JPH0973660A - 光学的情報記録媒体ならびに記録中ベリファイ方法 - Google Patents

光学的情報記録媒体ならびに記録中ベリファイ方法

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JPH0973660A
JPH0973660A JP7229321A JP22932195A JPH0973660A JP H0973660 A JPH0973660 A JP H0973660A JP 7229321 A JP7229321 A JP 7229321A JP 22932195 A JP22932195 A JP 22932195A JP H0973660 A JPH0973660 A JP H0973660A
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Mitsuya Okada
満哉 岡田
Shuichi Okubo
修一 大久保
Masaki Ito
雅樹 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 相変化型光ディスクの「記録中ベリファイ動
作」に適した媒体構成を提供する。さらには、「記録中
ベリファイ動作」に関する優れた記録中ベリファイ方法
を提供する。 【構成】 本発明の光学的情報記録媒体は、結晶と非晶
質間の可逆的な相変化を用い、レーザ光照射による情報
記録膜の相状態変化によって情報の記録再生消去をおこ
なう光学的情報記録媒体であって、前記情報記録膜が結
晶状態である時の反射率と、前記情報記録膜が非晶質状
態である時の反射率と、前記情報記録膜が溶融状態であ
る時の反射率の3者において、前記結晶状態である時の
反射率と、前記溶融状態である時の反射率が異なり、か
つ前記非晶質状態である時の反射率と、前記溶融状態で
ある時の反射率が異なることを特徴とする。透明基板1
上に、第一保護膜2、記録膜3、第二保護膜4、反射膜
5を積層した構成である。反射膜5上には保護用として
紫外線硬化樹脂6を塗布している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光を用いて高密度
に情報を記録・再生消去する光学的情報記録媒体ならび
に記録中ベリファイ方法に関し、特に、光の照射による
昇温、冷却の熱履歴の違いにより結晶と非晶質間の構造
変化ならびに光学的性質が変化する光学的情報記録媒
体、すなわち相変化光ディスクとその記録中ベリファイ
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザ光を用いた光ディスク記録方式は
大容量記録が可能であり、非接触で高速アクセスできる
ことから、大容量メモリとして実用化が進んでいる。光
ディスクはコンパクトディスクやレーザディスクとして
知られている再生専用型、ユーザ自身で記録できる追記
型、及びユーザ側で繰り返し記録消去ができる書換型に
分類される。追記型・書換型の光ディスクはコンピュー
タの外部メモリ、あるいは文書・画像ファイルとして使
用されている。
【0003】書換型光ディスクには、記録膜の相変化を
利用した相変化型光ディスクと垂直磁化膜の磁化方向の
変化を利用した光磁気ディスクがある。このうち、相変
化光ディスクは、外部磁場が不要で、かつ、オーバライ
トが容易にできることから、今後、書換型光ディスクの
主流になることが期待されている。
【0004】従来よりレーザ光照射により結晶−非晶質
間の相変化を起こす記録膜を用いた書換可能な、いわゆ
る相変化型光ディスクが知られている。相変化型光ディ
スクでは記録膜に記録すべき情報に応じた高パワのレー
ザ光スポットを照射し、記録膜温度を局部的に上昇させ
ることにより、結晶−非晶質間の相変化を起こさせて記
録し、これに伴う光学定数の変化を低パワのレーザ光に
よって反射光強度差あるいは位相変化として読み取るこ
とにより再生をおこなっている。例えば、結晶化時間が
比較的遅い記録膜を用いた相変化光ディスクでは、ディ
スクを回転させ、該ディスクに形成された記録膜にレー
ザ光を照射し、該記録膜の温度を融点以上に上昇させ、
レーザ光が通過した後、急冷することによりその部分を
非晶質状態とし、記録する。消去時には、記録膜温度を
結晶化温度以上、融点以下の結晶化可能温度範囲で結晶
化を進行させるために十分な時間保持し、記録膜を結晶
化させる。このための方法としては、レーザ光進行方向
に長い長円レーザ光を照射する方法が知られている。既
に記録したデータを消去しながら新しい情報を記録する
2ビ−ムによる疑似的なオーバライトをおこなう場合に
は、消去用の長円レーザ光を記録用円形レーザ光に先行
させて照射するように配置する。
【0005】一方、高速結晶化が可能な情報記録膜を用
いたディスクでは、円形に集光した1本のレーザ光を使
う。従来より知られている方法は、レーザ光のパワを2
つのレベル間で変化させることにより、結晶化あるいは
非晶質化をおこなう。すなわち、記録膜の温度を融点以
上に上昇させることが可能なパワのレーザ光を記録膜に
照射することにより、そのほとんどの部分は冷却時に非
晶質状態となり、一方、記録膜温度が結晶化温度以上、
融点以下の温度に達するようなパワのレーザ光が照射さ
れた部分は結晶状態になる。相変化型光ディスクの記録
膜には、カルコゲナイド系材料であるGeSbTe系、
InSbTe系、InSe系、InTe系、AsTeG
e系、TeOx−GeSn系、TeSeSn系、SbS
eBi系、BiSeGe系、などが用いられるが、いず
れも抵抗加熱真空蒸着法、電子ビーム真空蒸着法、スパ
ッタリング法などの成膜法で成膜される。成膜直後の記
録膜の状態は一種の非晶質状態であり、この記録膜に記
録をおこなって非晶質の記録部を形成するために、記録
膜全体を結晶質にしておく初期化処理がおこなわれる。
記録はこの結晶化された状態の中に非晶質部分を形成す
ることにより達成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、光ディスクにお
いては、記録時に、「消去動作」、「記録動作」、なら
びに記録情報が確実に記録されたか否かを確認するため
の「ベリファイ動作」をおこなうため、ディスク3回転
の時間が必要である。オーバライト可能な相変化光ディ
スクにおいても、「オーバライト記録動作」、「ベリフ
ァイ動作」のディスク2回転が必要である。
【0007】このために、データの書換をおこなう場
合、どうしても最低ディスク2回転の待ち時間が必要で
あり、このため、ディスクでの転送速度が大幅に遅くな
るという課題があった。
【0008】記録時のこのディスク回転待ちに起因する
転送速度低下を補う方法としては、記録中にベリファイ
をおこなういわゆる「記録中ベリファイ動作」が有効で
ある。
【0009】例えば、追記型光ディスクでは、特開昭5
5−89919号公報、特開昭57−92438号公報
あるいは特開昭60−145537号公報に見られるよ
うに、記録時の媒体からの反射光量変化をモニタし、再
生波形から情報に記録状態を検知しようというものであ
る。これは、記録により、追記型記録媒体に穴があくな
どの形状変形が起こり、これに伴い、反射光量が変化す
るためである。
【0010】また、光磁気記録では、特開平03−20
7040号公報にあるように、記録時に反射光をモニタ
し、記録により光ビームのカー回転角が変化する様子か
ら、ベリファイ用信号を検出し、記録と同時にベリファ
イをおこなう方法が提案されている。
【0011】しかしながら、容易にオーバライトできる
相変化光ディスクにおいては、記録中ベリファイ動作に
関する検討はおこなわれておらず、どういう構成のディ
スクが記録中ベリファイに適しているかという知見も得
られていないのが現状である。
【0012】本発明の目的は上記の欠点を解決し、相変
化型光ディスクの「記録中ベリファイ動作」に適した媒
体構成を提供することにある。さらには、「記録中ベリ
ファイ動作」に関する優れた記録再生方法を提供するこ
とにある。本発明では、溶融状態と、結晶状態と、非晶
質状態の反射率が大きく異なる媒体構成ならびにその媒
体に適した記録中ベリファイ手法が得られる。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光学的情報記録
媒体は、結晶と非晶質間の可逆的な相変化を用い、レー
ザ光照射による情報記録膜の相状態変化によって情報の
記録再生消去をおこなう光学的情報記録媒体であって、
前記情報記録膜が結晶状態である時の反射率と、前記情
報記録膜が非晶質状態である時の反射率と、前記情報記
録膜が溶融状態である時の反射率の3者において、前記
結晶状態である時の反射率と、前記溶融状態である時の
反射率が異なり、かつ前記非晶質状態である時の反射率
と、前記溶融状態である時の反射率が異なることを特徴
とする。
【0014】ここで、光学的情報記録媒体は、少なくと
も、透明基板と、前記透明基板上に形成された第一の保
護膜と、前記第一保護膜上に形成された相変化型情報記
録膜と、前記記録膜上に形成された第二の保護膜と、前
記第二の保護膜上に形成された高屈折率誘電体反射膜を
有することを特徴とし、高屈折率誘電体反射膜としてS
i、あるいはGeを用いることができる。
【0015】さらには、光学的情報記録媒体が、少なく
とも、透明基板と、前記透明基板上に形成された第一の
保護膜と、前記第一保護膜上に形成された相変化型情報
記録膜と、前記記録膜上に形成された第二の保護膜と、
前記第二の保護膜上に形成された金属反射膜を有するこ
とを特徴とし、金属反射膜としてAl、Au、あるいは
AlTi等の合金やAuPd等の合金を用いることがで
きる。
【0016】また、本発明に係る記録中ベリファイ方法
は、結晶と非晶質間の可逆的な相変化を用い、光照射に
よる情報記録膜の相状態変化によって情報の記録再生消
去をおこなう光学的情報記録媒体の記録再生方法であっ
て、光照射により記録をおこなう際に、前記光学的情報
記録媒体に形成された情報記録膜を溶融状態とした時
の、前記光学的情報記録媒体からの反射光を検出するこ
とを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。本発明に係る光学的情報記録媒
体は、前記情報記録膜が結晶状態である時の反射率と、
前記情報記録膜が非晶質状態である時の反射率と、前記
情報記録膜が溶融状態である時の反射率の3者におい
て、前記結晶状態である時の反射率と、前記溶融状態で
ある時の反射率が異なり、かつ前記非晶質状態である時
の反射率と、前記溶融状態である時の反射率が異なるこ
とを特徴とする。
【0018】図1は、本発明にかかる光学的情報記録媒
体の断面図である。図1に示したように、透明基板1上
に、第一保護膜2、記録膜3、第二保護膜4、反射膜5
を積層した構成である。反射膜5上には保護用として紫
外線硬化樹脂6を塗布している。
【0019】基板1には、円盤状のガラスもしくはプラ
スチックが用いられる。第一保護膜2と第二保護膜4に
はSiO2 、Si3 4 、AlN、TiO2 、ZnS、
ZnS−SiO2 などの誘電体材料が用いられる。記録
膜3としてはカルコゲナイド系材料であるGeSbTe
系、InSbTe系、InSe系、InTe系、AsT
eGe系、TeOx−GeSn系、TeSeSn系、S
bSeBi系、BiSeGe系、などが用いられる。反
射膜5として、透過性高屈折率材料を用いる構成では、
特には、Si、Geを使用する。また、金属膜を反射膜
5として使用する場合には、Al、Au、あるいはAl
Ti等の合金やAuPd等の合金が使用できる。
【0020】本発明の特徴は、情報記録膜が結晶状態で
ある時の反射率と、前記情報記録膜が非晶質状態である
時の反射率と、前記情報記録膜が溶融状態である時の反
射率の3者において、前記結晶状態である時の反射率
と、前記溶融状態である時の反射率が異なり、かつ前記
非晶質状態である時の反射率と、前記溶融状態である時
の反射率が異なることである。
【0021】図2は、本発明に係る光学的情報記録媒体
の記録再生方法、特に、「記録中ベリファイ動作」につ
いて、示したものである。記録時には、レーザ光10の
照射により、記録膜3は融点以上に加熱される。図2に
おいて、11は融点以上に過熱された領域を示してい
る。このときの反射光量モニタ信号は、図2の(a)、
(b)の2状態に分類できる。すなわち、(a)は、記
録膜の溶融領域11の反射率が溶融部の直前の領域12
の反射率に比べて高反射率である場合、(b)は、記録
膜の溶融領域11の反射率が溶融部の直前の領域12の
反射率に比べて低反射率である場合である。
【0022】「記録中ベリファイ動作」をおこなう場
合、ここで示した溶融領域11を確実にモニタすること
が重要である。つまり、反射光量モニタ時に、溶融部か
らの反射率と、溶融領域11直前の領域12からの反射
率が十分なS/Nをもって、区別できる必要がある。よ
って、この2状態(a)、(b)の2とおりの波形とな
ることが望まれる。
【0023】ここで、モニタ信号が、図2(a)(b)
のようになるのは、記録パワ照射に伴って、記録パルス
照射時間部分だけ、反射光量が高くなるため、、記録パ
ワ照射開始時と溶融開始時にずれがあるため、さらに
は、レーザ光10が一定のビーム径を有しているためで
ある。
【0024】図3は、本発明にかかる光学的情報記録媒
体の構成の一つについて、非晶質状態と結晶状態、溶融
状態の反射率を求めたものである。構成は、透明基板1
と、前記透明基板1上に形成された第一保護膜2と、前
記第一保護膜2上に形成された相変化型情報記録膜3
と、前記記録膜3上に形成された第二保護膜4と、前記
第二保護膜4上に形成された高屈折率誘電体反射膜5を
有したもので、さらに紫外線硬化樹脂6を積層してい
る。高屈折率誘電体反射膜5としてSiを用いた場合で
ある。波長は690nmである。
【0025】ここでは、透明基板として、ポリカーボネ
ートを用い、第一保護膜としてZnS−SiO2 を用い
ている。GeSbTe相変化型情報記録膜の膜厚を10
nm、第二の保護膜ZnS−SiO2 を18nm厚さ、Si
反射膜を60nm形成したもので、さらに干渉層としてZ
nS−SiO2 を120nm厚、紫外線硬化樹脂を10μ
m 積層している。
【0026】第一保護膜厚が70−130nmおよび23
0−280nmでは、結晶状態と溶融状態の反射率がほぼ
等しくなり、区別しにくくなるが、それ以外の第一保護
膜厚領域では、結晶、非晶質、溶融の3状態の反射率が
大きく異なり、溶融状態を判別できる。
【0027】図4は、本発明にかかる光学的情報記録媒
体の構成の一つについて、非晶質状態と結晶状態、溶融
状態の反射率を求めたものである。構成は、透明基板1
と、前記透明基板1上に形成された第一の保護膜2と、
前記第一保護膜2上に形成された相変化型情報記録膜3
と、前記記録膜3上に形成された第二の保護膜4と、前
記第二の保護膜4上に形成された金属反射膜5を有した
もので、さらに紫外線硬化樹脂6を積層している。金属
反射膜5としてAlを用いた場合である。波長は690
nmである。
【0028】ここでは、透明基板として、ポリカーボネ
ートを用い、第一保護膜としてZnS−SiO2 を用い
ている。GeSbTe相変化型情報記録膜の膜厚を12
nm、第二の保護膜ZnS−SiO2 を20nm厚さ、Al
反射膜を60nm形成したもので、さらに紫外線硬化樹脂
を10μm 積層している。
【0029】第一保護膜厚が300nmまでの範囲のう
ち、第一保護膜厚130nm近傍、210nm近傍、300
nm近傍では、結晶、非晶質、溶融の3状態の反射率が大
きく異なり、溶融状態を判別できる。
【0030】図5は、本発明にかかる光学的情報記録媒
体の構成の一つについて、非晶質状態と結晶状態、溶融
状態の反射率を求めたものである。構成は、透明基板1
と、前記透明基板1上に形成された第一の保護膜2と、
前記第一保護膜2上に形成された相変化型情報記録膜3
と、前記記録膜3上に形成された第二の保護膜4と、前
記第二の保護膜4上に形成された金属反射膜5を有した
もので、さらに紫外線硬化樹脂6を積層している。金属
反射膜5として極薄のAuを用いた場合である。波長は
690nmである。
【0031】ここでは、透明基板として、ポリカーボネ
ートを用い、第一保護膜としてZnS−SiO2 を用い
ている。GeSbTe相変化型情報記録膜の膜厚を40
nm、第二の保護膜ZnS−SiO2 を140nm厚さ、A
u反射膜を10nm形成したもので、さらに紫外線硬化樹
脂を10μm 積層している。
【0032】第一保護膜厚が100nm、260nm近傍で
は、非晶質状態と溶融状態の反射率がほぼ等しくなり、
区別しにくくなるが、第一保護膜厚が上記以外の場合
は、結晶、非晶質、溶融の3状態の反射率が大きく異な
り、溶融状態を判別できる。
【0033】いずれの構成においても、媒体の膜厚設定
により、所望の反射率特性、すなわち、情報記録膜が結
晶状態である時の反射率と、前記情報記録膜が非晶質状
態である時の反射率と、前記情報記録膜が溶融状態であ
る時の反射率の3者が異なる状態を実現できる。
【0034】
【実施例】
(実施例1)本発明の効果を把握するために、次の構成
の光学的情報記録媒体を作成した。透明基板として、1
30mm径、1.2mm厚さのプリグルーブ付きポリカーボ
ネート基板を用い、スパッタリングにより、第一保護膜
として150nm厚のZnS−SiO2 、記録膜としてG
2 Sb2 Te5 を10nm厚、第二の保護膜としてZn
S−SiO2 を18nm厚、Si反射膜を60nm形成し、
さらに干渉層としてZnS−SiO2 を120nm厚成膜
した。さらにスピンコートにより紫外線硬化樹脂を10
μm 積層した。
【0035】続いて、690nm波長のレーザダイオード
を搭載した光ヘッドを用いて、オーバライトをおこな
い、記録中の再生波形をモニタした。記録中の再生波形
は、溶融部分で反射率が変化し、良好な記録状態を確認
できた。
【0036】(比較例1)本発明の効果を把握するため
に、比較例として、次の構成の光学的情報記録媒体を作
成した。透明基板として、130mm径、1.2mm厚さの
プリグルーブ付きポリカーボネート基板を用い、スパッ
タリングにより、第一保護膜として100nm厚のZnS
−SiO2 、記録膜としてGe2 Sb2 Te5 を10nm
厚、第二の保護膜としてZnS−SiO2 を18nm厚、
Si反射膜を60nm形成し、さらに干渉層としてZnS
−SiO2 を120nm厚成膜した。さらにスピンコート
により、紫外線硬化樹脂を10μm 積層した。
【0037】続いて、690nm波長のレーザダイオード
を搭載した光ヘッドを用いて、オーバライトをおこな
い、記録中の再生波形をモニタした。記録中の再生波形
からは、溶融部分と結晶部分の判別ができず、記録状態
の良否を確認できなかった。
【0038】(実施例2)本発明の効果を把握するため
に、次の構成の光学的情報記録媒体を作成した。透明基
板として、130mm径、1.2mm厚さのプリグルーブ付
きポリカーボネート基板を用い、スパッタリングによ
り、第一保護膜として130nm厚のZnS−SiO2
記録膜としてGe2 Sb2 Te5 を12nm厚、第二の保
護膜としてZnS−SiO2 を20nm厚、Al反射膜を
60nm形成し、さらにスピンコートにより紫外線硬化樹
脂を10μm 積層した。
【0039】続いて、690nm波長のレーザダイオード
を搭載した光ヘッドを用いて、オーバライトをおこな
い、記録中の再生波形をモニタした。記録中の再生波形
は、溶融部分で反射率が結晶部に比べて増加し、良好な
記録状態を確認できた。
【0040】(比較例2)本発明の効果を把握するため
に、比較例として、次の構成の光学的情報記録媒体を作
成した。透明基板として、130mm径、1.2mm厚さの
プリグルーブ付きポリカーボネート基板を用い、スパッ
タリングにより、第一保護膜として180nm厚のZnS
−SiO2 、記録膜としてGe2 Sb2 Te5 を12nm
厚、第二の保護膜としてZnS−SiO2 を20nm厚、
Al反射膜を60nm形成し、さらにスピンコートにより
紫外線硬化樹脂を10μm 積層した。
【0041】続いて、690nm波長のレーザダイオード
を搭載した光ヘッドを用いて、オーバライトをおこな
い、記録中の再生波形をモニタした。記録中の再生波形
は、溶融部分と結晶部分の反射率が区別できず、記録状
態の良否を確認できなかった。
【0042】(実施例3)本発明の効果を把握するため
に、次の構成の光学的情報記録媒体を作成した。透明基
板として、130mm径、1.2mm厚さのプリグルーブ付
きポリカーボネート基板を用い、スパッタリングによ
り、第一保護膜として180nm厚のZnS−SiO2
記録膜としてGe2 Sb2 Te5 を40nm厚、第二の保
護膜としてZnS−SiO2 を140nm厚、Au反射膜
を10nm形成し、さらにスピンコートにより紫外線硬化
樹脂を10μm 積層した。
【0043】続いて、690nm波長のレーザダイオード
を搭載した光ヘッドを用いて、オーバライトをおこな
い、記録中の再生波形をモニタした。記録中の再生波形
は、溶融部分で反射率が非晶質部に比べて低下し、良好
な記録状態を確認できた。
【0044】(比較例3)本発明の効果を把握するため
に、比較例として、次の構成の光学的情報記録媒体を作
成した。透明基板として、130mm径、1.2mm厚さの
プリグルーブ付きポリカーボネート基板を用い、スパッ
タリングにより、第一保護膜として110nm厚のZnS
−SiO2 、記録膜としてGe2 Sb2 Te5 を40nm
厚、第二の保護膜としてZnS−SiO2 を140nm
厚、Au反射膜を10nm形成し、さらにスピンコートに
より紫外線硬化樹脂を10μm 積層した。
【0045】続いて、690nm波長のレーザダイオード
を搭載した光ヘッドを用いて、オーバライトをおこな
い、記録中の再生波形をモニタした。記録中の再生波形
からは、溶融部分と非晶質部分を判別できず、記録状態
の良否を確認できなかった。
【0046】(実施例4)本発明の効果を把握するため
に、実施例1と同様の構成で、反射膜をGeに変更した
光学的情報記録媒体を作成した。
【0047】690nm波長のレーザダイオードを搭載し
た光ヘッドを用いて、オーバライトをおこない、記録中
の再生波形をモニタした。記録中の再生波形は、溶融部
分で反射率が変化し、良好な記録状態を確認できた。
【0048】(実施例5)本発明の効果を把握するため
に、実施例2と同様の構成で反射膜をAl−Tiとした
構成の光学的情報記録媒体を作成した。
【0049】690nm波長のレーザダイオードを搭載し
た光ヘッドを用いて、オーバライトをおこない、記録中
の再生波形をモニタした。記録中の再生波形は、溶融部
分で反射率が結晶部に比べて増加し、良好な記録状態を
確認できた。
【0050】(実施例6)本発明記載の記録再生方法の
効果を把握するために、実施例1記載の光学的情報記録
媒体を用いて記録中ベリファイ動作を評価した。
【0051】ベリファイの判定用には、図6記載の判定
回路を使用した。図において、24はコンパレータであ
り、記録中再生信号21、コンパレータレベル22を入
力とし、コンパレータ出力23を出力する。図6におい
て、記録中の再生信号に対してコンパレータ入力レベル
を以下の図7(b)の22に示すように設定した。
【0052】図7は、結晶状態に記録をおこなった場合
の、記録信号(a)、記録中の再生信号波形(b)、ベ
リファイ用コンパレータレベル22である。本実施例で
は、結晶状態の反射率よりも溶融状態の反射率の方が低
反射率であるため、コンパレータ出力パルスは(c)の
とおりとなった。このため、結晶状態と溶融状態を区別
することができ、所望のベリファイ出力が得られた。
【0053】図8は、非晶質状態に記録をおこなった場
合の、記録信号(a)、記録中の再生信号波形(b)、
ベリファイ用コンパレータレベル22である。本実施例
では、非晶質状態の反射率よりも溶融状態の反射率の方
が高反射率であるため、このときのコンパレータ出力パ
ルスは(c)のとおりとなり、所望のベリファイ出力が
得られた。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、相変
化型光ディスクの「記録中ベリファイ動作」に適した媒
体構成が得られ、さらには、「記録中ベリファイ動作」
に関する優れた記録再生方法が得られる。本発明では、
溶融状態と、結晶状態と、非晶質状態の反射率が大きく
異なる媒体構成ならびにその媒体に適した記録中ベリフ
ァイ手法が得られるため、高速での情報書き換え動作が
実現できるという優れた効果を有する。これにより、オ
ーバライト動作をディスク1回転で完了できるという優
れた効果がある。
【0055】なお、本発明は、実施例で示したディスク
構成以外にも適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光学的情報記録媒体の構成を示
す図である。
【図2】本発明にかかる光学的情報記録媒体の記録再生
方法の動作を示す図である。
【図3】本発明にかかる光学的情報記録媒体の反射率特
性を示す図である。
【図4】本発明にかかる光学的情報記録媒体の反射率特
性を示す図である。
【図5】本発明にかかる光学的情報記録媒体の反射率特
性を示す図である。
【図6】本発明にかかる光学的情報記録媒体の記録再生
方法の判定回路図である。
【図7】本発明にかかる光学的情報記録媒体の記録再生
方法の判定方法を示す図である。
【図8】本発明にかかる光学的情報記録媒体の記録再生
方法の判定方法を示す図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 第一保護膜 3 記録膜 4 第二保護膜 5 反射膜 6 紫外線硬化樹脂 10 レーザ光 11 溶融領域 12 溶融領域の直前領域 20 記録信号 21 記録中再生信号 22 コンパレータレベル 23 コンパレータ出力 24 コンパレータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶と非晶質間の可逆的な相変化を用い、
    光照射による情報記録膜の相状態変化によって情報の記
    録再生消去をおこなう光学的情報記録媒体であって、前
    記情報記録膜が結晶状態である時の反射率と、前記情報
    記録膜が非晶質状態である時の反射率と、前記情報記録
    膜が溶融状態である時の反射率の3者において、前記結
    晶状態である時の反射率と、前記溶融状態である時の反
    射率が異なり、かつ前記非晶質状態である時の反射率
    と、前記溶融状態である時の反射率が異なることを特徴
    とする光学的情報記録媒体。
  2. 【請求項2】光学的情報記録媒体が、少なくとも、透明
    基板と、前記透明基板上に形成された第一の保護膜と、
    前記第一保護膜上に形成された相変化型情報記録膜と、
    前記記録膜上に形成された第二の保護膜と、前記第二の
    保護膜上に形成された高屈折率誘電体反射膜を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  3. 【請求項3】高屈折率誘電体反射膜としてSi、あるい
    はGeを用いたことを特徴とする請求項2に記載の光学
    的情報記録媒体。
  4. 【請求項4】光学的情報記録媒体が、少なくとも、透明
    基板と、前記透明基板上に形成された第一の保護膜と、
    前記第一保護膜上に形成された相変化型情報記録膜と、
    前記記録膜上に形成された第二の保護膜と、前記第二の
    保護膜上に形成された金属反射膜を有することを特徴と
    する請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  5. 【請求項5】金属反射膜としてAl、Au、AlTi合
    金あるいはAuPd合金のいずれか1つを用いたことを
    特徴とする請求項4に記載の光学的情報記録媒体。
  6. 【請求項6】結晶と非晶質間の可逆的な相変化を用い、
    光照射による情報記録膜の相状態変化によって情報の記
    録再生消去をおこなう光学的情報記録媒体の記録再生方
    法であって、前記情報記録膜が結晶状態である時の反射
    率と、前記情報記録膜が非晶質状態である時の反射率
    と、前記情報記録膜が溶融状態である時の反射率の3者
    において、前記結晶状態である時の反射率と、前記溶融
    状態である時の反射率が異なり、かつ前記非晶質状態で
    ある時の反射率と、前記溶融状態である時の反射率が異
    なる光学的情報記録媒体を用い、光照射により記録をお
    こなう際に、前記光学的情報記録媒体に形成された情報
    記録膜を溶融状態とした時の前記光学的情報記録媒体か
    らの反射光を検出することを特徴とする光学的情報記録
    媒体の記録中ベリファイ方法。
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