JPH0984600A - 核酸抽出試薬および核酸抽出方法 - Google Patents
核酸抽出試薬および核酸抽出方法Info
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- JPH0984600A JPH0984600A JP25098895A JP25098895A JPH0984600A JP H0984600 A JPH0984600 A JP H0984600A JP 25098895 A JP25098895 A JP 25098895A JP 25098895 A JP25098895 A JP 25098895A JP H0984600 A JPH0984600 A JP H0984600A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 操作が簡単で且つ短時間で行うことができる
核酸抽出試薬ないし核酸抽出方法を提供する。 【解決手段】 グアニジン誘導体またはチオシアン酸誘
導体からなるタンパク可溶化剤と、ポリヌクレオチドか
らなるキャリアと、メルカプト基および水酸基を有する
可溶化促進剤とを少なくとも含む核酸抽出試薬と;試料
とを混合して、該試料中の抽出すべき核酸を不溶化した
後;該不溶化した核酸を分離する。
核酸抽出試薬ないし核酸抽出方法を提供する。 【解決手段】 グアニジン誘導体またはチオシアン酸誘
導体からなるタンパク可溶化剤と、ポリヌクレオチドか
らなるキャリアと、メルカプト基および水酸基を有する
可溶化促進剤とを少なくとも含む核酸抽出試薬と;試料
とを混合して、該試料中の抽出すべき核酸を不溶化した
後;該不溶化した核酸を分離する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核酸を含有する試
料(血清等)からの核酸の抽出ないし精製に好適に使用
可能な核酸抽出試薬および核酸抽出方法に関する。本発
明は、核酸検出試薬(例えば、肝炎C型ウィルス(HC
V)−RNA検出用の診断薬)等との組合せにおいて、
特に好ましく利用可能である。
料(血清等)からの核酸の抽出ないし精製に好適に使用
可能な核酸抽出試薬および核酸抽出方法に関する。本発
明は、核酸検出試薬(例えば、肝炎C型ウィルス(HC
V)−RNA検出用の診断薬)等との組合せにおいて、
特に好ましく利用可能である。
【0002】
【従来の技術】血清等の生体試料から核酸を精製するこ
とは、遺伝子操作、臨床検査等において重要な操作とな
っている。例えば、ガン遺伝子等の遺伝子検査を行う場
合には、血液中の白血球細胞等から核酸を精製すること
が必要である。また、ウィルス性の感染症を発症した患
者のウィルスの存在を確定するためには、該患者の血清
からの核酸の精製が必要である。
とは、遺伝子操作、臨床検査等において重要な操作とな
っている。例えば、ガン遺伝子等の遺伝子検査を行う場
合には、血液中の白血球細胞等から核酸を精製すること
が必要である。また、ウィルス性の感染症を発症した患
者のウィルスの存在を確定するためには、該患者の血清
からの核酸の精製が必要である。
【0003】核酸は、通常、血清中等には遊離しておら
ず、白血球やウィルス粒子に内在している。核酸がどの
ような状態になっているか、また、核酸の存在あるいは
その数がどのようになっているか検査するためには、白
血球の膜やウィルス粒子の外壁を破壊し、該白血球やウ
ィルス粒子を構成しているタンパクを変成ないし分解
し、核酸を露出ないし遊離した状態にする操作が必要と
なる。
ず、白血球やウィルス粒子に内在している。核酸がどの
ような状態になっているか、また、核酸の存在あるいは
その数がどのようになっているか検査するためには、白
血球の膜やウィルス粒子の外壁を破壊し、該白血球やウ
ィルス粒子を構成しているタンパクを変成ないし分解
し、核酸を露出ないし遊離した状態にする操作が必要と
なる。
【0004】このような核酸の露出ないし遊離方法とし
て、従来より、フロテアーゼK等のタンパク分解酵素を
用いて核酸を露出し、フェノール/クロロホルムを用い
て精製する方法( Molecular cloning: A Laboratory m
anual Appendix E3,E 4, New York: Cold Spring Harb
or Laboratory,1989) や;グアニジンを用いて精製
を行う方法(Acid Guanidinium-thiocyanate Phenol-Chl
oroform method: Analytical Biochemistry 162: 1
56- 159, 1987)( Molecular cloning: A Labo
ratory manual 7.23-7.25, New York: Cold Spring
Harbor Laboratory,1989, Analytical Biochemistr
y 162: 463,1987)等が知られている。
て、従来より、フロテアーゼK等のタンパク分解酵素を
用いて核酸を露出し、フェノール/クロロホルムを用い
て精製する方法( Molecular cloning: A Laboratory m
anual Appendix E3,E 4, New York: Cold Spring Harb
or Laboratory,1989) や;グアニジンを用いて精製
を行う方法(Acid Guanidinium-thiocyanate Phenol-Chl
oroform method: Analytical Biochemistry 162: 1
56- 159, 1987)( Molecular cloning: A Labo
ratory manual 7.23-7.25, New York: Cold Spring
Harbor Laboratory,1989, Analytical Biochemistr
y 162: 463,1987)等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】核酸の処理に上記した
タンパク分解酵素プロテアーゼK等を用いた場合、タン
パクの分解に長い時間が必要となる。また、上記フェノ
ール/クロロホルムを用いて核酸の精製を行うために
は、換気装置を有するクリーンベンチ等の設備が必要と
なるのみならず、廃液の処理も必要となる。更には、こ
のフェノール/クロロホルムを用いる精製の効率は比較
的低いため、精製の原料たる試料等を大量に用意する必
要がある。
タンパク分解酵素プロテアーゼK等を用いた場合、タン
パクの分解に長い時間が必要となる。また、上記フェノ
ール/クロロホルムを用いて核酸の精製を行うために
は、換気装置を有するクリーンベンチ等の設備が必要と
なるのみならず、廃液の処理も必要となる。更には、こ
のフェノール/クロロホルムを用いる精製の効率は比較
的低いため、精製の原料たる試料等を大量に用意する必
要がある。
【0006】更に、従来法においては、精製を進めてい
く際に、1つの試料に対して数本のチューブを用いる必
要があるため操作性は良好でなく、しかもエアゾル等の
コンタミネーションを生じやすい欠点がある。例えば、
血清中のC型肝炎ウィルス(HCV) の存在を検出する
場合、各患者によってウィルスの存在個数の範囲が10
1 から108 copy/ml程度の範囲にあるため、エ
アゾルによるチューブ相互のコンタミネーションの克服
が重要な問題となる。
く際に、1つの試料に対して数本のチューブを用いる必
要があるため操作性は良好でなく、しかもエアゾル等の
コンタミネーションを生じやすい欠点がある。例えば、
血清中のC型肝炎ウィルス(HCV) の存在を検出する
場合、各患者によってウィルスの存在個数の範囲が10
1 から108 copy/ml程度の範囲にあるため、エ
アゾルによるチューブ相互のコンタミネーションの克服
が重要な問題となる。
【0007】上記した問題点を解消する目的で、チキソ
トロピー性を有する増粘剤を用いる遠心分離により、比
重差を利用して核酸を抽出する方法も提案されている
(特開平6−46856号公報、特開平7−59572
号公報)。しかしながら、このような増粘剤を用いる方
法は精密な核酸の分離が可能となる一方で、操作が煩雑
となって、大量の試料の処理には適しないという欠点が
あった。
トロピー性を有する増粘剤を用いる遠心分離により、比
重差を利用して核酸を抽出する方法も提案されている
(特開平6−46856号公報、特開平7−59572
号公報)。しかしながら、このような増粘剤を用いる方
法は精密な核酸の分離が可能となる一方で、操作が煩雑
となって、大量の試料の処理には適しないという欠点が
あった。
【0008】本発明の目的は、操作が簡単で且つ短時間
で行うことができる核酸抽出試薬ないし核酸抽出方法を
提供することにある。
で行うことができる核酸抽出試薬ないし核酸抽出方法を
提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、フェノール/クロロ
ホルム等の有害な試薬を用いることなく、安全に核酸を
抽出可能な核酸抽出試薬ないし核酸抽出方法を提供する
ことにある。
ホルム等の有害な試薬を用いることなく、安全に核酸を
抽出可能な核酸抽出試薬ないし核酸抽出方法を提供する
ことにある。
【0010】本発明の更に他の目的は、大量の試料処理
が容易な核酸抽出試薬ないし核酸抽出方法を提供するこ
とにある。。
が容易な核酸抽出試薬ないし核酸抽出方法を提供するこ
とにある。。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、所定のタンパク可溶化剤と、ポリヌクレオチドから
なるキャリアと、メルカプト基を有する可溶化促進剤と
からなる核酸抽出試薬を用いた場合には、従来の増粘剤
を用いる分離を用いなくても良好な核酸分離が達成され
ることを見出した。
果、所定のタンパク可溶化剤と、ポリヌクレオチドから
なるキャリアと、メルカプト基を有する可溶化促進剤と
からなる核酸抽出試薬を用いた場合には、従来の増粘剤
を用いる分離を用いなくても良好な核酸分離が達成され
ることを見出した。
【0012】本発明の核酸抽出試薬は上記の知見に基づ
くものであり、より詳しくは、グアニジン誘導体または
チオシアン酸誘導体からなるタンパク可溶化剤と;ポリ
ヌクレオチドからなるキャリアと;メルカプト基および
水酸基を有する化合物からなる可溶化促進剤と;を少な
くとも含むことを特徴とするものである。
くものであり、より詳しくは、グアニジン誘導体または
チオシアン酸誘導体からなるタンパク可溶化剤と;ポリ
ヌクレオチドからなるキャリアと;メルカプト基および
水酸基を有する化合物からなる可溶化促進剤と;を少な
くとも含むことを特徴とするものである。
【0013】本発明によれば、更に、グアニジン誘導体
またはチオシアン酸誘導体からなるタンパク可溶化剤
と、ポリヌクレオチドからなるキャリアと、メルカプト
基および水酸基を有する可溶化促進剤とを少なくとも含
む核酸抽出試薬と;試料とを混合して、該試料中の抽出
すべき核酸を不溶化した後;該不溶化した核酸を分離す
ることを特徴とする核酸抽出方法が提供される。
またはチオシアン酸誘導体からなるタンパク可溶化剤
と、ポリヌクレオチドからなるキャリアと、メルカプト
基および水酸基を有する可溶化促進剤とを少なくとも含
む核酸抽出試薬と;試料とを混合して、該試料中の抽出
すべき核酸を不溶化した後;該不溶化した核酸を分離す
ることを特徴とする核酸抽出方法が提供される。
【0014】本発明の核酸抽出方法は、上記した構成を
有する核酸抽出「試薬α」を(必要に応じて、至適pH
に調整した系で)、試料と混合する工程1と、ポリヌク
レオチドからなるキャリアと試料中の核酸とを液層から
分離する工程2とからなる。
有する核酸抽出「試薬α」を(必要に応じて、至適pH
に調整した系で)、試料と混合する工程1と、ポリヌク
レオチドからなるキャリアと試料中の核酸とを液層から
分離する工程2とからなる。
【0015】本発明の核酸抽出方法によれば、上記した
2つの工程により、当初に試料を入れた1本の容器(チ
ューブ等)を用いて核酸の良好な精製が可能となる。本
発明においては、ポリヌクレオチドからなるキャリアと
試料中の核酸とを液層から分離する際にも、危険性を伴
うフェノール/クロロホルムを用いる必要はない。
2つの工程により、当初に試料を入れた1本の容器(チ
ューブ等)を用いて核酸の良好な精製が可能となる。本
発明においては、ポリヌクレオチドからなるキャリアと
試料中の核酸とを液層から分離する際にも、危険性を伴
うフェノール/クロロホルムを用いる必要はない。
【0016】本発明は、核酸の抽出効率の点からは、H
CV−RNAに特に好適に適用可能である。本発明を用
いて精製した血清等の試料中のHCV−RNAは、Ta
q-Polymerase を用いたPCR法を利用した増幅ないし
検出法に供することも可能であるが、特に、Tthポリ
メラーゼを用いるPCR法(例えば、商品名「アンプリ
コアHCV−RNA」、ロッシュ社製)により増幅ない
し検出した場合に、最も良好な高感度な検出結果を得る
ことが可能となる。
CV−RNAに特に好適に適用可能である。本発明を用
いて精製した血清等の試料中のHCV−RNAは、Ta
q-Polymerase を用いたPCR法を利用した増幅ないし
検出法に供することも可能であるが、特に、Tthポリ
メラーゼを用いるPCR法(例えば、商品名「アンプリ
コアHCV−RNA」、ロッシュ社製)により増幅ない
し検出した場合に、最も良好な高感度な検出結果を得る
ことが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
以下の記載において、量比を表す「%」は特に断らない
限り「重量基準(重量%)」である。
以下の記載において、量比を表す「%」は特に断らない
限り「重量基準(重量%)」である。
【0018】(試薬α)「試薬α」は、グアニジン誘導
体またはチオシアン酸誘導体からなるタンパク可溶化剤
と、ポリヌクレオチドからなるキャリアと、メルカプト
基および水酸基を有する可溶化促進剤とを少なくとも含
む。該「試薬α」は、必要に応じて、pH調整剤を更に
含んでいてもよい。
体またはチオシアン酸誘導体からなるタンパク可溶化剤
と、ポリヌクレオチドからなるキャリアと、メルカプト
基および水酸基を有する可溶化促進剤とを少なくとも含
む。該「試薬α」は、必要に応じて、pH調整剤を更に
含んでいてもよい。
【0019】「試薬α」を構成する各成分の好ましい範
囲(試料と混合される際の濃度範囲等)は、以下の通り
である。
囲(試料と混合される際の濃度範囲等)は、以下の通り
である。
【0020】 タンパク可溶化剤:2M〜6M(mol/l) 可溶化促進剤:0. 01〜10% キャリア:0. 001〜1000μg/ml pH:4〜8 pH調整剤:0. 1〜0. 5M (タンパク可溶化剤)タンパク可溶化剤は、タンパクを
可溶化して抽出すべき核酸を露出させる機能を有する成
分である。本発明において該タンパク可溶化剤は、グア
ニジン誘導体またはチオシアン酸誘導体から選択された
ものの1種類以上の化合物からなる。より具体的には例
えば、グアニジウムイソチオシアネート、塩酸グアジニ
ン、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウムが
好ましく使用可能である。
可溶化して抽出すべき核酸を露出させる機能を有する成
分である。本発明において該タンパク可溶化剤は、グア
ニジン誘導体またはチオシアン酸誘導体から選択された
ものの1種類以上の化合物からなる。より具体的には例
えば、グアニジウムイソチオシアネート、塩酸グアジニ
ン、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウムが
好ましく使用可能である。
【0021】(可溶化促進剤)可溶化促進剤は、上記タ
ンパク可溶化剤によるタンパク可溶化を促進する機能を
有する成分である。本発明において該可溶化促進剤は、
メルカプト基および水酸基を有する化合物からなる。こ
のメルカプト基は、水酸基に対して、β−位にあること
が好ましい。より具体的には例えば、ジチオスレイトー
ル(DTT)、β- メルカプトエタノールから選択され
た1種類以上の化合物が挙げられる。
ンパク可溶化剤によるタンパク可溶化を促進する機能を
有する成分である。本発明において該可溶化促進剤は、
メルカプト基および水酸基を有する化合物からなる。こ
のメルカプト基は、水酸基に対して、β−位にあること
が好ましい。より具体的には例えば、ジチオスレイトー
ル(DTT)、β- メルカプトエタノールから選択され
た1種類以上の化合物が挙げられる。
【0022】(キャリア)キャリアは、露出した核酸の
不溶化による分離(アルコール等の作用による)を促進
する機能を有する成分である。本発明において該キャリ
アは、ポリヌクレオチドからなる。より具体的には例え
ば、t RNA(例えば、E.coli由来のt RN
A)、またはpoly−rA(例えば、化学合成により
得られたpoly−rA)から選択された1種類以上の
ものが挙げられる。
不溶化による分離(アルコール等の作用による)を促進
する機能を有する成分である。本発明において該キャリ
アは、ポリヌクレオチドからなる。より具体的には例え
ば、t RNA(例えば、E.coli由来のt RN
A)、またはpoly−rA(例えば、化学合成により
得られたpoly−rA)から選択された1種類以上の
ものが挙げられる。
【0023】(pH調整剤)pH調整剤は、核酸抽出の
条件を最適化するために必要に応じて使用される成分で
ある。本発明においては、該pH調整剤は、酢酸ナトリ
ウム、酢酸アンモニウム、またはN, N−ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)−グリシン(バイシン)から選択され
た1種類以上のものが挙げられる。このpH調整剤の濃
度は、(試料と混合する際に)0. 1〜0. 5M(pH
は4〜7)の範囲であることが好ましい。
条件を最適化するために必要に応じて使用される成分で
ある。本発明においては、該pH調整剤は、酢酸ナトリ
ウム、酢酸アンモニウム、またはN, N−ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)−グリシン(バイシン)から選択され
た1種類以上のものが挙げられる。このpH調整剤の濃
度は、(試料と混合する際に)0. 1〜0. 5M(pH
は4〜7)の範囲であることが好ましい。
【0024】(不溶化核酸の分離)本発明においては、
上記した構成を有する「試薬α」により不溶化した核酸
の分離手段は特に制限されない。比重の差による分離の
点からは、アルコールを用いる不溶化核酸分離手段が好
ましく用いられる。抽出核酸の純度を高める点からは、
該アルコールを用いる不溶化核酸の分離は、2段階で行
うことが好ましい(以下、この2段階のうち、前の段階
で用いる試薬を「試薬β」と称し、後の段階で用いる試
薬を「試薬γ」と称することがある)。この2段階の分
離に際しては、タンパク溶解性が異なる複数種類のアル
コールを用いることが好ましい。
上記した構成を有する「試薬α」により不溶化した核酸
の分離手段は特に制限されない。比重の差による分離の
点からは、アルコールを用いる不溶化核酸分離手段が好
ましく用いられる。抽出核酸の純度を高める点からは、
該アルコールを用いる不溶化核酸の分離は、2段階で行
うことが好ましい(以下、この2段階のうち、前の段階
で用いる試薬を「試薬β」と称し、後の段階で用いる試
薬を「試薬γ」と称することがある)。この2段階の分
離に際しては、タンパク溶解性が異なる複数種類のアル
コールを用いることが好ましい。
【0025】毒性ないし沸点等に基づく除去の容易性の
点からは、これらの異なる種類のアルコールとして、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアル
コール、アミルアルコールから選択された2種類以上が
好適に使用可能である。
点からは、これらの異なる種類のアルコールとして、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアル
コール、アミルアルコールから選択された2種類以上が
好適に使用可能である。
【0026】比重および親和性の点からは、上記「試薬
β」は、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、
アミルアルコールから選択された1種類以上を含むこと
が好ましい。
β」は、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、
アミルアルコールから選択された1種類以上を含むこと
が好ましい。
【0027】一方、上記「試薬γ」は、エタノールを含
むことが好ましい。
むことが好ましい。
【0028】本発明における不溶化核酸の分離におい
て、好適に使用可能なアルコールの濃度は、以下の通り
である。
て、好適に使用可能なアルコールの濃度は、以下の通り
である。
【0029】 イソプロピルアルコール:40〜60重量% エチルアルコール:70〜100重量%(更には、60
〜80重量%) (各成分の好適な組合せ)本発明において、好適に使用
可能な「試薬α」の各成分の好適な組合せは、以下の通
りである(タンパク可溶化剤/キャリア/可溶化促進剤
/pH調整剤の順に示す)。
〜80重量%) (各成分の好適な組合せ)本発明において、好適に使用
可能な「試薬α」の各成分の好適な組合せは、以下の通
りである(タンパク可溶化剤/キャリア/可溶化促進剤
/pH調整剤の順に示す)。
【0030】(1)グアニジンイソチオシアネート/t
RNA/β- メルカプトエタノール/(酢酸ナトリウム
−バイシン) (2)グアニジンイソチオシアネート/poly−rA
/β- メルカプトエタノール/(酢酸ナトリウム−バイ
シン) (3)グアニジンイソチオシアネート/tRNA/DT
T/(酢酸ナトリウム−バイシン) (4)グアニジンイソチオシアネート/poly−rA
/DTT/(酢酸ナトリウム−バイシン) (5)塩酸グアニジン/tRNA/β- メルカプトエタ
ノール/(酢酸ナトリウム−バイシン) (6)塩酸グアニジン/poly−rA/β- メルカプ
トエタノール/(酢酸ナトリウム−バイシン) (7)塩酸グアニジン/tRNA/DTT/(酢酸ナト
リウム−バイシン) (8)塩酸グアニジン/poly−rA/DTT/(酢
酸ナトリウム−バイシン) (核酸の抽出法)核酸を精製するに際しては、上記した
「試薬α」と試料を混合し、試料中のタンパクを変成お
よび分解を行うとともに、露出した核酸とキャリアを結
合させ、不溶化する。このように不溶化した核酸を含む
混合物に、「試薬β」を、該混合物の体積を基準として
体積で1.5〜2.5倍程度(更には、体積で1.8〜
2.2倍、特に等量程度)添加して、キャリアと核酸と
を沈殿させる。更に、上記した「試薬γ」を添加して、
共沈した核酸を洗浄する。
RNA/β- メルカプトエタノール/(酢酸ナトリウム
−バイシン) (2)グアニジンイソチオシアネート/poly−rA
/β- メルカプトエタノール/(酢酸ナトリウム−バイ
シン) (3)グアニジンイソチオシアネート/tRNA/DT
T/(酢酸ナトリウム−バイシン) (4)グアニジンイソチオシアネート/poly−rA
/DTT/(酢酸ナトリウム−バイシン) (5)塩酸グアニジン/tRNA/β- メルカプトエタ
ノール/(酢酸ナトリウム−バイシン) (6)塩酸グアニジン/poly−rA/β- メルカプ
トエタノール/(酢酸ナトリウム−バイシン) (7)塩酸グアニジン/tRNA/DTT/(酢酸ナト
リウム−バイシン) (8)塩酸グアニジン/poly−rA/DTT/(酢
酸ナトリウム−バイシン) (核酸の抽出法)核酸を精製するに際しては、上記した
「試薬α」と試料を混合し、試料中のタンパクを変成お
よび分解を行うとともに、露出した核酸とキャリアを結
合させ、不溶化する。このように不溶化した核酸を含む
混合物に、「試薬β」を、該混合物の体積を基準として
体積で1.5〜2.5倍程度(更には、体積で1.8〜
2.2倍、特に等量程度)添加して、キャリアと核酸と
を沈殿させる。更に、上記した「試薬γ」を添加して、
共沈した核酸を洗浄する。
【0031】試薬αの各成分の濃度等の条件は、抽出さ
れるべき核酸を含有する試料中のタンパクや脂質が可溶
化し、核酸が露出、核酸とキャリアが結合し、不溶化さ
れるステップが効率的に行われる条件であることが好ま
しい。本発明者の検討によれば(試料に添加したときの
条件で)、タンパク可溶化剤2M〜6M、pH4〜8、
可溶化促進剤0. 01〜10%、キャリア0. 001〜
1μg/mlの範囲であることが特に好ましい。
れるべき核酸を含有する試料中のタンパクや脂質が可溶
化し、核酸が露出、核酸とキャリアが結合し、不溶化さ
れるステップが効率的に行われる条件であることが好ま
しい。本発明者の検討によれば(試料に添加したときの
条件で)、タンパク可溶化剤2M〜6M、pH4〜8、
可溶化促進剤0. 01〜10%、キャリア0. 001〜
1μg/mlの範囲であることが特に好ましい。
【0032】例えば、「試薬α」にグアニジンイソチオ
シアネート(GCN;タンパク可溶化剤)、t RNA
(キャリア)等、およびβ−メルカプトエタノール(可
溶化促進剤)等を用い、試薬βにイソプロピルアルコー
ルを用いた場合、良好な効率で核酸を精製するための各
試薬成分の好ましい濃度は、(試料と混合した際で)以
下の通りである グアニジンイソチオシアネート:3〜6M(更には4〜
5.5M、特に4〜5M) β- メルカプトエタノール:0.1〜5%(更には0.
5〜1. 5%) DTT:0.5〜2% t RNA:0.0375〜3.75μg/ml(更には
0.15〜0.7μg/ml) poly−rA:5〜20μg/ml pH:4〜6 バイシン:0.1〜0.5M イソプロピルアルコール:40〜60% グアニジンイソチオシアネートの濃度が2M未満では、
試料中のタンパクや脂質を充分に可溶化することが困難
となり、一方、該濃度が6Mを超えるとグアニジンイソ
チオシアネートが析出しやすくなり扱いが難しくなる。
「試薬α」に「試薬β」を添加した場合のイソプロピル
アルコール濃度が40%未満では、キャリアおよび核酸
の不溶化が充分とすることが困難であり、一方、該濃度
が70%を超えるとグアニジンイソチオシアネートをよ
り高濃度にする必要があるため、グアニジンイソチオシ
アネートの方が調整不能範囲に達してしまう。
シアネート(GCN;タンパク可溶化剤)、t RNA
(キャリア)等、およびβ−メルカプトエタノール(可
溶化促進剤)等を用い、試薬βにイソプロピルアルコー
ルを用いた場合、良好な効率で核酸を精製するための各
試薬成分の好ましい濃度は、(試料と混合した際で)以
下の通りである グアニジンイソチオシアネート:3〜6M(更には4〜
5.5M、特に4〜5M) β- メルカプトエタノール:0.1〜5%(更には0.
5〜1. 5%) DTT:0.5〜2% t RNA:0.0375〜3.75μg/ml(更には
0.15〜0.7μg/ml) poly−rA:5〜20μg/ml pH:4〜6 バイシン:0.1〜0.5M イソプロピルアルコール:40〜60% グアニジンイソチオシアネートの濃度が2M未満では、
試料中のタンパクや脂質を充分に可溶化することが困難
となり、一方、該濃度が6Mを超えるとグアニジンイソ
チオシアネートが析出しやすくなり扱いが難しくなる。
「試薬α」に「試薬β」を添加した場合のイソプロピル
アルコール濃度が40%未満では、キャリアおよび核酸
の不溶化が充分とすることが困難であり、一方、該濃度
が70%を超えるとグアニジンイソチオシアネートをよ
り高濃度にする必要があるため、グアニジンイソチオシ
アネートの方が調整不能範囲に達してしまう。
【0033】「試薬γ」は、試薬αおよび試薬βにより
分離されたキャリアと核酸を洗浄するために用いられ
る。試薬α、試薬β、ないしは試薬γ自体が分離された
核酸とともに残存するため、洗浄を試薬γで行うことが
好ましい。
分離されたキャリアと核酸を洗浄するために用いられ
る。試薬α、試薬β、ないしは試薬γ自体が分離された
核酸とともに残存するため、洗浄を試薬γで行うことが
好ましい。
【0034】試薬αと試薬βの混合液から、遠心操作等
の公知の分離操作により、液層と不溶化している核酸と
を分離する。液層を除去して、核酸部分に試薬γを添加
し、混合した後、再び遠心操作等の公知の分離操作によ
り分離することにより、洗浄を行うことができる。
の公知の分離操作により、液層と不溶化している核酸と
を分離する。液層を除去して、核酸部分に試薬γを添加
し、混合した後、再び遠心操作等の公知の分離操作によ
り分離することにより、洗浄を行うことができる。
【0035】通常の場合には、核酸精製後、逆転写酵素
反応やPCR反応を行うことが多いため、このような洗
浄操作を行うことが極めて好ましい。この点からは、試
薬γは濃度50%以上、更には60〜80%の濃度のエ
タノールからなることが好ましい。
反応やPCR反応を行うことが多いため、このような洗
浄操作を行うことが極めて好ましい。この点からは、試
薬γは濃度50%以上、更には60〜80%の濃度のエ
タノールからなることが好ましい。
【0036】試薬αの基礎バッファーとしては、バイシ
ンまたはTris−HCl系のものが好ましい。良好な
増幅結果が容易に得られる点からは、PCRにTaq P
olymerase を用いる場合には、特にTris−HCl系
のバッファーが好ましく、PCRにTth Polymerase
を用いる場合には、特にバイシン系のバッファーが好ま
しい。
ンまたはTris−HCl系のものが好ましい。良好な
増幅結果が容易に得られる点からは、PCRにTaq P
olymerase を用いる場合には、特にTris−HCl系
のバッファーが好ましく、PCRにTth Polymerase
を用いる場合には、特にバイシン系のバッファーが好ま
しい。
【0037】本発明において、特に好ましい抽出試薬の
組成例を、以下に示す。
組成例を、以下に示す。
【0038】(1) 5M グアニジンイソチオシアネ
ート 0.3M 酢酸ナトリウム 0.25M バイシン 1% β- メルカプトエタノール 10μg/ml poly−rA (50%イソプロパノール) (35%エタノール) (2) 5M グアニジンイソチオシアネート 0.3M 酢酸ナトリウム 0.25M バイシン 1% β- メルカプトエタノール 0.375μg/ml E.coli- tRNA (50%イソプロパノール) (35%エタノール) (3) 5M グアニジンイソチオシアネート 0.3M 酢酸ナトリウム 0.25M バイシン 1% DTT 10μg/ml poly−rA (50%イソプロパノール) (35%エタノール) (4) 5M グアニジンイソチオシアネート 0.3M 酢酸ナトリウム 0.25M バイシン 1% DTT 0.375μg/ml E.coli- tRNA (50%イソプロパノール) (35%エタノール) 本発明において、血清等からなる試料中にHCVが含ま
れる場合、これを確認するために逆転写反応を経てPC
R法を実施することが好ましい。例えば、市販のHCV
−RNA検出試薬たる、アンプリコアHCV−RNA
(ロッシュ社製)においては、Tth Polymerase を用
いてPCRが行われ、マイクロプレートに固相化された
プローブとのハイブリダイゼーションにより、特異性お
よび検出感度の向上が図られている。
ート 0.3M 酢酸ナトリウム 0.25M バイシン 1% β- メルカプトエタノール 10μg/ml poly−rA (50%イソプロパノール) (35%エタノール) (2) 5M グアニジンイソチオシアネート 0.3M 酢酸ナトリウム 0.25M バイシン 1% β- メルカプトエタノール 0.375μg/ml E.coli- tRNA (50%イソプロパノール) (35%エタノール) (3) 5M グアニジンイソチオシアネート 0.3M 酢酸ナトリウム 0.25M バイシン 1% DTT 10μg/ml poly−rA (50%イソプロパノール) (35%エタノール) (4) 5M グアニジンイソチオシアネート 0.3M 酢酸ナトリウム 0.25M バイシン 1% DTT 0.375μg/ml E.coli- tRNA (50%イソプロパノール) (35%エタノール) 本発明において、血清等からなる試料中にHCVが含ま
れる場合、これを確認するために逆転写反応を経てPC
R法を実施することが好ましい。例えば、市販のHCV
−RNA検出試薬たる、アンプリコアHCV−RNA
(ロッシュ社製)においては、Tth Polymerase を用
いてPCRが行われ、マイクロプレートに固相化された
プローブとのハイブリダイゼーションにより、特異性お
よび検出感度の向上が図られている。
【0039】
【実施例】実施例1 (抽出試薬の調整)「試薬α」を構成する各成分として
は、5M−グアニジンイソチオシアネート、0. 3M−
酢酸ナトリウム、0. 25M N,N- ビス( 2-hydroxyet
hl)-glycine (バイシン)、1%β- メルカプタエタノ
ール、0. 375μg/mlEcoli. t-RNAを用
いた。試薬αの基礎バッファ−には0. 25Mバイシン
を用いた。 試薬βとしてはイソプロパノール(100
%)、試薬γとしては70%エタノールを用いた。核酸
を抽出すべき試料としては、HCVの存在が確認されて
いる血清を用いた。
は、5M−グアニジンイソチオシアネート、0. 3M−
酢酸ナトリウム、0. 25M N,N- ビス( 2-hydroxyet
hl)-glycine (バイシン)、1%β- メルカプタエタノ
ール、0. 375μg/mlEcoli. t-RNAを用
いた。試薬αの基礎バッファ−には0. 25Mバイシン
を用いた。 試薬βとしてはイソプロパノール(100
%)、試薬γとしては70%エタノールを用いた。核酸
を抽出すべき試料としては、HCVの存在が確認されて
いる血清を用いた。
【0040】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
(エッペンドルフ社製)に、血清100μl、および上
記で調製した「試薬α」400μlを入れて混合した。
この混合物を60℃で10分間加温した後、上記した
「試薬β」500μlを添加し、充分に混合した後20
分間13000Gで遠心した。液層を除去した後、上記
した「試薬γ」1mlを添加し充分に混合した後、分間
13000Gで遠心した。
(エッペンドルフ社製)に、血清100μl、および上
記で調製した「試薬α」400μlを入れて混合した。
この混合物を60℃で10分間加温した後、上記した
「試薬β」500μlを添加し、充分に混合した後20
分間13000Gで遠心した。液層を除去した後、上記
した「試薬γ」1mlを添加し充分に混合した後、分間
13000Gで遠心した。
【0041】液層を除去した後、得られた核酸を、アン
プリコアHCV−RNAキット(ロッシュ社製)付属の
バッファーを300μl添加して60℃で5分間溶解し
た。
プリコアHCV−RNAキット(ロッシュ社製)付属の
バッファーを300μl添加して60℃で5分間溶解し
た。
【0042】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlを用いて、上
記「アンプリコア」キット添付の説明書に記載された使
用法に従って、増幅および検出を行った。その結果、1
01 copy /50μlの検出感度が得られた。
出)上記により得られた核酸溶液50μlを用いて、上
記「アンプリコア」キット添付の説明書に記載された使
用法に従って、増幅および検出を行った。その結果、1
01 copy /50μlの検出感度が得られた。
【0043】比較のため、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬を用いて、同一の血清からRNAの抽出を行
ったところ、103 copy /50μlの感度しか得られ
ならった。
A精製試薬を用いて、同一の血清からRNAの抽出を行
ったところ、103 copy /50μlの感度しか得られ
ならった。
【0044】上述したように、本発明のRNA抽出試薬
を用いた場合には、アンプリコアに付属するRNA精製
試薬を用いた場合に比べて100倍以上の検出感度が得
られた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用いた場
合には、抽出効率が極めて良好であった。
を用いた場合には、アンプリコアに付属するRNA精製
試薬を用いた場合に比べて100倍以上の検出感度が得
られた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用いた場
合には、抽出効率が極めて良好であった。
【0045】上記により得られた結果を下記の表1にま
とめて示す。
とめて示す。
【0046】 <実施例1の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陽性 陰性 102 陽性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例2 (抽出試薬の調製)「試薬α」としては5M−グアニジ
ンイソチオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、
0. 25MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine
(バイシン)、 1%β- メルカプタエタノール、0. 3
75μg/mlEcoli. t-RNA;「試薬β」とし
てはイソプロパノール(100%);「試薬γ」として
は70%エタノール、試料としてはHCVの存在が確認
されている血清を用いた。「試薬α」の基礎バッファ−
には0. 25M−バイシンを用いた。
ンイソチオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、
0. 25MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine
(バイシン)、 1%β- メルカプタエタノール、0. 3
75μg/mlEcoli. t-RNA;「試薬β」とし
てはイソプロパノール(100%);「試薬γ」として
は70%エタノール、試料としてはHCVの存在が確認
されている血清を用いた。「試薬α」の基礎バッファ−
には0. 25M−バイシンを用いた。
【0047】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清200μl、「試薬α」800μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」1000μl
を添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」2mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して、60℃で5分間溶解し
た。
に血清200μl、「試薬α」800μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」1000μl
を添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」2mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して、60℃で5分間溶解し
た。
【0048】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、100 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、1000倍以上の検出感度を得る
ことができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用
いた場合の抽出効率は、極めて良好であった。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、100 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、1000倍以上の検出感度を得る
ことができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用
いた場合の抽出効率は、極めて良好であった。
【0049】上記により得られた結果を下記の表1にま
とめて示す。
とめて示す。
【0050】 <実施例2の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陽性 陰性 101 陽性 陰性 102 陽性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例3 (抽出試薬の調製)「試薬α」は5M−グアニジンイソ
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、10μg/ml
poly−rA、「試薬β」としてはイソプロパノール
(100%)、「試薬γ」としては70%エタノール、
試料としてはHCVの存在が確認されている血清を用い
た。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイ
シンを用いた。
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、10μg/ml
poly−rA、「試薬β」としてはイソプロパノール
(100%)、「試薬γ」としては70%エタノール、
試料としてはHCVの存在が確認されている血清を用い
た。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイ
シンを用いた。
【0051】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
【0052】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
【0053】 <実施例3の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 101 陽性 陰性 102 陽性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例4 (抽出試薬の調製)「試薬α」は5M−グアニジンイソ
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%DTT、0. 375μg/mlEcoli.
t-RNA、「試薬β」としてはイソプロパノール(10
0%)、「試薬γ」としては70%エタノール、試料と
してはHCVの存在が確認されている血清を用いた。
「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイシン
を用いた。
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%DTT、0. 375μg/mlEcoli.
t-RNA、「試薬β」としてはイソプロパノール(10
0%)、「試薬γ」としては70%エタノール、試料と
してはHCVの存在が確認されている血清を用いた。
「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイシン
を用いた。
【0054】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。25℃で10分間放置後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して25℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。25℃で10分間放置後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して25℃で5分間溶解した。
【0055】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、103 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったところ、103 copy /50μl
の感度が得られた。したがって、本発明のRNA抽出試
薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRNA精
製試薬と同等の検出感度を得ることができた。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、103 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったところ、103 copy /50μl
の感度が得られた。したがって、本発明のRNA抽出試
薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRNA精
製試薬と同等の検出感度を得ることができた。
【0056】 <実施例4の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陰性 陰性 102 陰性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例5 (抽出試薬の調製)「試薬α」は2Mグアニジンイソチ
オシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25M
のN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β-メルカプタエタノール、0. 375μg
/mlEcoli. t-RNA、「試薬β」としてはイソ
プロパノール(100%)、「試薬γ」としては70%
エタノール、試料としてはHCVの存在が確認されてい
る血清を用いた。「試薬α」の基礎バッファ−には0.
25M−バイシンを用いた。
オシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25M
のN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β-メルカプタエタノール、0. 375μg
/mlEcoli. t-RNA、「試薬β」としてはイソ
プロパノール(100%)、「試薬γ」としては70%
エタノール、試料としてはHCVの存在が確認されてい
る血清を用いた。「試薬α」の基礎バッファ−には0.
25M−バイシンを用いた。
【0057】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。25℃に10分間放置後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。25℃に10分間放置後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
【0058】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、103 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったところ、103 copy /50μl
の感度が得られた。したがって、本発明のRNA抽出試
薬を用いた場合にはアンプリコアに付属するRNA精製
試薬と同等の検出感度を得ることができた。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、103 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったところ、103 copy /50μl
の感度が得られた。したがって、本発明のRNA抽出試
薬を用いた場合にはアンプリコアに付属するRNA精製
試薬と同等の検出感度を得ることができた。
【0059】 <実施例5の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陰性 陰性 102 陰性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例6 (抽出試薬の調製)「試薬α」は7Mグアニジンイソチ
オシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25M
のN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β-メルカプタエタノール、0. 375μg
/mlEcoli. t-RNA、「試薬β」としてはイソ
プロパノール(100%)、「試薬γ」としては70%
エタノール、試料としてはHCVの存在が確認されてい
る血清を用いた。「試薬α」の基礎バッファ−には0.
25M−バイシンを用いた。
オシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25M
のN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β-メルカプタエタノール、0. 375μg
/mlEcoli. t-RNA、「試薬β」としてはイソ
プロパノール(100%)、「試薬γ」としては70%
エタノール、試料としてはHCVの存在が確認されてい
る血清を用いた。「試薬α」の基礎バッファ−には0.
25M−バイシンを用いた。
【0060】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
【0061】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
【0062】 実施例6の結果 HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陽性 陰性 102 陽性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例7 (抽出試薬の調製)「試薬α」は5M−グアニジンイソ
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、10μg/ml
poly−rA、「試薬β」としてはイソプロパノール
(100%)、「試薬γ」としては70%エタノール、
試料としてはHCVの存在が確認されている血清を用い
た。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイ
シンを用いた。
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、10μg/ml
poly−rA、「試薬β」としてはイソプロパノール
(100%)、「試薬γ」としては70%エタノール、
試料としてはHCVの存在が確認されている血清を用い
た。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイ
シンを用いた。
【0063】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
【0064】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
【0065】 <実施例7の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陽性 陰性 102 陽性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例8 (抽出試薬の調製)「試薬α」は5M−グアニジンイソ
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%DTT、10μg/mlpoly−rA、
「試薬β」としてはイソプロパノール(100%)、
「試薬γ」としては70%エタノール、試料としてはH
CVの存在が確認されている血清を用いた。「試薬α」
の基礎バッファ−には0. 25M−バイシンを用いた。
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%DTT、10μg/mlpoly−rA、
「試薬β」としてはイソプロパノール(100%)、
「試薬γ」としては70%エタノール、試料としてはH
CVの存在が確認されている血清を用いた。「試薬α」
の基礎バッファ−には0. 25M−バイシンを用いた。
【0066】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。25℃に10分間放置後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して25℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。25℃に10分間放置後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して25℃で5分間溶解した。
【0067】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
【0068】 <実施例8の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陽性 陰性 102 陽性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例9 (抽出試薬の調製)「試薬α」は5M−グアニジンイソ
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%DTT、0. 375μg/mlEcoli.
t RNA、「試薬β」としてはイソプロパノール(10
0%)、「試薬γ」としては70%エタノール、試料と
してはHCVの存在が確認されている血清を用いた。
「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイシン
を用いた。
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%DTT、0. 375μg/mlEcoli.
t RNA、「試薬β」としてはイソプロパノール(10
0%)、「試薬γ」としては70%エタノール、試料と
してはHCVの存在が確認されている血清を用いた。
「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイシン
を用いた。
【0069】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
【0070】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
【0071】 <実施例9の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陽性 陰性 102 陽性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例10 (抽出試薬の調製)「試薬α」は5M−グアニジンイソ
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、4μg/mlE
coli. t-RNA、「試薬β」としてはイソプロパノ
ール(100%)、「試薬γ」としては70%エタノー
ル、試料としてはHCVの存在が確認されている血清を
用いた。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−
バイシンを用いた。
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、4μg/mlE
coli. t-RNA、「試薬β」としてはイソプロパノ
ール(100%)、「試薬γ」としては70%エタノー
ル、試料としてはHCVの存在が確認されている血清を
用いた。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−
バイシンを用いた。
【0072】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
【0073】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、103 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬と同等の検出感度を得ることができた。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、103 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬と同等の検出感度を得ることができた。
【0074】 <実施例10の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陰性 陰性 102 陰性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例11 (抽出試薬の調製)「試薬α」は5M−グアニジンイソ
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、0. 5μg/m
lEcoli. t-RNA、「試薬β」としてはイソプロ
パノール(100%)、「試薬γ」としては70%エタ
ノール、試料としてはHCVの存在が確認されている血
清を用いた。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25
M−バイシンを用いた。
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、0. 5μg/m
lEcoli. t-RNA、「試薬β」としてはイソプロ
パノール(100%)、「試薬γ」としては70%エタ
ノール、試料としてはHCVの存在が確認されている血
清を用いた。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25
M−バイシンを用いた。
【0075】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
【0076】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、103 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬と同等の検出感度を得ることができた。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、103 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬と同等の検出感度を得ることができた。
【0077】 <実施例11結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陰性 陰性 102 陰性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例12 (抽出試薬の調製)「試薬α」は5M−グアニジンイソ
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、1μg/mlp
oly−rA、「試薬β」としてはイソプロパノール
(100%)、「試薬γ」としては70%エタノール、
試料としてはHCVの存在が確認されている血清を用い
た。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイ
シンを用いた。
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、1μg/mlp
oly−rA、「試薬β」としてはイソプロパノール
(100%)、「試薬γ」としては70%エタノール、
試料としてはHCVの存在が確認されている血清を用い
た。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイ
シンを用いた。
【0078】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
【0079】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
【0080】 <実施例12の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陽性 陰性 102 陽性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例13 (抽出試薬の調製)「試薬α」は5M−グアニジンイソ
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、1μg/mlp
oly−rA、「試薬β」としてはイソプロパノール
(100%)、「試薬γ」としては70%エタノール、
試料としてはHCVの存在が確認されている血清を用い
た。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイ
シンを用いた。
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、1μg/mlp
oly−rA、「試薬β」としてはイソプロパノール
(100%)、「試薬γ」としては70%エタノール、
試料としてはHCVの存在が確認されている血清を用い
た。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 25M−バイ
シンを用いた。
【0081】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、得
られた核酸にアンプリコアHCV−RNAの付属のバッ
ファーを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
【0082】(アンプリコアを用いたPCRおよび検
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
出)上記により得られた核酸溶液50μlをアンプリコ
ア法で増幅および検出した。その結果、101 copy /
50μlの検出感度が得られた。比較のため、アンプリ
コアに付属するRNA精製試薬を用いて同一の血清から
RNAの抽出を行ったが、103 copy /50μlの感
度しか得られなかった。したがって、本発明のRNA抽
出試薬を用いた場合には、アンプリコアに付属するRN
A精製試薬に比べて、100倍以上の検出感度を得るこ
とができた。すなわち、本発明のRNA抽出試薬を用い
た場合の抽出効率は、極めて良好であった。
【0083】 <実施例13の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 アンプリコア付属試薬 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陽性 陰性 102 陽性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性実施例14 (抽出試薬の調製)「試薬α」は5M−グアニジンイソ
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、4μg/mlE
coli. t-RNA、「試薬β」としてはイソプロパノ
ール(100%)、「試薬γ」としては70%エタノー
ル、試料としてはHCVの存在が確認されている血清を
用いた。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 1M−T
ris−HClを用いた。
チオシアネート、0. 3M−酢酸ナトリウム、0. 25
MのN,N- ビス( 2-hydroxyethl)-glycine (バイシ
ン)、 1%β- メルカプタエタノール、4μg/mlE
coli. t-RNA、「試薬β」としてはイソプロパノ
ール(100%)、「試薬γ」としては70%エタノー
ル、試料としてはHCVの存在が確認されている血清を
用いた。「試薬α」の基礎バッファ−には0. 1M−T
ris−HClを用いた。
【0084】(RNAの精製)2mlマイクロチューブ
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、DI
-Waterを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
に血清100μl、「試薬α」400μlを入れ混合し
た。60℃に10分間加温後、「試薬β」500μlを
添加して充分に混合後20分間13000Gで遠心し
た。液層を除去後、「試薬γ」1mlを添加し充分に混
合後5分間13000Gで遠心した。液層を除去後、DI
-Waterを300μl添加して60℃で5分間溶解した。
【0085】(Competitive PCR法を用いたPCRお
よび検出)上記により得られた核酸溶液5μlをチュー
ブ(エッペンドルフ社製、商品名:Safe-Lock 003
0. 120. 094)へ移し、逆転写酵素を用いてcD
NA合成後、Taq Polymerase を含むPCR mixture
(シータス社製)へ移し、Competier とともにサーマル
サイクラー(パーキンエルマー社製、商品名:960
0)でPCR増幅を行った。
よび検出)上記により得られた核酸溶液5μlをチュー
ブ(エッペンドルフ社製、商品名:Safe-Lock 003
0. 120. 094)へ移し、逆転写酵素を用いてcD
NA合成後、Taq Polymerase を含むPCR mixture
(シータス社製)へ移し、Competier とともにサーマル
サイクラー(パーキンエルマー社製、商品名:960
0)でPCR増幅を行った。
【0086】上記により得られたPCR Productを3%
アガロースゲル(タカラ株式会社製)上で電気泳動し、
バンドを検出した。その結果、103 copy /50μl
の検出感度が得られた。
アガロースゲル(タカラ株式会社製)上で電気泳動し、
バンドを検出した。その結果、103 copy /50μl
の検出感度が得られた。
【0087】比較のため、AGPC法試薬RNA- ZO
L(販売:コスモバイオ株式会社)を用いて同一の血清
からRNAの抽出を行ったところ、103 copy /50
μlの感度が得られた。
L(販売:コスモバイオ株式会社)を用いて同一の血清
からRNAの抽出を行ったところ、103 copy /50
μlの感度が得られた。
【0088】 <実施例14の結果> HCV−RNA量 本法でRNA精製 RNA-ZOL法で精製 <copy/ml> <判定> <判定> 0 陰性 陰性 100 陰性 陰性 101 陰性 陰性 102 陰性 陰性 103 陽性 陽性 104 陽性 陽性
【0089】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、グアニ
ジン誘導体またはチオシアン酸誘導体からなるタンパク
可溶化剤と、ポリヌクレオチドからなるキャリアと、メ
ルカプト基および水酸基を有する化合物からなる可溶化
促進剤とを少なくとも含むことを特徴とする核酸抽出試
薬が提供される。
ジン誘導体またはチオシアン酸誘導体からなるタンパク
可溶化剤と、ポリヌクレオチドからなるキャリアと、メ
ルカプト基および水酸基を有する化合物からなる可溶化
促進剤とを少なくとも含むことを特徴とする核酸抽出試
薬が提供される。
【0090】本発明によれば、更に、グアニジン誘導体
またはチオシアン酸誘導体からなるタンパク可溶化剤
と、ポリヌクレオチドからなるキャリアと、メルカプト
基および水酸基を有する可溶化促進剤とを少なくとも含
む核酸抽出試薬と;試料とを混合して、該試料中の抽出
すべき核酸を不溶化した後;該不溶化した核酸を分離す
ることを特徴とする核酸抽出方法が提供される。
またはチオシアン酸誘導体からなるタンパク可溶化剤
と、ポリヌクレオチドからなるキャリアと、メルカプト
基および水酸基を有する可溶化促進剤とを少なくとも含
む核酸抽出試薬と;試料とを混合して、該試料中の抽出
すべき核酸を不溶化した後;該不溶化した核酸を分離す
ることを特徴とする核酸抽出方法が提供される。
【0091】上記した構成を有する本発明の核酸抽出試
薬ないし核酸抽出方法によれば、核酸精製までの操作が
簡単、安全で且つ短時間で行うことができ、しかも良好
な抽出効率が容易に得られる。
薬ないし核酸抽出方法によれば、核酸精製までの操作が
簡単、安全で且つ短時間で行うことができ、しかも良好
な抽出効率が容易に得られる。
【0092】本発明によれば、フェノール/クロロホル
ム等の有害な試薬を用いることなく、核酸を短時間に抽
出することができる。更には、本発明によれば、1つの
試料を1本チューブを用いて核酸を精製することができ
るため、大量の試料処理が容易となる。
ム等の有害な試薬を用いることなく、核酸を短時間に抽
出することができる。更には、本発明によれば、1つの
試料を1本チューブを用いて核酸を精製することができ
るため、大量の試料処理が容易となる。
【0093】本発明によりHCV−RNAを精製し、更
に、Tthポリメラーゼを用いるPCR法を利用する検
出法(例えば、ロッシュ社製、アンプリコアHCV−R
NA)で該HCV−RNAを検出した場合には、特に高
感度なHCV−RNAの検出が可能となる。
に、Tthポリメラーゼを用いるPCR法を利用する検
出法(例えば、ロッシュ社製、アンプリコアHCV−R
NA)で該HCV−RNAを検出した場合には、特に高
感度なHCV−RNAの検出が可能となる。
Claims (16)
- 【請求項1】 グアニジン誘導体またはチオシアン酸誘
導体からなるタンパク可溶化剤と;ポリヌクレオチドか
らなるキャリアと;メルカプト基および水酸基を有する
化合物からなる可溶化促進剤と;を少なくとも含むこと
を特徴とする核酸抽出試薬。 - 【請求項2】 前記タンパク可溶化剤が、グアニジンイ
ソチオシアネート、塩酸グアジニン、チオシアン酸ナト
リウム、またはチオシアン酸カリウムから選択された1
種類以上からなる請求項1記載の核酸抽出試薬。 - 【請求項3】 前記キャリアが、tRNAまたはpol
y−rAから選択された1種類以上からなる請求項1記
載の核酸抽出試薬。 - 【請求項4】 前記可溶化促進剤が、ジチオスレイトー
ル(DTT)またはβ- メルカプトエタノールから選択
された1種類以上からなる請求項1記載の核酸抽出試
薬。 - 【請求項5】 更に、pH調整剤を含む請求項1記載の
核酸抽出試薬。 - 【請求項6】 前記pH調整剤が、酢酸ナトリウム、酢
酸アンモニウム、N, N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)−グリシン(バイシン)、 またはTris−HCl
から選択された1種類以上からなる請求項5記載の核酸
抽出試薬。 - 【請求項7】 グアニジン誘導体またはチオシアン酸誘
導体からなるタンパク可溶化剤と、ポリヌクレオチドか
らなるキャリアと、メルカプト基および水酸基を有する
可溶化促進剤とを少なくとも含む核酸抽出試薬と;試料
とを混合して、該試料中の抽出すべき核酸を不溶化した
後;該不溶化した核酸を分離することを特徴とする核酸
抽出方法。 - 【請求項8】 試料と混合される際に、前記タンパク可
溶化剤の濃度が2M〜6M(mol/l)、可溶化促進
剤の濃度が0. 01〜10%、キャリアの濃度が0. 0
01〜1000μg/ml、pHが4〜8の範囲である
請求項7記載の核酸抽出方法。 - 【請求項9】 前記核酸抽出試薬が、更にpH調整剤を
含む請求項7記載の核酸抽出方法。 - 【請求項10】 前記pH調整剤の濃度が0. 1〜0.
5M(pH4〜7)の範囲である請求項7記載の核酸抽
出方法。 - 【請求項11】 アルコールを用いて、前記不溶化した
核酸の分離を行う請求項7記載の核酸抽出方法。 - 【請求項12】 前記アルコールの濃度が60〜80%
の範囲である請求項11記載の核酸抽出方法。 - 【請求項13】 前記不溶化により分離した核酸をPC
R(ポリメラーゼ連鎖反応)法を用いて増幅する請求項
7記載の核酸抽出方法。 - 【請求項14】 Tthポリメラーゼを用いて、前記P
CR増幅を行う請求項13記載の核酸抽出方法。 - 【請求項15】 バイシン緩衝液を用いて前記核酸の抽
出を行い、且つTthポリメラーゼを用いて前記PCR
増幅を行う請求項14記載の核酸抽出方法。 - 【請求項16】 Tris−HCl緩衝液を用いて前記
核酸の抽出を行い、且つTaqポリメラーゼを用いて前
記PCR増幅を行う請求項13記載の核酸抽出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25098895A JPH0984600A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 核酸抽出試薬および核酸抽出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25098895A JPH0984600A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 核酸抽出試薬および核酸抽出方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0984600A true JPH0984600A (ja) | 1997-03-31 |
Family
ID=17216002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25098895A Pending JPH0984600A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 核酸抽出試薬および核酸抽出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0984600A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108823201A (zh) * | 2018-07-11 | 2018-11-16 | 广州海力特生物科技有限公司 | 一种rna核酸释放剂及其应用 |
-
1995
- 1995-09-28 JP JP25098895A patent/JPH0984600A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108823201A (zh) * | 2018-07-11 | 2018-11-16 | 广州海力特生物科技有限公司 | 一种rna核酸释放剂及其应用 |
CN108823201B (zh) * | 2018-07-11 | 2020-06-19 | 广州海力特生物科技有限公司 | 一种rna核酸释放剂及其应用 |
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