JPH0980923A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0980923A
JPH0980923A JP7230401A JP23040195A JPH0980923A JP H0980923 A JPH0980923 A JP H0980923A JP 7230401 A JP7230401 A JP 7230401A JP 23040195 A JP23040195 A JP 23040195A JP H0980923 A JPH0980923 A JP H0980923A
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forming apparatus
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Haruji Mizuishi
治司 水石
Noriyuki Itou
伯志 伊藤
Itaru Matsuda
格 松田
Yuko Harasawa
祐子 原沢
Koichi Ishii
宏一 石井
Satoshi Takano
聡 高野
Akio Kutsuwada
昭夫 轡田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写材の高抵抗化による剥離放電が原因して
異常画像が発生する。 【解決手段】 転写搬送ベルト24に担持される前に転
写材37に水分を供給する水分供給手段50を備えたこ
とを特徴としている。これにより、転写材の含水分率を
矯正して高抵抗化を抑制し、剥離放電を防止することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に関
し、さらに詳しくは、特に、電子写真複写方式において
実行される転写工程に用いられる転写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真複写方式を用いる画像
形成装置には、電子写真複写機やプリンタあるいはファ
クシミリ装置等がある。電子写真複写方式による画像形
成では、一様帯電された象担持体である感光体上に露光
あるいは光書込によって静電潜像を形成し、その静電潜
像がトナーによって可視像処理されることにより得られ
るトナー像を普通紙等の転写材に転写して複写物が得ら
れるようになっている。
【0003】転写材にトナー像を転写する方式には、コ
ロナ転写方式や接触式転写方式がある。これら方式のう
ち、コロナ転写方式は、コロナチャージャによって転写
材の裏面にコロナ放電を行ってトナーと逆極性の電荷を
与えることによりトナー像を転写材に静電的に転写する
方式である。
【0004】接触式転写方式は、一例として、一対のロ
ーラに掛けられた転写ベルトを用い、その転写ベルト上
に転写材を静電吸着し、その転写材を感光体に接触させ
ながらトナーと逆極性の転写バアイスを印加することに
より、感光体上のトナー像を転写材上に静電転写する方
式である。
【0005】接触式転写方式は、コロナ転写方式に比べ
て、オゾンの発生が少なく、電源電圧も少なくて済み、
さらには装置の小型化および低コストを図ることができ
るという利点を有している。
【0006】接触転写方式に用いられる転写ベルトは、
転写材を静電吸着できることによって感光体への転写材
の巻き付き等の弊害が防止でき、しかも、転写材を分離
させる場合には、転写材の曲げ剛性を意味する腰の強さ
を利用して、転写材がローラに差し掛かった時点で曲率
が急変するのに対してそのままの移動方向を継続させて
転写ベルトから離す曲率分離が可能であるので、特別な
剥離構造を要することなく分離搬送性能を向上させるこ
とができるという利点がある。
【0007】しかし、転写ベルトを用いた場合には、転
写材上に転写されたトナーが転写バイアスによる静電吸
着力と均衡した状態で転写紙上に付着しているだけで未
定着の状態であるので、外力が作用すると飛散しやすい
状況にある。
【0008】特に、転写材が転写ベルトから離れる時に
転写材と転写ベルトとの間に生成された電荷同士の間で
剥離放電が発生すると、放電の際の衝撃力によってトナ
ーが散乱し、異常画像が得られてしまう結果となる。
【0009】そこで、従来では、転写ベルトから転写材
が剥離される前に、コロトロンや針あるいはブラシによ
ってACあるいはDCの高電圧を印加してコロナ放電に
より除電する方法が提案されている(例えば、特開平6
ー11809号公報、特開平6ー138776号公
報)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、オゾンの発生が顕著となることから、接触式転写方
式の利点を損ねかねない。
【0011】このような方法に対して、転写材に印加す
る電圧を0または低電圧にすることも考えられるが、こ
の方法では、オゾンの発生量が低減されるものの、転写
材の除電を均一に安定して行うことができなくなるの
で、依然として剥離の際の異常画像の発生を防止するこ
とはできない。
【0012】剥離放電に関してさらに述べると、転写材
上に付着しているトナーは帯電していることから、転写
材と転写ベルトとの間の距離が大きくなるにつれ、両者
間での電位差が大きくなる(Q=CV,V=Ed:Q=
静電容量、V=電位差、E=電界強度、d=両者間の距
離(ギャップ))。
【0013】上記電位差が両者間での絶縁破壊電位以上
に達すると、剥離放電が発生し、その結果として、放電
の際の衝撃力によりトナーが散乱して異常画像ができて
しまうことになる。
【0014】特に、このような剥離放電による異常画像
は、低湿度の雰囲気下にあることや、転写材として例え
ば、両面複写を行う場合やOHPシート等の高抵抗を有
するものが用いられた場合に顕著である。
【0015】そこで、本発明の目的は、上記従来の画像
形成装置、特に転写装置における問題に鑑み、異常画像
の発生を確実に防止できる構成を備えた画像形成装置を
提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、転写材給送手段からの転写
材を担持して搬送し像担持体上のトナー像を転写材に転
写する転写搬送ベルトと、上記転写搬送ベルトに担持さ
れた転写材に対してトナー像を転写するための電荷を付
与する手段とからなる転写装置を備えた画像形成装置に
おいて、上記転写搬送ベルトに担持される前に上記転写
材に水分を供給する水分供給手段を備えたことを特徴と
している。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置において、上記転写搬送ベルトは誘電体で構
成されていることを特徴としている。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置において、上記水分供給手段は、上記転写材
の含水分率若しくはこの含水分率に影響する雰囲気中の
湿度によって水分の供給量が設定されることを特徴とし
ている。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置において、上記転写材の搬送方向における上
記水分供給手段の後方に配置されていて、上記転写材に
供給された水分を除去する水分除去手段を備えたことを
特徴としている。
【0020】請求項5記載の発明は、転写材給送手段か
らの転写材を担持して搬送し像担持体上のトナー像を転
写材に転写する転写搬送ベルトと、上記転写搬送ベルト
に担持された転写材に対してトナー像を転写するための
電荷を付与する手段とからなる転写装置を備えた画像形
成装置において、上記転写材の移動方向における上記電
荷付与手段の後方で上記転写搬送ベルトから上記転写材
が分離されるまでの間に配置されていて、上記転写材に
対して含水分が多い空気を供給する含水分空気供給手段
を備えていることを特徴としている。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項4記載の画
像形成装置において、上記含水分空気供給手段は、上記
転写搬送ベルトにおける上記転写材の分離位置に対応し
て配置されていることを特徴としている。
【0022】請求項7記載の発明は、請求項1乃至5の
うちの一つに記載の画像形成装置において、上記水分供
給手段若しくは上記含水分空気供給手段は、雰囲気中の
水分若しくは転写材に含まれる水分あるいは画像形成モ
ードに応じて水分あるいは含水分空気の供給状態が制御
されることを特徴としている。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項6記載の画
像形成装置において、上記画像形成モードは、転写材の
表裏両面を対象として画像形成するモード若しくは再度
画像転写のために転写材を給送するモードを含むことを
特徴としている。
【0024】
【実施例】以下、図示実施例により本発明の詳細を説明
する。
【0025】図1および図2は、請求項1乃至3記載の
発明による画像形成装置に用いられる転写搬送装置の全
体構成を示している。
【0026】図1に示す転写搬送装置は、搬送ベルトを
用いた転写搬送ベルト装置で構成されており、この転写
搬送ベルト装置21は、複写機本体22(図2参照)に
対して着脱自在に支持され、感光体からなる像担持体、
例えば感光体ドラム23の下方に設置されている。
【0027】転写搬送ベルト装置21は、中抵抗を含む
抵抗値を有する誘電体により構成された無端の転写搬送
ベルト24と、この転写搬送ベルト24が張架されて転
写搬送ベルト24を回転させる駆動ローラ25及び従動
ローラ26と、転写搬送ベルト24を感光体ドラム23
に対して接離させる接離手段を構成する接離レバー27
及びDCソレノイド28と、転写搬送ベルト24に転写
バイアスを印加するバイアスローラからなる接触電極2
9と、転写搬送ベルト24の電荷を除去する接触板から
なる除電手段30と、転写搬送ベルト24をクリーニン
グするクリーニング装置31と、転写材に相当している
転写紙を案内する出口ガイド板32と、バイアスローラ
29に転写バイアスを印加する高圧電源33と、この高
圧電源33を制御して転写バイアスを制御する制御手段
としての転写制御板34とで主要部が構成されている。
【0028】図1において、クリーニング装置31及び
高圧電源33は本体22(図2参照)に設けられてい
る。
【0029】駆動ローラ25は、図4に示すように、メ
インモータと連結する歯車25bを有し、メインモータ
により駆動されて転写搬送ベルト24を感光体ドラム2
3とは逆の方向に回転させる。したがって、駆動ローラ
25及びメインモータは転写搬送ベルト24を回転駆動
する駆動手段を構成している。
【0030】転写搬送ベルト24は、図5に示すように
内側層24aと表面層24bとの2層構造に構成され、
JISK6911に準拠した測定による電気抵抗として
はDC100V印加時において、表面層24bの表面抵
抗率が1×109Ω〜1×1012Ω、内側層24aの表
面抵抗率が1×107〜1×109Ωに設定され、体積抵
抗率が5×108Ω・cm〜5×1010Ω・cmに設定
されたものである。
【0031】駆動ローラ25及び従動ローラ26は、図
1および図2に示すように支持体35によって回転可能
に支持されている。
【0032】図1および図2において、支持体35は駆
動ローラ25及び従動ローラ26のうち感光体ドラム2
3と転写搬送ベルト24とのニップ部Bより矢印Aで示
す転写紙搬送方向下流側に位置する駆動ローラ25の支
持軸25aを支点として揺動可能となっており、揺動態
位は、DCソレノイド28に連結されている接離レバー
27によって設定されるようになっている。
【0033】DCソレノイド28は、制御板36により
オン/オフされることで接離レバー27を揺動させ、支
持体35を介して転写搬送ベルト24を、図1に示すよ
うに感光体ドラム23から離間させたり、図3に示すよ
うに感光体ドラム23に当接させたりする。通常はDC
ソレノイド28がオフにされて接離レバー27が支持体
35を介して転写搬送ベルト24を感光体ドラム23か
ら離間させるようになっている。
【0034】転写紙37は、図示されない給紙装置から
繰り出されてレジストローラよりなる転写材給送手段
(以下、レジストローラという)38へ給送される。レ
ジストローラ38はレジストクラッチのオンで駆動源に
より駆動されることにより転写紙37を感光体ドラム2
3上のトナー像と先端位置を整合させて感光体ドラム2
3と転写搬送ベルト24との間に所定の速度で送出す
る。
【0035】制御板36は、転写紙37の先端が感光体
ドラム23に接近すると、DCソレノイド28をオンさ
せ、DCソレノイド28が接離レバー27を駆動する。
そして、接離レバー27が支持体35を駆動して転写搬
送ベルト24を感光体ドラム23に圧接させ、転写搬送
ベルト24と感光体ドラム23との対向位置に転写紙3
7を搬送できるニップ部Bが形成される。
【0036】従動ローラ26は、図4に示すように軸方
向における両端部26aがテーパ状に形成されて転写搬
送ベルト24の片寄りを防止するようになっている。
【0037】駆動ローラ25及び従動ローラ26は、金
属などにより構成された導電性ローラであり、電気的に
は他の導電部材と直接接続されていなくて電気的にフロ
ート状態となっている。
【0038】駆動ローラ25は、転写搬送ベルト24を
駆動する際に転写搬送ベルト24に対するグリップ力を
高めるために、EPDMゴム、クロロプレーンゴム、あ
るいはシリコーンゴムなどの材質で構成されている。バ
イアスローラ29は転写搬送ベルト24の移動方向に対
して従動ローラ26より下流側にて転写搬送ベルト24
の内側に接触している。このバイアスローラ29は感光
体ドラム23上のトナーの帯電極性とは逆極性の電圧が
高圧電源33から印加される。
【0039】接触板30は、転写搬送ベルト24の転写
紙搬送面でない下側の内面における従動ローラ26近傍
に配置され、ニップ部Bより上流側において転写紙への
電荷注入を抑える。また、接触板30は、転写搬送ベル
ト24からアースに流れる帰還電流を検出するためのも
のである。
【0040】以上のような構成を備えた転写搬送ベルト
装置21においては、レジストローラ38から転写紙3
7が送出されるのに合わせて制御板36がDCソレノイ
ド28を駆動してDCソレノイド28が接離レバー27
を駆動し、接離レバー27が支持体35を駆動して転写
搬送ベルト24を感光体ドラム23に圧接させることに
より、転写搬送ベルト24と感光体ドラム23との対向
位置に転写紙37搬送方向へ4〜8mm程度の幅を有す
るニップ部Bが形成される。
【0041】一方、感光体ドラム23は、周知のように
メインモータにより回転駆動されて帯電手段により−8
00Vに均一に帯電された後に露光手段による原稿画像
の露光で静電潜像が形成され、図6に示すように現像装
置39により静電潜像が現像剤で現像されてトナー像と
なる。
【0042】現像装置39は、現像バイアス電源から現
像バイアス電圧が印加され、感光体ドラム23に現像剤
を与えて正帯電のトナー40を静電的に吸着させること
により感光体ドラム23上のトナー像を現像する。
【0043】次に、感光体ドラム23は転写前除電器4
1により除電されて表面電位が低下し、図6ではトナー
の帯電電荷の高さを丸印の大きさによって表わしてあ
る。転写搬送ベルト24は高圧電源33からバイアスロ
ーラ29を介して転写バイアスが印加されることによっ
て電荷が供給され、転写紙37がニップ部Bを通過する
ときに感光体ドラム23上のトナー像を転写紙37に転
写させるとともに、転写紙37を静電的に吸着して感光
体ドラム23から分離して搬送する。
【0044】この場合、転写バイアスは高圧電源33か
らバイアスローラ29に−1.5KV〜−6.5KVの
範囲で印加されるが、転写制御板34による定電流制御
で転写バイアスが可変設定される。すなわち、高圧電源
33から出力される電流をI1とし、転写搬送ベルト2
4から電極板30を介してアースに流れる帰還電流をI
2とすると、転写制御板34は帰還電流I2を検出して、 I1−I2=Iout が一定値になるように高圧電源33を制御してI1を制
御する。
【0045】これは、温度、湿度等の環境条件の変化や
転写搬送ベルト24の製造品質のバラツキにかかわら
ず、転写紙37上での表面電位Vpを安定させることに
よって転写効率の変化を無くすようにするためである。
つまり、転写搬送ベルト24及び転写紙37を通して感
光体ドラム23側に流れる電流をIoutと見立てること
によって、転写紙37上での表面抵抗Vpの低抵抗化あ
るいは高抵抗化による転写搬送ベルト24への電流の流
れ易さの変化が転写紙37の分離性能や転写性能に影響
してしまうのを防止するためである。本実施例では、I
outは転写紙搬送速度330mm/sec、バイアスロ
ーラ29の有効長310mmでIout=35μA±5μ
Aに設定した場合に良好な転写が行われた。上述のよう
にバイアスローラ29及び高圧電源33は転写搬送ベル
ト24に電荷を供給する電荷供給手段を構成する。
【0046】ところで、感光体ドラム23から転写紙3
7へトナー像が転写されると、転写紙37が帯電する。
従って、転写搬送ベルト24の真電荷と転写紙37側に
発生する分極電荷との関係により、転写紙37が転写搬
送ベルト24上に静電的に吸着されて感光体ドラム23
から分離される。そして、転写紙37の感光体ドラム2
3からの分離は感光体ドラム23の曲率分離を利用した
転写紙37自身の曲げ剛性の強さを意味する腰の強さに
よる感光体ドラム23からの剥離動作で助長される。な
お、感光体ドラム23から分離できなかった転写紙37
は分離爪42により感光体ドラム24から分離される。
【0047】転写搬送ベルト24に静電的に吸着してい
る転写紙37と感光体ドラム23との分離は、環境条件
の変化により高湿度の場合に転写紙37に電流が流れ易
くなるので、うまくいかなくなる。そこで、転写搬送ベ
ルト24の表面層24bの表面抵抗を若干高めに設定し
ておくことによりニップ部Bでの転写紙37への真電荷
の移行を遅らせ、さらに、バイアスローラ29をニップ
部Bより転写紙搬送方向の下流側に位置させている。こ
れにより、転写搬送ベルト24から転写紙37への真電
荷の移行が遅れて転写紙37と感光体ドラム23との間
での静電的な吸着関係が回避される。
【0048】この場合にいう真電荷の移行を遅らせると
は、転写紙37が感光体ドラム23側のニップ部Bに至
るまでは、それより上流側で転写紙37への真電荷移行
が発生しないことを意味している。このことから、転写
紙37の感光体ドラム23への巻き付きが防止され、ま
た、感光体ドラム23からの転写紙37の分離不良が防
止されることになる。
【0049】また、転写搬送ベルト24も環境変化によ
る抵抗変化が少ないものを選択する方がよく、転写搬送
ベルト24は抵抗を制御する導電材料としてカーボン、
酸化亜鉛などを適量添加し、弾性体ベルトとしてゴムベ
ルトを用いた場合にはクロロプレーンゴム、EPDMゴ
ム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴムなどの吸
湿性が少なくて抵抗値が安定した材質を選択することが
望まれる。なお、転写搬送ベルト24から感光体ドラム
23側へ流れる電流Ioutの値は、一義的なものではな
く、転写紙搬送速度が遅い場合には減らすことができ、
反対に転写紙搬送速度が早い場合や転写前除電器41が
用いられない場合には増やすことになる。
【0050】ニップ部Bを通過した転写紙37は、転写
搬送ベルト24に静電吸着されていることにより、転写
搬送ベルト24の移動に合わせて搬送され、駆動ローラ
25の所で曲率分離が行われる。駆動ローラ25の直径
は16mm以下に設定され、上質45K紙(鋼度 横2
1cm3/100)の分離が可能であるという実験結果
が得られている。
【0051】転写紙37が転写搬送ベルト24から分離
されると、制御板36がDCソレノイド28の励磁を解
除してDCソレノイド28が接離レバー27の駆動を解
除し、支持板35が感光体ドラム23から離間して転写
搬送ベルト24が感光体ドラム23から離間する。そし
て、転写搬送ベルト24は駆動ローラ25の下側付近で
クリーニング装置31により表面が清掃される。クリー
ニング装置31はクリーニングブレード43を備えてお
り、このクリーニングブレード43は転写搬送ベルト2
4の表面を摺擦することにより、転写搬送ベルト24上
の感光体ドラム23から転移したトナーや、感光体ドラ
ム23から転写紙に転写されずに転写搬送ベルト24の
周辺に飛散してきたトナー、転写紙の紙粉を掻き取る。
【0052】クリーニングブレード43によって摺擦さ
れる転写搬送ベルト24は、摺擦抵抗の増加による駆動
力の増大あるいはクリーニングブレード43のめくれ等
の現象を防止するために、摩擦係数の低いものとしてフ
ッ素系の樹脂材料、例えばポリフッ化ビニリデン、4フ
ッ化エチレンなどが表面に被覆されている。また、クリ
ーニングブレード43によって転写搬送ベルト24から
掻き取られたトナー、紙粉は回収スクリュー44によっ
て複写機本体22から図示しない廃トナー回収容器に回
収される。
【0053】転写搬送ベルト24から分離された転写紙
37は、転写搬送ベルト装置21の出口ガイド板からな
る案内部材32により案内され、定着装置45の入口ガ
イド板46により案内されて定着装置45の加熱ローラ
47とパッドローラ(加圧ローラ)48との間に搬送さ
れる。加熱ローラ47及びパッドローラ48は、図示し
ない圧接機構により互いに圧接されて定着装置駆動用D
Cモータにより回転駆動され、転写紙37上のトナーを
加熱及び加圧により定着させる。また、感光体ドラム2
3は転写紙分離後にクリーニング装置によりクリーニン
グされて次の複写動作に備える。
【0054】本実施例では、転写紙37に転写されたト
ナー像が剥離放電によって乱れ、異常画像となってしま
うのを防止するための構成を設けられている。
【0055】この構成では、転写紙37が高抵抗化する
のを防止することができる水分供給手段50を備えてい
る。
【0056】図7において、水分供給手段50は、転写
紙37の移動方向で、転写紙37が転写搬送ベルト24
により搬送される前の位置に配置され、コントローラ5
1と水分供給部材52とを主要部として備えている。本
実施例では、転写紙37が転写搬送ベルト24により搬
送される前の位置として、レジストローラ38の設置位
置が用いられている。
【0057】コントローラ51は、図示されないI/O
ユニットが接続されたCPUからなるマイクロコンピュ
ータで主要部が構成されており、入力側に水分率センサ
53が、また、出力側にソレノイド54がそれぞれ接続
されている。
【0058】水分率センサ53は、給紙装置内に収容さ
れている転写紙37の含水分率を検出するためのもので
あり、本実施例では、給紙装置内と転写紙37が後述す
る水分供給部材52を通過した位置とにそれぞれ設置さ
れて給紙装置内での雰囲気湿度あるいは転写紙37その
ものが有する水分率を検出することができる部材が用い
られている。このような機能を有する部材としては、雰
囲気中の湿度を計測できる湿度計や転写紙の水分によっ
て変化する電流値を検出することができる計測器等が用
いられる。
【0059】水分供給部材52は、水を収容したタンク
52Aと、水中に一部が浸漬されてレジストローラ38
に対して接離可能なパッド52Bとで構成されている。
水分供給部材52は、タンク52Aとパッド52Bとが
連動可能な場合には、タンク52Aが上記ソレノイド5
4のアクチュエータに連結され、またパッド52Bがレ
ジストローラ38とタンク52A内の水中との間で移動
可能な場合には、パッド52Bがソレノイド54のアク
チュエータに連結されている。
【0060】パッド52Bは、タンク52A内から水分
をレジストローラ38に転移させるためのものであるの
で、この機能を発揮させることが可能な吸湿部材あるい
は発泡部材や多孔質部材で構成されている。吸湿性ある
いは発泡性や多孔質の部材としては、スポンジ等が用い
られ、その形状としても、ローラ状やレジストローラ3
8の周面形状に対応する曲面を備えた形状のものが用い
られる。
【0061】コントローラ51は、転写紙37の含水分
率が所定値以下に達したことを判断した場合にソレノイ
ド54を駆動してタンク54とパッド52Bあるいはパ
ッド52Bのみをレジストローラ38の一方に接触させ
るようになっている。この場合、レジストローラ38に
対する水分供給量と転写紙37の含水分率との関係とし
ては、次のような関係が設定されている。通常、転写紙
37は、転写搬送ベルト24に対して静電吸着されるこ
とによって帯電する。帯電した場合には、帯電量により
トナー像を静電吸着するための効率に影響がでる。転写
紙の含水分率が低いと電流が流れにくいので帯電量が比
較的多くなり、これによって転写紙37を曲率分離する
際の剥離放電が起きやすくなる。これに対し、転写紙3
7の含水分率が高いと導電率が高められるので帯電量が
減少し、転写に必要な静電気力を生起させることができ
なくなる。前者の場合にはトナーの飛散による異常画像
の発生原因となり、後者の場合には未転写画像が発生す
る原因となり、いずれにしても、異常画像が得られてし
まう。
【0062】本実施例では、上記現象の発生を踏まえ
て、転写紙37の含水分率では5%未満の場合、そして
雰囲気中の湿度では30%以下の場合に転写紙37に対
して水分を補給すべくソレノイド54を駆動してパッド
52Bを介したレジストローラ38への水分供給が行わ
れるようになっている。なお、コントローラ51は、レ
ジストローラ38への水分供給制御のために、例えば、
給紙装置内の雰囲気湿度と転写紙37の含水分率とを関
係付け、雰囲気湿度を計測するだけで転写紙37の含水
分率を割出すようにすることも可能である。
【0063】コントローラ51では、レジストローラ3
8に対する水分の供給時間に対応するソレノイド54の
駆動時間として、次の条件が設定されている。
【0064】水分率センサ53によって検出された転写
紙37の含水分率と上記した異常画像の生成が起らない
転写紙37の含水分率とを比較し、両方の含水分率が均
衡するまでの間、パッド52Bをレジストローラ38に
接触させる。この場合の接触形式としては、連続接触に
限らず、間欠的な接触を行わせることも可能である。い
ずれの場合にも、水分供給前と水分供給後とで転写紙3
7の含水分率を監視してフィードバック制御することで
異常画像を起こさない含水分率に維持させることができ
る。なお、水分の供給形態として、上記した水分の供給
前と供給後とでの転写紙37の含水分率を監視する代り
に、給紙装置内での転写紙の含水分率を基にした給水量
を予め決めておき、水分率センサ53からの検出信号に
応じて予め決められている給水量が得られる時間の間、
パッド52Bとレジストローラ38とを接触させるよう
にしてもよい。これにより、水分率センサ53を給紙装
置内のみの設けることができ、構成を簡略化することが
できる。また、上記実施例のように、敢えて転写紙37
の水分供給前と水分供給ごとの状態を監視するための水
分検出構成を設けることに限らず、少なくもと、転写前
の転写紙の含水分率が検出できればよいこともちろんで
ある。
【0065】パッド52Bが接触するレジストローラ3
8は、パッド52Bから供給された水分を保持するため
に、吸水性部材あるいは表面に水滴を担持できる層を形
成するようにすることが望ましい。但し、表面に水滴を
担持できるようにする際には、表面で均一に水滴を分散
させることができる材質を選択することが好ましい。
【0066】本実施例は以上のような構成であるから、
コントローラ51は、水分率センサ53からの検出信号
により転写紙37の含水分率を判別する。水分率センサ
53からの検出信号により、転写紙37の含水分率が5
%未満若しくは転写紙37の収容部の雰囲気湿度が30
%以下である場合には、コントローラ51からソレノイ
ド54に対して駆動信号が出力される。
【0067】ソレノイド54は、通常、パッド52Bを
レジストローラ38から離間させた状態に維持されてお
り、駆動されると、パッド52Bをレジストローラ38
の一方に接触させる方向へアクチュエータを作動させ
る。ソレノイド54の駆動時間は上記した条件に応じて
設定される。
【0068】次に、請求項4記載の発明の詳細を説明す
る。
【0069】図8は、請求項4記載の発明による画像形
成装置の要部を示す模式図であり、この実施例では、図
7に示した水分供給手段50により水分を供給された場
合の転写紙37の水分管理を行うようにしたことを特徴
としている。
【0070】図8において、レジストローラ38と転写
搬送ベルト24との間に配置されているガイド部材20
には、転写紙37の表裏両面に対向する表面に面状ヒー
タ21が設けられている。
【0071】面状ヒータ21は、コントローラ51によ
り作動制御されて転写紙37に含まれている水分量を一
定量に維持するために余剰水分を除去するようになって
いる。このため、コントローラ51は、水分供給手段5
0によって水分を供給された転写紙37の含水分率を図
示しない水分率センサ53によって監視し、転写紙37
の水分を、異常画像が生成されない程度の導電率が得ら
れる量に相当させるために面状ヒータ21の電源21A
のオンオフ制御を行うようになっている。
【0072】本実施例によれば、水分供給手段50によ
って水分を供給された後の転写紙37の含水分率に応じ
て、面状ヒータ21がオンオフ制御される。面状ヒータ
21がオンオフ制御されることにより、面状ヒータ21
の表面に接触することによりあるいは雰囲気温度によっ
て、転写紙37の水分が調整される。
【0073】本実施例によれば、水分供給手段50によ
り水分を供給された場合や雰囲気湿度等によって含水分
率が高く、画像転写の際の静電気力を誘起することがで
きない帯電状態が得られる場合には、面状ヒータ21に
よって過剰な水分が除去されて水分を適正な状態に維持
することができるので、転写搬送ベルト24に担持され
た転写紙37は、転写に最適な帯電量を確保することが
できる。特に、水分供給手段50において供給される水
分の量を多少多めにした場合でも、水分供給後に転写紙
37が通過するガイド部20において転写紙37の含水
分率を適性化できるので、水分供給手段50での制御を
簡易化することができる。なお、本実施例は、含水分供
給手段50によって水分を転写紙37に与える構成を対
象とするだけでなく、含水分供給手段50を備えていな
い場合を対象として、搬送される転写紙37の含水分率
を管理するために用いることも可能である。
【0074】次に、請求項5乃至8記載の発明の詳細を
説明する。
【0075】図9は、請求項5乃至8記載の発明による
画像形成装置に用いられる転写搬送ベルト装置を示す模
式図であり、同図において、図1に示したものと同じ構
成部材については同符号により示し、その詳細な説明は
省く。
【0076】図9において、転写搬送ベルト24上に担
持された転写紙37が転写後、転写搬送ベルト24から
曲率分離される際の剥離放電を防止するための構成を備
えたことを特徴としている。
【0077】本実施例では、転写搬送ベルト24に担持
されてトナー像の転写を終えた転写紙37の帯電特性を
変化させるための含水分空気供給手段60が設けられて
いる。
【0078】含水分空気供給手段60は、図10に示す
ように、水を収容しているタンク61と、水中に一部が
浸漬され、残りの部分が気中に露出している空気透過部
材62と、タンク61の外気連通側に形成されている開
口部に取り付けられているファン63と、タンク61に
一端が連結され、他端が転写搬送ベルト24の上方に配
置されている排気ノズル64(図9参照)に連結されて
いるダクト(図示されず)とを主要部として備えてい
る。
【0079】空気透過部材62は、吸水性のある多孔質
部材によって構成され、タンク内の水を毛管現象により
吸上げることができるようになっている。このような空
気透過部材62の材質としては、発泡ウレタンフォーム
等の樹脂や多孔質の紙等が用いられる。
【0080】ファン63は、外気をタンク61内に取り
込むことができる吸引ファンで構成されている。
【0081】ファン63とダクトとは、空気透過部材6
2のうちで気中に露出している箇所をはさんで対向して
おり、ファン63によって吸引された外気が空気透過部
材62を透過するようになっている。これにより、空気
透過部材62に浸透している水分を含んだ空気がダクト
を介して排気ノズル64から吐出される。
【0082】ファン63は、図7に示したコントローラ
51によって駆動制御されることが可能である。この場
合、コントローラ51は、含水分率センサ53によって
給紙装置内での雰囲気湿度あるいは転写紙の含水分率の
検出結果に応じてファン63を駆動するようになってい
る。
【0083】ファン63が回転駆動されることにより空
気透過部材62を透過する際に水分を含んだ空気に変え
られる外気は、ダクトを介して排気ノズル64から吐出
されることになるが、吐出された空気は、あくまでも転
写紙37の電気的抵抗率を変化させるために用いられな
ければならない。このための単純な方法としては、含水
分率センサ53から転写紙37の水分が適性でないこと
を検出する信号が出力されるのに応じてファン63を回
転させることも考えられる。しかし、この方法では、転
写紙37が転写搬送ベルト24上にない場合に転写搬送
ベルト24に対して過剰に水分が供給されることになる
ので、転写搬送ベルト24の帯電特性を適性に維持する
上では好ましくない場合がある。そこで、転写紙37が
所定位置を通過した時点でファン63を用いた含水分空
気を供給し始め、転写搬送ベルト24に担持される転写
紙37に対してその空気を接触させるようにすることが
望ましい。この場合の所定位置としては、転写搬送ベル
ト24の搬送速度と含水分空気の拡散度との関係を考慮
して転写紙37が曲率分離される前に含水分空気と接触
できるようにすることが可能な位置とする。
【0084】本実施例は以上のような構成であるから、
含水分率センサ53によって転写紙37に含まれている
水分が適性でないと判断されると、コントローラ51に
よってファン63が駆動される。
【0085】ファン63が駆動するとタンク61内の空
気透過部材62に向け外気が導入され、そこを透過する
際に外気が水分が含まれた空気に変えられてダクトを介
して排気ノズル64から吐出される。
【0086】転写搬送ベルト24上に担持された転写紙
37は、曲率分離される前に排気ノズル64から含水分
空気に接触することで、高抵抗化が抑制されて剥離放電
を起こす帯電状態を解消される。
【0087】上記実施例における含水分空気供給手段6
0は、図11に示すように、転写搬送ベルト24から転
写紙37を曲率分離に用いられる駆動ローラ25に対向
させて排気ノズル64を配置することも可能である。
【0088】このような構成によれば、分離位置にて転
写紙37の含水分率を高めることができ、しかもその位
置での雰囲気中の湿度も上昇させることができるので、
分離段階にある転写紙37の高抵抗化を抑制して分離の
際の剥離放電をより確実に抑止することができる。さら
に、この構成では、分離位置で転写紙37が含水分空気
の吐出による圧力を受けるので、転写紙37の先端が浮
き上がるのを防止することができる。また、先端が急激
に転写搬送ベルト24から離れるのを防止して転写紙3
7と転写搬送ベルト24との間の間隔が急激に変化する
ことにより起る剥離放電を抑制することもできる。
【0089】転写紙37は、含水分空気によって先端が
浮き上がるのを抑制されると、転写後に実行される定着
工程に備えられている定着装置への進入態位が安定させ
られるので、皺の発生や移動の際の挙動が不安定になる
のを防止される。なお、上記実施例では、タンク61を
複写機外部に設けた構成を用いたが、タンク61を設け
ないで、直接外気を導入する構成としてもよい。この構
成は次の条件が満足される場合に採用することにより、
構成の簡略化が可能になる。つまり、通常、複写機内部
の温度は、定着工程に用いられる定着装置から発生する
熱によって高くなっていることが多く、これによって水
分が蒸発しやすい状況にある。これに対し、複写機外部
での外気の方が若干水分が多いと、この外気を利用する
ことができる。また、タンク61を複写機内部に設ける
ことも可能である。
【0090】一方、転写紙37の含水分率が変化し、い
わゆる、剥離放電を起こしやすい状態になる場合として
は、転写紙37の含水分率が低下した場合がある。この
ような転写紙の含水分率が低下する場合としては、転写
紙37の表裏両面への複写時あるいは片面への合成複写
を行う場合が相当する。いずれの場合にも、転写後、定
着工程によって加熱されることにより転写紙の含水分率
が低下する。
【0091】そこで、本発明では、このような複写モー
ドが選択された場合でも、転写紙37の剥離放電による
異常画像の発生を防止するようになっている。
【0092】図12は、複写モードに応じて、図9に示
した含水分空気供給手段60の作動を制御するための制
御部の構成を示すブロック図である。
【0093】図9に示す制御部は、図7に示したコント
ローラ51を備えており、そのコントローラ51の入力
側には、複写機の操作パネル(図示されず)に装備され
ている複写モード選択キー70が接続され、出力側には
含水分空気供給手段60に設けられているファン63の
駆動部が接続されている。
【0094】複写モード選択キー70は、両面複写ある
いは合成複写等に実行される再給紙の際に操作されるキ
ーであり、このキーが操作されると、コントローラ51
では、ファン63を駆動するための信号が出力される。
【0095】本実施例は以上のような構成であるから、
図13に示すフローチャートによりその作用を説明する
と次の通りである。
【0096】コントローラ51では、複写モード選択キ
ー70の操作が行われたかどうかによって再給紙状態で
あるかどうかが判別される(S1)。
【0097】ステップS1において、再給紙状態である
ことが判別されると、複写機側での再給紙モードが実行
されるとともに(S2)、ファン63が回転駆動を開始
される(S3)。
【0098】複写機側で再給紙モードが停止されると
(S4)、ファン63の回転駆動が停止される(S
5)。
【0099】本実施例によれば、転写紙37の含水分率
が低く、転写紙37が高抵抗化しやすい状態にある場合
に限って転写紙37の含水分率を高めることができるの
で、剥離放電を抑制できるとともに、含水分空気供給手
段60に装備されているタンク61内の水の消費量を低
減させることができる。しかも、転写紙37への過剰な
水分の供給が行われないので、転写紙37に異常な伸び
が生じるのを防止して定着時に皺が発生するのを未然に
防ぐことが可能になる。
【0100】本発明は、上記実施例として挙げた複写機
に限らず、ファクシミリ装置やプリンタにてきようする
こともちろん可能である。
【0101】
【発明の効果】以上のように請求項1乃至3記載の発明
によれば、転写搬送ベルトに担持される前に上記転写材
に水分を供給する水分供給手段を備えたので、転写材の
水分率が不足した場合に発生する高抵抗化による剥離放
電を防止して放電による異常画像ができるのを未然に防
止することが可能になる。
【0102】請求項4記載の発明によれば、転写材に供
給された水分を除去する水分除去手段を備えたので、過
剰な水分供給による転写材の低抵抗化による転写効率の
低下を防止して転写不良が起るのを未然に防止しながら
剥離放電の発生を棒位することが可能になる。
【0103】請求項5記載の発明によれば、転写材の移
動方向における電荷付与手段の後方で転写搬送ベルトか
ら転写材が分離されるまでの間で転写材に対して含水分
が多い空気を供給する含水分空気供給手段を備えたの
で、転写搬送ベルトから剥離される転写材に剥離放電が
起らない含水分率を設定することが可能になる。
【0104】請求項6記載の発明によれば、含水分空気
供給手段が、転写搬送ベルトにおける転写材の分離位置
に対応して配置したので、分離位置にて転写材の含水分
率を高めることができ、しかもその位置での雰囲気中の
湿度も上昇させることができるので、分離段階にある転
写材の高抵抗化を抑制して分離の際の剥離放電をより確
実に抑止することが可能になる。さらに、分離位置で転
写材が含水分空気の吐出による圧力を受けるので、転写
材の先端が浮き上がるのを防止することができる。ま
た、先端が急激に転写搬送ベルトから離れるのを防止し
て転写材と転写搬送ベルトとの間の間隔が急激に変化す
ることにより起る剥離放電を抑制することもできる。
【0105】請求項7および8記載の発明によれば、水
分供給手段若しくは含水分空気供給手段は、雰囲気中の
水分若しくは転写材に含まれる水分あるいは画像形成モ
ードに応じて水分あるいは含水分空気の供給状態が制御
されるので、転写材の含水分率が低下しやすい状態にあ
る時には、転写材の含水分率が剥離放電を起こさない状
態に自動的に是正されることが可能である。これによ
り、過剰な水分供給を防止して転写材に皺が発生するよ
うな事態を招くことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1乃至3記載の発明による画像形成装置
の実施例を示す模式図である。
【図2】図1に示した画像形成装置の斜視図である。
【図3】図1に示した画像形成装置における一態様であ
る通紙状態を示す模式図である。
【図4】図1に示した画像形成装置の一部を示す平面図
である。
【図5】図1に示した画像形成装置に用いられる転写搬
送ベルトの一部を示す断面図である。
【図6】図1に示した画像形成装置による転写状態を説
明するための模式図である。
【図7】図1に示した画像形成装置における要部構成を
示す模式図である。
【図8】請求項4記載の発明による画像形成装置の実施
例を示す模式図である。
【図9】請求項5記載の発明による画像形成装置の実施
例を示す模式図である。
【図10】請求項6記載の発明による画像形成装置の実
施例を示す模式図である。
【図11】図10に示した画像形成装置の要部変形例を
示す模式図である。
【図12】請求項7および8記載の発明による画像形成
装置の要部をなす制御部の構成を示すブロック図であ
る。
【図13】図11に示した制御部の作用を説明するため
のフローチャートである。
【符号の説明】
23 感光体ドラム 24 転写搬送ベルト 38 レジストローラ 50 含水分供給手段 51 コントローラ 52 水分供給部材 60 含水分空気供給手段 61 タンク 62 空気透過部材 63 ファン 70 複写モード選択キー
フロントページの続き (72)発明者 原沢 祐子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 石井 宏一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 高野 聡 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 轡田 昭夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】転写材給送手段からの転写材を担持して搬
    送し像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写搬送
    ベルトと、上記転写搬送ベルトに担持された転写材に対
    してトナー像を転写するための電荷を付与する手段とか
    らなる転写装置を備えた画像形成装置において、 上記転写搬送ベルトに担持される前に上記転写材に水分
    を供給する水分供給手段を備えたことを特徴とする画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の画像形成装置において、 上記転写搬送ベルトは、誘電体で構成されていることを
    特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の画像形成装置において、 上記水分供給手段は、上記転写材の含水分率若しくはこ
    の含水分率に影響する雰囲気中の湿度によって水分の供
    給量を設定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の画像形成装置において、 上記転写材の搬送方向における上記水分供給手段の後方
    に配置されていて、上記転写材に供給された水分を除去
    する水分除去手段を備えたことを特徴とする画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】転写材給送手段からの転写材を担持して搬
    送し像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写搬送
    ベルトと、上記転写搬送ベルトに担持された転写材に対
    してトナー像を転写するための電荷を付与する手段とか
    らなる転写装置を備えた画像形成装置において、 上記転写材の移動方向における上記電荷付与手段の後方
    で上記転写搬送ベルトから上記転写材が分離されるまで
    の間に配置されていて、上記転写材に対して含水分が多
    い空気を供給する含水分空気供給手段を備えていること
    を特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の画像形成装置において、 上記含水分空気供給手段は、上記転写搬送ベルトにおけ
    る上記転写材の分離位置に対応して配置されていること
    を特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のうちの一つに記載の画像
    形成装置において、 上記水分供給手段若しくは上記含水分空気供給手段は、
    雰囲気中の水分若しくは転写材に含まれる水分あるいは
    画像形成モードに応じて水分あるいは含水分空気の供給
    状態が制御されることを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の画像形成装置において、 上記画像形成モードは、転写材の表裏両面を対象として
    画像形成するモード若しくは再度画像転写のために転写
    材を給送するモードを含むことを特徴とする画像形成装
    置。
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