JPH0980607A - 外部通信用回路基板内蔵カメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報の書込み及び消去等を電気的に行うこと
のできる記憶素子を有し、外部の工具と通信可能なカメ
ラで、カメラの形状に関係なく外部工具と接続可能にす
る。 【解決手段】 外部通信用回路基板１２をカメラ本体１
１の電池室１３に隣接して配設し、電池室１３の回路基
板１２と隣接する内壁に内蓋１５を有する収納部１１ａ
を設け、該収納部１１ａに回路基板１２に接続する端子
部１２ａを通常カメラ使用時には折り畳んで収納してい
るが、外部工具とカメラとの間で通信を行う時には電池
蓋１４を開け、さらに内蓋１５を開けて端子部１２ａを
延伸してカメラ本体１１から外に引き出し、必要に応じ
て中継回路基板を介して外部工具と接続する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、情報の書込み及び
消去を電気的に行うことができる記憶素子を搭載し、外
部の工具との通信が可能なカメラに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、一眼レフカメラやその他のカメラ
において、閃光発光用のアクセサリシューを有するもの
では該アクセサリシューに設けられた通信用ランドを使
用してカメラと工具間の通信を行っている。このアクセ
サリシューは形状が規格化されており、通信ランドの位
置もメーカー内で標準化されているので、カメラ完成後
の調整、手直し等で工具とカメラ間での通信が必要なと
きには工具にアクセサリシューに対応した形状の端子を
設けておけば汎用的に使うことができる。

【０００３】一方、いわゆるコンパクトカメラにおいて
は、ほとんど閃光装置が内蔵されるようになり、アクセ
サリシューを有するものはほとんど見られない。また、
アクセサリシューのないカメラではカメラの底部や前面
等個々のカメラによって異なる位置に通信用ランドを配
置し、それぞれ専用の工具を用いて作業を行っていた。
図６及び図７は従来のアクセサリシューのないカメラの
例で、図６ではカメラ１の底部に、図７ではカメラ１の
前面に、それぞれ通信用ランド２が配置され、カメラ使
用時は蓋部材３で覆われている。そして、カメラの形状
はそれぞれ異なるので、この通信用ランドにコンタクト
する工具の形状も個々のカメラ毎に専用のものが用意さ
れていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述従来例の
アクセサリシューのないカメラでは、新しいカメラがで
きる度に工具も新しくする必要があり、サービス部門で
は次々と専用の工具を追加する必要があって、経済的に
も場所的にも操作習熟上も問題があった。さらに、生産
工場はその時々の新製品だけを製造しているので、工具
をその度に変更することは可能であるが、サービス部門
では旧来の製品を含め数多くの製品に対応しなければな
らないので、工具類も増えるばかりである。

【０００５】また、従来のカメラでは通信用ランド部を
隠すための蓋部材が必要で、外観上デザイン上もよくな
かった。そして、工具の端子は一眼レフカメラとも共通
化することが望まれていた。

【０００６】本発明は、前述従来例の問題点に鑑み、カ
メラの通信を行う工具がカメラの形状に関係なく共通の
接続部を有するものが使用でき、操作も容易に行え、か
つ工具の接続部が外観上美しくなる外部通信用回路基板
内蔵カメラを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明は外部の工具と通信が可能なカメラにおい
て、該工具との通信用ランドを有する端子部をカメラ内
に折りたたんで収納しかつ外部に取り出し可能にした。

【０００８】

【発明の実施の態様】請求項１に示す本発明は情報の書
込み及び消去を電気的に行うことができる記憶素子を有
し、外部の工具との通信が可能なカメラにおいて、該工
具との通信用ランドを有し、カメラ内に折り畳んで収納
可能でかつ延伸してカメラ外に取出し可能な端子部を有
する外部通信用回路基板を内蔵することにより、外部通
信用回路基板の端子部がカメラ外部に取り出せるので、
該端子部を標準化しておけばカメラの形状にかかわら
ず、共通の接続部を有する工具を使用してカメラとの通
信が可能となる。請求項２に示す本発明は該端子部は電
池室隣接部に収納されることにより、カメラの外観上に
工具との接続部が現れないのでデザイン上に見ばえがよ
い。請求項３に示す本発明は該端子部は一端がアクセサ
リシュー形状で、他端が該端子部とのコネクタになって
いる中継回路基板に接続可能にしたことにより、アクセ
サリシューのないカメラの端子部に中継回路基板を接続
することで、アクセサリシューに対応した端子部をもつ
一眼レフ用の工具が使用できるようになる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１ないし図５に
基づいて説明する。図１は回路基板の端子部の収納状態
のカメラの正面図、図２は同じく、電池蓋及び内蓋を開
いた状態の正面図、図３は回路基板の端子部を取り出し
た状態の正面図である。図において、１１はカメラ本
体、１２は回路基板、１３は電池室で、該回路基板１２
に隣接してカメラ本体１１の一側に設けられ、電池Ｃを
挿入する。１４は電池蓋で、該電池室１３の開口縁に支
持されている。１５は内蓋で、該電池室１３の内壁の回
路基板１２側に軸支されており、その内側には収納部１
１ａが形成されている。

【００１０】そして、該回路基板１２には端子部１２ａ
が伸長して接続されており、通常カメラ使用時は収納部
１１ａに折り畳まれて収納され、内蓋１５で隠されてい
る。一方、工具とカメラとの間で通信を行うときには、
図２に示すように電池蓋１４を開け、さらに内蓋１５を
開けて端子部１２ａを延伸して、図３に示すようにカメ
ラ本体１１から外に取り出す。

【００１１】次に、図４及び図５は端子部１２ａと接続
する中継回路基板の構成図で、それぞれ接続前及び接続
状態を示す。図において、１６は中継回路基板で、一端
はアクセサリシュー部１６ａで、他端は前記端子部１２
ａと接続可能なコネクタ部１６ｂになっており、該アク
セサリシュー部１６ａには通信用ランド１６ｃを有して
いる。そして、該端子部１２ａはカメラメーカー各社が
都合良いように標準化することで、種々のカメラに対し
て共通化することができる。また、アクセサリシュー形
状は全社共通の形状であるが、該通信用ランド１６ｃは
各社で個別に標準化している。また、図５に示すように
中継回路基板１６のコネクタ部１６ｂにカメラ本体１１
から取り出して延伸した回路基板１２の端子部１２ａを
接続した状態で、この状態で工具の端子を中継回路基板
１６のアクセサリシュー部１６ａに接続すれば、カメラ
と工具が通信可能に接続される。

【００１２】以上の構成の本実施例において、図１に示
すようにカメラ側の回路基板１２の端子部１２ａは電池
室１３内に隣接した内蓋１５を有する収納部１１ａに折
り畳まれて収納されているので、収納部１１ａの痕跡が
カメラの外観上に現れることがなく、デザイン上も見苦
しくない。また、電池蓋１４は電池交換時のみに開閉す
るもので、完成品状態のカメラの使用中に最も操作する
回数が少ないところと考えられ、カメラのユーザーが不
用意に内蓋１５を開ける可能性が低い。なお、図示例で
はカメラ側の回路基板１２の端子部１２ａは一回９０°
折り畳んだ後、さらに一回１８０°折り畳んでいるが、
折り畳み方はこれに限定されるものでなく、一回でも複
数回でも折り畳んでもよく、また、巻回してまとめるよ
うにしてもよい。

【００１３】一方、図３に示すように回路基板１２の端
子部１２ａをカメラ１１の外部に引き出した状態で内蓋
１５を閉めれば、電池室１３に工具電池等を装着するこ
とも可能である。

【００１４】また、図４及び図５での図示例ではカメラ
側の回路基板１２の端子部１２ａの回路パターンは７本
の直線状に形成してあるが、その形状はこれに限定され
るものではなく、都合の良いように標準化してもよく、
また、パターンの本数も特に制限はなく、必要に応じた
本数を設定してよい。さらに、中継回路基板１６のコネ
クタ部１６ｂは差し込み式になっているが、中継回路基
板１６とカメラ側の回路基板１２を重ねて押圧する形式
等、接続手段としては種々の形式を適宜採用してよい。

【００１５】前述のようにカメラ側の回路基板１２の端
子部１２ａがカメラ本体１１の外部に延伸して取り出せ
るので、カメラの形状にかかわらず共通の接続部を有す
る工具を使用してカメラと工具との通信が可能となる。
また、前記中継回路基板１６と前記カメラ側の回路基板
１２の端子部１２ａと接続することで、アクセサリシュ
ーのないカメラに対して、アクセサリシューに対応した
端子部を有する工具を使用することが可能となり、コン
パクトカメラと一眼レフカメラの工具を共有化すること
も可能となる。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１に示す本
発明は情報の書込み及び消去を電気的に行うことができ
る記憶素子を有し、外部の工具との通信が可能なカメラ
において、該工具との通信用ランドを有し、カメラ内に
折り畳んで収納可能でかつ延伸してカメラ外に取出し可
能な端子部を有する外部通信用回路基板を内蔵すること
により、カメラの形状にかかわらず共通の接続部を有す
る工具を使用してカメラと工具との通信が容易になり、
その操作も簡単となる。また、請求項２に示す本発明は
該端子部は電池室隣接部に収納されることにより、工具
を使用しない時は回路基板の接続部が外部に現れないの
でデザイン的に見ばえよく、ユーザーが不用意に触れる
恐れがなくなる。また、請求項３に示す本発明は該端子
部は一端がアクセサリシュー形状で、他端が該端子部と
のコネクタになっている中継回路基板に接続可能にした
ことにより、カメラの種別に応じた端子部を持つ工具が
共通して使用可能となり、経費削減ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る一実施例の外部通信用回路基板内
蔵カメラの回路基板の端子部収納状態の一部破砕した正
面図である。

【図２】同じく、電池蓋及び内蓋開き状態の一部破砕し
た正面図である。

【図３】同じく、回路基板の端子部の引き出し状態の一
部破砕した正面図である。

【図４】そのカメラ側の回路基板の端子部と中継回路基
板との接続前の平面図である。

【図５】同じく、カメラ側の回路基板の端子部と中継回
路基板との接続状態の平面図である。

【図６】従来例の外部通信用回路基板内蔵カメラの斜視
図である。

【図７】別の従来例の外部通信用回路基板内蔵カメラの
斜視図である。

【符号の説明】

１１・・カメラ本体、１１ａ・・収納部、１２・・回路
基板、１２ａ・・端子部、１３・・電池室、１４・・電
池蓋、１５・・内蓋、１６・・中継回路基板、１６ａ・
・アクセサリシュー部、１６ｂ・・コネクタ部、１６ｃ
・・通信用ランド、Ｃ・・電池。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 情報の書込み及び消去を電気的に行うこ
   とができる記憶素子を有し、外部の工具との通信が可能
   なカメラにおいて、該工具との通信用ランドを有し、カ
   メラ内に折り畳んで収納可能でかつ延伸してカメラ外に
   取出し可能な端子部を有する外部通信用回路基板を有す
   ることを特徴とする外部通信用回路基板内蔵カメラ。
2. 【請求項２】 該端子部は電池室隣接部に収納されるこ
   とを特徴とする請求項１記載の外部通信用回路基板内蔵
   カメラ。
3. 【請求項３】 該端子部は一端がアクセサリシュー形状
   で、他端が該端子部とのコネクタになっている中継回路
   基板に接続可能にしたことを特徴とする請求項１及び２
   記載の外部通信用回路基板内蔵カメラ。