JPH0972766A - 流量センサ及び流量計 - Google Patents

流量センサ及び流量計

Info

Publication number
JPH0972766A
JPH0972766A JP7227950A JP22795095A JPH0972766A JP H0972766 A JPH0972766 A JP H0972766A JP 7227950 A JP7227950 A JP 7227950A JP 22795095 A JP22795095 A JP 22795095A JP H0972766 A JPH0972766 A JP H0972766A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow rate
flow
sensor
fluid
pyroelectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7227950A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiro Miyazaki
芳郎 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP7227950A priority Critical patent/JPH0972766A/ja
Publication of JPH0972766A publication Critical patent/JPH0972766A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実に流量を測定することが可能で、検出精
度を高く保持することができる。消費電力を低減する。 【解決手段】 加熱手段5は、外部から電源が供給さ
れ、ジェットノズル3に至る流体を加熱し、加熱された
流体は、ジェットノズル3から噴出され、誘振子4に衝
突して流路を変化させ、少なくとも二つの焦電センサ群
SG1 、SG2 の間で振動するので、各焦電センサ群の
出力信号G1 、G2 に基づいて演算手段7が流体の流量
に対応する流量信号SFLを生成し、出力することによ
り、ノイズ等の影響を低減して正確な流量を検出するこ
とができる。また、焦電センサを複数用いるとともに、
流量の検出に熱を用いているため感度が高い。さらに発
電手段を設けて加熱手段5に外部電源に重畳して電源を
供給することにより実質的に消費電力を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流量センサ及び流量
計に係り、特にフルイディック素子を用いた流量センサ
及びそれを用いた流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、膜式ガスメータに代るものとし
て、小型で可動部がなく、耐久性に優れている点からフ
ルイディック発振を利用したフルイディック素子を用い
たフルイディック流量センサが用いられている。
【0003】フルイディック流量センサは、流れ自身が
自己の流量を制御するように働くことで振動を起こすこ
とに着目し、その振動数が流量に比例することを利用し
たセンサである。一般に流れの振動数はフルイディック
素子の形状によって変化するが、流量範囲150〜30
00リットル/時間ではほぼ直線的に変化することが知
られている。第1従来例 図6に従来のフルイディック流量センサを流量検出装置
として構成する場合のフルイディック流量センサの部分
断面斜視図を示す。
【0004】フルイディック流量センサ80は、測定対
象である流体が流入する流入口81と排出管82を結ぶ
流路上に、流体の流れを2次元的な流れに整流するため
のセットリングスペース83と、流体の流れを整流し流
体の流路径を縮小するための流路縮小部84と、流体の
流れを整流し所定のジェット流に変換するためのジェッ
トノズル85と、流体の流路径を再び拡大するための流
路拡大部86と、が設けられている。
【0005】流路拡大部86内には、流体の振動を誘起
するための誘振子87と、ジェット流の流れ方向を変更
するための流路を構成するサイドブロック88と、サイ
ドブロック88と協働し、ジェット流が衝突することに
よってジェット流の流れを変更するエンドブロック89
と、エンドブロック89のジェット流衝突面とは異なる
面側に配置された排出空間90と、が設けられている。
【0006】エンドブロック89は、サイドブロック8
8に沿うように流路上流側に向かって延在する壁89a
及び壁89b並びに第1圧力検出孔(導圧口)91a及
び第2圧力検出孔(導圧口)91bが設けられている。
さらに第1圧力検出孔(導圧口)91a及び第2圧力検
出孔(導圧口)91bには、導圧管92a及び導圧管9
2bを介して、後述の流体震動圧力センサを内蔵する流
量検出ユニット93が接続されている。
【0007】図7(a)に流体震動圧力センサの概要構
成図を示す。流体震動圧力センサは、圧力室101を第
1圧電膜102及び第2圧電膜103の2枚の圧電膜に
より中央室104並びに第1外室105及び第2外室1
06の三つの部屋に分離し、中央室104は図6に示し
たように、フルイディック流量センサのフルイディック
素子内の第1圧力検出孔91aに導圧管92aを介して
連通され、二つの外室105、106はフルイディック
素子内の第2圧力検出孔91bに導圧管92bを介して
連通されている。
【0008】図7(b)に図7(a)の流体震動圧力セ
ンサに対応する検出回路の概要構成を示す。検出回路1
10は、第1圧電膜102の出力電圧を検出し増幅する
第1増幅アンプ111と、第2圧電膜103の出力電圧
を検出し増幅する第2増幅アンプ112と、第1増幅ア
ンプ111の出力信号及び第2増幅アンプ112の出力
信号の差動増幅を行なって出力検出信号を出力する差動
アンプ113と、を備えて構成されている。
【0009】ここで、検出回路の動作について説明す
る。第1圧電膜102は、中央室104内の流体圧力と
第1外室105内の流体圧力との差に起因して撓むこと
となる。これにより第1圧電膜102には、撓みの状態
に応じた出力電圧が発生し、第1増幅アンプ111は、
第1圧電膜102の出力電圧を検出し増幅して差動アン
プ113に出力する。
【0010】一方、第2圧電膜103は、中央室104
内の流体圧力と第2外室106内の流体圧力との差に起
因して撓むこととなる。これにより第2圧電膜103に
は、撓みの状態に応じた出力電圧が発生し、第2増幅ア
ンプ112は、第2圧電膜103の出力電圧を検出し増
幅して差動アンプ113に出力する。
【0011】これらの結果、差動アンプ113は、第1
増幅アンプ111の出力信号及び第2増幅アンプ112
の出力信号の差動増幅を行なって出力検出信号を出力す
ることとなり、この出力検出信号に基づいて流量検出ユ
ニットは流体の流量を検出することとなる。第2従来例 図8に従来の他のフルイディック流量センサの断面図を
示す。
【0012】フルイディック流量センサ120は、測定
対象である流体が流入する流入管121と排出管122
を結ぶ流路上に、流体の流れを2次元的な流れに整流す
るためのセットリングスペース123と、流体の流れを
整流し流体の流路径を縮小するための流路縮小部124
と、流体の流れを整流し所定のジェット流に変換するた
めのジェットノズル125と、流体の流路径を再び拡大
するための流路拡大部126と、が設けられている。
【0013】流路拡大部126内には、流体の振動を誘
起するための誘振子127と、ジェット流の流れ方向を
変更するための流路を構成するサイドブロック128
と、サイドブロック128と協働し、ジェット流が衝突
することによってジェット流の流れを変更するエンドブ
ロック129と、エンドブロック129のジェット流衝
突面とは異なる面側に配置された排出空間130と、ジ
ェット流の速度を検出する速度センサ131a、131
bと、が設けられている。
【0014】エンドブロック129には、サイドブロッ
ク128に沿うように流路上流側に向かって延在する壁
129a及び壁129bが設けられている。速度センサ
131a及び速度センサ131bは、細線または薄膜等
による電気抵抗体で構成されている。この速度センサ1
31a及び速度センサ131bに僅かに電流を流すこと
により発熱させ、さらに流体により熱を奪わせることに
より電気抵抗体の温度を変化させることにより、抵抗値
を変化させる。この抵抗値変化をブリッジ回路等により
電位差として検出することにより測定対象流体の流れの
変動周期を検出しており、速度センサ131a及び速度
センサ131bの出力信号の変動周期に対応させて流量
変化を検出することができるのである。
【0015】次にフルイディック流量センサ120の動
作について説明する。まず、流入管121から流入した
管状の流体の流れは、セットリングスペース123によ
り2次元的な流れに整流され、流路縮小部124により
さらに整流されて、ジェットノズル125に導かれる。
【0016】ジェットノズル125で整流され、生成さ
れたジェット流は、誘振子127にぶつかり、左右(図
面上、上下)の流れに分離されるとともに、エンドブロ
ック129に衝突するまでの流路拡大部126内の空間
においてある流量を超えると、誘振子127の流れ方向
背後に生じる渦の不安定性によって、左または右に偏っ
た流れ(偏流)を形成することとなる。
【0017】このため、エンドブロック9に衝突したジ
ェット流の流れは、エンドブロック129の壁129a
及び壁129bの前面(流入口121側の面)に沿って
流れ、さらにサイドブロック128に沿って再びジェッ
トノズル125の出口に達して、ジェットノズル125
により生成されたジェット流にほぼ直角にぶつかること
となる。
【0018】この結果、ジェット流の流れを最初の偏流
とは反対方向に偏らせることとなる。さらに上記動作を
繰り返すことにより、ジェットノズル125から射出さ
れるジェット流の流れは規則的に交互に流れの方向(偏
流方向)を変化させるとともに、この偏流方向を変化さ
せる振動の周波数は、流量の増加に対して直線的に増加
することとなる。
【0019】そして、この流量センサを用いて流量計を
構成する場合には、流体の振動周波数を速度センサ13
1a及び速度センサ131bの抵抗変化として図示しな
い外部のブリッジ回路を有する検出回路により検出する
ことにより、高感度に流量の変化を算出するのである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記第1従
来例のフルイディック流量センサにおいては、圧力検出
のために第1圧力検出孔91a及び第2圧力検出孔91
bを設けているため、ドレイン等により各検出孔が詰っ
てしまい検出不能になってしまう場合があるという問題
点があった。
【0021】また、測定系は1系統のみ(測定箇所が1
ヵ所)であり、検出精度を安定に保持できないという問
題点があった。一方、上記第2従来例のフルイディック
流量センサにおいては、発熱体(速度センサ131a及
び速度センサ131b)を複数箇所に設置しているた
め、消費電力が大きくなってしまい、ひいては流量計の
消費電力も大きくなってしまうという問題点があった。
【0022】また、測定対象の流体の流れに対して流量
を1ヵ所で測定しているため、検出精度を安定に保持で
きないという問題点があった。そこで、本発明の第1の
目的は、確実に流量を測定することが可能で、検出精度
を高く保持することが可能な流量センサ及び流量計を提
供することにある。
【0023】また、本発明の第2の目的は、感度を向上
させ、かつ、消費電力を低減することが可能な流量セン
サ及び流量計を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、図1の基本構成図に示すよ
うに、フルイディック震動を利用した流量センサ1は、
フルイディック素子2を構成するジェットノズル3から
噴出された流体の流体経路に沿って所定距離離間して配
置された二つの焦電センサS1 、S2 を焦電センサ群S
G1 とし二つの焦電センサS3 、S4 を焦電センサ群S
G2 とし、ジェットノズル3の中心と誘振子4の中心と
を結ぶ直線を仮定し、フルイディック素子2内であって
前記直線に対してほぼ対称な位置に配置した少なくとも
二つの焦電センサ群SG1 、SG2と、外部から電源が
供給され、ジェットノズル3に至る流体を加熱する加熱
手段5と、を備えて構成する。
【0025】請求項1記載の発明によれば、加熱手段5
は、外部から電源が供給され、ジェットノズル3に至る
流体を加熱する。これにより加熱された流体は、ジェッ
トノズル3から噴出され、誘振子4に衝突して流路を変
化させ、少なくとも二つの焦電センサ群SG1 、SG2
の間で振動する。
【0026】これにより各焦電センサ群の出力信号G1
、G2 に基づいて流体の流量に対応する流量信号SFL
を生成し、出力することにより、ノイズ等の影響を低減
して正確な流量を検出することができる。請求項2記載
の発明は、請求項1記載の流量センサにおいて、前記ジ
ェットノズル3の上流側に設けられ、流体の流れにより
発電を行ない、加熱手段5に前記外部からの電源に重畳
して電源を供給する発電手段6を備えて構成する。
【0027】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の作用に加えて、発電手段6は流体の流れによ
り発電を行ない、加熱手段5に前記外部からの電源に重
畳して電源を供給する。請求項3記載の発明は、請求項
1または請求項2記載の流量センサを備えた流量計にお
いて、各焦電センサ群SG1 、SG2 の出力信号G1 、
G2 に基づいて流体の流量に対応する流量信号SFLを生
成し、出力する演算手段7を備えて構成する。
【0028】請求項3記載の発明によれば、演算手段7
は各焦電センサ群の出力信号G1 、G2 に基づいて流体
の流量に対応する流量信号SFLを生成し、出力する。請
求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、演
算手段7は、各焦電センサ群SG1 、SG2 を構成する
二つの焦電センサの出力信号の差を求め差信号を出力す
る差演算手段と、前記差信号に基づいて、前記流量信号
を生成し出力する流量信号生成手段と、を備えて構成す
る。
【0029】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明の作用に加えて、演算手段7の差演算手段は、
各焦電センサ群SG1 、SG2 を構成する二つの焦電セ
ンサの出力信号の差を求め差信号を流量信号生成手段に
出力し、流量信号生成手段は、差信号に基づいて、流量
信号SFLを生成し出力する。
【0030】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して本発明の好適
な実施形態を説明する。図2に流量計の概要構成図を示
す。流量計20は、大別すると、ガスの流量に応じた検
出信号SS1、SS2、SS3、SS4を出力する流量センサ2
1と、検出信号SS1、SS2、SS3、SS4に基づいて流量
信号SFLを生成し出力する演算回路29と、を備えて構
成されている。
【0031】流量センサ21は、フルイディック素子2
2を構成し、ガスを噴出するジェットノズル23と、ジ
ェットノズル23から噴出されたガスの流体経路(流
路)に沿って所定距離離間して配置された二つの焦電セ
ンサ24-1、24-2から構成される第1焦電センサ群2
5-1と、フルイディック素子22を構成する誘振子26
の中心とジェットノズル23の中心とを結ぶ直線を仮定
し、第1焦電センサ群25-1に対しフルイディック素子
22内のほぼ対称な位置に配置された二つの焦電センサ
24-3、24-4から構成される第2焦電センサ群25-2
と、外部電源である電池Bから電源が供給されるととも
に、ジェットノズル23の上流側に配置されて、ガスを
加熱するマイクロヒータ26と、マイクロヒータ26の
さらに上流側に配置され、ガスの流れにより羽根が回転
し発電し、発電した電力をダイオードDを介して電池B
の電源供給に重畳してマイクロヒータ26に供給する羽
根式発電機27と、を備えて構成されている。
【0032】演算回路29は、焦電センサ24-1の出力
信号SS1と焦電センサ24-2の出力信号SS2とに基づい
て第1差信号SDEL1を生成し出力する第1差動アンプ3
0と、焦電センサ24-3の出力信号SS3と焦電センサ2
4-4の出力信号SS4とに基づいて第2差信号SDEL2を生
成し出力する第1差動アンプ31と、第1差信号SDEL1
と第2差信号SDEL2とに基づいて原流量信号SOFL を生
成し出力する第3差動アンプ32と、原流量信号SOFL
のノイズ成分を除去すべく所定の周波数帯域成分を除去
して出力するフィルタ回路33と、フィルタ回路33の
出力信号に基づいて波形整形を行ない、流量信号SFLを
出力するシュミットトリガ回路34と、を備えて構成さ
れている。
【0033】次に流量計20の動作について説明する。
ガスが流量センサ21内に導入されると、羽根式発電機
27はガスの流れにより羽根が回転し発電し、発電した
電力を電池Bの電源供給に重畳してマイクロヒータ26
に供給する。
【0034】マイクロヒータ26は、電池Bの電源供給
及び羽根式発電機27の電源供給により導入されたガス
を加熱する。加熱されたガスは、ジェットノズル23か
ら噴出される。加熱されたガスは誘振子28に衝突し
て、その流量に応じて流路が変更されることとなる。
【0035】これによりガスの流路は、流量に応じて周
期で第1焦電センサ群25-1と第2焦電センサ群25-2
の間を振動することとなる。この結果、第1焦電センサ
群25-1あるいは第2焦電センサ群25-2の一方は他方
よりも温度が高くなる。
【0036】さらに各焦電センサ群を構成する焦電セン
サにおいても検出した温度の差が生じることとなる。こ
こでより具体的な動作について図3乃至図5を参照して
説明する。図3は、時刻Tが、 t≦T<t+α の期間、すなわち、加熱されたガスが第1焦電センサ群
25-1側を流れている場合の状態説明図である。
【0037】時刻Tが、 t≦T<t+α の期間においては、図3(a)に示すように、加熱され
たガスの流れは第1焦電センサ群25-1側を太実線で示
すような流路で流れており、焦電センサ24-1はその時
の周囲温度に応じて出力信号SS1を第1差動アンプ30
に出力し、焦電センサ24-2はその時の周囲温度に応じ
て出力信号SS2を第1差動アンプ30に出力する。
【0038】より具体的には、図5(a)に示すよう
に、加熱されたガスの流れがある場合には、焦電センサ
24-1の出力信号SS1の波形ピーク(電圧V1 )と焦電
センサ24-2の波形ピーク(電圧V2 )はΔTだけずれ
るとともに、その電圧差ΔVは、 ΔV=V1 −V2 (=SDEL1) となり、ガスの流れを検出することができる。
【0039】これにより、第1差動アンプ30は、出力
信号SS1と出力信号SS2とに基づいて、図3(b)に示
す第1差信号SDEL1を生成し第3差動アンプ32に出力
する。 同様にして焦電センサ24-3はその時の周囲温
度に応じて出力信号SS3を第2差動アンプ31に出力
し、焦電センサ24-4はその時の周囲温度に応じて出力
信号SS4を第2差動アンプ31に出力する。
【0040】より具体的には、図5(b)に示すよう
に、加熱されたガスの流れがない場合には、焦電センサ
24-1の出力信号SS1の波形と焦電センサ24-2の波形
とはほぼ変化がなく等しくなるので、ガスの流れがない
ことを容易に検出することができる。
【0041】これにより、第2差動アンプ31は、出力
信号SS3と出力信号SS4とに基づいて、図3(c)に示
す第2差信号SDEL2を生成し第3差動アンプ32に出力
する。この場合において、焦電センサ24-3及び焦電セ
ンサ24-4の周囲には、加熱されたガス流が流れていな
いため、両者の周囲温度はほぼ等しく、第2差信号SDE
L2はほぼ零となるのである。
【0042】これにより第3差動アンプ32は、第1差
信号SDEL1から第2差信号SDEL2を差し引くことにより
図3(d)に示すような原流量信号SOFL を生成しフィ
ルタ回路33に出力する。フィルタ回路は、原流量信号
SOFL のノイズ成分を除去すべく所定の周波数帯域成分
を除去してシュミットトリガ回路34に出力し、シュミ
ットトリガ回路34は、フィルタ回路33の出力信号に
基づいて波形整形を行ない、流量信号SFLを出力するこ
ととなる。
【0043】このように加熱されたガスが第1焦電セン
サ群25-1側を流れている場合には、二つの焦電センサ
24-1、24-2により流量を検出することとなるため、
感度を向上できるとともに、脈流の影響があっても二つ
の焦電センサ24-1、24-2にはほぼ同様の影響がある
ので二つの焦電センサ24-1、24-2の出力信号の差動
増幅を行なうことによりその影響を容易に除去すること
ができる。
【0044】さらにこの場合において、焦電センサ24
-1、24-2、24-3、24-4には流量センサ21の周囲
温度に変化があったとしても同一の出力が現れるため、
後段の差動増幅器(第3差動アンプ32)における演算
において相殺されることとなり、流量センサ21の周囲
温度の変化による影響を受けずにより正確な流量を測定
することができる。
【0045】同様に外部振動等のように焦電センサ24
-1、24-2、24-3、24-4には同一の出力が現れるた
めそれらの影響を除去することが可能となる。図4は、
時刻Tが、 t+α≦T<t+β の期間、すなわち、ガスが第2焦電センサ群25-2側を
流れている場合の状態説明図である。
【0046】時刻Tが、 t+α≦T<t+β の期間においては、図4(a)に示すように、加熱され
たガスの流れは第2焦電センサ群25-2側を太破線で示
すような流路で流れており、焦電センサ24-3はその時
の周囲温度に応じて出力信号SS3を第2差動アンプ31
に出力し、焦電センサ24-4はその時の周囲温度に応じ
て出力信号SS4を第2差動アンプ31に出力する。
【0047】これにより、第2差動アンプ31は、出力
信号SS3と出力信号SS4とに基づいて、図4(c)に示
す第2差信号SDEL2を生成し第3差動アンプ32に出力
する。 同様にして焦電センサ24-1はその時の周囲温
度に応じて出力信号SS1を第1差動アンプ30に出力
し、焦電センサ24-2はその時の周囲温度に応じて出力
信号SS2を第1差動アンプ30に出力する。
【0048】これにより、第1差動アンプ30は、出力
信号SS1と出力信号SS2とに基づいて、図4(b)に示
す第1差信号SDEL1を生成し第3差動アンプ32に出力
する。この場合において、焦電センサ24-1及び焦電セ
ンサ24-2の周囲には、加熱されたガス流が流れていな
いため、両者の周囲温度はほぼ等しく、第1差信号SDE
L1はほぼ零となるのである。
【0049】これにより第3差動アンプ32は、第1差
信号SDEL1から第2差信号SDEL2を差し引くことにより
図4(d)に示すような原流量信号SOFL を生成しフィ
ルタ回路33に出力する。フィルタ回路は、原流量信号
SOFL のノイズ成分を除去すべく所定の周波数帯域成分
を除去してシュミットトリガ回路34に出力し、シュミ
ットトリガ回路34は、フィルタ回路33の出力信号に
基づいて波形整形を行ない、流量信号SFLを出力するこ
ととなる。
【0050】このように加熱されたガスが第2焦電セン
サ群25-2側を流れている場合には、二つの焦電センサ
24-3、24-4により流量を検出することとなるため、
感度を向上できるとともに、脈流の影響があっても二つ
の焦電センサ24-3、24-4にはほぼ同様の影響がある
ので二つの焦電センサ24-3、24-4の出力信号の差動
増幅を行なうことによりその影響を容易に除去すること
ができる。
【0051】以上の説明のように、本実施形態によれ
ば、流量の検出に熱を用いているため感度が高い流量セ
ンサ、ひいては、感度が高い流量計を構成することがで
きる。また、フルイディック素子内に直接焦電センサを
設けているため、従来のように検出孔を設ける必要がな
く、ドレイン等の影響を受けて測定不能に陥ることを低
減できる。
【0052】さらに焦電センサを複数箇所(上記説明で
は、4ヵ所)に設けているため、感度を高めることがで
きるとともに、検出精度の確保を安定に行なえる。さら
にまた、羽根式発電機を用いてマイクロヒータに電源の
一部を供給しているため、実質的に外部電源である電池
の消費を抑えることが可能となる。
【0053】以上の実施形態においては、焦電センサ群
を二つの焦電センサで構成していたが、さらに3つ以上
の焦電センサで構成することも可能である。この場合お
いて、ノイズ等の影響を除去すべく、偶数個の焦電セン
サで構成するのが望ましい。また、焦電センサ群を3つ
以上設けるように構成することも可能である。この場合
おいて、ノイズ等の影響を除去すべく、偶数個の焦電セ
ンサ群で構成するのが望ましい。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、加熱手段
5は、外部から電源が供給され、ジェットノズル3に至
る流体を加熱し、加熱された流体は、ジェットノズル3
から噴出され、誘振子4に衝突して流路を変化させ、少
なくとも二つの焦電センサ群SG1 、SG2 の間で振動
するので、各焦電センサ群の出力信号G1 、G2 に基づ
いて流体の流量に対応する流量信号SFLを生成し、出力
することにより、ノイズ等の影響を低減して正確な流量
を検出することができる。また、流量の検出に熱を用い
ているため感度が高い流量センサを構成することができ
る。さらに、フルイディック素子内に直接焦電センサを
設けているため、従来のように検出孔を設ける必要がな
く、ドレイン等の影響を受けて測定不能に陥ることが低
減できる。さらにまた、焦電センサを複数箇所に設けて
いるため、感度を高めることができるとともに、検出精
度の確保を安定に行なえる。
【0055】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の作用に加えて、発電手段6は流体の流れによ
り発電を行ない、加熱手段5に前記外部からの電源に重
畳して電源を供給するので、外部の電源に対して消費電
力を低減することができ、特に電池駆動等の場合には、
長時間の使用に耐えうることとなる。
【0056】請求項3記載の発明によれば、演算手段7
は各焦電センサ群の出力信号G1 、G2 に基づいて流体
の流量に対応する流量信号SFLを生成し、出力するの
で、流量の検出に熱を用いているため感度が高い流量セ
ンサを構成することができる。さらに、フルイディック
素子内に直接焦電センサを設けているため、従来のよう
に検出孔を設ける必要がなく、ドレイン等の影響を受け
て測定不能に陥ることが低減できる。さらにまた、焦電
センサを複数箇所に設けているため、感度を高めること
ができるとともに、検出精度の確保を安定に行なえる。
【0057】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明の作用に加えて、演算手段7の差演算手段は、
各焦電センサ群SG1 、SG2 を構成する二つの焦電セ
ンサの出力信号の差を求め差信号を流量信号生成手段に
出力し、流量信号生成手段は、差信号に基づいて、流量
信号SFLを生成し出力するので、同相成分として出力信
号に含まれるノイズ成分を容易に除去でき、ノイズ等の
影響を低減して正確な流量を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成図である。
【図2】流量計の概要構成を示すブロック図である。
【図3】流量計の動作説明図(その1)である。
【図4】流量計の動作説明図(その2)である。
【図5】流量計の動作説明図(その2)である。
【図6】第1従来例の流量計の概要構成図である。
【図7】第1従来例の流体震動圧力センサの説明図であ
る。
【図8】第2従来例のフルイディック流量センサの概要
構成図である。
【符号の説明】
1 流量センサ 2 フルイディック素子 3 ジェットノズル 4 誘振子 5 加熱手段 6 発電手段 7 演算手段 S1 、S2 、S3 、S4 焦電センサ SG1 、SG2 焦電センサ群

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フルイディック震動を利用した流量セン
    サにおいて、 フルイディック素子を構成するジェットノズルから噴出
    された流体の流体経路に沿って所定距離離間して配置さ
    れた二つの焦電センサを焦電センサ群とし、ジェットノ
    ズルの中心と誘振子の中心とを結ぶ直線を仮定し、前記
    フルイディック素子内であって前記直線に対してほぼ対
    称な位置に配置した少なくとも二つの焦電センサ群と、 外部から電源が供給され、前記ジェットノズルに至る流
    体を加熱する加熱手段と、 を備えたことを特徴とする流量センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の流量センサにおいて、 前記ジェットノズルの上流側に設けられ、前記流体の流
    れにより発電を行ない、前記加熱手段に前記外部からの
    電源に重畳して電源を供給する発電手段を備えたことを
    特徴とする流量センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の流量セン
    サを備えた流量計において、 各焦電センサ群の出力信号に基づいて前記流体の流量に
    対応する流量信号を生成し、出力する演算手段を備えた
    ことを特徴とする流量計。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の流量計において、 前記演算手段は、各焦電センサ群を構成する二つの焦電
    センサの出力信号の差を求め差信号を出力する差演算手
    段と、 前記差信号に基づいて、前記流量信号を生成し出力する
    流量信号生成手段と、 を備えたことを特徴とする流量計。
JP7227950A 1995-09-05 1995-09-05 流量センサ及び流量計 Withdrawn JPH0972766A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7227950A JPH0972766A (ja) 1995-09-05 1995-09-05 流量センサ及び流量計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7227950A JPH0972766A (ja) 1995-09-05 1995-09-05 流量センサ及び流量計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0972766A true JPH0972766A (ja) 1997-03-18

Family

ID=16868818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7227950A Withdrawn JPH0972766A (ja) 1995-09-05 1995-09-05 流量センサ及び流量計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0972766A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2602110B2 (ja) 流体流量計
JPH0464020A (ja) 流量計および流量測定方法
JPH0972766A (ja) 流量センサ及び流量計
JP3528436B2 (ja) 超音波式流量計及び流速計
JPH08136298A (ja) フルイディック式ガスメータ
JP3078217B2 (ja) フルイディック流量計
JPH07167691A (ja) フルイディック流量計における流体振動検出装置
JP3127007B2 (ja) フルイディック流量計
JPH0626810Y2 (ja) 渦流量計
JP3179888B2 (ja) フルイディック流量計
JP2735678B2 (ja) 流速センサ型流量計
JPH07167690A (ja) フルイディック流量計における流体振動検出装置
JP3090513B2 (ja) フルイディックガスメータ
JP3050865U (ja) 左右対称柱推測流量計
JP2785972B2 (ja) 流量計の器差補正装置
KR920009907B1 (ko) 와유량계(渦流量計)
JPH11281421A (ja) リング渦流量計
JP3066144B2 (ja) フルイディックガスメータ
JPH0545188A (ja) フルイデイツク流量計
JP2020204536A (ja) カルマン渦型流量計による流量計測方法およびカルマン渦型流量計
JP3170362B2 (ja) 流体の流量測定装置
JP3169110B2 (ja) フルイディック流量計
JPH07225141A (ja) 渦流量計
JPH04361119A (ja) 流体振動型流量センサ
JPH0814961A (ja) ガスメータ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20021105