JP4162383B2 - ホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子およびその使用 - Google Patents

ホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子およびその使用 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、遺伝子操作に関し、より具体的には、L−ホモグルタミン酸(またはL−2−アミノアジピン酸もしくはL−α−アミノアジピン酸とも称されている)の生産に関与する遺伝子を含むDNA、ならびにそれらを使用するL−ホモグルタミン酸(以下、単にホモグルタミン酸という)の生産系に関する。
背景技術
ホモグルタミン酸は、細菌であるコレラ ビブリオ(Cholera vibrio)、トウモロコシ(Zea mays)をはじめとする植物体、カエルの胚など、生物界に広く見いだされている。真菌類などにおいてはリジン生合成の中間体として、そしてβ−ラクタム系抗生物質の生合成においては前駆体としての位置を占めている。また、ホモグルタミン酸は、メトトレキセート誘導体(WO 92/09436)を始めとする各種医薬品の合成中間体としても有用である。
ところで、ホモグルタミン酸の化学合成による製造は光学分割や多段階反応を必要とすることから、コスト的に有効な手段とはなっていない。一方、アグロバクテリウム(Agrobacterium)、クレブシエラ(Klebsiella)、アルカリゲネス(Alcaligens)、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)、バチルス(Bacillus)属に属する微生物を用いて、L−リジンから製造する方法(特開平6−181787号公報)が知られている。また本発明者らの一部も、フラボバクテリウム(Flavobacterium)属に属する微生物を用いて、L−リジンからホモグルタミン酸を製造する方法を提案した(WO 96/31616)。しかしながら、これらの微生物を用いる方法においても、さらに効率よくホモグルタミン酸を製造できる方法が切望されている。
そこで、本発明者らは、上記いずれかの微生物におけるホモグルタミン酸の生産系を、例えば遺伝子操作により増強することを目差した。かような操作に際し、参考にしうる情報について概観すると、例えば、セファマイシンCの生合成経路の研究の一端として、セファマイシンC生産菌であるストレプトマイセス クラブリゲルス(Streptomyces clavuligerus)のL−リジンからα−アミノアジピン酸(または、ホモグルタミン酸)への変換に関与するリジン−6−アミノトランスフェラーゼや、△−1−ピペリジン−6−カルボン酸デヒドロゲナーゼの存在、また、前者については、該酵素をコードする遺伝子の存在位置等が確認されている(Fuente et al,,Biochem.J.(1997)327,59−64)。
また、L−リジンのバイオアッセイに用いられているフラボバクテリウム リュテセンス(Flavobacterium fuscumから再同定された)IFO 3084について、下記のような経路を触媒する2−オキソグルタール酸 6−アミノトランスフェラーゼ[またはリジン6−アミノトランスフェラーゼ(以下、LATともいう)]が存在することが知られている(Soda et al.,Biochemistry 7(1968),4102−4109,同4110−4119)。
Figure 0004162383
上記バイオアッセイでは、ピペリジン−6−カルボン酸(以下、P6Cともいう)をo−アミノベンズアルデヒドと反応させて得られる生成物の吸光度が測定されている。また、L−リジンの別のバイオアッセイでは、アグロバクテリウム ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)のL−リジン6−デヒドロゲナーゼ活性が利用されている(Misono et al,,J.Biochem.(Tokyo)105(1989),1002−1008)。
上記IFO 3084株は、上記のごとくL−リジンのバイオアッセイに常用されており、使用方法も確立されている。したがって、該IFO 3084株がLATに加えて、P6C(または、生体内では量的に平衡状態にあるといわれる2−アミノアジピン酸セミアルデヒド)のデヒドロゲナーゼ(以下、単にデヒドロゲナーゼともいう)活性タンパク質をコードする遺伝子を有するなら、本発明の目的、すなわち、ホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子を提供するとの目的に沿った遺伝子クローニング用の候補菌となり得るであろう。
発明の開示
本発明者らは、フラボバクテリウム リュテセンスのリジン−6−アミノトランスフェラーゼ(LAT)遺伝子(lat)および、場合によって、P6Cに対するデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子のクローニングを試みてきた。しかし、かようなクローニング方法として、常用されている他の細菌のアミノトランスフェラーゼとのDNAコンセンサス配列から目的の遺伝子を取得する方法や精製されたタンパク質のアミノ酸配列を決定した結果から得られる情報を利用する方法などは、初期の研究では、いずれも失敗に帰した。
ところが、意外なことに、本発明者が、最終的に選択した宿主−ベクター系を使用すれば、ショットガンクローニングにより、少なくともホモグルタミン酸の生産に関与しうる遺伝子、より具体的にはP6Cに対するデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子がクローニングできることを見い出した。また、かような遺伝子と一定の相同性(または同一性)を有する改変体も同様に機能することも見い出した。
一方、上記Soda et al.,Biochemistry、7(1968)、4110−4119には、アクロモバクター リクウダム(Achromobactor liquidum)(=Flavobacterium lutescence)から分子量116,000の結晶LATの取得方法が記載されており、そしてYagi et al.,J.Biochem.87(1980)、1395−1402にはフラボバクテリウム リュテセンスからのLATがA、B、BおよびCの4つの非同一性サブユニットから構成されていることも記載されている。これらの記述に基づき、精製されたLATタンパク質のアミノ酸配列決定から得られた情報を利用して、LAT活性を有するタンパク質をコードする遺伝子をクローニングする初期の研究は失敗に帰した。しかし、これらの先行技術文献に記載されている方法とは全く異なる方法を用い、フラボバクテリウム リュテセンスからLAT活性を有するタンパク質を精製し、得られたタンパク質のアミノ酸配列決定を行い、それらの配列情報を利用して目的の遺伝子のクローニングを行ったところ、LATをコードする遺伝子(lat)をクローニングすることに成功した。本発明は上記の知見に基づくものである。
したがって、本発明によれば、フラボバクテリウム リュテセンス(Flavobacterium lutescens)に属する細菌から得ることのできるホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子、あるいは該遺伝子にストリジェントな条件下でハイブリダイズし、かつホモグルタミン酸の生産能を欠損した突然変異体の該生産能を回復しうる機能を有する改変体を含んでなる単離された純粋なDNAが提供される。
より具体的には、上記ホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子は、LAT活性を有するタンパク質およびデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質からなる群より選ばれる少なくとも1種のタンパク質を一部にまたは全体としてコードするDNAあるいは、それらの改変体である。
本発明は、上記DNAを担持する自律複製性または組込み複製性の組換えプラスミド、さらには、該組換えプラスミドで形質転換した形質転換体、さらには該形質転換体を使用するホモグルタミン酸の生産方法にも関する。
発明の具体的な態様
本発明に従う遺伝子の起源としては、例えば、フラボバクテリウム リュテセンス(以下、lutescensともいう)を宿主として発現しうるホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子を提供しうるものであれば、自然突然変異株を包含するlutescensの如何なる菌株であってもよい。しかし、入手容易であり、培養等の好適な取り扱い条件が確立されている、上記IFO 3084株を好ましいものとして挙げることができる。
本発明にいう、ホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子とは、L−リジンからP6C(LAT活性)またはP6Cと化学的に平衡関係にある2−アミノアジピン酸−6−セミアルデヒドを経てホモグルタミン酸に至る(デヒドロゲナーゼ活性)2段階の変換系に関与しうるいずれかの遺伝子を意味する。まず最初に、後者の変換系であるデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子の具体的なものとしては、本発明者らが以下のような戦略に基づいて確立した宿主−ベクター系を使用して得ることのできるものが挙げられる。
lutescensの遺伝子操作を行うためには、lutescensの適当な宿主−ベクター系の確立が必要であるが、これには次の3つの課題を解決する必要がある。
(1) lutescens内で自律複製するレプリコンを得る。
(2) lutescens内で発現し、かつ機能する薬剤耐性マーカーを得る。
(3) lutescens内へのDNA導入法を確立する。
上記(1)および(2)の課題は、幸運なことに、最近Mo Bi Tec社より発売された、広範囲のグラム陰性細菌で自律複製し、カナマイシン、クロラムフェニコール耐性を有するpBBR122が使用できることを見い出して解決できた。上記(3)の課題解決には、まず、上記プラスミドpBBR122のlutescens内への導入法が確立されることが前提になる。ところが、エレクトロポーレーション法によるcoliへのDNA導入法をもとに検討した結果、カナマイシン20μg/mlを含むLプレートにlutescensのコロニーが生え、これを液体培養してアルカリSDS法によってプラスミドを抽出したところpBBR122は安定にlutescensに保持されていることを確認できた。こうして、上記(3)の課題も解決できた。この宿主−ベクター系は、他のバクテリアを宿主にした場合には、(a)形質転換効率が非常に高く、(b)適当な大きさのDNA断片をpBBR122に挿入できることそれ自体は知られていたが(J.Bac.178(1996),1053−1060)、lutescensでも前述の(a)、(b)が可能なことを明らかにし、さらに取得した遺伝子のlutescens内での増幅を可能にしたばかりでなく、P6Cに対するデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子をショットガンクローニングによって取得することも可能にした。さらに操作を容易にすべくpBBR122のクロラムフェニコール耐性遺伝子の代わりにpUC19のマルチクローニングサイトを導入したpCF704を作成し、これを以後ベクターとして用いた。
次に、取得または増幅した遺伝子を評価する系を確立するため、lutescens IFO 3084にN−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)により突然変異を誘発させ、エオジンYを含むMEMプレート(pH7.0)を用いてスクリーニングした。
こうして取得した、ホモグルタミン酸を全く生産しない第一変異株とわずかしか生産しない第二および第三変異株を取得した。このホモグルタミン酸を全く生産しない第一変異株には野生型株と同等のlat活性が確認され、わずかしか生産しない第二および第三変異株にはlat活性がわずかしか確認されなかった。すなわち、第一変異株はlat以外のホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子に何等かの傷害を受けており、一方第二および第三変異株には少なくともlatに何等かの傷害を受けている可能性がある。
次に、野生型株のゲノムDNAをSauIIIAIで部分消化し、その6−8Kbp断片をpCF704のBamHI部位に挿入したDNAライブラリーを作成した。これらを上記第一、第二および第三変異株にそれぞれ導入し、ホモグルタミン酸生産能を回復する株をスクリーニングした。この際、変異株のスクリーニングに使用したエオジンYを含むMEMプレート(pH7.0)で黒くなるコロニーを拾い、TLCでホモグルタミン酸生産能を確認するという方法を用いた。なお、これらの変異株の代表的なものとし、第二変異株(Flavobacterium Iutescens 2nd mutant)は、平成10年7月6日付で工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託され、受託番号FERM P−16874が付され、そして第一変異株(Flavobacterium lutescens 1st mutant)は、平成11年6月10日付で同研究所に寄託され、受託番号FERM P−17419が付されて、それぞれ保管されている。これらのFERM P−16874株およびFERM P−17419株は、その後、平成11年7月26日付で同研究所のブタペスト条約上の国際寄託当局に寄託が移管され、それぞれFERM BP−6798およびFERM BP−6799の受託番号で国際寄託されている。
この結果、第一変異株のホモグルタミン酸の生産性を相補するプラスミドを有する株および第二変異株のホモグルタミン酸の生産性を部分的に相補するプラスミドを有する株がそれぞれ得られた。しかし、これらの株、特に第二変異株を相補する株のプラスミドは欠失が起きやすいらしく、安定なプラスミドを取得するためのさらなるスクリーニングが必要であった。制限酵素処理によるDNAフラグメント解析の結果、こうして得られた第一変異株を相補し、第二変異株を部分的に相補するpCF111と命名したプラスミドとpCF213と命名したプラスミドは見かけ上全く同一のプラスミドであった。
一方、pCF111およびpCF213を第一、第二および第三変異株にそれぞれ再形質転換し、ホモグルタミン酸生産能をTLCで調べた。この結果両プラスミドとも第一変異株を相補したが、第二および第三変異株は部分的に相補しただけであった。
かような相補試験に基づき、ホモグルタミン酸の生産性が欠損した変異株のホモグルタミン酸生産能を十分に回復するプラスミドには、本発明に従う少なくともホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子、より具体的にはlat以外のいずれかの遺伝子が存在することになる。
したがって、限定されるものでないが、本発明にいう「L−ホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子の一つとしては、プラスミドpCF213のインサート部分に含まれており、デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を挙げることができる。例えば、この遺伝子は配列番号:2に示される配列中に存在する。
一方、前者の変換に関与する、すなわち本発明に従うLAT活性を有するタンパク質をコードする遺伝子は、次のようにしてクローニングできる。
一定の培養条件下にてlutescensを培養して取得した菌体を破砕した後、破砕液を遠心分離して菌体破砕物を除去し、こうして得られる細胞抽出液から、超遠心処理、硫酸アンモニウム沈殿、脱塩、イオン交換カラムクロマトグラフィー、アフィニティーカラムクロマトグラフィー、限外濾過、電気泳動、等を経て、目的のタンパク質を単離精製する。
精製されたタンパク質のN末端アミノ酸配列の解析結果から、DNAプライマーを設計し、lutescens(IFO 3084)株のゲノムDNAに対してPCRを行う。PCRで増幅されたDNA断片をもとにさらにPCRを行い、該DNA断片の両外側の周辺領域を取得する。こうして、本発明の目的とするタンパク質をコードするDNAが得られる。
したがって、L−ホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子のもう一つとして、LAT活性を有するタンパク質をコードするDNAが提供可能になる。すなわち、本発明のもう一つの遺伝子としては、例えば、配列番号:1に示される塩基配列のコーティング領域を構成する配列を有するものを挙げることができる。なお、対応する精製されたタンパク質のN末端は、配列番号:1に記載されるとおりSerであるが、その上流の遺伝子にコードされるMetまでのアミノ酸配列は、翻訳後にプロセッシングを受けて除かれるものと考えられる。
さらに、本発明にいうホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子を含んでなるDNAには、上記のデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子とLAT活性を有するタンパク質をコードする遺伝子がそれぞれ1個以上含まれているDNAも包含される。
加えて、本発明にいう遺伝子には、上記両遺伝子の改変体であって、それぞれ両遺伝子に対して、一定のハイブリダイゼーション条件下、例えば、60℃で2×SSC(標準クエン酸食塩水)中、好ましくは60℃で0.5×SSC中、特に好ましくは60℃で0.2×SSC中のストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、かつホモグルタミン酸の生産能が欠損した。lutescensの突然異変体の該生産能を回復しうる機能を有する改変体も包含される。
より具体的には、デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子の改変体は、配列番号:2における塩基2855〜塩基4387の塩基配列と少なくとも70%の同一性を示すものであり、また、LAT活性を有するタンパク質をコードする遺伝子の改変体は、配列番号:1における塩基545〜塩基2658の塩基配列(コーディング領域)と少なくとも50%、好ましくは70%、さらに好ましくは95%の同一性を示すものである。
このような改変体は、上記両配列の、それぞれ、5′末端もしくは3′末端または途中において塩基が除去または付加されたもの、あるいは塩基の一部が他の塩基により置換されているものを含む。この塩基の一部が他の塩基により置換されている改変体には、同一のタンパク質をコードするが、遺伝暗号の縮重に伴い、上記両遺伝子と異なる塩基配列を有するものも含まれる。
遺伝暗号の縮重に伴うもの以外の塩基の置換は、それぞれ、上記両遺伝子がコードする推定アミノ酸配列を参照し、各アミノ酸に由来する側鎖の類似性、例えば疎水性、親水性、電荷、大きさなどを基準に、タンパク質全体として類似の形状を有するように、行うのがよい。こうして、改変体は、上記両遺伝子と同等の機能、すなわち、ホモグルタミン酸の生産能が欠損したlutescensの突然変異体の該生産能を回復しうる機能を有するものが、相当高い確率で得られるであろう。
本発明に従う改変体は、上記両遺伝子の塩基配列またはそれらによってコードされる推定アミノ酸配列を参考に、核酸合成機を用いて合成するか、あるいは、自体既知の点突然変異誘発または部位特異的突然変異誘発により作成することができる。
本発明によれば、上記のような遺伝子または改変体を担持する、組換えプラスミドも提供することができる。かようなプラスミドは、上記遺伝子または改変体以外に、自律複製配列、プロモーター配列、ターミネーター配列、薬剤耐性遺伝子等を含む自律複製性であることができる。さらに、プラスミドは、使用が予定される宿主のゲノムの一定領域と相同の配列を含め、組込み型プラスミドであることもできる。例示として、デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を含むDNAを担持する自律複製性の組換えプラスミドとしては、プラスミドpBBR122や、pBBR122の特定の部位にマルチクローニング部位を挿入するかまたは該部位もしくは領域をマルチクローニング部位で置換し、そのマルチクローニング部位を介して上記遺伝子や改変体を挿入したものが挙げられる。このようなプラスミドの具体的なものとしては、本明細書でプラスミドpCF111およびpCF213と称するものを挙げることができる。pCF213は、平成10年3月11日付で工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託され、受託番号FERM P−16699が付され、その後、上述のようにブタペスト上の国際寄託へ移管され、FERM BP−6797が付されたFlavobacterium lutescens IFO 3084(pCF213)から、それ自体既知のプラスミド単離法により得ることができる。LAT活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を含むDNAを担持する組換えプラスミド、および両遺伝子を含むDNAを担持する組換えプラスミドも、上記pCF213と同様に作成することができる。
本発明によれば、さらに、宿主としてフラボバクテリウム属に属する細菌を、上記組換えプラスミドで形質転換して得られる形質転換体も提供される。フラボバクテリウム属に属する宿主細菌は、本発明の目的に沿う限り、如何なる種の如何なる株であってもよいが、好ましいものとしては、lutescens IFO 3084およびlutescens SP.7−1(FERM BP−5457)を挙げることができる。
したがって、上記形質転換体の具体的な一例としては、lutescens IFO 3084およびlutescens SP.7−1をpCF213で形質転換したものを挙げることができ、lutescens IFO 3084(pCF213)は、上記FERM BP−6797で生命工学工業技術研究所の国際寄託当局に寄託されている。
本発明によれば、また、上記形質転換体を用いるホモグルタミン酸の生産方法が提供される。かような方法では、培地で培養中に増殖した形質転換体を、出発原料、L−リジンまたは場合により、P6C(もしくは2−アミノアジピン酸−6−セミアルデヒド)と接触させるか、あるいは増殖した形質転換体またはその処理菌体(例えば、有機溶媒処理物、菌体抽出物、固定化処理物)と接触させ、出発原料をホモグルタミン酸に変換する。
培地の炭素源としては、形質転換体の利用可能なものであれば如何なるものも使用でき、宿主として、lutescensを用いた場合には、例えば、グルコース、フルクトース、シュクロース、デキストリンなどの糖類、グリセロール、ソルビトールなどの糖アルコール、フマル酸、クエン酸等の有機酸を使用でき、これらの炭素源の培地への添加量は、通常、0.1〜10重量%(以下、%と略称する)程度とすることが望ましい。
培地の窒素源としては、例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸アンモニウム塩やフマル酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム等の有機酸アンモニウム塩ないし、肉エキス、酵母エキス、コーンスティーブリカー、カゼイン加水分解物等の天然窒素源を使用でき、これらの窒素源の培地への添加量は、通常、0.1〜10%程度とすることが望ましい。
また、無機塩類としては、例えば、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のリン酸アルカリ金属塩や塩化カリウム、塩化ナトリウム、等の塩化アルカリ金属塩、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄等の硫酸金属塩を使用でき、これらの無機塩類の培地への添加量は、通常、0.001〜1%程度とすることが望ましい。
これらのうち、通常の細菌用の増殖培地を用いた液体培養が好ましく、炭素源としてはグルコース、マルトース、澱粉などが、窒素源としては硫酸アンモニウム、ペプトン、酵母エキス、大豆粉などが特に有効である。その他に、無機塩としてリン酸カリウム、硫酸マグネシウム、食塩などが通常用いられる。
微生物の培養は、上記の培地で20〜40℃、好ましくは28〜37℃でpHは5〜9、好ましくは6〜8で好気的条件下で実施すればよい。
培養中に、上記により増殖した形質転換体と出発原料の接触は、予め培地に出発原料を加えておくか、または培養中に出発原料を適宜加えることにより行う。また、培養終了後に、集菌した菌体または処理菌体と出発原料を培地または適当な緩衝液中で、必要により適当な補酵素等を加え、反応器中で撹拌または振盪するか、固定された菌体上に出発原料含有物を流動させることにより、上記接触を行うことができる。
培養中に形質転換体とL−リジンを接触させる場合を例に、さらに具体的に説明すると次のとおりである。培地に形質転換体を接種した後、例えば、20〜40℃で12〜120時間培養することにより、形質転換体である微生物を1ml中に10〜1010個含む菌株培養液を得、その培養液に原料化合物であるL−リジンを通常、最終濃度が0.5〜30mg/mlになるように水または補助溶剤に溶解して加えるか、または溶解せずにそのまま添加し、通常、20〜40℃で18時間〜7日、好ましくは18時間〜5日反応させ、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂等を用いた各種イオン交換クロマトグラフィー、HP20などの吸着クロマトグラフィー、溶媒や温度を利用しての沈殿化や結晶化等の通常の精製手段によりホモグルタミン酸を得ることができる。
添加するL−リジンの形状及び添加時期については特に制限されるものではないが、溶解性などの点から一塩酸塩として用いるのが好ましく、培養開始時の添加でもよく培養途中1〜5日目にも添加してもよい。
本発明によれば、L−リジンをホモグルタミン酸に変換するホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子を含むDNAが提供される。このDNAは、ホモグルタミン酸の微生物学的な生産方法において有用である。また、本発明によれば、ホモグルタミン酸を効率よく生産しうる形質転換体およびその使用によるホモグルタミン酸の生産方法も提供される。
以下、具体例により本発明をさらに詳細に説明する。これらの具体例は本発明の理解を容易にするために提供するものであって、本発明をこれらに限定することを意図するものではない。
実施例1:デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする遺伝
子のクローニング等
1.ホモグルタミン酸非生産株の取得
lutescens IFO 3084株をL培地(ポリペプトン1.0%、酵母エキス0.5%、NaCl 0.5%、グルコース0.1%、pH7.2)3mlに植菌し、32℃で一晩振盪培養した。これを種菌としてその100μlをL培地50mlに植菌し、32℃で4.5時間振盪培養した。この培養液から菌体を5000×g、10分間の遠心分離で集菌し、0.2Mリン酸バッファー(pH6.0)で一回洗浄し、0.2Mリン酸バッハァー(pH6.0)6mlに懸濁した。この菌体懸濁液に80mg/ml NTGを50μl加え、32℃で20分間振盪培養した。この培養液から集菌した菌体を0.2Mリン酸バッファー(pH6.0)で一回洗浄し、全量をL培地50mlに植菌し、32℃で一晩振盪培養した。この培養液を500μlずつ分注し、これに60%グリセロール溶液500μlを加えてよく混合し、−70℃で凍結保存したものを変異株保存液とした。
この変異株保存液を0.85%NaClで10倍希釈し、8cmシャーレのMEM寒天培地pH7.2(ポリペプトン0.5%、酵母エキス0.2%、リジン−HCl 1.0%、メチレンブルー0.006%、エオジンY0.04%、寒天1.5%、pH7.2)に100μlずつ塗布し、32℃で三日間培養した。生えてきたコロニーのうち白色を呈しているコロニーをスクリーニング培地(ポリペプトン1.0%、酵母エキス0.2%、リジン−HCl 1.0%、pH7.2)1mlに植菌し、32℃で二日間振盪培養した。この培養液3μlをシリカゲルTLCプレートの各レーンに滴下し乾燥させた。このプレートをブタノール:酢酸:水(3:1:1)からなる溶媒系で展開し、ニンヒドリン発色して各クレーン毎にホモグルタミン酸の有無を調べた。このようにして変異株の中から全くホモグルタミン酸を生産しない第一変異株(FERM BP−6799)と、ほんのわずかだけホモグルタミン酸を生産する第二変異株(FERM BP−6798)、第三変異株を分離した。L−リジンからホモグルタミン酸への変換能(またはホモグルタミン酸の生産性)をTLC分析により調べた結果を図1に示す。なお図1中ホモグルタミン酸はHGと表示されている(他の図においても同様)。また、これらの変換株におけるlat活性の測定結果を図2に示す。
2.宿主−ベクター系、形質転換系の構築
lutescens IFO 3084株をL培地3mlに植菌し、32℃で一晩振盪培養した。これを種菌としてその100μlをL培地50mlに植菌し、32℃で4.5時間振盪培養した。この培養液から菌体を5000×g、10分間の遠心分離で集菌し、10%グリセロール溶液で一回洗浄し、10%グリセロール溶液3mlに懸濁した。この懸濁液を200μlずつ分注し、−70℃で凍結保存したものをエレクトロセル保存液とした。この保存液を氷上で融解し、Broad Host Range Vector pBBR122(Mo Bi Tec社)200μg/ml TE溶液1μlを加えた。これを0.2cmのエレクトロキュベット(Electrocuvette)(BIORAD社)に入れ、ジーンパルサー(Gene Pulser)II(BIORAD社)を用い2.4KV、200Ω、25μFの条件で一回電気パルスをかけた。このセルをファルコン(Falcon)チューブに入れ、氷冷したL培地1mlを加え、32℃で2時間振盪培養した。この培養液をカナマイシン20μg/mlを含むL寒天培地(ポリペプトン1.0%、酵母エキス0.5%、NaCl 0.5%、グルコース0.1%、寒天1.5%、pH7.2)に塗布し、32℃で三日間培養した。2.4×10個の形質転換株を得た。
3.プラスミドpCF704の構築
末端にEcoRIサイトとNcoIサイトを付着したプライマーを合成(ファルマシア社)し、Taqポリメラーゼ(Taq polymerase)(ファルマシア社)とPCRサーマルサイクラー(Thermal Cycler)PERSONAL(TaKaRa社)を用い、pUC18のマルチクローニングサイトとその周辺領域95bpを増幅した。このDNA断片を制限酵素EcoRIとNcoIで消化し、pBBR122のEcoRI、NcoIサイトにLigation Kit version 2(TaKaRa社)を用いて連結反応した。この反応液でcoliコンピテント細胞JM109(TaKaRa社)を形質転換して得た形質転換株からQIAGEN Plasmid Midi Kitを用いてプラスミドpCF704を調製した。
4.プラスミドpCF213の構築
lutescens IFO 3084株のゲノムDNAをQIAGEN Blood and Cell Culture DNA Kitに従って抽出精製した。このゲノムDNAを制限酵素SauIIIAIで部分分解し、その6〜8Kbp断片をアガロースゲルから切り出し、ウルトラフリーC3ユニット0.45μm(ミリポア社)を用いてDNAを回収精製しTE溶液に溶解したものをインサートDNA溶液とした。一方、pCF704を制限酵素BamHIで消化し、アルカリ性ホスファターゼで脱リン酸化した。これとインサートDNA溶液とをLigation Kit version 2(TaKaRa社)を用いて連結反応したものをDNAライブラリーとした。
このDNAライブラリーを第二変異株のエレクトロセル保存液に加え、電気パルスをかけた。このセルをFalconチューブに入れ、氷冷したL培地1mlを加え、32℃で2時間振盪培養した。この培養液全量をカナマイシン20μg/mlを含む50mlL培地に植菌し32℃で二日間振盪培養した。この培養液を500μlずつ分注し、これに60%グリセロール溶液500μlを加えてよく混合し、−70℃で凍結保存したものを相補株保存液とした。
この相補株保存液を0.85%NaClで10倍希釈し、8cmシャーレのMEM寒天培地pH7.0(ポリペプトン0.5%、酵母エキス0.2%、リジン−HCl 1.0%、メチレンブルー0.006%、エオジンY0.04%、寒天1.5%、pH7.0)に100μlずつ塗布し、32℃で三日間培養した。一面に生えてきた菌体のうち黒色を呈している部分を相補株混合菌体とした。この相補株混合菌体をスクリーニング培地3mlに植菌し、32℃で二日間振盪培養した。この培養液3μlをシリカゲルTLCプレートの各レーンに滴下し乾燥させた。このプレートをブタノール:酢酸:水(3:1:1)からなる溶媒系で展開し、ニンヒドリン発色により各レーン毎にホモグルタミン酸の有無を調べた。このようにしてホモグルタミン酸生産能を回復している相補株混合菌体を選び、さらにシングルコロニーに分離し、ホモグルタミン酸生産能を回復している株を選び、これらを相補株とした。これらの相補株をからQIAGEN Plasmid Midi Kitを用いて調製した一つのプラスミドをpCF213とした。pCF213には約6.5KbpのインサートDNAが挿入されていた。なお、別途得られたプラスミドpCE111の各変異株に対する相補性と共に、上記pCF213の相補性を調べた結果を、図3に示す。
5.pCF213によるホモグルタミン酸生産能の向上
pCF704で野生型lutescens IFO 3084株を形質転換した株をWild pCF704株、pCF213で形質転換した株をWild pCF213株とした。両者をカナマイシン20μg/mlを含むスクリーニング培地3mlに植菌し、32℃で一晩振盪培養した。これを種菌としてその100μlを生産培地(ポリペプトン1.5%、酵母エキス0.5%、リジン−HCl 2.0%、pH無調整)25mlに植菌し、32℃で24時間、48時間、72時間それぞれ振盪培養した。この培養液の上清中のホモグルタミン酸量をHPLCで測定した。すなわち培養液をアミノ酸総濃度で1000mg/L程度になるよう蒸留水で希釈し、50μlを試験管に移し減圧乾固した。ここにフェニルイソチオシアネートとトリエチルアミンとエタノールと蒸留水を1対1対7対2で混合した溶液を50μl加え、撹拌溶解、10分間室温においた後減圧乾固した。これHPLCの移動相A溶液500μlに溶解、5μlをインジェクトした。HPLC条件を下記に示した。
カラム:TSK−GEL super−ODS 4.6ID×50mm
移動相:A溶液 140mM 酢酸ナトリウム−0.05% トリエ
チルアミンを氷酢酸でpHを6.2に調整した溶液
1000対アセトニトリル40
B溶液 70%アセトニトリル
流速:2.0ml/min
溶出条件:流速一定のグラジエント、0分から7分までB溶液2%か
ら40%へのリニアグラジエント、7分以降B溶液100%
検出:UV254nm
温度:40℃
この条件でホモグルタミン酸の保持時間は1.3min、リジンは7.7minであった。
この結果図4に示したように野生型pCF213株は野生型pCF704株の1.5培のホモグルタミン酸生産能を有する。
6.pCF213インサート領域の遺伝子塩基配列の決定
pCF213インサート領域についてABIPRISM 377XL DNA Sequencer(Perkin Elmer社)を用いプライマーウォーキング法により塩基配列を決定した。この塩基配列を配列番号:2に示した。
決定された塩基配列をもとにBibbらの方法(Gene,30,157(1984))に従ってオープンリーディングフレーム(ORF)を調べた。その結果図5に示したORFを見いだした。
7.pCF213インサート領域のNotI部位約2.5Kbpの解析
pCF213インサート領域のうち制限酵素NotI部位約2.5Kbp(配列番号:2の塩基配列2077−4578位)について解析を行った。このNotI部位約2.5Kbpをアガロースゲルから切り出し、ウルトラフリーC3ユニット0.45μm(ミリポア社)を用いてDNAを回収精製しTE溶液に溶解し、DNA Blunting Kit(TaKaRa社)に従って末端を平滑化たものをインサートDNA溶液とした。一方、pCF704を制限酵素HincIIで消化し、アルカリ性ホスファターゼで脱リン酸化した。これとインサートDNA溶液とをLigation Kit version 1(TaKaRa社)を用いて連結反応した。この反応液でlutescens IFO 3084株を形質転換して得た形質転換株から、QIAGEN Plasmid Midi Kitを用いてプラスミドpCF235を調製した。
pCF235で形質転換した第一変異株をスクリーニング培地3mlに植菌し、32℃で二日間振盪培養した。この培養液3μlをシリカゲルTLCプレートの各レーンに滴下し乾燥させた。このプレートをブタノール:酢酸:水(3:1:1)からなる溶媒系で展開し、ニンヒドリン発色して各レーン毎にホモグルタミン酸の有無を調べた。この結果pCF235で形質転換した第一変異株はホモグルタミン酸生産能を回復した。
なお、pCF235に組み込んだDNA配列約2.5Kbpには、配列番号:2の塩基配列2855番目のATGから始まり4387番目のTAAで終わる510アミノ酸をコードするORFが存在した。このアミノ酸配列をBLASTによるホモロジーサーチにかけた結果、種々のアルデヒドデヒドロゲナーゼと高い相同性を示し、さらに最近データベースに登録されたStreptomyces dlavuligerusのピペリジン−6−カルボン酸デヒドロゲナーゼのアミノ酸配列(J.Bac,,Vol.180,No,17,4753−4756(1998))と全域にわたり高い相同性を示した。pCF235で形質転換した第一変異株がホモグルタミン酸生産能を回復したこと、および野生型pCF213株のホモグルタミン酸生産能が向上したことを考え合わせると、このORFがコードする蛋白質はピペリジン−6−カルボン酸デヒドロゲナーゼ活性を有するものとみなせる。
実施例2:LAT活性を有するタンパク質をコードする遺伝子のクロー
ニング等
1.LAT活性測定
リジン−HCl 73mg、2−ケトグルダール酸59mを、0.5mMピリドキサル リン酸を含む0.2M リン酸緩衝液(pH7.3)1mlに溶かし、これを反応溶液とした。酵素溶液260μlに反応溶液28.75μlを加え、32℃に1時間置いた。エタノールに溶かした5%トリクロロ酢酸151.8μlを加えて反応を止め、それを遠心した上清60μlに4mM O−アミノベンズアルデヒドを含む0.2M リン酸緩衝液(pH7.3)90μlを加え37℃に1時間置いた。これのA465を測定し、相対的にA465が高いフラクションをLAT活性画分とした。
2.菌株の培養
lutescens IFO 3084株を32℃で一晩振盪培養した。これを種菌としてその50mlを30lジャーのflavo−M9培地(NaHPO 0.6%、KHPO 0.3%、NHCl 0.1%、NaCl 0.2%、ポリペプトン1.0%、酵母エキス0.5%、リジン−HCl 0.5%、シリコーンKM75 0.005%、MgSO 0.025%、CaCl 0.0015%、pH7.2)10Lに植菌し、17時間通気撹拌培養した。得られた培養液5Lを遠心分離(1000×g、10分間)して菌体を集め、0.01Mリン酸緩衝液(pH7.2)で2回洗浄した。これを同緩衝液に懸濁し、菌体を超音波破砕した。遠心分離(1000×g、10分間)により菌体破砕物を除き、細胞抽出液を得た。これを超遠心処理(16,000×g、90分間)してその上清画分を以下に述べる精製操作に供した。
3.酵素の精製
以下に示す精製操作は、特に断らない限り、全て4℃にて行った。
(1)硫酸アンモニウム分画
実施例1で得た上清画分600mlを硫酸アンモニウム沈殿により精製した。30%飽和から80%飽和の画分にて生じた沈殿を遠心分離(1,000×g、30分間)して集め、0.01Mリン酸緩衝液(pH7.2)に溶解し、同緩衝液に対して透析した。
(2)脱塩
透析した酵素溶液10mlをPD10カラム(Amasham Pharmacia)4本に付し0.5mMピリドキサル リン酸を含む0.1M Tris−HCl緩衝液(pH7.4)で溶出し、脱塩した。
(3)QAE−TOYOPEAL550Cカラムクロマトグラフィー
脱塩した酵素溶液を予め0.5mMピリドキサル リン酸を含む0.1M Tris−HCl緩衝液(pH7.4)で平衡化したQAE−TOYOPEAL550C(TOSOH)カラム(φ5.5×6.0cm)に付した。同緩衝液で洗浄した後、同緩衝液を用いた2lの塩化ナトリウムリニアグラジエント(0〜1.0M)で溶出し、LAT活性画分を集めた。
(4)Phenyl−TOYOPERL650Sカラムクロマトグラフィー
LAT活性画分に1M硫酸アンモニウムを加え、これを予め0.5mMピリドキサル リン酸と1M硫酸アンモニウムを含む0.01Mリン酸緩衝液(pH7.2)で平衡化したPhenyl−TOYOPERL650S(TOSOH)カラム(φ5.5×3.0cm)に付した。同緩衝液を用いた1200mlの硫酸アンモニウムグラジエント(0.8〜0M)で溶出し、LAT活性画分を集めた。
(5)限外ろ過
150mlのLAT活性画分をADVANTEC UP−20で限外ろ過し、15mlとした。この濃縮液2.5mlをPD10カラム(Amasham Pharmacia)に付し0.1M Tris−HCl緩衝液(pH7.4)で溶出、脱塩した。
(6)AKTA MonoQ HR5/5カラムクロマトグラフィー
脱塩した酵素溶液3.5mlを予め0.1M Tris−HCl緩衝液(pH7.4)で平衡化したAKTAexplorer 10SシステムのMonoQ HR5/5カラム(Amasham Pharmacia)に付した。同緩衝液で洗浄した後、同緩衝液を用いた40mlの塩化ナトリウムリニアグラジエント(0〜0.4M)で溶出し、LAT活性画分を集めた。さらにこのLAT活性画分5mlをPD10カラムで脱塩し、再度AKTAexplorer 10SシステムのMonoQ HR5/5カラムに付し、LAT活性画分を集めた。各各画分と相対的LAT活性の関係を図6に示す。
(7)電気泳動
LAT活性画分をマルチゲル4/20および10/20第一化学薬品(株)に付し、Native−PAGEおよびSDS−PAGEを行った結果を図7に示した。LAT活性画分にはNative−PAGEで分子量100000付近、SDS−PAGEで分子量55000付近のバンドが確認された。このSDS−PAGEで分子量55000付近のバンドをPhastTransfer(Amasham Pharmacia)によりPVDF膜にブロッティングした。
4.N末端アミノ酸配列解析
ブロッティングしたバンドのN末端アミノ酸配列解析をHP G1005A Protein Sequencing System(HEWLETT PACKARD)を用いエドマン分解法により行った。この結果N末端アミノ酸配列は
Figure 0004162383
であることが明らかになった。これに基ついて
Figure 0004162383
というDNAプライマーをデザインし、LA PCR in vitro cloning KIT(TaKaRa)を用いて、lutescens IFO 3084株のゲノムDNAに対してPCRを行った。PCR反応条件は94℃30秒→55℃2分→72℃1分の30サイクルとした。この結果、上記末端とその上流領域を含む約400bpのPCR増幅断片が得られた。このシークエンスをもとにその周辺領域をさらにPCRを用いて取得した。すなわちlutescens IFO 3084株のゲノムDNAを制限酵素PstIとSalIでそれぞれ消化し、Ligation Kit version 2(TaKaRa社)を用いてそれぞれ自己連結反応したものをテンプレートDNAとした。このテンプレートDNAに対し、
Figure 0004162383
というDNAプライマーをデザインし、LA Taq(TaKaRa)を用いてPCRを行った。PCR反応条件は98℃20秒→68℃6分の30サイクルとした。この結果PstIテンプレートから約2Kbp、SalIテンプレートから約8KbpのPCR増幅断片が得られた。これらのPCR増幅断片についてABIPRISM 377XL DNA Sequencer(Perkin Elmer社)を用いプライマーウォーキング法により塩基配列を決定した。この塩基配列を配列番号:1に示す。
5.プラスミドpCF301、pCF335の構築
配列表:1の545塩基と2658塩基のPstI部位をそれぞれKpnI、SacIに改変したDNAプライマー
Figure 0004162383
を作成し、これを用いてPCR反応を行いlat遺伝子領域を増幅した。この増幅断片約2.1Kbpを制限酵素KpnI、SacIで消化したものをインサートDNA溶液とした。一方、pCF704を制限酵素KpnI、SacIで消化し、これとインサートDNA溶液とをLigation Kit version 2(TaKaRa社)を用いて連結反応したプラスミドをpCF301とした。さらにpCF301を制限酵素KpnI、SacIで消化し、その約2.1Kbp断片をアガロースゲルから切り出し、これとpCF235を制限酵素KpnI、SacIで消化したものとを連結反応したプラスミドをpCF335とした。
6.プラスミドpCF301によるlat活性の相補
pCF704で第二変異株を形質転換した株を2nd pCF704株、pCF301で第二変異株を形質転換した株を2nd pCF301株とした。これらの株を32℃で一晩振盪培養した。これを種菌としてその30μlを遠沈管の生産培地(ポリペプトン1.5%、酵母エキス0.5%、リジン−HCl 2.0%、pH無調整)3mlに植菌し、17時間通気撹拌培養した。得られた培養液1mlを遠心分離(1000×g、10分間)して菌体を集め、0.5mMピリドキサル リン酸を含む0.2M リン酸緩衝液(pH7.3)10mlで洗浄した。これを同緩衝液1mlに懸濁し、菌体を超音波破砕した。遠心分離(1000×g、10分間)により菌体破砕物を除き、細胞抽出液を得た。この抽出液のlat活性を測定した。この結果を図8に示す。pCF301は第二変異株のlat変異を相補した。
7.pCF335によるホモグルタミン酸生産能の向上
pCF704で野生型lutescens IFO 3084株を形質転換した株を野生型pCF704株、プラスミドpCF301、pCF335で形質転換した株を野生型pCF301株、野生型pCF335株とした。これらの株ををカナマイシン20μg/mlを含むスクリーニング培地3mlに植菌し、32℃で一晩振盪培養した。これを種菌としてその100μlを生産培地(ポリペプトン1.5%、酵母エキス0.5%、リジン−HCl 2.0%、pH無調整)25mlに植菌し、32℃で24時間、48時間、72時間それぞれ振盪培養した。この培養液の上清中のホモグルタミン酸量をHPLCで測定した。すなわち培養液をアミノ酸総濃度で1000mg/L程度になるよう蒸留水で希釈し、50μlを試験管に移し減圧乾固した。ここにフェニルイソチオシアネートとトリエチルアミンとエタノールと蒸留水を1対1対7対2で混合した溶液を50μl加え、攪拌溶解、10分間室温においた後減圧乾固した。これHPLCの移動相A溶液500μlに溶解、5μlをインジェクトした。HPLC条件は、実施例1の5に記載したとおりである。
この結果、図9に示すように野生型pCF335株は野生型pCF704株の約2倍のホモグルタミン酸生産能を有していた。
【配列表】
Figure 0004162383
Figure 0004162383
Figure 0004162383
Figure 0004162383
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Figure 0004162383
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Figure 0004162383
Figure 0004162383
Figure 0004162383
Figure 0004162383
Figure 0004162383
Figure 0004162383
Figure 0004162383

【図面の簡単な説明】
図1は、lutescens の変異株によるホモグルタミン酸生産の薄層クロマトグラフィーによる分析結果を示す図である。Stは、標準のホモグルタミン酸(HG)であり、レーン1〜4は第一変異株、レーン5〜7は第二変異株、レーン8〜10は第三変異株、レーン11は野生型株、レーン12および13はプラスミドpCF704を有する第一変異株の分析結果を、それぞれ示す。
図2は、lutescens の変異株のリジン6−アミノトランスフェラーゼ(LAT)活性のグラフ表示である。Wildは野生型株、1stは第一変異株、2ndは第二変異株、3rdは第三変異株のLAT活性を示す。
図3は、プラスミドpCF213によるホモグルタミン酸生産性欠損変異株のホモグルタミン酸生産性の相補性を示す薄層クロマトグラフィーによる分析の結果を示す。
HGはホモグルタミン酸の移動位置を、LysはL−リジンの移動位置を示し、そしてStはホモグルタミン酸標準物質の、1st pCF213、2nd pCF213および3rd pCF213は、それぞれpCF213を有する第一、第二および第三変異株の培養物の、Wild pCF213およびWild pCF704は、それぞれpCF213およびpCF704を有する野生型株の培養物の、1st pCF704および2nd pCF704は、それぞれpCF704を有する第一および第二変異株の培養物の、ならびに1st pCF111はpCF111を有する第一変異株の培養物のTLC分析結果である。
図4は、lutescens IFO 3084(pCF213)(図中、pCF213と表示)および lutescens IFO 3084(pCF704)(図中、pCF704と表示)の経時的なホモグルタミン酸の生産性を示すグラフである。
図5は、pCF213インサート領域の塩基配列に基づき見い出されたORFの存在位置を示す図である。
図6は、実施例2の3(6)におけるMonoQ HR5/5カラム処理による溶出画分と相対的LAT活性の関係を示すグラフである。
図7は、実施例2の3(7)における、LAT活性画分をマルチゲル4/20および10/20に対し、Native PAGE(A)およびSDS−PAGE(B)を行った結果を示す図に代わる写真である。図中、Mは分子量マーカーであり、Cは、実施例2の3(5)で得られた限外ろ過液、数字はそれぞれ画分番号を示す。
図8は、各種プラスミドによるホモグルタミン酸生産性欠損変異株および野生型株における相対的LAT活性を示すグラフである。
図9は、各種プラスミドで形質転換した lutescens IFO 3084株の経時的なホモグルタミン酸の生産性を示すグラフである。

Claims (11)

  1. フラボバクテリウム リュテセンス(Flavobacterium lutescens)に属する細菌から得ることのできるL−ホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子、あるいは該遺伝子にストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつL−ホモグルタミン酸の生産能が欠損したフラボバクテリウム リュテセンスの突然変異体の該生産能を回復しうる機能を有する改変体を含んでなり、さらに、
    該L−ホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子が、L−リジン:2−オキソグルタール酸 6−アミノトランスフェラーゼ活性を有するタンパク質およびピペリジン−6−カルボン酸 デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質からなる群より選ばれる少なくとも1種のタンパク質全体をコードするDNAであり、さらに
    該L−リジン:2−オキソグルタレート 6−アミノトランスフェラーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNAが配列番号:1の塩基801〜塩基2276までの連続する塩基配列を含んでなるDNAであり、一方
    該ピペリジン−6−カルボン酸 デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNAが、配列番号:2の塩基2855〜塩基4387まで連続する塩基配列を含んでなるDNAである、
    ことを特徴とする単離された純粋なDNA。
  2. 配列番号:1の塩基配列または配列番号:1の塩基545〜塩基2658までの連続する塩基配列からなる請求項記載のDNA。
  3. 配列番号:2の塩基配列または配列番号:2の塩基2077〜塩基4578までの連続する塩基配列からなる請求項記載のDNA。
  4. 請求項1記載のDNAを担持する自律複製性または組込み複製性の組換えプラスミド。
  5. 前記DNAが配列番号:1の塩基545〜塩基2658までの連続する塩基配列および/または配列番号:2の塩基2077〜塩基4578までの連続する塩基配列からなる請求項記載の組換えプラスミド。
  6. フラボバクテリウム リュテセンスIFO 3084(pCF213)(FERM BP−6797)から得ることのできる請求項記載の組換えプラスミド。
  7. 宿主としてフラボバクテリウム属に属する細菌を請求項記載の組換えプラスミドで形質転換した形質転換体。
  8. 請求項4に記載の組換えプラスミドで形質転換することにより得ることのできる形質転換体を培地で培養し、培養中または培養後に、増殖した形質転換体をL−リジンまたは1−ピペリジン−6−カルボン酸と接触させ、L−ホモグルタミン酸に変換し、こうして生産されたL−ホモグルタミン酸を回収することを特徴とするL−ホモグルタミン酸の生産方法。
  9. 形質転換体が請求項7に記載の形質転換体である、請求項8記載のL−ホモグルタミン酸の生産方法。
  10. 形質転換体がフラボバクテリウム リュテセンスIFO 3084(pCF213)(FERM BP−6797)から得ることのできる組換えプラスミドで宿主フラボバクテリウム属に属する細菌を形質転換したものである請求項記載のL−ホモグルタミン酸の生産方法。
  11. 請求項 1 に記載のDNAがコードするタンパク質。
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