JPH098702A - スペクトラム拡散方式受信機 - Google Patents

スペクトラム拡散方式受信機

Info

Publication number
JPH098702A
JPH098702A JP7157399A JP15739995A JPH098702A JP H098702 A JPH098702 A JP H098702A JP 7157399 A JP7157399 A JP 7157399A JP 15739995 A JP15739995 A JP 15739995A JP H098702 A JPH098702 A JP H098702A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
circuit
correlation
spread spectrum
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7157399A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Kubo
徳郎 久保
Satoshi Nakamura
中村  聡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP7157399A priority Critical patent/JPH098702A/ja
Publication of JPH098702A publication Critical patent/JPH098702A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電圧制御発振器を用い、マスタークロックの発
振器に要求される精度の軽減を可能とするスペクトラム
拡散方式受信機を提供する。 【構成】ディジタル信号に周期的な疑似雑音符号信号が
作用されたスペクトラム拡散信号を受信し、疑似雑音符
号信号と同じ符号の信号を該受信されたスペクトラム拡
散信号に作用させてディジタル信号の帯域に戻すスペク
トラム拡散方式受信機において、疑似雑音符号と該同じ
符号の信号との相関を得る相関器と、相関器により先に
検出される相関のタイミングと、次に検出される相関の
タイミングとのチップ差又は時間差を求める回路と、こ
の回路により求められるチップ差又は時間差に応じて、
該同じ符号の信号の周波数を制御する回路を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スペクトラム拡散通信
(以下SS通信という)を行う受信装置に関し、特に拡
散符号の同期を取得するスライディング相関器を有し、
そのマスタークロックの周波数同期を行うスペクトラム
拡散方式受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】SS通信は、次世代の移動体通信として
有力視されている。ここでSS通信とは情報信号のスペ
クトルを本来の情報帯域に比し、十分広い帯域に拡散し
て伝送する通信である。
【0003】送信信号を十分広い帯域に拡散する方法と
して、情報信号に十分広い帯域の周期的な疑似雑音(P
N)信号を作用させることにより行われる。更に、具体
的な拡散の方法は、拡散に用いるPN信号の系列の種類
により異なり、直接拡散(DS:Direct Sequence)方式
や、周波数ホッピング(FH:Frequency Hopping )方
式がある。
【0004】DS方式は、図8により説明される。図8
において、Txは送信側、Rxは受信側の信号のタイム
チャートである。送信側Txにおいて(a)は送信され
るディジタル情報信号である。(b)・・・(b)’
は、複数のPN信号であり、特に複数の回線の各々に対
応して符号化された周期性を有する疑似雑音符号信号で
ある。この疑似雑音符号信号を情報信号に作用させ、十
分に広い帯域の送信信号を得る。
【0005】この十分に広い帯域の信号が送信側Rxで
受信される。更に、受信側Rxにおいて、送信側で作用
させた疑似雑音符号信号と同じ系列の疑似雑音符号信号
〔図8:Rx(b)〕を受信信号に作用させて逆拡散を
行う。これにより、疑似雑音符号信号(b)が作用され
た回線の情報信号のみについて、元の情報信号スペクト
ルに対し抽出可能となる。
【0006】かかるSS方式における受信装置の代表的
な構成が図9に示される。図9において、アンテナ1で
受信されたRF信号は受信増幅器2を通してダウンコン
バータ3に導かれる。ダウンコンバータ3において、ロ
ーカル発振器4からの変調周波数信号と乗算されて、受
信信号はBB(ベース・バンド)信号に変換される。
【0007】このBB信号は、逆拡散回路8により、再
生疑似雑音符号信号と作用されることにより、先に説明
したように、送信側で疑似雑音符号信号により作用され
た回線の情報信号が抽出される。次いで、この情報信号
を識別器9で識別することに再生データが得られる。
【0008】したがって、再生疑似雑音符号信号は、送
信された疑似雑音符号信号と同期していることが必要で
ある。このためにスライディング相関器5は、BB信号
に含まれる拡散符号である疑似雑音符号信号との初期同
期を行う。その後ディレイロックループ回路7に同期タ
イミングが入力され、同期追従がディレイロックループ
回路7により行われる。
【0009】この際にスライディング相関器5に入力さ
れるマスタークロックを発生するマスタークロック発振
器6は安定な周波数発振動作を行うことが必要である。
【0010】その様子を図10を参照して説明する。図
において、100、101、102はスライディング相
関器5によって捕らえられる受信信号に於ける疑似雑音
符号信号の同期タイミングである。スライディング相関
器5において、マスタークロックに基づき発生される受
信側の同期タイミングと同期タイミングが一致したとき
相関波形(A)が出力される。
【0011】(B)は、スライディング相関器5におい
て、最初の同期タイミングの一致時点を基準にマスター
クロック発振器6からのマスタークロックが計数される
カウンター値である。図10(a)は、マスタークロッ
ク周波数が正確な時である。
【0012】今、疑似雑音符号信号の発生器としてのシ
フトレジスタの段数が10段であると考えると、PNシ
フトレジスタが10段の時は、1周期が1023である
ので、最初に表れた大きな相関値出力100のタイミン
グをカウンター値(B)で1とすると、次に表れる相関
値出力は1024となる〔図10(a)参照〕。
【0013】次に、マスタークロック周波数が小さい時
は、周波数が早い為に本来カウンター値が1024の時
に相関出力があるべきであるが、1024よりも小さい
カウンター値〔例えば、1022:図10(B)参照〕
に相関出力が表れている。
【0014】図10(C)は、反対に周波数が大きい時
の様子を示しており、カウンター値が1024よりも大
きいところ(例えば、1026)で相関出力が得られて
いる。
【0015】このようにマスタークロック発振器6の精
度が正しくないと、相関出力のタイミングがずれ、した
がって正しいタイミングで再生疑似雑音符号信号を得る
ことが出来なくなる。又、得られる相関値も本来得るこ
とができる値よりも小さくなってしまう。
【0016】更に、数的にマスタークロック発振器6に
要求される精度について、以下に考察する。
【0017】今、以下の条件におけるスライディング相
関器5に入力されるマスタークロック発振器6のマスタ
ークロックの安定度を計算する。
【0018】 チップレート:10Mcps 疑似雑音符号信号発生器:シフトレジスタ10段 210−1=1023(疑似雑音符号信号周期) 2倍オーバーサンプル 1Δ型−DLL方式 従って、初期同期にかかる時間=1023×1023×2×1/10MHz =209.3058msec である。
【0019】更に、209.3058msec後にスラ
イディング相関器5により求めた同期タイミングをディ
レイロックループ回路7にプリセットを行う。ここで、
1Δ型−DLL方式を用いる場合には、プリセットする
タイミングは3チップ以内の誤差に納める必要がある。
(3チップ以内にプリセットされれば、ディレイロック
ループ回路7は正しいタイミングに収束するが、3チッ
プをはずすと収束不能となる。) ここで3チップは、300nsec(3×1/10MH
z)となり、よって、209.3058msec期間の
ずれは、±150nsec以内にしないとスライディン
グ相関器5からディレイロックループ回路7へのプリセ
ットは失敗する。
【0020】この際にスライディング相関器5へのマス
タークロックの安定度は、以下の精度が必要である。
【0021】 f+ =1023×1023×2 ÷(0.2093058 - 0.00000015)=10,000,007.1666 Hz Δf=+7.1666 Hz f- =1023×1023×2 ÷(0.2093058 + 0.00000015)=9,999,992.8334 Hz Δf=−7.1666 Hz よって、±0.71666ppm以下の安定度がスライ
ディング相関器5のマスタークロック発振器6に要求さ
れる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】前記のように高安定な
マスタークロック発振器6の使用は、その大きさ、価格
等において不利であるばかりか、温度変動及び経年変化
等による劣化を考慮すると現実的はでない。
【0023】したがって、本発明の目的は、かかるマス
タークロック発振器6に要求される精度の軽減を可能と
するスペクトラム拡散方式受信機を提供することにあ
る。
【0024】更に、本発明の目的は、特に電圧制御発振
器を用い、マスタークロック発振器6に要求される精度
の軽減を可能とするスペクトラム拡散方式受信機を提供
することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を達成
する本発明にしたがうスペクトラム拡散方式受信機であ
って、請求項1に記載の発明の構成は、ディジタル信号
に周期的な疑似雑音符号信号が作用されたスペクトラム
拡散信号を受信し、疑似雑音符号信号と同じ符号の信号
を該受信されたスペクトラム拡散信号に作用させて該デ
ィジタル信号の帯域に戻すスペクトラム拡散方式受信機
において、前記疑似雑音符号と同じ符号の信号との相関
を得る相関器と、相関器により先に検出される相関のタ
イミングと、次に検出される相関のタイミングとのチッ
プ差又は時間差を求める回路と、この回路により求めら
れるチップ差又は時間差に応じて、前記同じ符号の信号
の周波数を制御する回路を有する。
【0026】また、請求項2に記載の発明は、前記にお
いて、電圧制御発振器を有し、前記同じ符号の信号の周
波数を制御する回路は、前記チップ差又は時間差を求め
る回路により検出されるチップ差又は時間差分だけ該電
圧制御発振器の発振周波数を増減するように制御する。
【0027】更に、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の構成において、更に、電圧制御発振器を有し、
且つ前記同じ符号の信号の周波数を制御する回路はアッ
プダウンカウンターで構成され、前記チップ差又は時間
差が正か、負かにより、アップダウンカウンターのカウ
ントの方向を制御する。
【0028】かかる請求項1乃至つつ3の構成により、
本発明は、先に検出される相関のタイミングと、次に検
出される相関のタイミングとのチップ差又は時間差によ
り前記同じ符号の信号の周波数を制御するようにし、特
に同じ符号の信号の周波数の発振器として電圧制御発振
器を用いているので、容易に周波数同期が可能であり、
高精度の発振器が不要である。
【0029】また請求項4に記載の発明は、請求項1、
2又は3に記載の構成において、前記相関器により複数
の相関値が得られる時、複数の相関値の内で最大の相関
値を前記タイミングの基準とする。
【0030】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の構成において、前記複数の相関値の大きさが等
しい時は、検出される相関値の順位により特定の相関値
を前記タイミングの基準とする。
【0031】請求項6に記載の発明は、請求項1、2又
は3に記載の構成において、更に、前記相関値のレベル
を所定の閾値と比較する比較器を有し、比較器により相
関値のレベルが該所定の閾値以下であると判定する時、
前記同じ符号の信号の周波数を制御する回路は、電圧制
御発振器の発振周波数の制御を停止し、先の制御状態に
保持する。
【0032】更に請求項4乃至6の構成により、マルチ
パスに起因して遅延波がある場合、あるいは、移動通信
体の移動により電界強度が下がる場合であっても、複数
の相関値間で最も確からしい相関値を選択し、あるい
は、所定の閾値との比較により周波数制御のタイミング
を変えることが可能であり、より正しく周波数同期が可
能、したがってより早い引き込み動作が可能である。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にしたがい説明
する。尚、図において同一または類似のものには同一の
参照番号及び記号を付して説明する。
【0034】図1は本発明の第1の実施例を説明する図
である。特に、遅延波が無く、受信信号のレベル変動も
無い場合(静止時)に対応出来る実施例である。
【0035】図1(a)おいて、図10で説明したと同
様に(A)は相関波形、(B)はカウンター値を示す。
図1(b)、(c)は、それぞれ本発明にしたがうスラ
イディング相関器5とマスタークロックの発振器構成例
を示す図である。
【0036】図1(a)において、先にスライディング
相関器5が捕まえた疑似雑音符号信号の同期タイミング
をT1とし、この時カウンターの値を1にセットする。
次の周期に取得したタイミングをT2としてこのカウン
ター値を読み出す。
【0037】ここで、マスタークロックの周波数が正確
であればタイミングT2におけるカウンター値が102
4である。これに対し、図1(b)、図1(c)の差検
出回路50により、読み出した値が1024からどれだ
けずれているかΔTcを検出する。ここで、このずれ量
ΔTcは、先の周期に検出される相関のタイミングと、
次の周期に検出される相関のタイミングとのチップ差又
は時間差に相当する。
【0038】次いで、このずれ量ΔTcに相当する制御
電圧を電圧制御型の周波数発振器60に加算もしくは減
算する。
【0039】ここでずれ量ΔTcに相当する制御電圧を
電圧制御型の周波数発振器60に加算もしくは減算する
方法として、具体的には、図1(b)、図1(c)で
は、T2とT1との差ΔTを演算する第一の演算回路5
0と、この第一の演算回路50の出力値ΔTを基準カン
ウター値1023(=210−1)から引き算し、その差
ΔTcを演算する第二の演算回路51を有する。
【0040】更に、図1(b)では第二の演算回路51
の出力ΔTcは、結局クロック数を意味するので、この
クロック数ΔTcの大きさを対応するデイジタル値に変
換する変換回路であるVCO制御電圧制御回路62に入
力される。
【0041】VCO制御電圧制御回路62からクロック
数ΔTcの大きさを対応するデイジタル値を出力し、こ
れがアナログ/ディジタル(A/D)変換回路61に入
力される。A/D変換回路61はデイジタル値に対応す
るアナログ電圧を出力し、電圧制御発振器60に入力さ
れる。
【0042】電圧制御発振器60は、このアナログ電圧
の大きさに比例する周波数のマスタークロック信号を出
力し、スライディング相関器5に入力される。スライデ
ィング相関器5におけるマスタークロック信号と入力受
信信号との相関を得る機能は、先に図9のSS方式受信
器構成に関連して説明した通りである。
【0043】この構成によると、電圧制御発振器60を
用いているので、拡散符号再生を行うスライディング相
関器5に対するマスタークロック信号の発生のために高
精度な発振器を使用する必要が無くなる。
【0044】図1(c)は、図1(b)の構成に比し、
VCO制御電圧制御回路62に代えて、アップ/ダウン
カウンタ63を用いる例である。第二の演算回路51の
出力であるクロック数ΔTcに基づき、対応するクロッ
ク数分だけカウンタ値を増減するものである。
【0045】したがって、アップ/ダウンカウンタ63
からのカウント値に対応する大きさのアナログ信号がA
/D変換回路61から得られ、これによりスライディン
グ相関器5が上記図1(b)と同様に制御される。
【0046】図2は、図1(a)に対応する具体的構成
例ブロック図である。図2において、第一の演算回路5
0は、カウンター501とデータラッチ回路502を有
して構成される。即ち、スライディング相関器5は、図
3に示す図10に相応する相関値出力タイミングを説明
する図において、第一の相関ピークT1が得られる時、
カウンター501を1からスタートするプリセットパル
スPPを出力する。
【0047】更に、スライディング相関器5は、第二の
相関ピークT2が得られる時、カウンター501のカウ
ンタ値をラッチ回路502にラッチするラッチパルスL
Pを出力する。図3において(a)は、マスタークロッ
クと受信信号クロックの間に周波数誤差が無い時の図で
あり、ラッチ回路502には、10段のシフトレジスタ
の計数値分の大きさ(1010−1)=1023がラッチ
される。
【0048】(b)は、マスタークロックと受信信号ク
ロックの間の周波数誤差が小さい時の図であり、ラッチ
回路502には、10段のシフトレジスタの計数値分の
大きさ(1010−1)=1023より小さい値1022
がラッチされる。
【0049】更に、(c)は、マスタークロックと受信
信号クロックの間の周波数誤差が大きい時であり、ラッ
チ回路502には、10段のシフトレジスタの計数値分
の大きさ(1010−1)=1023より大きい値102
4がラッチされる。
【0050】次いで、ラッチ回路502からラッチした
値が第二の演算回路51に入力される。第二の演算回路
51は、10段のシフトレジスタの計数値分の大きさ1
023と入力されるラッチ回路502の出力との差の大
きさを求める。即ち、周波数誤差が無い時は、“0”、
受信信号クロックの周波数が大きい時はその差の大きさ
の数値“+○○”、受信信号クロックの周波数が小さい
時はその差の大きさの数値“−○○”を出力する。
【0051】更に図2において、図1のVCO制御電圧
制御回路62は、変換テーブル621と加減算回路62
2を有して構成される。変換テーブル621は、第二の
演算回路51からの“0”を含む周波数差に対応する数
値を入力し、これをアドレス信号として、予め記憶され
ているテーブルを参照し、対応する周波数誤差に対応す
る大きさの信号を出力する。
【0052】変換テーブル621の出力は、加減算回路
622に入力され、そこで変換テーブル621の出力に
対応する分だけ加算、又は減算される。加減算回路62
2の出力は、次いでD/A変換器61に入力される。加
減算回路622の出力に対応するアナログ信号を電圧制
御発振器60に対する制御電圧として出力する。
【0053】電圧制御発振器60は、制御電圧に比例す
る周波数の補正が行われたマスタークロックを出力し、
スライディング相関器5に入力する。
【0054】図4は、図1(c)に対応する具体的構成
例ブロック図である。図1(b)及び図2の構成と相違
して、アップダウンカウンター63が使用されているの
で、第二の演算回路51の機能が図2の場合と相違す
る。即ち、図4において、第二の演算回路51は、比較
回路の機能を有し10段のシフトレジスタの計数値分の
大きさ1023と入力されるラッチ回路502の出力と
の比較を行う。
【0055】この比較の結果、周波数誤差が無い時は、
“0”、受信信号クロックの周波数が大きい時は正の信
号、受信信号クロックの周波数が小さい時は負の信号を
出力する。
【0056】アップダウンカウンター63は、第二の演
算回路51の出力に応じ、正の信号出力の時カウンタ値
を上げ、負の出力信号の時カウンタ値を下げるように制
御される。
【0057】この時のカウンター63のカウンタ値が、
D/A変換器61によりアナログ電圧に変換され、電圧
制御発振器60に入力される。電圧制御発振器60はカ
ウンタ値に対応する大きさの周波数のマスタークロック
を出力し、スライディング相関器5に入力する。
【0058】ここで、図2と図4の構成を比較すると、
図4の方が、構成が簡易である。しかし、図2の構成で
は、直接に受信信号のクロックとマスタークロックとの
差を求め、この差を“0”とするように電圧制御発振器
60に対する制御電圧を発生する。
【0059】これに対し、図4の構成では、受信信号の
クロックとマスタークロックとの大小関係のみを判定
し、順次大小関係が“0”に収束するように電圧制御発
振器60に対する制御電圧を発生する。したがって、図
4の構成では、図2の構成に比し、初期状態において引
き込みに時間を要するという難点がある。
【0060】次にマルチパス等に起因して生じる遅延波
が有り、受信信号のレベル変動が無い場合に適用される
構成例が本発明の第2の実施例として図5に示される。
【0061】遅延波が有り、受信信号のレベル変動が無
い場合は、図5(a)に示されるように、複数の相関値
P0 、P1 、P2 が検出される。この場合、スライディ
ング相関器5により検出される複数の相関値の内、一番
レベルの大きい信号波P0 を検出する。
【0062】これは、“相関値が大きい信号=信号レベ
ルが大きい信号”である為に最も確からしい周波数誤差
の推定が可能となるためである。同レベル相関値となっ
た場合には、時間的な順番により信号を選ぶ検出する。
【0063】以上の方法により検出された信号により、
第1の実施例と同様にΔTの検出を行い、ΔTに相当す
る制御電圧の加算もしくは減算を行う。このために本実
施例においては、図5(b)、図5(c)に示すよう
に、最大値検出器64を設けている。
【0064】即ち、初めの相関値のタイミング近傍T
1、T1’、T1”で遅延波による相関値を含む複数の
相関値P0 、P1 、P2 が検出される。これら検出され
た相関値P0 、P1 、P2 は、最大値検出器64に入力
され、最大レベルである相関値P0 のタイミングT1’
が出力される。
【0065】更に、次の相関値のタイミング近傍T2、
T2’、T2”で遅延波による相関値を含む複数の相関
値P0 、P1 、P2 が検出される。同様に検出された相
関値P0 、P1 、P2 が最大値検出器64に入力され、
最大レベルである相関値P0のタイミングT2’が出力
される。
【0066】したがって、タイミングT2’とタイミン
グT1’との差が第一の演算回路50により求められ
る。以下の動作は、図1〜図4において説明したと同様
である。即ち、最大値検出器64を有する他は、図5
(b)、図5(c)はそれぞれ図1(b)、図1(c)
に対応する。
【0067】図6は、更に本発明の第3の実施例を説明
する図であり、遅延波が無く、受信信号のレベル変動が
ある場合に適用する例である。
【0068】ここで、受信側もしくは送信側が移動局で
ある場合には、移動場所の環境により受信レベルが変動
する。よって受信場所が電界強度の弱い場所等において
は相関値出力が小さくなり、相関値出力の正しいタイミ
ングの取得が行われない場合が考えられる。
【0069】このような受信電界強度が弱く十分な相関
値が得られない状況において周波数の制御が正しく動作
しない場合がありうる。第3の実施例はしたがって、ス
ライデング相関器5において相関値に対するスレッシュ
ホールド回路65を設け、受信レベルが小さいと判断し
た場合には、制御をストップさせマスタークロックの制
御電圧をホールド状態にさせ、再び受信レベルが大きく
なったと判断した時から再び制御を行うようにしてい
る。
【0070】このために図1(b)、図1(c)の構成
に対応する図6(b)、図6(c)において、比較器6
5を備えている。比較器65には、各周期における初め
のタイミングT1の相関値レベルと次のタイミングT2
の相関値レベルが入力される。ここで、このタイミング
T1、T2との差が一定となるように、マスタークロッ
クの発振器60が制御されることは先に説明した実施例
と同様である。
【0071】図6の実施例では、更に比較器65におい
て、タイミングT1、T2のそれぞれの相関値レベルと
スレッシュホールド(閾値)TLとが比較される。この
比較において、相関値レベルがスレッシュホールド(閾
値)TLより小さい時は、ホールド信号を出力する。
【0072】このホールド信号により図6(b)の構成
では、VCO制御電圧制御回路62の動作を停止し、先
の値に保持される。次いで、相関値レベルがスレッシュ
ホールド(閾値)TLを越える場合は、再びVCO制御
電圧制御回路62を再開し、図1(a)と同様の動作を
継続する。
【0073】また、図6(c)の構成では、相関値レベ
ルがスレッシュホールド(閾値)TL以下の場合は、ア
ップ/ダウンカウンター63の計数動作を停止する。そ
して、相関値レベルがスレッシュホールド(閾値)TL
を越える場合は、再びアップ/ダウンカウンター63の
計数の方向を示す第二の演算回路51からの出力信号に
基づき、カウントを再開する。
【0074】図7は、更に本発明の第4の実施例であ
り、マルチパスによる遅延波が有り、更に、例えば移動
局が移動時であって、受信信号のレベルが変動する場合
の実施例である。
【0075】そして、かかる実施例の構成は、図5及び
図6の実施例構成を複合したものである。したがって、
図7(b)及び図7(c)において、スライディング相
関器5と第一の演算回路50との間に最大値検出器64
が備えられている。更にこの最大値検出器64で検出さ
れたマルチパスによる遅延波による相関値を含む複数の
相関値の内最大の相関値のタイミングが検出されて、入
力される比較器65を有している。
【0076】かかる最大値検出器64及び比較器65の
それぞれ動作は、図5及び図6において説明したと同様
である。
【0077】例えば、図7(a)において、第3周期の
複数の相関値P03、P13、P23の内、最大の相関値P03
のタイミングT1’(T2’)が検出され、第一の演算
回路50に入力される。同時に、相関値P03のレベルが
比較器65においてスレシュホールドレベルTLと比較
される。この比較の結果、相関値P03のレベルがスレシ
ュホールドレベルTLより小さいことが検出される。
【0078】この時、ホールド信号が出力され、VCO
制御電圧制御回路62〔図7(b)〕、アップダウンカ
ウンター63〔図7(c)〕の動作が停止され、次の周
期に相関値がスレシュホールドレベルTLを越えるま
で、それ以前の周期の制御状態に保留される。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により拡散
符号再生を行うスライディング相関器に対するマスター
クロックに高精度な発振器を使用する必要がなくなる。
これにより安価でなおかつ小型の発振器の使用できるス
ペクトラム拡散方式受信機が提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明する図である。
【図2】図1(b)の構成に対応する具体例ブロック図
である。
【図3】図2の動作を説明するタイムチャートを示す図
である。
【図4】図1(c)の構成に対応する具体例ブロック図
である。
【図5】本発明の第2の実施例を説明する図である。
【図6】本発明の第3の実施例を説明する図である。
【図7】本発明の第4の実施例を説明する図である。
【図8】SS方式受信機の動作を説明する図である。
【図9】SS方式受信機の構成例ブロック図である。
【図10】相関値出力タイミングを説明する図である。
【符号の説明】
5 スライディング相関器 50 第一の演算回路 51 第二の演算回路 6 マスタークロック発振器 60 電圧制御発振器 61 D/A変換器 62 VCO制御電圧制御回路 63 アップダウンカウンター 501 カウンター 502 ラッチ回路 621 変換テーブル 622 加減算回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル信号に周期的な疑似雑音符号信
    号が作用されたスペクトラム拡散信号を受信し、該疑似
    雑音符号信号と同じ符号の信号を該受信されたスペクト
    ラム拡散信号に作用させて該ディジタル信号の帯域に戻
    すスペクトラム拡散方式受信機において、 該疑似雑音符号と該同じ符号の信号との相関を得る相関
    器と、 該相関器により先に検出される相関のタイミングと、次
    に検出される相関のタイミングとのチップ差又は時間差
    を求める回路と、 該回路により求められる該チップ差又は時間差に応じ
    て、該同じ符号の信号の周波数を制御する回路を有する
    ことを特徴とするスペクトラム拡散方式受信機。
  2. 【請求項2】請求項1において、 電圧制御発振器を有し、前記同じ符号の信号の周波数を
    制御する回路は、前記チップ差又は時間差を求める回路
    により検出されるチップ差又は時間差分だけ該電圧制御
    発振器の発振周波数を増減するように制御することを特
    徴とするスペクトラム拡散方式受信機。
  3. 【請求項3】請求項1において、 電圧制御発振器を有し、且つ前記同じ符号の信号の周波
    数を制御する回路はアップダウンカウンターで構成さ
    れ、前記チップ差又は時間差が正か、負かにより、該ア
    ップダウンカウンターのカウントの方向を制御すること
    を特徴とするスペクトラム拡散方式受信機。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3において、 前記相関器により複数の相関値が得られる時、該複数の
    相関値の内で最大の相関値を前記タイミングの基準とす
    ることを特徴とするスペクトラム拡散方式受信機。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記複数の相関値の大きさが等しい時は、検出される相
    関値の順位により特定の相関値を前記タイミングの基準
    とすることを特徴とするスペクトラム拡散方式受信機。
  6. 【請求項6】請求項1、2又は3において、更に、 前記相関値のレベルを所定の閾値と比較する比較器を有
    し、 該比較器により該相関値のレベルが該所定の閾値以下で
    あると判定する時、 前記同じ符号の信号の周波数を制御する回路は、電圧制
    御発振器の発振周波数の制御を停止し、先の制御状態に
    保持することを特徴とするスペクトラム拡散方式受信
    機。
JP7157399A 1995-06-23 1995-06-23 スペクトラム拡散方式受信機 Withdrawn JPH098702A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7157399A JPH098702A (ja) 1995-06-23 1995-06-23 スペクトラム拡散方式受信機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7157399A JPH098702A (ja) 1995-06-23 1995-06-23 スペクトラム拡散方式受信機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH098702A true JPH098702A (ja) 1997-01-10

Family

ID=15648788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7157399A Withdrawn JPH098702A (ja) 1995-06-23 1995-06-23 スペクトラム拡散方式受信機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH098702A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003032543A1 (fr) * 2001-09-28 2003-04-17 Fujitsu Limited Dispositif de commande de frequence automatique ofdm et procede associe
JP2003516696A (ja) * 1999-12-10 2003-05-13 ノキア コーポレイション スペクトラム拡散システム用の受信器

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003516696A (ja) * 1999-12-10 2003-05-13 ノキア コーポレイション スペクトラム拡散システム用の受信器
JP4677161B2 (ja) * 1999-12-10 2011-04-27 ノキア コーポレイション スペクトラム拡散システム用の受信器
WO2003032543A1 (fr) * 2001-09-28 2003-04-17 Fujitsu Limited Dispositif de commande de frequence automatique ofdm et procede associe
JPWO2003032543A1 (ja) * 2001-09-28 2005-01-27 富士通株式会社 Ofdm用自動周波数制御装置及びその方法
US7474610B2 (en) 2001-09-28 2009-01-06 Fujitsu Limited OFDM automatic frequency control device and method thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4350271B2 (ja) Cdma通信システムの受信器における拡散コード同期取得方法及びその装置
US5260969A (en) Spectrum diffusion communication receiving apparatus
US6246676B1 (en) Method and apparatus for implementing PN masks for a truncated M-sequence
US7689185B2 (en) Apparatus and method for estimating initial frequency offset in an asynchronous mobile communication system
US6263011B1 (en) Receiver for spread spectrum communication system capable of shortening acquisition time
US6314128B1 (en) Spread spectrum synchronized receiver and synchronizing methods
US6859489B2 (en) Method and device for determining the carrier frequency of base stations in the mobile receiver of a cellular mobile radio system working with W-CDMA
JPH098702A (ja) スペクトラム拡散方式受信機
KR100268361B1 (ko) 코드분할다중접속 고정수신 시스템의 초기동기 방법
JPH04234299A (ja) 拡散スペクトル伝送リンクを有する遠隔制御システム
US5724381A (en) Receiver for spread spectrum communication
JP4347978B2 (ja) 周波数信号および周期パルス信号発生装置
JPH09232995A (ja) スペクトラム拡散方式の通信装置および同期捕捉方法
JP3581067B2 (ja) Afc機能の有るcdma受信機
JPH10112672A (ja) スペクトラム拡散通信用受信機
JP3183492B2 (ja) スペクトル拡散受信装置
KR0155523B1 (ko) 직접대역확산 시스템의 2차 동기장치
JPH102963A (ja) スペクトル拡散距離測定装置
JP3183493B2 (ja) スペクトル拡散受信装置
JP3144025B2 (ja) スペクトラム拡散通信受信装置
JPH07297757A (ja) スペクトル拡散受信装置
JP2989294B2 (ja) スペクトル拡散通信方式における初期同期獲得方法及びそのための送信機及び受信機
JPH09284178A (ja) 間欠動作型遅延ロックループ
Enomoto et al. A Study on the code acquisition and tracking systems using pseudo-ternary M-sequences
RU2251801C9 (ru) Способ поиска многолучевого широкополосного сигнала и устройство для его реализации

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020903