール 300g を撹拌機を備えた
1000mlの丸底フラスコに仕込み、氷・水浴中に設置し
た。このフラスコ中にギ酸メチル212g を10分間で滴下
した後、約10分間撹拌した。次にフラスコをロータリー
エバポレーターに移し、温水浴(70℃)中、常圧、続い
て減圧下でギ酸メチル及びメタノールを全量回収して白
色結晶を得た。この乾燥品は 281g であり、NMR分
析、IR分析、元素分析及び液体クロマトグラフ分析の
結果、N,N'-[1,3-フェニレンビス(メチレン)]ビスホ
ルムアミドを同定すると共に、収率 99.6%であることを
確認した。
【0023】(第1反応工程・ウレタン合成実験) 実施例1 N,N'-[1,3-フェニレンビス(メチレン)]ビスホルム
アミド(以後、メタキシリレンジホルムアミドと称す
る) 20g 、炭酸ジメチル 60g、及びナトチウムメチラー
トの 22.5%メタノール溶液 2g を、還流冷却器、温度計
および撹拌用のスターラーを備えた200ml 三口フラスコ
に一括仕込み、ウオーターバス中に設置した。ウオータ
ーバス温度を70℃に昇温した後、還流下1時間反応させ
た。反応後、反応生成液について液体クロマトグラフ及
びガスクロマトグラフ分析の内部標準法で分析した結
果、メタキシリレンジホルムアミド基準で N,N'-[1,3-
フェニレンビス(メチレン)]ビスカルバミン酸メチル
(以後、メタキシリレンジカーバメートと称する)が収
率 96.6%で生成していることが分かった。このときの炭
酸ジメチル基準のメタキシレンジカーバメート選択率は
98.2%であり、反応したメタキシリレンジホルムアミド
に見合うギ酸メチルが生成していることを確認した。
【0024】実施例2 反応器として、還流冷却器を取り付けた分留塔、温度計
及び撹拌用のスターラーを備えた200ml 三口フラスコを
用いた。メタキシリレンジホルムアミド 20g、炭酸ジメ
チル 60g、及びナトリウムメチラートの 22.5%メタノー
ル溶液 1g を反応器に一括仕込み、ウオーターバス中に
設置した。ウオーターバス温度を70℃に昇温した後、30
分間反応させた。この間、反応蒸留により分留塔から留
分を受器に捕集した。反応後、反応生成液及び留出液に
ついて液体クロマトグラフ及びガスクロマトグラフ分析
を行なった結果、メタキリレンジホルムアミド基準のメ
タキシリレンジカーバメート収率 95.5%であった。
【0025】実施例3 実施例1と同じ反応器にメタキシリレンジホルムアミド
30g、炭酸ジメチル 60g、メタノール 20g及びナトリウ
ムメチラートの 22.5%メタノール溶液 2g を一括仕込
み、ウオーターバス中に設置した。ウオーターバス温度
を70℃に昇温した後、還流下1時間反応させた。反応
後、反応生成液について液体クロマトグラフ及びガスク
ロマトグラフ分析を行なった結果、メタキシリレンジホ
ルムアミド基準のメタキシリレンジカーバメート収率は
96.8%であった。
【0026】実施例4 実施例1と同じ反応器にメタキシリレンジホルムアミド
14g、炭酸ジメチル 60g、ギ酸メチル6g、及びナトリウ
ムメチラートの 22.5%メタノール溶液 2g を一括仕込
み、ウオーターバス中に設置した。ウオーターバス温度
を70℃に昇温した後、還流下1時間反応させた。反応
後、反応生成液について液体クロマトグラフ及びガスク
ロマトグラフ分析を行なった結果、メタキシリレンジア
ミン基準でメタキシリレンジカーバメートが収率は 93.
8%であった。
【0027】実施例5 メタキシリレンジホルムアミド 60g及び炭酸ジメチル18
0gを、還流冷却器、温度計及び撹拌用のスターラーを備
えた500ml の三口フラスコに一括仕込み、ウオーターバ
ス中に設置した。ウオーターバス温度を60℃に昇温した
後、ナトリウムメチラートの 22.5%メタノール溶液2gを
30分間かけて連続的に供給し、次いで還流下30分間反応
させた。 反応後、反応生成液について液体クロマトグ
ラフ及びガスクロマトグラフ分析を行なった結果、メタ
キシレンジホルムアミド基準のメタキシリレンジカーバ
メート収率 98.9%であった。
【0028】実施例6 実施例1と同じ反応器に N,N'-[1,3-シクロヘキシルビ
ス(メチレン)]ビスアン 15g、炭酸ジメチル60g 及び
ナトリウムメチラートの 22.5%メタノール溶液2gを一括
仕込み、ウオーターバス中に設置した。ウオーターバス
温度を70℃に昇温した後1時間反応させた。反応後、反
応生成液をリン酸で中和してガスクロマトグラフ分析を
行なった結果、原料のホルムアミド化合物基準で N,N'-
[1,3-シクロヘキシルビス(メチレン)]ビスカルバミ
ン酸メチルが収率 96.9%で生成していた。このときの炭
酸ジメチル基準のウレタン化合物の選択率は 97.8%であ
り、反応したホルムアミド化合物に見合うギ酸メチルが
生成していることを確認した。
【0029】実施例7 実施例1と同じ反応器に N,N'-[1,3-シクロヘキシルビ
ス(メチレン)]ビスホルムアミド 21g、炭酸ジメチル
60g 、ギ酸メチル4g及びナトリウムメチラートの 22.5%
メタノール溶液2gを一括仕込み、ウオーターバス中に設
置した。ウオーターバス温度を70℃に昇温した後1時間
反応させた。反応後、反応生成液をリン酸で中和してガ
スクロマトグラフ分析を行なった結果、原料のホルムア
ミン化合物基準で N,N'-[1,3-シクロヘキシルビス(メ
チレン)]ビスカルバミン酸メチルが収率 94.5%であっ
た。
【0030】実施例8 実施例2と同じ反応器に、1,6-ヘキサメチレンジホルム
アミド 18g、ギ酸メチル6g、炭酸ジメチル 60g及びナト
リウムメチラートの 22.5%メタノール溶液 1gを反応器
に一括仕込み、ウオーターバス中に設置した。ウオータ
ーバス温度70℃に昇温した後1時間反応させた。この
間、反応蒸留により分留塔からの留分を受器に捕集し
た。 反応後、反応生成液をリン酸で中和してガスクロ
マトグラフ分析を行なった結果、原料のホルムアミド基
準の 1,6- ヘキサメチレンジカルバミン酸メチル収率は
93.6%であることが分かった。
【0031】(第2反応工程・ウレタン分解実験) 実施例9 反応器として、キャピラリー、温度計及び還流冷却器付
分留塔を取り付けた300ml 三口丸底フラスコを使用し
た。また分留塔には流下液捕集用の受器を取り付けた。
還流冷却器には60℃の温水を流し、還流冷却器上部及び
受器はメタノール・ドライアイスで冷却したコールドト
ラップを通して真空ラインに連結した。メタキシリレン
ジカーバメート 20g及びマルロサームS溶媒(主成分、
ジベンジルトルエン)200gを仕込み、シリコンオイルバ
スに設置した。系内を窒素置換した後、真空度 25mmHg
とし、フラスコ内温度を 260℃迄昇温した。その条件を
3時間維持し、発生した蒸気を還流冷却器及びコールド
トラップの温度差を利用して分縮捕集した。熱分解終了
後、反応器、受器、及びコールドトラップの液につい
て、液体クロマトグラフ及びガスクロマトグラフにより
各々分析した。その結果、メタキシレンジカーバメート
反応率 99.2%において、メタキシリレンジイソシアネー
ト収率は 84.1%であり、中間体のモノイソシアネートを
含めた収率は 97.2%であった。
【0032】実施例10 実施例9と同様に、メタキシリレンジカーバメート 20g
及びフタル酸ジオクチル 150g を仕込み、30mmHg、温度
270℃、 2.5時間の条件でウレタン化合物の熱分解を行
なった。その結果メタキシリレンジカーバメート基準の
メタキシリレンジイソシアネート収率は 77.2%であり、
モノイソシアネートを含めた収率は 86.2%であった。反
応器中には原料の未反応メタキシリレンジカーバメート
は認められなかった。
【0033】実施例11 実施例9と同様な装置に、メタキシリレンジカーバメイ
ト20g 、マルロサームS 溶媒200g、及び酢酸マンガン 4
水和物0.1gを仕込み、25mmHg、温度 250℃、3時間の条
件でウレタンの熱分解を行った。その結果、メタキシレ
ンジカーバメート反応率 99.5%において、メタキシリレ
ンジイソシアネート収率は 86.2%であり、モノイソシア
ネートを含めた収率は 93.4%であった。
【0034】
【発明の効果】本発明のポリウレタン組成物ではホスゲ
ンに由来する塩酸等からの腐食性が回避され、耐候性、
耐腐食性等の優れた性能を有する塗料や接着剤が得られ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホスゲンを使用せずに製造された炭酸ジメ
    チルと、ホルムアミド化合物またはアミン化合物を出発
    原料として製造されるポリウレタン組成物。
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