JPH0984544A - 豆類の煮熟方法および煮熟装置 - Google Patents

豆類の煮熟方法および煮熟装置

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JPH0984544A
JPH0984544A JP7244113A JP24411395A JPH0984544A JP H0984544 A JPH0984544 A JP H0984544A JP 7244113 A JP7244113 A JP 7244113A JP 24411395 A JP24411395 A JP 24411395A JP H0984544 A JPH0984544 A JP H0984544A
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JP
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beans
tank
water
heating
cooking
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JP7244113A
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English (en)
Inventor
Tokuji Kajiwara
徳二 梶原
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Kajiwara Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Kajiwara Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性の細菌、汚れなどをきわめて少なくで
き、また排出する水を分けて処理できる、小豆などの豆
類の煮熟方法および煮熟装置を提供する。 【解決手段】 洗穀機1で水洗した豆類を、下流側搬送
手段2によって前炊き専用の加熱タンク3に送り出し、
この加熱タンク3で豆類を渋切りした後、上流側搬送手
段4で煮釜5に供給し、煮釜5で豆類を本炊きすること
で、洗穀機1での水洗に加え、好ましくは下流側搬送手
段2での水切りし、加熱タンク3で渋切りすることで、
前記細菌、汚れの除去が充分にでき、また、加熱タンク
3から煮釜5に豆類を搬送することで、煮釜5内面への
細菌の付着をほとんどなくすることができ、さらに洗穀
機1から排出する汚水、前記水切りの排水、渋切り廃水
を分けて処理でき、処理がしやすい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、餡などを製造す
る際に、小豆などの豆類を煮熟する方法およびその装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の豆類の煮熟方法を小豆を用いる場
合について説明する。まず、洗穀機で水洗し、水に浸漬
した原料小豆と適量の水とを煮釜内に入れ、加熱沸騰さ
せ、びっくり水と呼ばれる冷水を加えるなどして前炊き
し、豆類の異味成分(いわゆる、あく)を溶出させ、溶
出させた煮液を排水する渋切り工程を行う。その後、同
一の煮釜内に加水し、急激な沸騰を避けて小豆を煮上げ
る本炊き工程を行っている。なお、豆類の種類によって
は、前記渋切りを2回以上行っている。そして、煮上げ
た小豆は、そのまま水切りし、加糖して、粒餡とし、あ
るいは磨砕・篩分け・脱水して、加糖し、漉し餡として
煉り上げている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の煮熟方法では、同一の煮釜によって小豆などの豆類の
渋切り工程と本炊き工程とを行っているので、枯草菌、
土壌菌など、100℃に近い温度から100℃以上に耐
える耐熱性の細菌や細菌の胞子が煉り上げ餡の中に残
り、また豆類の表面に付着した汚れが煮熟した豆類に混
在して残るなどの問題点があり、衛生的に好ましくなか
った。
【0004】この発明は、前炊き専用の加熱タンクによ
って小豆などの豆類の渋切りを行い、前記加熱タンクか
ら渋切りを終わった豆類をこの加熱タンクとは別の清潔
な煮釜に移して本炊きすることで、前述した従来の煮熟
方法の問題点を解決し、煮熟を終わった豆類の表面や煮
釜の内面に残る耐熱性の細菌、細菌の胞子、および煮熟
した豆類に混在して残る汚れなどをきわめて少なくでき
て、衛生的に好ましく、また、排出する水を分けて処理
でき、これらの処理がしやすい、豆類の煮熟方法および
煮熟装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る豆
類の煮熟方法は、小豆などの豆類を水洗する洗浄工程
と、水洗した豆類を前炊き専用の加熱タンク内で、湯ま
たは水と共に加熱して豆類の異味成分を溶出させ、前記
加熱タンクから排水する渋切り工程と、渋切りした豆類
を前記加熱タンクとは別の煮釜に搬送して加熱し、煮熟
する本炊き工程とを含むことを特徴としている。
【0006】請求項2の発明に係る豆類の煮熟方法は、
小豆などの豆類を水洗する洗穀機と、洗穀機で水洗した
豆類を搬送する上流側搬送手段と、上流側搬送手段によ
って搬送した豆類を受け入れて渋切りをする前炊き用専
用の加熱タンクと、この加熱タンクから渋切りした豆類
を搬送する下流側搬送手段と、下流側搬送手段によって
搬送した豆類を受け入れて加熱する本炊き用の煮釜とを
有し、前記加熱タンクに、豆類を受け入れるタンク本
体、タンク本体内の豆類を加熱する加熱手段、タンク本
体内に熱湯または冷水を供給する供給手段、およびタン
ク本体の底と排水パイプの上流端部とを開閉しかつ前記
排水パイプから渋切り廃水を排出しさらに前記下流側搬
送手段に豆類を排出する機構を具備させたことを特徴と
している。
【0007】請求項3の発明に係る豆類の煮熟装置は、
小豆などの豆類を受け入れ豆類を水洗して渋切りをする
前炊き専用の加熱タンクと、渋切りした豆類を前記加熱
タンクから搬送する搬送手段と、この搬送手段によって
搬送した豆類を受け入れて加熱する本炊き用の煮釜とを
有し、前記加熱タンクに、豆類を受け入れるタンク本
体、タンク本体内の豆類を加熱する加熱手段、タンク本
体に熱湯および冷水を供給する供給手段、およびタンク
本体の底と排水パイプの上流端とを開閉しかつ前記排水
パイプから渋切り廃水を排出しさらに前記搬送手段に豆
類を排出する機構を具備させ、前記搬送手段に、豆類を
煮釜側に搬送する上流側部、上流側部から豆類を供給す
るすすぎ用タンク、およびすすぎ用タンクから豆類を前
記煮釜に供給する下流側部を設け、前記すすぎ用タンク
上に冷水供給手段を設けると共に、すすぎ用タンクの下
方にすすぎ水排出パイプを設けたことを特徴としてい
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につき
図を参照して説明する。第1実施形態に係る豆類の煮熟
装置は、図1に示すように、従来公知の洗穀機1の送出
口1aに上流側搬送手段2の上流側パイプ2aの上流端
を接続し、洗穀機1には上流側パイプ2a近くに汚水搬
出パイプ1bを下方に延ばしてある。
【0009】上流側搬送手段2は上流側パイプ2aの適
所に上流側ポンプ2bを設け、このポンプ2bの下流側
に小型の石取り槽2cを設け、上流側パイプ2aの下流
端を前炊き専用の加熱タンク3のタンク本体3a上方に
配設してある。前記石取り槽2cは、内部に豆類が通過
しない多孔板または網2c1 を張り、下端に排出管2d
を接続し、また上流側パイプ2aの下流端近くには豆類
が通過しない多孔板または網(図示省略)を介して上流
側パイプ2aに上端が連通する水切り管2eを設けてあ
る。
【0010】前炊き専用の加熱タンク3は、タンク本体
3aの下半部外周面を覆うジャケット3bとこれの内部
に蒸気を圧送する配管などとを有する加熱手段3c、タ
ンク本体3aの上方に開口し、熱湯と冷水とを切替えて
供給する供給手段3d、タンク本体3aの上方に設置し
た電動機3eの駆動によってタンク本体3a内で豆類を
攪拌する攪拌機3f、およびタンク本体3aの下端から
下方に延びる排水パイプ3gに設けた弁機構3hを具備
している。
【0011】弁機構3hは、排水パイプ3gの上端部に
配置して閉時に豆類を通過させず開時に豆類を通過させ
る多孔板を弁体とする開閉弁3h1 と、開閉弁3h1
下方に位置し、その開時にのみ排水パイプ3gと下流側
搬送手段4の下流側パイプ4a上流端とを連通させ、開
閉弁3h1 の閉時にのみ排水パイプ3gを開く三方弁3
2 とによって構成し、開閉弁3h1 の開閉と三方弁3
2 の動作とが連動するように構成し、さらに三方弁3
2 は排水パイプ3gと下流側パイプ4aとの両方を閉
じる中立位置を有している。
【0012】また、下流側搬送手段4は、下流側パイプ
4aの適所に下流側ポンプ4bを設け、下流側パイプ4
aの下流端を煮釜5の釜本体5a上方に配設してある。
なお、煮釜5は加熱手段5bなどを備えた従来公知のも
のと同構成である。
【0013】以上のように構成した第1実施形態の煮熟
装置を用いて、この発明に係る豆類の煮熟方法を行うに
は、小豆を洗穀機1に供給して水洗いする洗浄工程を行
い、洗穀機1の送出口1aから水洗した小豆を上流側搬
送手段2の上流側パイプ2a内に供給し、上流側ポンプ
2bの駆動によって上流側パイプ2a内に通して搬送
し、前記加熱タンク3のタンク本体3a内に供給し、所
要量の小豆をタンク本体3a内に入れて上流側ポンプ2
bの停止などによって小豆の供給を停止させる。
【0014】そして、上流側パイプ2a内での小豆の搬
送中に、石取り槽2cで小豆に混入していた小石、砂、
土などを分離除去し、汚水と共に石取り槽2c下方に排
出管2dによって排出し、その後、小豆と共に搬送され
た残りの汚水を水切り管2eによって排出し、水切り工
程を行った小豆を前記加熱タンク3のタンク本体3aに
供給する。
【0015】次に、前記加熱タンク3のタンク本体3a
内に、供給手段3dの動作によって所要量の熱湯を供給
し、供給を停止した後、加熱手段3cと攪拌機3fとを
動作させ、煮液を沸騰させる。なお、攪拌機3fの動作
は、タンク本体3a内で煮液の熱対流を促進させ、むら
のない加熱ができるが、攪拌機3fは省略してもよい。
【0016】沸騰し始めた時に、加熱手段3cを停止さ
せ、供給手段3dを切替えて動作させ、タンク本体3a
内に冷水を供給し、煮液を急激に50℃またはこれより
幾分低い温度に下げるなどして前炊きし、小豆の異味成
分を煮液に溶出させ、加熱タンク3の排水パイプ3gに
設けた弁機構3hを動作させ、溶出させた煮液を排水パ
イプ3gから装置外に排出する渋切り(あく抜き)工程
を行う。
【0017】なお、豆の種類によっては、渋切り動作
を、煮液を排出した後、再び熱湯をタンク本体3aに供
給して沸騰させ、冷水の供給によって急激に煮液の温度
を下げ、煮液を排出する前述の動作を2回など複数回行
うこともある。また、渋切り後に、供給手段3dから冷
水をタンク本体3a内に供給して、小豆のすすぎ洗いを
してもよい。
【0018】前述した渋切り工程を行うことで、小豆の
表面に付着していた汚れや、小豆の表面、タンク本体3
a内面の枯草菌、土壌菌などの耐熱性がある細菌、細菌
の胞子を、排水パイプ3gから装置外に排出できる。前
述した渋切り工程を終わった後、弁機構3hを動作さ
せ、前記加熱タンク3のタンク本体3aと下流側搬送手
段4の下流側パイプ4aとを連通させ、下流側ポンプ4
bを駆動させることで、下流側パイプ4aに通して渋切
りした小豆を煮釜5の釜本体5a内に所要量供給し、加
熱手段5bを動作させて本炊き工程を所要時間行って小
豆を熟煮する。
【0019】そして、煉り餡を製造する場合には、熟煮
した小豆を釜本体5a内に入れたまま、従来公知の方法
で加糖して煉り上げ、また漉し餡を製造する場合には煮
熟した小豆を釜本体5aから出して、従来公知の方法で
加糖して煉り上げする。なお、前述した本炊き工程で
は、釜本体5a内に適宜給水したり、加熱温度を制御し
たり、蒸らし工程を行ったりすることは、従来公知の本
炊き工程と同様に行う。
【0020】前述したように、第1実施形態に係る豆類
の煮熟装置では、洗穀機1によって原料である小豆の水
洗を行うことで、小豆の表面に付着していた細菌、その
胞子、および汚れを落すことができ、洗浄した小豆を上
流側搬送手段2によって前炊き用加熱タンク3のタンク
本体3aに供給する際に、石取り槽2cで小豆に混在し
ていた小石、砂、土などを分離、除去すると共に、汚水
を石取り槽2cの排水管2dによって排出し、残った汚
水を水切り管2eによって排出し、小豆を搬送しつつ水
切りしているので、前記タンク本体3aにかなり清浄に
した小豆を供給できる。
【0021】また、タンク本体3a内に供給した小豆を
渋切りし、渋切りした廃水および洗浄水をタンク本体3
aから排出することで、小豆の表面に付着したり、小豆
に混在したり、タンク本体3aの内面に付着したりして
いる耐熱性の細菌、細菌の胞子、および汚れをほとんど
なくすことができる。
【0022】そして、加熱タンク3のタンク本体3a内
から搬出した小豆を下流側搬送手段4の下流側パイプ4
aによって煮釜5の釜本体5aに移しているので、釜本
体5aの内面に付着する細菌などもごく僅かになる。
【0023】さらに、洗穀機1の汚水排出パイプ1bか
ら排出する洗浄工程の汚水および上流側搬送手段2の排
水管2d、水切り管2eから排出する水切り工程の汚水
とは近似しているが、これらの汚水と、前炊き用加熱タ
ンク3のタンク本体3aから排水パイプ3gを経て排出
する渋切り工程の廃水と、煮釜5の釜本体5aを洗った
洗い水などとは、それぞれCOD、BOD、固形物など
の含まれる量が異なり、渋切りをした廃水はCOD、B
ODの割合が高く、これらが低い前記汚水、廃水および
釜本体5aの洗い水が異なった位置から分けて排出し、
汚水と廃水と洗い水とを分けて浄化処理することが容易
にでき、これらの処理に要する水も節約できる。
【0024】第2実施形態に係る豆類の煮熟装置は、図
2に示すように、前述した第1実施形態の前炊き用加熱
タンク3、煮釜5と同様な前炊き専用加熱タンク3、煮
釜5を有している。また、第2実施形態の煮熟装置は、
前記加熱タンク3の釜本体3a下端から加熱タンクとは
別の煮釜5上に至る搬送手段6を有し、搬送手段6の上
流側部7と下流側部8との間にすすぎ用タンク9を設け
てある。
【0025】搬送手段6の上流側部7は、第1実施形態
の供給手段2と同様に、上流側パイプ7aの適所に上流
側ポンプ7bを設け、上流側ポンプ7bの下流側に小型
の石取り槽7cを設け、上流側パイプ7aの下流端を前
記すすぎ用タンク9の上方に配設してある。前記石取り
槽7cは、内部に豆類が通過しない多孔板または網を設
け、下端に排出管7dを接続し、また上流側パイプ7a
の下流端近くには豆類が通過しない多孔板または網(図
示省略)を介して上流側パイプ7aに上端が連通する水
切り管7eを設けてある。
【0026】前記すすぎ用タンク9は、上方に冷水供給
手段9aを設け、下端にすすぎ水排出パイプ9cを連結
し、この排出パイプ9cには上方の開閉弁9d1 と下方
の三方弁9d2 とからなり、前記排水パイプ3gの弁機
構3hと同構成の弁機構9dを設けてある。
【0027】前記搬送手段6の下流側部8は、第1実施
形態の上流側搬送手段4のものと同様な弁機構9dの三
方弁9d2 を介して上流端が排水パイプ9cに連通する
下流側パイプ8aに下流側ポンプ8bを設け、下流側パ
イプ8aの下流端を煮釜5の釜本体5a上方に配設して
ある。
【0028】なお、図2中、図1と同符号は同一または
対応する部分を示している。以上のように構成した第2
実施形態の煮熟装置を用いて、この発明に係る豆類の煮
熟方法を行うには、適量の小豆を前炊き専用の加熱タン
ク3のタンク本体3a内に供給すると共に、熱湯と冷水
の供給手段3dによって適量の冷水またはこれに少量の
熱湯を加えた温水をタンク本体3a内に供給し、攪拌機
3fを動作させて小豆を攪拌することで、小豆の表面に
付着した汚れを洗い落とし、汚水を弁機構3hの動作に
よって排水パイプ3gから排出する洗浄工程を行う。な
お、洗浄工程は、前述した動作を複数回繰り返して行っ
てもよい。
【0029】洗浄工程を行った後、弁機構3hを閉じた
状態で、加熱タンク3の熱湯と冷水の供給手段3dの動
作によって、タンク本体3a内に熱湯を供給し、加熱手
段3cを動作させて煮液を沸騰させ、加熱手段3cを停
止させて熱湯と冷水の供給手段3cの切替え動作によっ
てタンク本体3a内に冷水を供給し、煮液を急激に低温
にして前炊きし、小豆の異味成分を煮液に溶出させ、弁
機構3hを動作させて、煮液を排水パイプ3gから排出
する渋切り工程を、前述した第1実施形態の渋切り工程
とほぼ同様に行う。なお、豆類の種類によっては、渋切
り動作を複数回行うことも、第1実施形態の渋切り工程
と同様である。
【0030】前述した洗浄工程と渋切り工程とを、加熱
タンク3のタンク本体3a内で行うことで、第1実施形
態の洗浄および渋切り工程に近似した状態に、小豆の汚
れ、耐熱性がある細菌、細菌の胞子を排出パイプ3gか
ら排出できる。
【0031】洗浄工程および渋切り工程を終わった後、
弁機構3hを動作させ、加熱タンク3のタンク本体3a
と、搬送手段6の上流側部7の上流側パイプ7aとを連
通させ、上流側ポンプ7bを駆動させることで、上流側
パイプ7aに通して渋切りした小豆をすすぎ用タンク9
内に所要量供給した後、上流側ポンプ7bを停止させ
る。
【0032】そして、上流側パイプ7a内での渋切りし
た小豆の搬送中に、石取り槽7cで小豆に混入していた
小石、砂などを分離、除去し、渋切りした煮液を廃水と
して石取り槽7c下方に排出管7dによって排出し、そ
の後、小豆と共に搬送される残りの廃水を水切り管7e
によって排出し、水切り工程を行った小豆を前記すすぎ
用タンク9内に供給する。
【0033】すすぎ用タンク9内に所要量の渋切りをし
た小豆を供給した後、供給を停止して冷却水供給手段9
aを動作させて、すすぎ用タンク9内に冷水を注水する
ことで、このタンク9内の小豆をすすぎ洗いすると共に
冷却し、弁機構9dを動作させてすすぎ水排出パイプ9
cからすすぎ水を排出することで、小豆を再度洗浄す
る。
【0034】その後、弁機構9dを動作させて、すすぎ
用タンク3と搬送手段6の下流側部8の下流側パイプ8
aとを連通させ、下流側ポンプ8bを駆動させること
で、再度洗浄した小豆を煮釜5の本体5a内に供給し、
加熱手段を動作させて、本炊き工程を行い、小豆を熟煮
した後、煉り餡、漉し餡を煉り上げることは、前述した
第1実施形態の煮熟装置の場合と同様である。
【0035】前述したように、第2実施形態に係る豆類
の煮熟装置では、洗穀機を用いずに前炊き用加熱タンク
3のタンク本体3a内に小豆と冷水または温水を供給
し、攪拌機3fを動させて、小豆を攪拌し、汚水をタン
ク本体3aから排水することで、小豆の表面に付着して
いた細菌、その胞子、および汚れを落とし、小豆をかな
り清浄にできる。
【0036】汚水を排出した後、小豆を前記加熱タンク
3のタンク本体3aに入れたままで渋切りし、渋切りし
た廃水をタンク本体3aから排水することで、小豆の表
面に付着したり、小豆に混在したり、タンク本体3aに
付着したりしている耐熱性の細菌、細菌の胞子、および
汚れを再度落としてより少なくできる。
【0037】そして、加熱タンク3のタンク本体3aか
ら渋切りをした小豆を搬出し、搬送手段6の上流側パイ
プ7aからすすぎ用タンク9に搬送する際に、石取り槽
7cで小豆に混在していた小石、砂、土などを分離する
と共に、渋切り廃水を石取り槽7cの排出管7dによっ
て排出し、残った渋切り廃水を水切り管7eによって排
出し、渋切りした小豆を搬送しつつ水切りしているの
で、前記すすぎ用タンク9内に汚れをさらに少なくして
供給できる。
【0038】すすぎ用タンク9内に入れた小豆に冷水を
注水して、渋切りおよび水切りした小豆をすすぎ洗いす
ると共に冷却した後、注水したすすぎ水をその排出パイ
プ9cによって排出することで、小豆の表面に付着した
り、小豆に混在したりしている耐熱性の細菌の胞子、お
よび汚れをほとんどなくすことができる。また、すすぎ
用タンク9内から搬出した小豆は、搬出手段6の下流側
パイプ8aによって煮釜5の釜本体5aに移しているの
で、釜本体5aの内面に付着する細菌などもごく僅かに
なる。
【0039】さらに、前炊き用加熱タンク3のタンク本
体3aから排水パイプ3gを経て排出する、小豆を洗浄
した汚水、渋切り廃水、搬送手段6の搬出管7d、水切
り管7eから排出する渋切り廃水と、すすぎ用タンク9
内に注水してすすぎ水排出パイプ9cから排出させた
水、および煮釜5の釜本体5aを洗った水などを分けて
浄化処理することで、前述した第1実施形態の煮熟装置
の場合とほぼ同様に浄化処理が容易にでき、これらに要
する水も節約できる。なお、排水パイプ3gから排出す
る小豆を洗浄した汚水と、渋切り廃水とはそれぞれ分別
して処理することが好ましい。
【0040】前述した第2実施形態の煮熟装置では、前
炊き専用の加熱タンク3によって、小豆の洗浄と渋切り
を行ったが、第1実施形態の煮熟装置で用いた洗穀機1
を、第2実施形態の前記加熱タンク3の前段に設け、前
記洗穀機1によって小豆の水洗を行い、加熱タンク3で
は洗浄した小豆の渋切りのみを行うようにすることで、
装置が大型になるが、第1実施形態の煮熟装置と同様に
能率がよく、しかも第1実施形態のものより、すすぎ用
タンク9を設けてすすぎ洗いするなどによって、細菌や
汚れをさらに少なくできる。
【0041】この発明において、第1,第2実施形態で
は豆類として小豆を用いたが、小豆以外の豆を用いて製
餡することもでき、また、前炊き専用の加熱タンクに設
け、液体のみを排出した後、豆類を排出する機構は、必
ずしも前記弁機構に限られることなく適宜構成を変更で
き、さらに、加熱タンクの加熱手段はタンク本体内に蒸
気を吹き込んで加熱するものなどに適宜変更でき、搬送
手段に設けたポンプも適宜変更でき、煮釜も密閉式の蓋
を有し、減圧して加熱するものなどに適宜変更でき、こ
の場合には前記ポンプに替えて真空引きによって煮釜の
釜本体内に豆類を供給することもできる。
【0042】そして、前述した小豆の洗浄、渋切り、供
給、搬送、煮熟などの各動作を、予め設定したプログラ
ムに基づき、コンピュータ制御によって行うようにして
もよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る豆類の煮熟方法は、まず小豆などの豆類を洗浄し、
次に豆類を、前炊き専用の加熱タンクで渋切りした後、
この加熱タンクとは別の煮釜に搬送し、あるいは前炊き
専用の加熱タンクで渋切りした後、この加熱タンクとは
別の煮釜に搬送し、煮釜で本炊きして豆類を熟煮するこ
とで、豆類の洗浄、渋切りをして、豆類の表面などに耐
熱性の細菌、細菌の胞子、および汚れがほとんどない状
態で、渋切りした豆類を煮釜に搬送して本炊きできるの
で、細菌、細菌の胞子、および汚れが、豆類の表面や煮
釜の内面に付着したり、豆類に混在したりすることを、
きわめて少なくでき、衛生的にすぐれた豆類の熟煮がで
きる。また、豆類を洗浄した汚水、渋切り廃水、および
煮釜の釜本体などを洗った水を、それぞれ分けて浄化処
理できるので、浄化処理が容易にでき、これらの処理に
要する水も少量ですむ。
【0044】請求項2の発明に係る豆類の煮熟装置は、
小豆などの豆類を洗穀機で水洗いし、水洗いした豆類
を、上流側搬送手段で前炊き専用の加熱タンクに供給
し、この加熱タンクで渋切りし、下流側搬送手段で煮釜
に搬送し、渋切りをした豆類を煮釜で本炊きして、熟煮
できるので、請求項1の発明に係る豆類の煮熟方法を行
うのに好適する。
【0045】請求項2の発明に係る豆類の煮熟装置は、
小豆などの豆類を前炊き専用の加熱タンクに供給し、こ
の加熱タンクで豆類を水洗いした後、豆類を渋切りし、
搬送手段ですすぎ用タンクに供給して、冷水をすすぎ用
タンクに注水して豆類を冷却すると共に、豆類の表面に
付着したり、豆類を混在したりする細菌、細菌の胞子お
よび汚れを分離、除去し、搬送手段で煮釜に搬送し、豆
類を煮釜で本炊きし、熟煮できるので、請求項1の発明
に係る豆類の煮熟方法を行うのに好適する。そして、請
求項2の発明に係る豆類の煮熟装置は、洗穀機を用いる
ことなく、搬送手段にすすぎ用タンクを設けたので、作
業能率が若干劣るが、比較的安価に煮熟装置を提供でき
る。
【0046】なお、前記各請求項の発明において、渋切
りをする以前または渋切りと本炊きとの間で、豆類を水
切りすると、細菌、細菌の胞子、汚れの分離除去がより
よくできて好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係る豆類の煮熟装置
を示した構成説明図。
【図2】この発明の第2実施形態に係る豆類の煮熟装置
を示した構成説明図。
【符号の説明】
1 洗穀機 1b 汚水搬出パイプ 2 上流側搬送手段 2a 上流側パイプ 2b 上流側ポンプ 3 前炊き用加熱タンク 3a タンク本体 3c 加熱手段 3d 熱湯と冷水との供給手段 3f 攪拌機 3g 排水パイプ 3h 弁機構 4 下流側搬送手段 4a 下流側搬送パイプ 4b 上流側搬送ポンプ 5 煮釜 5a 釜本体 5b 加熱手段 6 搬送手段 7 上流側部 7a 上流側パイプ 7b 上流側ポンプ 7c 石取り槽 7d 排出管 8 下流側部 8a 下流側パイプ 8b 下流側ポンプ 9 すすぎ用タンク 9a 冷水供給手段 9c すすぎ水排出パイプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小豆などの豆類を水洗する洗浄工程と、 水洗した豆類を前炊き専用の加熱タンク内で、湯または
    水と共に加熱して豆類の異味成分を溶出させ、前記加熱
    タンクから排水する渋切り工程と、 渋切りした豆類を前記加熱タンクとは別の煮釜に搬送し
    て加熱し、煮熟する本炊き工程と、 を含むことを特徴とする豆類の煮熟方法。
  2. 【請求項2】 小豆などの豆類を水洗する洗穀機と、洗
    穀機で水洗した豆類を搬送する上流側搬送手段と、上流
    側搬送手段によって搬送した豆類を受け入れて渋切りを
    する前炊き用専用の加熱タンクと、この加熱タンクから
    渋切りした豆類を搬送する下流側搬送手段と、下流側搬
    送手段によって搬送した豆類を受け入れて加熱する本炊
    き用の煮釜とを有し、 前記加熱タンクに、豆類を受け入れるタンク本体、タン
    ク本体内の豆類を加熱する加熱手段、タンク本体内に熱
    湯または冷水を供給する供給手段、およびタンク本体の
    底と排水パイプの上流端部とを開閉しかつ前記排水パイ
    プから渋切り廃水を排出しさらに前記下流側搬送手段に
    豆類を排出する機構を具備させたことを特徴とする豆類
    の煮熟装置。
  3. 【請求項3】 小豆などの豆類を受け入れ豆類を水洗し
    て渋切りをする前炊き専用の加熱タンクと、渋切りした
    豆類を前記加熱タンクから搬送する搬送手段と、この搬
    送手段によって搬送した豆類を受け入れて加熱する本炊
    き用の煮釜とを有し、 前記加熱タンクに、豆類を受け入れるタンク本体、タン
    ク本体内の豆類を加熱する加熱手段、タンク本体に熱湯
    および冷水を供給する供給手段、およびタンク本体の底
    と排水パイプの上流端とを開閉しかつ前記排水パイプか
    ら渋切り廃水を排出しさらに前記搬送手段に豆類を排出
    する機構を具備させ、前記搬送手段に、豆類を煮釜側に
    搬送する上流側部、上流側部から豆類を供給するすすぎ
    用タンク、およびすすぎ用タンクから豆類を前記煮釜に
    供給する下流側部を設け、前記すすぎ用タンク上に冷水
    供給手段を設けると共に、すすぎ用タンクの下方にすす
    ぎ水排出パイプを設けたことを特徴とする豆類の煮熟装
    置。
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JP2007159579A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Cj Corp 苦味を除去した小豆粥の製造方法
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