JPH0986922A - アルカリ金属塩化物水溶液中の硫酸イオンの除去方法 - Google Patents

アルカリ金属塩化物水溶液中の硫酸イオンの除去方法

Info

Publication number
JPH0986922A
JPH0986922A JP26651295A JP26651295A JPH0986922A JP H0986922 A JPH0986922 A JP H0986922A JP 26651295 A JP26651295 A JP 26651295A JP 26651295 A JP26651295 A JP 26651295A JP H0986922 A JPH0986922 A JP H0986922A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adsorbent
sulfate ion
aqueous solution
water
alkali metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP26651295A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Saiki
幸治 斎木
Motomu Yoshino
求 吉野
Mikito Sugiyama
幹人 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP26651295A priority Critical patent/JPH0986922A/ja
Priority to TW086103543A priority patent/TW332194B/zh
Publication of JPH0986922A publication Critical patent/JPH0986922A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固液分離に高価な精密濾過装置を必要とせ
ず、操作が容易で且つ安価な、アルカリ金属塩化物水溶
液中の硫酸イオンの除去方法を提供する。 【解決手段】 (A)撹拌手段を備え、吸着剤を通過さ
せないメッシュを装着した抜き出し口を備えた反応槽内
において、吸着剤として粒径0.5mmから2mmの水
酸化ジルコニウムを使用し、硫酸イオンを含有するアル
カリ金属塩化物水溶液をpH1ないし5の酸性に調整し
て、硫酸イオンを含んだアルカリ金属塩化物水溶液と水
酸化ジルコニウムとを接触させることにより硫酸イオン
を水酸化ジルコニウムに吸着させ、吸着反応終了後に硫
酸イオンの全部または一部が除去されたアルカリ金属塩
化物水溶液を抜き出す工程、及び(B)続いて水を加え
pH8ないし12のアルカリ性に調整し、硫酸イオンを
吸着した水酸化ジルコニウムとアルカリ水とを接触させ
ることにより硫酸イオンを水酸化ジルコニウムから脱着
させ、脱着反応終了後に硫酸イオンを含んだ水を抜き出
す工程とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水酸化ジルコニウ
ムを用いアルカリ金属塩化物水溶液から硫酸イオンを経
済的に且つ効率よく除去する方法に関する。本発明は、
特にイオン交換膜法食塩電解における塩水中の不純物で
ある硫酸イオンの除去に極めて好適に適用できるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アルカリ金属塩化物水溶液から硫酸イオ
ンを除去する方法については、すでに水酸化ジルコニウ
ムを使用して、酸性で吸着しアルカリ性で脱着する方法
が提案され、また実用化もされている(特公平6−21
032)。この方法は粒子径1ないし20μm、含水率
3ないし40重量%の水酸化ジルコニウムをスラリー状態
で酸性硫酸イオン含有塩水、アルカリ性水と順次接触さ
せる方法であり、少量の吸着剤で極めて経済的かつ効果
的に硫酸イオンを除去することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、この方法
は粒子径1ないし20μmという微細な水酸化ジルコニ
ウムを用いるため、塩水処理後の固液分離のために目の
細かい濾布を用いた特別な濾過装置を使用するので濾布
交換等の保全作業が必要であり、また設備が高価となる
という問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決せんとして鋭意研究を重ねた結果、特定の粗大粒径
の水酸化ジルコニウムを吸着剤として用いることによ
り、安価且つ簡単なメッシュで容易に固液分離できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、水酸化ジルコニウムを用いて、アルカリ金属塩
化物水溶液中の硫酸イオンを除去するに際し、下記
(A)及び(B)の両工程からなることを特徴とする硫
酸イオンの吸着除去方法を内容とする。 (A)撹拌手段を備え、吸着剤を通過させないメッシュ
を装着した抜き出し口を備えた反応槽内において、吸着
剤として粒径0.5mmから2mmの水酸化ジルコニウ
ムを使用し、硫酸イオンを含有するアルカリ金属塩化物
水溶液をpH1ないし5の酸性に調整して、硫酸イオン
を含んだアルカリ金属塩化物水溶液と水酸化ジルコニウ
ムとを接触させることにより硫酸イオンを水酸化ジルコ
ニウムに吸着させ、吸着反応終了後に硫酸イオンの全部
または一部が除去されたアルカリ金属塩化物水溶液を抜
き出す工程、 (B)続いて水を加えpH8ないし12のアルカリ性に
調整し、硫酸イオンを吸着した水酸化ジルコニウムとア
ルカリ水とを接触させることにより硫酸イオンを水酸化
ジルコニウムから脱着させ、脱着反応終了後に硫酸イオ
ンを含んだ水を抜き出す工程。
【0005】本発明を図面に基づいて説明する。図1
は、本発明の実施態様の一例を示すものである。同図に
おいて、1は耐酸耐アルカリ性の反応槽であり、例えば
ゴムライニング容器である。反応槽1の中には硫酸イオ
ン吸着剤である粒状の水酸化ジルコニウム(図示せず)
が投入されている。硫酸イオンを含んだ塩水3を反応槽
1に導入し、塩酸4を加えて所定の酸性pHに調節し、
撹拌機2により緩やかに撹拌しながら所定時間吸着反応
を行わせ、硫酸イオンを吸着剤に吸着させる。吸着反応
終了後、抜き出し口5よりメッシュ (図示せず) をとお
して硫酸イオンの全部または一部を吸着剤に吸着して除
去した塩水を抜き出す。続いて、水6を反応槽1に導入
して吸着剤を洗浄し、吸着剤に付着した塩等を除去し、
洗浄した水を抜き出し口5より抜き出す。
【0006】次に、吸着剤に吸着された硫酸イオンの脱
着を行う。即ち、水6と水酸化ナトリウム7とを反応槽
1内に導入し、所定のアルカリ性pHに調節し、撹拌機
2により緩やかに撹拌しながら所定時間脱着反応を行わ
せ吸着剤から硫酸イオンを脱着させる。脱着反応終了
後、抜き出し口8よりメッシュ (図示せず) をとおして
硫酸イオンを含有した水を抜き出す。しかる後、水6で
吸着剤を洗浄し、吸着剤に付着したアルカリ分、硫酸イ
オン等を除去し、抜き出し口8より抜き出す。以下、上
記吸脱着の操作を繰り返し行う。
【0007】アルカリ金属塩化物の濃度については特に
制限はなく、濃厚水溶液、例えば5mol/リットル程
度の食塩水溶液中の硫酸イオンも効率的に除去すること
ができる。硫酸イオンの濃度についても特に制限はない
が、例えば0.1ないし10g/リットル程度の濃度の
ものを処理でき、温度も特に制限はないが、室温から9
0℃程度の水溶液を処理できる。
【0008】吸着剤としては、水酸化ジルコニウム(別
名水和酸化ジルコニウム)を使用する。化学式ではZrO
(OH)2・nH2O(n=0.5-1.0)で表される化合物が特に好適
である。1000℃乾燥重量減少は、16−24%程度
である。本化合物は通常、10μm程度の微粉状態であ
り、このまま使用した場合は塩水処理後の固液分離のた
めには目の細かい濾布を用いた精密な濾過操作が必要で
あるので、この粉体を適当な結着材で、粒径0.5ない
し2.0mmに造粒して本発明に使用する。粒径0.5
ないし2.0mmの吸着剤とすることにより、該吸着剤
は目の粗いメッシュで容易に固液分離できるので、特別
な濾過装置による濾過操作は不要である。
【0009】吸着反応はpH1ないし5の酸性条件下で
行われ、低pHほど吸着容量は大きくなる。pH1未満
になると吸着剤の溶解が始まり、またpH5を越えると
吸着能が低下するので好ましくない。吸着容量は粒径に
依存するが、本発明の粒径範囲では、例えばpH2で、
1kgの吸着剤は10ないし50gの硫酸イオンを吸着す
ることができる。反応は、上記したように室温から90
℃程度の温度範囲で好適に行うことができる。温度は高
いほど速く、50℃では概ね1時間ぐらいで反応は終了
する。温度を90℃以上に上げると、吸着剤が破砕しや
すくなり、好ましくない。酸の必要量は次の反応式に従
う。 ZrO(OH)2+2H+ +SO4 2- →ZrOSO4+2H2O・・・(1) 吸着反応における吸着剤のスラリー濃度は、10ないし
400g/リットル程度が適当である。低スラリー濃度
域は硫酸イオン濃度と吸着剤の吸着容量との関係から決
められる。スラリー濃度は高いほど吸着率は高まるが、
スラリー濃度が400g/リットルを越えると撹拌が困
難になる。撹拌は適当な撹拌機によっておこなってもよ
く、また空気等を吹き込むことによっておこなってもよ
い。
【0010】硫酸イオンを吸着した吸着剤から硫酸イオ
ンを脱着させるための脱着反応は、該吸着剤をアルカリ
性の水溶液と接着させることによっておこなわれ、これ
により該吸着剤は硫酸イオンを放出し、再び吸着可能な
形態に再生される。 ZrOSO4+2NaOH→ZrO(OH)2+ 2Na++SO4 2-・・・(2) 適切なpHは9ないし12の範囲で、適切な温度は室温
ないし90℃の範囲である。pH9未満では反応が遅
く、またpH12を越えるとアルカリが無駄になる傾向
がある。所要反応時間は、例えば、pH11、温度50℃
では1時間程度である。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に具体的に
説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものでは
ない。 実施例 撹拌機を備えた内容積15リットルの反応槽を用意し
た。この反応槽の底部には抜き出し口があり、その抜き
出し口には吸着剤が漏れ出さないようにサラン製のメッ
シュが張設されている。この反応層にイオン交換膜法食
塩電解工程の電解槽出口からの塩水10リットルを供給
した。NaCl濃度は205g/リットル、SO4 2-は濃度
4.1g/リットル、温度は65℃であった。この塩水
中に、予めアルカリ性の水で洗浄しアルカリ型に変え
た、平均粒径1mmの水酸化ジルコニウム(ZrO(OH)2
0.7H2O)1.2kgを投入した。ゆっくり撹拌しながら
35%塩酸を75ミリリットルを加え、40分間、吸着反
応を行った。塩酸を添加した直後のpHは1.1であっ
たが、反応終了後には2.0になった。撹拌を止めて、
メッシュを通して塩水を抜き出した。塩水をサンプリン
グし、硫酸イオンの濃度分析に供した。その後、1リッ
トルの水で吸着剤を洗浄し、同じくメッシュを通して洗
浄水を抜き出した。
【0012】次に、60℃の水を5リットル加え、ゆっ
くり撹拌しながら30%水酸化ナトリウム水溶液を11
0g加え、40分間脱着反応を行った。水酸化ナトリウ
ム水溶液を添加した直後のpHは12であったが、反応
終了後にはpH10になった。撹拌を止めて、メッシュ
を通して水を抜き出した。抜き出した水をサンプリング
し、硫酸イオンの濃度分析に供した。1リットルの水で
吸着剤を洗浄し、同じくメッシュを通して洗浄水を抜き
出した。硫酸イオンの分析値は下記のとおりであった。
【0013】
【0014】
【0015】
【発明の効果】叙上のとおり、本発明は、従来用いられ
ていた、粒径1−20μmでスラリー状態の水酸化ジルコ
ニウムをに代えて粒径0.5−2mmの大粒径の水酸化
ジルコニウムを用いたことにより、従来法では固液分離
に特別な精密濾過装置が必要であったが、本発明では目
の粗いメッシュで固液分離が容易に可能となり、従って
高価な精密濾過装置も、濾布等の面倒な交換作業も不要
になり、また設備費も大巾に安価となるので、その有用
性は頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するために用いられる装置の一例
を示す概略図である。
【符号の説明】
1 反応槽 2 撹拌機 3 硫酸イオン含有塩水 4 塩酸 5 硫酸イオンを除去された塩水の抜き出し口 6 水 7 水酸化ナトリウ
ム 8 硫酸イオンを含む水の抜き出し口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸化ジルコニウムを用いてアルカリ金属
    塩化物水溶液中の硫酸イオンを除去するに際し、下記
    (A)及び(B)の両工程からなることを特徴とする硫
    酸イオンの吸着除去方法。 (A)撹拌手段を備え、吸着剤を通過させないメッシュ
    を装着した抜き出し口を備えた反応槽内において、吸着
    剤として粒径0.5mmから2mmの水酸化ジルコニウ
    ムを使用し、硫酸イオンを含有するアルカリ金属塩化物
    水溶液をpH1ないし5の酸性に調整して、硫酸イオン
    を含んだアルカリ金属塩化物水溶液と水酸化ジルコニウ
    ムとを接触させることにより硫酸イオンを水酸化ジルコ
    ニウムに吸着させ、吸着反応終了後に硫酸イオンの全部
    または一部が除去されたアルカリ金属塩化物水溶液を抜
    き出す工程、 (B)続いて水を加えpH8ないし12のアルカリ性に
    調整し、硫酸イオンを吸着した水酸化ジルコニウムとア
    ルカリ水とを接触させることにより硫酸イオンを水酸化
    ジルコニウムから脱着させ、脱着反応終了後に硫酸イオ
    ンを含んだ水を抜き出す工程。
JP26651295A 1995-09-19 1995-09-19 アルカリ金属塩化物水溶液中の硫酸イオンの除去方法 Withdrawn JPH0986922A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26651295A JPH0986922A (ja) 1995-09-19 1995-09-19 アルカリ金属塩化物水溶液中の硫酸イオンの除去方法
TW086103543A TW332194B (en) 1995-09-19 1997-03-19 Method of removing sulfate ions from an aqueous solution of alkali metal chloride

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26651295A JPH0986922A (ja) 1995-09-19 1995-09-19 アルカリ金属塩化物水溶液中の硫酸イオンの除去方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0986922A true JPH0986922A (ja) 1997-03-31

Family

ID=17431941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26651295A Withdrawn JPH0986922A (ja) 1995-09-19 1995-09-19 アルカリ金属塩化物水溶液中の硫酸イオンの除去方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0986922A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0987221A1 (en) * 1998-08-28 2000-03-22 CHLORINE ENGINEERS CORP., Ltd. Method of purification of salt solutions for electrolysis

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0987221A1 (en) * 1998-08-28 2000-03-22 CHLORINE ENGINEERS CORP., Ltd. Method of purification of salt solutions for electrolysis

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4686198A (en) Method for regenerating adsorbent mixture of alumina and zeolite for adsorption of ammonia
KR940004119B1 (ko) 알칼리금속 염화물수용액으로부터 황산이온 제거방법
JPH0125818B2 (ja)
CN110423902B (zh) 一种高纯碳酸稀土的制备方法及系统
JPH07140296A (ja) 放射性汚染物質を有するキレート剤液の処理方法
JPH0986922A (ja) アルカリ金属塩化物水溶液中の硫酸イオンの除去方法
JP3791760B2 (ja) Ss及びリンを含有する水からのリン除去・回収方法及び装置
CN113072081A (zh) 一种硫酸锂净化完成液除杂工艺
JP3896423B2 (ja) パラジウム含有液からのパラジウム回収方法
JP2001104807A (ja) ホウ素の回収方法
CN114272961A (zh) 一种用于硫酸锂溶液去杂的离子交换树脂再生方法
US20190360073A1 (en) Method for recovering scandium from red mud left from alumina production
JPH0683789B2 (ja) 無機イオン交換体による硫酸イオン除去方法
JPH0857246A (ja) 酸性排ガスの処理方法
JPS62294491A (ja) ガリウム−ヒ素含有廃水の処理方法
JP2009220063A (ja) 排水処理用リン吸着剤の再生方法
JPH01127094A (ja) ヒ素の除去方法
JP3784940B2 (ja) 銅電解液中のひ素の除去方法
JPH10251014A (ja) アルカリ金属塩化物水溶液中の硫酸イオンの除去方法
JP3364308B2 (ja) 排水処理方法及びその装置
JPH04338110A (ja) アルカリ金属塩化物水溶液から硫酸イオンを除去する方法
JP2000051714A (ja) アルカリ金属塩化物水溶液中の硫酸イオンの除去方法
JP3883781B2 (ja) ホウ素溶離液の精製装置及び精製方法
JP2706276B2 (ja) 銀の除去方法
JP3563781B2 (ja) 有機塩素化物の脱酸方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20021203