JPH0986943A - 石英ガラス質断熱材及びその製造法 - Google Patents

石英ガラス質断熱材及びその製造法

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JPH0986943A
JPH0986943A JP27056695A JP27056695A JPH0986943A JP H0986943 A JPH0986943 A JP H0986943A JP 27056695 A JP27056695 A JP 27056695A JP 27056695 A JP27056695 A JP 27056695A JP H0986943 A JPH0986943 A JP H0986943A
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heat insulating
quartz glass
container
graphite layer
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JP27056695A
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Koichi Shiraishi
耕一 白石
Toshiro Minami
俊郎 南
Haruo Murayama
晴男 村山
Kenji Takahashi
研司 高橋
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Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
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    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発塵がなく熱遮断性に優れ、特に半導体製造
装置の高温熱処理用として好適な石英ガラス質断熱材の
提供 【構成】 石英ガラス製密閉容器の内表面に、黒鉛層が
結晶構造のC軸方向と該内表面の垂直方向とを一致させ
配向して形成されてなる断熱材ユニットから構成される
ことを特徴とする石英ガラス質断熱材。断熱材ユニット
の複数を、各ユニット間が所定の空間を有して石英ガラ
ス材で連結支持されて多段に組立形成されてなることが
好ましく、また、密閉容器内部が減圧に保持されること
が好ましい。上記石英ガラス質断熱材は、ガス導入口及
び排気口を有する石英ガラス製容器内に炭化水素ガスを
導入流通させると共に加熱し、該容器内表面に該炭化水
素の熱分解黒鉛層を形成し、その後該導入口及び排気口
を封鎖することによる製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石英ガラス質断熱
材及びその製造方法に関し、詳しくは、発塵がなく熱遮
断性に優れた石英ガラス質断熱材及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】加熱状態で使用される各種装置では、一
般に、断熱材が使用されており、各種断熱材がその用途
に応じて開発され利用されている。半導体製造における
熱処理工程や熱拡散工程等で用いられる加熱処理装置に
おいても、他の工程と同様に塵埃等による汚染を厳しく
防止するように管理されている。そのため、従来から、
半導体製造工程に用いられる断熱部材として、石英ガラ
ス質が多用されている。石英ガラスは、特に、高純度な
ものが得られ、それ自体が汚染源とならないことと断熱
性能に優れているためである。また、その断熱材用石英
ガラスの使用形態等も各種提案されている。例えば、
(1)石英ガラス素材をウール状にファイバー化した石
英ガラスファイバーや、(2)気泡等を保持し熱遮断性
を有する不透明石英ガラス(特開平4−65328号公
報)が提案され利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記石英ガラスファイバー断熱材をそのまま使用した場合
は、発塵原因となるおそれがあり、塵埃汚染に厳しい半
導体製造の熱処理装置の断熱材としては使用することは
できない。一方、気泡を保持させる不透明石英ガラスは
発塵性はなく、半導体製造の熱処理プロセス用断熱材と
しては好適である。しかし、上記公報で提案される不透
明石英ガラスにおいても、密度が約2.0程度以上(気
孔率約10%以下)であり、熱伝導率は約1.4W/m
K程度で、気泡を保持しない透明石英ガラスの1.6W
/mKと比較して熱伝導率の低減は約88%に過ぎな
い。従って、上記提案の不透明石英ガラスを断熱材とし
て使用する場合には、壁厚を厚くすることにより高断熱
効果を得ることになり、装置が大型化するおそれもあ
り、重量的制約がある場合には適用できないおそれがあ
る。このため、より高断熱性の石英ガラス断熱材が要望
されているのが現状である。本発明は、上記したような
断熱材、特に、半導体製造の加熱装置に使用される石英
ガラス質断熱材の現状に鑑み、発塵もなく、且つ高度の
熱遮断性を有する石英ガラス質断熱材を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、石英ガ
ラス製密閉容器の内表面に、黒鉛層が結晶構造のC軸方
向と該内表面の垂直方向とを一致させ配向して形成され
てなる断熱材ユニットから構成されることを特徴とする
石英ガラス質断熱材が提供される。上記本発明の石英ガ
ラス質断熱材において、密閉容器内部が減圧に保持され
ることが好ましい。前記断熱材ユニットの複数を、各ユ
ニット間が所定の空間を有して石英ガラス材で連結支持
されて多段に組立形成されることが好ましい。
【0005】また、本発明は、ガス導入口及び排気口を
有する石英ガラス製容器内に炭化水素ガスを導入流通さ
せると共に加熱し、該容器内表面に該炭化水素の熱分解
黒鉛層を形成し、その後該導入口及び排気口を封鎖して
密閉容器とすることを特徴とする石英ガラス質断熱材の
製造方法を提供する。上記本発明の石英ガラス質断熱材
の製造方法において、排気口から吸引して減圧下で黒鉛
層を形成すると共に、内部を減圧に封鎖することが好ま
しい。また、炭化水素ガスが芳香族系炭化水素ガスであ
ることが好ましい。
【0006】本発明は上記のように構成され、石英ガラ
ス製の密閉容器の内表面に耐熱性の黒鉛層が形成され、
その黒鉛層は内表面に垂直となる方向と結晶構造のC軸
方向とが一致して配向されて形成されるため、黒鉛層の
垂直方向への伝熱性が低く石英ガラスを透過した熱が黒
鉛層を貫いて伝わらない構造となり、容器空間による断
熱と共に、断熱効果をより一層向上させることができ
る。また、容器内を減圧に保持させることにより更に断
熱効果を高めることもできる。更に、容器は密閉されて
おり黒鉛が外部に飛散することがなく発塵による汚染の
おそれも防止でき、高温における汚染されることなく高
純度な熱処理が可能である。更にまた、上記の密閉容器
からなる各石英ガラス質断熱材は、多段に所定の空間を
有して石英ガラス材で連結されて構成することができ、
更に増大した断熱効果を有するものとすることができ
る。
【0007】上記の本発明の石英ガラス質断熱材は、断
熱材の石英ガラス製容器にガス導入口と排気口とを配設
し、容器を高温に加熱しつつガス導入口から黒鉛化性炭
化水素ガスを流通させることにより得ることができる。
この場合、容器は流通する炭化水素ガスの分解温度以上
に加熱されるため、容器内表面で炭化水素ガスが熱分解
され黒鉛化され、黒鉛結晶構造のC軸方向と内表面に対
する垂直方向とが一致して配向した黒鉛層を容易に形成
させることができる。しかも、排気口から吸引すること
により減圧下での黒鉛化が可能であり、結晶の配向性を
より高めることができると共に、容器内を減圧に密閉す
ることも容易である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の石英ガラス質断熱
材及び製造方法について詳細に説明する。本発明で用い
る石英ガラスは、シリカ(SiO2 )のみを成分とする
ものであり、天然石英ガラス及び合成石英ガラスのいず
れでもよい。純度は、使用する部位等の設置環境条件に
より適宜選択すればよい。半導体製造工程に用いる場合
は、一般的な半導体製造装置で用いられている99%以
上の高純度石英ガラスを用いることが好ましい。また、
石英ガラスは、透明ガラス質性状のものでもよいし、閉
気孔を含有したり、多孔質性等の不透明なものでもよ
い。多孔質性高純度石英ガラスを原料に用いる場合は、
外表面部分の気孔部分が閉気孔となり外部と内部とが連
通しないような状態とすればよい。内表面に形成する熱
分解黒鉛層から発生する塵埃の遮断が不完全となり、汚
染のおそれがあるためである。
【0009】本発明の石英ガラス質断熱材は、上記石英
ガラスを内部に空間を有する所定形状に形成された密閉
容器であって、通常、円筒体、矩形体に形成される。容
器周壁の厚さは、機械加工・溶接加工できる厚さであれ
ばよく、また、断熱部品として使用するに十分な強度が
あればよく、特に制限されるものでない。但し、断熱性
の点からは薄い方が好ましく、通常、加工性から1mm
以上の厚さであればよい。石英ガラス製容器は、各種公
知の方法により作製することができ、例えば、各周面部
材を溶融接合して作製してもよいし、一体的に作製する
こともできる。また、適宜、市販品を用いてもよい。上
記密閉容器の大きさは、特に制限されるものでなく、使
用目的や使用箇所に応じて適宜選択すればよい。更に、
上記の密閉容器は、石英ガラス質断熱材のユニットを構
成し単独で用いてもよいし、複数を例えば石英ガラス製
の棒材等を支持材に用いて各密閉容器間に所定空間を配
置して多段に連結支持させて構成して用いてもよい。
【0010】本発明の石英ガラス質断熱材は、上記石英
ガラス製密閉容器の内表面に耐火材黒鉛層が形成され
る。本発明の黒鉛層は、内表面に沿って内表面に対し垂
直な方向に黒鉛結晶構造のC軸が一致するように配向し
て形成される。即ち、石英ガラス容器の内表面に黒鉛結
晶が層状に積層する形態で形成される。このため、黒鉛
層の垂直方向への熱伝導率は低く、断熱材に優れる。黒
鉛層の厚さは特に限定されるものでないが、0.01〜
10μmの厚さに形成することが好ましい。0.01μ
m未満では断熱効果の向上がみられず、また、10μm
を超えると石英ガラス層と黒鉛層との熱膨張差により剥
離が起こるためである。また、上記黒鉛層は、所定形状
の断熱材を構成する容器の各周面部材上に黒鉛層を形成
した後、溶接等により接合して所定の密閉容器とするこ
ともできるが、好ましくは開口部を有する所定形状の容
器を用意し、下記するような方法等により内表面に黒鉛
層を形成した後、容器開口部を封鎖し密閉することがよ
い。接合の溶接時に溶融するため形成した黒鉛層が分解
し好ましくないためである。同様に、上記の複数の密閉
容器を多段に連結支持する場合は、予め多段に構成した
後に黒鉛層の形成を行うことが好ましい。
【0011】本発明の黒鉛層は、その結晶構造のC軸が
上記のように、石英ガラス容器の内表面に垂直な方向と
一致して配向されて形成されればよく、形成方法は特に
制限されるものでない。本発明においては、好ましく
は、石英ガラス製容器に、例えば管状のガス導入口及び
排気口を配設し、その石英ガラス製容器を電気炉等加熱
装置に載置して高温に保持し、炭化水素ガスをガス導入
口から送入して容器内部を流通させ排気口から排出させ
ることにより、炭化水素ガスを高温の容器内面で熱分解
させ内表面に黒鉛として析出させ黒鉛層を形成させるこ
とができる。この方法においては、送入された炭化水素
ガスが内表面全体と均一に接触しながら流通して排気口
から排出されるように、容器の大きさ及び形状、ガス送
入量、ガス導入口及び排気口の配設位置等を適宜選択す
る。ガス導入口及び排気口の配設位置は、他の条件にも
よるが、通常、容器周側面下方部から送入し、同一周側
面上方部から排出されるように配設することが好まし
い。また、石英ガラス製容器内を排気口から吸引して減
圧状態にして、炭化水素ガスを流通させて行うことが好
ましい。
【0012】本発明の容器内面で熱分解され黒鉛化され
る炭化水素ガスは、特に限定されるものではないが、メ
タン、エタン、プロパン等の脂肪族炭化水素、または、
ベンゼン等の芳香族炭化水素が簡便に用いることができ
る。一般に、黒鉛層の結晶性が良いほど断熱性が向上す
るため、芳香族炭化水素を用いることが好ましい。通
常、プロパンガス、ベンゼンが用いられる。上記のよう
に、炭化水素流通ガスを熱分解し黒鉛化するため、石英
ガラス製容器を加熱炉で高温に保持する。このため保持
する温度は、導入する炭化水素ガスの種類により異なる
が約800℃以上に、通常1000〜1200℃の範囲
の温度に加熱すればよい。本発明の石英ガラス質断熱材
は、上記のようにしてその内表面に黒鉛層を形成した
後、ガス導入口及び排気口を封鎖して内部を密閉とする
ことができる。また、本発明の石英ガラス質断熱材は、
密閉容器内部を減圧に保持することが好ましい。断熱効
果が向上するためである。減圧に保持するためには、例
えば、上記のように炭化水素ガスを減圧状態で流通さ
せ、そのまま封鎖することで減圧石英ガラス密封容器の
断熱材を得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例に
より制限されるものでない。図1は本発明の石英ガラス
質断熱材の一実施例の断面説明図である。図1におい
て、石英ガラス質断熱材1は、内部に空間部2を有し、
所定の肉厚の石英ガラス質製外周壁3で包囲された円筒
形状の密閉容器4からなる。密閉容器4の石英ガラス質
製外周壁3の内表面には、黒鉛層5が内表面に垂直とな
る方向と黒鉛結晶構造のC軸方向とを一致させ配向して
形成されている。なお、空間部2は断熱効果を上げるた
め、真空に近い状態の減圧に保持することにより、熱伝
導率を小さすることができる。図2は図1に示した石英
ガラス質断熱材を製造するための一工程での断面説明図
である。図1と同一部所は同一の符号を付して表示して
いる。図2において、石英ガラス質製外周壁3のほぼ同
一面域の上下部に石英ガラス質製ガス導入管6及び石英
ガラス質製排気管7が配設されている以外は図1に示し
た石英ガラス質断熱材1と同様であり、石英ガラス製の
ガス導入管6及び排気管7、並びに、石英ガラス製外周
壁3を構成する各部材を、それぞれ酸水素炎を用いて溶
接して図2に示すような形態の容器4を作製する。
【0014】上記のように作製された石英ガラス質容器
4は、次いで、加熱炉内に静置され、約1000℃以上
の高温に加熱する。石英ガラス質容器4を加熱炉内で所
定の高温に保持してガス導入管6を通じて炭化水素ガス
を導入し、同時に、排気管7から吸引排気して容器4内
部を減圧とする。導入された炭化水素ガスは石英ガラス
質容器4の高温の内表面に接して熱分解され、石英ガラ
ス質容器の内表面で黒鉛の析出が生じて黒鉛層が形成さ
れる。ガス導入管6から導入された炭化水素ガスは、石
英ガラス質容器内全域に拡散し排気管7方向に流通す
る。従って、炭化水素ガスは所定方向に流通しながら内
表面上で熱分解され黒鉛となるため、容器内表面に沿っ
て黒鉛層が黒鉛結晶構造のC軸方向と内表面の垂直方向
とが一致するように配向して形成される。この場合、前
記のように黒鉛層形成条件に応じ、排気口7から吸引排
気せずに炭化水素ガスを流通させてもよい。黒鉛層が形
成された後、炭化水素ガスの供給を止め、ガス導入管6
及び排気管7を酸水素ガスバーナーで封じ、石英ガラス
質容器4を密閉し石英ガラス質断熱材1を得ることがで
きる。石英ガラス質容器4内部を減圧しながら封じるこ
とにより内部のガスが減少するため、石英ガラス質断熱
材1の熱伝導率を小さくすることができる。
【0015】図3は上記した単一の石英ガラス質断熱材
1を複数所定空間を有して多段に組立形成した構造の石
英ガラス質断熱材を製造するための一工程での断面説明
図である。図3において、石英ガラス質断熱材ユニット
1a、1b及び1cは、図2に示した石英ガラス質断熱
材1と同様にガス導入管6及び排気管7がそれぞれ配設
されており、また、各ユニットは、内部表面に黒鉛層を
形成する前に、予め、その外表面の所定箇所に石英ガラ
ス質支柱8をそれぞれ溶融接合されて3段構造に組立て
られている。黒鉛層の形成は、各ユニットにおいて、上
記の単一の石英ガラス質断熱材1と同様に行うことがで
きる。
【0016】実施例1 外径150mm、厚さ3mm、高さ20mmの石英ガラ
ス製円筒体と、直径150mmφの厚さ3mmの石英ガ
ラス製円板とを酸水素炎により溶融接合して密閉円筒容
器を形成した。次いで、側面部の2箇所に孔等の開口部
を設け、それぞれ厚さ3mmの外径5mmφの石英ガラ
ス管を同様に溶融接合して、ガス導入管及び排出管を開
口部に連通させ、図2と同様な形態のものを形成した。
作製した石英ガラス質容器を電気炉内で1200℃の高
温に加熱すると共に、ガス導入管から1リットル/分の
流速でプロパンガスを流し、またガス排気管からは10
torrに減圧排気しながら石英ガラス内表面に熱分解
黒鉛層を形成した。15分間ガス流通をした後、ガスの
導入を止め減圧排気しながら、ガス導入管及び排出管を
酸水素ガスバーナーで取外して開口部を封じて石英ガラ
ス質断熱材を得た。得られた石英ガラス質断熱材の石英
ガラス容器の内表面には、1μmの厚さで熱分解黒鉛層
が形成された。黒鉛層の結晶構造は、電子線回折にて測
定した結果、内表面の垂直方向とC軸方向が一致して配
向されていた。また、作製した石英ガラス質断熱材の熱
伝導率を測定したところ0.1W/mKであった。
【0017】比較例1 気孔率約10%の不透明石英ガラスを用い、内表面に熱
分解黒鉛層を形成しない以外は実施例1と同様の石英ガ
ラス質断熱材を得た。この石英ガラス質断熱材の熱伝導
率を測定したところ1.0W/mKであった。
【0018】実施例2 実施例1と同様にガス導入管及び排気管を配設した石英
ガラス質容器を3つ作製し、プロパンガスを導入する前
に、直径5mmの石英ガラス質棒で各石英ガラス質容器
を接合して図3と同様の形態に形成した。その後、実施
例1と同様にして、各容器内表面に黒鉛層を形成して各
ガス導入管及び排気管を取り除き開口部を封鎖し、3段
構造の石英ガラス質断熱材を作製した。得られた3段構
造石英ガラス質断熱材を、図4の説明断面図に示したよ
うに縦型拡散炉の石英ガラス炉芯管の断熱材として使用
して断熱効果を測定した。図4において、炉芯管11の
下部に作製した3段構造石英ガラス質断熱材10を設置
し、炉芯管内部温度を1200℃に加熱し、石英ガラス
質断熱材10の下部温度を測定した。その結果は25℃
であった。上記実施例の結果から、石英ガラス製密閉容
器の内表面に黒鉛層をその結晶構造のC軸方向と内表面
の垂直方法とが一致するように配向させて形成した石英
ガラス質断熱材は、極めて良好な断熱効果を有すること
明らかである。
【0019】
【発明の効果】本発明の石英ガラス質断熱材は、石英ガ
ラス製密閉容器の内表面に炭酸水素ガスの熱分解による
黒鉛層が、内表面の垂直方向と結晶構造のC軸とが一致
して配向するように形成されているため、容器内の空間
部の非熱伝導性に加え、表面石英ガラスからの伝熱性が
低く断熱効果に優れる。また、密閉状態に保持され黒鉛
が外部に飛散することはなく発塵が遮断され、高温まで
高純度な熱処理が可能であり、特に半導体製造工程用と
して好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の石英ガラス質断熱材の一実施例の断面
説明図である。
【図2】本発明の一実施例の石英ガラス質断熱材を製造
するための一工程の断面説明図である。
【図3】本発明の他の実施例の石英ガラス質断熱材を製
造するための一工程の断面説明図である。
【図4】本発明の一実施例の石英ガラス質断熱材を石英
ガラス炉芯管で使用した断面説明図である。
【符号の説明】
1、10 石英ガラス質断熱材 2 空間部 3 石英ガラス質 4 容器 5 黒鉛層 6 ガス導入管 7 排気管 8 石英ガラス材 11 炉芯管
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/324 H01L 21/324 D (72)発明者 高橋 研司 神奈川県秦野市曽屋30 東芝セラミックス 株式会社開発研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英ガラス製密閉容器の内表面に、黒鉛
    層が結晶構造のC軸方向と該内表面の垂直方向とを一致
    させ配向して形成されてなる断熱材ユニットから構成さ
    れることを特徴とする石英ガラス質断熱材。
  2. 【請求項2】 前記密閉容器内部が減圧に保持される請
    求項1記載の石英ガラス質断熱材。
  3. 【請求項3】 前記断熱材ユニットの複数を、各ユニッ
    ト間が所定の空間を有して石英ガラス材で連結支持され
    て多段に組立形成されてなる請求項1または2記載の石
    英ガラス質断熱材。
  4. 【請求項4】 ガス導入口及び排気口を有する石英ガラ
    ス製容器内に炭化水素ガスを導入流通させると共に加熱
    し、該容器内表面に該炭化水素の熱分解黒鉛層を形成
    し、その後該導入口及び排気口を封鎖して密閉容器とす
    ることを特徴とする石英ガラス質断熱材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記排気口から吸引排気して減圧下で黒
    鉛層を形成すると共に、内部を減圧に保持して封鎖する
    請求項3記載の石英ガラス質断熱材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記炭化水素ガスが芳香族系炭化水素ガ
    スである請求項3または4記載の石英ガラス質断熱材の
    製造方法。
JP27056695A 1995-09-25 1995-09-25 石英ガラス質断熱材及びその製造法 Pending JPH0986943A (ja)

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