JP3060019B2 - マルトテトラオース生成酵素遺伝子を含有するプラスミド及び該プラスミドを有する微生物並びに該微生物を用いるマルトテトラオース生成酵素の製造法 - Google Patents

マルトテトラオース生成酵素遺伝子を含有するプラスミド及び該プラスミドを有する微生物並びに該微生物を用いるマルトテトラオース生成酵素の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイオテクノロジーに
関するものであり、更に詳細には、本発明は、マルトテ
トラオース生成酵素遺伝子を高分泌発現ベクター断片に
連結してなるプラスミド及び、該プラスミドをバチルス
ブレビスに保有してなる新規微生物、並びに該微生物を
培養し、培養物中にマルトテトラオース生成酵素を蓄積
せしめ、これを採取することを特徴とする製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マルトテトラオース生成酵素(EC3.
2.1.60,exomaltoteraohydro
lase)は、1971年RobytとAckerma
nによってシュードモナス・スツッツエリ(Pseud
omonas stutzeri)の培養液中に初めて
発見された。近年マルトテトラオース生成酵素はシュー
ドモナス・サッカロフィラ(Pseudomonas
saccharophila)も産生することが明らか
となった。マルトテトラオースは臨床検査試薬や機能性
食品素材として需要が増大している。しかし、従来知ら
れている微生物によるマルトテトラオース生成酵素の生
産量は低く供給量を増大させることが望まれていた。
【0003】このような業界の要望に応えるため、本発
明者らは、先に、シュードモナス・サッカロフィラ由来
のマルトテトラオース生成酵素遺伝子をクローン化し、
該遺伝子を適当なベクターに連結し、マルトテトラオー
ス生成酵素遺伝子を発現可能な宿主菌(大腸菌)に導入
しこの形質転換体でマルトテトラオース生成酵素を製造
することに成功した(特開平2−222686号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た本発明者らの開発に係るシステムでは、未だマルトテ
トラオース生成酵素の生産量が充分ではなく、産業上必
要な量を安価に供給するには更に技術開発を行う必要が
ある。
【0005】本発明は、このような技術の現状に鑑み、
マルトテトラオース生成酵素遺伝子をクローニングし、
この遺伝子を高分泌発現ベクターに連結し、この高分泌
発現プラスミドを宿主微生物に導入し、新規形質転換体
を作製し、更に当該新規組換体を培養し、培養物よりマ
ルトテトラオースを採取することにより産業上利用出来
る量の該酵素を安価に提供する目的でなされたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであって、本発明者らは、マ
ルトテトラオース生成酵素を安定にかつ効率よく生産さ
せる方法を提供すベく鋭意研究を重ねたところ、バチル
ス・ブレビスを宿主として用いてマルトテトラオース生
成酵素遺伝子を発現させることにより、培養物中に著量
のマルトテトラオース生成酵素が生産されることを見出
し、これらの知見に基づいてさらに研究した結果、本発
明を完成した。
【0007】すなわち本発明は、宿主菌、特にバチルス
・ブレビスで高発現する新規なマルトテトラオース生成
酵素発現プラスミドに関するものである。また更に本発
明は、このプラスミドで形質転換した微生物、及びこの
形質転換体を培養することによるマルトテトラオース生
成酵素の工業的大量生産法に関するものである。以下、
本発明を具体的に説明するが、マルトテトラオース生成
酵素遺伝子をG4遺伝子、G4 geneないし単にG
4という場合もある。
【0008】[(1) マルトテトラオース生成酵素遺
伝子のクローン化]マルトテトラオース生成酵素遺伝子
としてはマルトテトラオース生成酵素をコードするもの
であればいずれでもよく、公知の方法でクローン化され
たものが挙げられ、具体例としては、特開平2−222
686号公報に記載の方法に従ってクローン化されたプ
ラスミドpGF11が挙げられる。プラスミドpGF1
1は8.0Kbの大きさで、そのフィジカルマップを図
1に示す。ここで白ぬきの部分はベクターpHY300
PLK(ヤクトル社製)由来で、黒塗りの部分はマルト
テトラオース生成酵素遺伝子が含まれる部分であり、各
略記号はすべて制限酵素である。このプラスミドpGF
11で形質転換されたエシェリヒア・コリC600−p
GF11(Escherichia coli C−6
00pGF11)は、微生物工業技術研究所にFERM
P−10411として寄託されている。
【0009】G4遺伝子の導入は、例えば適当なクロー
ニングベクター(例えばpUB系べクター)を用い、バ
チルス・ブレビスH102(FERM BP−108
7)を宿主にして、適宜実施すればよい。
【0010】プロモーターとしては、宿主内に機能する
ものであればいずれでもよいが、シュードモナス サッ
カロフィラのマルトテトラオース生成酵素遺伝子のプロ
モーターをそのまま利用することもできるが、バチルス
属細菌由来のより好ましくはバチルス・ブレビス由来の
プロモーターがよい。例えばバチルス・ブレビス47
(FERM−P7224)あるいはバチルス・ブレビス
H102(FERM BP−1087)の主要菌体外蛋
白質遺伝子(HWP遺伝子、MWP遺伝子)のプロモー
ターなどが例示される。該プロモーターは1種または2
種以上保有されていてもよい。プロモーター領域を含有
するDNAは、上記プロモーター以外にSD配列、翻訳
開始コドン等を有していることが必要である。
【0011】本発明において、マルトテトラオース生成
酵素は宿主の菌体内、菌体外のいずれかに蓄積されても
良いが、マルトテトラオース生成酵素の抽出、精製を容
易にし、また生産量を増大させるためには、菌体外にマ
ルトテトラオース生成酵素を蓄積させるのが望ましく、
この場合、マルトテトラオース生成酵素遺伝子の5’側
にシグナルベプチドをコードする領域を存在させる。
【0012】シグナルペプチドとしては、マルトテトラ
オース生成酵素を宿主の菌体外に分泌させるものであれ
ばいずれでもよく、例えばシュードモナス サッカロフ
ィラのマルトテトラオース生成酵素遺伝子のシグナルペ
プチドやバチルス・ブレビス47あるいはバチルス・ブ
レビスH102の主要菌体外蛋白質のシグナルペプチド
などが挙げられるが、なかでもバチルス・ブレビス47
(FERMP−7224)由来のMWP蛋白質(mid
dle wall protein)のシグナルペプチ
ドが好ましい。
【0013】プラスミドを構築する方法としては、常法
が適宜用いられ、例えばモレキュラー・クローニングに
記載の方法などが例示され、G4遺伝子、プロモータ
ー、シグナルペプチド等のDNA断片をそれぞれ連結し
て目的とするプラスミドを構築してもよいし、G4とシ
グナルとを連結しておき、その後にプロモーター領域を
連結する等各種の変形手段を採ることも可能である。
【0014】宿主微生物としては、バチルス・ブレビス
に属する微生物であれば何れでも良く、例えば、バチル
ス・ブレビス47(FERM P−7224)、バチル
ス・ブレビスH102(FERM BP−1087)が
挙げられるが、好適にはバチルス・ブレビスH102が
用いられる。なお、バチルス・ブレビスH102は、バ
チルス・ブレビスHPD31とも称される(日本農芸化
学大会昭和62年度大会講演要旨集p27、日本農芸化
学会誌61,669(1987))。
【0015】宿主微生物を形質転換する方法は、公知の
方法、例えばTakahashiらの方法[J.Bac
teriol.,156,1130(1983)]、T
akagiらの方法(Agric.Biol.Che
m.,53,3099−3100(1989))などを
採用することができる。
【0016】組換えDNAが導入された形質転換微生物
の選択方法は、液体選択培地で培養し、培養液中のマル
トテトラオース生成酵素活性を測定する方法、澱粉含有
寒天選択培地上にコロニーを形成させ、ヨード液を噴霧
することでアミラーゼ活性を測定する方法等既知の方法
によって測定できる。選択培地にはベクター上のマーカ
ーによって、最小培地や、抗性物質添加培地が適宜用い
られる。
【0017】酵素活性の測定は、培養液に澱粉溶液を加
え、40℃で保温した後、薄層クロマトグラフィーや高
速液体クロマトグラフィーを用いて生成されたマルトテ
トラオースの同定や定量をすることによって行なわれ
る。
【0018】得られたマルトテトラオース生成酵素生産
菌を液体選択培地にて37℃で培養し、公知の方法、例
えば、アルカリ抽出法(Birnboim,H.C.a
ndDoly,J.,Nucleic Acids R
es.,7,1513,(1979))によってプラス
ミドを得ることができる。マルトテトラオース生成酵素
遺伝子を含む組替えDNAは、上記の方法で、適宜制限
酵素で切断し、他のベクターに組み込んだり、他の宿主
に導入することができる。
【0019】[(2) DNA塩基配列の決定]DNA
の塩基配列は、マキサム−ギルバートの化学修飾法(M
axam,A,M,and Gilbert,W.,M
ethods in Enzymology,65,4
99,(1980))やジデオキシヌクレオチド鎖終結
法(Messing,j.and Vieira,
J.,Gene,19,269,(1982))等によ
り決定することができる。ポリペプチドのアミノ酸配列
は、塩基配列より解読することができる。また、ポリペ
プチドを菌体外に分泌させるシグナル配列のアミノ酸配
列も、同様にして決定する。
【0020】[(3) マルトテトラオース生成酵素活
性を有するポリペプチドの調製]マルトテトラオース生
成酵素活性を有するポリペプチドを次のようにして調製
することができる。マルトテトラオース生成酵素産生
菌、あるいは上記の方法によってマルトテトラオース生
成酵素産生能を獲得した形質転換微生物を液体培養す
る。培地としては、該微生物の通常の培養に用いられる
ものであればいずれでもよい。
【0021】該培地に含有される炭素源としては、例え
ばグルコース、シュークロース、グリセロール、澱粉、
デキストリン、糖蜜、尿素、有機酸などが考えられる。
該培地に含有される窒素源としては、カゼイン、ポリペ
プトン、肉エキス、酵母エキス、カザミノ酸、グリシン
などの有機窒素源、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウ
ム、硝酸アンモニウムなどの無機窒素源などが用いられ
る。その他、塩化カリウム、リン酸一カリウム、リン酸
二カリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウムなどの
無機塩が必要に応じて培地に加えられる。また、糖と無
機窒素源を主とする合成培地を用いて培養しても良い。
栄養要求性を示す菌は、その生育に必要な栄養物質を培
地に添加すればよい,該栄養物質としては、アミノ酸
類、ビタミン類、核酸、塩類などが挙げられる。
【0022】培養後、酵素が菌体内にある場合には、培
養液を遠心分雛して菌体を得、超音波や細胞壁溶解酵素
等で処理し、破砕菌体を遠心分離して除き、粗酵素液と
する。また、酵素が培地中にある場合には、培養液を遠
心分離して菌体を除き、以後の精製を行なう。得られた
粗酵素液から、塩析、透析、イオン交換樹脂、アフィニ
ティクロマトグラフ処理等一般的酵素精製法によりマル
トテトラオース生成酵素を単離することができる。
【0023】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。
【0024】〔実施例1 バチルス・ブレビスへのマル
トテトラオース生成酵素遺伝子のクローン化〕プラスミ
ドpGF11(特開昭2−222686、E.coli
C600−pGF11(FERM P−10411)
由来)に制限酵素XhoIを作用させた。この反応液を
0.7%アガロース電気泳動に供し、そこに観察される
5.5KbDNAとマルトテトラオース生成酵素遺伝子
を含む2.4KbDNAのうち、2.4KbDNAのみ
を市販のDNA精製キットGENECLEAN(TM)
(フナコシ社製)により回収精製した。
【0025】遺伝子の導入にはバチルス・ブレビスH1
02(FERM BP−1087)を宿主、プラスミド
pUB110EX(4.5Kb)をベクターに用いた。
pUB110EXはプラスミドpUB110のEcoR
I部位にXhoIリンカー(宝酒造社製)を挿入したプ
ラスミド誘導体である。このpUB110EXにXho
Iを作用させた後、アルカリフォスターゼで処理し、さ
きに回収精製したマルトテトラオース生成酵素遺伝子を
含む2.4KbDNA断片を混合し、T4DNAリガー
ゼを添加して連結処理した。この処理液を用い、トリス
−PEG形質転換法により、バチルス・ブレビスH10
2を形質転換した。得られた形質転換処理菌体を選択培
地である1%可溶性澱粉、ネオマイシン60μg/m
l、寒天1.2%を含むT2培地(ポリペプトン1%、
肉エキス0.5%、酵母エキス0.2%、グルコース1
%、pH7.0)に塗布して37℃で培養し、ネオマイ
シン耐性株を得た。このネオマイシン耐性株を、ネオマ
イシン60μg/ml、寒天1.2%を含むT2培地に
て37℃で24時間培養し、培養液中のマルトテトラオ
ース生成酵素活性の有無を薄層クロマトグラフィーによ
って調べた(薄層クロマトグラフィーは、培養液をn−
ブタノール:n−プロパノール:水=3:5:4の溶媒
系で60℃、2回上昇展開を行った後、硫酸を噴霧して
マルトテトラオースの有無を調べた。)。その結果マル
トテトラオース生成酵素分泌株を分離することができ
た。
【0026】得られたマルトテトラオース生成酵素生産
株を、ネオマイシン60μg/mlを含むT2培地にて
37℃で培養し、培養液を遠心分離して集菌し、洗浄
後、分離菌体からアルカリ抽出法によってプラスミドを
分離した。このプラスミドをプラスミドpHSD01と
命名し、プラスミドpHSD01を保持する形質転換体
をバチルス・ブレビスH102−G4(FERM P−
10287)と命名した。プラスミドpHSD01は
7.0Kbの大きさで、そのフィジカルマップを図1に
示す。ここで白ぬきの部分はベクターpUB110EX
由来で、黒塗りの部分は染色体断片部分である。
【0027】〔実施例2 マルトテトラオース生成酵素
高分泌発現プラスミドpNU200G4の構築と形質転
換体の調製〕実施例1で得られたプラスミドpHSD0
1を制限酵素XhoIとPstIで切断しその1.2K
bの断片と0.95Kbの断片を得た(図2)。1.2
Kbの断片にはマルトテトラオース生成酵素遺伝子の中
央部より上流側、0.95Kbの断片にはその下流側が
存在している。プラスミドpUC119(宝酒造製)を
制限酵素SalIとPStIで切断し、1.2Kbの断
片を挿入してpUCD01を得た。このプラスミドpU
CD01を持つ大腸菌MV1184(宝酒造製)からモ
レキュラークローニング(Moleculer Clo
ning,Cold Spring Harbor L
aboratory Press,1989)に記載の
方法に従って環状1本鎖DNAを単離した。図3に示し
たように、この1本鎖DNAのマルトテトラオース生成
酵素遺伝子のシグナルペプチド切断部位より上流3アミ
ノ酸目から、6アミノ酸残基に対応するDNAに相補的
な1本鎖DNAを化学合成した。ただし、シグナルペプ
チド切断部位の上流2アミノ酸目のロイシン(Leu)
がフェニルアラニン(Phe)に置換するように塩基配
列を変えて合成した。この合成DNAとマルトテトラオ
ース生成酵素遺伝子の中央部より上流部を持つた環状1
本鎖DNAを混合し、部分2本鎖化(アニーリング)し
た。これにKlenowフラグメント(Large F
ragment E.coli DNA Polyme
rase)で処理して環状2本鎖化した。その後、マン
グビーン核酸分解酵素(Mung Bean Nucl
ease)と制限酵素PstIで処理をし、0.95K
bのDNA断片を得た。
【0028】一方、pHSD01のXhoI、PstI
切断で得られたマルトテトラオース生成酵素遺伝子の中
央部より下流側を含む0.95KbのDNA断片をベク
ターpBRAN3のSalI、PstI切断部位に挿入
し、この0.95KbのDNA断片及びMWPシグナル
ペプチド領域を含むプラスミドpBRSD11を得た。
このプラスミドpBRSD11を制限酵素NcoIで切
断後Klenowフラグメント(Large Frag
ment E.coli Polymarase)で処
理し、その末端を平滑化した後、制限酵素PstIで切
断した。このようにして処理したプラスミドpBRSD
11に、上記処理にて1本鎖DNAより合成して得られ
た0.95KbDNA断片をT4 DNAリガーゼで連
結し、pBRSD12を得た。このプラスミドpBRS
D12を、制限酵素ApaLIとHindIIIで切断
することでシグナルペプチドの中間付近以降からマルト
テトラオース生成酵素遺伝子のC末端までをコードする
2.1KbのDNA断片を単離した(図4)。
【0029】続いて、発現ベクターpNU200(Ya
magata et al.,Proc.Natl.A
cad.Sci.USA.,86,3589(198
9))をApaLIとHindIIIで切断し、これに
プラスミドpBRSD12より単離した2.1Kb A
paLI−HindIII断片をT4 DNAリガーゼ
で連結し、その反応液を用いてTakagiらの方法
(Agric.Biol.CheM.,53,3099
(1989))によってバチルス・ブレビスH102
(FERM BP−1087)の形質転換を行った。得
られたエリスロマイシン耐性の形質転換体よりプラスミ
ドを単離し、これをpNU200G4と命名し(図
4)、プラスミドpNU200G4を保持する形質転換
体をバチルス・ブレビスH102/pNU200G4
(FERM P−11996)と命名した。
【0030】[実施例3] 実施例2で創製したバチルス・ブレビスH102/pN
U200G4(FERM P−11996)を、グルコ
ース1%、ペプトン1%、酵素エキス0.2%、肉エキ
ス0.5%、ネオマイシン0.006%の組成の培地1
00mlを収容した500ml容三角フラスコに接種
し、37℃で一夜振とう培養し、種培養液を得た。
【0031】上記と同じ組成の培地15lを収容した3
0l容ジャーファーメンターに、上記で得た種培養液2
00mlを加え、通気量1vvm、撹拌数200rpm
で37℃、48時間通気撹拌培養を行った。
【0032】得られた培養液を8000rpmで遠心分
離することによって菌体を除去し、上澄14lを得た。
この培養上澄に硫安9kgを添加することにより塩析を
行い、生産されたマルトテトラオース生成酵素を沈澱物
として集めた。更にこの沈澱物を、50mM NaOA
c(pH6.0)を添加した1mM CaCl液50
mlに溶解後、遠心分離することにより、不溶解物を除
き同緩衝液に一夜透析した後の内液をマルトテトラオー
ス生成粗酵素液とした。この粗酵素液の活性は3000
0IU/mlであった。
【0033】
【発明の効果】本発明によってはじめてG4遺伝子高分
泌発現プラスミドが開発され、この新規プラスミドで形
質転換したバチルス・ブレビス等の形質転換体を培養す
ることにより、マルトテトラオース生成酵素を著量生産
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】pHSD01の構築図である。
【図2】pBRSD12の構築図である。
【図3】pBRSD12の制限酵素切断地図である。
【図4】シグナルペプチドをコードする領域の導入図で
ある。
【図5】G4高分泌発現プラスミドpNU200G4の
構築図である。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12N 15/09 ZNA C12R 1:38) (56)参考文献 特開 平2−222686(JP,A) 特開 昭63−56277(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 C12N 1/21 C12N 9/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュードモナス・サッカロフィラ(Pseu
    domonas saccharophila)のマルトテトラオース生成酵
    素遺伝子を含むDNAとバチルス・ブレビス(Bacillus
    brevis)由来のプロモーター領域及びシグナルペプチ
    ドを連結してなるプラスミドをバチルス・ブレビスH1
    02(FERM BP−1087)を宿主菌として導入
    してなる微生物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の形質転換体Bacillus b
    revis H102/pNU200G4。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の微生物を培養
    し、培養物からマルトテトラオース生成酵素を採取する
    ことを特徴とする該酵素の製造法。
JP12321991A 1991-03-06 1991-03-06 マルトテトラオース生成酵素遺伝子を含有するプラスミド及び該プラスミドを有する微生物並びに該微生物を用いるマルトテトラオース生成酵素の製造法 Expired - Fee Related JP3060019B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017030908A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 吉川英男 テープカッター

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