JPH097629A - チューブ状電池 - Google Patents

チューブ状電池

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JPH097629A
JPH097629A JP7147767A JP14776795A JPH097629A JP H097629 A JPH097629 A JP H097629A JP 7147767 A JP7147767 A JP 7147767A JP 14776795 A JP14776795 A JP 14776795A JP H097629 A JPH097629 A JP H097629A
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  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】配管内を移動するような用途に用いるマイクロ
マシンの電源などとして有用なチューブ状電池を提供す
る。 【構成】正極２と負極４とをセパレーター３で隔離して
同心円状に積層した電池本体５を可撓性外筒１０で被覆
する。この場合、外径が５ｍｍ以下であることが好まし
く、更に正極又は負極をファイバー状にして中心部に配
し、これを負極又は正極がセパレーターを介して被覆す
る構造とすることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、配管内を移動するマイ
クロマシンの電源などとして利用できる可撓性を有する
チューブ状の電池に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、円筒型、コイン型、シート型
等の形状の電池があり、近年の携帯機器の発達に伴い様
々な分野で用いられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、配管内を移動するマイクロマシン等は、小型化を図
るために、電池の収納スペースは限られており、しかも
配管内を移動するには配管の曲がりに応じてある程度可
撓性を有することが求められるが、従来用いられている
円筒型、コイン型、シート型の電池では、このようなマ
イクロマシンへの適用が困難である。
【０００４】本発明は、かかる事情に鑑みなされたもの
で、配管内を移動するような用途に用いるマイクロマシ
ンの電源などとして有用なチューブ状電池を提供するこ
とを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、次のチューブ状電池を提供する。 （１）正極と負極とをセパレーターで隔離して同心円状
に積層した電池本体を可撓性外筒で被覆してなることを
特徴とするチューブ状電池。
【０００６】（２） 外径が５ｍｍ以下である上記
（１）記載のチューブ状電池。 （３） 電池本体が中心部に配したファイバー状正極を
負極がセパレーターを介して被覆する構造である上記
（１）又は（２）記載のチューブ状電池。 （４） 電池本体が中心部に配したファイバー状負極を
正極がセパレーターを介して被覆する構造である上記
（１）又は（２）記載のチューブ状電池。
【０００７】
【作用】本発明のチューブ状電池は、電池本体として、
負極と正極とをセパレーターで隔離して同心円状に積層
した構造とし、この電池本体を可撓性の外筒で被覆する
と共に、望ましくは外筒の外径を５ｍｍ以下として非常
に細いチューブ状としたことにより、可撓性に富み、細
い管内を移動するマイクロマシンの電池として適した構
造としたものである。
【０００８】この場合、中心部にファイバー状の正極又
は負極を配し、このファイバーをセパレーターを介して
負極又は正極が被覆する構造とすることにより、細いチ
ューブ状形態とすることが容易になると共に、より優れ
た可撓性も付与することができる。
【０００９】
【実施例１】以下、図面を参照しながら本発明について
具体的に説明する。図１は、本発明のチューブ状電池の
一例を示す断面図、図２は、本発明のチューブ状電池の
一例を示す側面図である。
【００１０】本例のチューブ状電池は、ニッケル／カド
ミウム二次電池として構成した例を説明する。本発明の
チューブ状電池は、かかる電池構成に限らず、その他の
マンガン電池、アルカリ電池、リチウム電池、酸化銀電
池などの一次電池、ニッケル／水素電池等の二次電池と
しても勿論よい。
【００１１】このチューブ状電池１は、中心部にファイ
バー状のニッケル正極２を有し、このニッケル正極２の
周囲をアルカリ水溶液等を含んだセパレーター３で被覆
し、セパレーター３を更に負極活物質としてのカドミウ
ム膜４ａとこれを成膜した導電性基板４ｂとからなる負
極４でカドミウム膜４ａを内側にして被覆し、正極２と
負極４とをセパレーター３で隔離した構造で、これらに
より電池本体５を構成しており、更にこの電池本体５を
可撓性の外筒１０で被覆したものである。図２に示すよ
うに、本チューブ状電池１は細長いチューブ状になって
おり、両端にそれぞれ負極用端子４ｃと正極用端子２ａ
とを設けている。
【００１２】ここで、ニッケル正極２は、多孔質ニッケ
ル細線に水酸化ニッケル粉を含浸させるか、水酸化ニッ
ケル粉末焼結体等で構成することができる。また、カド
ミウム膜４ａは、金属カドミウム、カドミウム系合金な
どを使用することができ、その成膜法は、特に制限され
ないが、例えばカドミウム板よりなる金属ターゲットを
用いて、Ａｒを主とする不活性ガス雰囲気下でスパッタ
リングを行う方法を採用することができる。
【００１３】あるいは、イオンプレーティング法でカド
ミウム膜を基板面に厚く成膜することができ、これによ
り、厚膜に形成してもエネルギー密度が高いカドミウム
金属膜を得ることができる。この場合、付着強度を高め
るため蒸着の後で高温で熱処理することが好ましい。こ
のイオンプレーティング法は、通常の方法を採用するこ
とができ、例えば一般の直流法、高周波法、クラスタイ
オンビーム法、熱陰極法等を採用することができるが、
中でも高周波法が好ましい。
【００１４】基板４ｂの種類は、用途などに応じて適宜
選択することができ、例えばＮｉ板を用いることができ
る。また、蒸着の際の基板の温度は、常温〜５００℃程
度とすることができる。成膜する際の膜厚は、カドミウ
ム負極が、厚い膜に形成しても充放電容量がそれに応じ
て大きいことから、なるべく厚くすることが好ましい
が、少なくとも５μｍ、好ましくは１０μｍ以上の膜厚
とすることが望ましい。
【００１５】成膜後の熱処理は、金属カドミウムを焼結
するもので、通常１００〜３００°Ｃで３０分〜２４時
間の範囲で行うことができ、この場合の雰囲気は還元雰
囲気とすることが好ましく、具体的には水素雰囲気中で
行うことができる。以上説明した電池本体を被覆する外
筒は、本発明においては、可撓性のものを使用する。可
撓性の材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリアミド、ポリイミド等の可撓性のプラスチッ
ク、天然ゴム、合成ゴムなどのゴム類を挙げることがで
きる。これらの可撓性材料は、一般に絶縁性であるが、
導電性プラスチックなどを用いれば、可撓性材料と導電
性基板とを兼用することも可能である。
【００１６】可撓性外筒の被覆方法としては、例えば押
出成形、塗装、ディッピングなど種々の方法を採用する
ことができる。本発明のチューブ状電池は、好ましくは
外径を５ｍｍ以下とし、可撓性とならしめている。この
ため、上述した各構成部材の厚さは、正極の外径は、例
えば３００〜２０００μｍ、セパレーターの厚さは、例
えば５０〜２００μｍ、負極の厚さは、例えば５０〜８
００μｍ、外筒の厚さは、例えば５０〜５００μｍ程度
とすることがよい。
【００１７】また、本チューブ状電池の長さは、特に限
定されず、用途に応じて適宜選定することができる。一
般には数ｃｍ〜数十ｃｍの範囲で使用でき、電圧を高く
するために直列に多数連結することもできる。更に、上
記例ではチューブの中心に正極を配した構造を示した
が、正極と負極とをセパレーターで隔離して渦巻き状に
巻いた構造としても差し支えない。
【００１８】
【実施例２】本発明における図１、図２に示したチュー
ブ電池を、リチウム二次電池を基本とする実施例につい
て説明する。このチューブ状電池１は、中心部にはファ
イバー状の酸化コバルト正極２を有し、この酸化コバル
ト正極２の周囲をポリプロピレンカーボネートとジメト
キシエタンとリチウム塩等よりなる電解質液を含んだセ
パレーター３で被覆し、セパレーター３を更に金属リチ
ウム膜４ａとこれを成膜した導電性基板４ｂとからなる
負極４でリチウム膜４ａを内側にして被覆し、正極２と
負極４とをセパレーター３で隔離した構造で、これらに
より電池本体５を構成しており、更にこの電池本体５を
可撓性の外筒１０で被覆したものである。
【００１９】ここで、酸化コバルト正極２は、多孔質ニ
ッケル細線に酸化コバルト粉を含浸させたり、酸化コバ
ルト粉末焼結体をファイバ状にしたもの、あるいは成形
用樹脂を含ませて押出し成型した後、樹脂分を酸化雰囲
気中で熱処理して除去することにより、ファイバー状の
正極焼結体を作製したものを採用することができる。
【００２０】また、負極４を構成するリチウム膜４ａの
成膜法は、特に制限されないが、例えばリチウム金属を
蒸発源とする真空蒸着法が簡便である。基板４ｂの種類
は、用途などに応じて適宜選択することができるが、例
えば、炭素材を用いるのがリチウム負極との適合性から
最も良い。炭素材基板を形成するには、グラファイト板
等を、ターゲット材として、不活性ガス雰囲気中でスパ
ッタリング法により形成する。
【００２１】さらに、電池本体５を被覆するための外筒
は可撓性のある材料、たとえば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリアミド、ポリイミド等のプラスチック材
料あるいはゴム類等によって形成される。本発明のチュ
ーブ状電池は上記実施例に限定されるものではない。例
えば、上記例では正極を中心にファイバー状にして配し
たが、正極と負極とを逆にすることも勿論可能であり、
また、電池本体を構成する電池の種類も上記説明で記述
した以外のものも当然適用できる。
【００２２】
【発明の効果】本発明のチューブ状電池は、可撓性を有
するので、例えば配管内を移動するマイクロマシン等の
電源電池などとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のチューブ状電池の一例を示す断面図で
ある。
【図２】本発明のチューブ状電池の一例を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
１ チューブ状電池 ２ 正極 ３ セパレーター ４ 負極 ４ａ 負極活物質膜 ４ｂ 導電性基板 ５ 電池本体 １０ 可撓性外筒

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】正極と負極とをセパレーターで隔離して同
    心円状に積層した電池本体を可撓性外筒で被覆してなる
    ことを特徴とするチューブ状電池。
  2. 【請求項２】外径が５ｍｍ以下である請求項１記載のチ
    ューブ状電池。
  3. 【請求項３】電池本体が中心部に配したファイバー状正
    極を負極がセパレーターを介して被覆する構造である請
    求項１又は２記載のチューブ状電池。
  4. 【請求項４】電池本体が中心部に配したファイバー状負
    極を正極がセパレーターを介して被覆する構造である請
    求項１又は２記載のチューブ状電池。
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