JPH0974929A - 果実袋掛け機具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 果実の防虫、および病気予防のために行う袋
掛け作業の機具を提供しようとするものである。 【構成】 方形、又は楕円形の平面視の一端を開口部と
なした袋をホチキス針にて閉じる機構を有する袋掛け機
具にて、空気シリンダーと吸盤等にて作動する袋閉じ
機、制御装置、動力源装置から成る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発本発明は果実の防虫及び病気
予防の為に行う袋掛け作業のための機具に関わる。

【０００２】

【従来の技術】従来は古紙などで作った袋で果実を包
み、袋に組み入れた針金をもって閉じる作業を殆ど人力
によって、又高所にては梯子や脚立に昇って作業をして
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】人力による作業の非能
率性の改善と高所作業による危険の解消を目指すもので
ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明における果実袋掛け機具は、袋をホチキス針で
閉じる機構の袋閉じ機と、同機の機能を制御する制御装
置、及び作動動力源としての真空宇ポンプ、又はコンプ
レッサー、及び電源からなる。

【０００５】袋は非立方体の方形、または楕円形にして
平面視の頂点の一端を不貼合として開口部と成し果実を
包み込む。

【０００６】ホチキス針は背の中央部分を山形、又は円
形に湾曲させる。

【０００７】袋閉じ機は袋収納箱、袋移送機構、ホチキ
ス針打ち込み機構、袋開け機構、操作装置から成り、

【０００８】袋収納箱は袋の開口部が前方を向く様に収
納して移送レール上に設置、底部には袋引き出し移送の
ための開口を設ける。

【０００９】袋移送機構は袋収納箱底部に設けられ、袋
を吸引キャッチする吸盤を空気シリンダーにて移送レー
ル上を前方に移送する、空気シリンダーにはスプリング
を内蔵して作動空気を解放したときスプリングの反発力
にてピストンロッドをシリンダー内に引き戻す。

【００１０】袋開け機構は吸盤をホチキス針打ち込みハ
ンマーのハンマーガイド前方、及び針受け台に組み入れ
て袋の開口部を吸引する。

【００１１】ホチキス針打ち込み機構は袋移送レール前
方上部に設けた針収納ケースからホチキス針をスプリン
グにてハンマーガイドまで押し出す、ハンマーはホチキ
ス針の厚さ、幅共に同じ寸法にて空気シリンダーと連結
されたアームによって押し出される、又移送レールの先
端には空気シリンダーによって該先端を支点に上下に回
動する針受け台を設けホチキス針の打ち込み時の袋、及
びホチキス針の受け台と成す、尚何れの空気シリンダー
もスプリングを内蔵して作動空気解放時はスプリングの
反発力にてピストンロッドをシリンダー内に戻す。

【００１２】操作装置は袋閉じ機把手部分内側に回転式
多接点形の爪車付きスイッチを設け把手部分に取り付け
た引き金によりスイッチを操作する。

【００１３】各空気シリンダーの作動には真空ポンプ、
コンプレッサーのどちらを用いてもよく、又各吸盤は真
空ポンプによる負圧空気を用いて吸引を行う。

【００１４】制御装置は継電器、及び電磁弁からなり、
動力源、及び各シリンダー、並びに各吸盤からのホース
を継ぎ、更に操作スイッチ、及び電源からのケーブルを
継いでパッケージ型とする。

【００１５】動力源としての真空ポンプ、及びコンプレ
ッサーはエンジン駆動、モーター駆動のどちらでもよ
く、又電源としてはバッテリーにてもよい、何れも持ち
運びが簡単なものが望ましい。

【００１６】袋移送機構に於いて吸盤を移送させるため
に吸盤にワイヤーを連接し、その一端をスプリングにて
張り、更にもう一端を空気シリンダーにて移動するラッ
クギアーによって回転する歯車付き巻き取り車にて巻き
取る機構と成した、スプリングと巻き取り車によって吸
盤を移動させる方法がある。

【００１７】

【作用】袋の開口部を平面視頂点に開けることによって
必要以上の開口を無くしホチキス針を１個のみで袋を閉
じることができる。

【００１８】ホチキス針の背の中央部分を山形、又は円
形にすることによって果実の茎の部分を潰さずに袋を閉
じることができる。

【００１９】袋収納箱は複数の袋を収納し袋移送機構の
吸盤により底部より袋が１枚ずつ引き抜かれる。

【００２０】袋移送機構は袋収納箱底部より吸盤にて袋
を１枚だけ吸引し袋吸引レール上を空気シリンダーによ
って前方の針打ち機まで移送したのち吸盤は吸引を解除
し、再びスプリングの復元力にて袋収納箱底部に戻る。

【００２１】袋開け機構の吸盤は移送レール上の袋の開
口部上下を夫々吸引することにより開口部を開き果実を
袋内に取り入れる。

【００２２】ホチキス針打ち込み機構は袋の開口部を針
受け台にて針打ち機に押さえつけ、ハンマーにて打ち出
されたホチキス針で袋の開口部を閉じる、後、空気シリ
ンダーの作動空気を解放する事によりハンマーはシリン
ダー内のスプリングの復元力にて元に戻り次に備える、
又針受け台の作動シリンダーも同時にスプリングの復元
力にて元に戻り針打ち機と針受け台に果実を取り入れる
空間を生ずる。

【００２３】操作装置は把手部分の引き金を回動するこ
とによりスイッチと一体化した爪車を回転し、スイッチ
接点を開閉して電気信号を発する。

【００２４】制御装置は操作装置から発信される電気信
号にて継電器を動作させて夫々の電磁弁を作動させ各シ
リンダー、及び各吸盤を作動させる。

【００２５】

【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する
と、図１に於いては袋掛け機01の組立側断面を表してお
り袋収納箱10には複数枚の方形の袋03（図３参照）を収
納し、底部前方に袋引き出し用の開口11を設けている、
袋収納箱10底部即ち袋移送レール20上にある袋03は吸盤
21にて吸引され、吸盤21はシリンダー24がピストンロッ
ドを引き込むことにより吸盤移動竿23を介して吸盤ガイ
ドレールに沿って袋移送レール20上を前方に移動して袋
03を移送すると吸引を止め、直後にシリンダー24の作動
空気を解放することにより内蔵されたスプリングの復元
力にてピストンロッドを押し出し吸盤21を袋収納箱10底
部に戻す。尚、吸盤ガイドレール22は途中を曲げること
により吸盤21が戻るとき袋03に引っかからない様にす
る。

【００２６】袋移送レール20上の前方に移送された袋03
は針打ち機05前方に設けた吸盤36により開口部03aの上
端を吸引、同時にシリンダー42によって押し上げられた
針受け台40に組み入れられた吸盤41にて袋03の開口部03
aの下端を吸引後シリンダー42を解放するとシリンダー4
2内のスプリングの復元力により針受け台40は針打ち機0
5から離れ、袋03の開口部03aが開くので果実を袋03内に
包み込む。

【００２７】次に再び針受け台40を押し上げて袋03の開
口部03aを抑え同時に上下の両吸盤36,41は吸引を解除す
る、同時に針打ち機05のシリンダー35を作動させてアー
ム33を引くことにより連接されたハンマー32を押し出し
ホチキス針02を袋03の開口部03aに打ち込み袋03は閉じ
られる。

【００２８】後、シリンダー35を解放することによりシ
リンダー35内に内蔵のスプリングによってピストンロッ
ドが飛び出してきてアーム33を回動させハンマー32を引
き上げる、ハンマー32が引き上げられたハンマーガイド
34の隙間には針収納ケース30内のホチキス針02がスプリ
ング31の力で押し出されてくる。

【００２９】シリンダー35の解放と同時に針受け台40を
針打ち機05から離して次の作動体制となる。

【００３０】操作装置06は把手60に取り付けた引き金52
を操作することによりスイッチ50に連結したスイッチ用
爪車51を回動させてスイッチ50接点の開閉を行う、

【００３１】図２は袋閉じ機01の上方平面を表し、袋収
納箱10は方形の袋03を収納する場合である。

【００３２】図３、図４は夫々方形、及び楕円形の袋0
3,04で開口部03a,04aを表す。

【００３３】図５は袋閉じ機01の前方正面図（一部断
面）にて、針打ち機05と針受け台41を閉じた状態であ
る、シリンダー35にて回動されるアーム33がハンマー32
をハンマーガイド34に沿って上下させる。

【００３４】図６はハンマー32とホチキス針02との関連
を表す。

【００３５】図７は袋移送機構に於いて吸盤21の移送を
するためにシリンダー24によって巻き取り車26を回転さ
せて吸盤21に取り付けたワイヤー28を巻取り吸盤21を前
方に移動させる機構である。

【００３６】シリンダー24内の作動空気を解放するとラ
ックギアー27は戻り、それにより巻き取り車26は反転し
てワイヤー28は緩み、吸盤21にワイヤー28と反対側に継
いだスプリング25により吸盤21は袋収納箱01底部に収ま
る。

【００３７】図８は高所にての袋掛け作業に袋閉じ機01
と把手62の間に延長竿61を夫々ねじ込んで継ぎ足してい
る、延長竿61には補助把手63、ホース支持具64を設けて
いる。

【００３８】図９は袋閉じ機01と制御装置07及び動力源
08としての真空ポンプVP、コンプレッサーCO、電源BAT
との関連を表し、袋閉じ機01に内蔵のスッチ50から送ら
れてくる信号はケーブルを通って制御装置07内の継電器
RYを開閉して電磁弁SVを作動させることにより真空ポン
プVPと電磁弁SVを通してホースで継がっている各シリン
ダー24,35,42、及び各吸盤21,36,41を作動させる、尚コ
ンプレッサーCOは各シリンダー24,35,42を圧縮空気にて
作動させる方法の場合のみ必要である。

【００３９】

【発明の効果】従来の袋掛け作業は両手を使っての作業
であるが本発明の袋掛け機具では片手の操作で良く、し
たがって空いているもう一方の手では他の枝に掴まるこ
とができ、又高所にある果実の袋掛けには梯子や脚立が
不要となるので高所での作業に安全性が増し作業能率の
向上が計れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】袋閉じ機の側面図（一部断面）である。

【図２】袋閉じ機の上方平面図である。

【図３】方形袋の姿図である。

【図４】楕円形袋の姿図である。

【図５】袋閉じ機の正面図（一部断面図）にて針打ち機
を表す。

【図６】ホチキス針とハンマーを表す。

【図７】袋移送機構に於ける、吸盤のワイヤー移送方式
の側面図である。

【図８】延長竿を付けた袋閉じ機の組立側面図である。

【図９】袋閉じ機、制御装置、動力源夫々の関連を表す
図である。

【符号の説明】

０１ 袋閉じ機 ０２ ホチキス針 ０３ 方形の袋 ０４ 楕円形の袋 ０５ 針打ち機 ０６ 操作装置 ０７ 制御装置 ０８ 動力源 ０３ａ 開口部 ０４ａ 開口部 １０ 袋収納箱 １１ 開口 ２０ 移送レール ２１ 吸盤 ２２ 吸盤ガイドレール ２３ 吸盤移動竿 ２４ シリンダー ２５ スプリング ２６ 巻き取り車 ２７ ラックギアー ２８ ワイヤー ３０ 針収納ケース ３１ スプリング ３２ ハンマー ３３ アーム ３４ ハンマーガイド ３５ シリンダー ３６ 吸盤 ４０ 針受け台 ４１ 吸盤 ４２ シリンダー ５０ スイッチ ５１ スイッチ爪車 ５２ 引き金 ５３ スプリング ５４ スイッチ ５５ 引き金 ６０ 把手 ６１ 延長竿 ６２ 把手 ６３ 補助把手 ６４ ホース支持具

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 方形にして平面視頂点の一端を開口部03
   aとした袋03を下記機構の袋閉じ機01をもって背の部分
   を山形に湾曲させたホチキス針02で閉じる機構の果実袋
   掛け機具。 イ、移送レール20上に設置し該レールの前方方向に開口
   部03aが先頭になるように 袋03を収納する袋収納箱1
   0を有する。 ロ、袋03を吸盤21で吸引キャッチし、それを空気シリン
   ダー24によって袋収納箱10から引き出して移送レール20
   上を移送せしめる袋移送機構。 ハ、移送レール20上の袋03の開口部03a近くの上端を吸
   引する吸盤36と該下端を吸 引する吸盤41を袋閉じ機
   01の前方に上下に対比する形に設けて開口部03aを開
   ける機構。 ニ、移送レール20前方上部にはホチキス針02を収納する
   針収納ケース30と空気シ リンダー35に連結されたア
   ーム33によって押し出されるハンマー32でホチキ ス
   針02を開口部03aに打ち込む機構。 ホ、移送レール20先端には空気シリンダー42によって該
   先端を支点に上下に回動するホチキス針02の針受け台40
   を設けた機構。 ヘ、袋閉じ機01の把手60部分に設けた回転式多接点形の
   スイッチ50で各空気シリンダー24,35,42及び各吸盤21,3
   6,41を制御する操作装置06機構。 ト、各空気シリンダー24,35,42及び各吸盤21,36,41を真
   空ポンプVPにて発生させた負圧空気により作動する機
   構。
2. 【請求項２】 楕円形にして平面視頂点の一端を開口部
   04aとした袋04を使用する請求項１記載の果実袋掛け機
   具。
3. 【請求項３】 袋移送機構において吸盤21に連接したワ
   イヤー28を空気シリンダー24にて往復動するラックギア
   ー27にて回転する巻き取り車26で巻き取る機構と成した
   請求項１記載の果実袋掛け機具。
4. 【請求項４】 袋閉じ機01に延長竿61を取り付けて、そ
   の末端を把手62として操作スイッチ06を設けた請求項１
   記載の果実袋掛け機具。
5. 【請求項５】 各空気シリンダー24,35,42を圧縮空気に
   て作動させる機構とした請求項１記載の果実袋掛け機
   具。