JPH0976080A - 棒鋼の突合せ接合方法及び接合装置 - Google Patents

棒鋼の突合せ接合方法及び接合装置

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JPH0976080A
JPH0976080A JP26103595A JP26103595A JPH0976080A JP H0976080 A JPH0976080 A JP H0976080A JP 26103595 A JP26103595 A JP 26103595A JP 26103595 A JP26103595 A JP 26103595A JP H0976080 A JPH0976080 A JP H0976080A
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pressure
vibration
amplitude
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JP26103595A
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English (en)
Inventor
Hiroichi Nomura
博一 野村
Saburo Mori
三郎 森
Tadashi Takimoto
正 滝本
Hideyuki Chiyoda
頴征 千代田
Kiyoteru Hirabayashi
清照 平林
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Nippon Kokan Koji KK
Original Assignee
Nippon Kokan Koji KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鉄筋等の棒鋼を突合せ接合するときに、接合時
間が多くかかり、作業性が悪かった。そこで異形棒鋼を
短時間で確実に突合せ接合することができるとともに、
性能の良好な接合部を得る。 【解決手段】同一軸心で保持して接合端面を加圧接触さ
せた1対の異形棒鋼1a,1bの一方の異形棒鋼1bの
端部に振動を加える。この振動により異形棒鋼1a,1
bの接合端面を摩擦し、発生した摩擦熱と加圧力により
異形棒鋼1a,1bの接合端面を圧接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はこの発明は、鉄筋
コンクリ−ト構造物に使用する鉄筋等の棒鋼を突合せて
融着する突合せ接合方法及び接合装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、鉄筋コンクリ−ト構造物の大型化
に伴い、高強度,大径の異形棒鋼が使用されている。こ
れらの異形棒鋼を連結するために、2本の異形棒鋼の端
面を突合せて接合した突合せ継手が使用されている。こ
れは2本の異形棒鋼を並べて針金で固縛して連結した従
来の重ね継手よりも強度が大きく耐震性に優れているか
らである。
【0003】この異形棒鋼を突合せて接合する方法とし
ては、ガス炎を用いるガス圧接継手工法や、スリ−ブあ
るいはねじを用いて連結する機械式継手工法、ア−ク熱
を用いるア−ク溶接継手工法又は抵抗熱を用いる抵抗溶
接継手工法などが使用されている。
【0004】ガス圧接継手工法は、研削して平坦にした
異形棒鋼の端面を加圧接触させながらガス炎を用いて加
熱して圧接する方法である。機械式継手工法の代表的な
方法は、継手部に異形棒鋼の外径に応じた鋼スリ−ブを
同心円状に配置し、周囲から加圧させて圧着させる方法
と、異形棒鋼自体にねじを加工しておき、これにナット
を捩じ込んで接合する方法がある。ア−ク溶接継手工法
は被覆ア−ク溶接法や炭酸ガスア−ク溶接法なとを用
い、あらかじめ所定間隔で設けた異形棒鋼端面間の隙間
を溶融金属で充填しながら接合する方法である。抵抗溶
接継手工法にはアプセット工法とフラッシュ工法の2種
類あり、アプセット工法は異形棒鋼の端面を接触させ、
これに大電流を流してジュ−ル熱で加熱した後に圧接す
る方法である。フラッシュ工法は大電流を用いるが、端
面の加熱に短絡ア−ク熱を用いて圧接する方法である。
【0005】また、二つの被溶接物の接合面に圧力をか
けた状態で互いに相対的な回転を与え、摩擦発熱により
接合部が適当な高温に達したときに相対的な回転速度を
ゼロにして加圧力を増加して圧接する回転摩擦溶接法に
より鉄筋を接合する方法も、例えば実開平4−50447号
公報や実開昭61−136011号公報に開示されている。
【0006】実開平4−50447号公報に示された方法は
角型の鋼板の両面に鉄筋と雄ネジ棒を回転摩擦溶接によ
り溶着して杭頭接合金物を形成している。実開昭61−13
6011号公報に示された方法は、あらかじめ必要な寸法に
加工された雄ねじを接合すべき鉄筋端部に回転摩擦圧接
法により圧着し、この雄ねじを雌ねじを有するカプラ−
に螺合して、異形鉄筋を接合するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガス圧
接継手工法は固相接合のため、異形棒鋼端面の研削の良
否や加熱温度,加圧力,加熱時間などの作業条件が適正
に守られていない場合には接合面に不純物の介在するフ
ラット面と呼ばれる欠陥が生じ易く、作業条件の管理が
容易でなかった。機械式継手工法はスリ−ブやナットを
使用しているため、継手が太くなり、補助筋の配置が容
易でなく多くの作業時間を要した。ア−ク溶接継手工法
は異形棒鋼端面間に溶融金属を充填するに当たり熟練を
要するという問題があった。抵抗溶接継手工法は溶接条
件を設定すればそれに従って接合できるので、継手性能
は良いが、設備がかなり複雑になり重量も大きくなって
しまうという短所があった。
【0008】また、実開平4−50447号公報や実開昭61
−136011号公報に示され回転摩擦による鉄筋の接合方法
は、接合する鉄筋全体を機械的に回転させるため、接合
装置が巨大化し現場で適用することは困難であった。さ
らに棒鋼全体を機械的に回転させるため、回転数に限度
があり、接合するために必要な摩擦熱を得るのに長時間
かかり、作業能率が悪いとともに端部の加熱帯域が広く
なって熱影響部が広くなり性能に悪影響を与えるという
短所があった。
【0009】この発明はかかる短所を解消するためにな
されたものであり、異形棒鋼や丸鋼を短時間で確実に突
合せ接合することができるとともに、性能の良好な接合
部を得ることができる棒鋼の突合せ接合方法及び接合装
置を得ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る棒鋼の突
合せ接合方法は、同一軸心で保持して接合端面を加圧接
触させた1対の異形棒鋼又は丸棒鋼の一方又は双方の端
部に振動を加え、該振動により1対の異形棒鋼又は丸棒
鋼の接合端面を摩擦し、発生した摩擦熱と加圧力により
1対の異形棒鋼又は丸棒鋼の接合端面を圧接することを
特徴とする。
【0011】上記接合端面を加圧接触させる接合圧力P
を25N/mm2から75N/mm2の範囲とし、振動は振幅A=
0.5mmから5mm,周波数f=50Hzから250Hzの範囲
で、接合圧力Pが75N/mm2のときの振幅A=0.5mm,周
波数f=50Hzを基準として接合圧力Pと振幅A及び周
波数fの積P・A・fが一定値を示す曲線を超えた範囲
であり、接合圧力Pが25N/mm2のときの振幅A=5m
m,周波数f=215Hzを基準として接合圧力Pと振幅A
及び周波数fの積P・A・fが一定値を示す曲線を超え
ない範囲にすることが望ましい。このとき、端部の振動
時間を5秒から60秒の範囲に設定すると良い。
【0012】また、この発明に係る接合装置は、1対の
異形棒鋼又は丸棒鋼を同一軸心で保持するクランプ手段
と、クランプ手段で保持された1対の異形棒鋼又は丸棒
鋼の端面を加圧接触させる加圧手段と、異形棒鋼又は丸
棒鋼の一方又は双方の端部近傍に取付けられ、端部に振
動を与える振動発生手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明においては、1対の異形
棒鋼を突合せ接合する接合装置をクランプ手段と加圧手
段及び振動発生手段で構成する。クランプ手段は複数本
の摺動用支柱に固定された固定梁に隣接して設けられた
クランプ用油圧シリンダと、複数本の摺動用支柱に沿っ
て摺動する加圧梁に設けられたクランプ用油圧シリンダ
を有し、接合する1対の異形棒鋼をそれぞれ同一軸心で
保持する。加圧手段は加圧梁と摺動用支柱を固定した固
定部との間に設けられたアプセット用油圧シリンダを有
し、アプセット用油圧シリンダにより加圧梁を移動して
加圧梁に保持された異形棒鋼の端面を他方の異形棒鋼に
加圧して、接合面に接合圧力を与える。振動発生手段は
電気−油圧サ−ボ機構により異形棒鋼の一方又は双方の
端部を所定の振幅と周波数で振動させる。そして加圧手
段で加えられる接合圧力Pと振動発生手段で加えられる
振動により1対の異形棒鋼の接合面に摩擦熱を発生さ
せ、発生した摩擦熱で接合面を半溶融状態にしながら接
合圧力Pで加圧して接合面を圧接させる。
【0014】このように1対の異形棒鋼を接合するとき
に、接合端面を加圧接触させる接合圧力Pを25N/mm2
から75N/mm2の範囲として接合面を確実に圧接する。
また、接合圧力Pを25N/mm2から75N/mm2の範囲にす
るとともに、異形棒鋼の端部に与える振動を振幅A=0.
5mm〜5mm,周波数f=50Hzか250Hzの範囲で、接合
圧力Pが75N/mm2のときの振幅A=0.5mm,周波数f=
50Hzを基準として接合圧力Pと振幅A及び周波数fの
積P・A・fが一定値を示す曲線を超えた範囲であり、
接合圧力Pが25N/mm2のときの振幅A=5mm,周波数
f=215Hzを基準として接合圧力Pと振幅A及び周波
数fの積P・A・fが一定値を示す曲線を超えない範囲
にすることにより、接合面の摩擦により単位時間に発生
する熱量を多くして、接合面を確実に半溶融状態にさ
せ、溶融金属の重力による垂れ下がりを防ぎ、良好な継
手を短時間で形成する。
【0015】さらに、端部の振動時間を5秒から60秒の
範囲に設定して、発生する全熱量が不足したり過剰にな
ることを防ぐ。
【0016】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の上面図である。
図に示すように、1対の異形棒鋼1a,1bを接合する
接合装置2は固定部3と3本の摺動用支柱4a,4b,
4cと固定梁5と加圧梁6及び可動梁7とを有する。固
定部3には、図1のA−A断面図である図2に示すよう
に、両端の水平位置に摺動用支柱4a,4bが固定さ
れ、中央上端部に摺動用支柱4cが固定されている。こ
の固定部3の摺動用支柱4a,4bを固定した位置の中
間部には異形棒鋼1bを通すガイド溝31が設けられて
いる。固定梁5は摺動用支柱4a,4b,4cの端部に
固定され、固定部3のガイド溝31と対応する位置に異
形棒鋼1aを通すガイド溝51が設けられている。
【0017】摺動用支柱4a,4bの固定梁5を取り付
けた位置の固定部3側には、図3の断面図に示すよう
に、異形棒鋼1aの端部を把持して固定するクランプ用
油圧シリンダ8がそれぞれ設けられている。加圧梁6と
可動梁7は固定部3と固定梁5の間の3本の摺動用支柱
4a,4b,4cに摺動自在に取り付けられ、図1のB
−B断面図である図4に示すように、固定部3のガイド
溝31と対応する位置に異形棒鋼1bを通すガイド溝6
1,71が設けられている。加圧梁6は摺動用支柱4
a,4bを貫通して固定部3に取り付けられたアプセッ
ト用油圧シリンダ9に連結され、摺動用支柱4a,4b
を貫通した固定梁5側にはそれぞれ異形棒鋼1bを把持
して固定するクランプ用油圧シリンダ10が設けられて
いる。そして加圧梁6は異形棒鋼1bをクランプ用油圧
シリンダ10で固定した状態でアプセット用油圧シリン
ダ9により固定梁5の方向に移動して、異形棒鋼1a,
1bの端部を接触させて加圧する。可動梁7には異形棒
鋼1bの端部を把持して振動を与える振動発生手段11
が取り付けられている。
【0018】振動発生手段11は、図5のブロック図に
示すように、異形棒鋼1bの端部を把持するクランプ手
段12を装着した振動用油圧シリンダ13と電気−油圧
サ−ボ弁14及び油圧シリンダ13の移動量を検出する
例えば差動トランス等の変位検出器15とを有する。こ
の振動発生手段11は振動制御部16と油圧ユニット1
7に接続されている。振動発生手段11の動作を制御す
る振動制御部16には振動周波数fと振幅A及び振動時
間Tを入力する入力部18と、入力部18から入力され
た振動周波数fと振幅A及び振動時間Tで制御信号を発
生する信号発生部19と、サ−ボ増幅器20及び変位検
出器15からの変位信号を増幅するフィ−ドバック用の
増幅器21とを有する。油圧ユニット17にはアプセッ
ト用油圧シリンダ制御部22を介してアプセット用油圧
シリンダ9が接続され、クランプ用油圧シリンダ制御部
23を介してクランプ用油圧シリンダ8,10が接続さ
れている。
【0019】上記のように構成された接合装置1で異形
棒鋼1a,1bを接合するときは、まず、加圧梁6を固
定部3側に後退させた状態で油圧ユニット17を作動さ
せ、異形棒鋼1aの端部を固定梁5に隣接して設けたク
ランプ用シリンダ8で把持,固定し、異形棒鋼1bの端
部から一定距離だけ離れた位置を加圧梁6に設けたクラ
ンプ用シリンダ10で把持,固定する。次に、可動梁7
を異形棒鋼1bの端部近傍に移動して、可動梁7に設け
た振動発生手段11のクランプ手段12で異形棒鋼1b
の端部を把持する。
【0020】この状態で振動制御部16の入力部18に
所定の振動周波数fと振幅A及び振動時間Tを入力して
設定し、アプセット用油圧シリンダ制御部22に所定の
接合圧力Pを設定してから振動発生手段11の動作を開
始する。振動発生手段11の動作を開始すると信号発生
部19は設定された振動周波数fと振幅Aに応じた信号
Viをサ−ボ増幅器20に送る。サ−ボ増幅器20は送
られた信号Viを電流Iに変換して電気−油圧サ−ボ弁
14に送る。電気−油圧サ−ボ弁14は送られた電流に
より主スプ−ルを移動させ、振動用油圧シリンダ13に
送る圧油の流れ方向を可変して振動用油圧シリンダ13
のピストンを移動する。この振動用油圧シリンダ13の
移動量を変位検出器15で検出し、増幅器21で増幅し
てフィ−ドバック信号Vfとしてサ−ボ増幅器20に送
り、信号Viとフィ−ドバック信号Vfが比較演算され、
閉ル−プ系を構成している。したがってサ−ボ増幅器2
0に所定の振動周波数fと振幅Aに応じた信号Viを送
ることにより、振動用油圧シリンダ13を所定の振動周
波数fと振幅Aに応じて振動させることができ、クラン
プ手段12で把持した異形棒鋼1bの端部を一定の方向
に振動させる。このように異形棒鋼1bを端部から一定
距離だけ隔てた位置で固定して振動させるから、任意の
周波数で異形棒鋼1bを振動させることができる。
【0021】上記のようにして振動発生手段11により
異形棒鋼1bの端部の振動を開始したら、アプセット用
油圧シリンダ制御部22でアプセット用油圧シリンダ9
を作動させて異形棒鋼1bをクランプした加圧梁6を固
定梁5の方向に移動して、異形棒鋼1a,1bの端面を
接触させて所定の接合圧力Pで加圧する。この接合圧力
Pと異形棒鋼1b端部の振動により異形棒鋼1a,1b
の接合面に摩擦熱が発生し、異形棒鋼1a,1bの接合
面を融着させる。そして振動制御部16の入力部18に
設定した振動時間Tが経過したら信号発生部19からサ
−ボ増幅器20に送る信号Viをゼロにして振動用油圧
シリンダ13の動作を停止させる。
【0022】この異形棒鋼1a,1bを接合するとき
に、接合面に発生する単位時間当たりの摩擦熱は接合圧
力Pと異形棒鋼1bの振動の周波数fと振幅Aにより異
なる。そして接合面を溶かすためには、接合面の摩擦に
よる仕事量に相当する接合圧力Pと振動の振幅Aと周波
数fとの積P・A・fが一定の限界値以上になる必要が
ある。
【0023】例えば1グラムの軟鋼を室温から1500℃の
半溶融状態にするのに必要な熱量Qmは、軟鋼の1500℃
までの平均比熱を0.17とするとQm=0.17×1500(cal)
になる。但し熱量Qmは加熱温度を軟鋼の融点直下の150
0℃としているので溶融潜熱は省略してある。そして一
定容量、例えば直径dの異形棒鋼の端部から長さLcmま
での容量を半溶融状態に加熱するのに必要な熱量Qは、
Q=(7.8・π・d2・L・Qm)/4になる。ここで7.8は
軟鋼の比重である。いまL=0.7cmとすると、Q=1392
πd2/4になる。この必要な熱量Qを異形棒鋼1a,
1bの摩擦により発生する熱量Qfで与える必要があ
る。
【0024】摩擦により発生する熱量Qfは、Qf=(k
・F・A・f・t)になる。ここで、kは摩擦係数、F
は加圧力、tは振動時間である。この摩擦により発生す
る熱量Qfで必要な熱量Qを与えるから、(k・F・A・
f・t)=1392πd2/4になる。接合圧力Pは、P=F
/(πd2/4)で与えられ、k=1/100とすると、上
記式から、接合圧力Pは、P=(1392×100)/(A・f・
t)で与えられる。
【0025】ここで異形棒鋼1bの振動時間の適正時間
を5秒から60秒の範囲とすると、接合圧力Pは、P=27
840/(A・f)からP=2320/(A・f)の範囲になる。
【0026】また、継手性能が良好な接合をするために
必要な各種条件を調べた結果、適正接合圧力Pは25N/m
m2(260kgf/cm2)から75N/mm2(770kgf/cm2)の範囲である
ことが判明した。すなわち、接合圧力Pが25N/mm2未満
の場合には、接合面の温度が摩擦熱によって高くなって
も、圧着不足のために所定の接合強度が得られず、接合
圧力Pが75N/mm2を超えると接合面全体が粗いビ−ドに
なり、好ましい条件とはならないからである。
【0027】また、異形棒鋼1a,1bの接合面の相対
変位量すなわち振動の振幅Aは0.5mmから5mmの範囲が
適正であった。すなわち振幅Aを0.5mm未満にすると、
摩擦面があまりにも小さくなり過ぎて、接合に必要な摩
擦熱を短時間を得ることが困難であり、軟化域が大きく
なり過ぎて良好な継手を得ることができなかった。ま
た、振幅Aが5mmを超えると接合面での芯ずれを起こし
やすく、寸法精度が良好とならないからである。
【0028】さらに、振動の周波数fは50Hzから250
Hzが適正範囲であった。すなわち、周波数が50Hz以
下の振動では加熱時間が長くなり、加熱帯の幅が大きく
なって継手の性能が劣化し、周波数が250Hzを超える
と正常で滑らかな継手が得られないことが確認された。
【0029】また、異形棒鋼1bの振動時間tは、異形
棒鋼の大きさや材質,所要接合強度レベルなどにより異
なるが5秒から60秒の範囲が適正時間であった。すなわ
ち、振動時間tが5秒未満の場合には、接合端面は接合
に必要とされる温度分布まで上昇せず、良好な継手が得
られず、振動時間tが60秒を越えると、接合箇所での摩
擦面は過熱しすぎて、熱影響部が大きくなりすぎ材質劣
化を招いてしまうからである。
【0030】そこで、これらの各種条件と、半溶融状態
で接合するために必要な熱量Qを得る接合圧力Pと振幅
A及び周波数fの関係を示す上記P=27840/(A・f)
からP=2320/(A・f)までの範囲から、図6に示すよ
うに、良好な継手性能が得られる限界は、接合圧力Pを
25N/mm2(260kgf/cm2)から75N/mm2(770kgf/cm2)の範
囲とし、振動は振幅A=0.5mm〜5mm,周波数f=50H
zから250Hzの範囲で、接合圧力Pが75N/mm2のとき
の振幅A=0.5mm,周波数f=50Hzを基準として接合
圧力Pと振幅A及び周波数fの積P・A・fが一定値を
示す曲線Aを超えた範囲であり、接合圧力Pが25N/mm
2のときの振幅A=5mm,周波数f=215Hzを基準とし
て接合圧力Pと振幅A及び周波数fの積P・A・fが一
定値を示す曲線Bを超えない範囲の領域で示される条件
を最適条件としたのである。
【0031】このように半溶融状態で接合する条件を設
定した結果、振動時間が5秒から60秒の短時間で良好な
継手を得ることができるとともに、溶接姿勢に限定され
ずに良好な継手を得ることができる。
【0032】また、冷却は強制冷却、自然冷却のいずれ
でも良いが、強制冷却の場合に急冷すると接合面が硬く
なり過ぎて伸び特性が十分でなくなるから、冷却時間を
適正に管理することが望ましい。
【0033】なお、上記実施例は異形棒鋼1bを水平方
向に振動させる場合について説明したが、任意の方向に
振動させてても良い。また、振動は直線状の振動や円弧
状の軌跡を描く振動のいずれでも良い。また、上記実施
例は異形棒鋼1bに振動を与える場合について説明した
が、異形棒鋼1a,1bの双方に振動を与えるようにし
ても良い。また、上記実施例は異形棒鋼1a,1bを突
合せ接合する場合について説明したが丸棒鋼を突合せ接
合する場合にも同様にして溶着することができる。
【0034】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、1対の
棒鋼をそれぞれクランプ手段で同一軸心に保持し、加圧
手段で一方の棒鋼の端面を他方の棒鋼に圧接ながら、棒
鋼の一方又は双方の端部を振動発生手段で所定の振幅と
周波数で振動させ、加圧手段で加えられる接合圧力Pと
振動発生手段で加えられる振動により1対の棒鋼の接合
面に摩擦熱を発生させ、発生した摩擦熱で接合面を半溶
融状態にしながら接合圧力Pで加圧して、接合面を圧接
させるから、棒鋼を確実に突合せ接合することができ
る。
【0035】また、棒鋼を接合するときに、棒鋼の端部
を振動させるから、棒鋼を簡単に振動させることができ
るとともに、振動の振幅Aと周波数fを任意に可変する
ことができる。
【0036】このように1対の棒鋼を接合するときに、
半溶融状態で接合するために必要な熱量Qを得るための
条件として、接合端面を加圧接触させる接合圧力Pを25
N/mm2から75N/mm2の範囲とし、振動は振幅A=0.5m
m〜5mm,周波数f=50Hzから250Hzの範囲で、接合
圧力Pが75N/mm2のときの振幅A=0.5mm,周波数f=
50Hzを基準として接合圧力Pと振幅A及び周波数fの
積P・A・fが一定値を示す曲線を超えた範囲であり、
接合圧力Pが25N/mm2のときの振幅A=5mm,周波数
f=215Hzを基準として接合圧力Pと振幅A及び周波
数fの積P・A・fが一定値を示す曲線を超えない範囲
とすることにより、接合面の摩擦により単位時間に発生
する熱量を多くして、接合面を確実に溶融させることが
でき、良好な継手を短時間で形成することができる。し
たがって、接合の作業効率を大幅に高めることができ
る。また、半溶融状態で接合するから溶接姿勢に限定さ
れずに良好な継手を得ることができる。
【0037】さらに、端部の振動時間を5秒から60秒の
範囲に設定して、発生する全熱量が不足したり過剰にな
ることを防ぐことにより、信頼性の高い継手を安定して
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す上面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】上記実施例の構成を示す断面図である。
【図4】図1のB−B断面図である。
【図5】上記実施例の振動発生手段を示すブロック図で
ある。
【図6】接合圧力Pと振動周波数f×振幅Aの特性図で
ある。
【符号の説明】
1 異形棒鋼 2 接合装置 3 固定部 4 摺動用支柱 5 固定梁 6 加圧梁 7 可動梁 8 クランプ用油圧シリンダ 9 アプセット用油圧シリンダ 10 クランプ用油圧シリンダ 11 振動発生手段 12 クランプ手段 13 振動用油圧シリンダ 14 電気−油圧サ−ボ弁 15 変位検出器 16 振動制御部 17 油圧ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04G 21/12 105 E04G 21/12 105E (72)発明者 平林 清照 東京都品川区西大井3−16−20−203

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一軸心で保持して接合端面を加圧接触
    させた1対の異形棒鋼又は丸棒鋼の一方又は双方の端部
    に振動を加え、該振動により1対の異形棒鋼又は丸棒鋼
    の接合端面を摩擦し、発生した摩擦熱と加圧力により1
    対の異形棒鋼又は丸棒鋼の接合端面を圧接することを特
    徴とする棒鋼の突合せ接合方法。
  2. 【請求項2】 上記接合端面を加圧接触させる接合圧力
    Pを25N/mm2から75N/mm2の範囲とし、振動は振幅A
    =0.5mmから5mm,周波数f=50Hzから250Hzの範囲
    で、接合圧力Pが75N/mm2のときの振幅A=0.5mm,周
    波数f=50Hzを基準として接合圧力Pと振幅A及び周
    波数fの積P・A・fが一定値を示す曲線を超えた範囲
    であり、接合圧力Pが25N/mm2のときの振幅A=5m
    m,周波数f=215Hzを基準として接合圧力Pと振幅A
    及び周波数fの積P・A・fが一定値を示す曲線を超え
    ない範囲である請求項1記載の棒鋼の突合せ接合方法。
  3. 【請求項3】 上記端部の振動時間を5秒から60秒の範
    囲に設定した請求項2記載の棒鋼の突合せ接合方法。
  4. 【請求項4】 1対の異形棒鋼又は丸棒鋼を同一軸心で
    保持するクランプ手段と、クランプ手段で保持された1
    対の異形棒鋼又は丸棒鋼の端面を加圧接触させる加圧手
    段と、異形棒鋼又は丸棒鋼の一方又は双方の端部近傍に
    取付けられ、端部に振動を与える振動発生手段とを備え
    たことを特徴とする棒鋼の接合装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017140886A1 (de) * 2016-02-17 2017-08-24 Sms Group Gmbh Vorrichtung und verfahren zum reibverschweissen warmer metallischer produkte
CN109138278A (zh) * 2018-10-15 2019-01-04 佛山科学技术学院 一种用于建筑工程的钢筋连接结构
CN113878223A (zh) * 2021-10-15 2022-01-04 浙江富成建设集团有限公司 一种建筑施工用钢筋定位结构

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