JPH0976127A - 油圧バルブのスプール製造方法 - Google Patents

油圧バルブのスプール製造方法

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JPH0976127A
JPH0976127A JP26250095A JP26250095A JPH0976127A JP H0976127 A JPH0976127 A JP H0976127A JP 26250095 A JP26250095 A JP 26250095A JP 26250095 A JP26250095 A JP 26250095A JP H0976127 A JPH0976127 A JP H0976127A
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JP
Japan
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spool
rod
shaped member
bar
hardened layer
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Pending
Application number
JP26250095A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasunoshin Oosaka
大坂安之進
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産時間を短縮でき、コストダウンが可能と
なる油圧バルブのスプール製造方法を提供することであ
る。 【解決手段】 油圧バルブのスプールの製造方法が、棒
状部材あるいは棒状部材をスプールの長さに切断した部
材の表層部に、薄い硬化層を形成する工程と、硬化層が
形成されたこれら部材を、スプール形状に加工する工程
とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油圧バルブのス
プール製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に、油圧バルブのスプールを製造す
る工程を示す。まず、はだ焼鋼や、焼入れが可能な中炭
素鋼などで形成された棒状部材をスプールの長さに切断
する。そして、これら切断されたものに、例えば図6に
示すような環状溝2や切り欠き3を切削し、さらに、バ
リ取りなどして洗浄する。(加工工程A) このようにして加工されたスプール1は、特にその表面
を摺動に耐えうるように硬化させなければならない。そ
こで、これら各スプール1に焼入れを行う。例えば、浸
炭性素材からなるスプールは、高温に加熱し浸炭させ、
それを急冷させることで表層部を変態させ硬くする。ま
た、中炭素鋼からなるスプールは高周波加熱し、その表
層部を急冷させて硬くする。さらに、焼戻しを行う。つ
まり、焼入れ後に適当な温度で再加熱し、表層部の粘り
強さを回復させる。(熱処理工程B) なお、スプール1の形状に加工してから熱処理するの
で、環状溝2や切欠き3部分などに曲がりやひずみが生
じてしまう。そのため、仕上げとして、これら曲がりや
ひずみを直さなければならない。(仕上げ工程C)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例の油圧バル
ブのスプール製造方法では、加工工程A→熱処理工程B
→仕上げ工程Cを経て、スプール1を製造している。し
かしながら、熱処理工程Bは、加工工程Aや仕上げ工程
Bのような機械的な工程とは性質が異なり、実際には特
殊工程を経なければならず別の業者に外注することが多
い。そのため、機械的な工程(加工工程Aや仕上げ工程
B)が、熱処理工程Bによって分断されてしまい、生産
時間が長くなってしまう。また、特に棒状部材として浸
炭性素材を用いているときは、その熱処理工程Bに時間
がかかってしまう。さらに、スプール1の形状に加工し
てから熱処理するので、曲がりや歪みが生じやすく、そ
れを直す仕上げ工程にも時間がかかってしまう。また、
曲がりやひずみが生じると、スプール1の精密な寸法管
理も難しくなってしまう。この発明の目的は、上記の問
題点を解決して生産時間を短縮でき、コストダウンが可
能となる油圧バルブのスプールの製造方法を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、油圧バル
ブのスプール製造方法に係り、棒状部材あるいは棒状部
材をスプールの長さに切断した部材の表層部に、熱処理
によって薄い硬化層を形成する工程と、硬化層が形成さ
れたこれら部材を、スプール形状に加工する工程とから
なる点に特徴を有する。そして、この第1の発明では、
まず棒状部材あるいは棒状部材をスプールの長さに切断
した部材の表層部に、熱処理によって薄い硬化層を形成
している。このように棒状のまま熱処理するので、曲が
りやひずみが生じにくくなる。そして、あらかじめ熱処
理されたこれら部材を所望の形状に加工すれば、スプー
ルを完成させることができる。しかも、もし熱処理によ
り曲がりやひずみが生じたととしても、加工工程と連続
してそれを直すことができる。したがって、熱処理工程
によって機械的な工程が中断されることがなく、生産時
間を大幅に短縮することができる。また、熱処理がすん
でからスプール形状に加工するので、完成品の精密な寸
法管理が可能となる。
【0005】第2の発明は、第1の発明において、硬化
層を高周波焼入れによって形成した点に特徴を有する。
つまり、棒状部材あるいはそれをスプールの長さに切断
した部材に焼入れするので形状が簡単であり、高周波焼
入れを行うことができる。そして、高周波焼入れする
と、熱処理工程の時間を短縮でき、また、硬化層の厚さ
を均一にすることができる。第3の発明は、第1あるい
は第2発明において、棒状部材あるいはそれをスプール
の長さに切断した部材は、快削性素材からなる点に特徴
を有する。そして、第3の発明によれば、加工性を向上
させることができ、加工工程の時間を短縮できる。
【0006】
【発明の実施形態】図1〜3に、この発明の実施の形態
を示す。まず棒状部材4を用意するが、ここでは棒状部
材4を快削性素材、例えばイオウなどを含ませた鋼で形
成している。そして、上記棒状部材4を高周波焼入れす
る。つまり、棒状部材4の周囲にコイルを巻き、そこに
高周波電流を流すと、棒状部材4の表層部は急激に熱さ
れて高温となる。そして、棒状部材4をコイルから引き
出し、水を吹きかけて冷却させる。さらに、高周波焼入
れを行った後、炉加熱または誘導加熱などで焼戻しをし
て、表層部の粘り強さを回復させる。(熱処理工程X)
【0007】このように熱処理して、棒状部材4の表層
部に薄い硬化層5を形成している。そして、この実施形
態では、特に高周波焼入れとしたので、硬化層5の厚さ
を均一とすることができる。なお、硬化層5の厚さとし
ては例えば、1.5mm以下とし、また、その硬さを、ビッ
カース硬さHV400以上程度としている。次に、硬化層
5を形成した棒状部材4を加工して、スプール1に仕上
げる。つまり、硬化層5を形成した棒状部材4を、スプ
ール1の長さに切断する。そして、これら切断された各
部材に、環状溝2や切欠き3などを切削する。さらに、
バリ取りなどをおこなって洗浄すればスプール1が完成
する。(加工工程Y)
【0008】次に、この実施形態の作用について説明す
る。この実施形態では、棒状部材4の形状が簡単なの
で、高周波焼入れを行うことができる。そして、高周波
焼入れにすれば、その時間を短縮することができ、しか
も、硬化層5の厚さを均一にすることができる。また、
棒状部材4をそのまま焼入れするので、そこに曲がりや
ひずみはほとんど生じない。。このようにして棒状部材
4に硬化層5を形成したら、それをスプール1に加工す
る。そして、ここでは加工しにくい硬化層5を、薄く形
成しているので、棒状部材4の切断・切削もさほど困難
ではない。しかも、硬化層5は表層部に均一に形成され
ているので、加工をより正確に行うことができる。さら
に、棒状部材4を快削性素材とすれば、硬化層5を加工
する以外は簡単に、しかも時間をかけずに加工できる。
【0009】以上述べた油圧バルブのスプール製造方法
によれば、あらかじめ硬化層5を形成した棒状部材4
を、所望の形状に切断・切削すればスプール1を得るこ
とができる。具体的には、硬化層5を形成した棒状部材
4をあらかじめ仕入れておき、あとはそれを加工するだ
けでスプール1を得ることができる。また、もし棒状部
材4に曲がりやひずみが生じていても、それを直す工程
を加工工程Yと連続して行うことができ、加工工程が熱
処理工程により中断されることがない。このようにし
て、スプール1の生産時間を大幅に短縮することができ
る。しかも、熱処理工程がすんでから加工するので、完
成品の精密な寸法管理が可能となる。なお、棒状部材と
しては丸棒型のものはもちろん、例えば中空のパイプ型
のものであっても構わない。また、快削性素材の材質
や、硬化層5の厚さ及び硬度については、スプールの大
きさや耐圧性・耐久性、あるいは加工性を考慮して決め
ればよい。
【0010】図4に示す他の実施形態では、棒状部材4
をあらかじめスプール1の長さに切断した部材に、高周
波焼入れしている。(熱処理工程X) そして、棒状部材4をスプールの長さに切断した部材の
表層部に薄い硬化層5を形成したら、それに環状溝2や
切欠き3などを切削する。さらに、バリ取りなどをおこ
なって洗浄すれば、スプール1が完成する。(加工工程
Y) この他の実施形態の油圧バルブのスプール製造方法によ
れば、あらかじめ棒状部材4をスプール1の長さに切断
した部材に硬化層5を形成してから、所望の形状に切削
すればスプール1を得ることができる。具体的には、硬
化層5を形成したスプール1の長さに切断された部材を
あらかじめ仕入れておき、あとはそれを加工するだけで
スプール1を得ることができる。また、もし曲がりやひ
ずみが生じていても、それを直す工程を加工工程Yと連
続して行うことができる。したがって、スプール1の生
産時間を大幅に短縮することができる。しかも、熱処理
工程がすんでから環状溝2や切欠き3を切削するので、
完成品の精密な寸法管理が可能となる。
【0011】
【発明の効果】第1の発明によれば、生産時間を大幅に
短縮でき、コストダウンが可能となる。また、完成品の
精密な寸法管理も可能となる。第2の発明によれば、第
1の発明において、熱処理工程の時間を短縮することが
でき、また、硬化層の厚さを均一にすることができる。
第3の発明によれば、第2の発明において、加工性を向
上させられるので、加工時間を短縮させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態で、油圧バルブのスプー
ルを製造する工程を示した図である。
【図2】高周波焼入れにより薄い硬化層を形成した棒状
部材の断面図である。
【図3】この発明の実施の形態の製造方法で生産された
スプールの断面図である。
【図4】この発明の他の実施の形態で、油圧バルブのス
プールを製造する工程を示した図である。
【図5】従来例の油圧バルブのスプールを製造する工程
を示した図である。
【図6】スプール1の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 スプール 2 環状溝 3 切欠き 4 棒状部材 5 硬化層 X 熱処理工程 Y 加工工程

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状部材あるいは棒状部材をスプールの
    長さに切断した部材の表層部に、熱処理によって薄い硬
    化層を形成する工程と、硬化層が形成されたこれら部材
    を、スプール形状に加工する工程とからなる油圧バルブ
    のスプール製造方法。
  2. 【請求項2】 硬化層を高周波焼入れによって形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の油圧バルブのスプール
    製造方法。
  3. 【請求項3】 棒状部材あるいは棒状部材をスプールの
    長さに切断した部材は、快削性素材からなることを特徴
    とする請求項1あるいは2に記載の油圧バルブのスプー
    ル製造方法。
JP26250095A 1995-09-14 1995-09-14 油圧バルブのスプール製造方法 Pending JPH0976127A (ja)

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JP26250095A JPH0976127A (ja) 1995-09-14 1995-09-14 油圧バルブのスプール製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101315361B1 (ko) * 2012-05-12 2013-10-07 (주)엠프로텍 샤프트 제조 방법

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