JPH0973313A - 製造計画立案方法および製造計画立案装置 - Google Patents

製造計画立案方法および製造計画立案装置

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JPH0973313A
JPH0973313A JP27244895A JP27244895A JPH0973313A JP H0973313 A JPH0973313 A JP H0973313A JP 27244895 A JP27244895 A JP 27244895A JP 27244895 A JP27244895 A JP 27244895A JP H0973313 A JPH0973313 A JP H0973313A
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processing
time
manufacturing
constant
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JP27244895A
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Hiroaki Ishizuka
裕晶 石塚
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 バッチ処理が可能でTATを短縮することが
できる製造計画を短時間で立案できる。 【解決手段】 初期製造計画立案工程101で、工程P
(a,n)が装置ダウン期間に割り付けられると制約条
件格納テーブルの条件に違反するので、一定式で与えら
れる変数F(a,n)を計算し、その絶対値が小さい方
の処理開始及終了時刻を採用する。又、平均処理待ち時
間格納テーブルのバッチ処理数以上の工程P(a,n
a)P(b,nb),P(c,nc)がバッチ処理する
ように割り付けられている場合も制約条件違反となるの
で、3つの工程の変数F(a,na),F(b,n
b),を比較し、変数Fが最も大きい工程の処理開始及
終了時刻を制約違反解消まで後にずらす。この計算を処
理開始時刻が最も遅い工程まで行ない、製造計画の立案
を終了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製品の製造計画を
作成する製造計画立案方法および製造計画立案装置に関
し、特に、処理条件が同じである複数の製品を1つの製
造装置で一括処理するバッチ処理と製品毎に処理を行な
う非バッチ処理とが混在する製造ラインの製造計画の立
案に有効な製造計画立案方法および製造計画立案装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】製品の製造計画を作成する製造計画立案
方法としては、現在、シミュレーテッド・アニール法
(参考文献 松葉(日立製作所):シミュレーテッドア
ニーリング法とその応用、電気学会(1988))、遺伝ア
ルゴリズム(参考文献 西川(京都大学):GAのスケ
ジューリング問題への応用、計測と制御 第32巻 第
1号(1993))等のように、最適化アルゴリズムやシミュ
レーションベースの製造計画立案方法が研究されてい
る。
【0003】以下、シミュレーテッド・アニール法を用
いた従来の製造計画立案方法を、図29に示したフロー
チャート図を参照しながら説明する。
【0004】図29は、最適化アルゴリズムを用いた従
来の製造計画立案方法のフローチャート図である。
【0005】まず、ステップ501において、初期製造
計画として暫定案を作成した後、ステップ502におい
て、暫定案と比べて工程の一部が異なっている製造計画
案を立案する。
【0006】次に、ステップ503において、製造計画
案および暫定案の精度を目的関数を用いて評価し、精度
の高い方を新たな暫定案として記憶する。目的関数は製
造計画の精度を数値で表わすときに使用する関数であっ
て、例えば目的関数を、f(x,y,z)=2x+3y
+3/z(但し、x:待ち時間、y:制約違反数、z:
過去1カ月間の総処理工程数)とすれば、関数値f
(x,y,z)が小さい程製造計画の精度が良いと判断
する。
【0007】次に、ステップ504において、製造計画
案の評価後、再度製造計画を立案するか否かを決める。
製造計画の立案開始から現在までの時間tが予め設定し
た最終時刻(例えば3時間)を越えていない場合には、
ステップ502に戻って、新たな製造計画案を再び立案
する。そして、時間tが最終時刻を越えた場合には製造
計画の立案を終了する。
【0008】以下、シミュレーションベースの製造計画
立案方法を、図30および図31を用いて説明する。図
30はシミュレーションベースの製造計画立案方法の概
要を示すフローチャート図を示し、図31はディスパッ
チングルール格納テーブルの一例を示しており、各製造
装置にディスパッチングルールが1つずつ設定されてい
る。
【0009】まず、ステップ601において、製造計画
の立案開始時には、立案開始時刻t=t0 を設定する。
【0010】次に、ステップ602において、時刻tが
予め設定されている最終時刻に達しているか否かを判断
し、達していると判断する場合には製造計画の立案を終
了する。時刻tが最終時刻に達していないと判断する
と、ステップ603において、時刻tでの処理待ち工程
の有無を調べ、処理待ち工程が存在する場合にはステッ
プ604において工程の整列を行なう。処理待ち工程が
存在しない場合にはステップ605において時刻tをα
(α:単位時間、例えば1分)進め、再び処理待ち工程
の有無を調べる。以上の操作を製造計画の立案が終了す
るまで行なう。
【0011】ステップ604の工程の整列においては、
処理待ち工程で処理を行なう製造装置のディスパッチン
グルールを検索し、検索したディスパッチングルールを
基に処理待ち工程の中から処理優先度が最も高い工程を
求め、処理開始時刻および処理終了時刻を決定する。ス
テップ604の工程の整列が終了すると、ステップ60
5において時刻tをαだけ進め、ステップ602におい
て、最終時刻との比較を行ない、製造計画の立案を継続
するか又は終了するかを決定する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最適化
アルゴリズムを用いる製造計画立案方法は、工程の組合
せにより最適化を行なう方法であるため、製造計画案の
再立案回数が膨大になり、製造計画を立案するのに半日
から10日もかかり、短時間で製造計画を立案すること
ができなかった。
【0013】また、シミュレーションベースの製造計画
立案方法は、時刻tを初期時刻t0からαずつ進めてい
き、それぞれの時刻tにおいて処理待ち状態の製品があ
る場合には処理開始時刻および処理終了時刻を設定して
いく。したがって、現在処理待ち状態にある第1の製品
と処理内容が同じである第2の製品が何時間後に同じ製
造装置に到達するかということが分からないので、現在
処理待ち状態にある工程を第2の製品が到達するまで待
って第1の製品と第2の製品とを同時にバッチ処理させ
ることができない。また、バッチ処理を組むことによっ
て空いた時間に他の製品の処理を行ない、単位時間(例
えば1カ月)当りの処理工程数を増加させ、製品のTA
Tが短縮した製造計画を立案することができなかった。
【0014】ここで、バッチ処理とは処理条件が同じ複
数の製品を1つの製造装置で一括処理することであり、
非バッチ処理とは製品を1つ1つ処理することである。
【0015】本発明は、前記問題点に鑑み、バッチ処理
が可能でTATを短縮することができる製造計画を短時
間で立案できるようにすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1の発明が講じた解決手段は、製造ラインに
投入される製品の製造計画を立案する製造計画立案方法
を対象とし、すべての製造工程に
【数8】 によって定義される変数F(a,n)(但し、N(a)
は製品aの工程数であり、k(a,n)は製品aの第n
工程である工程P(a,n)に設定する定数であり、T
ave (a,n)は過去の処理実績から求めた工程P
(a,n)と同じ工程の平均待ち時間であり、Tw1
(a,n)は工程P(a,n−1)の処理終了時刻から
工程P(a,n)の処理開始時刻までの時間差である処
理待ち時間であり、Te (a,N(a))は最終工程P
(a,N(a))の終了時刻であり、Tout(a)は製
品aの目標納期であり、E(a)は製品aの未処理の工
程数である)を設定した後、前記変数F(a,n)の絶
対値が予め設定した0以上の定数Fmax よりも小さくな
るように各工程の処理開始時刻および処理終了時刻を決
定して初期製造計画を立案する初期製造計画立案工程
と、前記初期製造計画立案工程において立案された初期
製造計画を該初期製造計画が予め設定した制約条件に違
反しないように修正する制約条件解消工程とを備えてい
る構成とするものである。
【0017】請求項1の構成により、(1)式の第1項
は、工程P(a,n)の処理待ち時間Tw1(a,n)が
平均待ち時間Tave (a,n)よりも長くなるほど負の
大きな値になり、処理待ち時間Tw1(a,n)が平均待
ち時間Tave (a,n)よりも短くなるほど正の大きな
値になる。また、(1)式の第2項は、工程P(a,n
+1)の処理待ち時間Tw1(a,n+1)が平均待ち時
間Tave (a,n+1)よりも長くなるほど負の大きな
値になり、処理待ち時間Tw1(a,n+1)が平均待ち
時間Tave (a,n)よりも短くなるほど正の大きな値
になる。従って、(1)式の変数F(a,n)は、各工
程の処理待ち時間Tw1(a,n)が平均待ち時間Tave
(a,n)に近いほど0に近い値になる。
【0018】請求項2の発明が講じた解決手段は、製造
ラインに投入される製品の製造計画を立案する製造計画
立案方法を対象とし、すべての製造工程に、
【数9】 によって定義される変数F(a,n)(但し、Aは製品
の数であり、N(i)は製品iの工程数であり、G
(a,n)、m(a,n)およびh(a,n)は製品a
の第n工程である工程P(a,n)と処理内容が同じで
ある工程において共通な定数であり、TW2(P(a,
n),P(i,j))は、工程P(a,n)を処理する
製造装置がバッチ処理可能な場合には、工程P(a,
n)の処理開始時刻と工程P(i,j)の処理開始時刻
との時間差であり、工程P(a,n)を処理する製造装
置がバッチ処理できず、工程P(a,n)の処理開始時
刻が工程P(i,j)の処理開始時刻よりも早い場合に
は、工程P(a,n)の処理終了時刻と工程P(i,
j)の処理開始時刻との時間差であり、工程P(a,
n)を処理する製造装置がバッチ処理できず、工程P
(a,n)の処理開始時刻が工程P(i,j)の処理開
始時刻よりも遅い場合には、工程P(a,n)の処理開
始時刻と工程P(i,j)の処理終了時刻との時間差で
あり、δ(P(a,n),P(i,j))は、工程P
(a,n)の処理条件と工程P(i,j)の処理条件が
等しい場合には1であり、異なる場合には0であり、f
(a,n)は、定数又は工程P(a,n)と処理条件が
同じ工程の数の増加に伴って大きくなる関数である)を
設定した後、前記変数F(a,n)の絶対値が予め設定
した0以上の定数Fmax よりも小さくなるように各工程
の処理開始時刻および処理終了時刻を決定して初期製造
計画を立案する初期製造計画立案工程と、前記初期製造
計画立案工程において立案された初期製造計画を該初期
製造計画が予め設定した制約条件に違反しないように修
正する制約条件解消工程とを備えている構成とするもの
である。
【0019】請求項2の構成により、工程P(a,n)
よりも前に工程P(a,n)と処理内容が同じである工
程P(i,j)がある場合、(2)式の変数F(a,
n)は、処理内容が同じである前記2つの工程の処理開
始時刻の差が、h(a,n)を境にして0に近いほど小
さな値になる(図28を参照)。また、工程P(a,
n)よりも後に工程P(a,n)と処理内容が同じであ
る工程P(i,j)がある場合、(2)式の変数F
(a,n)は、工程P(a,n)の処理終了時刻と工程
P(i,j)の処理開始時刻との差が、h(a,n)を
境にして0に近くなる(図28を参照)。従って(2)
式の変数F(a,n)は、工程P(a,n)と処理内容
が同じである工程が、h(a,n)を境にして工程P
(a,n)の付近に存在するほど小さな値になる。
【0020】請求項3の発明が講じた解決手段は、製造
ラインに投入される製品の製造計画を立案する製造計画
立案方法を対象とし、すべての製造工程に、
【数10】 によって定義される変数F(a,n)(但し、k(a,
n)は製品aの第n工程である工程P(a,n)に設定
する定数であり、Tave (a,n)は過去の処理実績か
ら求めた工程P(a,n)と同じ工程の平均待ち時間で
あり、Tw1(a,n)は工程P(a,n−1)の処理終
了時刻から工程P(a,n)の処理開始時刻までの時間
差である処理待ち時間であり、Aは製品の数であり、N
(i)は製品iの工程数であり、G(a,n)、h
(a,n)およびm(a,n)は工程P(a,n)と処
理内容が同じである工程において共通な定数であり、T
W2(P(a,n),P(i,j))は、工程P(a,
n)を処理する製造装置がバッチ処理可能な場合には、
工程P(a,n)の処理開始時刻と工程P(i,j)の
処理開始時刻との時間差であり、工程P(a,n)を処
理する製造装置がバッチ処理できず、工程P(a,n)
の処理開始時刻が工程P(i,j)の処理開始時刻より
も早い場合には、工程P(a,n)の処理終了時刻と工
程P(i,j)の処理開始時刻との時間差であり、工程
P(a,n)を処理する製造装置がバッチ処理できず、
工程P(a,n)の処理開始時刻が工程P(i,j)の
処理開始時刻よりも遅い場合には、工程P(a,n)の
処理開始時刻と工程P(i,j)の処理終了時刻との時
間差であり、δ(P(a,n),P(i,j))は、工
程P(a,n)の処理条件と工程P(i,j)の処理条
件が等しい場合には1であり、異なる場合には0であ
り、f(a,n)は、工程P(a,n)と処理条件が同
じ工程の数の関数であり、Te (a,N(a))は最終
工程P(a,N(a))の終了時刻であり、Tout
(a)は製品aの目標納期であり、E(a)は製品aの
未処理の工程数である)を設定した後、前記変数F
(a,n)の絶対値が予め設定した0以上の定数Fmax
よりも小さくなるように各工程の処理開始時刻および処
理終了時刻を決定して初期製造計画を立案する初期製造
計画立案工程と、前記初期製造計画立案工程において立
案された初期製造計画を該初期製造計画が予め設定した
制約条件に違反しないように修正する制約条件解消工程
とを備えている構成とするものである。
【0021】請求項3の構成により、請求項1および2
と同様の作用が得られるので、(3)式の変数F(a,
n)は、各工程の処理待ち時間Tw1(a,n)が平均待
ち時間Tave (a,n)に近いほど0に近い値になり、
工程P(a,n)と処理内容が同じである工程が工程P
(a,n)の付近に存在すればするほど0に近い値にな
る。
【0022】請求項4の発明が講じた解決手段は、製造
計画立案装置を、製造ライン上の製造装置の稼働情報や
製品の仕掛かり情報等のライン情報を取り込むライン情
報取り込み手段と、前記ライン情報取り込み手段によっ
て取り込まれたライン情報を基に、製品aの第n工程で
ある工程P(a,n)のうち未処理の工程の処理開始時
刻Ts (a,n)および処理終了時刻Te (a,n)を
【数11】 (但し、Tave (a,n)は過去の処理実績から求めた
工程P(a,n)と同じ工程の平均待ち時間であり、N
(a)は製品aの最終工程であり、Te (a,N
(a))は最終工程P(a,N(a))の終了時刻であ
り、Tout (a)は製品aの目標納期であり、E(a)
は製品aの未処理の工程数であり、T(a,n)は製品
aの第n工程の処理時間である)を用いて求める工程割
付手段と、未処理の工程の各変数F(a,n)を、
【数12】 (但し、k(a,n)は工程P(a,n)に設定する定
数であり、Tave (a,n)は過去の処理実績から求め
た工程P(a,n)と同じ工程の平均待ち時間であり、
Tw1(a,n)は工程P(a,n−1)の処理終了時刻
から工程P(a,n)の処理開始時刻までの時間差であ
る処理待ち時間であり、Aは製品の数であり、N(i)
は製品iの工程数であり、G(a,n)、h(a,
n)、m(a,n)は工程P(a,n)と処理内容が同
じである工程において共通な定数であり、TW2(P
(a,n),P(i,j))は、工程P(a,n)を処
理する製造装置がバッチ処理可能な場合には、工程P
(a,n)の処理開始時刻と工程P(i,j)の処理開
始時刻との時間差であり、工程P(a,n)を処理する
製造装置がバッチ処理できず、工程P(a,n)の処理
開始時刻が工程P(i,j)の処理開始時刻よりも早い
場合には、工程P(a,n)の処理終了時刻と工程P
(i,j)の処理開始時刻との時間差であり、工程P
(a,n)を処理する製造装置がバッチ処理できず、工
程P(a,n)の処理開始時刻が工程P(i,j)の処
理開始時刻よりも遅い場合には、工程P(a,n)の処
理開始時刻と工程P(i,j)の処理終了時刻との時間
差であり、δ(P(a,n),P(i,j))は、工程
P(a,n)の処理条件と工程P(i,j)の処理条件
が等しい場合には1であり、異なる場合には0であり、
f(a,n)は、工程P(a,n)と処理条件が同じ工
程の数の関数であり、Te (a,N(a))は最終工程
P(a,N(a))の終了時刻であり、Tout (a)は
製品aの目標納期であり、E(a)は製品aの未処理の
工程数である)を用いて求める変数計算手段と、前記変
数計算手段により求めた変数F(a,n)の絶対値が大
きい工程から順に各工程に対して、前記変数F(a,
n)が予め定めた定数Fmax 以下になる時刻に処理を開
始するように前記処理開始時刻Ts (a,n)および処
理終了時刻Te (a,n)を変更して初期製造計画を作
成する工程移動手段と、前記工程移動手段が作成した初
期製造計画を該初期製造計画が予め設定した制約条件に
違反しないように修正して製造計画を立案する制約条件
解消手段とを備えている構成とするものである。
【0023】請求項4の構成により、最終工程P(a,
N(a))の処理終了時刻が納期Tout (a)よりも遅
い場合には、(4)式によって各工程の処理開始時間が
早められる。また、(6)式によって請求項1および2
と同様の作用が得られるので変数F(a,n)は、各工
程の処理待ち時間Tw1(a,n)が平均待ち時間Tave
(a,n)に近いほど0に近い値になり、工程P(a,
n)と処理内容が同じである工程が工程P(a,n)の
付近に存在するほど大きな値になる。
【0024】請求項5の発明が講じた解決手段は、製造
計画立案装置を、製造ライン上の製造装置の稼働情報や
製品の仕掛かり情報等のライン情報を取り込むライン情
報取り込み手段と、前記ライン情報が更新された場合に
更新されたライン情報を取り込むライン更新情報取り込
み手段と、前記ライン情報取り込み手段によって取り込
まれたライン情報を基に、製品aの第n工程である工程
P(a,n)のうち未処理の工程の処理開始時刻Ts
(a,n)および処理終了時刻Te (a,n)を、
【数13】 (但し、Tave (a,n)は過去の処理実績から求めた
工程P(a,n)と同じ工程の平均待ち時間であり、N
(a)は製品aの最終工程であり、Te (a,N
(a))は最終工程P(a,N(a))の終了時刻であ
り、Tout (a)は製品aの目標納期であり、E(a)
は製品aの未処理の工程数であり、T(a,n)製品a
の第n工程の処理時間である)を用いて求める工程割付
手段と、未処理の製造工程の各変数F(a,n)を
【数14】 (但し、k(a,n)は工程P(a,n)に設定する定
数であり、Tw1(a,n)は工程P(a,n−1)の処
理終了時刻から工程P(a,n)の処理開始時刻までの
時間差である処理待ち時間であり、Aは製品の数であ
り、N(i)は製品iの工程数であり、G(a,n)、
m(a,n)およびh(a,n)は工程P(a,n)と
処理内容が同じである工程において共通な定数であり、
TW2(P(a,n),P(i,j))は、工程P(a,
n)を処理する製造装置がバッチ処理可能な場合には、
工程P(a,n)の処理開始時刻と工程P(i,j)の
処理開始時刻との時間差であり、工程P(a,n)を処
理する製造装置がバッチ処理できず、工程P(a,n)
の処理開始時刻が工程P(i,j)の処理開始時刻より
も早い場合には、工程P(a,n)の処理終了時刻と工
程P(i,j)の処理開始時刻との時間差であり、工程
P(a,n)を処理する製造装置がバッチ処理できず、
工程P(a,n)の処理開始時刻が工程P(i,j)の
処理開始時刻よりも遅い場合には、工程P(a,n)の
処理開始時刻と工程P(i,j)の処理終了時刻との時
間差であり、δ(P(a,n),P(i,j))は、工
程P(a,n)の処理条件と工程P(i,j)の処理条
件が等しい場合には1であり、異なる場合には0であ
り、f(a,n)は、定数又は工程P(a,n)と処理
条件が同じ工程の数の増加に伴って大きくなる関数であ
る)を用いて求める変数計算手段と、前記変数計算手段
が求めた変数F(a,n)の絶対値が大きい工程から順
に各工程に対して、前記変数F(a,n)が予め定めた
定数Fmax 以下になる時刻に処理を開始するように前記
処理開始時刻Ts (a,n)および処理終了時刻Te
(a,n)を変更して初期製造計画を作成する工程移動
手段と、前記工程移動手段が作成した初期製造計画を複
製することにより2つの初期製造計画を作成する初期製
造計画複製手段と、前記初期製造計画複製手段が作成し
た2つの初期製造計画のうちの一の初期製造計画を該一
の初期製造計画が予め設定した制約条件に違反しないよ
うに修正して製造計画を立案する制約条件解消手段とを
備え、前記工程割付手段は、前記ライン更新情報取り込
み手段によって取り込まれた更新されたライン情報およ
び前記初期製造計画複製手段が作成した2つの初期製造
計画のうちの他の初期製造計画を基に前記[数13]を
用いて更新の必要がある製造工程の処理開始時刻Ts
(a,n)および処理終了時刻Te (a,n)を求める
機能を有し、前記変数計算手段は更新の必要がある製造
工程の変数F(a,n)を前記[数14]を用いて求め
る機能を有する構成とするものである。
【0025】請求項5の構成により、最終工程P(a,
N(a))の処理終了時刻が納期Tout (a)よりも遅
い場合には、(4)式によって各工程の処理開始時間が
早められる。また、(6)式によって請求項1および2
と同様の作用が得られるので変数F(a,n)は、各工
程の処理待ち時間Tw1(a,n)が平均待ち時間Tave
(a,n)に近いほど0に近い値になり、工程P(a,
n)と処理内容が同じである工程が工程P(a,n)の
付近に存在するほど0に近い値になる。
【0026】また、ライン情報が更新された場合に更新
されたライン情報を取り込むライン更新情報取り込み手
段と、初期製造計画を複製して2つの初期製造計画を作
成する初期製造計画複製手段とを備えていると共に、工
程割付手段は、ライン更新情報取り込み手段によって取
り込まれた更新されたライン情報を基に更新の必要があ
る製造工程の処理開始時刻Ts (a,n)および処理終
了時刻Te (a,n)を求める機能を有しているので、
前回に作成した初期製造計画を修正し、修正された初期
製造計画から制約違反を解消して製造計画を立案するこ
とができる。
【0027】請求項6の発明は、請求項4又は5の構成
に、前記制約条件解消手段が立案した製造計画における
各製造工程の処理開始時刻Ts (a,n)および処理終
了時刻Te (a,n)を、前記製造計画が前記制約条件
に違反しない範囲内において早める前詰め手段をさらに
備えているという構成を付加するものである。
【0028】請求項6の構成により、前詰め手段を備え
ているため、製造計画における各製造工程の処理開始時
刻Ts (a,n)および処理終了時刻Te (a,n)を
制約条件に違反しない範囲内において早めることができ
る。
【0029】請求項7の発明は、請求項4又は5の構成
に、前記工程割付手段が前記変数F(a,n)を求めた
後に前記変数計算手段により前記変数F(a,n)を再
度求めるか否かを判断し、前記変数F(a,n)を再度
求めると判断したときには、前記変数F(a,n)を前
記変数計算手段により再度求めさせた後、再度求められ
た変数F(a,n)が予め定めた定数Fmax 以下になる
ような時刻に処理を開始するよう前記工程移動手段に前
記処理開始時刻Ts(a,n)および処理終了時刻Te (a,
n)を再度変更させて前記初期製造計画を作成させる一
方、前記変数F(a,n)を再度求めないと判断したと
きには、前記工程割付手段が作成した前記初期製造計画
を該初期製造計画が予め設定した制約条件に違反しない
ように前記制約条件解消手段に修正させて前記製造計画
を立案させる初期製造計画立案時間チェック手段をさら
に備えているという構成を付加するものである。
【0030】請求項7の構成により、初期製造計画立案
時間チェック手段を備えているため、工程割付手段が変
数F(a,n)を求めた後に、変数F(a,n)を再度
求めるか否かを判断し、立案時間に余裕があると、変数
F(a,n)を再度求め、再度求められた変数F(a,
n)が定数Fmax 以下になるような時刻に処理を開始す
るよう処理開始時刻Ts(a,n)および処理終了時刻Te
(a,n)を変更して初期製造計画を作成できる。
【0031】請求項8の発明は、請求項4又は5の構成
に、前記工程割付手段が求めた前記処理開始時刻Ts
(a,n)および処理終了時刻Te (a,n)により定
まる処理期間中に製品aの第n工程を処理する処理装置
がダウン状態にある場合、製品aの第n工程を前記処理
装置のダウン期間の前又は後に移動させる手段をさらに
備えているという構成を付加するものである。
【0032】請求項8の構成により、工程割付手段が求
めた処理開始時刻Ts (a,n)および処理終了時刻T
e (a,n)により定まる処理期間中に製品aの第n工
程を処理する処理装置がダウン状態にある場合、製品a
の第n工程を処理装置のダウン期間の前又は後に移動さ
せる手段を備えているため、ダウン状態にある処理装置
を予め考慮した初期製造計画を立案することができる。
【0033】請求項9の発明は、請求項4の構成に、前
記[数11]における定数k(a,n)、定数m(a,
n)および定数h(a,n)を任意の初期値に設定する
初期設定手段と、前記初期値と異なる他の値を選択する
定数選択手段と、前記定数k(a,n)、定数m(a,
n)および定数h(a,n)を前記初期値から前記他の
値に変更して変更値を設定する定数値変更手段とを有す
る定数設定手段と、前記制約条件解消手段が立案した製
造計画の妥当性を評価する製造計画評価手段と、前記定
数設定手段が行なう処理の時間が予め定められた定数設
定時間の範囲内であるか否かを判断し、前記処理の時間
が前記定数設定時間よりも小さければ前記定数設定手段
に処理を続行させる一方、前記処理の時間が前記設定時
間以上であれば前記定数設定手段に処理を終了させる定
数設定時間チェック手段とをさらに備え、前記変数計算
手段は前記初期設定値が設定する初期値および前記定数
値変更手段が設定する変更値に基づき前記[数12]を
用いて前記各変数F(a,n)を求める機能を有してい
るという構成を付加するものである。
【0034】請求項10の発明は、請求項5の構成に、
前記[数13]における定数k(a,n)、定数m
(a,n)および定数h(a,n)を任意の初期値に設
定する初期設定手段と、前記初期値と異なる他の値を選
択する定数選択手段と、前記定数k(a,n)、定数m
(a,n)および定数h(a,n)を前記初期値から前
記他の値に変更して変更値を設定する定数値変更手段と
を有する定数設定手段と、前記制約条件解消手段が立案
した製造計画の妥当性を評価する製造計画評価手段と、
前記定数設定手段が行なう処理の時間が予め定められた
定数設定時間の範囲内であるか否かを判断し、前記処理
の時間が前記定数設定時間よりも小さければ前記定数設
定手段に処理を続行させる一方、前記処理の時間が前記
設定時間以上であれば前記定数設定手段に処理を終了さ
せる定数設定時間チェック手段とをさらに備え、前記変
数計算手段は前記初期設定値が設定する初期値および前
記定数値変更手段が設定する変更値に基づき前記[数1
4]を用いて前記各変数F(a,n)を求める機能を有
しているという構成を付加するものである。
【0035】請求項9又は10の構成により、定数設定
手段を備えているため、最適な定数k(a,n)、定数
m(a,n)および定数h(a,n)を設定できるの
で、変数F(a,n)を最適化でき、TATが一層短縮
された製造計画を短時間に立案することができる。
【0036】請求項11の発明は、請求項4又は5の構
成に、各工程の処理に使用する処理装置が複数ある場合
に、該複数の処理装置のうちから各工程の処理に最適な
処理装置を選択する処理装置選択手段をさらに備えてい
る構成を付加するものである。
【0037】請求項11の構成により、処理装置が複数
ある場合に、最適な処理装置例えば平均処理待ち時間が
最も短い処理装置や歩留りが最も良い装置を選択するこ
とができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る製造計画立案
方法について図1、図2および図3を参照しながら説明
する。図1は前記製造計画立案方法を示すフローチャー
トであり、図2および図3は前記製造計画立案方法にお
ける初期製造計画の立案方法を示すタイムチャートであ
って、同図において横軸は時刻を示している。
【0039】本発明に係る製造計画立案方法は、初期製
造計画を立案する初期製造計画立案工程101と、立案
した初期製造計画から制約条件に違反した部分を修正し
て修正製造計画を立案する制約違反解消工程102とを
備えている。
【0040】まず、初期製造計画立案工程101におい
て行なう初期製造計画の立案方法について説明する。
【0041】尚、以下の各説明における各略号は次の内
容を意味するものとする。
【0042】工程P(a,n)は製品aの第n工程を意
味し、工程P(a,N(a))は製品aの最終工程を意
味する。
【0043】T(a,n)は製品aの第n工程の処理時
間を意味する。
【0044】k(a,n)は工程P(a,n)に設定す
る定数(疑似ばね定数)である。
【0045】Tave (a,n)は、過去の処理実績から
求めた工程P(a,n)と同じ工程の平均待ち時間(つ
まり、工程P(a,n−1)の終了時刻と工程P(a,
n)の開始時刻との時間差)を意味する。
【0046】Tw1(a,n)は、処理待ち時間、つまり
工程P(a,n−1)の処理終了時刻から工程P(a,
n)の処理開始時刻までの時間差を意味する。
【0047】Ts (a,n)は工程P(a,n)の処理
開始時刻を意味する。
【0048】Te (a,n)は工程P(a,n)の処理
終了時刻を意味する。
【0049】G(a,n)は工程P(a,n)と処理内
容が同じである他の工程において共通な定数(疑似万有
引力定数)である。
【0050】E(a)は製品aの未処理の工程数を意味
する。
【0051】Tout (a)は製品aの目標納期を意味す
る。
【0052】TW2(P(a,n),P(i,j))は、
工程P(a,n)を処理する製造装置がバッチ処理可能
な場合には、工程P(i,j)の処理開始時刻と工程P
(a,n)の処理開始時刻との時間差を意味し、工程P
(a,n)を処理する製造装置がバッチ処理できず、工
程P(a,n)の処理開始時刻よりも工程P(i,j)
の処理時刻の方が早い場合には、工程P(a,n)の処
理開始時刻と工程P(i,j)の処理終了時刻との時間
差を意味する。
【0053】δ(P(a,n),P(i,j))は、工
程P(a,n)の処理内容と工程P(i,j)の処理内
容が同じ場合は1であり、異なる場合は0となる変数で
ある。
【0054】m(a,n)およびh(a,n)は工程P
(a,n)と処理内容が同じである他の工程において共
通な定数である。
【0055】f(a,n)は、工程P(a,n)と処理
内容が同じ工程の数の関数である。
【0056】F(a,n)は製品aの第n工程の変数で
あって、Fmax は0以上の定数である。
【0057】N(a)は製品aの工程数である。
【0058】Aは製品の数である。
【0059】まず、製造計画の立案の前処理として、全
製品の全工程に対し、初期製造計画を立案する際に使用
する平均待ち時間Tave (a,n)、疑似ばね定数k
(a,n)、疑似万有引力定数G(a,n)、定数Fma
x (≧0)、定数m(a,n)(>0)および定数h
(a,n)を設定する。Tave (a,n)は、過去の製
品の処理実績から求める。k(a,n)、G(a,
n)、Fmax 、m(a,n)、h(a,n)は初めは適
当な値を設定し、次回以降の製造計画の立案工程におい
ては設定した値を目的関数値が良くなるように更新す
る。また、f(a,n)も初めは適当な関数を設定し、
次回以降の製造計画の立案工程においては設定した関数
を目的関数値が良くなるように更新する。
【0060】初期製造計画立案工程101において、製
品毎に各工程の処理開始時刻および処理終了時刻を暫定
的に決定する。
【0061】まず、図2に基づいて、製品aの工程の処
理開始時刻および処理終了時刻を決定する方法について
説明する。製品aを製造ラインに投入する場合、工程P
(a,n)の処理待ち時間がTave (a,n)となるよ
うに第1工程P(a,1)から最終工程P(a,N
(a))までの処理開始時刻および処理終了時刻を決め
る。
【0062】次に、最終工程P(a,N(a))の処理
終了時刻が納期Tout (a)よりも遅い場合には、各工
程の処理待ち時間Tw1(a,n)を、[Tw1(a,n)
−{(最終工程P(a,N(a))の処理終了時刻)−
Tout (a)}/E(a)]にして、第1工程P(a,
1)から順に処理開始時刻および処理終了時刻を変更し
て納期に間に合うようにする。
【0063】全製品の処理開始時刻および処理終了時刻
を暫定的に決定した後、全工程に対して、以下の(1
0)式により定義される変数F(a,n)を計算する。
【0064】
【数15】
【0065】まず、全工程の変数F(a,n)を計算し
た後、変数F(a,n)の絶対値|F(a,n)|が最
も大きい工程を検索し、|F(a,n)|>=Fmax の
場合、以下の処理を行い、全工程の変数F(a,n)の
絶対値|F(a,n)|がFmax よりも小さくなるよう
にする。
【0066】検索した工程の変数がF(a,n)>0の
場合は、工程P(a,n)の処理開始時刻および処理終
了時刻を単位時間(たとえば1分)遅くし、工程P
(a,n)、工程P(a,n−1)、工程P(a,n+
1)および工程P(a,n)と処理内容が同じ工程すべ
ての工程の変数を計算する。F(a,n)<0の場合
は、工程P(a,n)の処理開始時刻および処理終了時
刻を単位時間早くし、再度工程P(a,n)、工程P
(a,n−1)、工程P(a,n+1)および工程P
(a,n)と処理内容が同じ工程すべての工程の変数を
計算する。
【0067】再計算した変数F(a,n)の値の符号
(正または負)が変化せず、変数F(a,n)の絶対値
|F(a,n)|が再計算前の変数の絶対値より小さい
場合は、工程P(a,n)の処理開始時刻および処理終
了時刻を前記と同様にして変更する。
【0068】以上の操作をすべての工程の変数F(a,
n)が|F(a,n)|<Fmax となるまで又は一定時
間行なう。これにより、初期製造計画の立案を完了す
る。
【0069】以上説明した初期製造計画は、変数F
(a,n)を用いているため、以下に示す3つの特徴を
もっている。
【0070】(1) 各工程の処理待ち時間が平均待ち時間
に近くなる。
【0071】工程P(a,n)の処理待ち時間Tw1
(a,n)が平均待ち時間Tave (a,n)よりも長く
なるほど、(10)式のf1 (a,n)は負の大きな値
になり、処理待ち時間Tw1(a,n)が平均待ち時間T
ave (a,n)よりも短くなるほど正の大きな値にな
る。また、工程P(a,n+1)の処理待ち時間Tw1
(a,n+1)が平均待ち時間Tave (a,n+1)よ
りも長くなるほど、(10)式のf2 (a,n)は負の
大きな値になり、処理待ち時間Tw1(a,n+1)が平
均待ち時間Tave (a,n)よりも短くなるほど正の大
きな値になる。つまり、(10)式の{f1 (a,n)
−f2 (a,n)}は各工程の処理待ち時間Tw1(a,
n)が平均待ち時間Tave (a,n)に近いほど0に近
い値になるので、図1の“処理開始時刻、処理終了時刻
の更新”によって初期製造計画における各工程の待ち時
間は平均待ち時間に近くなる(図3を参照)。
【0072】(2) バッチ処理が可能である。
【0073】工程P(a,n)と処理内容が同じ工程P
(i,j)があり、工程P(a,n)の処理を行なう製
造装置eがバッチ処理可能な場合には、この2つの工程
の処理開始時刻の差がh(a,n)よりも短い間におい
ては、(10)式のf3 (a,n)は0に近くなる(図
4を参照)。また、工程P(a,n)の処理を行なう製
造装置eがバッチ処理ができず、工程P(a,n)の処
理開始時刻が工程P(i,j)の処理開始時刻よりも早
い場合には、工程P(a,n)の処理終了時刻と工程P
(i,j)の処理開始時刻との時間差がh(a,n)よ
りも短い間では、(10)式のf3(a,n)は0に近
くなる。また、工程P(a,n)の処理を行なう製造装
置eがバッチ処理ができず、工程P(a,n)の処理開
始時刻が工程P(i,j)の処理開始時刻よりも遅い場
合には、工程P(a,n)の処理開始時刻と工程P
(i,j)の処理終了時刻との時間差がh(a,n)よ
り短い間では、(10)式のf3(a,n)は0に近く
なるため、図1の“処理開始時刻、処理終了時刻の更
新”によって、初期製造計画において処理内容が同一で
ある工程が近くにある場合にバッチ処理を効率的に行な
うことができる。
【0074】(3) 納期を守ることができる。
【0075】「処理開始時刻、処理終了時刻の暫定的決
定」で納期を考慮しているので、初期製造計画も納期を
守るものとなっている。
【0076】ここで、変数F(a,n)の第3項のf3
(a,n)におけるf(a,n)は定数でもよいが、f
(a,n)を定数にしてしまうと、処理内容が同じ工程
の数が極端に多い工程のf3(a,n)が大きな値にな
ってしまい、処理内容が同じ工程が極端に多い工程の処
理開始時刻および処理終了時刻ばかりが更新されてしま
う。そこで、前記の関数f(a,n)を、図5に示すよ
うに、工程P(a,n)と処理内容が同じ工程の数が多
くなるほど大きな値になるようにして、処理内容が同じ
工程の数が極端に多い工程のf3(a,n)を小さくす
ることにより、すべての工程の処理開始時刻および処理
終了時刻の更新が行えるようにすることが好ましい。
【0077】次に、制約違反解消工程102において行
なう前記初期製造計画から制約違反を解消する第1の方
法について説明する。
【0078】まず、時刻tを現在の時刻にリセットす
る。
【0079】時刻tに制約条件に違反した工程がない場
合には時刻tをt+αに更新する。ここでαは単位時間
(例えば1分)である。
【0080】時刻tに制約条件に違反した工程がある場
合には、制約違反を解消するように、制約違反に違反し
た工程の処理開始時刻および処理終了時刻を変更する。
【0081】以下、図6、図7および図8を用いて制約
違反を解消する方法を説明する。
【0082】図6は制約違反解消工程102において行
なう制約違反の解消方法の説明図であり、図6におい
て、(1) は装置ダウン期間に工程が割り当てられている
場合、(2) はバッチ処理する工程数が装置の処理能力を
越えている場合であって、横軸は時刻を示している。
【0083】図7は制約条件格納テーブルの一例を示す
図である。
【0084】図8は平均待ち時間格納テーブルの一例を
示す図であり、工程名および製造装置名毎に、過去の処
理実績から算出した平均処理待ち時間と、1度に処理可
能な製品数を表わすバッチ処理数とを格納する。
【0085】図1に示す初期製造計画立案工程101に
おいて、工程P(a,n)が装置ダウン期間に割り付け
られた場合、図7の制約条件格納テーブルに格納されて
いる「製造装置のダウン期間に工程を割り付けない。」
という制約条件に違反している。この場合、図6(1) に
示すように、ダウン期間前後に工程P(a,n)を移動
し、変数F(a,n)の絶対値|F(a,n)|が小さ
い方の処理開始時刻および処理終了時刻を採用する。
【0086】また、初期製造計画立案工程101におい
て、図8の平均処理待ち時間格納テーブルのバッチ処理
数以上の工程P(a,na),P(b,nb),P
(c,nc)がバッチ処理するように割り付けられてい
る場合、図7の制約条件格納テーブルの「バッチ処理数
以上の工程をバッチ処理しない。」という制約条件に違
反している。この場合、図6(2) に示すように、制約条
件に違反している3つの工程の変数F(a,na),F
(b,nb),F(c,nc)を比較し、変数Fが最も
大きい工程の処理開始時刻および処理終了時刻を制約違
反が解消されるまで後にずらす。他の制約条件に違反し
ている場合も同様に制約違反を解消するように工程の処
理開始時刻および処理終了時刻を変更する。
【0087】時刻tに制約条件に違反している工程が無
くなった後、時刻tをt+αに変更する。
【0088】以上の操作を処理開始時刻が最も遅い工程
まで行ない、製造計画の立案を終了する。
【0089】次に、制約違反解消工程102において行
なう前記初期製造計画から制約違反を解消する第2の方
法について図9および図10を用いて説明する。
【0090】図9および図10は、制約違反を解消する
第2の方法を説明するタイムチャート図である。
【0091】まず、時刻tを現在の時刻にリセットす
る。
【0092】次に、初期製造計画において、処理開始時
刻が時刻tである工程を検索し、検索した工程と処理条
件が同じで、処理開始時刻から処理終了時刻までの時間
帯が1分でも重なっている工程の処理開始時刻および処
理終了時刻を、検索した工程の処理開始時刻および処理
終了時刻に修正する(図9(1)を参照)。以下、この
処理開始時刻および処理終了時刻を同じに修正した工程
の組をバッチ組と呼ぶ。この処理を時刻tから製造計画
の最終時刻まで行なう。
【0093】次に、再び時刻tを現在の時刻にリセット
し、単位時間ずつ製造計画の最終時刻まで進め、それぞ
れの時刻tにおいて、処理開始時刻が時刻tであるバッ
チ組を検索し、バッチ組を構成するすべての工程が、図
7の制約条件格納テーブルの制約条件を満たす範囲で処
理開始時刻および処理終了時刻を早める(図9(2) を参
照)。
【0094】次に、処理開始時刻および処理終了時刻を
早めたバッチ処理を構成する各工程のうち、処理開始時
刻および処理終了時刻を、処理終了時刻がバッチ組の処
理開始時刻よりも前に早めることができる工程がある場
合、この工程をバッチ組から外し、処理開始時刻および
処理終了時刻を早める(図10(1) を参照)。
【0095】次に、バッチ組から外して処理開始時刻お
よび処理終了時刻を早めた工程の処理開始から処理終了
までの時間帯が、処理内容が同じ工程の処理開始から処
理終了までの時間帯に重なっている場合、その工程を新
たにバッチ組として、処理開始時刻および処理終了時刻
を、図7の制約条件に違反しないように設定する(図1
0(2) を参照)。
【0096】以上の処理を、時刻tが現在の時刻から製
造計画の最終時刻まで行ない、製造計画の立案を終了す
る。
【0097】本実施形態に係る製造計画立案方法による
と、各製品の納期を守ることができると共に、(10)
式の第1項と第2項の差{f1(a,n)−f2(a,
n)}によって、各工程の処理待ち時間が長くなること
を防止できる製造計画を立案することができる。
【0098】また、(10)式の第3項であるf3
(a,n)によって、処理内容が同一である工程をバッ
チ処理するように製造計画を立案することができる。
【0099】さらに、最適化手法のように何度も製造計
画を立案する必要がないので、製造計画の立案に時間が
かからない。
【0100】以下、前記製造計画立案方法に用いる第1
の製造計画立案装置について図面を参照しながら説明す
る。
【0101】図11は第1の製造計画立案装置のブロッ
ク図であって、該第1の製造計画立案装置は、初期製造
計画を立案する初期製造計画立案部200と、初期製造
計画から制約違反を解消して製造計画を作成する制約条
件解消部210と、製造計画を出力する出力手段220
とから構成されている。初期製造計画立案部200は、
ライン情報取り込み手段201、工程割付手段202、
初期製造計画立案時間チェック手段203、変数計算手
段204および工程移動手段205からなり、制約違反
解消部210は、制約違反解消手段211、前詰め手段
212および処理装置選択手段213からなる。
【0102】以下、初期製造計画立案部200の動作に
ついて説明する。
【0103】まず、ライン情報取り込み手段201によ
って、製造ライン上の製造装置の稼働情報や製品の仕掛
かり情報などを製造計画立案装置内に取り込み、製品の
フロー情報を図12のフロー情報格納テーブルに格納
し、製品の進捗情報を図13の進捗情報格納テーブルに
格納し、製造装置の稼働情報を図14の装置稼働情報格
納テーブルに格納する。また、各製品のフロー情報を図
15の製造計画格納テーブルに格納し、既に処理を開始
した工程は開始区分を「実績」に、開始していなければ
開始区分を「計画」に、既に処理を終了した工程は終了
区分を「実績」に、処理を終了していない工程は終了区
分を「計画」にする。
【0104】次に、工程割付手段202によって、未処
理工程の処理開始時刻および処理終了時刻を決める。工
程割付手段202による処理開始時刻および処理終了時
刻の決定方法を図16、図8および図15を用いて説明
する。図16は工程割付手段202により行なう処理の
説明図であって、横軸は時刻を示している。図8の平均
処理待ち時間格納テーブルの平均処理待ち時間は過去の
処理実績から求めた工程別の待ち時間の平均である。
【0105】工程割付手段202は、図15の製造計画
格納テーブルから開始区分又は終了区分が「計画」とな
っている工程P(a,n)を検索し、該工程P(a,
n)の工程名、製造装置名および処理時間を図12のフ
ロー情報格納テーブルから検索する。次に、工程名およ
び製造装置名が図12のフロー情報格納テーブルから検
索したレコードと同じであるレコードを図8の平均処理
待ち時間格納テーブルから検索し、図15の製造計画格
納テーブルから検索した工程P(a,n)の平均待ち時
間Tave (a,n)を求める。
【0106】次に、図8の平均処理待ち時間格納テーブ
ルから検索した工程P(a,n)の処理開始時刻Ts
(a,n)と処理終了時刻Te (a,n)を、次の(1
1)式および(12)式により求め、求めた処理開始時
刻Ts (a,n)および処理終了時刻Te (a,n)を
図15の製造計画格納テーブルに格納する。
【0107】
【数16】
【0108】但し、製品(1)の第1又は第3工程のよ
うに、処理装置が複数ある場合には図12のフロー情報
格納テーブルに格納されている複数の処理装置のうちか
ら、最適な処理装置、例えば平均待ち時間が最も短い処
理装置(図8を参照)や歩留りの最も良い処理装置を選
択し、選択した処理装置の平均処理待ち時間をTave
(a,n)とする。
【0109】以上の操作を図15の製造計画格納テーブ
ルの開始区分および終了区分が「計画」になっている工
程すべてに対して行なう(図16(1) を参照)。
【0110】最終工程P(a,N(a))の処理終了時
刻Te (a,N(a))が目標納期Tout (a)よりも
後になる場合には、製品の完成日を目標納期に合わせる
ため、各工程の処理待ち時間TW1(a,n)をTave
(a,n)−{Te(a,N(a))−Tout (a)}/
E(a)にする(図16(2) を参照)。
【0111】次に、初期製造計画立案時間チェック手段
203によって、ライン情報取り込み手段201から現
在までに要した時間Tが予め設定した定数Tmax を越え
ているか否かをチェックし、時間Tが定数Tmax を越え
ていなければ変数計算手段204に移行し、時間Tが定
数Tmax を越えていれば制約違反解消部210に移行す
る。
【0112】変数計算手段204は各工程P(a,n)
の変数F(a,n)を計算する。変数F(a,n)の求
め方は、前述した製造計画立案方法の「変数の計算」と
同様である。
【0113】以下、図17,図18および図19を参照
しながら、変数計算手段204による変数F(a,n)
の計算方法について説明する。但し、図18は製造装置
eがバッチ処理不可能な場合を示し、図19は製造装置
eがバッチ処理可能な場合を示している。
【0114】図15の製造計画格納テーブルから未処理
工程(開始区分が「計画」になっている工程)のレコー
ドを1つづつ検索し、以下の処理を行なう。図15の製
造計画格納テーブルから検索した工程P(a,n)に対
して、同一製品の前工程からの値f1 (a,n)=k
(a,n)×{Tave ´(a,n)−Tw1(a,
n)}、および後工程からの値f2 (a,n)=k
(a,n+1)×{Tave ´(a,n+1)−Tw1
(a,n+1)}を計算する(図17を参照)。ここで、
製品aの工程数をN(a)、最終工程P(a,N
(a))の処理終了時刻をTe (a,N(a))とした
とき、Tave ´(a,n)を(13)式のように定義す
る。
【0115】
【数17】
【0116】また、処理内容が工程P(a,n)と同じ
工程からの値f3 (a,n)を、次の(14)式から求
める(図18および図19を参照)。
【0117】
【数18】
【0118】ここで、Tw2(P(a,n),P(i,
j))の意味は前述したとおりである。
【0119】以上の方法により求めたf1 (a,n)、
f2 (a,n)およびf3 (a,n)から、次の(1
5)式によって変数F(a,n)を求め、求めた変数F
(a,n)を図20の変数格納テーブルに格納する。
【0120】
【数19】
【0121】次に図20の変数格納テーブルの変数F
(a,n)の絶対値|F(a,n)|が予め設定してお
いた定数Fmax よりも大きい工程がある場合には工程移
動手段205に移行し、ない場合には制約違反解消部2
10に移行する。
【0122】工程移動手段205は、変数F(a,n)
の絶対値|F(a,n)|が最も大きい工程を検索し、
|F(a,n)|>=Fmax の場合、以下の処理を行
い、全工程の変数F(a,n)の絶対値|F(a,n)
|がFmax より小さくなるようにする。
【0123】検索した工程の変数がF(a,n)>0の
場合は、工程P(a,n)の処理開始時刻および処理終
了時刻を単位時間(たとえば1分)遅くし、工程P
(a,n)、工程P(a,n−1)、工程P(a,n+
1)および工程P(a,n)と処理内容が同じ工程すべ
ての工程の変数を計算する。F(a,n)<0の場合
は、工程P(a,n)の処理開始時刻および処理終了時
刻を単位時間早くし、再度工程P(a,n)、工程P
(a,n−1)、工程P(a,n+1)および工程P
(a,n)と処理内容が同じ工程すべての工程の変数を
計算する。
【0124】再計算した変数F(a,n)の値の符号
(正または負)が変化せず、変数F(a,n)の絶対値
|F(a,n)|が再計算前の変数の絶対値より小さい
場合は、工程P(a,n)の処理開始時刻および処理終
了時刻を前記と同様にして変更する。
【0125】以上の操作をすべての工程の変数F(a,
n)が|F(a,n)|<Fmax となるまで、又は、一
定時間行ない、図15の製造計画格納テーブルの処理開
始時刻および処理終了時刻並びに図20の変数格納テー
ブルの変数F(a,n)を更新する。
【0126】次に、再び初期製造計画立案時間チェック
手段203に戻り、立案時間をチェックする。初期製造
計画立案時間チェック手段203において立案時間をチ
ェックした結果、変数計算手段204に移った場合に
は、移動した工程P(a,n)の前後の工程P(a,n
−1)およびP(a,n+1)の変数F(a,n−1)
およびF(a,n+1)を再び計算する。また、工程移
動手段205により移動した工程P(a,n)の(工程
名+装置名+処理条件)をキー項目として工程P(a,
n)と処理内容が同じである工程を図12のフロー情報
格納テーブルから検索して、その変数F(a,n)を再
び計算する。変数F(a,n)の再計算後、図20の変
数格納テーブルを更新する。
【0127】前述した初期製造計画立案時間チェック手
段203から工程移動手段205までの各操作を、変数
F(a,n)が定数Fmax を越える工程がなくなるまで
行なう。
【0128】次に、初期製造計画立案部200において
作成した初期製造計画の制約違反の解消および各工程で
用いる処理装置の選択を制約違反解消部210において
行なう。以下、制約違反解消部210における操作につ
いて説明する。
【0129】制約違反解消部210においては、時刻t
を現在の時刻t0 に初期化し、処理装置選択手段213
に移行する。
【0130】処理装置選択手段213は、各工程での処
理に用いる処理装置のうちから最適な処理装置を選択す
る。以下、処理装置選択手段213が行なう処理装置の
選択方法について説明する。
【0131】まず、処理開始時刻が時刻tと同じ工程
(以下、P(a,n)とする)を検索する。図12のフ
ロー情報格納テーブルの工程P(a,n)に複数の処理
装置が登録されている場合、次の式(16)に示す装置
評価関数Fe(a,n)を計算し、最も値の小さい処理
装置を工程P(a,n)で使用する処理装置とする。
【0132】
【数20】
【0133】ここで、EaおよびEbは定数である。E
1は、装置稼働情報から求めた工程P(a,n)を処理
開始可能な時刻である。E2は、例えば半導体製造ライ
ンでの装置内のダスト数等、製品の歩留りに影響を与え
る装置性能データであり、小さい値ほど装置性能が良い
ものとする。定数EaおよびEbをEa>>Eb≧0と
なるように設定すれば、製品の歩留りは低くなるが工程
P(a,n)の処理待ち時間が短い処理装置を選択し、
0=Ea<<Ebとなるように定数EaおよびEbを設
定すれば、工程P(a,n)の処理待ち時間は長くなる
が、歩留りの低下を防ぐ処理装置を選択する。
【0134】次に、制約違反解消手段211は、図15
の製造計画格納テーブルから処理開始時刻が時刻tと等
しい工程を検索する。検索した工程が図7の制約条件格
納テーブルの制約条件に違反しているか否かを調べ、違
反している場合には、制約違反フラグをONにして前詰
め手段212に移行し、制約違反が解消するように図1
5の製造計画格納テーブルの処理開始時刻および処理終
了時刻を変更し、図15の製造計画格納テーブルを更新
する。制約違反の解消方法は、前述した製造計画立案方
法における制約違反解消工程102と同様にして行な
う。制約違反がない場合には、制約違反フラグをOFF
にして図15の製造計画格納テーブルを更新しないで前
詰め手段212に移行する。
【0135】前詰め手段212は、直前の制約違反解消
手段211により制約違反を解消した工程および時刻t
に処理中の工程の処理開始時刻および処理終了時刻を変
更する。以下、図21を参照しながら前詰め手段212
が行なう前詰めの方法について説明する。
【0136】まず、制約違反解消手段211により制約
違反を解消された工程および時刻tに処理中である工程
のうちから任意の1工程P(a,n)を選択し、図7の
制約条件格納テーブルの制約条件に違反しない時刻Tn
(a,n)を求める。次に、工程P(a,n)の処理開
始時刻Ts (a,n)を時刻Tn (a,n)になるよう
に工程P(a,n)の処理開始時刻Ts (a,n)およ
び処理終了時刻Te (a,n)を変更して図15の製造
計画格納テーブルを更新する。これにより、前詰め手段
212による処理を終了する。
【0137】前詰め手段207の処理が終了すると、制
約違反フラグがONの場合には再び制約違反解消手段2
11に戻る。制約違反フラグがOFFの場合には、時刻
tをt+α(α:単位時間、例えば1分)に更新し、時
刻tが製造計画の最終時刻を越えていない場合には処理
装置選択手段213に戻り、越えている場合には制約違
反解消部210の処理を終了して出力手段220に移行
する。
【0138】出力手段220が、初期製造計画立案部2
00と制約違反解消部210とにより作成した製造計画
をディスプレイ上に表示することにより、製造計画の立
案は完了する。
【0139】尚、初期製造計画立案部200による立案
においては、制約条件を全く無視したが、初期製造計画
立案部200において制約条件のいくつかを考慮しなが
ら初期製造計画を立案してもよく、この場合について説
明する。
【0140】以下、図22を参照しながら、「製造装置
のダウン期間には工程を割り付けない。」という制約条
件と、「工程P(a,n)の処理は前工程P(a,n−
1)の処理が終了した後に行なう、つまりTs (a,
n)≧Te (a,n−1)を満たす。」という制約条件
とを満たしながら、初期製造計画立案部200において
初期製造計画を立案する例について説明する。
【0141】工程割付手段202において、工程P
(a,n)の処理が製造装置のダウン期間に割り当てら
れた場合、工程P(a,n)が装置ダウン発生時刻Tds
と装置ダウン解除予定時刻Tdeのどちらに近いかによっ
て工程P(a,n)の処理開始時刻Ts (a,n)およ
び処理終了時刻Te (a,n)を変更する。工程P
(a,n)が装置ダウン発生時刻Tdsに近い場合、つま
りTs (a,n)−Tds≦Tde−Te (a,n)の場合
には、処理開始時刻がTe (a,n)=Tdsとなるように
工程P(a,n)の処理開始時刻および処理終了時刻を
決める(図22(A) (1)を参照)。工程P(a,n)が
装置ダウン解除予定時刻Tdeに近い場合、つまりTs
(a,n)−Tds>Tde−Te (a,n)の場合には、
処理開始時刻がTs(a,n)=Tdeとなるように工程
P(a,n)の処理開始時刻および処理終了時刻を決定
する(図22(A) (2) を参照)。
【0142】尚、処理装置選択手段213においては、
最適な処理装置の選択方法としては、装置稼働情報から
求めた処理開始可能な時刻E1および製品の歩留りに影
響を与える装置性能E2を評価項目として装置評価関数
Fe(a,n)に組み込み、処理装置の評価および選択
を行なったが、その他の装置の評価に必要な項目があれ
ば、式(16)の第3項以降に、Ec×(評価項目)を
加えてもよい。
【0143】以上の処理開始時刻又は処理終了時刻の変
更を、すべての工程P(a,n)が制約条件「製造装置
のダウン期間には工程を割り付けない。」に対して違反
しなくなるまで行なう。工程割付手段202の後の工程
移動手段205においては、工程を移動中に装置ダウン
期間があればその直前に工程を割り付けて初期製造計画
を立案する(図22 (B)を参照)。
【0144】前記第1の製造計画立案装置を用いて前記
製造計画立案方法により製造計画を立案することによっ
て、納期を満たし、各工程の処理待ち時間が長くなるの
を防ぎ、且つバッチ処理が可能な製造計画を、シミュレ
ーションベースの製造計画立案方法を用いた製造計画立
案装置よりも短時間に立案することができる。
【0145】以下、本発明の第2の製造計画立案装置に
ついて図23のブロック図を参照しながら説明する。
【0146】第2の製造計画立案装置は、前記第1の製
造計画立案装置の初期製造計画立案部200に、製造ラ
インの状況変化を取り込むライン更新情報取り込み手段
306と、初期製造計画をコピーして2つ(第1初期製
造計画、第2初期製造計画)にする初期製造計画複製手
段307とが付加されたものである。第2の製造計画立
案装置は、初期製造計画立案部300において前回の製
造計画立案時に作成した第1初期製造計画を修正した
後、制約違反解消部310において第2初期製造計画の
制約違反を解消して製造計画を立案することにより、製
造計画の立案時間を短縮し、装置ダウンや新規製品の追
加等に瞬時に対応できるようにしたものである。
【0147】ライン情報取り込み手段301の機能は第
1の製造計画立案装置のライン情報取り込み手段201
の機能と同様である。
【0148】ライン情報取り込み手段301は、製造ラ
イン上の製造装置の稼働情報や製品の仕掛かり情報を第
2の製造計画立案装置に取り込み、製品のフロー情報を
図12のフロー情報格納テーブルに、製品の進捗情報を
図13の進捗情報格納テーブルに、製造装置の稼働情報
を図14の装置稼働情報格納テーブルに格納する。ま
た、図24(a)の第1製品計画格納テーブルに各製品
のフロー情報を格納し、既に処理を開始した工程につい
ては開始区分を「実績」にし、処理をまだ開始していな
ければ開始区分を「計画」にし、既に処理を終了した工
程については終了区分を「実績」にし、処理を終了して
いない工程については終了区分を「計画」にする。ま
た、新たに製造計画を立案する場合には、図25の製品
更新情報格納テーブルおよび図26の装置更新情報格納
テーブルのデータを全て削除し、全ての製品の進捗情報
と全ての製造装置の稼働情報とを登録する。前回立案し
た製造計画の修正を行なう場合は、図15の製品更新情
報格納テーブルおよび図26の装置更新情報格納テーブ
ルのデータを全て削除し、前回製造計画を立案した時刻
から現在までに変化した製品の情報と装置稼働情報のみ
を追加する。また、新たに製品が製造ラインに投入され
た場合には図20の変数格納テーブルの変数F(a,
n)を更新する。
【0149】次に、工程割付手段302によって第1初
期製造計画を立案する。
【0150】以下、第1初期製造計画の修正を行なう工
程割付手段302の処理方法について説明する。
【0151】まず、図25の製品更新情報格納テーブル
に格納されている製品のみ、第1初期製造計画の各工程
の処理開始時刻および処理終了時刻を更新する。図25
の製品更新情報格納テーブルの変更区分においては、
「処理待ち」は前工程の処理が終了して現工程が処理待
ち状態にあることを示し、「製品投入」は新たに製品を
製造ラインに投入したことを示し、「休止設定」は製造
装置のダウン等により現工程の処理を時刻の項に示す時
刻までは処理を行なわないことを示している。
【0152】変更区分が「処理待ち」の場合には、該当
製品の中の工程番号の1つ前の工程の終了区分を「実
績」に変更する。
【0153】変更区分が「製品投入」の場合には、第1
の製造計画立案装置の工程割付手段202と同様に製品
を登録する。
【0154】変更区分が「休止設定」の場合には、該当
工程の処理開始時刻を時刻の項に示す時刻と同時刻にす
る。
【0155】但し、製品(1)の第1又は第3工程のよ
うに、処理装置が複数ある場合には図12のフロー情報
格納テーブルに格納されている複数の処理装置のうちか
ら、最適な処理装置、例えば平均待ち時間が最も短い処
理装置(図8を参照)や歩留りの最も良い処理装置を選
択し、選択した処理装置の平均処理待ち時間をTave
(a,n)とする。
【0156】工程割付手段302による処理が完了する
と、初期製造計画立案時間チェック手段303によっ
て、ライン情報取り込み手段301から現在までに要し
た時間Tが予め設定した規定値Tmax を越えているか否
かをチェックし、時間Tが規定値Tmax を越えていなけ
れば変数計算手段304に移行する一方、時間Tが規定
値Tmax を越えておれば初期製造計画複製手段307に
移行する。
【0157】変数計算手段304は各工程P(a,n)
の変数F(a,n)を計算する。まず、図25の製品更
新情報格納テーブルから1レコードを検索し、検索した
レコードの工程P(a,n)の変数F(a,n)を計算
する。次に、前後の工程P(a,n−1)およびP
(a,n+1)の変数F(a,n−1)、F(a,n+
1)を計算する。変数の計算方法は第1の製造計画立案
装置の変数計算手段204と同様である。この処理を図
20の製品更新情報格納テーブルの全レコードに対して
行なう。
【0158】変数計算手段304による処理が終了する
と、工程移動手段305に移行する。予め設定しておい
た定数Fmax よりも変数F(a,n)が大きい工程がな
い場合には初期製造計画複製手段306に移行し、定数
Fmax よりも変数F(a,n)が大きい工程が1つ以上
ある場合には、その中から1工程を検索し、変数F
(a,n)が最も小さくなるように処理開始時刻および
処理終了時刻を変更し、図24(a)の第1製造計画格
納テーブの処理開始時刻および処理終了時刻並びに図2
0の変数格納テーブルの変数F(a,n)を更新した
後、初期製造計画立案時間チェック手段303に移行す
る。
【0159】初期製造計画複製手段307は、ライン情
報取り込み手段301から工程移動手段305までの処
理により作成した図24(a)の第1製造計画格納テー
ブルを図24(b)の第2製造計画格納テーブルとして
複製して第1初期製造計画および第2初期製造計画の2
つを作成する。
【0160】初期製造計画複製手段307による処理が
終了すると、制約違反解消部310において第2初期製
造計画から制約違反を解消する。
【0161】制約違反解消部310においては、時刻t
を現在の時刻t0 に初期化して処理装置選択手段313
に移行する。
【0162】処理装置選択手段313は、各工程での処
理に用いる処理装置のうちから最適な処理装置を選択す
る。以下、処理装置選択手段313が行なう処理装置の
選択方法について説明する。
【0163】まず、処理開始時刻が時刻tと同じ工程
(以下、P(a,n)とする)を検索する。図12のフ
ロー情報格納テーブルの工程P(a,n)に複数の処理
装置が登録されている場合には、前記の式(16)に示
す装置評価関数Fe(a,n)を計算し、最も値の小さ
い処理装置を工程P(a,n)で使用する処理装置とす
る。
【0164】ここで、EaおよびEbは定数である。E
1は装置稼働情報から求めた工程P(a,n)を処理開
始可能な時刻である。E2は、例えば半導体製造ライン
での装置内のダスト数等、製品の歩留りに影響を与える
装置性能データであり、小さい値ほど装置性能が良いも
のとする。定数EaおよびEbをEa>>Eb≧0とな
るように設定すれば、製品の歩留りは低くなるが工程P
(a,n)の処理待ち時間が短い処理装置を選択し、0
≦Ea<<Ebとなるように定数EaおよびEbを設定
すれば、工程P(a,n)の処理待ち時間は長くなる
が、歩留りの低下を防ぐ処理装置を選択する。
【0165】次に、図24(b)の第2製造計画格納テ
ーブルから処理開始時刻が時刻tと等しい工程を検索す
る。検索した工程が図7の制約条件格納テーブルの制約
条件に違反しているか否かを調べ、違反している場合
は、制約違反フラグをONして前詰め手段312に移行
し、制約違反が解消するように図24(b)の第2製造
計画立案テーブルの処理開始時刻および処理終了時刻を
変更する。制約違反の解消方法は前記製造計画立案方法
における制約違反解消工程102と同様にして行なう。
制約違反がない場合には、制約違反フラグをOFFにし
て前詰め手段312に移行する。
【0166】前詰め手段312は、直前の制約違反解消
手段311において制約違反を解消した工程並びに時刻
tに処理中の工程の処理開始時刻および処理終了時刻を
変更する。
【0167】以下、図21を参照しながら前詰め手段3
12による前詰めの方法について説明する。
【0168】まず、制約違反解消手段311により制約
違反が解消した工程および時刻tにおいて処理中の工程
P(a,n)のうちから任意の1工程P(a,n)を選
択し、図7の制約条件格納テーブルの制約条件に違反し
ない時刻Tn (a,n)を求める。次に、工程P(a,
n)の処理開始時刻Ts (a,n)を時刻Tn (a,
n)になるように、図24(b)の第2製造計画立案テ
ーブルにおける工程P(a,n)の処理開始時刻および
処理終了時刻を変更すると共に、図15の製造計画格納
テーブルを更新して、前詰め手段311による処理を完
了する。
【0169】前詰め手段312による処理が完了する
と、制約違反フラグがONの場合には再び制約違反解消
手段311に戻る。一方、制約違反フラグがOFFの場
合には、時刻tをt+α(α:単位時間、例えば1分)
に更新し、時刻tが製造計画の最終時刻を越えていない
ときは処理装置選択手段312に戻り、越えている場合
は制約違反解消部310における処理を終了して出力手
段320に移行する。
【0170】出力手段320は、初期製造計画立案部3
10および制約違反解消部320において立案した第2
初期製造計画を最終の製造計画としてディスプレイ上に
表示する。
【0171】出力手段320により第2初期製造計画を
出力した後、新たに製品がライン上に投入されたり又は
製造装置に故障が発生した場合には、ライン更新情報取
り込み手段306に移行し、製造ライン上の製造装置の
稼働情報や製品の仕掛かり情報を取り込み、前述した各
処理を行なって新しい製造計画を立案する。
【0172】なお、第2の製造計画立案装置の初期製造
計画立案部300においては、制約条件を全く無視した
が、制約条件のいくつかを考慮して初期製造計画を立案
してもよい。
【0173】以上説明したように、第2の製造計画立案
装置によると、初期製造計画複製手段307を設け、前
回立案した初期製造計画を修正して製造計画を立案して
いくことによって、第1の製造計画立案装置よりも短時
間に製造計画を立案することが可能になる。
【0174】なお、第1および第2の製造計画立案装置
においては、本発明の製造計画立案方法の制約違反解消
工程における第1の制約違反解消方法を用いたが、本発
明の製造計画立案方法の制約違反解消工程における第2
の制約違反解消方法を用いてもよい。
【0175】尚、処理装置選択手段313においては、
最適な処理装置の選択方法としては、装置稼働情報から
求めた処理開始可能な時刻E1および製品の歩留りに影
響を与える装置性能E2を評価項目として装置評価関数
Fe(a,n)に組み込み、処理装置の評価および選択
を行なったが、その他の装置の評価に必要な項目があれ
ば、式(16)の第3項以降に、Ec×(評価項目)を
加えてもよい。
【0176】以下、本発明の第1および第2の製造計画
立案装置において用いる定数k(a,n)、定数m
(a,n)および定数h(a,n)を、最適化技法(本
説明ではシミュレーテッドアニーリング法を用いる)を
用いて、製造計画の目的関数値が小さくなるように設定
する方法について図27のフローチャート図を参照しな
がら説明する。
【0177】まず、初期設定工程401において、定数
k(a,n)、定数m(a,n)および定数h(a,
n)を初期設定して、第1又は第2の製造計画立案装置
の初期製造計画立案部200又は300により製造計画
を立案し、目的関数値C(0)を求める。また、製造計画
評価工程405において使用する定数Ta0(Ta0>
0)、定数Ta (Ta >Ta0)、定数L(正の整数)お
よび定数r(0<r<1)を初期設定する。
【0178】次に、定数選択工程402において、定数
k(a,n)および定数m(a,n)の中からランダム
に1つを選択してその値をP(0)およびP(1)に格
納し、変数cycleを0に初期設定する。
【0179】次に、定数変更工程403において、定数
P(1)を定数P(0)の近傍の値に変更する。
【0180】次に、製造計画立案工程404において、
第1又は第2の製造計画立案装置を用いて製造計画を立
案する。
【0181】製造計画評価工程405においては、変数
cycle:cycle+1に更新し、製造計画立案工
程403において立案した製造計画の目的関数値C
(1)を求め、目的関数値C(1)と初期設定工程40
1において求めた目的関数値C(0)とを比較し、C
(1)≦C(0)の場合にはP(0):=P(1)、C
(1):=C(0)に変更し、C(1)>C(0)の場
合には確率e-(C(1)+C(0))に基づきP(0):=P
(1)に変更する。次に、Ta :=r×Ta (Ta は正
の実数)とおき、Ta ≦Ta0且つcycle<Lならば
定数設定時間チェック工程405に移り、Ta>Ta0 又は
cycle≧Lならば定数変更工程403に戻る。
【0182】定数設定時間チェック工程406において
は、(初期設定工程401の開始からの時間)<Tの場
合には定数選択工程402に戻り、(初期設定工程40
1の開始からの時間)≧Tの場合には定数値を設定する
過程を終了する。
【0183】以上説明したような定数設定方法を用い
て、第1又は第2の製造計画立案装置において用いる定
数を設定することにより、TATが短縮される製造計画
を立案することができる。
【0184】なお、前記の定数設定方法の説明にはシミ
ュレーテッドアニーリング法を用いたが、最適化技法で
あれば他の方法でもよい。
【0185】
【発明の効果】請求項1の発明に係る製造計画立案方法
によると、各工程の処理待ち時間Tw1(a,n)が平均
待ち時間Tave (a,n)に近いほど変数F(a,n)
は0に近い値になるため、初期製造計画における各工程
の待ち時間は平均待ち時間に近くなるので、TATが短
縮された製造計画を短時間で立案することができる。
【0186】請求項2の発明に係る製造計画立案方法に
よると、工程P(a,n)と処理内容が同じである工程
が工程P(a,n)の付近に存在するほど変数F(a,
n)が0に近い値になるため、初期製造計画において処
理内容が同一である工程が近くにある場合にバッチ処理
を効率的に行なうことができる製造計画を短時間で立案
することができる。
【0187】請求項3の発明に係る製造計画立案方法に
よると、請求項1および2の発明の効果を合わせ持つの
で、バッチ処理が効率的に行なえると共にTATが短縮
された製造計画を短時間で立案することができる。
【0188】請求項4の発明に係る製造計画立案装置に
よると、[数4]によって各工程の処理開始時間が早め
られるので納期に間に合い、且つ、[数5]によってバ
ッチ処理が効率的に行なえると共にTATが短縮される
ので、納期に間に合い、バッチ処理が効率的に行なえ且
つTATが短縮された製造計画を短時間で立案すること
ができる。
【0189】請求項5の発明に係る製造計画立案装置に
よると、請求項4の発明と同様、納期に間に合い、バッ
チ処理が効率的に行なえ且つTATが短縮された製造計
画を短時間で立案することができる上に、前回に作成し
た初期製造計画を修正し、修正された初期製造計画から
制約違反を解消して製造計画を立案できるので、製造装
置の稼働情報や製品の仕掛かり情報等のライン情報が更
新された場合に瞬時に対応することができる。
【0190】請求項6の発明に係る製造計画立案装置に
よると、前詰め手段を備えているため、各工程の処理開
始時刻および処理終了時刻を制約条件に違反しない範囲
内で早めることができるので製造計画のTATを一層短
縮することができる。
【0191】請求項7の発明に係る製造計画立案装置に
よると、初期製造計画立案時間チェック手段を備えてい
るため、立案時間に余裕があると、変数F(a,n)を
再度求め、再度求められた変数F(a,n)が定数Fma
x 以下になるような時刻に処理を開始するよう処理開始
時刻および処理終了時刻を変更して初期製造計画を作成
できるので、製造計画のTATを一層短縮することがで
きる。
【0192】請求項8の発明に係る製造計画立案装置に
よると、工程割付手段が求めた処理開始時刻および処理
終了時刻により定まる処理期間中に製品aの第n工程を
処理する処理装置がダウン状態にある場合、製品aの第
n工程を処理装置のダウン期間の前又は後に移動させる
ことができるので、ダウン状態にある処理装置を予め考
慮した初期製造計画を立案することができる。
【0193】請求項9又は10の発明に係る製造計画立
案装置によると、最適な定数k(a,n)、定数m
(a,n)および定数h(a,m)を設定して変数F
(a,n)を最適化できるので、TATが一層短縮され
た製造計画を短時間に立案することができる。
【0194】請求項11の発明に係る製造計画立案装置
によると、処理装置が複数ある場合に、最適な処理装置
例えば平均処理待ち時間が最も短い処理装置や歩留りが
最も良い装置を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る製造計画立案方法の
フローチャート図である。
【図2】前記製造計画立案方法における初期製造計画の
立案方法の説明図である。
【図3】前記製造計画立案方法における初期製造計画の
立案方法の説明図である。
【図4】前記製造計画立案方法における初期製造計画の
立案方法の説明図である。
【図5】前記第1および第2の製造計画立案装置におけ
る変数F(a,n)の第3項のf(a,n)の一例を示
す図である。
【図6】前記製造計画立案方法における制約違反解消方
法の説明図である。
【図7】前記製造計画立案方法およびこの方法を実現す
る第1および第2の製造計画立案装置において用いる制
約条件格納テーブルの一例を示す図である。
【図8】前記製造計画立案方法、第1および第2の製造
計画立案装置において用いる平均処理待ち時間格納テー
ブルの一例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る製造計画立案方法に
おける制約違反解消工程の説明図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る製造計画立案方法
における制約違反解消工程の説明図である。
【図11】前記第1の製造計画立案装置のブロック図で
ある。
【図12】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
いて用いるフロー情報格納テーブルの一例を示す図であ
る。
【図13】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
いて用いる進捗情報格納テーブルの一例を示す図であ
る。
【図14】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
いて用いる装置稼働情報格納テーブルの一例を示す図で
ある。
【図15】前記第1の製造計画立案装置において用いる
製造計画格納テーブルの一例を示す図である。
【図16】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
ける工程割付手段の処理を説明する図である。
【図17】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
ける変数計算手段の処理を説明する図である。
【図18】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
ける変数計算手段の処理を説明する図である。
【図19】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
ける変数計算手段の処理を説明する図である。
【図20】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
いて用いる変数格納テーブルの一例を示す図である。
【図21】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
ける前詰め手段の処理を説明する図である。
【図22】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
ける工程割付手段が制約条件解消機能を有する場合の処
理を説明する図である。
【図23】前記第2の製造計画立案装置のブロック図で
ある。
【図24】前記第2の製造計画立案装置において用いる
第1および第2の製造計画格納テーブルの一例を示す図
である。
【図25】前記第2の製造計画立案装置において用いる
製品更新情報格納テーブルの一例を示す図である。
【図26】前記第2の製造計画立案装置において用いる
装置更新情報格納テーブルの一例を示す図である。
【図27】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
ける定数設定手段の処理を説明する図である。
【図28】前記第1および第2の製造計画立案装置にお
ける変数F(a,n)の第3項の一例を示す図である。
【図29】最適化技法を用いた従来の第1の製造計画立
案方法を示すフローチャート図である。
【図30】シミュレーションベースの従来の第2の製造
計画立案方法を示すフローチャート図である。
【図31】従来の第2の製造計画立案方法に用いるディ
スパッチングルール格納テーブルの一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
101 初期製造計画立案工程 102 制約違反解消工程 200 初期製造計画立案部 201 ライン情報取り込み手段 202 工程割付手段 203 初期製造計画立案時間チェック手段 204 変数計算手段 205 工程移動手段 210 制約違反解消部 211 制約違反解消手段 212 前詰め手段 213 処理装置選択手段 220 出力手段 300 初期製造計画立案部 301 ライン情報取り込み手段 302 工程割付手段 303 初期製造計画立案時間チェック手段 304 変数計算手段 305 工程移動手段 306 ライン更新情報取り込み手段 307 初期製造計画立案部 310 制約違反解消部 311 制約違反解消手段 312 前詰め手段 313 処理装置選択手段 320 出力手段 401 初期設定工程 402 定数選択工程 403 定数変更工程 404 製造計画立案工程 405 製造計画評価工程 406 定数設定時間チェック工程

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製造ラインに投入される製品の製造計画
    を立案する製造計画立案方法であって、 すべての製造工程に 【数1】 によって定義される変数F(a,n)(但し、k(a,
    n)は製品aの第n工程である工程P(a,n)に設定
    する定数であり、Tave (a,n)は過去の処理実績か
    ら求めた工程P(a,n)と同じ工程の平均待ち時間で
    あり、Tw1(a,n)は工程P(a,n−1)の処理終
    了時刻から工程P(a,n)の処理開始時刻までの時間
    差である処理待ち時間であり、N(a)は製品aの最終
    工程であり、Te (a,N(a))は最終工程P(a,
    N(a))の終了時刻であり、Tout (a)は製品aの
    目標納期であり、E(a)は製品aの未処理の工程数で
    ある)を設定した後、前記変数F(a,n)の絶対値が
    予め設定した0以上の定数Fmax よりも小さくなるよう
    に各工程の処理開始時刻および処理終了時刻を決定して
    初期製造計画を立案する初期製造計画立案工程と、 前記初期製造計画立案工程において立案された初期製造
    計画を該初期製造計画が予め設定した制約条件に違反し
    ないように修正する制約条件解消工程とを備えているこ
    とを特徴とする製造計画立案方法。
  2. 【請求項2】 製造ラインに投入される製品の製造計画
    を立案する製造計画立案方法であって、 すべての製造工程に、 【数2】 によって定義される変数F(a,n)(但し、Aは製品
    の数であり、N(i)は製品iの工程数であり、G
    (a,n)、h(a,n)、m(a,n)は製品aの第
    n工程である工程P(a,n)と処理内容が同じである
    工程において共通な定数であり、TW2(P(a,n),
    P(i,j))は、工程P(a,n)を処理する製造装
    置がバッチ処理可能な場合には、工程P(a,n)の処
    理開始時刻と工程P(i,j)の処理開始時刻との時間
    差であり、工程P(a,n)を処理する製造装置がバッ
    チ処理できず、工程P(a,n)の処理開始時刻が工程
    P(i,j)の処理開始時刻よりも早い場合には、工程
    P(a,n)の処理終了時刻と工程P(i,j)の処理
    開始時刻との時間差であり、工程P(a,n)を処理す
    る製造装置がバッチ処理できず、工程P(a,n)の処
    理開始時刻が工程P(i,j)の処理開始時刻よりも遅
    い場合には、工程P(a,n)の処理開始時刻と工程P
    (i,j)の処理終了時刻との時間差であり、δ(P
    (a,n),P(i,j))は、工程P(a,n)の処
    理条件と工程P(i,j)の処理条件とが等しい場合に
    は1であり、異なる場合には0であり、f(a,n)
    は、定数又は工程P(a,n)と処理条件が同じ工程の
    数の増加に伴って大きくなる関数である)を設定した
    後、前記変数F(a,n)の絶対値が予め設定した0以
    上の定数Fmax よりも小さくなるように各工程の処理開
    始時刻および処理終了時刻を決定して初期製造計画を立
    案する初期製造計画立案工程と、 前記初期製造計画立案工程において立案された初期製造
    計画を該初期製造計画が予め設定した制約条件に違反し
    ないように修正する制約条件解消工程とを備えているこ
    とを特徴とする製造計画立案方法。
  3. 【請求項3】 製造ラインに投入される製品の製造計画
    を立案する製造計画立案方法であって、 すべての製造工程に、 【数3】 によって定義される変数F(a,n)(但し、k(a,
    n)は製品aの第n工程である工程P(a,n)に設定
    する定数であり、Tave (a,n)は過去の処理実績か
    ら求めた工程P(a,n)と同じ工程の平均待ち時間で
    あり、Tw1(a,n)は工程P(a,n−1)の処理終
    了時刻から工程P(a,n)の処理開始時刻までの時間
    差である処理待ち時間であり、Aは製品の数であり、N
    (i)は製品iの工程数であり、G(a,n)、h
    (a,n)、m(a,n)は工程P(a,n)と処理内
    容が同じである工程において共通な定数であり、TW2
    (P(a,n),P(i,j))は、工程P(a,n)
    を処理する製造装置がバッチ処理可能な場合には、工程
    P(a,n)の処理開始時刻と工程P(i,j)の処理
    開始時刻との時間差であり、工程P(a,n)を処理す
    る製造装置がバッチ処理できず、工程P(a,n)の処
    理開始時刻が工程P(i,j)の処理開始時刻よりも早
    い場合には、工程P(a,n)の処理終了時刻と工程P
    (i,j)の処理開始時刻との時間差であり、工程P
    (a,n)を処理する製造装置がバッチ処理できず、工
    程P(a,n)の処理開始時刻が工程P(i,j)の処
    理開始時刻よりも遅い場合には、工程P(a,n)の処
    理開始時刻と工程P(i,j)の処理終了時刻との時間
    差であり、δ(P(a,n),P(i,j))は、工程
    P(a,n)の処理条件と工程P(i,j)の処理条件
    とが等しい場合には1であり、異なる場合には0であ
    り、f(a,n)は、定数又は工程P(a,n)と処理
    条件が同じ工程の数の増加に伴って大きくなる関数であ
    り、Te (a,N(a))は最終工程P(a,N
    (a))の終了時刻であり、Tout (a)は製品aの目
    標納期であり、E(a)は製品aの未処理の工程数であ
    る)を設定した後、前記変数F(a,n)の絶対値が予
    め設定した0以上の定数Fmax よりも小さくなるように
    各工程の処理開始時刻および処理終了時刻を決定して初
    期製造計画を立案する初期製造計画立案工程と、 前記初期製造計画立案工程において立案された初期製造
    計画を該初期製造計画が予め設定した制約条件に違反し
    ないように修正する制約条件解消工程とを備えているこ
    とを特徴とする製造計画立案方法。
  4. 【請求項4】 製造ライン上の製造装置の稼働情報や製
    品の仕掛かり情報等のライン情報を取り込むライン情報
    取り込み手段と、 前記ライン情報取り込み手段によって取り込まれたライ
    ン情報を基に、製品aの第n工程である工程P(a,
    n)のうち未処理の工程の処理開始時刻Ts (a,n)
    および処理終了時刻Te (a,n)を 【数4】 (但し、Tave (a,n)は過去の処理実績から求めた
    工程P(a,n)と同じ工程の平均待ち時間であり、N
    (a)は製品aの最終工程であり、Te (a,N
    (a))は最終工程P(a,N(a))の終了時刻であ
    り、Tout (a)は製品aの目標納期であり、E(a)
    は製品aの未処理の工程数であり、T(a,n)は製品
    aの第n工程の処理時間である)を用いて求める工程割
    付手段と、 未処理の工程の各変数F(a,n)を、 【数5】 (但し、k(a,n)は工程P(a,n)に設定する定
    数であり、Tave (a,n)は過去の処理実績から求め
    た工程P(a,n)と同じ工程の平均待ち時間であり、
    Tw1(a,n)は工程P(a,n−1)の処理終了時刻
    から工程P(a,n)の処理開始時刻までの時間差であ
    る処理待ち時間であり、Aは製品の数であり、N(i)
    は製品iの工程数であり、G(a,n)、h(a,
    n)、m(a,n)は工程P(a,n)と処理内容が同
    じである工程において共通な定数であり、TW2(P
    (a,n),P(i,j))は、工程P(a,n)を処
    理する製造装置がバッチ処理可能な場合には、工程P
    (a,n)の処理開始時刻と工程P(i,j)の処理開
    始時刻との時間差であり、工程P(a,n)を処理する
    製造装置がバッチ処理できず、工程P(a,n)の処理
    開始時刻が工程P(i,j)の処理開始時刻よりも早い
    場合には、工程P(a,n)の処理終了時刻と工程P
    (i,j)の処理開始時刻との時間差であり、工程P
    (a,n)を処理する製造装置がバッチ処理できず、工
    程P(a,n)の処理開始時刻が工程P(i,j)の処
    理開始時刻よりも遅い場合には、工程P(a,n)の処
    理開始時刻と工程P(i,j)の処理終了時刻との時間
    差であり、δ(P(a,n),P(i,j))は、工程
    P(a,n)の処理条件と工程P(i,j)の処理条件
    が等しい場合には1であり、異なる場合には0であり、
    f(a,n)は、定数又は工程P(a,n)と処理条件
    が同じ工程の数の増加に伴って大きくなる関数であり、
    Te (a,N(a))は最終工程P(a,N(a))の
    終了時刻であり、Tout (a)は製品aの目標納期であ
    り、E(a)は製品aの未処理の工程数である)を用い
    て求める変数計算手段と、 前記変数計算手段により求めた変数F(a,n)の絶対
    値が大きい工程から順に各工程に対して、前記変数F
    (a,n)が予め定めた定数Fmax 以下になる時刻に処
    理を開始するように前記処理開始時刻Ts (a,n)お
    よび処理終了時刻Te (a,n)を変更して初期製造計
    画を作成する工程移動手段と、 前記工程移動手段が作成した初期製造計画を該初期製造
    計画が予め設定した制約条件に違反しないように修正し
    て製造計画を立案する制約条件解消手段とを備えている
    ことを特徴とする製造計画立案装置。
  5. 【請求項5】 製造ライン上の製造装置の稼働情報や製
    品の仕掛かり情報等のライン情報を取り込むライン情報
    取り込み手段と、 前記ライン情報が更新された場合に更新されたライン情
    報を取り込むライン更新情報取り込み手段と、 前記ライン情報取り込み手段によって取り込まれたライ
    ン情報を基に、製品aの第n工程である工程P(a,
    n)のうち未処理の工程の処理開始時刻Ts (a,n)
    および処理終了時刻Te (a,n)を、 【数6】 (但し、Tave (a,n)は過去の処理実績から求めた
    工程P(a,n)と同じ工程の平均待ち時間であり、N
    (a)は製品aの最終工程であり、Te (a,N
    (a))は最終工程P(a,N(a))の終了時刻であ
    り、Tout (a)は製品aの目標納期であり、E(a)
    は製品aの未処理の工程数であり、T(a,n)は製品
    aの第n工程の処理時間である)を用いて求める工程割
    付手段と、 未処理の製造工程の各変数F(a,n)を 【数7】 (但し、k(a,n)は工程P(a,n)に設定する定
    数であり、Tw1(a,n)は工程P(a,n−1)の処
    理終了時刻から工程P(a,n)の処理開始時刻までの
    時間差である処理待ち時間であり、Aは製品の数であ
    り、N(i)は製品iの工程数であり、G(a,n)、
    h(a,n)、m(a,n)は工程P(a,n)と処理
    内容が同じである工程において共通な定数であり、TW2
    (P(a,n),P(i,j))は、工程P(a,n)
    を処理する製造装置がバッチ処理可能な場合には、工程
    P(a,n)の処理開始時刻と工程P(i,j)の処理
    開始時刻との時間差であり、工程P(a,n)を処理す
    る製造装置がバッチ処理できず、工程P(a,n)の処
    理開始時刻が工程P(i,j)の処理開始時刻よりも早
    い場合には、工程P(a,n)の処理終了時刻と工程P
    (i,j)の処理開始時刻との時間差であり、工程P
    (a,n)を処理する製造装置がバッチ処理できず、工
    程P(a,n)の処理開始時刻が工程P(i,j)の処
    理開始時刻よりも遅い場合には、工程P(a,n)の処
    理開始時刻と工程P(i,j)の処理終了時刻との時間
    差であり、δ(P(a,n),P(i,j))は、工程
    P(a,n)の処理条件と工程P(i,j)の処理条件
    が等しい場合には1であり、異なる場合には0であり、
    f(a,n)は、定数又は工程P(a,n)と処理条件
    が同じ工程の数の増加に伴って大きくなる関数である)
    を用いて求める変数計算手段と、 前記変数計算手段が求めた変数F(a,n)の絶対値が
    大きい工程から順に各工程に対して、前記変数F(a,
    n)が予め定めた定数Fmax 以下になる時刻に処理を開
    始するように前記処理開始時刻Ts (a,n)および処
    理終了時刻Te(a,n)を変更して初期製造計画を作
    成する工程移動手段と、 前記工程移動手段が作成した初期製造計画を複製するこ
    とにより2つの初期製造計画を作成する初期製造計画複
    製手段と、 前記初期製造計画複製手段が作成した2つの初期製造計
    画のうちの一の初期製造計画を該一の初期製造計画が予
    め設定した制約条件に違反しないように修正して製造計
    画を立案する制約条件解消手段とを備え、 前記工程割付手段は、前記ライン更新情報取り込み手段
    によって取り込まれた更新されたライン情報および前記
    初期製造計画複製手段が作成した2つの初期製造計画の
    うちの他の初期製造計画を基に前記[数6]を用いて更
    新の必要がある製造工程の処理開始時刻Ts (a,n)
    および処理終了時刻Te (a,n)を求める機能を有
    し、 前記変数計算手段は更新の必要がある製造工程の変数F
    (a,n)を前記[数7]を用いて求める機能を有する
    ことを特徴とする製造計画立案装置。
  6. 【請求項6】 前記制約条件解消手段が立案した製造計
    画における各製造工程の処理開始時刻Ts (a,n)お
    よび処理終了時刻Te (a,n)を、前記製造計画が前
    記制約条件に違反しない範囲内において早める前詰め手
    段をさらに備えていることを特徴とする請求項4又は5
    に記載の製造計画立案装置。
  7. 【請求項7】 前記工程割付手段が前記変数F(a,
    n)を求めた後に前記変数計算手段により前記変数F
    (a,n)を再度求めるか否かを判断し、前記変数F
    (a,n)を再度求めると判断したときには、前記変数
    F(a,n)を前記変数計算手段により再度求めさせた
    後、再度求められた変数F(a,n)が予め定めた定数
    Fmax 以下になるような時刻に処理を開始するよう前記
    工程移動手段に前記処理開始時刻Ts(a,n)および処理終
    了時刻Te (a,n)を再度変更させて前記初期製造計
    画を作成させる一方、前記変数F(a,n)を再度求め
    ないと判断したときには、前記工程割付手段が作成した
    前記初期製造計画を該初期製造計画が予め設定した制約
    条件に違反しないように前記制約条件解消手段に修正さ
    せて前記製造計画を立案させる初期製造計画立案時間チ
    ェック手段をさらに備えていることを特徴とする請求項
    4又は5に記載の製造計画立案装置。
  8. 【請求項8】 前記工程割付手段が求めた前記処理開始
    時刻Ts (a,n)および処理終了時刻Te (a,n)
    により定まる処理期間中に製品aの第n工程を処理する
    処理装置がダウン状態にある場合、製品aの第n工程を
    前記処理装置のダウン期間の前又は後に移動させる手段
    をさらに備えていることを特徴とする請求項4又は5に
    記載の製造計画立案装置。
  9. 【請求項9】 前記[数5]における定数k(a,
    n)、定数m(a,n)および定数h(a,n)を任意
    の初期値に設定する初期設定手段と、前記初期値と異な
    る他の値を選択する定数選択手段と、前記定数k(a,
    n)、定数m(a,n)および定数h(a,n)を前記
    初期値から前記他の値に変更して変更値を設定する定数
    値変更手段とを有する定数設定手段と、 前記制約条件解消手段が立案した製造計画の妥当性を評
    価する製造計画評価手段と、 前記定数設定手段が行なう処理の時間が予め定められた
    定数設定時間の範囲内であるか否かを判断し、前記処理
    の時間が前記定数設定時間よりも小さければ前記定数設
    定手段に処理を続行させる一方、前記処理の時間が前記
    設定時間以上であれば前記定数設定手段に処理を終了さ
    せる定数設定時間チェック手段とをさらに備え、 前記変数計算手段は前記初期設定値が設定する初期値お
    よび前記定数値変更手段が設定する変更値に基づき前記
    [数5]を用いて前記各変数F(a,n)を求める機能
    を有していることを特徴とする請求項4に記載の製造計
    画立案装置。
  10. 【請求項10】 前記[数7]における定数k(a,
    n)、定数m(a,n)および定数h(a,n)を任意
    の初期値に設定する初期設定手段と、前記初期値と異な
    る他の値を選択する定数選択手段と、前記定数k(a,
    n)、定数m(a,n)および定数h(a,n)を前記
    初期値から前記他の値に変更して変更値を設定する定数
    値変更手段とを有する定数設定手段と、 前記制約条件解消手段が立案した製造計画の妥当性を評
    価する製造計画評価手段と、 前記定数設定手段が行なう処理の時間が予め定められた
    定数設定時間の範囲内であるか否かを判断し、前記処理
    の時間が前記定数設定時間よりも小さければ前記定数設
    定手段に処理を続行させる一方、前記処理の時間が前記
    設定時間以上であれば前記定数設定手段に処理を終了さ
    せる定数設定時間チェック手段とをさらに備え、 前記変数計算手段は前記初期設定値が設定する初期値お
    よび前記定数値変更手段が設定する変更値に基づき前記
    [数7]を用いて前記各変数F(a,n)を求める機能
    を有していることを特徴とする請求項5に記載の製造計
    画立案装置。
  11. 【請求項11】 各工程の処理に使用する処理装置が複
    数ある場合に、該複数の処理装置のうちから各工程の処
    理に最適な処理装置を選択する処理装置選択手段をさら
    に備えていることを特徴とする請求項4又は5に記載の
    製造計画立案装置。
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