JPH0982255A - 電界放射型荷電粒子銃 - Google Patents

電界放射型荷電粒子銃

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JPH0982255A
JPH0982255A JP7233019A JP23301995A JPH0982255A JP H0982255 A JPH0982255 A JP H0982255A JP 7233019 A JP7233019 A JP 7233019A JP 23301995 A JP23301995 A JP 23301995A JP H0982255 A JPH0982255 A JP H0982255A
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JP
Japan
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charged particle
field emission
insulator
emission type
emitter
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Pending
Application number
JP7233019A
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English (en)
Inventor
Katsuyoshi Tsunoda
勝義 角田
Yoshinori Terui
良典 照井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電界放射型エッミッター(以下エミッターと
いう)を荷電粒子ビーム利用機器に取り付けた場合に、
エミッターの製造時のエミッション特性を短い立ち上げ
時間内に再現性良く得ることができ、しかも軸調整等の
手間を要しない電界放射型荷電粒子銃を提供する。 【解決手段】 エミッターと引き出し電極が一体に着脱
可能であるように組み立てられた荷電粒子銃であって、
一つの絶縁碍子を介在してエミッターと引き出し電極と
を一体化してなることを特徴とする荷電粒子銃であり、
加えて、前記荷電粒子銃を、前記絶縁碍子を分割し、分
割された絶縁碍子の少なくとも1個を取り付けたフラン
ジを介在して荷電粒子ビーム利用機器にとりつけること
を特徴とする荷電粒子銃の固定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子顕微鏡、電子
ビーム露光機、電子ビームテスター、集束イオンビーム
装置等の荷電粒子ビーム利用機器に用いられる電界放射
型荷電粒子銃に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造等でのより一層の微細加工を
達成するために、あるいはその検査を生産性良く達成す
るため等の理由から、荷電粒子ビーム利用機器に用いら
れる冷電界放射陰極、熱電界放射陰極、電界放射型液体
金属イオン源などの電界放射型荷電粒子エミッターを搭
載した電界放射型荷電粒子銃について、より高分解能、
より高角電流密度のものが要求されている。
【0003】荷電粒子ビーム利用機器において、電界放
射型荷電粒子エミッター(以下単にエミッターという)
は荷電粒子に加速或いは減速の大きな電位を加える必要
があるので、荷電粒子ビーム利用機器本体に加減速電圧
絶縁用の絶縁碍子を介することで、前記の大きな電位を
絶縁するように、固定されているのが一般的である。
又、エミッターから荷電粒子を引き出すための引き出し
電極も、エミッターと電気的に絶縁される必要がある。
【0004】電界放射型荷電粒子銃は、エミッターとこ
れに極近隣に配置された引き出し電極との間に数KVと
いう強い電圧を印加して、エミッター先端に強い電界強
度を作用させることで荷電粒子ビームを放射している
が、前記電界強度はエミッターと引き出し電極との距
離、同軸度という空間的な配置の僅かな差異によって大
きく影響を受ける。又、例えば、熱電界放射陰極や液体
金属イオン源等においては、一般的にフィラメントに電
流を流して、そのジュール熱で所定の温度に加熱しなが
ら動作させるが、その電流−温度特性も前記エミッター
と引き出し電極との空間的配置状況によって影響され
る。このために、ある電界放射型荷電粒子銃中で調整し
たエミッターを他の電界放射型荷電粒子銃へに組み付け
たり、酷いときには単に組み付け直したときに、異なる
エミッション特性を示し、エミッシン特性に再現性が得
られないことがあった。
【0005】そこで、引き出し電極は前記加減速電圧用
絶縁碍子を利用して固定するか、或いは前記加減速電圧
用絶縁碍子とは異なる他の絶縁碍子を別に設け、これを
介して荷電粒子ビーム利用機器本体に固定することが行
われてきた。即ち、従来の電界放射型荷電粒子銃は、真
空フランジと絶縁碍子とエミッターと引き出し電極とが
一体となった形で荷電粒子ビーム利用機器本体から取り
外せる構造を有するものか、引き出し電極は荷電粒子ビ
ーム利用機器本体側に固定されていて、真空フランジと
絶縁碍子とエミッターとが一体となった形でビーム利用
機器本体から取り外せる構造を有するものであった。
【0006】しかし、いずれの場合でも、エミッション
特性の再現性が悪い、エミッションの立ち上がり時間遅
い、エミッターと引き出し電極との機械的な軸調整が必
要で操作が複雑であるなどの問題点がある。
【0007】本発明の目的は、上記の問題点を改善し、
エミッション特性の再現性に優れ、ビームの立ち上げ操
作が容易で実用上有用な電界放射型荷電粒子銃を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、電界放
射型荷電粒子エミッターと引き出し電極が一体に着脱可
能であるように組み立てられた荷電粒子銃であって、電
界放射型荷電粒子エミッターと引き出し電極とを1個の
絶縁碍子に取り付けられていることを特徴とする電界放
射型荷電粒子銃である。
【0009】また、本発明は、引き出し電極の中心軸を
電界放射型荷電粒子エミッターの中心軸に調整して固定
することが可能なネジを少なくとも3個以上有すること
を特徴とする前記の電界放射型荷電粒子銃である。
【0010】また、本発明、絶縁碍子が少なくとも2個
以上に分割され、しかも分割された絶縁碍子の少なくと
も1個を介して荷電粒子ビーム利用機器に固定されるこ
とを特徴とする前記の電界放射型荷電粒子銃である。
【0011】更に、本発明は、前記の電界放射型荷電粒
子銃を、分割された絶縁碍子の少なくとも一つを取り付
けたフランジを介して荷電粒子ビーム利用機器に取り付
けることを特徴とする電界放射型荷電粒子銃の固定方法
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付の図をもって、具体的
に説明する。
【0013】図1は、本発明の電界放射型荷電粒子銃の
一例を示す図である。エミッター3として熱電界放射陰
極を搭載した場合を例示している。エミッター3は、エ
ミッター台座5を介して絶縁碍子6に固定されている
し、中央部に荷電粒子が通過する小孔を有する引き出し
電極1も支持円筒7、台座8を介して絶縁碍子6に固定
されている。固定ネジ2、4、9は単に固定する機能を
有するばかりでなく、引き出し電極1の中心と、荷電粒
子ビームが放出されるエミッター3の先端部とが同軸上
に組み立てることができるように、少なくとも3個を寸
法調整可能とする。一般的には、固定ネジ2で固定する
引き出し電極1の該ネジに対応するネジ孔の寸法を該ネ
ジよりもやや大きくする方法とすれば良い。又、引き出
し電極1とエミッター3との距離は、引き出し電極1と
支持円筒7との間、又は支持円筒7と台座8との間にス
ペーサーを介在すること等で調整すれば良い。尚、引き
出し電極1は、図には記載されていないが、エミッター
1用の電流導入端子11と同様に、電気的な接続を行う
電流導入端子に結線されている。従って、一旦調整した
電界放射型荷電粒子銃は、その使用に際して、電気的な
結線をすればよく、寸法は変化しない。
【0014】前記電界放射型荷電粒子銃の絶縁碍子6は
分割することが出来る。分割した絶縁碍子を荷電ビーム
利用機器本体に取付ける場合は、電界放射型荷電粒子銃
を前記の分割された絶縁碍子を介することで、粒子ビー
ム利用機器本体に取り付けることができる。また、前記
荷電ビーム利用機器本体に取り付けることの出来る真空
フランジ14に予め取付ける場合には、電界放射型荷電
粒子銃を分割された絶縁碍子6’を介して真空フランジ
14に取付け、更に該フランジを介して荷電粒子利用ビ
ーム機器本体に取り付け使用することが可能となる。後
者の方法は、電界放射型荷電粒子銃の荷電粒子ビーム利
用機器への搭載、あるいは取外しの際に取扱いが容易で
好ましい方法である。絶縁碍子6と分割された絶縁碍子
6’との接合の方法としては、絶縁碍子6に固定されて
いる電流導入端子11を、分割された絶縁碍子6’に固
定されている電流導入端子接続部品13に差込み、絶縁
碍子6と分割された絶縁碍子6’とを突き合わせる方法
が一般的である。更に、図1に例示のように、分割され
た絶縁碍子6’の絶縁碍子6との突き合わせ部に接続台
座12を設けて、組立後に固定ネジ10で固定するとい
う構成をとるとき、本発明の電界放射型荷電粒子銃を荷
電粒子利用ビーム本体に一層容易に取り付けることがで
きるので好ましい。
【0015】
【実施例】
〔実施例1〕エミッターとしてZrO/W熱電界放射陰
極を用い、図1に示す構造の電界放射型荷電粒子銃の構
造でエミッターを作製した。次に、前記電界放射型荷電
粒子銃の形を保ったままで、作製時と異なる熱電界放射
陰極用ビーム評価装置に搭載し、作製時と同一のフィラ
メント電流、バイアス電圧、引き出し電圧を与えてエミ
ッション特性(即ちI−V特性)を調べ、作製時のI−
V特性と比較し、エミッション特性の再現性を調べた。
この結果を図2に示すが、エミッション特性の再現性は
良かった。又、エミッションが安定するのに要した時間
を調べたところ、図3に示す結果であり、3時間以内で
安定となり、良好であった。尚、図2において、○印が
作製時の測定結果であり、□印は熱電界放射陰極用ビー
ム評価装置での測定結果である。(以下、図4、図6及
び図7においても同様とする。)
【0016】〔比較例1〕比較のために、他の電界放射
型荷電粒子銃に組み込んで作製したエミッターを、分解
して取り出し、従来法で本発明と異なる電界放射型荷電
粒子銃を作製し、前記熱電界放射陰極用ビーム評価装置
に搭載し、上述の評価を行った。結果を図4に示すが、
エミッション特性の再現性が悪かった。又、エミッショ
ンの安定に要した時間は、図5から判るように、25時
間もの長時間を要した。
【0017】〔実施例2、比較例2〕エミッターとして
Au−Si−Be合金電界放射型液体金属イオン源を用
い、実施例1及び比較例1と同様の操作をして、2つの
電界放射型荷電粒子銃のI−V特性の再現性を比較し
た。その結果、本発明の電界放射型荷電粒子銃は、図6
に示すように良好なエミッション特性の再現性が得られ
たが、従来法によるものでは図7に示したように、エミ
ッション特性の再現性が不良であった。
【0018】
【発明の効果】本発明の電界放射型荷電粒子銃はエミッ
ション特性の再現性に優れ、ビームの立ち上げ操作が容
易なため、電子顕微鏡、測長機、電子ビーム露光機、電
子ビームテスター、集束イオンビーム装置などの荷電粒
子ビーム利用機器に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界放射型荷電粒子銃の一例を示す
図。
【図2】本発明になる電界放射型荷電粒子銃のエミッシ
ョン特性の再現性を示す図。
【図3】本発明になる電界放射型荷電粒子銃の立ち上が
り時のエミッション特性を示す図。
【図4】従来の電界放射型荷電粒子銃のエミッション特
性の再現性を示す図。
【図5】従来の電界放射型荷電粒子銃の立ち上がり時の
エミッション特性を示す図。
【図6】本発明になる電界放射型荷電粒子銃のエミッシ
ョン特性の再現性を示す図。
【図7】従来の電界放射型荷電粒子銃のエミッション特
性の再現性を示す図。
【符号の説明】
1 :引き出し電極 2 :固定ネジ 3 :電界放射型荷電粒子エミッター(エミッター) 4 :固定ネジ 5 :エミッター台座 6 :絶縁碍子 6’:絶縁碍子 7 :支柱円筒 8 :台座 9 :固定ネジ 10 :固定ネジ 11 :電流導入端子 12 :接続台座 13 :電流導入端子接続部品 14 :真空フランジ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界放射型エミッターと引き出し電極が
    一体に着脱可能であるように組み立てられた荷電粒子銃
    であって、前記電界放射型エミッターと前記引き出し電
    極が共に1個の絶縁碍子に取り付けられていることを特
    徴とする荷電粒子銃。
  2. 【請求項2】 前記引き出し電極の中心軸を前記電界放
    射型エミッターの中心軸に調整して固定することが可能
    なネジを少なくとも3個以上有することを特徴とする請
    求項1記載の荷電粒子銃。
  3. 【請求項3】 前記絶縁碍子が少なくとも2個以上に分
    割され、しかも分割された絶縁碍子の少なくとも1個を
    介して荷電粒子ビーム利用機器本体に固定されることを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の荷電粒子銃。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3記載の
    荷電粒子銃を、前記分割された絶縁碍子の少なくとも1
    個を取り付けたフランジを介して荷電粒子ビーム利用機
    器にとりつけることを特徴とする荷電粒子銃の固定方
    法。
JP7233019A 1995-09-11 1995-09-11 電界放射型荷電粒子銃 Pending JPH0982255A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000068970A1 (fr) * 1999-05-11 2000-11-16 Hitachi, Ltd. Appareil a faisceau electronique, et inspection d'un canon a electrons
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WO2012127963A1 (ja) * 2011-03-18 2012-09-27 電気化学工業株式会社 電子銃又はイオン銃の取扱方法および収容体

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