JPH0980944A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0980944A
JPH0980944A JP7236585A JP23658595A JPH0980944A JP H0980944 A JPH0980944 A JP H0980944A JP 7236585 A JP7236585 A JP 7236585A JP 23658595 A JP23658595 A JP 23658595A JP H0980944 A JPH0980944 A JP H0980944A
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JP
Japan
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image
toner image
toner
fixing
forming apparatus
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JP7236585A
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English (en)
Inventor
Kensaku Kusaka
健作 草加
Takeshi Watanabe
毅 渡辺
Osamu Sugino
修 杉野
Hidekazu Maruta
秀和 丸田
Hideki Fujita
秀樹 藤田
Yuichiro Toyohara
裕一郎 豊原
Keizo Otsuka
圭三 大柄
Keigo Kaji
圭吾 梶
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1台で平滑で隆起の少ないトナー画像と隆起
したトナー画像の双方を出力することができる画像形成
装置を提供すること。 【構成】 感光ドラム(像担持体)表面に静電潜像を形
成する潜像形成手段と、前記静電潜像にトナーを付着さ
せてこれをトナー像として現像する現像装置(現像手
段)と、前記感光ドラム上のトナー像を記録材P上に転
写する転写帯電器(転写手段)と、前記トナー像を記録
材Pに加熱定着する定着装置(定着手段)100を備え
た画像形成装置において、加熱定着後のトナー像の高さ
を選択するスイッチ(トナー高さ段階選択手段)117
と、選択されたトナー高さ段階に応じて加熱定着後のト
ナー像の高さを変化させるトナー高さ調整手段を設け
る。本発明によれば、複数のトナー像高さ段階(例え
ば、平滑、隆起の2段階)からオペレータが選択したト
ナー高さ段階に応じて、トナー高さ調整手段を動作させ
ることにより、加熱定着後の記録材P上のトナー像の高
さをオペレータが選択した高さにすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式或は静電記録方式を
採用する複写機やレーザビームプリンタ等の画像形成装
置においては、画像形成に際し、先ず、像担持体として
の感光体や誘電体の表面に原稿画像、又は入力した画像
信号に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像
は、現像手段により所定の電荷を有するトナーが付着さ
れてトナー像として現像される。そして、像担持体上に
現像されたトナー像は、転写手段にて静電気力により記
録材に転写され、記録材上に転写されたトナー像は定着
手段によって記録材上に定着される。
【0003】従来、この種の画像形成装置における定着
手段としては、トナー像を担持した記録材を加熱ローラ
と加圧ローラとで狭持搬送する熱ローラ方式が広く用い
られてきた。このような熱ローラ方式では、加熱ローラ
の熱容量が大きいため、熱ローラを所定の温度まで加熱
するのに要する時間(所謂ウォームアップ時間)が長く
かかるという問題があった。
【0004】そこで、低熱容量のサーマルヘッドと、こ
のサーマルヘッドと摺動する薄肉のフィルムを用い、ウ
ォームアップ時間を短縮したフィルム加熱定着方式が提
案されている(特開昭63−313182号公報、特開
平2−157878号公報参照)。
【0005】斯かる定着手段を用いた場合、記録材上の
トナーは定着ニップ部において熱と圧力を受けるため、
記録材表面からの盛り上がり量は10μm程度と小さ
い。そのため、この種の画像形成装置で出力した情報
(例えば、地図や楽譜の複写)を視覚障害者等の用途に
供するのは困難であった。
【0006】そこで、加熱によって発泡するトナーを用
いて記録材上のトナー像に触覚で認識できる隆起を持た
せ、視覚障害者等への利便を図った画像形成装置が提案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発泡ト
ナーを用いた画像形成装置では、隆起画像しか出力でき
ないため、通常の画像と隆起画像を使い分けたいユーザ
ーは、発泡トナーを用いた画像形成装置に加えて従来の
画像形成装置も備えておく必要があり、不便であった。
【0008】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、1台の装置で平滑で隆起の少
ないトナー画像と隆起したトナー画像の両方を出力する
ことができる画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、像担持体表面に静電潜像を
形成する潜像形成手段と、前記静電潜像にトナーを付着
させてこれをトナー像として現像する現像手段と、前記
像担持体上のトナー像を記録材上に転写する転写手段
と、前記トナー像を前記記録材に加熱定着する定着手段
を備えた画像形成装置において、加熱定着後のトナー像
の高さを選択するトナー像高さ段階選択手段と、選択さ
れたトナー高さ段階に応じて加熱定着後のトナー像の高
さ変化させるトナー像高さ調節手段を設けたことを特徴
とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記トナー像高さ調節手段が前記定着手段
の調節手段を構成するものとしたことを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記定着手段は、ローラ又は無端ベルト状
の回転自在に支持された加熱手段と該加熱手段に対向圧
接された加圧手段により形成された圧接部において、未
定着のトナー像を担持した記録材を狭持搬送せしめるよ
うに構成され、前記加熱手段の前記圧接部における厚み
も含めた単位面積当たりの熱容量が0.5(J/(cm
2 ・K))以下に設定されているものとしたことを特徴
とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記定着手段は、固定支持された発熱体に
摺擦しながら有端又は無端移動自在に配設されたフィル
ム部材と、該フィルム部材を介して前記発熱体に向かっ
て加圧されて圧接部を形成するように配設された加圧手
段と、前記発熱体の温度を検知する温度検知手段と、該
温度検知手段によって検知された温度が所定値となるよ
うに前記発熱体への通電を制御する通電制御手段とを備
え、前記フィルム部材と加圧手段の圧接部にて未定着の
トナー像を担持した記録材を狭持搬送せしめるように構
成されているものとしたことを特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記トナー像高さ調節手段は前記加熱手段
の温度変更手段を構成するものとしたことを特徴とす
る。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記トナー像高さ調節手段が前記発熱体へ
の通電制御変更手段を構成するものとしたことを特徴と
する。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項3又は4記
載の発明において、前記トナー像高さ調節手段が前記加
圧手段の加圧力変更手段を構成するものとしたことを特
徴とする。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項3又は4記
載の発明において、前記トナー像高さ調節手段が前記定
着手段により記録材を狭持搬送する速度の変更手段を構
成するものとしたことを特徴とする。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記加熱手段又は加圧手段に離型剤を塗布
する塗布手段と、離型剤塗布量制御手段とを備え、前記
トナー像高さ調節手段が前記離型剤塗布量制御手段を構
成しているものとしたことを特徴とする。
【0018】請求項10記載の発明は、請求項4記載の
発明において、前記フィルム部材又は加圧手段に離型剤
を塗布する塗布手段と、離型剤塗布量制御手段とを備
え、前記トナー像高さ調節手段が前記離型剤塗布量制御
手段を構成しているものとしたことを特徴とする。
【0019】請求項11記載の発明は、請求項3記載の
発明において、前記加熱手段又は加圧手段に電圧を印加
する電圧印加手段と、印加電圧を制御する印加電圧制御
手段とを備え、前記トナー像高さ調節手段が前記印加電
圧制御手段を構成しているものとしたことを特徴とす
る。
【0020】請求項12記載の発明は、請求項4記載の
発明において、前記発熱手段のフィルム部材との当接
面、又はフィルム部材又は加圧手段に電圧を印加する電
圧印加手段と、印加電圧を制御する印加電圧制御手段と
を備え、前記トナー像高さ調節手段が前記印加電圧制御
手段を構成しているものとしたことを特徴とする。
【0021】請求項13記載の発明は、請求項4記載の
発明において、フィルム部材を介して発熱体と加圧手段
とで形成された圧接部を出た記録材が前記フィルム部材
から離間する位置を変更する分離位置変更手段を備え、
前記トナー像高さ調節手段が前記分離位置変更手段を構
成しているものとしたことを特徴とする。
【0022】請求項14記載の発明は、請求項4記載の
発明において、前記発熱手段の幅が前記圧接部の幅より
広く、前記発熱体を記録材の進行方向に移動させる発熱
体移動手段を備え、前記トナー像高さ調節手段が前記発
熱体移動手段を構成しているものとしたことを特徴とす
る。
【0023】請求項15記載の発明は、請求項6記載の
発明において、複数の発熱手段と、それぞれの発熱体の
温度を検知する複数の温度検知手段と、複数の温度検知
手段によって検知された温度がそれぞれ所定値となるよ
うにそれぞれの発熱体への通電を制御する複数発熱体通
電制御手段を備え、前記トナー像高さ調節手段が前記複
数発熱体通電制御手段を構成しているものとしたことを
特徴とする。
【0024】請求項16記載の発明は、請求項4記載の
発明において、フィルム部材が記録材の進行方向に関し
て熱容量又は熱伝導率の異なる少なくとも2つの領域に
分かれており、記録材の接触するフィルム部材の領域を
選択するフィルム部材領域選択手段を備え、前記トナー
像高さ調節手段が前記フィルム部材領域選択手段を構成
しているものとしたことを特徴とする。
【0025】従って、請求項1記載の発明によれば、複
数のトナー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)
からオペレータが選択したトナー像高さ段階に応じて、
トナー像高さ調節手段を動作させることにより、加熱定
着後の記録材上のトナー像の高さをオペレータが選択し
た高さに設定することができる。
【0026】請求項2,3又は4記載の発明によれば、
複数のトナー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段
階)からオペレータが選択したトナー像高さ段階に応じ
て、トナー像高さ調節手段としての定着手段調整手段を
動作させることにより、加熱定着後の記録材上のトナー
像の高さをオペレータが選択した高さに設定することが
できる。
【0027】請求項5記載の発明によれば、複数のトナ
ー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)からオペ
レータが選択したトナー像高さ段階に応じて、加熱手段
の温度を変化させることにより、加熱定着後の記録材上
のトナー像の高さをオペレータが選択した高さに設定す
ることができる。
【0028】請求項6記載の発明によれば、複数のトナ
ー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)からオペ
レータが選択したトナー像高さ段階に応じて、発熱体へ
の通電制御を変更することにより、加熱定着後の記録材
上のトナー像の高さをオペレータが選択した高さに設定
することができる。
【0029】請求項7記載の発明によれば、複数のトナ
ー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)からオペ
レータが選択したトナー像高さ段階に応じて、加圧手段
の加圧力を変更することにより、加熱定着後の記録材上
のトナー像の高さをオペレータが選択した高さに設定す
ることができる。
【0030】請求項8記載の発明によれば、複数のトナ
ー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)からオペ
レータが選択したトナー像高さ段階に応じて、記録材の
搬送速度を変更することにより、加熱定着後の記録材上
のトナー像の高さをオペレータが選択した高さに設定す
ることができる。
【0031】請求項9又は10記載の発明によれば、複
数のトナー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)
からオペレータが選択したトナー像高さ段階に応じて、
離型剤塗布量を変化させることにより、加熱定着後の記
録材上のトナー像の高さをオペレータが選択した高さに
設定することができる。
【0032】請求項11記載の発明によれば、複数のト
ナー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)からオ
ペレータが選択したトナー像高さ段階に応じて、加熱手
段又は加圧手段に印加する電圧を変更することにより、
加熱定着後の記録材上のトナー像の高さをオペレータが
選択した高さに設定することができる。
【0033】請求項12記載の発明によれば、複数のト
ナー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)からオ
ペレータが選択したトナー像高さ段階に応じて、発熱手
段のフィルム当接面又はフィルム部材或は加圧手段に印
加する電圧を変更することにより、加熱定着後の記録材
上のトナー像の高さをオペレータが選択した高さに設定
することができる。
【0034】請求項13記載の発明によれば、複数のト
ナー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)からオ
ペレータが選択したトナー像高さ段階に応じて、フィル
ム部材を介して発熱体と加圧手段とで形成された圧接部
を出た記録材が前記フィルム部材から離間する位置を変
更することにより、加熱定着後の記録材上のトナー像の
高さをオペレータが選択した高さに設定することができ
る。
【0035】請求項14記載の発明によれば、複数のト
ナー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)からオ
ペレータが選択したトナー像高さ段階に応じて、発熱体
を記録材の進行方向に移動させることにより、加熱定着
後の記録材上のトナー像の高さをオペレータが選択した
高さに設定することができる。
【0036】請求項15記載の発明によれば、複数のト
ナー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)からオ
ペレータが選択したトナー像高さ段階に応じて、複数の
発熱体への通電制御を変更することにより、加熱定着後
の記録材上のトナー像の高さをオペレータが選択した高
さに設定することができる。
【0037】請求項16記載の発明によれば、複数のト
ナー像高さ段階(例えば、平滑、隆起の2段階)からオ
ペレータが選択したトナー像高さ段階に応じて、使用す
るフィルム部材領域を変更することにより、加熱定着後
の記録材上のトナー像の高さをオペレータが選択した高
さに設定することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0039】<実施の形態1>先ず、本発明の実施の形
態1を図1及び図2に基づいて説明する。
【0040】図1は本発明に係る画像形成装置の一例で
ある原稿台固定・光学系移動型・回転ドラム型・転写式
の電子写真複写装置の概略構成を示す図である。
【0041】本実施の形態に係る画像形成装置において
は、図1に示すように、固定の原稿台ガラス20上に原
稿19を載置し、所定の複写条件を設定した後、不図示
のコピースタートキーを押すと、感光ドラム39が図示
矢印方向に所定の周速度(100mm/sec)で回転
駆動される。又、光源21(22は反射笠)と第1ミラ
ー23が原稿台ガラス20の下面に沿ってガラス左辺側
のホームポジションからガラス右辺側へ所定の速度Vで
移動し、第2ミラー24、第3ミラー25が同方向にV
/2の速度で移動することによって、原稿台ガラス20
上の載置原稿19の下向き画像面が左辺側から右辺側に
照明走査され、その照明走査光の原稿面反射光が結像レ
ンズ29、固定第4〜第6ミラー26,27,28を介
して感光ドラム39面に結像露光(スリット露光)され
る。
【0042】ところで、感光ドラム39の表面は、上記
露光前に一次帯電器30により正又は負の所定電位に一
様に帯電処理されており、その帯電面に対して前記露光
がなされると、該感光ドラム39面に原稿画像に対応し
たパターンの静電潜像が順次形成される。そして、この
感光ドラム39面に形成される静電潜像は、現像装置3
1の現像ローラ32でトナー像として顕画像化される。
【0043】一方、給紙ローラ51により記録材Pが給
送され、該記録材Pはガイド33を通って所定のタイミ
ングで感光ドラム39と転写帯電器34との間の転写部
へ導入されて転写コロナを受けることで感光ドラム39
に接し、感光ドラム39面側のトナー像が記録材Pの上
面に順次転写される。
【0044】而して、像転写部を通過した記録材Pは除
電針35によって背面電荷の除電を受けつつ、感光ドラ
ム39面から順次分離され、搬送部38及び入口ガイド
10に沿って定着装置100に導入され、該定着装置1
00によってトナー像の定着を受けた後、画像形成物と
して機外へ排出される。尚、本実施の形態においては、
記録材Pの搬送速度は100mm/secに設定されて
いる。又、転写後の感光ドラム39の表面はクリーニン
グ器36のクリーニングブレード37によって転写残ト
ナー等の汚れが清掃除去され、繰り返して像形成に供さ
れる。
【0045】図2は加熱ローラ定着方式を採用する定着
装置100の概略構成を示す図であり、同図において、
111は面長310mm、肉厚0.3mm〜1.2mm
の炭素鋼製の芯金の周りに厚さ20μmのフッ素樹脂を
コートした加熱手段としての加熱ローラであり、その内
部には定格500W〜1000Wのハロゲンヒータ等の
ヒータ110が設けられている。そして、この加熱ロー
ラ111は不図示の駆動装置によって所定のタイミング
で回転駆動される。
【0046】又、上記加熱ローラ111には加圧ローラ
112が総荷重5kg〜30kgで回転自在に圧接され
ており、該加圧ローラ112は炭素鋼製の芯金の周りを
シリコーンゴムで被覆し、更にその外周をフッ素樹脂製
のチューブで被覆して構成されている。
【0047】更に、加熱ローラ111の表面には温度検
出装置としてのサーミスタ115が当接している。11
6は温度制御装置であり、該温度制御装置116はサー
ミスタ115によって検出された加熱ローラ111の表
面温度TH と、予め設定されている制御温度TC の高低
を比較し、表面温度TH の方が制御温度TC より低い場
合はヒータ110への通電を行い、逆に表面温度TH
方が制御温度TC より高い場合はヒータ110への通電
を停止する。
【0048】又、図2において、117はトナー像高さ
段階選択手段としてのスイッチであり、該スイッチ11
7で指定されたポジションに応じて前記温度制御装置1
16において設定される制御温度TC が決定される。
【0049】而して、本定着装置100は、表面にトナ
ー像Tを有する記録材Pを加熱ローラ111と加圧ロー
ラ112によって狭持搬送しつつ、加熱ローラ111の
表面の熱によりトナー像Tを溶融してこれを記録材Pに
定着する。
【0050】次に、トナー像高さ段階選択手段としての
前記スイッチ117について説明する。
【0051】本スイッチ117は、2つのレベルから1
つのレベルを選択できる公知のスイッチである。ここ
で、2つのレベルとは、「平滑画像モード」と「隆起画
像モード」である。
【0052】本実施の形態に係る画像形成装置におい
て、オペレータがスイッチ117により「平滑画像モー
ド」を選択すると、温度制御装置116に制御温度TC
として180℃が設定される。一方、オペレータがスイ
ッチ117により「隆起画像モード」を選択すると、温
度制御装置116に制御温度TC として230℃が設定
される。
【0053】一方、図2において、118はシリコーン
オイルを含浸したアラミド繊維製のウェブを有する定着
クリーナである。この定着クリーナ118は通常は加熱
ローラ111から離間しているが、駆動装置121の設
定がONになると、ソレノイド119が引かれ、リンク
122を介して加圧部材120が加熱ローラ111へ押
し付けられるため、定着クリーナ118は加熱ローラ1
11に当接される。
【0054】而して、オペレータがスイッチ117によ
り「平滑画像モード」を選択した場合、駆動装置121
の設定はOFFとなり、定着クリーナ118は加熱ロー
ラ111に接しないが、オペレータが「隆起画像モー
ド」を選択した場合は駆動装置121の設定がONにな
り、定着クリーナ118は加熱ローラ111に接する。
【0055】ところで、定着クリーナ118を加熱ロー
ラ111に常時当接させておくと、この定着クリーナ1
18と摺擦する加熱ローラ111が摩耗する。従って、
後述するように加熱ローラ111にトナーが殆ど残留し
ない「平滑画像モード」を選択した場合には、定着クリ
ーナ118を加熱ローラ111から離すことが望まし
い。
【0056】次に、スイッチ117により「平滑画像モ
ード」を選択した場合の定着装置100の動作について
説明する。
【0057】本画像形成装置の不図示の電源スイッチが
ONになると、ヒータ110への通電が開始される。サ
ーミスタ115の検知温度TH が制御温度TC (=18
0℃)より低い160℃に達したときに、加熱ローラ1
11及び加圧ローラ112が不図示のモータによって回
転を開始し、検知温度TH が制御温度TC である180
℃になったときに加熱ローラ111と加圧ローラ112
の回転が停止され、所謂スタンバイ状態となる。このと
き、オペレータが不図示のコピーキーを押すと、前述の
ような過程を経てトナー像Tを担持した記録材Pが定着
装置100に導入される。
【0058】トナー像Tが180℃に制御された加熱ロ
ーラ111の表面と接触して加熱溶融した際に、該トナ
ー像Tを構成するトナーの粒子間には十分強い結合力
(トナー粒子間力)が存在する。このトナー粒子間力は
トナーと加熱ローラ111表面との接着力より大きく、
且つ、トナーと記録材Pとの接着力より小さいため、ト
ナー像Tは加熱ローラ111に付着することなく記録材
P上に残留する。トナー像Tは、加熱ローラ111と加
圧ローラ112の圧接部を通過する際に記録材Pに押し
付けられる。従って、定着装置100から排出された記
録材P上のトナー像Tの高さはトナー粒径である5μm
〜15μmに近い3μm〜20μmとなり、平滑な画像
が得られる。
【0059】これに対して、スイッチ117により「隆
起画像モード」を選択した場合、本画像形成装置の不図
示の電源スイッチがONになると、ヒータ110への通
電が開始する。サーミスタ115の検知温度TH が制御
温度TC (=180℃)より低い160℃に達したとき
に、加熱ローラ111及び加圧ローラ112が不図示の
モータにより回転を開始し、検知温度TH が制御温度T
C である180℃になったときに加熱ローラ111及び
加圧ローラ112が回転を停止し、所謂スタンバイ状態
となる(以上までは、平滑画像モードと同じである)。
このとき、オペレータが不図示のコピーキーを押すと、
温度制御装置116の設定温度TC が230℃に変更に
なると同時に、加熱ローラ111及び加圧ローラ112
の回転が開始する。サーミスタ115の検知温度TH
230℃になったときに光源21の移動が開始し、前述
のように原稿19に対応するトナー像Tを担持した記録
材Pが定着装置100へ導入される。
【0060】本実施の形態では、加熱ローラ111と加
圧ローラ112の圧接部における加熱ローラ111の厚
みも含めた単位面積当たりの熱容量が0.5(J/(c
2・K))以下に設定されているため、オペレータが
コピーキーを押した後に前述のように温度制御装置11
6の設定温度TC を変更しても、僅かな待ち時間で加熱
ローラ111の表面温度TH が変更された設定温度TC
に達する。従って、本実施の形態では、「平滑画像モー
ド」と「隆起画像モード」の切り換えが容易で、使い勝
手が良いと言える。
【0061】ところで、トナー像Tが230℃に制御さ
れた加熱ローラ111の表面と接触して加熱溶融した際
に、トナーの粘度が低下するためにトナー像Tを構成す
るトナーの粒子間の結合力はトナーと加熱ローラ111
表面との接着力よりも小さくなるとともに、粘度が低下
するために変形し易くなる。そのため、トナー像Tが加
熱ローラ111と加圧ローラ112の圧接部から離脱す
る際に、該トナー像Tは加熱ローラ111と記録材Pの
間で引き伸ばされ、最終的には一部が加熱ローラ111
に付着し、他の部分が著しく隆起した状態で記録材Pに
残る。従って、定着装置100から排出された記録材P
上のトナー像Tの高さは、トナー粒径である5μm〜1
5μmよりも著しく高い50μm〜300μmとなる。
尚、「隆起画像モード」を選択すると、前述のように定
着クリーナ118が加熱ローラ111に当接するため、
加熱ローラ111に残留するトナーは除去される。
【0062】このような「隆起画像モード」により、例
えば地図を原稿として複写画像を得たところ、道路等の
ライン画像部のトナー画像の高さは約200μmであっ
た。この結果、視覚障害者等が触覚により地形等の画像
情報を容易に認識することができた。
【0063】<実施の形態2>次に、本発明の実施の形
態2を図3及び図4に基づいて説明する。尚、図3は本
実施の形態に係る画像形成装置であるレーザビームプリ
ンタ要部の概略構成図、図4は同レーザビームプリンタ
の定着装置の概略構成図であり、これらの図においては
図1及び図2に示したと同一要素には同一符号を付して
いる。
【0064】本実施の形態に係るレーザビームプリンタ
においては、所定のプリント条件を設定した後にオペレ
ータがプリント開始を指示すると、像担持体である感光
ドラム39が図示矢印方向(時計方向)に所定の周速度
(100mm/sec)で回転駆動される。回転する感
光ドラム39の表面にはローラ形状の一次帯電器130
が従動回転するよう配置されており、この一次帯電器1
30により感光ドラム39の表面は正又は負の所定電位
に一様に帯電処理される。
【0065】次に、一次帯電器130により一様に帯電
処理された感光ドラム39の表面に、出力すべき画像に
対応した画像露光をレーザダイオードを含む露光装置7
0により照射することにより、感光ドラム39の表面に
は静電潜像が順次形成される。そして、この感光ドラム
39の表面に形成される静電潜像は、現像装置31の現
像ローラ32でトナー像として顕像化される。
【0066】一方、給紙ローラ51によって記録材Pが
給送され、該記録材Pはガイド33を通って感光ドラム
39と転写帯電器134との間の圧接部(転写部)に所
定のタイミングで導入される。尚、転写帯電器134は
ローラ状に成形され、その表面は半導電性スポンジで被
覆され、感光ドラム39に対し所定の押圧力(総荷重3
0g〜600g)で押し上げられ、且つ、所定の周速差
(感光ドラム39の周速の約0.1%〜3%増速)で回
転駆動される。
【0067】記録材Pは上記転写帯電器134によって
その背面にトナーと逆極性の電荷を付与されることによ
って、感光ドラム39面のトナー像Tが記録材Pの上面
に順次転写される。尚、感光ドラム39と転写帯電器1
34の間の周速差は、像転写の際に感光ドラム39上の
トナー像の一部(特に、ライン画像の両端のエッジに挟
まれた中央の部分)が感光ドラム39に残留し、あたか
もアウトライン文字のようになる画像欠陥を防止するた
めに設けられている。従って、感光ドラム39の表面自
由エネルギーを十分小さくしたり、トナーの離型性を向
上させる等の工夫をすれば、上記周速差は設けなくても
良い。
【0068】而して、感光ドラム39と転写帯電器13
4の圧接部を通過した記録材Pは、除電針等の分離帯電
器35により背面電荷の除電を受けつつ、感光ドラム3
9面から順次分離され、搬送部38及び入口ガイド10
に沿って定着装置60に導入され、後述するようにトナ
ー画像の定着を設けた後、画像形成物として機外へ排出
される。
【0069】尚、転写後の感光ドラム39の表面は、ク
リーニング器36のクリーニングブレード37によって
転写残トナー等の汚れが清掃除去され、繰り返して像形
成に供される。
【0070】次に、フィルム定着方式を採用する前記定
着装置60を図4に基づいて説明する。
【0071】図4において、6はエンドレスベルト状の
定着フィルムであり、該定着フィルム6は左側の駆動ロ
ーラ7と、右側の従動ローラ8と、これら両ローラ7,
8間の下方に固定配設された低熱容量線状ヒータ1との
間に張設されている。
【0072】上記従動ローラ8は定着フィルム6を外側
に張る方向にテンションを与えるテンションローラを兼
ねており、定着フィルム6は表面にシリコーンゴム等を
被覆して摩擦係数を高めた駆動ローラ7の時計方向の回
転に伴い、時計方向に所定の周速度でシワや蛇行及び速
度遅れなく回転駆動される。
【0073】又、図4において、9は加圧手段としての
加圧ローラであり、該加圧ローラ9はシリコーンゴム等
の離型性の良いゴム弾性層を有し、定着フィルム6の下
方側部分をヒータ1との間に挟んで、ヒータ1の下面に
対してバネ等の付勢手段により、例えば4〜10kg/
cmの当接力をもって対向圧接されており、記録材Pの
搬送方向に対して順方向の反時計方向に回転する。
【0074】更に、18は定着フィルム6に接離自在に
配設されたアルミニウム製のクリーニングローラであ
る。このクリーニングローラ18はリンク20を介して
ソレノイド19により所定のタイミングで定着フィルム
6に対して接離動作するよう構成されている。尚、ソレ
ノイド19は駆動装置21によって駆動され、駆動装置
21は後述するトナー像高さ段階選択手段117の選択
によりその動作が決定される。
【0075】而して、クリーニングローラ18が定着フ
ィルム6に当接した際には、該クリーニングローラ18
は駆動ローラ7表面のシリコーンゴム層に定着フィルム
6を介して当接するため、定着フィルム6を介して駆動
ローラ7との間に所定の圧接部が形成され、クリーニン
グローラ18は定着フィルム6の回転に伴って従動回転
する。クリーニングローラ18にはクリーニングローラ
清掃部材22が付属しており、クリーニングローラ18
の表面に付着したトナーは、クリーニングローラ18の
回転方向に対してカウンタ方向に当接されたSUS製の
スクレーパ23によって除去される。
【0076】ところで、回転駆動されるエンドレス状の
定着フィルム6は繰り返してトナー画像の加熱定着に供
されるため、該定着フィルム6としては耐熱性、離型性
及び耐久性に優れ、一般には100μm以下、好ましく
は40μm以下の薄肉のものが使用される。一例とし
て、厚さ20μmのポリイミド、ポリエーテルイミド、
ポリエーテルサルホン、ポリエーテル、エーテルケトン
等の高耐熱樹脂や、ニッケル、SUS等の金属の薄肉エ
ンドレスベルトの外周面にPTFE(四フッ化エチレン
樹脂)、PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアル
キルビニルエーテル共重合体樹脂)等の低表面エネルギ
ーの樹脂、又はこれらの樹脂にカーボンブラック等の導
電材を添加した離型コート層を10μm厚に施した総厚
30μmのエンドレスベルトが使用される。
【0077】又、低熱容量のヒータ1は、例えば厚さ
1.0mm、幅10mm、長手方向長さ340mmのア
ルミナ基板2に、銀パラジウムや酸化ルテニウム等の抵
抗材料を厚さ10μm、幅1.0mmに塗工して発熱層
3を形成し、更にその上に厚さ10μmの定着フィルム
6との摺動を考慮したガラス等の保護層4を形成したも
のであり、これはヒータ支持体11に取り付け保持され
る。
【0078】上記ヒータ支持体11は、ヒータ1を定着
装置60及び画像形成装置に対して断熱支持する断熱性
及び耐熱性に優れた高剛性の支持体であって、これは例
えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK
(ポリエーテルエーテルケトン)、液晶ポリマー等の高
耐熱性樹脂やこれらの樹脂とセラミックス、金属等との
複合材料等で構成される。
【0079】而して、ヒータ1の発熱層3には長手方向
両端から通電されるが、通電は交流100Vでなされ、
通電制御は基板2の裏面に熱伝導性シリコーンゴム接着
剤で接着又は圧接或は一体的に形成されたNTCサーミ
スタ等のサーミスタ5の検知温度TTHに応じて通電制御
装置16によりなされる。
【0080】上記通電制御装置16は、サーミスタ5の
検知温度TTHと予め設定されている制御温度TC の高低
を比較し、TTH≦TC −5(℃)のときは定格の100
%の電力を出力し、TC −5<TTH≦TC のときは定格
の70%の電力を出力し、TC <TTH≦TC +5のとき
は定格の30%の電力を出力し、TC +5<TC のとき
は電力供給を停止する。尚、電力の調節は、交流波形の
出力位相をトライアックを含む公知の電力制御回路によ
り調節することにより実行される。
【0081】又、図4において、117はトナー像高さ
段階選択手段としてのスイッチであり、該スイッチ11
7は「平滑画像モード」と「隆起画像モード」の2つの
モードから1つのモードを選択するものである。
【0082】而して、本実施の形態に係る画像形成装置
において、不図示の電源スイッチをONした後にオペレ
ータがスイッチ117により「平滑画像モード」を選択
すると、先ず、駆動手段21にOFFの信号が伝達さ
れ、ソレノイド19がOFFになる。すると、クリーニ
ングローラ18が定着フィルム6から離間する。
【0083】その後、画像形成が開始されると、同時に
定着フィルム6の回転が開始され、やや遅れてヒータ1
への通電が開始される。このとき、クリーニングローラ
18が定着フィルム6から離間しているため、定着フィ
ルム6からクリーニングローラ18への放熱がない。従
って、ヒータ1の昇温速度はクリーニングローラ18が
定着フィルム6に当接している場合のそれに比して速く
なる。このため、ヒータ1への通電を開始してから感光
ドラム39への画像露光を開始するまでの間の待ち時間
を設ける必要がなく、使い勝手が良い。
【0084】一方、スイッチ117により「平滑画像モ
ード」を選択したとき、装置への電源投入時又は画像形
成開始時のサーミスタ5の検知温度が所定温度より低い
(例えば50℃以下)場合、通電制御装置16における
前記制御温度TC を200℃に、所定温度より高い(例
えば50℃より高い)場合、前記制御温度TC を160
℃にそれぞれ設定する。上述のように複数の制御温度T
C を設定するのは、装置への電源投入時或は画像形成開
始時のサーミスタ5の検知温度TTHが異なる場合、即
ち、定着装置60が有する熱量が異なる場合にも、同等
の定着性能を得られるようにするためである。尚、前述
のように制御温度TC として210℃を選択した場合、
連続して一連の画像形成を行った場合、所定の枚数毎に
制御温度TC が低く設定されてゆき、最後には160℃
に設定される。以後、制御温度TC=160℃として説
明する。
【0085】上述のように画像形成が開始すると、未定
着トナー像Tを上面に担持した記録材Pは、転写帯電器
34から定着装置60に搬送される。記録材Pは入口ガ
イド10に案内されて、制御温度TC =220℃で通電
制御され、ヒータ1と加圧ローラ9との圧接部Nに未定
着トナー像Tをヒータ1側にして定着フィルム6と密着
して進入する。
【0086】進入した記録材Pは面ズレやシワ寄りを生
じることなく定着フィルム6と一緒の重なり状態でヒー
タ1と加圧ローラ9との定着ニップ部Nを狭圧力を受け
つつ通過し、記録材Pのトナー画像担持面は定着フィル
ム面6に押圧定着状態で定着ニップ部Nを通過する過程
で発熱層3の熱を定着フィルム6を介して受け、トナー
像Tが高温溶融して記録材P面に軟化接着化して定着ト
ナー像Taとなる。
【0087】本実施の形態に係る画像形成装置の場合
は、記録材Pと定着フィルム6との分離は記録材Pが定
着ニップ部Nを通過して出た時点で行われる。この分離
点において溶融トナーTaの温度はニップ部N内の最高
温度よりは低いが、未だトナーのガラス転移点より高温
の状態にある。この分離点でガラス転移点より高温の状
態にあるトナーTaは適度なゴム特性を有するため、分
離時のトナー画像Ta面は定着フィルム6の表面に倣う
ことなく適度な凹凸表面性を有したものとなり、この表
面性が保たれて冷却固化するに至るため、定着済のトナ
ー画像Ta面には過度の画像光沢が発生せず、高品位な
画質となる。
【0088】定着フィルム6から分離された記録材Pが
排紙ガイド12に案内されて排紙ローラ対15に至る間
に、ガラス転移点より高温のトナーTaの温度が自然降
温(自然冷却)してガラス転移点以下の温度になって固
化し、トナー画像Tbが得られる。そして、記録材Pは
定着ニップ部Nを抜けた後、機外に排出される。
【0089】ところで、定着フィルム6と分離されると
きのトナーTaの温度は定着ニップ部N内の最高温度約
160℃よりも低いため、トナー画像Taを形成するト
ナーの粒子間には十分強い結合力が存在する。このトナ
ー粒子間力がトナーと定着フィルム6表面との接着力よ
り大きく、且つ、トナーと記録材Pとの接着力より小さ
いため、トナー像Taは定着フィルム6に残留しない。
【0090】上記のように得られた定着トナー像Tbの
高さは、トナー粒径である5μm〜15μmに近い3μ
m〜20μmとなり、平滑で光沢の無い画像が得られ
る。
【0091】これに対し、スイッチ117により「隆起
画像モード」と選択した場合、駆動手段21にONの信
号が伝達され、駆動手段21によりソレノイド19が引
かれ、リンク20を介してクリーニングローラ18が定
着フィルム6へ押圧される。その後、画像形成が開始さ
れると同時に定着フィルム6の回転が開始され、やや遅
れてヒータ1への通電が開始される。
【0092】通電制御装置16には、スイッチ117か
らの信号により制御温度TC として、装置への電源投入
時或は画像形成開始時のサーミスタ5の検知温度TTH
よらず、TC =220℃なる温度が設定される。
【0093】ヒータ1へ通電を開始してから所定時間
(例えば3秒〜20秒)経過した後、或はサーミスタ5
の検知温度TTHが所定温度まで上昇した後に、感光ドラ
ム39への画像露光が開始され、前述のように未定着ト
ナー像Tを上面に担持した記録材Pは、転写帯電器34
から定着装置60へ搬送される。そして、記録材Pは入
口ガイド10に案内されて、制御温度TC =220℃で
通電制御され、ヒータ1と加圧ローラ9との定着ニップ
部Nに未定着トナー像Tをヒータ1側にして定着フィル
ム6と密着して進入する。
【0094】進入した記録材Pは面ズレやシワ寄りを生
じることなく定着フィルム6と一緒の重なり状態でヒー
タ1と加圧ローラ9との定着ニップ部Nを狭圧力を受け
つつ通過し、記録材Pのトナー画像担持面は定着フィル
ム6面に押圧定着状態で定着ニップ部Nを通過する過程
で発熱層3の熱を定着フィルム6を介して受け、トナー
画像Tが高温溶融して記録材P面に軟化接着した像Ta
となる。
【0095】本実施の形態に係る画像形成装置の場合
は、記録材Pと定着フィルム6との分離は記録材Pが定
着ニップ部Nを通過して出た時点で行われる。この分離
点において溶融トナーTaの温度は未だトナーのガラス
転移点より高温の状態にある。この分離点でガラス転移
点より十分高温の状態にあるトナーTaのトナー粒子間
の結合力は、トナーTaと定着フィルム6表面との接着
力と同等か、或は一部小さくなり、且つ、トナーTaと
記録材Pの結合力より十分小さくなっている。又、この
分離点においてはトナーTaの粘度が低下しているた
め、該トナーTaは変形し易くなっている。このため、
トナーTaは分離点で定着フィルム6と記録材Pの間で
引き伸ばされ、最終的には一部が定着フィルム6に付着
し、他の部分が著しく隆起した状態で記録材Pに残る。
【0096】定着フィルム6から分離された記録材Pが
排紙ガイド12に案内されて排紙ローラ対15へ至る間
に、ガラス転移点より高温のトナーTaの温度が自然降
温(自然冷却)してガラス転移点以下の温度になって固
化し、定着トナー画像Tbが得られる。尚、記録材Pは
定着ニップ部Nを抜けた後、機外に排出される。
【0097】このように得られた記録材P上のトナー画
像Tbの高さは、トナー粒径である5μm〜15μmよ
りも著しく高い50μm〜300μmとなる。
【0098】尚、「隆起画像モード」を選択すると、前
述のようにクリーニングローラ18が定着フィルム6に
当接して従動回転する。クリーニングローラ18の表面
自由エネルギーが定着フィルム6の表面自由エネルギー
より十分高いため、定着フィルム6の表面に残留するト
ナーは除去される。
【0099】このような「隆起画像モード」により例え
ば地図をプリントしたところ、道路等のライン画像部の
トナー画像高さは約200μmであった。そのため、視
覚障害者等が触覚により容易に地形等の画像情報を認識
することができた。
【0100】尚、本実施の形態において、1枚の記録材
Pを定着処理している最中に、「平滑画像モード」と
「隆起画像モード」を切り換えることも可能である。こ
の場合、ヒータ1の熱容量が小さいため、該ヒータ1の
温度は十分切り換わり、1枚の記録材P上の画像のうち
の所望の部分のみ隆起した画像とすることも可能であ
る。
【0101】<実施の形態3>次に、本発明の実施の形
態3について説明する。
【0102】本実施の形態に係る画像形成装置はスイッ
チ117が3レベルを選択することができ、画像モード
として実施の形態2における「平滑画像モード」と「隆
起画像モード」に加えて「弱隆起画像モード」を有す
る。
【0103】「弱誘起画像モード」を選択した場合に
「隆起画像モード」と異なる点は、通電制御装置16に
設定される制御温度TC が210℃となる点であり、そ
の他の動作は全て「隆起画像モード」と同じである。
【0104】この「弱隆起画像モード」を選択し、名刺
サイズの200g/cm2 の厚紙を用いて名刺用画像を
プリントしたところ、出力されたトナー画像の高さは約
30μm〜100μmであり、盛り上げ文字の高品位な
画像が得られた。
【0105】<実施の形態4>次に、本発明の実施の形
態4を図5に基づいて説明する。尚、図5は本実施の形
態に係る画像形成装置に備えられる定着装置の概略構成
図である。
【0106】本実施の形態では、実施の形態1に係る定
着装置100に、加圧ローラ112に結合されたラック
124と、該ラック124に噛合するギヤ125を有す
るステッピングモータ126と、該ステッピングモータ
126を駆動するモータ駆動装置123を加えている。
モータ駆動装置123には、加圧ローラ112の上下方
向の位置に関する設定値が記録されており、この設定値
はスイッチ117で「平滑画像モード」或は「隆起画像
モード」の何れを選択したかにより決定される。
【0107】而して、オペレータがスイッチ117で
「平滑画像モード」を選択すると、モータ駆動装置12
3によりステッピングも126に設けられたギヤ125
が回転し、ラック124が上下方向に移動されて加圧ロ
ーラ112が所定の位置に設定される。このとき、加圧
ローラ112と加熱ローラ111の間の圧接力は総荷重
で25kgであり、スイッチ117によって「平滑画像
モード」を選択したときと同様にトナー像高さが5μm
の平滑な複写画像が得られる。
【0108】一方、オペレータがスイッチ117によっ
て「隆起画像モード」を選択すると、「平滑画像モー
ド」を選択した供のと同じメカニズムでラック124が
移動し、加圧ローラ112が、「平滑画像モード」を選
択したときに比べて下方位置に設定される。このとき、
加圧ローラ112と加熱ローラ11の間の圧接力は総荷
重で3kgである。又、温度制御装置116に設定され
る制御温度TC は240℃になる。このとき、オペレー
タがコピーキーを押して画像形成を開始すると、実施の
形態1と同様な工程を経て複写画像が得られる。
【0109】本実施の形態で「隆起画像モード」を選択
すると、加圧ローラ112と加熱ローラ111の間の圧
接力が実施の形態1に比べて低いため、加圧ローラ11
2と加熱ローラ111の間でトナーTが記録材Pに押し
付けられにくい。又、加熱ローラ111の表面温度が実
施の形態1よりも高く設定されているため、トナーTの
粘度をより低くでき、トナーTが定着圧接部出口で塑性
変形し、引き伸ばされる度合いが助長される。従って、
実施の形態1に比べて、定着トナー像Tbの高さを10
0μ〜350μmとより高くできる。加圧ローラ112
と加熱ローラ111の圧接力を低下させると定着性不良
が懸念されるが、加熱ローラ111の温度が十分高く設
定されているため、実用上問題ない。
【0110】尚、トナー像Tの記録材Pへの定着性に問
題がなければ、本実施の形態において「隆起画像モー
ド」を選択したときに、温度制御装置116に設定され
る設定値を「平滑画像モード」のときと同じに設定して
も良い。その場合、「隆起画像モード」時の定着トナー
像Tbの高さは25μm〜50μmと「平滑画像モー
ド」時よりやや高い程度であるが、盛り上がった外観を
持つ高品位な画像が得られる。又、加熱ローラ111へ
残留するトナーが減少するため、クリーニングローラ1
18の寿命が延びる。
【0111】<実施の形態5>次に、本発明の実施の形
態5を図6に基づいて説明する。尚、図6は本実施の形
態に係る画像形成装置に備えられる定着装置の概略構成
図であり、本図においては図4において示したと同一要
素には同一符号を付している。
【0112】本実施の形態に係る定着装置60は下記の
点を除いて実施の形態2に示したものと同じである。
【0113】即ち、図4に示した定着装置60に、加圧
ローラ9に連結されたラッチングソレノイド24と、該
ソレノイド24を駆動するソレノイド駆動装置25を加
えている。ラッチングソレノイド24は、信号であるD
C定電圧がソレノイド駆動装置25から印加される毎
に、プランジャー27の位置を上又は下に変化させる。
従って、ソレノイド駆動装置25から信号が発せられる
と、プランジャー27に係合した加圧ローラ9の上下位
置が変化する。ソレノイド駆動装置25は、スイッチ1
17で選択されるモードが変化する毎にソレノイド24
へ信号であるDC定電圧を出力する。従って、初期状態
では「平滑画像モード」のときにプランジャー27が上
がった状態に設定されているため、「平滑画像モード」
を選択したときはプランジャー27が上がって加圧ロー
ラ9が上方の位置に設定され、「隆起画像モード」を設
定したときは、プランジャー27が下がって加圧ローラ
9が下方の位置に設定される。その結果、「平滑画像モ
ード」を選択したときは、加圧ローラ9とヒータ1の圧
接力が10kgに、「隆起画像モード」を選択したとき
は、前記圧接力が3kgに設定される。
【0114】而して、オペレータがスイッチ117で
「平滑画像モード」を選択して画像形成を行うと、実施
の形態2でスイッチ117で「平滑画像モード」を選択
したときと同様に、トナー像高さが3μm〜10μmと
なり、平滑で光沢の無い良好な画像が得られる。
【0115】これに対し、オペレータがスイッチ117
で「隆起画像モード」を選択して画像形成を行うと、加
圧ローラ9とヒータ1の圧接力が前述のように10kg
に設定されると同時に、温度制御装置16に設定される
制御温度TC が240℃になる。このとき、オペレータ
により画像形成が開始されると、実施の形態2で「隆起
画像モード」を選択したと同様な工程を経て定着トナー
画像Tbが得られる。この定着トナーTbの高さは実施
の形態4で「隆起画像モード」を選択したときと同じメ
カニズムで実施の形態2よりも高い100μm〜400
μmとなる。
【0116】尚、実施の形態4の説明で述べたのと同じ
理由により、本実施の形態においても「隆起画像モー
ド」を選択した場合に、温度制御装置16に設定される
制御温度TC を「平滑画像モード」を選択した場合と同
じにすることも可能である。その場合、トナー像の高さ
は「平滑画像モード」時のそれよりやや高い程度に留ま
るが、実施の形態4と同じメカニズムでクリーニングロ
ーラ18の寿命が延びる。
【0117】<実施の形態6>次に、本発明の実施の形
態6について説明する。
【0118】本実施の形態では、図1に示した実施の形
態1に係る装置に加え、スイッチ117の出力に応じ
て、公知のサーボモータ等を有する不図示の加熱ローラ
周速制御装置により加熱ローラ111の回転速度を調節
するようにしている。
【0119】而して、「平滑画像モード」を選択したと
きは、加熱ローラ111の周速が実施の形態1と同じ1
00mm/secに設定され、「隆起画像モード」を選
択したときは、加熱ローラ111の周速は「平滑画像モ
ード」より遅い50mm/secに設定される。
【0120】上記の構成では、「平滑画像モード」をス
イッチ117により選択した場合のトナー画像の高さは
実施例1と同じである。
【0121】一方、「隆起画像モード」を選択した場合
には、トナー像の定着時に加熱ローラ111と加圧ロー
ラ112の圧接部にトナーが滞在する時間が実施の形態
1で「隆起画像モード」を選択した場合(及び本実施の
形態で「平滑画像モード」を選択した場合)よりも長い
ため、トナーが過度に溶融する。その結果、定着トナー
像の高さは100μm〜350μmとなって、実施の形
態1で「隆起画像モード」を選択した場合のそれよりも
高くなる。
【0122】尚、本実施の形態において、「隆起画像モ
ード」を選択したときの温度制御装置16の制御温度T
C を実施の形態1に比べて低い215℃に設定しても良
い。この場合、定着トナー像の高さは実施の形態1と同
じく50μm〜300μmとなるが、加熱ローラ111
の温度が実施の形態1に比べて低いため、定着装置60
の耐久性が実施の形態1より向上するという特有の効果
が得られる。
【0123】又、本実施の形態において、「隆起画像モ
ード」を選択したときの温度制御装置16の制御温度T
C を「平滑画像モード」を選択したときと等しい180
℃に設定しても良い。この場合、定着トナー像の高さは
30μm〜50μmとなって、実施の形態1で「隆起画
像モード」を選択したときのそれよれも低くなるもの
の、高品位な盛り上がり画像としては十分な高さが得ら
れ、又、加熱ローラ111の表面温度が低くできるた
め、定着装置60の耐久性が更に向上するという特有の
効果が得られる。
【0124】<実施の形態7>次に、本発明の実施の形
態7について説明する。
【0125】本実施の形態では、実施の形態2に係る装
置において、公知のサーボモータ等を有する不図示の定
着フィルム周速制御装置によって、スイッチ117の出
力に応じて定着フィルム6の回転速度を調節するように
している。
【0126】而して、「平滑画像モード」を選択したと
きは、定着フィルム6の周速が実施の形態1と同じ10
0mm/secに設定され、「隆起画像モード」を選択
したときは、定着フィルム6の周速は「平滑画像モー
ド」より遅い70mm/secに設定される。
【0127】上記の構成では、スイッチ117によって
「平滑画像モード」を選択した場合のトナー画像の高さ
は、実施の形態1と同じである。
【0128】一方、「隆起画像モード」を選択した場合
には、トナー像の定着時に加熱ローラ111と加圧ロー
ラ112の圧接部にトナーが滞在する時間が実施の形態
2で「隆起画像モード」を選択した場合(及び本実施の
形態で「平滑画像モード」を選択した場合)よりも長い
ため、トナーが過度に溶融する。その結果、定着トナー
像の高さは100μm〜350μmとなって、実施の形
態2で「隆起画像モード」を選択した場合よりも高くな
る。
【0129】尚、本実施の形態において、「隆起画像モ
ード」を選択したときの温度制御装置116の制御温度
Tcを実施の形態1に比べて低い210℃に設定しても
良い。この場合、定着トナー像の高さは、実施の形態1
に近い40μm乃至200μmであるが、加熱ローラ1
11の温度が実施の形態1に比べて低いため、定着装置
の耐久性が実施の形態1より向上するという特有の効果
がある。
【0130】又、本実施の形態において、「隆起画像モ
ード」を選択したときの温度制御装置16の制御温度T
C を実施の形態1におけるそれよりも低い210℃に設
定しても良い。この場合、定着トナー像の高さは実施の
形態1に近い40μm〜200μmとなるが、加熱ロー
ラ111の温度が実施の形態1に比して低いため、定着
装置60の耐久性が高められるという特有の効果が得ら
れる。
【0131】更に、本実施の形態において、「隆起画像
モード」を選択したときの温度制御装置16の制御温度
C を「平滑画像モード」を選択したときのそれと同じ
値に設定しても良い。この場合、実施の形態1で「隆起
画像モード」を選択したときよりも定着トナー像の高さ
は30μm〜50μmと低くなるものの、高品位な盛り
上がり画像としては十分な高さが得られ、又、加熱ロー
ラ111の表面温度が低くできるため、定着装置60の
耐久性が更に向上するという特有の効果が得られる。
【0132】<実施の形態8>次に、本発明の実施の形
態8を図7に基づいて説明する。尚、図7は本実施の形
態に係る画像形成装置に備えられる定着装置の概略構成
図である。
【0133】本実施の形態では実施の形態1に係る定着
装置に対して下記のようにその構成を変更する。
【0134】定着クリーナ118のウェブにシリコー
ンオイルを含浸させない。
【0135】図7に示すように、シリコーンオイルを
含浸したアラミド繊維及びシリコーンスポンジから成る
オイル塗布ローラ129を設ける。このオイル塗布ロー
ラ129は、リンク128を介してソレノイド127に
連結されている。
【0136】ソレノイド127は、スイッチ117で選
択されたモードに応じて、駆動手段126によって後述
のように駆動される。
【0137】定着クリーナ118とオイル塗布ローラ
129を下記のようなシーケンスで加熱ローラ111に
対して当接又は離間させる。
【0138】i)「平滑画像モード」を選択したとき; 定着クリーナ118:装置電源ON後、画像形成開始前
に加熱ローラ111が少なくとも1回転する時間は当接
し、その後、離間する。
【0139】オイル塗布ローラ129:装置電源ONで
当接し、画像形成開始後に離間する。
【0140】ii)「隆起画像モード」を選択したとき; 定着クリーナ118:装置電源ON後、画像形成開始前
に加熱ローラ111が少なくとも1回転する時間は当接
し、その後、ウェブを加熱ローラ111との圧接幅より
多く送った後、当接した状態で停止する。
【0141】オイル塗布ローラ129:ずっと離間した
ままとされる。
【0142】而して、本実施の形態によれば、下記の特
有の効果が得られる。
【0143】i)「平滑画像モード」を選択したとき;
オイル塗布ローラ129が加熱ローラ111に常時当接
した状態で画像形成が行われる。そのため、加熱ローラ
111の離型性が実施の形態1に比べて更に向上し、記
録材Pが加熱ローラ111への残留トナーで汚れる所謂
オフセット現象が全く発生しない。
【0144】ii)「隆起画像モード」を選択したとき;
定着クリーナ118を加熱ローラ111に当接すること
により、加熱ローラ111表面に残留する離型剤である
シリコーンオイルを除去された後に、定着クリーナ11
8の当接状態を除いて実施の形態1と同様に画像形成が
行われる。
【0145】加熱ローラ111の離型性が実施の形態1
に比べて劣るため、トナー像がより加熱ローラ111に
付着し易い。そのため、「隆起画像モード」を選択した
ときの温度制御装置16の制御温度TC を実施の形態1
と比べて低くしても、実施の形態1と同等の定着トナー
像の高さが得られる。そのため、装置の熱劣化を実施の
形態1より小さく抑えることができる。
【0146】<実施の形態9>次に、本発明の実施の形
態9を図8に基づいて説明する。尚、図8は本実施の形
態に係る定着装置の概略構成図である。
【0147】本実施の形態では、実施の形態2に対して
下記のように構成を変更する。
【0148】クリーニングローラ18及びその周辺部
材であるリンク20、ソレノイド19、清掃部材22、
スクレーパ23及び駆動装置21を除去する。
【0149】多孔質の金属或はセラミックスから成る
クリーニングローラ132と、離型剤としてのフッ素オ
イルを含浸したアラミド繊維及びシリコーンスポンジか
ら成るオイル塗布ローラ133がステッテピングモータ
130の周りに支持部材131により回動自在に支持さ
れる。
【0150】ステッピングモータ130は、駆動装置1
34により所定のタイミングで回動し、駆動装置134
はスイッチ117で選択されたモードにより動作を指定
される。クリーニングローラ132には、スクレーパ1
36が常時当接した状態でクリーナ135が備えられて
いる。
【0151】ステッピングモータ130により、クリ
ーニングローラ132及びオイル塗布ローラ133の定
着フィルム6への当接装置は、下記のようになる。
【0152】i)「平滑画像モード」を選択したとき;
装置電源ON後、クリーニングローラ132が定着フィ
ルム6へ当接するようにステッピングモータ130が回
転する。その後、定着フィルム6が少なくとも1回転す
る。その後、オイル塗布ローラ133が定着フィルム6
へ当接するようにステッピングモータ130が回転す
る。その後、画像形成が開始され、定着フィルム6が少
なくとも1回転した後に、記録材Pが定着ニップ部Nに
到着する。画像形成終了後、ステッピングモータ130
が回転し、クリーニングローラ132及び塗布ローラ1
33の何れも定着フィルム6に接しない位置に留まる。
【0153】ii)「隆起画像モード」選択したとき;装
置電源ON後、クリーニングローラ132が定着フィル
ム6へ当接するようにステッピングモータ130が回転
し、その後、定着フィルム6が少なくとも1回転(好ま
しくは2回転以上)する。その後、画像形成が開始さ
れ、未定着トナー像を担持した記録材Pが定着ニップ部
Nに到着する。画像形成終了後、少なくとも定着フィル
ム6が1回転(好ましくは2回転以上)した後に、ステ
ッピングモータ130が回転し、クリーニングローラ1
32も塗布ローラ130も何れも定着フィルム6に接し
ない位置に留まる。
【0154】而して、本実施の形態によれば、下記の特
有の効果が得られる。
【0155】i)「平滑画像モード」を選択したとき;
オイル塗布ローラ133が定着フィルム6に常時当接し
た状態で画像が行われる。そのため、定着フィルム6の
離型性が実施の形態1に比べ更に向上し、記録材Pが加
熱ローラ111への残留トナーで汚れる所謂オフセット
現象が全く発生しない。
【0156】ii)「隆起画像モード」選択したとき;ク
リーニングローラ132を定着フィルム6に当接するこ
とにより、定着フィルム6表面に残留する離型剤である
シリコーンオイルが除去された後にクリーニングローラ
132の当接状態を除いて実施の形態2と同様に画像形
成が行われる。
【0157】定着フィルム6の離型性が実施の形態2に
比べて劣るため、トナー像がより定着フィルム6に付着
し易い。そのため、「隆起画像モード」を選択したとき
の温度制御装置16の制御温度TC を実施の形態2と比
べて低くしても、実施の形態2と同等の定着トナー像の
高さが得られる。そのため、装置の熱劣化を実施の形態
2より小さく抑えることができる。
【0158】<実施の形態10>次に、本発明の実施の
形態10を図9に基づいて説明する。尚、図9は本実施
の形態に係る画像形成装置に備えられた定着装置の概略
構成図である。
【0159】本実施の形態では、実施の形態1に対して
下記のように構成を変更する。尚、本実施の形態で用い
るトナーは、現像装置31により負極性の電荷(比電荷
−5μc/g〜−30μc/g)を付与されている。
【0160】加熱ローラ111の芯金及び加圧ローラ
112の芯金にそれぞれ異なる電圧を所定のタイミング
で印加する高圧電源129を備える。高圧電源129
は、スイッチ117により出力電圧及びタイミングの設
定が決定される。
【0161】加圧ローラ112のシリコーンゴム層を
カーボン分散等によって導電化する。
【0162】 下記のように、高圧電源129の出力
を制御する。
【0163】i)「平滑画像モード」を選択したとき;
画像形成中においては、加熱ローラ111の芯金に−
1.0kVの電圧を印加し、加圧ローラ112の芯金を
接地する。
【0164】画像形成後の加熱ローラ空回転中において
は、加熱ローラ111の芯金に+1.0kVの電圧を印
加し、加圧ローラ112の芯金を接地する。
【0165】以上の制御によって下記の特有の効果が得
られる。
【0166】記録材Pが加熱ローラ111に接している
とき、負電荷を帯びているトナーに対し、加熱ローラ1
11から記録材Pへ向かう電界が働く。そのため、加熱
ローラ111の表面にトナーが残留せず、所謂オフセッ
ト現象が発生しない。又、画像形成後、加圧ローラ11
2から加熱ローラ111へトナーが移動するような極性
の電圧を加圧ローラ112及び加熱ローラ111に印加
するため、所定のタイミングで定着クリーナ118を加
熱ローラ111に当接することにより、加圧ローラ11
2に残留するトナーを、定着クリーナ118により除去
することができる。
【0167】ii)「隆起画像モード」選択したとき;常
時、加熱ローラ111の芯金に+1.0kVの電圧を印
加し、加圧ローラ112の芯金を接地する。
【0168】以上の制御によって下記の特有の効果が得
られる。
【0169】「平滑画像モード」選択時とは逆に、定着
ニップ部Nおいて記録材P上のトナーに対し、加熱ロー
ラ111側に移行する方向に電界が働く。そのため、定
着トナー後の高さが実施の形態1よりも高くなる。
【0170】尚、トナーの極性が正の場合、加熱ローラ
111と加圧ローラ112の間の電界が逆になるよう
に、高圧電源129を調整すれば良い。
【0171】<実施の形態11>次に、本発明の実施の
形態11を図10に基づいて説明する。尚、図10は本
実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の概略構成図
である。
【0172】本実施の形態では、実施の形態2に対して
下記のように構成を変更している。尚、本実施の形態に
おいて用いられるトナーは実施の形態10において用い
たトナーと同じである。
【0173】定着フィルム6の表面に摺動する導電ブ
ラシ136を設ける。
【0174】加圧ローラ9のシリコーンゴム層をカー
ボン分散等によって導電化する。
【0175】加圧ローラ9の芯金を接地する。
【0176】ヒータ1の表面保護層4の定着フィルム
6との摺動面にグラファイト薄膜等の導電層137を形
成する。
【0177】高圧電源135の出力を下記のように制
御する。
【0178】i)「平滑モード」選択時;画像形成中は
導電ブラシ136又は導電層137に−1.0kVの電
圧を印加する。
【0179】画像形成後の定着フィルム6の空転中は導
電ブラシ136又は導電層137に+1.0kVの電圧
を印加する。
【0180】上記のように制御することによって、記録
材が定着フィルム6に接しているとき、負電荷を帯びて
いるトナーに対し、定着フィルム6から記録材へ向かう
電界を作用させることができる。そのため、定着フィル
ム6の表面にトナーが残留せず、所謂オフセット現象が
発生しない。又、画像形成後に加圧ローラ9から定着フ
ィルム6へトナーが移動するような極性の電圧を導電ブ
ラシ136又は導電層137に印加するため、所定のタ
イミングでクリーニングローラ18を定着フィルム6に
当接させれば、加圧ローラ9の表面に残留するトナーを
クリーニングローラ18によって回収することができる
という特有の効果が得られる。
【0181】ii)「隆起画像モード」選択時;常時、導
電ブラシ136又は導電層137に+1.0kVの電圧
を印加する。
【0182】上記のように制御することによって、「平
滑画像モード」選択時とは逆に、定着ニップ部において
記録材上のトナーに対して定着フィルム側に移行する方
向に電界を作用させることができる。そのため、定着ト
ナーの高さが実施の形態2におけるそれよりも高くな
る。
【0183】<実施の形態12>次に、本発明の実施の
形態12を図11に基づいて説明する。尚、図11は本
実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の概略構成図
である。
【0184】本実施の形態では、実施の形態2に対して
下記のように構成を変更している。
【0185】「平滑画像モード」及び「隆起画像モー
ド」の何れにおいても同じ制御温度TC (=225℃)
に設定する。
【0186】ヒータ1の下流側に曲率半径の小さい分
離ステイ140を設ける。
【0187】上記分離ステイ140を不図示のモータ
によって水平方向に移動可能に構成する。
【0188】定着フィルム6の表面を十点平均粗さR
z=0.5μm〜5μmに粗面化する。
【0189】スイッチ107の選択に応じて駆動手段
141によって前記不図示のモータを駆動し、分離ステ
イ140を移動させる。
【0190】i)「平滑モード」選択時;図12に示す
ように、ニップ部Nの出口と分離ステイ140により規
定される記録材Pと定着フィルム6の分離点までの距離
Lが大きくなる。従って、トナー画像が十分冷却されて
十分な粘度弾性を有する状態となってから記録材Pが定
着フィルム6から分離されるため、トナーが記録材Pか
ら隆起せず、定着フィルム6にオフセットしない。しか
も、定着フィルム6の表面に十分な凹凸が設けられてい
るため、定着画像に光沢が発生しない。
【0191】ii)「隆起画像モード」選択時;図11に
示すように、前記距離Lが小さくなる。従って、トナー
画像が高温で、粘度弾性が低下した状態で記録材Pが定
着フィルム6から分離されるため、実施の形態1で隆起
画像モードを用いて画像形成したのと同じメカニズムで
隆起した定着画像が得られる。
【0192】而して、本実施の形態によれば以下の特有
の効果が得られる。
【0193】通電制御装置16の制御温度TC を複数
設定する必要がないため、装置が簡略化される。
【0194】「平滑画像モード」時の制御温度を高く
設定できるため、画像の定着性が高められる。
【0195】<実施の形態13>次に、本発明の実施の
形態13を図13及び図14に基づいて説明する。尚、
図13及び図14は本実施の形態に係る画像形成装置の
定着装置要部の概略構成図である。
【0196】本実施の形態では、実施の形態1に対して
下記のように構成を変更している。
【0197】「隆起画像モード」選択時と「平滑画像
モード」選択時において通電制御装置16の制御温度T
C を同一(=210℃)に設定する。
【0198】スイッチ17の選択に応じて、公知のモ
ータを含む不図示の駆動装置によりヒータ1が水平方向
に移動可能に構成する。
【0199】i)「平滑モード」選択時;図14に示す
ように、ニップ部Nに対して発熱層3の位置が記録材搬
送方向上流側になるようにヒータ1が移動する。そのた
め、ニップ部Nにおけるヒータ1の温度はニップ部Nの
下流側で低下し、トナー像はニップ部Nの上流側で十分
加熱された後、下流側で冷却され、粘度及び弾性が十分
高まった状態でニップ部Nから排出され、定着フィルム
6から分離される。従って、定着トナー像Tbの高さは
低く、且つ、定着フィルム6へのオフセットもない。
【0200】ii)「隆起画像モード」選択時;図13に
示すように、ニップ部Nの下流側端部位置と発熱体3の
下流側端部位置が略一致若しくは発熱体3の下流側端部
位置の方がニップ部Nの下流側端部位置よりも更に下流
側になるようにヒータ1が移動する。このため、ニップ
部Nにおけるヒータ1の温度はニップ部Nの下流側で最
高となる。従って、トナー像はニップ部Nの出口側で過
度に溶融し、その粘度及び弾性が低下した状態でニップ
部Nから排出され、定着フィルム6から分離される。こ
の結果、定着トナー像Tbの高さは高くなる。
【0201】而して、本実施の形態によれば、通電制御
装置16の制御温度TC を1つにできるため、該通電制
御装置16の構成を簡略化することができる。
【0202】<実施の形態14>次に、本発明の実施の
形態14を図15に基づいて説明する。尚、図15は本
実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の概略構成図
である。
【0203】本実施の形態では、実施の形態2に対して
下記のように構成を変更している。
【0204】ヒータ1の下流側に第2のヒータ151を
設けている。この第2のヒータ151は第2の発熱層3
を有し、第2のサーミスタ155により温度が検知され
る。第2の発熱層3及び第2のサーミスタ155は共に
通電制御装置16に接続されており、スイッチ117の
選択に応じて通電制御装置16に設定される第2の制御
温度Tc2で第2のヒータ151が通電制御される。
【0205】図15において、156は表面を高摩擦係
数のシリコーンゴムで被覆された駆動ローラであり、こ
の駆動ローラ156と加圧ローラ9の周りに、アラミド
繊維から成る基布を有し、表層がフッ素ゴムで形成され
た加圧ベルト150が巻装されている。駆動ローラ15
6は不図示の駆動装置によって定着フィルム6の回転と
同期して所定のタイミングで回動される。
【0206】ヒータ1は加圧ベルト150を介して加圧
ローラ9との間に所定のニップ部Nを形成する。
【0207】一方、第2のヒータ151と駆動ローラ1
56は加圧ローラ150を介して当接しておらず、第2
のヒータ151に対し定着フィルム6を介して接するト
ナー像及び記録材Pに印加される圧力は小さい。
【0208】而して、本実施の形態によれば、以下の特
有の効果が得られる。
【0209】i)スイッチ117で「平滑画像モード」
を選択したとき; ヒータ1の制御温度Tc =210℃ ヒータ151の制御温度Tc2=160℃ となるように、通電制御装置16に制御温度Tc ,Tc2
が設定される。このような条件で画像形成を行ったとこ
ろ、ヒータ1のニップ部Nでトナーは十分な熱と圧力を
受けて溶融軟化した後、徐々に冷却され、ヒータ151
部を通過して定着フィルム6と離間する際には、十分な
粘度及び弾性を有している。従って、出力されるトナー
像の高さは低い。又、ヒータ1による加熱及び加圧の効
果によって、トナー像の記録材Pへの定着性が良好に保
たれる。
【0210】ii)スイッチ117で「隆起画像モード」
を選択したとき; ヒータ1の制御温度Tc =210℃ ヒータ151の制御温度Tc2=210℃ となるように、通電制御装置16に制御温度Tc ,Tc2
が設定される。このような条件で画像形成を行ったとこ
ろ、ヒータ1のニップ部Nでトナーは十分な熱と圧力を
受けて溶融軟化した後、ヒータ151により熱のみを受
けて更に粘度及び弾性が低下した状態で定着フィルム6
から分離される。特に、ヒータ151部でトナーを記録
材Pに押し付ける力が弱いことから、得られた定着トナ
ー像の高さは100μm〜400μmと実施の形態2で
の高さに比べて高くなる。
【0211】<実施の形態15>次に、本発明の実施の
形態15を図16に基づいて説明する。尚、図16は本
実施の形態に係る画像形成装置の定着装置の概略構成図
である。
【0212】本実施の形態においては、エンドレスベル
ト状の定着フィルムの代わりに、有端のシート状の定着
シート200を用いている。この定着シート200は、
巻き取り軸201と巻き戻し軸202のそれぞれに巻装
されている。
【0213】而して、定着シート200は画像形成時に
は所定のタイミングで巻き取り軸201により記録材進
行方向に送られ、画像形成時以外は所定のタイミングと
搬送速度で巻き戻し軸202によって巻き戻される。
【0214】定着シート200は、その搬送方向に関し
て少なくとも2つの有効領域(即ち、画像形成時にトナ
ー像と接触する領域)を有する。尚、通電制御装置16
によりヒータ1は制御温度Tc =215℃になるよう通
電制御される。
【0215】定着シート200の厚さは第1の領域では
10μmと薄く、第2の領域では70μmと厚い。定着
シート200の幅方向端部には磁気的又は光学的なマー
キングがなされており、不図示のエンコーダ及び位置調
整装置によって定着シート200の搬送方向位置が制御
される。
【0216】スイッチ117により「平滑画像モード」
が選択された後に画像形成を行うと、トナー像に定着シ
ート200の第2の領域が接触する。このとき、定着シ
ート200の表面温度はヒータ1の温度と比べて低くな
るため、トナーは適度に溶融し、得られたトナー像の高
さは実施の形態2で「平滑画像モード」を選択したとき
と同様に低くなる。
【0217】一方、スイッチ117により「隆起画像モ
ード」が選択された後に画像形成を行うと、トナー像に
定着シート200の第1の領域が接触する。このとき、
定着シート200の表面温度はヒータ1の温度に近いた
めにトナーは過度に溶融し、得られたトナー像の高さは
実施の形態2で「隆起画像モード」を選択したときと同
様に高くなる。
【0218】而して、本実施の形態によれば、通電制御
装置16の制御温度Tc を複数設ける必要がなく、通電
制御装置16の構成を簡略化することができる。
【0219】尚、本実施の形態で定着シート200の厚
さは均一とし、第1の領域をアルミナ粒子混入等により
高熱伝導化した材料で形成し、第2の領域を多孔質で熱
伝導性の低い材料で構成しても、同様の効果が得られ
る。
【0220】以上、スイッチ117の選択に応じ、定着
装置の構成又は制御を変更することにより定着トナー像
の高さを変更する方法について述べたが、定着トナー像
の高さを変更する方法は、定着装置の構成又は制御を変
更する方法に留まらない。例えば、実施の形態1又は実
施の形態2において、現像装置31の構成又は制御を変
更して記録材Pに転写されるトナーの高さを予め調整し
ても良い。
【0221】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、加熱定着装置を有する画像形成装置において、
加熱定着後のトナー像の高さを選択するトナー高さ段階
選択手段であるスイッチを設け、このスイッチの選択に
応じて画像形成装置の諸条件を調整することによって加
熱定着後のトナー像の高さを変化させることができるた
め、1台の画像形成装置で平滑な通常の画像と、触覚に
よって画像情報が読み取れたり、外観的に高品位感を与
える隆起画像を選択的に出力することができ、特にトナ
ー高さ段階選択手段で選択されたトナー高さ段階に応じ
て定着手段の構成又は制御を変更することによって定着
トナー像の高さを効率的に調整することができるという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の概
略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の定
着装置の概略構成図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の概
略構成図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の定
着装置の概略構成図である。
【図5】本発明の実施の形態4に係る画像形成装置の定
着装置の概略構成図である。
【図6】本発明の実施の形態5に係る画像形成装置の定
着装置の概略構成図である。
【図7】本発明の実施の形態8に係る画像形成装置の定
着装置の概略構成図である。
【図8】本発明の実施の形態9に係る画像形成装置の定
着装置の概略構成図である。
【図9】本発明の実施の形態10に係る画像形成装置の
定着装置の概略構成図である。
【図10】本発明の実施の形態11に係る画像形成装置
の定着装置の概略構成図である。
【図11】本発明の実施の形態12に係る画像形成装置
の定着装置の概略構成図である。
【図12】本発明の実施の形態12に係る画像形成装置
の定着装置の概略構成図である。
【図13】本発明の実施の形態13に係る画像形成装置
の定着装置要部の概略構成図(「隆起画像モード」を選
択した場合)である。
【図14】本発明の実施の形態13に係る画像形成装置
の定着装置要部の概略構成図(「平滑画像モード」を選
択した場合)である。
【図15】本発明の実施の形態14に係る画像形成装置
の定着装置の概略構成図である。
【図16】本発明の実施の形態15に係る画像形成装置
の定着装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 ヒータ 5 サーミスタ 6 定着フィルム 9 加圧ローラ 16 通電制御装置 111 加熱ローラ 112 加圧ローラ 116 温度制御装置 117 スイッチ(トナー像高さ段階選択手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸田 秀和 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 藤田 秀樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 豊原 裕一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 大柄 圭三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 梶 圭吾 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体表面に静電潜像を形成する潜像
    形成手段と、前記静電潜像にトナーを付着させてこれを
    トナー像として現像する現像手段と、前記像担持体上の
    トナー像を記録材上に転写する転写手段と、前記トナー
    像を前記記録材に加熱定着する定着手段を備えた画像形
    成装置において、 加熱定着後のトナー像の高さを選択するトナー像高さ段
    階選択手段と、選択されたトナー高さ段階に応じて加熱
    定着後のトナー像の高さ変化させるトナー像高さ調節手
    段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記トナー像高さ調節手段は、前記定着
    手段の調節手段を構成していることを特徴とする請求項
    1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記定着手段は、ローラ又は無端ベルト
    状の回転自在に支持された加熱手段と該加熱手段に対向
    圧接された加圧手段により形成された圧接部において、
    未定着のトナー像を担持した記録材を狭持搬送せしめる
    ように構成され、前記加熱手段の前記圧接部における厚
    みも含めた単位面積当たりの熱容量が0.5(J/(c
    2 ・K))以下に設定されていることを特徴とする請
    求項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記定着手段は、固定支持された発熱体
    に摺擦しながら有端又は無端移動自在に配設されたフィ
    ルム部材と、該フィルム部材を介して前記発熱体に向か
    って加圧されて圧接部を形成するように配設された加圧
    手段と、前記発熱体の温度を検知する温度検知手段と、
    該温度検知手段によって検知された温度が所定値となる
    ように前記発熱体への通電を制御する通電制御手段とを
    備え、前記フィルム部材と加圧手段の圧接部にて未定着
    のトナー像を担持した記録材を狭持搬送せしめるように
    構成されていることを特徴とする請求項2記載の画像形
    成装置。
  5. 【請求項5】 前記トナー像高さ調節手段は、前記加熱
    手段の温度変更手段を構成していることを特徴とする請
    求項3記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記トナー像高さ調節手段は、前記発熱
    体への通電制御変更手段を構成していることを特徴とす
    る請求項4記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記トナー像高さ調節手段は、前記加圧
    手段の加圧力変更手段を構成していることを特徴とする
    請求項3又は4記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記トナー像高さ調節手段は、前記定着
    手段により記録材を狭持搬送する速度の変更手段を構成
    していることを特徴とする請求項3又は4記載の画像形
    成装置。
  9. 【請求項9】 前記加熱手段又は加圧手段に離型剤を塗
    布する塗布手段と、離型剤塗布量制御手段とを備え、前
    記トナー像高さ調節手段が前記離型剤塗布量制御手段を
    構成していることを特徴とする請求項3記載の画像形成
    装置。
  10. 【請求項10】 前記フィルム部材又は加圧手段に離型
    剤を塗布する塗布手段と、離型剤塗布量制御手段とを備
    え、前記トナー像高さ調節手段が前記離型剤塗布量制御
    手段を構成していることを特徴とする請求項4記載の画
    像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記加熱手段又は加圧手段に電圧を印
    加する電圧印加手段と、印加電圧を制御する印加電圧制
    御手段とを備え、前記トナー像高さ調節手段が前記印加
    電圧制御手段を構成していることを特徴とする請求項3
    記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記発熱手段のフィルム部材との当接
    面、又はフィルム部材又は加圧手段に電圧を印加する電
    圧印加手段と、印加電圧を制御する印加電圧制御手段と
    を備え、前記トナー像高さ調節手段が前記印加電圧制御
    手段を構成していることを特徴とする請求項4記載の画
    像形成装置。
  13. 【請求項13】 フィルム部材を介して発熱体と加圧手
    段とで形成された圧接部を出た記録材が前記フィルム部
    材から離間する位置を変更する分離位置変更手段を備
    え、前記トナー像高さ調節手段が前記分離位置変更手段
    を構成していることを特徴とする請求項4記載の画像形
    成装置。
  14. 【請求項14】 前記発熱手段の幅が前記圧接部の幅よ
    り広く、前記発熱体を記録材の進行方向に移動させる発
    熱体移動手段を備え、前記トナー像高さ調節手段が前記
    発熱体移動手段を構成していることを特徴とする請求項
    4記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 複数の発熱手段と、それぞれの発熱体
    の温度を検知する複数の温度検知手段と、複数の温度検
    知手段によって検知された温度がそれぞれ所定値となる
    ようにそれぞれの発熱体への通電を制御する複数発熱体
    通電制御手段を備え、前記トナー像高さ調節手段が前記
    複数発熱体通電制御手段を構成していることを特徴とす
    る請求項6記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 フィルム部材が記録材の進行方向に関
    して熱容量又は熱伝導率の異なる少なくとも2つの領域
    に分かれており、記録材の接触するフィルム部材の領域
    を選択するフィルム部材領域選択手段を備え、前記トナ
    ー像高さ調節手段が前記フィルム部材領域選択手段を構
    成していることを特徴とする請求項4記載の画像形成装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001331008A (ja) * 2000-05-19 2001-11-30 Duplo Seiko Corp 画像形成装置

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