JPH0972021A

JPH0972021A - 耐火パネル

Info

Publication number: JPH0972021A
Application number: JP22992595A
Authority: JP
Inventors: Hiroyuki Umetsu; 浩之梅津; Hideki Takiguchi; 英喜滝口
Original assignee: IG Technical Research Inc
Current assignee: IG Technical Research Inc
Priority date: 1995-09-07
Filing date: 1995-09-07
Publication date: 1997-03-18

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は建築、構築物の外装材、特に雄、雌
型連結部を有するサンドイッチ構造に断熱性、遮音性、
耐火性、美観性、長期に亘る接着強度を具備した耐火パ
ネルに関するものである。【構成】長尺状で金属薄板からなる表面材２、裏面材
３で合成樹脂発泡体からなる芯材４をサンドイッチした
構造で、少なくとも表面材２の背面２ａに接着剤薄層７
を介して特殊なアンカー材８を植設し、このアンカー材
８と芯材４とを一体に形成すると共に、芯材４の密度を
耐火材６を混入させて約１００〜４００ｋｇ／ｍ³とし
た耐火パネル１である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は建築、構築物の内壁材、
外壁材、屋根材、天井材、床材、間仕切り材、あるいは
防火戸等として使用でき、かつ、製造後に膨れ、反り、
剥離等の変形がなく、しかも耐水性および機械強度に優
れた耐火パネルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、薄板状の表面材と裏面材にて合
成樹脂発泡体からなる芯材をサンドイッチした複合パネ
ルは、数多く発明、考案されて上市されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構造の複合パネルは高熱下では、表面材、裏面材が
熱伝導の相違により加熱側へ引っ張られることにより大
きく異なる方向へ変形し、この変形により、連結部に隙
間が生じ、この部分から熱、炎が反対側へ漏れたりし、
ＪＩＳ−Ａ−１３０４の耐火構造１時間の試験に合格で
きない欠点があった。さらに、この種複合パネル、特に
芯材を液状、粒状等で吐出等して製造した複合パネルで
は、下記するような欠点があった。すなわち、レゾール
型フェノールフォームを芯材として用いた場合には、
芯材が太陽熱により経時的に遊離水、縮尺水、未反応水
分が蒸発するため全体として収縮する。しかも、この成
分が１２〜２０％位含有し、この水分が経時的に塗膜、
フォーム自体を劣化する。金属からなる表面材は太陽
熱により膨張するのに対し、芯材は他のプラスチックフ
ォームより弾力性に欠け脆いため表面材の変形に芯材が
進従できず凝集破壊を招来し、表面材がペコついて外観
を損ねる。芯材は吸水性があるためパネル施工に際し
防水性を十分に強化しなければならない。表面材、裏
面材と芯材との接着強度が弱く、ちょっとした衝撃によ
って表面材、裏面材と芯材との接着部分の芯材の境界部
分が剥離する。芯材内の余剰ガス（水分を含む）は、
夏期に膨張し、表面材と芯材との剥離、凝集破壊させ
る。レゾール型フェノール樹脂単体は水分を組織内に
約２割程度含有するため外部からの熱によって蒸発等
し、フェノールフォームの寸法変化、フォーム自体の破
壊等を招く。レゾール型フェノールフォーム樹脂は酸
硬化剤で塗膜を劣化させたり、フォーム自体も脆い、等
の不利があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、このような欠
点を除去するため、表面材の化粧面背面に耐薬品性、非
吸水性の接着剤薄層を塗布し、この接着剤薄層と芯材間
に吸水性を有する物質を含有または被着した紐状物、短
繊維状物の一種からなるアンカー材を一体に介在し、ま
た芯材に難燃性と寸法安定性のために有機、無機粉粒物
の１種以上からなる耐火材を添加し、密度を１００〜４
００ｋｇ／ｍ³位としてアンカー材、芯材の耐熱断熱性
によってＪＩＳ−Ａ−１３０４の耐火構造１時間の試験
に合格できるように、しかも芯材と表面材等の接着力を
アンカー材によって境界部分で強化し、かつ芯材形成時
に発生する余剰ガスをも芯材外へ放出する副次的機能を
有すると共に、特に、レゾール型フェノール樹脂におい
ては表面材と芯材間の境界部分の余剰縮合水を吸水性物
質で吸水することにより、表面材背面の塗膜を酸触媒か
ら保護し、かつ芯材の発泡組織の劣化を防止し、さらに
芯材の発泡倍率の向上と断熱性の性能アップをも図った
耐火パネルを提案するものである。

【０００５】

【実施例】以下に、図面を用いて本発明に係る耐火パネ
ルの一実施例について詳細に説明する。図１は本発明に
係る耐火パネルの代表例を示し、図２および図３はその
要部を拡大して示す説明図である。すなわち、１は耐火
パネル、２は表面材、３は裏面材、４は芯材、５は合成
樹脂発泡層、６は耐火材、７は接着剤薄層、８はアンカ
ー材である。

【０００６】さらに具体的に説明すると、耐火パネル１
は表面材２、裏面材３間に芯材４を一体に介在し、かつ
少なくとも表面材２に背面２ａに必要により施した防錆
用のプライマー層２ｂ（サービスコート）を設け、この
背面２ａと芯材４間に接着剤薄層７を介在し、接着剤薄
層７にアンカー材８を植設した構造である。

【０００７】さらに説明すると、表面材２、裏面材３と
しては、金属薄板、例えば鉄、アルミニウム、銅、ステ
ンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ホーロ
ー鋼板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板（塩ビ鋼板
等）、サンドイッチ鋼板（制振鋼板等）、ガルバリウム
鋼鈑、等（勿論、これらを各種色調に塗装したカラー金
属板を含む）の一種をロール成形、プレス成形、押出成
形等によって各種形状に形成したもの、あるいは無機質
材、もしくは表面材２と別材質とした場合の裏面材３
は、アスベスト紙、クラフト紙、アスファルトフェル
ト、金属箔（Ａｌ、Ｆｅ、Ｐｂ、Ｃｕ）、合成樹脂シー
ト、ゴムシート、布シート、石膏紙、水酸化アルミ紙、
ガラス繊維不繊布等の１種、または２種以上をラミネー
トしたもの、あるいは防水処理、難燃処理されたシート
等の一種よりなるものである。

【０００８】芯材４は少なくとも高熱化で炭素骨格を一
部形成し、かつ通常においても断熱性、耐熱性、寸法安
定性、自己接着性を有する合成樹脂発泡層５とこの合成
樹脂発泡層５に分散し混在した耐火材６とから構成し、
その密度を約１００〜４００ｋｇ／ｍ³位に設定し、主
に補強材、耐火材、断熱材、接着剤、緩衝剤、寸法安定
剤として機能するものである。

【０００９】合成樹脂発泡層５の具体例としてはレゾー
ル型フェノールフォーム樹脂からなるフェノールフォー
ム、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノール変性ウ
レタンフォーム、ユリアフォーム、ポリウレタンフォー
ムを主体とし、これに各樹脂に対応してポリリン酸アン
モニウム、触媒、整泡剤、酸硬化剤等を添加するもので
ある。

【００１０】耐火材６は、通常状態において合成樹脂発
泡層５内に混在（ほぼ均一、あるいは偏在の場合も含
む）すると共に、合成樹脂発泡層５によってバインドさ
れ、主に防火材、耐火材、耐圧縮材、寸法安定材、温度
降下材（結晶水、発泡による断熱性）、炭化速度抑制
材、高熱下における断熱材（不燃材）としても機能する
ものである。

【００１１】具体的に説明すると、耐火材６としては炭
酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、アルミナ（水酸化ア
ルミニウム（リン片状、粒子状）または、樹脂コーティ
ングされたリン片状、ビーズ状の水酸化アルミニウムも
含む）、シラスバルーン、パーライト、チタン粉、ゼオ
ライト、発泡性グラファイト、カーボンブラック、タル
ク石、もみ殻、レゾール型フェノールフォーム樹脂粒
子、未焼成・焼成ビーズも含み粒径は０．０５〜１．５
ｍｍφ位、嵩密度は０．０６〜０．８ｇ／ｃｍ³等の１
種以上からなる。

【００１２】なお、合成樹脂発泡層５への添加量は目的
によって異なるが、少なくとも合成樹脂発泡層５自体が
十分なバインダーとして機能する重量であり、例えば芯
材４の全体としての密度が１００〜４００ｋｇ／ｍ³と
なる量を添加するものである。勿論、耐火材６を界面活
性剤等で表面処理するとその添加量を細密充填構造とす
ることも可能である。

【００１３】接着剤薄層７は表面材２の背面２ａに塗布
するものであり、導電性の樹脂材を約１０〜１００μの
膜厚に形成し、これでアンカー材８を固着するものであ
る。その材料としてはエポキシ系樹脂、ポリエステル系
樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイソシアネート樹脂等であ
る。

【００１４】アンカー材８は例えば図２（ａ）〜（ｃ）
および図３（ａ）〜（ｃ）に示すように全体の分布状態
の一例として接着剤薄層７に一体に固着したものであ
り、主に表面材２、裏面材３と芯材４間の境界部分の接
着強度の強化（アンカー効果による剥離防止）、温度変
化および合成樹脂発泡層５の経時的収縮に対する緩衝層
（フォームの破壊抑制）高熱下における断熱層（炭化
層）、芯材４内の余剰ガス抜き材としても役立つもので
あり、その一例としては素材としてガラス繊維、綿、膨
張性グラファイト、非膨張性グラファイト、合成樹脂繊
維、カーボンブラック等の１種以上からなり、これら素
材を単体、もしくは多数本を撚り、編んだりした紐状
物、ネット状物、短繊維状物、塊状に形成したものであ
る。

【００１５】さらに説明すると、アンカー材８は繊維の
一部を抽出、拡大して示すと、例えば図４（ａ）〜
（ｃ）に示す構造である。すなわち、（ａ）図はガラス
繊維（太さ３０μ、長さ２００μの骨格材８ａの外周面
に吸水性物質９を周知接着剤に添加混合した状態でコー
ティングしたアンカー材８であり、（ｂ）図は木綿のよ
うな糸を多数本撚り、その撚り合わせ部分に吸水性物質
９を介在したアンカー材８、（ｃ）図は合成樹脂原料に
吸水性物質９を添加、混合した繊維と糸、撚った紐、短
繊維等としたアンカー材８である。

【００１６】また、アンカー材８は全体として図２、図
３で詳説すると、接着剤薄層７に（ａ）図に示すように
カール状の分布、（ｂ）図に示すようにネット状の分
布、（ｃ）図においては吸水性物質９をアンカー材８間
に分布させることもできる。勿論、アンカー材８の密度
は目的によって任意に設定できるものである。

【００１７】吸水性物質９はアクリル樹脂、セルロー
ス、デンプン、アクリル樹脂とイソシアヌレートの架橋
型等であり、粉末、液状、ゼリー状である。

【００１８】（実施例１）ポリイソシアヌレートフォームの場合（ａ）ポリオール６０重量部（ｂ）ポリイソシアネート（ＭＤＩ）１７０重量部（ｃ）発泡剤（代替フロン１４１ｂ）４０重量部（ｄ）整泡剤（東レシリコン１９３Ｈ）２重量部（ｅ）触媒（商品名ダブコ）５重量部（ｆ）耐火材６炭酸カルシウム（２００メッシュ）５０重量部水酸化アルミニウム１５０重量部（粒径２０μ〜３００μ、フェノール樹脂によるコーティング）膨張性グラファイト５重量部（ｇ）アンカー材８５重量部ただし、アンカー材８は骨格材８ａとしてのガラス繊維
（長さ２００μ、太さ３０μ）の外周に吸水性のあるア
クリル樹脂を約５μの厚さで被覆した直線状のものであ
り、これをポリイソシアネート樹脂を約３０μコーティ
ングした接着剤薄層７に図１に示すように５００本／ｃ
ｍ²の密度で分布した構造である。

【００１９】（実施例２）フェノールフォームの場合（ａ）レゾール型フェノール樹脂１００重量部（不揮発分８０％粘度２０００ｃｐｓ／２０℃）（ｂ）硬化剤２０重量部（６５％パラトルエンスルホン酸水溶液）（ｃ）発泡剤１３重量部（代替フロン１４１ｂ）（ｄ）添加剤５重量部（シリコーン、ポリリン酸アンモン等）（ｅ）不要（ｆ）耐火材６水酸化アルミニウム（隣片状）１００重量部グラファイト３重量部（隣片状主体の不定形で大きさ１０〜１０００μ）（ｇ）アンカー材８２重量部木綿の紐（太さ２ｍｍφ）を図２（ｂ）に示すように５
ｃｍ²角のネットとした。ただし、イソシアネート架橋
のアクリル樹脂からなる吸水性物質９は、図４（ｂ）に
示すように紐に含浸させた。また、接着剤薄層７はエポ
キシ樹脂を約２０μとしたものである。

【００２０】（比較例）フェノールフォームの場合（ａ）レゾール型フェノール樹脂１００重量部（不揮発分８０％粘度２０００ｃｐｓ／２０℃）（ｂ）硬化剤２０重量部（６５％パラトルエンスルホン酸水溶液）（ｃ）発泡剤１３重量部（代替フロン１４１ｂ）（ｄ）添加剤５重量部（シリコーン、ポリリン酸アンモン等）

【００２１】さらに、実施例１、実施例２では表面材
２、裏面材３は０．５ｍｍ厚のカラー鋼鈑とし、合成樹
脂発泡層５の原料を混合、反応、発泡させ密度を１４０
ｋｇ／ｍ³（実施例１）、１５０ｋｇ／ｍ³（実施例
２）とした厚さ５０ｍｍの耐火パネル１を製造した。な
お、比較例は密度１５０ｋｇ／ｍ³で厚さは５０ｍｍと
し、表面材２、裏面材３は実施例と同質としたサンドイ
ッチパネルである。

【００２２】そこで、実施例１〜比較例までを図１に示
すような基本構成の耐火パネル１に構成した。次に、こ
の耐火パネル１に対し、はＪＩＳ−Ａ−１３２１によ
る試験、は１０％歪における強度、は投光機にて加
熱、表面温度を８５〜９５℃に上昇させ３日間維持す
る。圧力センサーは（株）クローネ製、ＡＢ型５０ＰＳ
Ｉ、導管系１．５ｍｍφである。なお、比較例における
ガス圧は常温において製造後、数時間の間は０．３ｋｇ
／ｍ²になり、後に加温により下表１のようになった。
はＪＩＳ−Ａ−１６１３に準じて行う（テストピース
の大きさは５０ｍｍ×５０ｍｍ）。は９０℃〜−３０
℃で湿度は外気と同じ、１２時間づつの６０日間行っ
た。

【００２３】その結果は下表１のようになる。

【表１】なお、比較例で接着強度が弱いのは芯材４の反応発泡時
の余剰ガス成分の逃げ道がなく、表面材２と芯材４の境
界部分の発泡組織を荒らし、かつ縮合水、酸硬化剤が発
泡組織に悪影響しているためであった。

【００２４】また、実施例１、２ではアンカー材８が芯
材４と一体化され、かつ表面材２と芯材４間の境界部分
のガス抜き作用と緩衝層を形成し、各合成樹脂発泡層５
の材質を十分に発揮していた。さらに、のヒートサイ
クル試験の結果、実施例１、２は殆ど接着強度が低下し
ないのに対し、比較例は大幅に劣化していく傾向が見ら
れ、これは表面材２と芯材４の剥離に直結するものであ
る。

【００２５】以上、説明したのは本発明に係る耐火パネ
ル１の一実施例にすぎず、図５〜図１０に示すように構
成することもできる。すなわち、図５（ａ）、（ｂ）は
通気口形成部材１０をアンカー材８上に載置し、芯材４
で一体にバインした耐火パネル１である。これは主に合
成樹脂発泡層５の未反応成分、余剰ガス成分等を芯材４
の外部へ従来より約１／５〜１／２０位に放出させると
共に、耐衝撃、体積、熱による伸縮等の変化に対するク
ッション材としても役立つものである、通気口形成部材
１０の具体例としては、繊維を紐状に撚ったもの、また
は芯材４内に存在する成分によって溶解、もしくは収縮
する物資、例えばデンプン、エチレングリコール、パラ
フィン、植物繊維、動物繊維、等を主成分とする糸状も
ので線状、ネット状等に構成したもの等である。

【００２６】また、図５は耐火パネル１の長手方向の側
面に雄型連結部１１と雌型連結部１８を形成した耐火パ
ネル１であり、雄型連結部１１は無機ボード１７と固定
具収納溝１２とガイドおよび係合力の強化を図る上突起
１３と後記する主凸条２１を嵌挿する嵌挿凹条１４とが
合成樹脂発泡層５によって一体に固着された側端部分と
防火防水用のパッキング材１６と、雌型連結部１８のカ
バー部１９が化粧面から突出せず、ほぼ面一に収納する
段差部１５とから構成したものである。

【００２７】また、パッキング材１６としては、例えば
ポリ塩化ビニール系、クロロプレン系、クロロスルホン
化ポリエチレン系、エチレンプロピレン系、アスファル
ト含浸ポリウレタン系、ＥＰＭ、ＥＰＤＭ系、ロックウ
ール系、セラミックウール、ガラスウール、耐火被覆系
スポンジ状パッキング、等の１種以上から構成したもの
である。

【００２８】無機ボード１７は図６に示すように雄型連
結部１１、雌型連結部１８の側面の途中で、かつ断面形
状対応した長方形で一端を傾斜面とした長さ１〜２ｍの
板材であり、主に図７に示す連結部αの防火性の強化の
ため用いるもので、例えばケイ酸カルシウム板、炭酸カ
ルシウム板、石膏ボード、パーライトセメント板、ロッ
クウール板、ネット状物で厚さが０．５〜１０ｍｍ位、
密度としては低密度、約１０〜５０ｋｇ／ｍ³位であ
る。

【００２９】雌型連結部１８は耐火強化材として機能す
る無機ボード１７、カバー部１９、上突起１３と嵌合す
る挿入溝２０、嵌挿凹条１４に嵌合する主凸条２１とか
ら構成したものである。なお、図７に示すように連結し
た壁構造では耐火パネル１は耐火１時間に十分に合格で
き、しかもグラファイトが膨張し、表面材２と芯材４間
の高熱下における断熱層も十分に形成されていた。

【００３０】さらに、耐火パネル１のその他の実施例と
しては図８（ａ）〜（ｆ）〜図１０に示すように形成す
ることもできる。なお、図８（ａ）〜（ｆ）〜図１０に
おいては耐火材６、接着剤薄層７、アンカー材８、吸水
性物質９、通気口形成部材１０は省略して示す。

【００３１】

【発明の効果】上述したように本発明に係る耐火パネル
によれば、（１）表面材と芯材間の境界部分の接着力
が、吸水性物質も付加され長期間に亘ってアンカー材に
よって大幅に強化できる。（２）ポリイソシアヌレート
フォームでは、アンカー材、耐火材、特に水酸化アルミ
ニウムを樹脂コーティングした耐火材を混入したイソシ
アヌレートフォームで、その防火性によって防火構造、
耐火構造（ＪＩＳ−Ａ−１３０４）にも合格できる。
（３）表面材、裏面材背面の塗膜が酸硬化剤によって破
壊されることがない。（４）フェノールフォームにおい
ては表面材と芯材間の境界部分の発泡層の脆性がアンカ
ー材によって大きく改善され、両部材間の剥離もない。
（５）芯材密度を１００〜４００ｋｇ／ｍ³に設定した
ため圧縮強度、防火性も十分な性能が得られる。（６）
防火、耐火性がレゾール型フェノールフォーム樹脂粒
子、水酸化アルミ粒子（樹脂コーティング）の添加によ
り添加量に比し大幅に耐火性が向上する。（７）芯材と
表面材背面の境界部に発生する不要ガスをアンカー材で
外部へ放散させるため表面材を芯材間の剥離がない。特
に、長期的には太陽による余剰ガスの膨張による悪さを
回避できる。（８）熱により合成樹脂発泡層が収縮して
変形することも少なく、かつ変形もアンカー材によって
緩衝される。（９）通気口形成部材をアンカー材と芯材
間に付加した際は、さらに余剰ガス圧が従前の１／１０
以下に低減できる。（１０）吸水性物質をアンカー材に
使用したため、フェノール等での初期の縮合水を発泡組
織を阻害しないように吸水できるので初期接着強度を大
きく向上できる。等の特徴、効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る耐火パネルの一実施例を示す説明
図である。

【図２】本発明に係る耐火パネルの実施例を示す説明図
である。

【図３】本発明に係る耐火パネルの実施例を示す説明図
である。

【図４】本発明に係る耐火パネルのアンカー材を示す説
明図である。

【図５】本発明に係る耐火パネルのその他の実施例を示
す説明図である。

【図６】本発明に係る耐火パネルのその他の実施例を示
す説明図である。

【図７】本発明に係る耐火パネルの連結部の一実施例を
示す説明図である。

【図８】本発明に係る耐火パネルのその他の実施例を示
す説明図である。

【図９】本発明に係る耐火パネルのその他の実施例を示
す説明図である。

【図１０】本発明に係る耐火パネルのその他の実施例を
示す説明図である。

【符号の説明】

α 連結部１耐火パネル２表面材２ａ背面２ｂプライマー層３裏面材４芯材５合成樹脂発泡層６耐火材７接着剤薄層８アンカー材８ａ骨格材９吸水性物質１０通気口形成部材１１雄型連結部１２固定具収納溝１３上突起１４嵌挿凹条１５段差部１６パッキング材１７無機ボード１８雌型連結部１９カバー部２０嵌挿溝２１主凸条

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】表面材と裏面材間に合成樹脂発泡体を主
成分とする芯材を一体に形成した耐火パネルにおいて、
少なくとも表面材の化粧面背面の一部に接着剤薄層を設
け、該接着剤薄層に少なくとも一成分として吸水性を有
する物質を含有、または被着した紐状物、短繊維状物の
１種以上からなるアンカー材を一体に固着し、また芯材
には耐火材の一種以上を混在せしめて密度を１００〜４
００ｋｇ／ｍ³としたことを特徴とする耐火パネル。
【請求項２】アンカー材に膨張性グラファイトからな
る繊維状物を混在した請求項１記載の耐火パネル。
【請求項３】接着剤薄層上に吸水性物質の粉末を分散
させた請求項１、２記載の耐火パネル。