JPH0979286A - 摩擦クラッチ - Google Patents

摩擦クラッチ

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JPH0979286A
JPH0979286A JP23258995A JP23258995A JPH0979286A JP H0979286 A JPH0979286 A JP H0979286A JP 23258995 A JP23258995 A JP 23258995A JP 23258995 A JP23258995 A JP 23258995A JP H0979286 A JPH0979286 A JP H0979286A
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JP
Japan
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plate
pressure plate
clutch
center line
clutch disc
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JP23258995A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Kono
哲也 河野
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレッシャプレートの摩擦熱による撓み変形
に起因して伝達トルク特性が変化することを防止する。 【解決手段】 プレッシャプレート16を複数の円環板
状のプレート部材36a〜36eによって構成するとと
もに、それらのプレート部材36a〜36eに形成され
た径方向に長い長穴38内にリベット40を挿し込み、
波形スプリング42を介挿した状態でかしめることによ
り、プレート部材36a〜36eの膨張・収縮に伴う径
方向の相対移動を許容しつつ一体的に連結した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は摩擦クラッチに係
り、特に、クラッチディスクに押圧されるプレッシャプ
レートの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一中心線まわりの相対回転可能に配設さ
れたクラッチディスクおよびプレッシャプレートを備
え、その一中心線方向においてそのプレッシャプレート
が押圧手段によってクラッチディスクに押圧されること
により、それ等の間の摩擦に基づいてトルクを伝達する
摩擦クラッチが、例えば車両のエンジンと変速機との間
の動力伝達を接続・遮断する変速用クラッチ等として広
く用いられている。特開昭64−65333号公報に記
載されているクラッチはその一例で、プレッシャプレー
トはフライホイールと一体的に回転駆動され、プレッシ
ャプレートが押圧手段としてのダイヤフラムスプリング
によってクラッチディスクに押圧されることにより、そ
のクラッチディスクはフライホイールとプレッシャプレ
ートとの間で挟圧され、摩擦力によってそれ等と一体回
転させられるようになっている。また、この場合のプレ
ッシャプレートは、一中心線と略直角な平面で分割され
た複数の円環板状のプレート部材にて構成されていると
ともに、その複数のプレート部材は、所定の角度範囲で
一中心線まわりの相対回動可能に連結され、スプリング
を介してダンパ作用が得られるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のプレッシャプレートは、各プレート部材の径方向
の相対移動が阻止されているため、摩擦面側と背面側
(クラッチディスクと反対側)との温度差に起因して撓
み変形し、クラッチディスクとの接触面積が変化した
り、ダイヤフラムスプリング等の押圧手段の変形などで
押圧荷重が変化したりして、クラッチディスクとの間の
伝達トルク特性が変動するという問題があった。具体的
には、摩擦面側が高温になって熱膨張するためその摩擦
面側が凸となるように撓み変形させられ、クラッチディ
スクとの接触面積が減少する一方、押圧手段としてダイ
ヤフラムスプリングが用いられている場合、プレッシャ
プレートの変形に伴ってダイヤフラムスプリングは動力
伝達を遮断するレリーズ側へ変形させられるため、一般
に押圧荷重は減少し、伝達可能なトルクが総合的に減少
して滑りが生じ易くなる。このような問題は、プレッシ
ャプレートが鋳造等によって一体に構成されている場合
も同様であり、坂路発進や砂地発進などクラッチに高負
荷が作用する場合に顕著となる。
【0004】なお、上記従来例のようにプレッシャプレ
ートが複数のプレート部材に分割されている場合には、
クラッチディスク側のプレート部材に摩擦熱が蓄積さ
れ、複数のプレート部材間の熱膨張差が大きくなるた
め、プレッシャプレート全体としての撓み変形が大きく
なり、上記問題が一層顕著となる。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、プレッシャプレート
の熱による撓み変形に起因して伝達トルク特性が変化す
ることを防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、一中心線まわりの相対回転可能に配設
されたクラッチディスクおよびプレッシャプレートを備
え、その一中心線方向においてそのプレッシャプレート
が押圧手段によってそのクラッチディスクに押圧される
ことにより、それ等の間の摩擦に基づいてトルクを伝達
する摩擦クラッチにおいて、前記プレッシャプレート
は、前記一中心線と略直角な平面で分割された複数の円
環板状のプレート部材にて構成されているとともに、そ
の複数のプレート部材は、互いに重ね合わされ且つ膨張
・収縮に伴う径方向の相対移動が許容される状態で連結
手段により一体的に連結されていることを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】このようにすれば、プレート部材1枚毎
の肉厚すなわち一中心線方向の寸法が小さくなるため、
その肉厚方向の温度差が小さくなり、プレート部材1枚
毎の撓み変形量が小さいとともに、プレート部材1枚毎
の剛性も肉厚が薄くなった分だけ小さくなるため、押圧
手段の押圧荷重によってその撓み変形が抑制される。ま
た、クラッチディスク側のプレート部材程摩擦熱により
高温となり、径方向の膨張が大きくなるが、隣接するプ
レート部材に対して径方向の相対移動が許容されるた
め、そのプレート部材の熱膨張に起因してプレッシャプ
レートが全体的に撓み変形することもない。これによ
り、プレッシャプレートの熱による撓み変形が総合的に
抑制され、クラッチディスクとプレッシャプレートとの
接触面積や、プレッシャプレートをクラッチディスクに
押圧する押圧荷重などが略一定に維持され、クラッチデ
ィスクとの間の摩擦熱に起因するプレッシャプレートの
変形による伝達トルク特性の変動が抑制される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、車両のエンジンと変速
機との間に配設されて動力伝達を接続,遮断する変速用
クラッチに好適に用いられるが、クラッチディスクおよ
びプレッシャプレートを備えた他の種々の摩擦クラッチ
にも適用され得る。摩擦クラッチであれば乾式,湿式を
問わず適用され得るが、摩擦熱によって発熱し易い乾式
の摩擦クラッチに効果的である。また、クラッチディス
クが一つの単板式,複数の多板式のいずれでも差し支え
なく、多板式の場合は最も端に位置して押圧荷重が加え
られるプレッシャプレートに本発明を適用すれば良い。
【0009】プレッシャプレートをクラッチディスクに
押圧する押圧手段は、一般にクラッチディスクと反対側
すなわち背面側に配設され、ダイヤフラムスプリングが
好適に採用される。ダイヤフラムスプリングの配設形態
は、径方向の中間部をクラッチカバーにより支持して外
周側をプレッシャプレートに当接させ、クラッチを遮断
するレリーズ時には内周部をクラッチディスクに接近す
る方向へ移動させるプッシュ型、外周部をクラッチカバ
ーで支持して径方向の中間部をプレッシャプレートに当
接させ、クラッチを遮断するレリーズ時には内周部をク
ラッチディスクから離間する方向へ移動させるプル型の
何れも採用できる。また、圧縮コイルスプリングなどの
他のばね部材や油圧シリンダなど、他の押圧手段を用い
ることも可能である。
【0010】プレッシャプレートを構成する複数の円環
板状のプレート部材は、圧延によって得られた鉄板や鋼
板などの金属薄板が好適に用いられ、プレスの抜き加工
などで容易且つ安価に製造されるが、従来と同様の鋳造
品を用いることも可能である。また、要求される強度や
耐摩耗性などの条件に応じて、複数のプレート部材を互
いに異なる材質,板厚で構成することも可能である。こ
れ等のプレート部材に溝を形成するなどして、複数のプ
レート部材間に内周縁から外周縁まで径方向に貫通する
貫通孔を一中心線まわりに放射状に設けるようにすれ
ば、空気等の流体が遠心力の作用でその貫通孔内を流通
させられるとともに表面積(流体との接触面積)の拡大
によって冷却性能が向上し、熱による変形を更に効果的
に防止できる。径方向の貫通孔を渦巻き状、特に回転方
向へ向かうに従って外周側から内周側へ向かうように形
成すれば、その回転に伴う慣性および遠心力の作用で空
気等の流体が一層効果的に貫通孔内を流通させられる。
【0011】複数のプレート部材を、膨張・収縮に伴う
径方向の相対移動を許容しつつ一体的に連結する連結手
段は、例えば、複数のプレート部材に径方向に長い長穴
を一中心線まわりに複数形成するとともに、その長穴内
に挿入されてそれ等のプレート部材の周方向の相対移動
を制限しつつ径方向の相対移動可能に連結するボルトや
リベット等の連結部材を有して構成される。また、複数
のプレート部材に径方向の係合溝を一中心線まわりに放
射状に形成するとともに、その複数のプレート部材に形
成された係合溝に跨がって配設されることにより、それ
等のプレート部材を周方向の相対移動を制限しつつ径方
向の相対移動可能に連結するキー部材を有して構成され
る。また、各プレート部材の径方向の相対移動を許容す
るため、板厚方向すなわち一中心線方向の位置決めは弾
性的に行われることが望ましく、板ばねやウェーブワッ
シャなどの弾性挟圧部材を有して連結手段を構成するこ
とが望ましい。なお、かかる連結手段は径方向の相対移
動を許容する状態で一体的に連結するものであれば良
く、周方向すなわち一中心線まわりの相対移動を完全に
阻止するものでも所定の角度範囲で許容するものでも差
し支えない。
【0012】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、車両のエンジンと変速機との間
に配設される変速用の摩擦クラッチ10の断面図で、一
中心線Oまわりにおいて略対称的に構成されているた
め、その一中心線Oの上半分を示したものである。この
摩擦クラッチ10は乾式単板クラッチで、エンジンのク
ランクシャフト12に一体的に固設されたフライホイー
ル14と、そのフライホイール14に連結されて一体的
に回転させられるプレッシャプレート16と、それ等の
フライホイール14とプレッシャプレート16との間で
挟圧されるクラッチディスク18と、そのクラッチディ
スク18の内周部に一中心線O方向の相対移動可能にス
プライン嵌合されて一体的に回転させられる変速機のイ
ンプットシャフト20と、プレッシャプレート16をク
ラッチディスク18に向かって押圧する押圧手段として
のダイヤフラムスプリング22とを有して構成されてい
る。インプットシャフト20は、ベアリング23等を介
してフライホイール14やプレッシャプレート16に対
して一中心線Oまわりの相対回転可能に配設されてお
り、そのインプットシャフト20に相対回転不能に連結
されたクラッチディスク18も、それ等のフライホイー
ル14やプレッシャプレート16に対して一中心線Oま
わりの相対回転可能とされている。
【0013】フライホイール14には、クラッチディス
ク18およびプレッシャプレート16を外周側から跨ぐ
ようにクラッチカバー24が一体的に配設されており、
円環形状のプレッシャプレート16はそのクラッチカバ
ー24に取り付けられている。また、同じく円環形状を
成すダイヤフラムスプリング22は、その径方向の中間
部において一対のピボットリング26を介してクラッチ
カバー24に支持されており、自身のばね力で外周部が
プレッシャプレート16の背面、すなわちクラッチディ
スク18と反対側の面に設けられた突部28に当接させ
られることにより、そのプレッシャプレート16をクラ
ッチディスク18に押圧し、フライホイール14との間
で挟圧する。この挟圧力に基づいて、フライホイール1
4およびプレッシャプレート16とクラッチディスク1
8との間の摩擦力でトルク伝達が行われ、クラッチディ
スク18更にはインプットシャフト20がそれ等のフラ
イホイール14およびプレッシャプレート16と一体回
転させられる。
【0014】一方、インプットシャフト20の外周側に
は、スリーブ30を介して一中心線O方向の移動可能に
レリーズベアリング32が配設されており、図示しない
レリーズフォーク等を介して図の左方向、すなわちクラ
ッチディスク18に接近する方向へ移動させられると、
ダイヤフラムスプリング22の内周部がクラッチディス
ク18に接近させられ、プレッシャプレート16を押圧
している外周部がプレッシャプレート16から離間する
方向へ移動させられる。これにより、ダイヤフラムスプ
リング22からプレッシャプレート16に加えられる押
圧荷重が零となり、上記フライホイール14およびプレ
ッシャプレート16とクラッチディスク18との間のト
ルク伝達が遮断される。なお、レリーズベアリング32
の位置、更にはダイヤフラムスプリング22の内周部の
位置を制御することにより、所定のスリップ状態でクラ
ッチディスク18が回転駆動されるように、フライホイ
ール14およびプレッシャプレート16とクラッチディ
スク18との間の伝達トルク、すなわちダイヤフラムス
プリング22からプレッシャプレート16に加えられる
押圧荷重を制御することもできる。
【0015】図2は、上記プレッシャプレート16の近
傍部分を拡大して示した図で、図3はその右側すなわち
内周側から見た図であり、本実施例のプレッシャプレー
ト16は、前記一中心線Oと略直角な平面で分割された
複数、本実施例では5枚の円環板状のプレート部材36
a〜36e(以下、特に区別しない場合には単にプレー
ト部材36という)を備えて構成されている。これ等の
プレート部材36は、何れも図4に示すように、径方向
の中間位置において径方向に長い長穴38が一中心線O
まわりに等角度間隔(実施例では45°間隔)で8個設
けられているとともに、一中心線Oまわりにおいてそれ
等の長穴38が一致する状態で板厚方向に重ね合わさ
れ、それぞれに連結部材としてリベット40が挿し通さ
れることにより、周方向の相対移動(一中心線Oまわり
の相対回転)が不能で且つ膨張・収縮に伴う径方向の相
対移動を許容する状態で一体的に連結されている。最も
クラッチディスク18側に位置するプレート部材36e
には、そのクラッチディスク18に密着させられる側の
摩擦面に座ぐり穴が設けられ、リベット40の頭部40
aがその座ぐり穴内に収容されるようになっている。ま
た、プレート部材36aとリベット40のかしめ部40
bとの間には、弾性挟圧部材として円環板状の波形スプ
リング42が複数のリベット40に跨がって弾性変形さ
せられた状態で配設され、上記径方向の相対移動を許容
しつつ複数のプレート部材40の板厚方向の位置決めを
行っている。本実施例では、上記長穴38、リベット4
0、および波形スプリング42によって連結手段が構成
されている。
【0016】上記複数のプレート部材36のうち、クラ
ッチディスク18と反対側の背面側に位置して前記突部
28が一体的に設けられるプレート部材36aは、鋳造
などによって製造されるが、他のプレート部材36b〜
36eは、圧延によって得られた金属薄板からプレスの
抜き加工によって容易且つ安価に製造できる。プレート
部材36aについても、突部28を別体に構成すること
により他のプレート部材36b〜36eと同様にプレス
の抜き加工によって製造することができ、その場合は別
体に構成された突部28を溶接などで固設するようにす
れば良い。なお、これ等のプレート部材36の材質は適
宜定められ、従来と同様のFCD(球状黒鉛鋳鉄)やF
C(ねずみ鋳鉄)を用いることも可能であるし、要求さ
れる強度や耐摩耗性などの条件に応じて複数のプレート
部材36a〜36eを互いに異なる材質,板厚で構成す
ることもできる。
【0017】以上のように構成された摩擦クラッチ10
においては、複数のプレート部材36の1枚毎の肉厚す
なわち一中心線O方向の寸法が小さいため、その肉厚方
向の温度差が小さくなり、プレート部材36の1枚毎の
撓み変形量が小さいとともに、プレート部材36の1枚
毎の剛性も肉厚が薄くなった分だけ小さくなるため、ダ
イヤフラムスプリング22の押圧荷重によって撓み変形
が抑制される。また、クラッチディスク18側のプレー
ト部材36、すなわちプレート部材36e側程摩擦熱に
より高温となり、径方向の膨張が大きくなるが、図5に
示すように隣接するプレート部材36d等に対して径方
向の相対移動が許容されるため、そのプレート部材36
e等の熱膨張に起因してプレッシャプレート16が全体
的に撓み変形することもない。これにより、プレッシャ
プレート16の熱による撓み変形が総合的に抑制され、
クラッチディスク18とプレッシャプレート16との接
触面積や、ダイヤフラムスプリング22からプレッシャ
プレート16に加えられる押圧荷重などが略一定に維持
され、クラッチディスク18との間の摩擦熱に起因する
プレッシャプレート16の変形による伝達トルク特性の
変動が抑制される。
【0018】これに対し、図13に示すように鋳造によ
って一体に構成されたプレッシャプレート100を有す
る従来の摩擦クラッチにおいては、摩擦面100a側が
高温になって熱膨張するため、破線で示すようにその摩
擦面100a側が凸となるように撓み変形させられ、ク
ラッチディスクとの接触面積が減少する一方、そのプレ
ッシャプレート100の変形に伴ってダイヤフラムスプ
リング22はレリーズ側へ変形させられる。ダイヤフラ
ムスプリング22の押圧荷重と前記レリーズベアリング
32のストロークとの関係は、図14に示すようにレリ
ーズベアリング32のストロークの増加に伴って押圧荷
重が減少するようになっているのが普通であるため、上
記のようにダイヤフラムスプリング22がレリーズ側へ
変形させられると押圧荷重が減少し、クラッチディスク
との接触面積の減少と相まって伝達可能なトルクが小さ
くなり、高負荷時等に滑りが生じ易くなる。
【0019】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前記実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0020】図6は、前記図3に相当する図で、前記複
数のプレート部材36にそれぞれ内周縁から外周縁まで
達するように径方向の溝50を一中心線Oまわりに放射
状に設けた場合であり、この溝50により複数のプレー
ト部材36間には径方向に貫通する貫通孔が形成される
ため、空気が遠心力の作用でその貫通孔内を流通させら
れるとともに表面積(空気との接触面積)の拡大によっ
て冷却性能が向上し、熱による変形が更に効果的に防止
される。
【0021】図7も、同じく前記図3に相当する図であ
るが、この場合のプレッシャプレート52は一対のプレ
ート部材54aおよび54bによって構成されていると
ともに、それ等のプレート部材54aおよび54bは、
前記実施例と同様に図示しない長穴およびリベット4
0、波形スプリング42により径方向の相対移動可能に
連結されている。また、プレート部材54aには、内周
縁から外周縁まで達する複数の凹所56が一中心線Oま
わりに放射状に形成されているとともに、プレート部材
54bには、凹所56より幅寸法が狭い複数の凸条58
が一中心線Oまわりに放射状に設けられて凹所56内の
中間に位置させられるようになっており、凸条58の両
側にプレッシャプレート52を径方向に貫通する貫通孔
が形成される。この貫通孔により、上記図6の場合と同
様に優れた冷却性能が得られるようになり、熱による変
形が効果的に防止される。
【0022】図8は、前記図2に相当する断面図で、前
記突部28をプレス加工で形成するようにした場合であ
る。図9は、図8におけるリベット40の代わりに、先
端に雄ねじ部60を有するボルト62によって複数のプ
レート部材36を連結する場合で、プレート部材36e
には上記雄ねじ部60が螺合される雌ねじ部64が設け
られているとともに、ボルト62の頭部と波形スプリン
グ42との間にはワッシャ66が配設されている。ボル
ト62は連結手段の一部を構成しており、雌ねじ部64
に雄ねじ部60が完全に螺合されることにより、波形ス
プリング42が所定量だけ撓み変形させられる。
【0023】図10〜図12の実施例は、プレッシャプ
レート70が3枚のプレート部材72a,72b,72
c(以下、特に区別しない場合には単にプレート部材7
2という)によって構成されているとともに、各プレー
ト部材72には径方向の係合溝74が一中心線Oまわり
に放射状に設けられ、その複数のプレート部材72に形
成された係合溝74に跨がって長手状のキー部材76が
配設されることにより、それ等のプレート部材72が周
方向の相対移動不能且つ径方向の相対移動可能に連結さ
れている。複数のプレート部材72は、上記キー部材7
6に対応して外周部の複数箇所に配設された断面略コの
字形状の板ばねから成る弾性挟圧部材78により弾性的
に板厚方向の位置決めが為されているとともに、キー部
材76はその弾性挟圧部材78にかしめなどで一体的に
固設されている。弾性挟圧部材78は、プレート部材7
2aに設けられた係合凹部80内に一端部が係合させら
れることにより、複数のプレート部材72a〜72cを
一体的に連結する状態で離脱不能とされる。この実施例
では、上記係合溝74、キー部材76、および弾性挟圧
部材78を含んで連結手段が構成されている。なお、中
間のプレート部材72bには両面に係合溝74が形成さ
れており、背面側のプレート部材72aには前記突部2
8に相当する突部82が設けられている。上記図11は
前記図2に相当する断面図で、図10は図11の左側す
なわち外周側から見た図であり、図12はプレート部材
72の平面図である。
【0024】以上、本発明の幾つかの実施例を図面に基
づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一具体例
であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,
改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である摩擦クラッチの断面図
である。
【図2】図1の摩擦クラッチのプレッシャプレート付近
を拡大して示す断面図である。
【図3】図2の右側すなわちクラッチの中心側から見た
図である。
【図4】図2のプレッシャプレートを構成しているプレ
ート部材の平面図である。
【図5】図1の実施例において摩擦熱によりプレート部
材が段階的に外周側へ膨張した状態を示す断面図で、図
2に対応する図である。
【図6】本発明の別の実施例を説明する図で、図3に相
当する図である。
【図7】本発明の更に別の実施例を説明する図で、図3
に相当する図である。
【図8】本発明の更に別の実施例を説明する図で、図2
に相当するプレッシャプレートの断面図である。
【図9】本発明の更に別の実施例を説明する図で、図2
に相当するプレッシャプレートの断面図である。
【図10】本発明の更に別の実施例を説明する図で、プ
レッシャプレートの一部をクラッチの外周側から見た図
である。
【図11】図10の実施例におけるプレッシャプレート
の断面図である。
【図12】図10の実施例においてプレッシャプレート
を構成しているプレート部材の平面図である。
【図13】従来の摩擦クラッチにおけるプレッシャプレ
ート付近の断面図である。
【図14】ダイヤフラムスプリングによる押圧荷重とレ
リーズベアリングのストロークとの関係の一例を示す図
である。
【符号の説明】
10:摩擦クラッチ 16,52,70:プレッシャプレート 18:クラッチディスク 22:ダイヤフラムスプリング(押圧手段) 36,36a,36b,36c,36d,36e:プレ
ート部材 38:長穴(連結手段) 40:リベット(連結手段) 42:波形スプリング(連結手段) 54a,54b:プレート部材 62:ボルト(連結手段) 72,72a,72b,72c:プレート部材 74:係合溝(連結手段) 76:キー部材(連結手段) 78:弾性挟圧部材(連結手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一中心線まわりの相対回転可能に配設さ
    れたクラッチディスクおよびプレッシャプレートを備
    え、該一中心線方向において該プレッシャプレートが押
    圧手段によって該クラッチディスクに押圧されることに
    より、それ等の間の摩擦に基づいてトルクを伝達する摩
    擦クラッチにおいて、 前記プレッシャプレートは、前記一中心線と略直角な平
    面で分割された複数の円環板状のプレート部材にて構成
    されているとともに、該複数のプレート部材は、互いに
    重ね合わされ且つ膨張・収縮に伴う径方向の相対移動が
    許容される状態で連結手段により一体的に連結されてい
    ることを特徴とする摩擦クラッチ。
JP23258995A 1995-09-11 1995-09-11 摩擦クラッチ Pending JPH0979286A (ja)

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JP23258995A JPH0979286A (ja) 1995-09-11 1995-09-11 摩擦クラッチ

Applications Claiming Priority (1)

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JP23258995A JPH0979286A (ja) 1995-09-11 1995-09-11 摩擦クラッチ

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JPH0979286A true JPH0979286A (ja) 1997-03-25

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005273788A (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Aisin Seiki Co Ltd クラッチ装置の摩擦プレート
CN103424245A (zh) * 2012-05-22 2013-12-04 苏州工业园区高登威科技有限公司 离合器铆钉测试方法及系统
JP2017509851A (ja) * 2014-03-27 2017-04-06 シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲーSchaeffler Technologies AG & Co. KG 少なくとも2つのクラッチディスクを備えた金属薄板構造のクラッチ

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