JP3581067B2 - Afc機能の有るcdma受信機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スペクトル拡散通信方式の受信機および符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)方式の受信機における自動周波数制御(AFC:Automatic Frequency Control)を設けた移動通信システムに関した、AFC機能の有るCDMA受信機に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
スペクトル拡散通信およびスペクトル拡散通信技術を利用したCDMAシステムは、マルチパスフェージングに強い、データの高速化が可能、通信品質が良好、周波数利用効率が高い等の特徴を保有しているため、次世代の移動通信およびマルチメディア移動通信に有望な通信方式である。
スペクトル拡散通信およびCDMAシステムにおける送信信号は、送信側において伝送すべき信号の帯域幅よりも、はるかに広い帯域に拡散して送信される。一方、受信側ではスペクトル拡散された信号を元の信号帯域幅に復元することにより上記特徴が発揮される。
【0003】
図6はCDMAシステムの受信部のブロック図を示している。図6において、アンテナ1で受信されたCDMA信号はRF増幅部2により増幅された後、周波数変換部3により無線周波数から中間周波数またはベースバンド周波数に変換され、逆拡散/同期部4と同期検波およびRake合成機能から成る情報復調部5とを介して復調データ8が得られる。CDMA受信機では従来の狭帯域通信に対して、逆拡散/同期部4が付加された構成となっている。
移動体通信はマルチパス環境下で動作するため、その状況を把握するためのパスサーチ部6があり、これにより、逆拡散/同期およびRake合成すべき受信信号のパスを規定する。また、逆拡散信号またはRake合成後の信号9を利用したAFC部7が構成され、周波数変換部3にフイードバックされる。
【0004】
図7は、従来のAFC方式(AFC回路)の構成例を示す。また、このAFC方式は図8に示すW−CDMA(Wideband−CDMA)の信号構成を基にして実現されている。
すなわち、AFC部7は逆拡散された信号またはRake合成後の信号9から図8に示すパイロットシンボル20〜23、30〜33および40〜43を抽出するパイロット抽出部11、そのパイロットシンボル間の位相差を算出する位相差検出部12およびAFC制御信号10を生成するためのデジタルーアナログ変換器(DA変換器)13から構成されている。
図8においてW−CDMA復調信号19はシンボル長T1のパイロットシンボル20〜23、30〜33および40〜43がスロット長T2毎に配置されており、シンボル間位相差φ1またはスロット間位相差φ2を検出し、その位相差から周波数誤差△fを算出する。
△f=φ1/T1 …(1)
または
△f=φ2/T2 …(2)
このAFC手法についての詳細は次の文献に示されている。
文献1:渡辺等“W−CDMA移動機用AFC回路”1998年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会B−5−146
文献2:坂石等“W−CDMA移動機AFC方式の検討”1999年電子情報通信学会総合大会B−5−115
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図7および図8に示したようにパイロットシンボル間の位相差を利用したAFC方式では、W−CDMAの信号構成に大きく依存しており、スロット毎に配置/時間多重されたパイロットシンボルを逆拡散、復調および抽出しなければならない。そのため、例えば1スロットに配置されているパイロットシンボル数の変更やスロット周期の変更およびパイロットシンボルレートの変更等、W−CDMAの信号構成の変更により、方式の変更が要求され、またAFC特性が変動する解決するべき課題がある。
さらに、移動体通信環境では位相変動が大きいため位相測定の精度が悪くなる課題がある。そのためパイロットシンボルの位相測定に基いた手法では、図7のように平均化処理部14が必要になり、その平均化時間は伝搬路特性に依存するため、最適化が困難となる課題がある。さらに通信環境の変動によりパイロットシンボルを復調および抽出する段階で誤った処理が発生する可能性があるため、AFC動作の安定性に課題がある。
【0006】
本発明は、前記の問題点を解消するためになされたものあって、基地局と移動機間で伝送するCDMA受信機におけるAFC動作の安定性を確保でき、かつCDMA受信機の構成および制御系が簡易になり、小型・軽量化が可能になるAFC機能の有るCDMA受信機を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、次の構成を有する。
本発明は、基地局と移動機局等の受信機間で情報をスペクトル拡散通信技術を利用したCDMA方式で伝送する場合のCDMA受信機において、周期的に遅延プロファイル測定とパスタイミング測定を行うパスサーチ機能部を有し、該パスサーチ機能部によって前記周期的に測定したパスサーチ毎のパスタイミング変化量を基に、基地局と移動機間の周波数差を減少させるAFC機能部を有することを特徴とするAFC機能の有るCDMA受信機である。
また、本発明において、パスサーチ機能部における周期的に行うパスサーチはディジタル処理にて実行し、パスサーチ毎の複数の各パスタイミングの偏移から求められる正負の符号によりAFC用DA変換器の制御ビットを規定し、該AFC用DA変換器を介してAFCを行うものである。
また、本発明において、パスサーチ毎の複数の各パスタイミングの差分から求まる正負の符号および各パスタイミングの偏移の絶対値によりAFC用DA変換器の制御ビットを規定し、該AFC用DA変換器を介してAFCを行うものである。
また、本発明において、遅延プロファイルによる各パスの振幅値による重み付けによりAFC用DA変換器の制御ビットを規定し、該AFC用DA変換器を介してAFCを行うものである。
また、本発明において、パスサーチ機能部は、基地局と受信機間で情報を伝送するセルまたはセクタを識別する機能を有し、セルまたはセクタ毎のパスタイミング情報を利用してAFCを行うものである。
また、本発明において、パスサーチ機能部は、マッチトフィルタまたはスライディング相関のいずれか一方または両者により構成された遅延プロファイル測定機能と高速カウンターによるパスタイミング測定機能とから構成されたものである。
また、本発明において、パスサーチ機能部は、パスサーチにおいて複数のパスの振幅とタイミングから平均パスタイミングである重心を算出し、周期的なパスサーチにおける該平均パスタイミングである重心の偏移によりAFC用DA変換器の制御ビットを規定し、該AFC用DA変換器を介してAFCを行うものである。
また、本発明において、パスタイミング変化量を基にしたAFC方式を同期追従時に用いたものである。
また、本発明において、パスが消失しまたはパスの振幅が減少する場合において、パスタイミングの偏移の測定対象から除外するものである。
【0008】
ここで、本発明のCDMA受信機におけるAFC方式は受信機側で測定したパスタイミングの変化に注目し、パスタイミングの変化は送信機側との周波数偏差に基くものとしている。すなわち、伝搬路の遅延プロファイルから決定される信号のパスタイミングを周期的に検出し、そのタイミングの偏移を補正するようにAFC制御用DA変換器の制御信号を生成する。
本発明によれば、測定が容易な遅延プロファイルの振幅情報およびパスタイミングである時間情報を用いてパス偏移を補正する方向にAFC制御を行う。パスが安定に存在するような制御を行うため、AFCは安定な動作を行う。またパスサーチ機能は本来、逆拡散およびRake合成すべきパスを選択するために用意してある機能であり、その機能をAFCにも利用できるように有効利用を図った。したがって、CDMA受信機の構成および制御系が容易になり、小型・軽量化が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明のAFC機能の有る、CDMA方式の受信機(移動機)の構成図である。
【0010】
図1に示すように、基地局から送信された無線周波数のCDMA信号は、移動機であるCDMA受信機のアンテナ50で受信され、RF増幅部51により増幅された後、周波数変換部52により無線周波数から中間周波数またはベースバンド周波数に変換されてCDMA信号65が得られる。この変換されたCDMA信号は、逆拡散/同期部53に入力されて逆拡散しかつ同期を取られ、その後、同期検波部55およびRake合成部56から成る情報復調部54を介して復調されたデータ67が得られる。
【0011】
ここで、前記中間周波数またはベースバンド等に変換されたCDMA信号65は本発明に係るAFC機能を実現するために利用される。実施形態におけるこのAFC機能を実現する構成は、遅延プロファイルの測定部58とパスタイミングの測定部59とを有して、これら各測定を後述する基準クロック64の周波数に応じて周期的に実行するパスサーチ部57と、このように周期的に行うパスサーチにより得られたパスタイミング信号69を利用してパスタイミングの時間的偏移を測定し、パス偏移を補正するためのディジタルの制御信号68を出力するパス偏移測定・制御部60と、ディジタルの制御信号をアナログ信号のAFC信号70に変換するDA変換器49と、上記のようにパス偏移に基づいて生成されたAFC信号70により周波数を制御するVCO(電圧制御発振器)61およびVCO61の出力信号62に基いて基準クロック信号64を生成する基準クロック生成部63とを有している。また、前記VCO61の出力信号66は、周波数変換部52にフイードバックされる。
【0012】
なお、ディジタルの制御信号68とアナログのAFC信号は本質的に同一のものであり、ディジタルの制御信号68をDA変換したものがAFC信号である。DA変換器49を用いるのは、VCO61の入力がアナログ信号と仮定しているためであり、VCO61がディジタル入力のものであれば、DA変換器49は不要である。
また、VCO出力の信号62および66は双方とも、制御信号68(AFC信号70)により制御されている。つまり、基準クロック生成部63はPLL(Phase Locked Loop)構成され、PLLの基準周波数は、VCO61の出力62であり、この出力に基づき、基準クロック生成部63で基準クロック信号64が生成される。この基準クロック信号64は、周波数変換後の信号65が入力されるベースバンド周波数の処理部で使用する。例えば、CDMA信号のチップレートの数倍(例えば4倍)程度の周波数である。他方、周波数変換部52に入力される信号66は、局部発信周波数を生成するため使用する。
【0013】
前記パスサーチ部57から得られた遅延プロファイルおよびパスタイミング信号69は、無線伝搬路で生じたマルチパス等の遅延波成分に対応しており、CDMA信号65から逆拡散すべきパスの選択および同期検波/Rake合成すべきパスを選択するために、前記の遅延プロファイルおよびパスタイミング信号69は逆拡散/同期部53、情報復調部54にそれぞれ入力される。
【0014】
図2は周期的に実行したパスサーチ部57の出力のパスタイミング信号69の一例を示している。
図2において、信号71,72,73,74はそれぞれパスタイミングt11,t12,t13,t14において信号振幅A11,A12,A13,A14の遅延プロファイルを持っている。次の周期でのパスサーチ結果について、信号81,82,83,84はそれぞれパスタイミングt21,t22,t23,t24において信号振幅A21,A22,A23,A24の遅延プロファイルを持っている。以下同様に周期的なパスサーチにより、信号91,92,93,94はそれぞれパスタイミングt31,t32,t33,t34において信号振幅A31,A32,A33,A34の遅延プロファイルを持っている。
【0015】
送信機側であるCDMA基地局の周波数とCDMA移動機である受信機側での周波数は−般的には異なっているため、周期的にパスタイミングを測定すれば、送受信周波数差に依存して各パスタイミングは偏移する。
本発明は送受信周波数差を補正する機能、すなわちAFC機能を実現するために、周期的に測定したパスタイミングの偏移を利用する。
【0016】
図3は図2における最大の遅延プロファイルを示す第1のパス71,81,91についてのパスタイミング偏移を示している。すなわち規定された周期的な本来のパスタイミングt210,t310に信号810,910が観測されるべきであるが、送受信周波数差に原因して遅延した時間(パスタイミング)t 21 ,t 31 にパス81,91が存在するように測定される。
【0017】
図3の例では受信機側の周波数が送信機側よりも高い、すなわち基準クロック生成部63で生成された基準クロック信号64の周波数が高いため、この高い周波数の基準クロック信号64でパスタイミングを測定した場合、カウント値が大きくなり、等価的にパスは遅れた位置にある信号81として測定される。このように周期的にパスタイミングを測定すれば、図3に示すように送受信機間で周波数が一致した理想的なAFC動作状態での本来のパスタイミシグ810,910から遅延した測定信号81,91が得られる。このようにパスタイミングが遅れてきた場合には、基準クロック周波数を低くする方向にパス偏移測定・制御部60から制御信号68を生成し、DA変換器49によりAFC信号70を生成しVCO61を介して周波数制御を行うように機能すれば送受信機問での周波数差を小さくする事が可能となる。すなわちAFCとして機能する。
【0018】
逆に、パスタイミングが進んできた場合には、基準クロック周波数を高くする方向にパス偏移測定・制御部60から制御信号68を生成し、DA変換器49によりAFC信号70を生成しVCO61を介して周波数制御を行うように機能すれば送受信機間での周波数差を小さくする事が可能となる。
【0019】
図4はAFC信号70すなわちVCO61の制御電圧の生成方法を示している。横軸は基準クロック生成部63で生成された基準クロック信号64の周波数f(移動機での周波数)と希望周波数f0(基地局での送信周波数)との差周波数を示し、縦軸はVCO61の制御信号であるAFC信号(電圧)70を示す。図3で示したように基準クロック64の周波数f1が希望周波数f0より高い場合はその差周波数△f=f1−f0は正のためAFC信号を減少させる方向、すなわちAFC信号(電圧)70を減少させる方向に制御する。これは基準クロック64の周波数を低くすることに対応し、逆に基準クロック64の周波数が希望周波数fOより低い場合、AFC信号(電圧)70を増加させる方向に、すなわち基準クロック64の周波数を高くするように制御する(請求項1に対応)。
【0020】
次に、AFC信号(電圧)70の生成法について説明する。第1の手法として、差周波数△fの符号のみから決定し、例えば図3の例では差周波数△fは正のため1ビットだけ周波数を減少させる方向に制御し、一方、差周波数△fが負の場合には1ビットだけ周波数を増大させる方向に制御する(請求項2に相当)。AFC信号70はその制御1ビットをDA変換したアナログ値であり、制御する最少単位である1ビットは、DA変換器49のビット数とVCO61の特性(例えば図4の傾き)から決まり、DA変換器49のビット数を増大することにより高精度な周波数制御が可能となる。
【0021】
AFC信号70の第2の生成法として、差周波数△fの符号のみでなく、差周波数△fの絶対値により制御ビットに重み付けを行うことにより迅速なAFC制御が可能となる(請求項3または4に対応)。この重み付け法は、CDMA受信機が同期追従状態では細かなステップ幅で制御ができるだけでなく、電源ONされた初期状態では、送受信機間の周波数誤差は大きいため、大きなステップ幅にて迅速なAFC動作が要求される初期引き込み動作時にも有効である。
すなわち、電源のONされた直後の初期状態では、周波数誤差が大きいため、制御信号68を大きくすることによる迅速な周波数引き込みが(AFC)が必要になる。AFC信号の第2の生成法で説明したように、差周波数Δfの絶対値の大きさに依存した制御量(制御信号68の振幅)を生成することにより迅速な制御を可能としている。逆に、逆拡散/同期部53によりCDMA信号の同期捕捉が完了し同期追従状態となり、安定な同期検波、Rake合成によりデータ復調を実行できるようになり、差周波数Δfの絶対値は小さいため制御量(制御信号68の振幅)も小さくなる。このように、本AFC方式では、初期状態および同期追従状態の両状態において適用が可能である。
【0022】
前記の図3では図2における最大振幅を持った第1のパス(メインパス)71,81,91に関するパスタイミング偏移について説明した。しかしながら、第2、第3および第4のパス72,82,92、73,83,93、74,84,94についても同様にパスタイミング偏移を測定し、AFC信号70を生成することができる。
たとえば、上記複数の各パスタイミング偏移を測定し、差周波数△fが正のパスと差周波数△fが負のパスの数に依存して、いずれかの方向に1ビットだけ周波数を偏移するようにAFC信号70を生成する。これは上記第1のAFC信号70の生成法に対応する。一方、複数パスの各差周波数△fの絶対値をも考慮して、各パスの重み付け加算した値を基に周波数を偏移するようにAFC信号70を生成する。これは上記第2のAFC信号70の生成法に対応する。
【0023】
以上のように本発明のAFC機能によれば、複数のパスを利用し、その複数パスタイミングの偏移を利用することにより安定性のある制御が実現できる。
なお、基地局と移動機間におけるマルチパス環境条件の変動により、時々刻々遅延プロファイルが変動する場合がある。すなわち、パスが消失またはパスの振幅が減少する場合がある。この消失または振幅が減少したパスに関しては、パス偏移を測定する対象パスから除くことにより、安定性のある制御が実現できる。また遅延プロファイルが変動する場合には、平均化処理をパスサーチ部57に付加する事により遅延プロファイルの変動を抑圧でき安定な動作が期待できる。
【0024】
AFC信号70を生成する別の方法について以下に示す。
前記の図2に示すようにパスサーチ出力での各パス振幅Aは、AFC信号を生成するためのパス情報として利用すべきか否かの信頼性を示している。上記した複数パスを利用してAFC信号70を生成するためには、各パスの振幅に依存した重み付けをも考慮して行うことにより安定性があり、また信頼性のある制御が実現できる。振幅が小さいパスについてはスレッショルドを設けて、測定対象から削除することも可能である。
【0025】
図5はAFC信号70を生成する別の方法について示している。
周期的に複数パスの各パス偏移を測定することは煩雑なため、図5に示すように複数のパスの振幅とタイミングから平均パスタイミングである重心t0を算出し、その重心t0にある1パスでマルチパス成分を代表し表現する。AFC信号70は周期的に重心t0にある1パスのパスタイミング偏移から算出する。図5の示したパス101,102,103,104は時間t1,t2,t3,t4に振幅A1,A2,A3,A4を持ったパスと仮定する。この場合の重心t0は下記の(3)式で表現できる。
【0026】
【0027】
図1におけるパスサーチ部57の実現法としてマッチトフィルタ(MF)法とスライディング相関・DLL(Delay Lock Loop)法がある。
まず、マッチトフィルタを利用した手法では、相関出力が遅延プロファイルに対応するため構成が容易である。CDMAセルラーシステム(移動電話システム)で、例えばセルまたはセクタで同一のコード(共通のコード)が使用されている場合、その共通コードに対するMFではセルおよびセクタの識別ができないため、MF出力は全てのセル・セクタ情報を含む。したがってMFを利用したパス偏移に基くAFC方式は全てのセル・セクタのパスを使用した方式となる。
【0028】
一方、スライディング相関・DLLを利用した手法では、パス成分に依存して相関を取るべきコード種を変更することが容易である。すなわちセル・セクタ毎に異なるコードを利用してスライディング相関・DLLを利用する場合には、それぞれに対応したコードに対する相関出力を得ることができるため、パス成分毎にセルおよびセクタの識別ができる。したがって、スライディング相関・DLLを利用したパス偏移に基くAFC方式はセル・セクタ毎のパスを分離して使用できる方式である。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、CDMAシステムにおいて必須であるパスサーチ機能を利用してAFC動作を実現するため、新たに複雑なAFC回路の付加が不要であり、CDMA受信機の回路規模およびゲート規模が削減でき、低消費電力化を図ることができる。またパスサーチ機能を利用しているため安定なAFC動作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るAFC機能の有る移動通信システムの受信機の構成ブロック図である。
【図2】パスサーチ出力信号の例を示す説明図である。
【図3】パスタイミング偏移の例を示す説明図である。
【図4】AFC信号生成法の一例の説明図である。
【図5】AFC信号生成法の他の例の説明図である。
【図6】従来のCDMA受信機の構成説明ブロック図である
【図7】従来のAFC構成法の説明図である。
【図8】W−CDMA信号構成説明図である。
【符号の説明】
49 DA変換器
50 アンテナ
51 RF増幅部
52 周波数変換部
53 逆拡散・同期部
54 情報復調部
55 同期検波部
56 Rake合成部
57 パスサーチ部
58 遅延プロファイル測定部
59 パスタイミング測定部
60 パス偏移測定/制御部
61 VCO
63 基準クロック生成部
64 基準クロック
67 復調データ
68 制御信号
69 パスタイミング
70 AFC信号
Claims (9)
- 基地局と移動機局等の受信機間で情報をスペクトル拡散通信技術を利用したCDMA方式で伝送する場合のCDMA受信機において、
周期的に遅延プロファイル測定とパスタイミング測定を行うパスサーチ機能部を有し、
該パスサーチ機能部によって前記周期的に測定したパスサーチ毎のパスタイミング変化量を基に、基地局と移動機間の周波数差を減少させるAFC機能部を有することを特徴とするAFC機能の有るCDMA受信機。 - パスサーチ機能部における周期的に行うパスサーチはディジタル処理にて実行し、パスサーチ毎の複数の各パスタイミングの偏移から求められる正負の符号によりAFC用DA変換器の制御ビットを規定し、該AFC用DA変換器を介してAFCを行うことを特徴とした請求項1に記載のAFC機能の有るCDMA受信機。
- パスサーチ毎の複数の各パスタイミングの差分から求まる正負の符号および各パスタイミングの偏移の絶対値によりAFC用DA変換器の制御ビットを規定し、該AFC用DA変換器を介してAFCを行うことを特徴とした請求項2記載のAFC機能の有るCDMA受信機。
- 遅延プロファイルによる各パスの振幅値による重み付けによりAFC用DA変換器の制御ビットを規定し、該AFC用DA変換器を介してAFCを行うことを特徴とした請求項2または3に記載のAFC機能の有るCDMA受信機。
- パスサーチ機能部は、基地局と受信機間で情報を伝送するセルまたはセクタを識別する機能を有し、セルまたはセクタ毎のパスタイミング情報を利用してAFCを行うことを特徴とした請求項2ないし4のうちのいずれか1項に記載のAFC機能の有るCDMA受信機。
- パスサーチ機能部は、マッチトフィルタまたはスライディング相関のいずれか一方または両者により構成された遅延プロファイル測定機能と高速カウンターによるパスタイミング測定機能とから構成されたことを特徴とした請求項1に記載のAFC機能の有るCDMA受信機。
- パスサーチ機能部は、パスサーチにおいて複数のパスの振幅とタイミングから平均パスタイミングである重心を算出し、周期的なパスサーチにおける該平均パスタイミングである重心の偏移によりAFC用DA変換器の制御ビットを規定し、該AFC用DA変換器を介してAFCを行うことを特徴とした請求項1または2に記載のAFC機能の有るCDMA受信機。
- パスタイミング変化量を基にしたAFC方式を同期追従時に用いたことを特徴とした請求項1に記載のAFC機能の有るCDMA受信機。
- パスが消失しまたはパスの振幅が減少する場合において、パスタイミングの偏移の測定対象から除外するものであることを特徴とした請求項2ないし4のうちのいずれか1項に記載のAFC機能の有るCDMA受信機。
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