JPH0975084A - 改変シクロデキストリン合成酵素及びその 製造法並びに該酵素を用いたシクロデキス トリンの製造法 - Google Patents
改変シクロデキストリン合成酵素及びその 製造法並びに該酵素を用いたシクロデキス トリンの製造法Info
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Abstract
(CGTase)のA領域の活性中心であるチロシン(Ty
r)(Bacillus macerans由来のCGTaseの場合、100
位のTyr)を他のアミノ酸(Trp、Phe、Le
u、Asn)に置換した新規改変CGTase。 【効果】 改変CGTaseを基質(澱粉)に作用させると、
α−シクロデキストリン含有量が非常に高い反応生成物
が得られる。
Description
トリン合成酵素(CGTase : Cyclomaltodextrin glucano
transferase)及びその製造法並びに該改変CGTaseを用
いたシクロデキストリン(CD:cyclodextrin)の製造
法に関する。さらに詳しくは、バチルス・マセランス
(Bacillus macerans)由来のCGTaseのアミノ酸配列
中、N末端から100位のチロシン(Tyr)を他のア
ミノ酸に置換した改変CGTaseに関する。また、他のCGTa
seにおいても、バチルス・マセランス由来の該酵素の1
00位の位置のTyrに相当するTyrを他のアミノ酸
に置換した改変CGTaseに関する。
ノ酸配列をコードする遺伝子をバチルス(Bacillus)属
細菌に形質転換し、該形質転換体を培養することによ
り、該改変CGTaseを培養物中に生成、蓄積せしめ、これ
を採取することを特徴とする該改変CGTaseの製造法に関
する。さらに該改変CGTaseを澱粉などの基質に作用せし
め、α−CD含有量の非常に高い反応液よりCDを採取
することを特徴とするCDの製造法に関する。
みを加水分解するα−アミラーゼの一種であり、澱粉を
分解し分子内糖転移により、環状多糖類であるシクロデ
キストリン(CD)を生成する酵素である。現在まで
に、バチルス(Bacillus)属、クレブシーラ(Klebsiel
la)属及びミクロコッカス(Micrococcus)属に属する
細菌がCGTaseを生産することが報告されている。
α−CD、β−CD及びγ−CDは、それぞれ6、7及
び8個のグルコース残基がα−1,4結合により環状構
造をとったホモ・オリゴ糖であり、いずれのCDも環状
構造の空隙にゲストとなる疎水性の様々な物質を保持し
て安定な包接化合物を形成し、親水性を与える。CDは
この包接機能を有するため、揮発性物質の安定化、酸化
防止、特異臭の除去、苦味の抑制、乳化作用、潮解性物
質の安定化、物質の溶解性の変化などの目的で、食品、
薬品、化粧品その他の産業において広く利用されてい
る。
製造は、バチルス属などの微生物由来のCGTaseを澱粉な
どの基質に作用させ、α−、β−、γ−CDの混合溶液
を得た後、その後の結晶化やクロマトなどによる分離に
よって各々のCDに分画、分取していた。しかしこの方
法では、純度の高い各々のCDを得るために複数回のク
ロマトを適用する必要があるなど分取に時間と労力が必
要で、製造コストが高くなるという問題があった。
のCDを効率よく生産する方法も行われている。例え
ば、生成するCDの約50%がα−CDであるバチルス・
マセランス(Bacillus macerans)の生産する比較的α
−CDを高率に生産するCGTaseを使用することにより、
ある程度選択的にα−CDを調製することができる。し
かし、この方法もいまひとつCD生成の選択性が低く、
混在するCDからα−CDを分離・精製する必要がある
という問題があった。
ような問題点を解決して、CDを効率よく製造すること
であって、先ず、特定のCDを特異的に生産するCGTase
を新たに開発することを目的として設定した。
領域から構成され(化学と生物 31, 112-120 (199
3))、現在までに報告されている由来の異なるCGTase間
のアミノ酸配列は、互いに60%以上の相同性を有して
いることが知られている。A領域は、澱粉に結合して分
解する活性を有する領域である。バチルス・マセランス
由来のCGTase(Takano, T. et. al., J.Bacteriol., 16
6, 1118-1122(1986))のN末端から100番目のA領域
に属するアミノ酸はチロシン(Try100)である
が、この100番目のアミノ酸はA領域の活性中心を構
成しており、CGTaseの活性の発現に重要な役割を果たし
ていると考えられる。
CGTase遺伝子のTyr100領域を遺伝子工学的に他の
アミノ酸に改変すれば、CGTaseの酵素としての性質が変
化し、特定CDを特異的に生成する性質を有するCGTase
を得ることができるとの考えにはじめてたち、改変CGTa
seの開発という技術課題をはじめて創設した。
決するためになされたものであって、本発明者らは、特
定CDの生成率の高いCGTaseを得るために、バチルス・
マセランスのCGTaseのA領域のTyr100に注目し、
鋭意検討を行った。その結果、Tyr100をTrp、
Phe、LeuまたはAsnに置換した改変CGTaseがα
−CDを特異的に生成することを見出し、本発明を完成
するに至った。
ス由来のCGTaseのTyr100をTrp、Phe、Le
u、またはAsnに置換した、α−CDを特異的に生成
する改変CGTaseに関するものである。また更に、バチル
ス・マセランス由来のCGTaseのみでなく、他のすべての
CGTaseにおいても、同菌由来の酵素のN末端から100
位の位置のTyrに相当するTryについて、これを他
のアミノ酸に置換しても、α−CDを特異的に生成する
改変CGTaseを創製することができ、本発明は、これらす
べての新規な改変CGTaseを包含するものである。
列をコードする遺伝子をバチルス属細菌に形質転換し、
該形質転換体を培養することによる改変CGTaseの製造法
に関する。さらに該改変CGTaseを澱粉などの基質に作用
せしめ、反応液よりCDを採取することを特徴とするC
Dの製造法に関する。
のものが改変に供することが可能であって、バチルス・
マセランス由来のCGTaseも有利に使用することができ、
例えば、下記表1、表2、表3、表4で示される配列表
の配列番号1に示されるところの、バチルス・マセラン
ス IAM 1243(Bacillus macerans IAM 1243:
Takano, T. et. al., J.Bacteriol., 166, 1118-1122(1
986))のCGTaseが好適に使用できる。
mis (Nucleic Acids Res., 18, 199 (1990))、B. ohben
sis (Appl. Microbiol. Biotechnol., 35, 600-605(199
1))、B. circulans (J. Mol. Biol., 236, 590-600 (19
94))、B. sp. #1011 (J. Bacteriol., 169, 4399-4402
(1987))、B. sp. #1018 (Biochem. Biophys. Res. Comm
un., 166, 630-638 (1990))、B. stearothermophilus
(Appl. Microbiol. Biotechnol., 58, 4018-4025(199
1))、その他バチルス属菌由来のCGTaseも、本発明にお
いて広く改変に供することができる。
ンス由来のCGTaseのA領域の活性中心、Tyr100を
他のアミノ酸に置換する必要があり、例えば配列番号1
に示されるCGTaseの100位のTyrを他のアミノ酸に
置換すればよい。
の菌由来のCGTaseについても、例えば図1に示すよう
に、バチルス・マセランスの100位の位置のTyrに
相当するTyrが存在しており、このTyrを他のアミ
ノ酸に置換すればよい。このように、CGTaseであれば、
由来を問わず、すべての酵素を本発明の改変に供するこ
とができる。
に相当するTyr)を他のアミノ酸に置換するには、化
学的手法、生物学的手法、遺伝子工学的手法その他各種
の方法が適宜利用可能である。
換は、例えば次のようにして行う。先ず、CGTaseをコー
ドする遺伝子を調製しなければならないが、CGTaseをコ
ードする遺伝子は公知の方法で得ることが出来る。例え
ばCGTaseを生産するバチルス・マセランスからCGTaseを
コードする遺伝子をクローニングすることによって得る
ことが出来る。例えばバチルス・マセランス IAM1
243からSaito、Miuraの方法(Saito, H., and Miur
a, K., Biochem. Biophys. Acta., 72, 639(1964))に
よって染色体DNAを取り出したのち、既知の上記CGTa
seのシークエンスを基に作製したプライマーを用いて、
PCRにてCGTase遺伝子を増幅すればよい。
子を部位特異的変異(Site-Directed Mutagenesis)な
どの方法で改変することによって行うことができる。例
えば、CGTase分子中のN末端から100番目のTyrを
コードする塩基配列を、他のアミノ酸をコードする塩基
配列に改変した合成DNAをプライマーとし、CGTase遺
伝子を鋳型としてPCRを行えば、目的とする100番
目のTyr部分のみが改変した改変CGTase遺伝子を得る
ことが出来る。
クターに挿入し、該ベクターで宿主菌を形質転換すれ
ば、改変CGTaseを生産する形質転換体を得ることが出来
る。
宿主微生物で自律的に増殖し得るファージまたはプラス
ミドが適している。例えばプラスミドはpNH400
(J.Bacteriol., 177, 745-749(1995))、pNU200
(鵜高重三、日本農芸化学会誌、61、669(1987))、p
HY700(Biosci, Biotech, Biochem., 56, 812-813
(1992))、pHT110(特開平6-133782)やこれらの
派生体などが使用できる。プラスミドを構築する方法と
しては、公知の方法が適宜用いられ、例えばMolecular
cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harber L
aboratory(1982)に記載の方法などが例示される。
ーで形質転換する微生物としては、ベクター、プロモー
ターが発現可能なバチルス属細菌であれば何れでもよ
く、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)などが使
用できるが、特に好適にはバチルス・ブレビスHPD3
1(本菌株はバチルス・ブレビスH102(FERMB
P−1087)と同一菌株である。)が使用される。
は、公知の方法、例えば、トリス−PEG法(J. Bacte
riol., 156, 1130-1134(1983))やエレクトロポレーシ
ョン法(Agric, Biol. Chem., 53, 3099-3100(1989))
などが適用できる。CGTaseを生産する形質転換体の選択
は、澱粉を含むプレート上で、コロニーの周りが透明に
なるかどうか(澱粉が分解された際生じるハロ)を確認
して行うことができる。
は、形質転換体が生育して目的とする改変CGTaseを生産
しうるものであれば如何なる培地でもよい。例えば培地
の炭素源としては、グルコース、シュークロース、グリ
セロール、澱粉、デキストリン、糖蜜、廃糖蜜、有機酸
などが用いられる。また窒素源としては、カゼイン、ペ
プトン、肉エキス、酵母エキス、カザミノ酸、グリシン
などの有機窒素源、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウ
ム、硝酸アンモニウムなどの無機窒素源などが用いられ
る。その他、塩化カリウム、リン酸一カリウム、リン酸
二カリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウムなどの
無機塩が必要に応じて培地に加えられる。栄養要求性を
示す菌はその生育に必要な栄養物質を培地に添加すれば
よい。該栄養物質としては、アミノ酸類、ビタミン類、
核酸などが挙げられる。
抗生物質例えば、ペニシリン、エリスロマイシン、クロ
ラムフェニコール、バシトラシン、D−サイクロセリ
ン、アンピシリン、ネオマイシンなどを加える。更に必
要により、消泡剤例えば大豆油、ラード油、各種界面活
性剤などを加えてもよい。
好ましくは6.5〜7.5である。培養温度は通常15
℃〜42℃、さらに好ましくは24℃〜37℃であり、
培養時間は通常16〜166時間、さらに好ましくは2
4〜96時間である。
養することによって、培養物中に改変CGTaseが生成、蓄
積される。このようにして得られた改変CGTaseは、公知
の方法により、例えば膜処理、硫安分画法、クロマトグ
ラフィーなど(蛋白質・核酸の基礎実験法、南江堂、
(1985))で精製することができる。
の分析は、可溶性澱粉を基質として、酵素液を加えて反
応後、ヨード液で反応を停止させ吸光度(OD550)
を測定することによって行えばよい。また、精製された
改変CGTaseの反応生成物の分析は、可溶性澱粉を基質に
し、酵素液を加えて37℃で反応させ、煮沸にて反応を
停止させた後、生成したCDをHPLCで分析すること
によって行うことができる。
溶液に作用させてCD含有溶液を得、このCD溶液から
HPLCなどの方法によって各種CDに分画することに
よって各種のCDを得ることができる。
するが、これは例示的なものであり、本発明はこれに限
定されるものではない。
ンスのCGTaseのDNAシークエンス(J.Bacteriol., 16
6, 1118-1122(1986))を基にPrimerを作製し、バチルス
・マセランスIAM1243の染色体よりCGTase遺伝子
を増幅した。次に増幅した遺伝子を制限酵素NcoI及びBa
mHIで処理し、0.8%アガロースゲル電気泳動を行
い、2kbのCGTase断片をゲルからGene clean(Bio101社
製、 USA)を用いて回収した。
5-749(1995))を、BamHIで処理後NcoIで部分分解し、pN
H400のMWP由来のシグナルペプチド上のNcoIが切断さ
れている4.1kb断片をアガロースゲルより回収し、
先に得たCGTase遺伝子断片とT4DNAリガーゼを用い
て連結し、CGTase遺伝子を保有するプラスミドpNH400CG
を構築した。次に、pNH400CGを用いてバチルス・ブレビ
スHPD31(FERM BP−1087)をエレクト
ロポレーション法(Agric, Biol. Chem., 53,3099-3100
(1989))により形質転換した。形質転換体からのCGTase
生産株の選択は3%澱粉を含むT2プレート培地(澱粉
3%、ペプトン1%、肉エキス0.5%、酵母エキス
0.2%、グルコース1%、ネオマイシン60μg/m
l、寒天1.5%、pH7.0)で、コロニーの周りが
透明になるかどうか(澱粉が分解された際生じるハロ)
を確認することによって行い、CGTaseを生産する形質転
換体を得た。
保有する発現ベクターの構築 Tyr100をTrp、Phe、Leu、Asnに置換
させるためpNH400CG上のCGTase遺伝子を2断片に分け増
幅した(N末端側の断片をFragment N、C末端側の断片
をFragment Cと呼ぶ)。
5で示される配列表の配列番号2に示されるPrimer N
と、表7で示される配列番号4に示されるPrimer YCを
用いた。また、Fragment C(1.8kb)の増幅には、
表6で示される配列番号3に示されるPrimer Cと、表8
で示される配列番号5に示されるPrimer YNW、表9で示
される配列番号6に示されるPrimer YNF、表10で示さ
れる配列番号7に示されるPrimer YNL及び表11で示さ
れる配列番号8に示されるPrimer YNNを用いた。(図
2)
F、YNL及びYNNにより、各々Trp、Phe、Leu及
びAsnに置換した。Tyr100が正しく置換されて
いることは、DNAのシークエンスを行って確認した。
ent CをBspEI、BamHIでそれぞれ処理した後、のpNH40
0CG構築時と同様の方法でプラスミドpNH400に挿入し、
改変CGTaseをコードする遺伝子を保持するプラスミドpN
H400CGY100W、pNH400CGY100F、pNH400CGY100L、pNH400C
GY100Nを得た。ここで得た各々のプラスミドでバチルス
・ブレビス HPD31(FERMBP−1087)を
と同じ方法で形質転換し、改変CGTaseを生産する形質
転換体を得た。
AM1243のCGTase)及び改変CGTaseの発現・精製 及びで得た各々の形質転換体を、オートクレーブ滅
菌した2SL培地(ペプトン4%、酵母エキス0.5
%、グルコース2%、FeSO4・7H2O 0.001
%、MnSO4・4H2O 0.0001%、ZnSO4
・7H2O 0.0001%、ネオマイシン60μg/
ml、pH7.2)100mlを含む500ml容三角
フラスコに植菌し、30℃、3日間振とう培養した。各
々のCGTase(バチルス・マセランス IAM1243の
CGTase(Wild Type)、Trp改変CGTase、Phe改変C
GTase、Leu改変CGTase及びAsn改変CGTase)の培
養液中ヘの生産量はいずれも約1g/Lであった。
菌体を除いた培養上清に50%飽和になるように硫酸ア
ンモニウムを加え、生成したCGTaseを沈澱させた。沈澱
を遠心分離にて回収して、酢酸緩衝液(50mM酢酸ナ
トリウム、1mMCaCl2、pH6.0)に溶解後、
同緩衝液で透析した。溶解したCGTaseを上記と同じ酢酸
緩衝液にて平衡化させたDEAE-Toyopearl 650Mカラムに
吸着させた後、塩化ナトリウム0M〜0.2Mまでの直
線濃度勾配により溶出させ、CGTase画分を回収した。回
収したCGTase画分に最終塩濃度4M〜0Mになる様に塩
化ナトリウムを加え、4M塩化ナトリウムを含む酢酸緩
衝液にて平衡化させたphenyl-Toyopearl650Mカラムに吸
着させ、塩化ナトリウム濃度4Mからの直線逆濃度勾配
にてCGTaseを溶出させ、CGTase画分を回収した。回収し
たCGTase画分を酢酸緩衝液を用いて透析して、Wild typ
e CGTase、Trp改変CGTase、Phe改変CGTase、Le
u改変CGTase及びAsn改変CGTaseの精製物を得た。
0μl(CGTaseを4mg/mlで含む50mM酢酸緩衝
液、pH6.0)に、0.4%可溶性澱粉を含む酢酸緩
衝液100μlを加え、37℃で反応を行った。反応開
始20分経過後にサンプリングを行い、直ちに100℃
で5分間煮沸し、反応を停止させた。反応停止後、反応
液をフィルター濾過し(0.02μm)、生成したCD
をHPLC(カラム:TSK−GEL ODS−80T
s、粒径5μm、径4.6mm×長さ250mm(東ソ
ー社製)、緩衝液:メタノール/水(12/88)、流
速:1.0ml/min、検出器:示差屈折計)にて分
析した。
CDの標準品を混合したスタンダード溶液、(2)澱粉
溶液にWild Type CGTaseを20分間作用させた時の反応
液、(3)澱粉溶液にLeu改変CGTaseを20分間作用
させた時の反応液のHPLC分析のパターンを示した。
るα−、β−、γ−CDの生成比率を表12に示した。
Wild Type CGTaseは、α−CD53%、β−CD34
%、γ−CD13%である。これに対していずれの改変
CGTaseもα−CDの生成比率が高くなっている。この様
にCGTaseのTyr100の改変はα−CD生成率を増加
させ、特にLeu改変CGTaseにおいてその傾向は顕著に
現れた。
澱粉溶液/50mM酢酸緩衝液(pH6.0)100m
lに添加し、40℃にて30分間反応させた後、煮沸し
て酵素を失活させた。この反応液をフィルター濾過
(0.02μm)したのち、HPLC(カラム:TSK
−GEL ODS−80Ts、粒径5μm、径4.6m
m×長さ250mm(東ソー社製)、緩衝液:メタノー
ル/水(12/88)、流速:1.0ml/min、検
出器:示差屈折計)にてα−CD画分を分取した。本画
分のα−CDの純度は95%であり、HPLCによる1
回の分画のみで高純度のα−CDを得ることが出来た。
めて可能となった。本改変CGTaseは従来未知の新規酵素
であって、本酵素を澱粉等の基質に作用させると、特に
α−CD含有量が非常に高いCDが得られる。
残基前後のアミノ酸配列を示す。
幅を示す。
ーンを示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 シクロデキストリン合成酵素のA領域の
活性中心を構成するチロシンが他のアミノ酸に置換され
た改変シクロデキストリン合成酵素。 - 【請求項2】 バチルス・マセランス由来のシクロデキ
ストリン合成酵素のN末端から100位の位置のチロシ
ンに相当するチロシンが他のアミノ酸に置換された請求
項1に記載の改変シクロデキストリン合成酵素。 - 【請求項3】 配列表の配列番号1のアミノ酸配列で示
され、100位のチロシンが他のアミノ酸に置換された
改変シクロデキストリン合成酵素。 - 【請求項4】 配列表の配列番号1のアミノ酸配列で示
され、100位のチロシンがトリプトファン、フェニル
アラニン、ロイシンまたはアスパラギンに置換され、α
−シクロデキストリンを特異的に生成することを特徴と
する改変シクロデキストリン合成酵素。 - 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
改変シクロデキストリン合成酵素のアミノ酸配列をコー
ドする遺伝子をバチルス属細菌に形質転換し、該形質転
換体を培養することにより、該改変シクロデキストリン
合成酵素を培養物中に生成、蓄積せしめ、これを採取す
ることを特徴とする改変シクロデキストリン合成酵素の
製造法。 - 【請求項6】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
改変シクロデキストリン合成酵素を基質に作用せしめ、
反応液よりシクロデキストリンを採取することを特徴と
するシクロデキストリンの製造法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25450595A JP3809472B2 (ja) | 1995-09-07 | 1995-09-07 | 改変シクロデキストリン合成酵素及びその製造法並びに該酵素を用いたシクロデキストリンの製造法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109307682A (zh) * | 2018-11-21 | 2019-02-05 | 常州大学 | 一种基于二元自组装识别苯丙氨酸对映体的方法 |
-
1995
- 1995-09-07 JP JP25450595A patent/JP3809472B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109307682A (zh) * | 2018-11-21 | 2019-02-05 | 常州大学 | 一种基于二元自组装识别苯丙氨酸对映体的方法 |
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