JPH0978823A - 可動床装置 - Google Patents

可動床装置

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JPH0978823A
JPH0978823A JP23187595A JP23187595A JPH0978823A JP H0978823 A JPH0978823 A JP H0978823A JP 23187595 A JP23187595 A JP 23187595A JP 23187595 A JP23187595 A JP 23187595A JP H0978823 A JPH0978823 A JP H0978823A
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JP
Japan
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movable floor
movable
speed control
floor
control roller
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JP23187595A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Sakata
博史 坂田
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Daifuku Co Ltd
Original Assignee
Daifuku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動床を人手により押し引き移動させる際
に、その押し引き移動を力強く行って移動速度が早くな
つたとき、可動床と他物との間で、第三者が指を詰める
などの事故が発生する可能性があり、惰走距離が長くて
ストッパー側に強く当接する。 【解決手段】 可動床21,22を手動操作により往復移動
させるとき、ゆっくり移動させたときには、ブレーキ装
置80が制動作用せず、その移動は軽く行える。可動床2
1,22の移動速度が早くなったとき、ブレーキ装置80が
自動的に制動を掛け、可動床21,22は一定以上の速度が
でないことになり、手を離してからの惰走距離も大幅に
短くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば高層住宅
やオフィスなどの建物において、その一階床下、二階床
下(一階天井裏)などのデッドスペースを利用して形成
した床下収納部に対し、その上面開放部を可動床により
開閉するのに採用される可動床装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の可動床装置に使用される
可動床は、たとえばアルミパネルなどにより一枚物に構
成され、そして可動床本体の下方に車輪が設けられてい
る。このような従来構成によると、可動床は、人手によ
り押し引きによって移動されるのであり、そして走行端
でストッパーに当接することで、移動を停止させるよう
に構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来構成によ
ると、可動床を人手により押し引き移動させる際に、そ
の押し引き移動を力強く行って移動速度が早くなつたと
き、可動床と他物との間で、第三者が指を詰めるなどの
事故が発生する可能性があり、さらに惰走距離が長くて
ストッパー側に強く当接するなどの問題があった。
【0004】そこで本発明のうち請求項1記載の発明
は、可動床をゆっくり移動させるときには軽く行え、移
動速度が早くなったときには自動的に制動を掛け得る可
動床装置を提供することを目的としたものである。
【0005】また請求項2記載の発明は、ブレーキ装置
を車輪とは別個に配設した可動床装置を提供することを
目的としたものである。そして請求項5記載の発明は、
ブレーキ装置を車輪と一体的に配設した可動床装置を提
供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の可動床装置は、
車輪を介して可動床を移動させることで、床下収納部の
上面開放部を開閉する可動床装置であって、可動床側
に、移動速度が早いとき制動力が高くなるブレーキ装置
を設けたことを特徴としたものである。
【0007】したがって請求項1の発明によると、可動
床を、手動操作により前後方向に往復移動させること
で、上面開放部の開閉を行える。そして上面開放部を開
放することで、床下収納部に対する物品(被収納物)の
入出庫を行え、また上面開放部を閉塞することで、上段
可動床を生活に使用し得る。このように、可動床を手動
操作により往復移動させるときで、可動床をゆっくり移
動させたときには、ブレーキ装置が制動作用しないこと
から、その移動は軽く行える。また可動床の移動速度が
早くなったときには、ブレーキ装置が自動的に制動を掛
けることになって、可動床は一定以上の速度がでないこ
とになり、さらに手を離してからの惰走距離も大幅に短
いものになる。
【0008】また本発明の請求項2記載の可動床装置
は、上記した請求項1記載の構成において、ブレーキ装
置を、可動床側に移動自在に取り付けられかつ構築物側
の案内面上で転動自在な速度制御用ローラと、この速度
制御用ローラを案内面側へ移動付勢する付勢具とにより
構成したことを特徴としたものである。
【0009】したがって請求項2の発明によると、可動
床を、手動操作により往復移動させているときに、ブレ
ーキ装置においては、付勢具の付勢力により案内面上に
圧接している速度制御用ローラを、この案内面上におい
てほぼ均一な圧接力で転動し得る。そして可動床を移動
させたときには、車輪走行面上に圧接している速度制御
用ローラを、スリップが生じることなく回転し得る。
【0010】そして本発明の請求項3記載の可動床装置
は、上記した請求項2記載の構成において、案内面を車
輪走行面により形成するとともに、可動床側に対して速
度制御用ローラを昇降自在に取り付け、この速度制御用
ローラを車輪走行面上で転動自在に構成したことを特徴
としたものである。
【0011】したがって請求項3の発明によると、車輪
走行面を兼用して速度制御用ローラを転動し得る。さら
に本発明の請求項4記載の可動床装置は、上記した請求
項2記載の構成において、案内面を構築物側の側面によ
り形成するとともに、可動床側に対して速度制御用ロー
ラを接近離間自在に取り付け、この速度制御用ローラを
側面上で転動自在に構成したことを特徴としたものであ
る。
【0012】したがって請求項4の発明によると、側面
上で転動する左右の速度制御用ローラにより、可動床の
左右方向での位置決めを兼用し得、以てガイド溝の省略
も可能にし得る。
【0013】しかも本発明の請求項5記載の可動床装置
は、上記した請求項1記載の構成において、ブレーキ装
置を車輪軸に連動したことを特徴としたものである。し
たがって請求項5の発明によると、ブレーキ装置をコン
パクトに配設し得る。
【0014】また本発明の請求項6記載の可動床装置
は、上記した請求項1記載の構成において、可動床を上
下複数段に設け、各段ごとに移動自在に構成したことを
特徴としたものである。
【0015】したがって請求項6の発明によると、各可
動床を、手動操作により各別に前後方向に往復移動させ
ることで、目的とする上面開放部の開閉を行える。そし
て本発明の請求項7記載の可動床装置は、上記した請求
項1記載の構成において、可動床を上下複数段に設け
て、各段ごとに移動自在に構成し、ブレーキ装置を、可
動床側に昇降自在に取り付けられかつ車輪走行面上で転
動自在な速度制御用ローラと、この速度制御用ローラを
車輪走行面側へ移動付勢する付勢具とにより構成し、上
段可動床の速度制御用ローラは、下段可動床の上面の上
方まで位置するとともに、下段可動床の上面との間に隙
間を形成したことを特徴としたものである。
【0016】したがって請求項7の発明によると、速度
制御用ローラは十分な作用幅を取って車輪走行面側へ作
用させ得、しかも隙間によって、上段可動床の速度制御
用ローラが、下段可動床の上面に干渉するのを防止し得
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
高層住宅に採用した状態として図1〜図7に基づいて説
明する。
【0018】図2〜図5において、1は建屋(構築物)
で、階層を形成する床2や室区画壁または外壁となる側
壁3などにより複数の室が区画形成され、ここでは和室
10とダイニングルーム15とが示されている。前記和室10
における床2の所定箇所には、床面側を上面開放部11と
して、平面視において矩形状の床下収納部12が形成さ
れ、また前記ダイニングルーム15における床2の所定箇
所には、床面側を上面開放部16として、平面視において
矩形状の床下収納部17が形成されている。
【0019】前記和室10における床2上には床板13が敷
設され、また床下収納部12の左右方向での両方の開口縁
には段部14が形成されている。そして段部14の部分に
は、前記ダイニングルーム15における床2上に連なる床
板18が敷設されている。
【0020】可動床装置20は、上下で二段(複数段)の
可動床、すなわち和室10用の上段可動床21と、ダイニン
グルーム15用の下段可動床22を有し、これら可動床21,
22は両室10,15間において、床板13,18上で転動自在な
車輪(後述する。)を介して各段ごとに移動自在に構成
されている。そして上段可動床21は和室10の上面開放部
11を開閉させるものであり、また下段可動床22はダイニ
ングルーム15の上面開放部16を開閉させるものである。
【0021】前記上段可動床21と下段可動床22とは、そ
の床部材を異にするが、他の構成物はほぼ同様の構成で
あり、以下に図1、図4〜図7において、同一状構成物
に同一符号を付して、同時に説明する。
【0022】すなわち可動床21,22の本体23は金属製で
あって、左右一対のフレーム30と、両フレーム30の相対
向した遊端部間に着脱固定具を介して連結された前後一
対の側ビーム40と、両フレーム30の相対向した中間部間
に着脱固定具を介して連結された中ビーム41と、前後で
相対向したビーム40,41間に上方からの落とし込むこと
で、これらビーム40,41間を連結させる左右複数本のサ
ブビーム70などにより枠組状に形成されている。ここで
中ビーム41は、前後一対を一組として前後二組(単数組
または複数組)が設けられる。
【0023】前記フレーム30は、縦板部31と、この縦板
部31の上端から内側に折曲した横板部32とにより逆向き
のL型材状に形成されている。そしてビーム40,41の連
結相当部においては、その縦板部31に複数のボルト孔33
が形成されるとともに貫通孔34が形成され、さらに横板
部32に切り欠き35が形成されている。
【0024】各ビーム40,41は、天板部42と、外側板部
43と、内側板部44と、底板部45とを有する状態で、矩形
筒状体に折り曲げ形成されている。そして天板部42から
外側板部43に亘ってのコーナ部には、サブビーム50が係
合自在な落とし込み用スリット46が、左右方向(長さ方
向)の複数箇所に形成されている。さらに外側板部43と
内側板部44には、前後で連通状態となる貫通孔47,48
が、左右方向の複数箇所に形成されている。
【0025】各ビーム40,41には、その両端に連結用ブ
ラケット50が一体化されている。この連結用ブラケット
50は、高い寸法の外位縦板部51と、この外位縦板部51の
下端から内側に折曲した底板部52と、この底板部52の内
端から上側に折曲した低い寸法の内位縦板部53とにより
U型材状に形成されている。そして内位縦板部53の前後
端部には下方への段部54が形成されている。
【0026】前記側ビーム40は、前後の外側に位置され
た段部54に対して、その両端が嵌め込み状に位置され、
その両端が外位縦板部51の内側面に当接されて溶接によ
り一体化されている。また一対の中ビーム41は、両段部
54に振り分けられて、その両端が嵌め込み状に位置さ
れ、その両端が外位縦板部51の内側面に当接されて溶接
により一体化されている。これによりビーム40,41の両
端に連結用ブラケット50が一体化される。
【0027】そして外位縦板部51の内側面でビーム40,
41内に位置される上下二箇所には、外位縦板部51の外側
面に開放されたナット体55が溶接により固定されてい
る。したがって外位縦板部51の外側面に前記フレーム30
の縦板部31を外側から当て付けたのち、ボルト孔33に外
側から通したボルト(着脱固定具)56をナット体55に螺
合させることで、ビーム40,41は、連結用ブラケット50
に着脱固定具を作用させてフレーム30に連結されること
になる。
【0028】前記連結用ブラケット50に車輪60が取り付
けられる。すなわち、連結用ブラケット50の前後方向中
央部分において、両縦板部51,53には車軸用孔57が形成
されるとともに、底板部52には車輪通し部58が貫通形成
されている。そして車輪60は、両縦板部51,53間でかつ
下部を車輪通し部58に通して配置され、ボルトナット形
式の車輪軸61は、車輪通し部58や貫通孔34を利用して配
置されている。
【0029】したがって連結用ブラケット50を利用して
配設される車輪60は、可動床21,22の高さ(厚さ)を低
くしながらも大径のものを採用し得る。そして車輪60
は、上面開放部11,16の縁部において、たとえば硬質木
材からなる床板13,18の上面により形成される車輪走行
面13a,18a上に載置されて、これら車輪走行面13a,
18a上で転動自在に構成される。その際に床板13,18に
は、少なくとも一側の車輪60群を案内するためのガイド
溝19が必要に応じて形成されている。
【0030】前記サブビーム70は、天板部71と、左右の
側板部72と、左右の底板部73とにより下面開放のC型材
に形成されており、そして長さ方向の両端には、側板部
72と底板部73の一部を欠如することで、下方への係止片
74が形成されている。したがって、係止片74を落とし込
み用スリット46に上方から落とし込むことで、前後で相
対向したビーム40,41、41,41間に、それぞれ左右複数
本のサブビーム70が配設される。
【0031】以上により、可動床21,22の本体23が枠組
状に形成される。なお、側ビーム40の前後端で対角位置
間には、ブラケット65を介してブレース66が襷状に配設
されている。
【0032】そして本体23上に下地材75が敷設され、ビ
スなどを介して固定される。さらに前記本体23の外縁で
上位コーナ部には縁部材76が取り付けられる。この縁部
材76は木製で額縁状に形成され、その際に断面逆L字形
状で、前記下地材75の上面からフレーム30や側ビーム40
の外面に亘って当てがわれ、そしてビスなどを介して本
体23側に固定される。
【0033】前記上段可動床21においては、上述した額
縁状の縁部材76内でかつ下地材(可動床本体23)75上
に、畳(床部材の一例)77が敷設されている。また下段
可動床22においては、縁部材76内でかつ下地材75上に、
フローリング(床部材の一例)78が敷設されている。
【0034】図1、図4〜図6に示すように、上記の両
可動床21,22において、その可動床本体23側で車輪60と
は別個の位置には、移動速度が早いとき制動力が高くな
る速度制御用ローラ装置(ブレーキ装置の一例。)80が
設けられる。
【0035】すなわち前記フレーム30の長さ方向の中央
部分には、左右方向の支軸81を介して揺動フレーム82が
取り付けられている。この揺動フレーム82は、前後方向
の一端側が支軸81を介してフレーム30側に取り付けら
れ、そして前後方向の中間部には、左右方向のローラ軸
83を介して速度制御用ローラ84が設けられている。ここ
で速度制御用ローラ84としては、その回転速度が早いと
きに、遠心力などによりパッドを移動させて制動させる
形式などが採用される。
【0036】そして揺動フレーム82の前後方向の他端側
と前記フレーム30との間には、ばね受け85,86を介して
圧縮ばね87が介在され、この圧縮ばね87により、前記揺
動フレーム82を介して速度制御用ローラ84を下降付勢す
る付勢具が構成される。この速度制御用ローラ84は、案
内面の一例である前記車輪走行面13a,18a上で転動自
在に配置され、ここでローラ長さは、その内端側が上面
開放部11,16に臨むように設定され、以て上段可動床21
の速度制御用ローラ84は、下段可動床22の上面22aの上
方まで位置されることになる。
【0037】これにより、速度制御用ローラ84は十分な
作用幅を取って車輪走行面13a,18a側へ作用させ得
る。その際に、上段可動床21の速度制御用ローラ84が、
下段可動床22の上面22aに干渉するのを防止するため
に、すなわち速度制御用ローラ84の下位面と上面22aと
の間に隙間Sが形成されるように、上段の車輪走行面18
aに対して下段可動床22の上面22aが下位となるように
設定されている。
【0038】上記した81〜87により構成される速度制御
用ローラ装置80は、可動床本体23側に昇降自在に取り付
けられ、そして車輪走行面13a,18a上で転動自在な速
度制御用ローラ84が、圧縮ばね87によって車輪走行面13
a,18a側へ下降付勢されることになる。
【0039】以下に、上記した実施の形態における作用
を説明する。まず、床下収納部12,17の部分に可動床2
1,22を施工する作業を説明する。搬入前において可動
床本体23は、速度制御用ローラ装置80が取り付けられた
フレーム30、連結ブラケット50を介して車輪60が取り付
けられた側ビーム40、連結ブラケット50を介して車輪60
が取り付けられた中ビーム41、サブビーム70、下地材7
5、縁部材76、畳77、フローリング78とに分解されてお
り、これらが分解されたまま床下収納部12,17の近くの
床2上に搬入される。したがって搬入は、例え狭い経路
であったとしても、容易に迅速に行える。
【0040】次いで可動床本体23の組み立てが行われ
る。すなわち、連結用ブラケット50における外位縦板部
51の外側面にフレーム30の縦板部31を外側から当て付け
たのち、ボルト孔33に外側から通したボルト56をナット
体55に螺合させ、締め付けることで、両フレーム30の相
対向した遊端部間に前後一対の側ビーム40が連結され
る。これに前後して、同様にボルト56を作用させること
で、両フレーム30の相対向した中間部間に前後一対の中
ビーム41が連結される。そして対角位置にあるブラケッ
ト65間にブレース66が配設される。その後、前後で相対
向したビーム40,41、41,41間に、それぞれ複数のサブ
ビーム70を落とし込みにより配設することで、可動床本
体23を枠組状に組み立て得る。
【0041】次いで本体23上に下地材75を敷設(貼り付
け)し、ビスなどを介して本体23に固定させ、そして本
体23の外縁で上位コーナ部に縁部材76を当てがい、ビス
などを介して本体23側に固定させる。その後、縁部材76
内でかつ下地材75上に畳77を敷設することで、上段可動
床21の組み立て施工を終え、また縁部材76内でかつ下地
材75上にフローリング78を敷設することで、下段可動床
22の組み立て施工を終える。
【0042】上記のように構成された可動床21,22は、
手動操作により各別に前後方向に往復移動させ得、以て
上面開放部11,16の開閉を行える。その際に可動床21,
22の往復移動は、大径の車輪60を車輪走行面13a,18a
上において転動させることで、軽くかつ静かに、しかも
ガイド溝19に案内されることにより一定経路上で行われ
る。
【0043】この場合、上段可動床21をダイニングルー
ム15側に移動させて和室10側の上面開放部11を開放させ
ることで、床下収納部12に対する物品(被収納物)の入
出庫を行え、そして上段可動床21を和室10側に移動させ
て上面開放部11を閉塞させることで、木製の縁部材76と
畳77とにより、上段可動床21上などを日本間として生活
に使用し得る。
【0044】また下段可動床22を和室10側に移動させて
ダイニングルーム15の上面開放部16を開放させること
で、床下収納部17に対する物品(被収納物)の入出庫を
行え、そして下段可動床22をダイニングルーム15側に移
動させて上面開放部16を閉塞させることで、フローリン
グ78などにより、下段可動床22上などを洋間として生活
に使用し得る。
【0045】上述したように、可動床21,22を、手動操
作により各別に前後方向に往復移動させているときに、
速度制御用ローラ装置80においては、圧縮ばね87の付勢
力により車輪走行面13a,18a上に圧接されている速度
制御用ローラ84が、この車輪走行面13a,18a上におい
てほぼ均一な圧接力で、スリップが生じることなく転動
される。
【0046】そして可動床21,22をゆっくり移動させた
ときには、速度制御用ローラ84が制動作用しないことか
ら、その移動は軽く行える。また可動床21,22の移動速
度が早くなったときには、車輪走行面13a,18a上に圧
接されている速度制御用ローラ84が、ローラ軸83の周り
に早い回転速度で回転されることになり、これにより速
度制御用ローラ84内に組み込まれているパッドが遠心力
などにより移動され、以て自動的に制動を掛けることに
なって、可動床21,22は一定以上の速度がでないことに
なり、さらに手を離してからの惰走距離も大幅に短いも
のになる。
【0047】上記した実施の形態では、上段可動床21の
床部材として畳77を、下段可動床22の床部材としてフロ
ーリング78を示したが、これは上段可動床21の床部材と
してフローリング78を、下段可動床22の床部材として畳
77を採用してもよく、さらには、可動床21,22ともに畳
77やフローリング78を採用してもよい。また着脱固定具
としてボルト56を示したが、これは楔形式の着脱固定具
や係合形式の着脱固定具などであつてもよい。
【0048】上記した実施の形態では、上下二段(複数
段)の可動床21,22を配設した形式を述べたが、これ
は、たとえば和室10側にのみ床下収納部12を形成し、そ
してダイニングルーム15側はスキップフロアまたは通常
のフローリングとして、一枚の可動床21を採用する形式
であってもよい。また上下二段(複数段)の可動床21,
22を配設したとき、たとえばダイニングルーム15にスキ
ップフロアを形成して、下段可動床22により必要時のみ
スキップフロアを閉塞させる形式であってもよい。
【0049】上記した実施の形態で示すように、車輪60
を介して可動床21,22を移動させることで、床下収納部
12,17の上面開放部11,16を開閉する可動床装置20にお
いては、以下の構成により別な効果も期待し得る。
【0050】(イ)金属製の可動床本体23を、左右一対
のフレーム30と、両フレーム30の相対向した遊端部間に
ボルト(着脱固定具)56を介して連結した前後一対の側
ビーム40と、両フレーム30の相対向した中間部間にボル
ト(着脱固定具)56を介して連結した中ビーム41とによ
り枠組状に形成し、各ビーム40,41は、その両端に一体
化した連結用ブラケット50にボルト(着脱固定具)56を
作用させてフレーム30に連結するとともに、これら連結
用ブラケット50に車輪60を取り付け、前記可動床本体23
上に畳(床部材)77やフローリング(床部材)78を設け
て可動床21,22を構成している。
【0051】この構成によると、床下収納部12,17の部
分に可動床装置20を施工する際に、可動床本体22を複数
の部品30,40,41,70に分解したまま床下収納部12,17
の近くに搬入でき、したがって搬入は、例え狭い経路で
あったとしても、容易に迅速に行うことができる。また
可動床本体23の組み立ては、ボルト(着脱固定具)56に
よりフレーム30と各ビーム40,41とを連結することで枠
組状に行うことができ、その後、畳(床部材)77やフロ
ーリング(床部材)78を敷設することで、可動床装置20
を施工できる。
【0052】そしてフレーム30と各ビーム40,41とを連
結するための連結用ブラケット50を車輪60の取り付けに
兼用したことで、部品点数の減少による組立性を向上で
き、荷重がフレーム30に直接に掛からなくなって強度を
落として軽量化できるともに、車輪ブラケットが不要に
なって、車輪60として、可動床21,22の高さ(厚さ)を
低くしながらも大径のものを採用でき、可動床21,22の
往復移動は、軽くかつ静かに行うことができる。
【0053】(ロ)連結用ブラケット50を、外位縦板部
51と内位縦板部53とを有するU型材により形成するとと
もに、各ビーム40,41は、その両端を外位縦板部51の内
側面に当接して連結用ブラケット50に一体化し、左右一
対のフレーム30を、縦板部31と、この縦板部31の上端か
ら内側に折曲した横板部32とからなる逆向きL型材によ
り形成し、ビーム40,41とフレーム30との連結は、縦板
部31の内側面に外位縦板部51の外側面に当接したのち両
縦板部31,51間にボルト(着脱固定具)56を作用させて
行っている。
【0054】この構成によると、フレーム30を単純なL
型の曲げ部材で形成できるとともに、寸法も短くでき、
軽量化を促進できる。 (ハ)前後で相対向したビーム40,41間を、これらビー
ム40,41に左右複数本のサブビーム70を上方からの落と
し込んで連結している。
【0055】この構成によると、サブビーム70の配設を
簡単な作業で容易に行うことができ、しかも十分な強度
を期待できる。次に、本発明の別の実施の形態を、図8
に基づいて説明する。
【0056】すなわち速度制御用ローラ84の案内面が建
屋(構築物)1側の側面、たとえば側壁3の側面3aに
より形成されている。そして前記速度制御用ローラ装置
80は、支軸81やローラ軸83を上下方向として、フレーム
30における縦板部31の外面に横向きに取り付けられ、以
て可動床21,22側に対して速度制御用ローラ84が横方向
で接近離間自在に取り付けられるとともに、この速度制
御用ローラ84は側面3a上で転動自在に構成されてい
る。
【0057】この別の実施の形態によると、左右の速度
制御用ローラ84により、可動床21,22の左右方向での位
置決めを兼用し得、以てガイド溝19の省略も可能にし得
る。次に、本発明のさらに別の実施の形態を、図9に基
づいて説明する。
【0058】すなわちブレーキ装置が、車輪軸61に連動
された回転式ダンパー90により構成されている。この、
さらに別の実施の形態によると、ブレーキ装置をコンパ
クトに配設し得る。ここで回転式ダンパー90はシリコン
オイルの粘性抵抗を利用するもので、通常から常に制動
トルクが車輪軸61にかけられており、そして車輪軸61に
連動された軸を回転させようとしたとき、その回転速度
に応じて制動トルクが増加されて、自動的に制動され
る。
【0059】なお車輪軸61に連動されるブレーキ装置と
しては、ガバナ式ブレーキ装置を採用することも可能で
ある。また車輪60の内部にロータリーアブソーバを組み
込む形式であってもよい。
【0060】
【発明の効果】上記した本発明の請求項1によると、可
動床を手動操作により往復移動させるときで、可動床を
ゆっくり移動させたときには、ブレーキ装置が制動作用
しないことから、その移動を軽く円滑に行うことができ
る。また可動床の移動速度が早くなったときには、ブレ
ーキ装置で自動的に制動を掛けることができ、可動床は
一定以上の速度がでないことになり、さらに手を離して
からの惰走距離も大幅に短いものにできる。したがっ
て、可動床と他物との間で、第三者が指を詰めるなどの
事故が発生する可能性を減少でき、さらに惰走によりス
トッパー側に強く当接することを防止できる。
【0061】また上記した本発明の請求項2によると、
可動床を往復移動させているときにブレーキ装置におい
ては、付勢具の付勢力により案内面上に圧接している速
度制御用ローラを、この案内面上においてほぼ均一な圧
接力でスリップが生じることなく転動できる。
【0062】そして上記した本発明の請求項3による
と、車輪走行面を兼用して速度制御用ローラを転動で
き、構造を簡素化できる。さらに上記した本発明の請求
項4によると、側面上で転動する左右の速度制御用ロー
ラにより可動床の左右方向での位置決めを兼用できて、
可動床の移動を円滑に行うことができ、そしてガイド機
構を省略できる。
【0063】しかも上記した本発明の請求項5による
と、ブレーキ装置を車輪と一体的にコンパクトに配設で
きる。また上記した本発明の請求項6によると、各可動
床を手動操作により各別に前後方向に往復移動させるこ
とで、目的とする上面開放部の開閉を行うことができ
る。
【0064】そして上記した本発明の請求項7による
と、速度制御用ローラは十分な作用幅を取って車輪走行
面側へ作用できて、正確な回転を行うことができ、しか
も隙間によって、上段可動床の速度制御用ローラが下段
可動床の上面に干渉するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、可動床装置
の一部切り欠き側面図である。
【図2】同可動床装置を配設した構築物の縦断側面図で
ある。
【図3】同可動床装置を配設した構築物の横断平面図で
ある。
【図4】同可動床装置における可動床の一部切り欠き平
面図である。
【図5】同可動床装置の一部切り欠き正面図である。
【図6】同可動床装置の要部の縦断側面図である。
【図7】同可動床装置の要部の一部切り欠き平面図であ
る。
【図8】本発明の別な実施の形態を示し、可動床装置の
要部の縦断正面図である。
【図9】本発明のさらに別な実施の形態を示し、可動床
装置の要部の平面図である。
【符号の説明】
1 建屋(構築物) 3 側壁 3a 側面(案内面) 10 和室 11 上面開放部 12 床下収納部 13a 車輪走行面(案内面) 15 ダイニングルーム 16 上面開放部 17 床下収納部 18a 車輪走行面(案内面) 20 可動床装置 21 上段可動床 22 下段可動床 22a 上面 23 可動床本体 30 フレーム 40 側ビーム 41 中ビーム 46 落とし込み用スリット 50 連結用ブラケット 55 ナット体 56 ボルト(着脱固定具) 60 車輪 61 車輪軸 70 サブビーム 74 係止片 75 下地材 76 縁部材 77 畳(床部材) 78 フローリング(床部材) 80 速度制御用ローラ装置(ブレーキ装置) 82 揺動フレーム 83 ローラ軸 84 速度制御用ローラ 87 圧縮ばね(付勢具) 90 回転式ダンパー(ブレーキ装置) S 隙間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を介して可動床を移動させること
    で、床下収納部の上面開放部を開閉する可動床装置であ
    って、可動床側に、移動速度が早いとき制動力が高くな
    るブレーキ装置を設けたことを特徴とする可動床装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキ装置を、可動床側に移動自在に
    取り付けられかつ構築物側の案内面上で転動自在な速度
    制御用ローラと、この速度制御用ローラを案内面側へ移
    動付勢する付勢具とにより構成したことを特徴とする請
    求項1記載の可動床装置。
  3. 【請求項3】 案内面を車輪走行面により形成するとと
    もに、可動床側に対して速度制御用ローラを昇降自在に
    取り付け、この速度制御用ローラを車輪走行面上で転動
    自在に構成したことを特徴とする請求項2記載の可動床
    装置。
  4. 【請求項4】 案内面を構築物側の側面により形成する
    とともに、可動床側に対して速度制御用ローラを接近離
    間自在に取り付け、この速度制御用ローラを側面上で転
    動自在に構成したことを特徴とする請求項2記載の可動
    床装置。
  5. 【請求項5】 ブレーキ装置を車輪軸に連動したことを
    特徴とする請求項1記載の可動床装置。
  6. 【請求項6】 可動床を上下複数段に設け、各段ごとに
    移動自在に構成したことを特徴とする請求項1記載の可
    動床装置。
  7. 【請求項7】 可動床を上下複数段に設けて、各段ごと
    に移動自在に構成し、ブレーキ装置を、可動床側に昇降
    自在に取り付けられかつ車輪走行面上で転動自在な速度
    制御用ローラと、この速度制御用ローラを車輪走行面側
    へ移動付勢する付勢具とにより構成し、上段可動床の速
    度制御用ローラは、下段可動床の上面の上方まで位置す
    るとともに、下段可動床の上面との間に隙間を形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の可動床装置。
JP23187595A 1995-09-11 1995-09-11 可動床装置 Pending JPH0978823A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020169504A (ja) * 2019-04-04 2020-10-15 富士ゼロックス株式会社 床構造

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