JPH098567A - 電圧電流変換回路およびそれを用いたボルテージコントロールオシレータ - Google Patents

電圧電流変換回路およびそれを用いたボルテージコントロールオシレータ

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JPH098567A
JPH098567A JP7151432A JP15143295A JPH098567A JP H098567 A JPH098567 A JP H098567A JP 7151432 A JP7151432 A JP 7151432A JP 15143295 A JP15143295 A JP 15143295A JP H098567 A JPH098567 A JP H098567A
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JP
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voltage
transistor
conversion circuit
current
source
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JP7151432A
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Inventor
Shigemitsu Horikawa
茂満 堀川
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度変化に対して安定な電流を得ることがで
きる電圧電流変換回路の提供。 【構成】 エンハンスメント型の第1〜第4MOSTr
を具えており、各MOSTrのゲートは、入力電圧を印
加する入力端子20に接続してあり、各MOSTrのド
レインは、出力電流を出力する出力端子22に接続して
ある。そして、第1MOSTr10のソースは、直接G
NDに接地している。また、第2MOSTr12のソー
スは、順方向に接続された1個のダイオード18を介し
て、接地している。また、第3MOSTr14のソース
は、順方向に接続された2個のダイオード18を介し
て、接地している。また、第4MOSTr16のソース
は、順方向に接続された3個のダイオード18を介して
接地してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電圧入力により、所
定の電流を得る電圧電流変換回路およびボルテージコン
トロールオシレータ(以下、VCOとも略称する)に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の電圧電流変換回路を用いたVCO
(ボルテージ・コントロール・オシレータ(voltage con
trol oscillator))の一例が、文献:「トリケップス
WS68、トリケップス社刊」の第80頁に記載されて
いる。
【0003】従来の電圧電流変換回路は、エンハンスメ
ント型のMOSトランジスタ(以下単にMOSトランジ
スタ、MOSTrとも表記する)を以って構成されてい
る。このMOSTrのソースは通常GNDに接続され、
ドレインはで流ミラー回路に接続されている。そして、
ゲートに入力電圧Vinを印加すると、この入力電圧Vin
に応じたドレイン電流が出力電流I0 として得られる。
このようにして、電圧電流変換を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電圧電流変換回路の出力電流は、温度変化に対して大き
く変化するという問題点があった。また、従来の電圧電
流変換回路を用いたVCOの出力周波数も、電圧電流変
換回路の出力電流値が変化するために、温度変化によっ
て大きく変化してしまうという問題点があった。
【0005】このため、温度変化に対して安定な電流を
得ることができる電圧電流変換回路およびVCOの実現
が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(第1の発明)この出願に係る第1の発明の電圧電流変
換回路(以下、変換回路とも略称する)によれば、入力
電圧が印加される入力端子と、この入力端子にそれぞれ
接続される制御電極と、第1、第2の電位にそれぞれ接
続される第1、第2の端子とをそれぞれ有する複数のト
ランジスタと、複数のトランジスタはそれぞれ異なる数
のダイオードを介して第1の電位に接続されてなること
を特徴とする。
【0007】(第2の発明)この出願に係る第2の発明
の電圧電流変換回路(変換回路)によれば、複数のエン
ハンスメント型のMOSトランジスタを具え、各MOS
トランジスタのゲートは、入力電圧を印加する入力端子
に接続してあり、各MOSトランジスタのドレインは、
出力電流を出力する出力端子に接続してあり、MOSト
ランジスタのうちの1つのMOSトランジスタのソース
は、直接接地してあり、MOSトランジスタのうちの他
のMOSトランジスタのソースは、順方向に接続された
1個以上の数のダイオードを介して、接地してあり、か
つ、他のMOSトランジスタを複数有する場合には、各
他のMOSトランジスタと接地点との間に、互いに異な
る数のダイオードをそれぞれ介在させてなることを特徴
とする。
【0008】また、好ましくは、第2の発明の電圧電流
変換回路において、複数の他のMOSトランジスタを有
する場合m(mは自然数)段のMOSトランジスタを設
け、第1段目のMOSトランジスタのソースは直接接地
してあり、第2段目のMOSトランジスタのソースは、
1つのダイオードを介して、接地してあり、第n(nは
3以上m以下の自然数)段目のMOSトランジスタのソ
ースに接続されたダイオードのカソードを、第n−1段
目のダイオードのアノードに接続してなると良い。
【0009】(第3の発明)この出願に係る第3の発明
の電圧電流変換回路(変換回路)によれば、入力電圧が
そのゲートに印加される第1トランジスタと、第1トラ
ンジスタと電流ミラー構造を構成する第2トランジスタ
と、ゲートに基準電位が印加され、一端が第2トランジ
スタのゲートに、他端が電流源に接続された第3トラン
ジスタと、ゲートが第3トランジスタの他端に接続され
た第4トランジスタであって、その一端が出力端子に接
続された第4トランジスタとを含むことを特徴とする。
【0010】(第4の発明)この出願に係る第4の発明
の電圧電流変換回路(変換回路)によれば、入力電圧が
印加される入力端子にゲートが接続されたn型MOSト
ランジスタからなる第1トランジスタとの電流ミラー構
造を構成するn型MOSトランジスタからなる第2トラ
ンジスタを具え、この第2トランジスタのゲートは、ノ
ード1を介して、n型MOSトランジスタからなる第3
トランジスタのソースに接続してあり、この第3トラン
ジスタのゲートには、基準電圧が印加してあり、この第
3トランジスタのドレインは、ノード2を介して、n型
MOSトランジスタからなる第4トランジスタのゲート
に接続してあり、この第2ノードは、定電流源に接続し
てあり、この第4トランジスタのソースは、接地してあ
り、この第4トランジスタのドレインは、出力端子に接
続してあることを特徴とする。
【0011】また、第4の発明の電圧電流変換回路にお
いて、好ましくは、この定電流源が、正の温度特性を有
するものであると良い。
【0012】また、第4の発明の電圧電流変換回路にお
いて、好ましくは、この基準電圧として、負の温度特性
を有し、かつ、電源電圧よりも低く、接地電位よりも高
い電圧を印加してあると良い。
【0013】また、第4の発明の電圧電流変換回路にお
いて、好ましくは、この基準電圧として、入力電圧に連
動した電圧を印加してあると良い。
【0014】(第5の発明)この出願に係る第5の発明
のVCOによれば、電圧電流変換回路(変換回路)を具
えたVCOであって、この変換回路として、第1または
第4の発明の変換回路を用いてなることを特徴とする。
【0015】
【作用】
(第1および第2の発明)この出願に係る第2の発明の
変換回路によれば、複数のトランジスタ(例えばMOS
Tr)のソースと第1の電位(例えばGND)との間
に、それぞれ異なる数のダイオードを介在させている。
ここで、n(nは自然数)個のダイオードを介在させた
あるMOSTrのゲートに、入力電圧Vinを印加した場
合を考えると、出力電流としてのこのMOSTrのドレ
イン電流Iは、下記の(1)式で表すことができる。
【0016】 I=u・k(Vin−Vt −nVbe2 ・・・(1) ここで、uは、MOSTrのキャリアの移動度を表し、
beは、ダイオード1つあたりのの電圧降下を表す。ま
た、kについては、実施例の欄で説明するが、ここで
は、温度に依存しない比例定数とする。
【0017】次に、(1)式を温度Tで変微分するする
と、下記の(2)式で表すことができる。 1/I・∂I/∂T=1/u・∂u/∂T−k・∂Vbe/∂T・・・(2) 尚、(2)式においては、Vt の温度の偏微分は僅かな
ため無視する。
【0018】上に(2)式のkの値を適当に設定するこ
とによって、上記(2)式の右辺の合計を0とすること
が可能である。従って、kの値を適当に設定することに
よって、出力電流が温度変化によって変化しないように
(即ち、温度特性を無く)することができる。
【0019】また、複数のMOSTrのソースとGND
との間に、互いに異なる数のダイオードを介在させた場
合は、入力電圧Vinが、MOSTrの閾値電圧Vt とダ
イオードでの電圧降下分Vbeとダイオードの数nとの積
の電圧との和(Vt +nVbe)を越えると、越えたMO
STrに電流が流れる。
【0020】また、第2の発明の変換回路において、第
n段目のMOSトランジスタのソースに接続されたダイ
オードのカソードを、第n−1段目のダイオードのアノ
ードに接続すれば、一部のダイオードを複数のMOST
rのソースとGNDとの間に共通して介在させることが
できる。その結果、回路を構成するダイオードの数を少
なくすることができる。従って、回路の構成を簡単にす
ることができる。
【0021】(第3および第4の発明)また、この出願
に係る第4の発明の変換回路によれば、第2トランジス
タのゲート電圧と第3トランジスタのソース・ドレイン
電圧Vd3とを加算したものを、第4トランジスタのゲー
ト電圧として印加している。
【0022】第4の発明の変換回路における第1トラン
ジスタのゲートに入力電圧Vinを印加した場合の出力電
流IOUT は、下記の(3)式で表される。
【0023】 IOUT =u・k(Vg2+Vd3−Vt2 ・・・(3) ここで、uはMOSトランジスタのキャリアの移動度を
表し、Vg2は第2トランジスタのゲート電圧を表し、V
d3は第3トランジスタのソース・ドレイン間の電圧を表
す。また、kについては、実施例の欄で説明するが、こ
こでは、温度に依存しない比例定数とする。
【0024】次に、(3)式を温度Tで変微分するする
と、下記の(4)式で表すことができる。 1/I・∂I/∂T=1/u・∂u/∂T+2/(Vg2+Vd3−Vt )・∂V d3/∂T・・・(4) 尚、(4)式においては、Vt の温度の偏微分は僅かな
ため無視する。
【0025】(4)式において、uは負の温度特性を有
している。また、Vd3は、詳しくは実施例で説明する
が、正の温度特性を有している。従って、各トランジス
タのディメンジョンを適切に設定することにより、
(4)式の右辺の第1項と第2項とを相殺することが可
能である。従って、第4の発明の変換回路によれば、出
力電流が温度変化によって変化しないように(即ち、温
度特性を無く)することができる。
【0026】また、基準電圧として、入力電圧に連動し
た電圧を印加すれば、より広い範囲の電圧に応じて電圧
電流変換を行うことができる。
【0027】(第5の発明)また、この出願に係る第5
の発明のVOCによれば、変換回路として、第1および
第4の発明の変換回路を用いる。その結果、温度特性が
抑制された変換回路によって制御することにより、温度
変化よる周波数の変化を抑制することができる。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照して、この出願に係る各発
明の実施例について説明する。尚、参照する図面は、各
発明が理解できる程度に各構成成分の大きさ、形状およ
び配置関係を概略的に示してあるに過ぎない。従って、
これらの発明は図示例にのみ限定されるものではない。
【0029】<比較例>先ず、各発明の実施例の説明に
先立ち、各発明の理解を用紙にするため、従来の電圧電
流変換回路(変換回路)の一例について簡単に説明す
る。図10の(A)は、比較例の変換回路の説明に供す
る回路図である。図10の(B)は、比較例の変換回路
の温度特性の傾向の説明に供するグラフである。
【0030】比較例の変換回路は、1つのn型のMOS
トランジスタ(MOSTr)98を以って構成されてい
る。このMOSTr98のソースはGNDに接地してあ
る。また、ドレインは出力端に接続されている。そし
て、ゲートには入力電圧Vinが印加される。
【0031】このMOSTrに入力電圧Vinが印加され
たときのドレイン電流である出力電流IO は、下記の
(5)式で表される。
【0032】 IO =u・K・(Vin−Vt2 ・・・(5) ここで、uは、MOSTr98のキャリアの移動度を表
し、Kは、MOSTrのディメンジョンによって決まる
定数であり、Vt はMOSTrの閾値電圧である。
【0033】そして、uが負の温度特性を有するため
に、出力電流IO は、温度依存性を有する。この温度依
存性の傾向を図10の(B)のグラフに示す。グラフの
横軸は出力電流IO (任意単位)を示し、縦軸は入力電
圧Vin(任意単位)を示す。グラフ中の曲線I、IIおよ
びIII は、それぞれ−25℃、25℃および85℃の温
度下での出力特性を示す。各曲線で示すように、温度が
変化すると比較例の変換回路の出力も変化してしまって
いた。
【0034】<第1実施例>第1実施例では、第1およ
び第2の発明の電圧電流変換回路の一例について併せて
説明する。
【0035】(回路構成について)先ず、図1を参照し
て、第1実施例の変換回路の構成について説明する。図
1は、第1実施例の変換回路の説明に供する回路図であ
る。
【0036】第1実施例の変換回路によれば、エンハン
スメント型の第1〜第4MOSトランジスタ(MOST
r)10〜16を具えおり、各MOSTrのゲートは、
入力電圧を印加する入力端子20に接続してある。ま
た、各MOSTrのドレインは、出力電流を出力する出
力端子22に接続してある。
【0037】そして、第1MOSTr10のソースは、
直接GNDに接地している。また、第2MOSTr12
のソースは、順方向に接続された1個のダイオード18
を介して、接地している。また、第3MOSTr14の
ソースは、順方向に接続された2個のダイオード18を
介して、接地している。また、第4MOSTr16のソ
ースは、順方向に接続された3個のダイオード18をし
て、接地してある。
【0038】このように、第n(2≦n≦4)MOST
rのソースとGNDとの間には、互いに異なる(n−
1)個のダイオードをそれぞれ介在させている。
【0039】(動作について)次に、第1実施例の変換
回路の動作について説明する。先ず、第1〜第4MOS
Trのドレイン電流Id1、Id2、Id3およびId4は、そ
れぞれ下記の(6)〜(9)式のように表される。
【0040】 Id1=u・k1 (Vin−Vt2 ・・・(6) Id2=u・k2 (Vin−Vbe−Vt2 ・・・(7) Id3=u・k3 (Vin−2Vbe−Vt2 ・・・(8) Id4=u・k4 (Vin−3Vbe−Vt2 ・・・(9) 但し、uは、MOSTrのキャリアの移動度を表し、k
1 〜k4 は、それぞれ第1〜第4MOSTrのディメン
ジョンによって決まる定数である。
【0041】また、出力端からの出力電流IO は、下記
の(10)式のように、Id1、Id2、Id3およびId4
和で表される。
【0042】 IO =Id1+Id2+Id3+Id4・・・(10) また、第1実施例の変換回路では、入力電圧Vinの増加
に応じて、第1〜第4MOSTrが順次にターンオンす
る。
【0043】Vt ≦Vin≦Vt +Vbeのときには、第1
MOSTrのみがターンオンする。従って、Id2=Id3
=Id4=0である。
【0044】次に、Vt +Vbe≦Vin≦Vt +2Vbe
ときには、第1および第2MOSTrのみがターンオン
する。従って、Id3=Id4=0である。
【0045】次に、Vt +2Vbe≦Vin≦Vt +3Vbe
のときには、第1〜第3MOSTrのみがターンオンす
る。従って、Id4=0である。
【0046】次に、Vt +3Vbe≦Vinのときには、第
1〜第4MOSTr全てがターンオンする。
【0047】(温度特性について)次に、第1実施例の
変換回路の温度特性について説明する。上記の(6)〜
(10)式から、出力電流IO は、下記の(11)式の
ように表せる。
【0048】 IO =u・k1 (Vin−Vt2 +u・k2 (Vin−Vbe−Vt2 +u・k3 (Vin−2Vbe−Vt2 +u・k4 (Vin−3Vbe−Vt2 ・・・(11) 出力電流IO の温度特性は、上記の(11)式の両辺を
温度Tで偏微分して、下記の(12)式で表すことがで
きる。
【0049】 1/I・∂I/∂T=1/u・∂u/∂T−k0 ・∂Vbe/∂T・・・(12 ) 但し、k0 は下記の(13)式で表される。
【0050】 k0 ={k2 (Vin−Vbe−Vt )+2k3 (Vin−2Vbe−Vt ) +3k4 (Vin−3Vbe−Vt )}/{k1 (Vin−Vt2 +k2 (Vin−Vbe−Vt2 +k3 (Vin−2Vbe−Vt2 +k4 (Vin−3Vbe−Vt2 }・・・(13) 上記の(12)式の右辺第1項は、負の温度特性を有し
ている。また、同式の右辺第2項は、正の温度特性を有
している。従って、k0 の値を適切に設定することによ
り、(12)式の右辺の和を0に近づけることができ
る。理想的には、第1項と第2項とを相殺して0するこ
とができる。その結果、出力電流の温度特性を抑制する
ことができるので、出力電流を温度変化に対して安定に
することができる。
【0051】また、通常、電源電圧は5V程度以下であ
る。この場合、MOSTrの併用は5個以下が望まし
い。これは、入力電圧の上限が通常電源電圧以下であ
り、余りも多くのダイオードを介在させると、電源電圧
以下ではMOSTrがターンオンしなくなるためであ
る。例えば、ダイオードを6つ介在させた場合、ダイオ
ード1つあたりの電圧降下Vbeが通常0.7V程度であ
るので、電圧降下は6×0.7=4.2(V)となる。
この値に閾値電圧Vt を加えると、電源電圧5Vよりも
大きな値となることがある。その場合、ダイオードを6
つ介在させたMOSTrは、ターンオンすることができ
なくなる。
【0052】<第2実施例>第2実施例では、第1およ
び第2の発明の電圧電流変換回路の一例について併せて
説明する。第2実施例の変換回路では、一部のダイオー
ドを複数のMOSTrのソースとGNDとの間に共通し
て介在させる。
【0053】この変換回路は、4段のMOSトランジス
タ(MOSTr)30〜36を具えている。そして、第
1段目のMOSTr30のソースは直接接地している。
また、第2段目のMOSTr32のソースは、1つのダ
イオード38aを介して、接地してある。また、第3段
目のMOSTr34のソースに接続されたダイオード3
8bのカソードを、第2段目のダイオード38aのアノ
ードに接続してある。また、第4段目のMOSTr36
のソースに接続されたダイオード38cのカソードを、
第3段目のダイオード38bのアノードに接続してあ
る。尚、第2実施例の変換回路の温度特性は、第1実施
例の変換回路の温度特性と実質的に同一である。
【0054】また、第2実施例では、第1実施例よりも
変換回路を構成するダイオードの数を少なくすることが
できる。その結果、変換回路の構成をより簡単にするこ
とができる。
【0055】<第3実施例>第3実施例では、第3およ
び第4の発明の電圧電流変換回路の一例について併せて
説明する。
【0056】(構成について)先ず、図3を参照して、
第3実施例の変換回路の構成について説明する。第3図
は、第3実施例の変換回路の説明に供する回路図であ
る。
【0057】第3実施例の変換回路は、入力電圧が印加
される入力端子にゲートが接続されたn型MOSトラン
ジスタからなる第1トランジスタ(第1Tr)50との
電流ミラー構造を構成するn型MOSトランジスタから
なる第2トランジスタ(第2Tr)52を具えている。
具体的には、第1Tr50のドレインは、p型MOSト
ランジスタからなる第5トランジスタ(第5Tr)62
のドレインおよびゲート接続され、第5Trのゲート
は、p型MOSトランジスタからなる第6トランジスタ
(第6Tr)64のゲートに接続している。また、第5
および第6Trのソースにはそれぞれ電源電圧VDDが印
加されている。また、第6Tr64のドレインは、第2
Tr52のドレインに接続している。従って、第1およ
び第5Trに対して第2および第6Trが電流ミラー構
造を構成する。
【0058】この第2Tr52のゲートは、ノード1を
介して、n型MOSトランジスタからなる第3トランジ
スタ(第3Tr)54のソースに接続してあり、この第
3Tr54のゲートは、電源電圧VDDに接続されてい
る。この第3Tr54のドレインは、ノード2を介し
て、n型MOSトランジスタからなる第4トランジスタ
(第4Tr)56のゲートに接続している。この第2ノ
ードは、正の温度特性を有する定電流源70に接続して
いる。この第4Tr56のソースは、接地している。こ
の第4Tr56のドレインは、出力端子60に接続して
いる。
【0059】次に、図4に、この実施例の変換回路で用
いる定電流源70の回路例を示す。この定電流源70
は、p型MOSトランジスタからなる第1〜第3Tr7
2、74および76を具え、n型MOSトランジスタか
らなる第4および第5Tr78および80を具えてい
る。
【0060】第1〜第3Trのソースはそれぞれ電源電
圧が印加されており、第1〜第3Trのゲートは互いに
繋がっている。また、第2Tr74のドレインおよびゲ
ートは、第4Tr78のドレインに接続している。第4
Tr78のソースは、抵抗RおよびダイオードDを介し
て、GNDに接地している。また、第4Tr78のゲー
トは、第5Tr80のゲートおよびドレインに接続して
いる。第5Tr80のドレインは第3Tr76のドレイ
ンに接続している。また、第5Tr80のソースはダイ
オードDを介してGNDに接地している。そして、第1
Tr72のドレインから定電流IRが出力される。
【0061】(動作について)次に、第3実施例の変換
回路の動作について説明する。
【0062】先ず、第1Tr50のゲートに入力電圧V
inが印加されると、入力電圧Vinに応じた第1Tr50
のドレイン電流Id1が流れる。そして、この第1Tr5
0のドレイン電流Id1は、第5Tr62のドレイン電流
Id5となる。さらに、第5Tr62と第6Tr64とは
電流ミラー構造となっているので、第6Tr62には、
第5Tr64のドレイン電流Id5に比例したドレイン電
流Id6が流れる。そして、この第6Tr62のドレイン
電流Id6は、第2Tr52のドレイン電流Id2となる。
【0063】第2Tr52のドレイン電流の大きさによ
って、第2Tr52のゲート電圧Vg2が決まる。そし
て、第2Tr52のゲート電圧Vg2に第3Trのソース
・ドレイン間電圧Vd3を加算した電圧が、第4Tr56
のゲートに印加される。第4Tr56のゲート電圧に応
じた第4Tr56のドレイン電流が、出力電流IO とし
て流れる。
【0064】この出力電流IO は、下記の(14)式で
表される。 IO =u・k4 (Vg2+Vd3−Vt2 ・・・(14) 但し、uは、MOSTrのキャリアの移動度を表し、k
4 は、第4Trのディメンジョンによって決まる定数で
ある。また、Vt は、第4Trの閾値電圧である。
【0065】(温度特性について)次に、出力電圧IO
の温度特性について検討するため、先ず、第2Trのゲ
ート電圧Vg2を導く。第1Trのドレイン電流Id1およ
び第5Trのドレイン電流Id5は、下記の(15)式で
表される。 Id1=Id5=u・k1 (Vin−Vt2 ・・・(15) 但し、k4 は、第1Trのディメンジョンによって決ま
る定数である。
【0066】また、第2Trのドレイン電流Id2および
第6Trのドレイン電流Id6は、第1Trのドレイン電
流Id1のka 倍であるので、下記の(16)式で表され
る。但し、ka は、電流ミラー構造となっているトラン
ジスタ同士の大きさの比によって決まる比例定数であ
る。
【0067】 Id2=Id6=ka ・Id1=ka ・u・k1 (Vin−Vt2 ・・・(16) また、第2Trのドレイン電流Id2は、下記の(17)
式で表すこともできる。
【0068】 Id2=u・k2 (Vg2−Vt2 ・・・(17) 但し、k2 は、第2Trのディメンジョンによって決ま
る定数である。
【0069】上記の(16)および(17)式から、第
2Trのゲート電圧Vg2は、下記の(18)式で表せ
る。
【0070】 Vg2={ka (k1 /k2 )}1/2in+{1−ka (k1 /k2 )}1/2 t ・・・(18) 次に、第3Trのソース・ドレイン間電圧Vd3を導く。
MOSトランジスタのリニア領域の電圧ー電流の関係式
は、下記の(19)式で表せる。
【0071】 IR=u・k3{( VDD−Vg2−Vt ) Vd3−(Vd3)2/2}・・・(19) 但し、IRは、正の温度特性を有する定電流源からの電
流を表し、VDDは、電源電圧を表す。また、k3 は、第
3Trのディメンジョンによって決まる定数である。
【0072】(19)式から(20)式を得る。 Vd3≒IR/{u・k3(VDD−Vg2−Vt ) }・・・(20) ここで、(14)の両辺を温度Tで偏微分すると、下記
の(21)式で表せる。
【0073】 1/IO ・∂IO /∂T=1/u・∂u/∂T+2/(Vg2+Vd3−Vt )・ ∂Vd3/∂T・・・(21) 上記の(21)式の右辺第1項は、負の温度特性を有し
ている。従って、同式の右辺第2項が正の温度特性を有
していれば、(21)式の右辺の第1項と第2項との温
度特性を相殺して右辺の和を0に近づけることが可能と
なる。
【0074】そこで、次に(21)式の右辺の第2項が
正の温度特性を有していることを説説明する。第2項の
成分のうち、Vt の温度特性は無視でき、Vg2の温度特
性も、上述した(18)式から無視できる。従って、第
2項の温度特性はVd3の温度特性によって決まる。そこ
で、Vd3の温度特性と見るために、上記の(20)式の
両辺を温度Tで偏微分すると、下記の(22)式のよう
に表せる。
【0075】 1/Vd3・∂Vd3/∂T=1/IR・∂IR/∂T−1/u・∂u/∂T+2 /(VDD−Vg2−VT )・∂VT /∂T・・・(22) 尚、上記の(22)式では、第3Trの閾値電圧を、そ
の絶対値がバックバイアス効果によって大きくなり温度
特性への影響度が増大することを考慮して、VTと表
す。
【0076】(22)式の右辺の第1項は、IRが正の
温度特性を有する定電流源であるので、正の温度特性と
なる。また、第2項は、uが負の温度特性を有している
が、符号がマイナスであるため、正の温度特性となる。
また、第3項のVT は負の温度特性を有する。そして、
係数の分母においてマイナスがついているため、係数全
体は正の温度特性となる。その結果、第3項は、正の温
度特性となる。従って、(22)式の右辺各項が正の温
度特性を有するので、Vd3は正の温度特性となる。
【0077】従って、上記の(21)式において、右辺
の第1項は負の温度特性を有し、第2項は正の温度特性
を有する。この第1および第2項温度特性の相殺を図る
ことによって、出力電流IO の温度特性を抑制すること
ができる。その結果、出力電流を温度変化に対して安定
にすることができる。
【0078】<第4実施例>第4実施例では、第3およ
び第4の発明の電圧電流変換回路の一例について併せて
説明する。
【0079】(構成について)先ず、図5を参照して、
第4実施例の変換回路の構成について説明する。第4図
は、第4実施例の変換回路の説明に供する回路図であ
る。第4実施例では、第3実施例で説明した変換回路と
同一の構成成分については、第3実施例で用いた符号と
同一の符号を用いる。
【0080】第4実施例の変換回路では、第4Tr56
のゲートに、接続する定電流源は、正の温度特性を有す
るものに限定されない。このため第4実施例では、第3
実施例での正の温度特性を有する定電流IRと区別する
ために、定電流をItと表記する。
【0081】また、第4実施例の変換回路では、第3T
r54のゲートに、負の温度特性を有し、かつ、電源電
圧VDDよりも低く、接地電位GNDよりも高い基準電圧
VRを印加している。これら点の他は、第4実施例の変
換回路は、第3実施例のものと同一の構成であるので、
説明を省略する。
【0082】(動作について)第4実施例の変換回路の
動作は、第3実施例のものと同様であるので、説明を省
略する。但し、第4実施例では、第3Tr54のゲート
に電源電圧VDDよりも低い基準電位VRを印加すること
によって、第3Tr54のソース・ドレイン電圧Vd3
大きくすることができる。その結果、第4Tr56のゲ
ート電圧を高くすることができる。その結果、出力電流
O の制御範囲(レンジ)広くとることができる。この
ため、温度特性の制御可能な温度範囲を、第3実施例の
ものよりも広くすることができる。
【0083】(温度特性について)次に、第4実施例の
変換回路の温度特性について説明する。第4実施例の変
換回路においても、第3実施例で示した(15)〜(1
8)式が成り立つ。
【0084】そして、第4実施例の変換回路において
は、MOSトランジスタのリニア領域の電圧ー電流の関
係式は、(19)式の代わりに、下記の(23)式で表
せる。
【0085】 It=u・k3{( VR−Vg2−Vt ) Vd3−(Vd3)2/2}・・・(23) 但し、Itは定電流源からの電流を表し、VRは、基準
電圧を表す。また、k3は、第3Trのディメンジョン
によって決まる定数である。
【0086】(23)式から(24)式を得る。 Vd3≒It/{u・k3(VR−Vg2−Vt ) }・・・(24) また、第4実施例においても、(21)式の右辺の第2
項が正の温度特性となれば、出力電流IO の温度特性を
抑制することが可能となる。
【0087】そこで、次に(21)式の右辺の第2項が
正の温度特性を有していることを説説明する。第2項の
成分のうち、Vt の温度特性は無視でき、Vg2の温度特
性も、上述した(18)式から無視できる。従って、第
2項の温度特性はVd3の温度特性によって決まる。そこ
で、Vd3の温度特性と見るために、上記の(24)式の
両辺を温度Tで偏微分すると、下記の(25)式のよう
に表せる。
【0088】 1/Vd3・∂Vd3/∂T=−1/(VR−Vg2−VT )・∂VR/∂T−1/ u・∂u/∂T+2/(VR−Vg2−VT )・∂VT /∂T・・・(25) 尚、上記の(25)式では、第3Trの閾値電圧を、そ
の絶対値がバックバイアス効果によって大きくなり温度
特性への影響度が増大することを考慮して、VTと表
す。
【0089】(25)式の右辺の第1項は、VRが負の
温度特性を有する定電流源であるので、符号がマイナス
であるため、正の温度特性となる。また、第2項は、u
が負の温度特性を有しているが、符号がマイナスである
ため、正の温度特性となる。また、第3項のVT は負の
温度特性を有する。そして、係数の分母においてマイナ
スがついているため、係数全体は正の温度特性となる。
その結果、第3項は、正の温度特性となる。従って、
(25)式の右辺各項が正の温度特性を有するので、V
d3は正の温度特性となる。
【0090】従って、上記の(23)式において、右辺
の第1項は負の温度特性を有し、第2項は正の温度特性
を有する。この第1および第2項温度特性の相殺を図る
ことによって、出力電流IO の温度特性を抑制すること
ができる。その結果、出力電流を温度変化に対して安定
にすることができる。
【0091】<第5実施例>第5実施例では、第3およ
び第4の発明の電圧電流変換回路の一例について併せて
説明する。
【0092】(構成について)先ず、図6を参照して、
第5実施例の変換回路の構成について説明する。第5図
は、第5実施例の変換回路の説明に供する回路図であ
る。第5実施例では、第3実施例で説明した変換回路と
同一の構成成分については、第3実施例で用いた符号と
同一の符号を用いる。
【0093】第5実施例の変換回路では、第3Tr54
のゲートに、電源電圧VDDでなく、入力電圧Vinに連動
したゲートバイアス電圧Vrを印加する。このため、第
5実施例の変換回路では、第3実施例の変換回路に加え
て、n型MOSトランジスタからなる第7トランジスタ
(第7Tr)66およびp型MOSトランジスタからな
る第8トランジスタ(第8Tr)68とを設けてある。
第7Tr66のソースはGNDに接地しており、ゲート
には、入力電圧Vinが印加されている。また、ドレイン
は第8Tr68のドレインおよびゲートに接続してい
る。第8Trのソースには電源電圧が印加されており、
ゲートは第3Tr54のゲートに接続してある。従っ
て、第8Tr68のゲート電圧が、ゲートバイアス電圧
Vrとして、第3Tr54ゲートに印加される。
【0094】(動作について)第5実施例の変換回路の
動作は、第3実施例のものと同様であるので、説明を省
略する。但し、第5実施例では、第3Tr54のゲート
に電源電圧VDDよりも低いゲートバイアス電圧Vrを印
加することによって、第3Tr54のソース・ドレイン
電圧Vd3を大きくすることができる。その結果、第4T
r56のゲート電圧を高くすることができる。その結
果、出力電流IO の制御範囲(レンジ)広くとることが
できる。このため、温度特性の制御可能な温度範囲を、
第3実施例のものよりも広くすることができる。
【0095】さらに、第5実施例では、ゲートバイアス
電圧Vrが入力電圧Vinに連動するため、さらに、温度
特性の制御可能な温度範囲を広くすることができる。
【0096】(温度特性について)次に、第5実施例の
変換回路の温度特性について説明する。第5実施例の変
換回路においても、第3実施例で示した(15)〜(1
8)式が成り立つ。
【0097】そして、第5実施例の変換回路において
は、MOSトランジスタのリニア領域の電圧ー電流の関
係式は、(19)式の代わりに、下記の(26)式で表
せる。
【0098】 IR=u・k3{( Vr−Vg2−Vt ) Vd3−(Vd3)2/2}・・・(26) 但し、IRは正の温度特性を有する定電流源からの電流
を表し、k3 は、第3Trのディメンジョンによって決
まる定数である。
【0099】(26)式から(27)式を得る。 Vd3≒IR/{u・k3(Vr−Vg2−Vt ) }・・・(27) また、第5実施例においても、(21)式の右辺の第2
項が正の温度特性となれば、出力電流IO の温度特性を
抑制することが可能となる。
【0100】そこで、次に(21)式の右辺の第2項が
正の温度特性を有していることを説説明する。第2項の
成分のうち、Vt の温度特性は無視でき、Vg2の温度特
性も、上述した(18)式から無視できる。従って、第
2項の温度特性はVd3の温度特性によって決まる。そこ
で、Vd3の温度特性と見るために、上記の(27)式の
両辺を温度Tで偏微分すると、下記の(28)式のよう
に表せる。
【0101】 1/Vd3・∂Vd3/∂T=1/IR・∂IR/∂T−1/u・∂u/∂T+2 /(Vr−Vg2−VT )・∂VT /∂T・・・(28) 尚、上記の(28)式では、第3Trの閾値電圧を、そ
の絶対値がバックバイアス効果によって大きくなり温度
特性への影響度が増大することを考慮して、VTと表
す。
【0102】(28)式の右辺の第1項は、IRが正の
温度特性を有するため、正の温度特性となる。また、第
2項は、uが負の温度特性を有しているが、符号がマイ
ナスであるため、正の温度特性となる。また、第3項の
T は負の温度特性を有する。そして、係数の分母にお
いてマイナスがついているため、係数全体は正の温度特
性となる。その結果、第3項は、正の温度特性となる。
従って、(28)式の右辺各項が正の温度特性を有する
ので、Vd3は正の温度特性となる。
【0103】従って、上記の(26)式において、右辺
の第1項は負の温度特性を有し、第2項は正の温度特性
を有する。この第1および第2項温度特性の相殺を図る
ことによって、出力電流IO の温度特性を抑制すること
ができる。その結果、出力電流を温度変化に対して安定
にすることができる。
【0104】<第6実施例>第6実施例では、第5の発
明のVCOの一例として、インバータタイプのリングオ
シレータを具えたVCOの例について説明する。図7
は、第6実施例のVCOの説明に供するブロック回路図
である。
【0105】この実施例のVCOは、電圧電流変換回路
82、電流ミラー回路部84およびリングタイプオシレ
ータ86とを以って構成している。この電圧電流変換回
路82は、上述した第1〜第5実施例で説明したいずれ
かの変換回路を用いる。
【0106】また、この実施例の電流ミラー回路84
は、p型MOSトランジスタからなる第1および第2T
r90および92を具え、また、n型MOSトランジス
タからなる第3Tr94を具えている。第1Trおよび
第2Trのソースには、電源電圧VDDが印加されてい
る。また、第1Tr90のドレインには、電圧電流変換
回路82の出力電流IO が入力される。また、第1Tr
90のドレインおよびゲートは、第2Tr92のゲート
に接続している。第2Tr92のドレインは、第3Tr
94のドレインおよびゲートに接続している。第3Tr
94のソースはGNDに接地している。そして、第2T
r92のゲートおよび第3Tr94のゲートは、それぞ
れリングタイプオシレータ86に接続している。
【0107】また、この実施例でのリングタイプオシレ
ータ86は、連続して接続された複数のインバータ96
を具えている。(尚、図7では、インバータを一部省略
して示す)このインバータ96は、CMOSを以って構
成している。そして、最後尾のインバータ96bの出力
が、先頭のインバータ96aに入力される。また、各イ
ンバータには、それぞれ、電流ミラー回路84の第2お
よび第3Trのゲート電圧によるバイアス電流が印加さ
れる。
【0108】VCOの発振周波数は、このバイアス電流
値によって制御される。このバイアス電流値は、電圧電
流変換回路の出力電流IO によって制御される。従っ
て、この出力電流IO を温度変化に対して安定にするこ
とによって、VCOの発振周波数を温度変化に対して安
定化することができる。
【0109】次に、図8に、電圧電流変換回路82への
入力電圧Vin、電圧電流変換回路82の出力電流IO
よび電流ミラー回路84中の第2ゲートのバイアス電圧
bの関係を示す。図8のグラフの横軸は、入力電圧V
in(任意単位)を表し、下側のグラフの縦軸は、出力電
流IO (任意単位)を表し、上側のグラフの縦軸は、バ
イアス電圧Vb (任意単位)を表す。図8の曲線IIは、
入力電圧Vinに対する出力電流IO を示し、曲線Iは、
入力電圧Vinに対するバイアス電圧Vb を示す。曲線I
およびIIから、出力電流IO が増大するに従って、バイ
アス電圧Vb が減少することが分かる。
【0110】上述した実施例では、これらの発明を特定
の材料を使用し、特定の条件で構成した例について説明
したが、これらの発明は多くの変更および変形を行うこ
とができる。例えば、上述した第1実施例では、ダイオ
ードの数を1つずつ順次に増やしていったが、ダイオー
ドの数の増やし方は任意で良く、例えば2つずつダイオ
ードを増やしても良い。
【0111】また、第1および第2の実施例では、ダイ
オードを介在させたMOSTrを複数設けたが、第1の
発明では、ダイオードを介在させたMOSTrは1つで
も良い。例えば、図9に示す変形例のように、変換回路
を直接GNDに接続された第1MOSTr10と、1つ
のダイオード18を介在させた第2MOSTr12だけ
で構成しても良い。
【0112】
【発明の効果】
(第1および第2の発明)この出願に係る第1および第
2の発明の変換回路によれば、複数のトランジスタ(例
えばMOSTr)のソースと第1の電位(例えばGN
D)との間に、ダイオードを介在させている。その結
果、出力電流が温度変化によって変化しないように(即
ち、温度特性を無く)することが可能となる。
【0113】(第3および第4の発明)また、この出願
に係る第4の発明の変換回路によれば、第2トランジス
タのゲート電圧と第3トランジスタのソース・ドレイン
電圧Vd3とを加算したものを、第4トランジスタのゲー
ト電圧として印加している。その結果、第4の発明の変
換回路によれば、出力電流が温度変化によって変化しな
いように(即ち、温度特性を無く)することが可能とな
る。
【0114】(第5の発明)また、この出願に係る第5
の発明のVOCによれば、変換回路として、第1および
第4の発明の変換回路を用いる。その結果、温度特性が
抑制された変換回路によって制御することにより、温度
変化よる周波数の変化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の電圧電流変換回路の回路図であ
る。
【図2】第2実施例の電圧電流変換回路の回路図であ
る。
【図3】第3実施例の電圧電流変換回路の回路図であ
る。
【図4】第3実施例で用いる定電流源の回路図である。
【図5】第4実施例の電圧電流変換回路の回路図であ
る。
【図6】第5実施例の電圧電流変換回路の回路図であ
る。
【図7】第6実施例のVCOのブロック回路図である。
【図8】第6実施例における、入力電圧、出力電流およ
びバイアス電圧の関係を示すグラフである。
【図9】変形例の電圧電流変換回路の回路図である。
【図10】(A)は、比較例の電圧電流変換の回路図で
あり、(B)は、その温度特性の傾向を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
10:第1MOSトランジスタ(第1MOSTr) 12:第2MOSトランジスタ(第2MOSTr) 14:第3MOSトランジスタ(第3MOSTr) 16:第4MOSトランジスタ(第4MOSTr) 18:ダイオード 20:入力端子 22:出力端子 30:第1段目のMOSTr 32:第2段目のMOSTr 34:第3段目のMOSTr 36:第4段目のMOSTr 38a〜38c:ダイオード 40:入力端子 42:出力端子 50:第1Tr 52:第2Tr 54:第3Tr 56:第4Tr 58:入力端子 60:出力端子 62:第5Tr 64:第6Tr 66:第7Tr 68:第8Tr 70:定電流源 72:第1Tr 74:第2Tr 76:第3Tr 78:第4Tr 80:第5Tr 82:電圧電流変換回路 84:電流ミラー回路 86:リングタイプオシレータ 90:第1Tr 92:第2Tr 94:第3Tr 96:インバータ 96a:先頭のインバータ 96b:最後尾のインバータ 98:MOSTr

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電圧が印加される入力端子と、前記
    入力端子にそれぞれ接続される制御電極と、第1、第2
    の電位にそれぞれ接続される第1、第2の端子とをそれ
    ぞれ有する複数のトランジスタと、 前記複数のトランジスタはそれぞれ異なる数のダイオー
    ドを介して前記第1の電位に接続されてなることを特徴
    とする電圧電流変換回路。
  2. 【請求項2】 複数のエンハンスメント型のMOSトラ
    ンジスタを具え、各該MOSトランジスタのゲートは、
    入力電圧を印加する入力端子に接続してあり、 各前記MOSトランジスタのドレインは、出力電流を出
    力する出力端子に接続してあり、 各前記MOSトランジスタのソースは、互いに異なる数
    のダイオードを介して接地されることを特徴とする電圧
    電流変換回路。
  3. 【請求項3】 複数の前記他のMOSトランジスタを有
    する請求項2に記載の電圧電流変換回路において、 m(mは自然数)段のMOSトランジスタを設け、 第1段目のMOSトランジスタのソースは直接接地して
    あり、 第2段目のMOSトランジスタのソースは、1つのダイ
    オードを介して、接地してあり、 第n(nは3以上m以下の自然数)段目のMOSトラン
    ジスタのソースに接続されたダイオードのカソードを、
    第n−1段目のダイオードのアノードに接続してなるこ
    とを特徴とする電圧電流変換回路。
  4. 【請求項4】 入力電圧がそのゲートに印加される第1
    トランジスタと、 前記第1トランジスタと電流ミラー構造を構成する第2
    トランジスタと、 ゲートに基準電位が印加され、一端が前記第2トランジ
    スタのゲートに、他端が電流源に接続された第3トラン
    ジスタと、 ゲートが前記第3トランジスタの他端に接続された第4
    トランジスタであって、その一端が出力端子に接続され
    た前記第4トランジスタとを含むことを特徴とする電圧
    電流変換回路。
  5. 【請求項5】 入力電圧が印加される入力端子にゲート
    が接続されたn型MOSトランジスタからなる第1トラ
    ンジスタとの電流ミラー構造を構成するn型MOSトラ
    ンジスタからなる第2トランジスタを具え、 該第2トランジスタのゲートは、ノード1を介して、n
    型MOSトランジスタからなる第3トランジスタのソー
    スに接続してあり、 該第3トランジスタのゲートには、基準電圧が印加して
    あり、 該第3トランジスタのドレインは、ノード2を介して、
    n型MOSトランジスタからなる第4トランジスタのゲ
    ートに接続してあり、 該第2ノードは、定電流源に接続してあり、 該第4トランジスタのソースは、接地してあり、 該第4トランジスタのドレインは、出力端子に接続して
    あることを特徴とする電圧電流変換回路。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の電圧電流変換回路にお
    いて、 該定電流源が、正の温度特性を有するものであることを
    特徴とする電圧電流変換回路。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の電圧電流変換回路にお
    いて、 該基準電圧として、負の温度特性を有し、かつ、電源電
    圧よりも低く、接地電位よりも高い電圧を印加してある
    ことを特徴とする電圧電流変換回路。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の電圧電流変換回路にお
    いて、 該基準電圧として、入力電圧に連動した電圧を印加して
    あることを特徴とする電圧電流変換回路。
  9. 【請求項9】 電圧電流変換回路を具えたボルテージコ
    ントロールオシレータであって、 該電圧電流変換回路として、請求項1または2に記載の
    電圧電流変換回路を用いてなることを特徴とするボルテ
    ージコントロールオシレータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6225868B1 (en) 1997-12-03 2001-05-01 Nec Corporation Voltage controlled oscillation circuit with plural voltage controlled current generating circuits
CN113296081A (zh) * 2021-05-26 2021-08-24 中国兵器工业集团第二一四研究所苏州研发中心 一种适用于阵列激光雷达的片上窄脉冲电流发生电路

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