JPH0971009A - シリアルプリンタの印刷方式 - Google Patents
シリアルプリンタの印刷方式Info
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Abstract
を行う場合、印刷の開始時と終了時に発生する完全な印
刷ができない領域の問題を解決できる改良された印刷方
式を提供する。 【解決手段】 プリントヘッド上で副走査方向に並ぶ駆
動ノズル数をn〔個〕とし、印刷解像度のドットピッチ
の倍数で距離を表現することとして、ノズルのピッチを
k〔ドットピッチ〕としたとき、kは、nと互いに素の
関係にあるn以下の整数に選ばれている。そして、印刷
の開始直後と終了直後のそれぞれ少なくとも1回以上の
副走査を、特別の紙送り距離m〔ドットピッチ〕で行
い、それ以外の回の副走査をインターレース印刷用の紙
送り距離n〔ドットピッチ〕で行う。この場合、mは、
kと互いに素の関係にあるn未満の整数であり、好まし
くは、m=k−j又はm=k+jとされる。jは1以上
n未満の整数である。
Description
の印刷方式に係り、特に、シリアルプリンタにおいて高
画質の印刷を可能とするための印刷方式に関する。
ドが印刷媒体である用紙面をラスタ状に走査するタイプ
のプリンタでは、プリントヘッドは、副走査方向に多数
のドット形成要素が配列されたドット形成要素アレイを
有し、この要素アレイにより1回の主走査パスで多数本
のラインを同時に印刷できるようになっているのが通常
である。
ルプリンタ、特にインクジェットプリンタでは、個々の
インクジェットノズルの特性のばらつきや、各インクジ
ェットノズルのピッチのばらつきが、高画質の印刷を目
指す上で問題となる。
インクジェットノズルの特性やピッチのばらつきを印刷
された画像上で目立たなくさせることにより高画質な印
刷を可能とする、「インターレース印刷」と呼ばれる印
刷方式を提供している。
像度におけるkドットピッチ相当のピッチでN個のイン
クジェットノズルを副走査方向に沿って配列したノズル
アレイが用いられるのは上述の場合と同様である。ノズ
ルピッチkには、nと互いに素の関係にあるn以下の整
数が選ばれる。ここにnは、ノズルアレイに配列された
ノズル数Nのうち、実際に駆動されるノズル数を意味す
る。そして、ノズルアレイが主走査パスを1回走行し終
える度に、nドットピッチ相当の定距離だけ副走査、即
ち紙送りが行われる。
piの画像を印刷する場合に、(N=n=)20個のノ
ズルを(k=)3ドットピッチ分のピッチで配列したノ
ズルアレイを用いるとする。距離をインチに換算する
と、1ドットピッチは1/360インチであるから、ノ
ズルピッチはその3倍の3/360インチであり、1回
の副走査による用紙の送り量、即ち副走査距離は、その
20倍の20/360インチとなる。
行うと、各ノズルは20/360インチだけ移動するか
ら、各ノズルは7個先のノズルの前回の主走査時の位
置、つまり、21/360インチ先から1ドットピッチ
分だけ手前の位置に移動することになる。さらに1回副
走査を行うと、各ノズルは、14個先のノズルの前々回
の主走査時の位置から2ドットピッチ分だけ手前の位置
に移動する。換言すれば、或る回の主走査パスで各ノズ
ルによって各ラインが印刷されると、次の回の主走査パ
スでは各ラインの上側の隣接ラインが、その各ノズルか
ら7ノズル分だけ異なる位置のノズルによって印刷さ
れ、更に次の回の主走査パスでは、その各隣接ラインの
更に上側の隣接ラインが、最初の各ノズルから14ノズ
ル分だけ異なる位置のノズルによって印刷されることに
なる。
接するラインは、必ず異なるノズルにより印刷されるこ
とになる。その結果、個々のノズルの特性やピッチにば
らつきが多少あっても、そのばらつきは印刷画像上では
目立たなくなり、高画質の印刷画像が得られる。
式の一つの問題は、副走査方向に沿った用紙の始端と終
端に、ラインを完全に密に印刷することのできない領域
(以下、不完全印刷領域という)が発生する点である。
ける不完全印刷領域を示したものである。図中、上下方
向が副走査方向であり、符号P1、P2、P3でそれぞ
れ示す○印の列がノズルアレイの第1回目、第2回目、
第3回目の主走査パスでの位置を表している。図示のよ
うに、ノズルアレイの最上端のノズル#1の第1回目主
走査パスでの位置から下方へ38/360インチの幅の
領域は、ラインが間ばらにしか印刷できない不完全印刷
領域となってしまう。同様に、用紙の終端でも、ほぼ同
程度の幅の不完全印刷領域が存在する。このような用紙
始端と終端における不完全印刷領域は、印刷領域として
利用することができない。
場合は、印刷開始時及び終了時の不完全印刷領域が用紙
の印刷すべき領域(以下、印刷領域という)の上下端の
外側に出るように、プリントヘッドの用紙に対する位置
を用紙の印刷領域の上下端よりも不完全印刷領域の幅分
だけ更に上下へはみ出させている。しかし、この用紙の
印刷領域に対するプリントヘッドのはみ出し量が大きい
と、プリンタの印字機構によってはプリントヘッドと用
紙との間のギャップ距離が不安定になり、印刷画質が落
ちるといった問題が生じる。
て具体的に説明する。
おける印字機構の要部断面図である。図9において、用
紙Sは、図示右方向の搬入口から図示左方向に搬入され
る。用紙Sが用紙センサ10を通過すると、図示しない
駆動制御部が用紙センサ10がオフからオンへ変化した
ことを検出して紙送りローラ11を駆動する。これによ
り用紙Sは、プリントヘッド13の方向に搬送される。
プリントヘッド13は、例えば64個のドット形成要
素、例えばインクジェットノズル(#1〜#64)が配
列されたノズルアレイを有している。また、プリントヘ
ッド13の対向部位からやや排出側に偏った部位には、
用紙Sの印刷時の位置を規制するための用紙規制部14
が配置されている。この用紙規制部14は、プリントヘ
ッド13の平行の面部が平坦状で、用紙Sの搬入側がテ
ーパ状に形成され、且つ、上記平坦状の面部がノズルア
レイの取付部位以外のプリントヘッド13のヘッド面を
指向している。なお、符号20は、主走査の際にプリン
トヘッド13の位置を変位させるキャリッジを示してい
る。
1及び従動ローラ12で把持されながら搬送されてきた
用紙Sは、副走査方向の始端が用紙規制部14のテーパ
面に所定の傾斜角をもって到達する。インターレース印
刷は、この時点で開始される。このとき、プリントヘッ
ド13と用紙Sの印刷面との間のギャップ距離は、用紙
始端に近いほど大きくなり、しかも搬送位置に応じて変
化するため、印刷画質が低下する。
のテーパ面に案内されて平坦状の面部に到達する。図1
0は、この状態を示すものであり、用紙Sがプリントヘ
ッド13とが平行になる。そのため、用紙Sの印刷面と
プリントヘッド13との間のギャップ距離が安定し、高
画質の印刷が可能になる。なお、インターレース印刷以
外の通常印刷方式、即ち主走査が終わる度に副走査を1
ドットピッチの距離で行う印刷方式では、この時点で印
刷が開始される。
ンターレス印刷方式により印刷されながら副走査方向の
始端より終端の方向に順次排紙ローラ15及びギザロー
ラ16で把持され、さらに、排紙補助ギザ17を介して
排出口の方向に案内される。そして、用紙Sへの印刷が
進むと、ついには用紙Sの終端が、紙送りローラ11及
び従動ローラ12から離れて自由端となる。図11は、
この状態を示すものである。用紙Sの終端が自由端にな
ると、用紙Sの印刷面とプリントヘッド13との間のギ
ャップ距離が変化し、しかもそのギャップ距離が用紙S
の搬送位置に応じて変化する。そのため、この状態でも
印刷を継続するインターレース印刷では印刷画質が低下
する。
おいて、プリントヘッド13の印刷領域からのはみ出し
量は、小さくすることが望ましい。例えば、図8の例で
は少なくとも38/360インチのはみ出し量が必要で
あるが、これはノズルアレイの全長の約2/3に相当
し、この程度に大きいはみ出し量は全く好ましくない。
特に、今後、64ドット以上のノズルアレイをプリント
ヘッド13に配設する場合は、このはみ出し量がより大
きくなり、上記問題が顕著になる。
なくするための一方法として、インターレース印刷の不
完全印刷領域においては、インターレース印刷の代りに
通常印刷方式を採用することにより、密にラインを印刷
することが考えられる。しかし、このような方法による
と、通常印刷方式で印刷した領域の画質がインターレー
ス印刷を行った領域の画質よりも著しく劣り、且つ、通
常印刷方式により印刷された領域とインターレース印刷
により印刷された領域との境界が目立ってしまうという
問題がある。何故なら、通常印刷方式では、ノズルピッ
チkに相当する本数の隣接するラインが同じノズルによ
り印刷されるため、ノズルの特性やピッチのばらつきが
顕著に現れてしまうからである。
インターレース印刷を行う場合、印刷の開始時と終了時
に発生する不完全印刷領域の問題を解決でき、且つ、用
紙の印刷領域に対するヘッドのはみ出し量が極めて小さ
く、更に、インターレース印刷と遜色ない高画質を維持
することができる改良された印刷方式を提供することに
ある。
リンタの印刷方式は、副走査方向に並ぶN(整数)個の
ドット形成要素を有するプリントヘッドと、ヘッドによ
る用紙面の主走査を行いつつドット形成要素を駆動して
印刷を行う主走査制御手段と、この主走査の後に副走査
を行う副走査制御手段とを備える。ここで、プリントヘ
ッドに並んだドット形成要素のピッチは印刷解像度にお
けるドットピッチのk倍であって、このkは使用される
ドット形成要素n(N以下の整数)と互いに素の関係に
あるn以下の整数に選ばれている。副走査制御手段は、
印刷の開始直後と終了直前のそれぞれ少なくとも1回以
上の副走査を、ドットピッチのm倍である第1の副走査
距離で行ない、他の回の副走査を、ドットピッチのn倍
である第2の副走査距離で行なう。ここで、mは、kと
互いに素の関係にあり、且つn未満の整数に選ばれてい
る。
成要素のピッチkに対して互いに素の関係にある2以上
の数に選ばれているために、副走査を1回行うと、各ド
ット形成要素は、常に当該ドット形成要素の元の位置に
隣接せず、且つ他のノズルの元の位置には重ならない位
置に移動する。つまり、隣接するラインが同じドット形
成要素によって印刷されることがないので、個々のドッ
ト形成要素の特性やピッチのばらつきが目立たなくな
る。また、mがn未満の整数に選ばれているため、結果
として、ドットピッチのn倍である第2の副走査距離の
みによる印刷、即ち従来のインターレース印刷の場合よ
りも不完全印刷領域の幅が小さくなり、よって、プリン
トヘッドを印刷領域の外側にはみ出させる距離がそれだ
け小さくなる。
又はk+jで、nと互いに素の関係にすることである。
ここに、jは1以上n以下の整数である。このように、
mをk−j又はk+jと決めた場合、第1の副走査距離
による副走査を1回行うと各ノズル位置は次のノズルの
上方又は下方に隣接する位置に移動することになる。こ
のことは、主走査の回が進むにつれて、隣接して並んだ
ラインが順番に印刷されて行くことを意味する。つま
り、mをk−jとしたときは、前回印刷されたラインの
上隣に並んだラインが次回に印刷されることになり、一
方、k+1としたときは、前回のラインの下隣に並んだ
ラインが次回に印刷されることになる。このように隣接
して並ぶラインが上方又は下方へ順番に印刷されていく
態様は、従来のインターレース印刷方式でも同様であ
る。
よるラインの印刷順序、即ち第2の副走査距離による印
刷におけるラインの印刷順序と全く同じになるように第
1の副走査距離を選ぶようにすることで、副走査距離を
変えた場合の画質がより一層近いものとなる。例えば、
第2の副走査距離による印刷で隣接ラインが上方へ順番
に印刷されていく場合には、mをk−jとし、また、第
2の副走査距離による印刷で隣接ラインが下方へ順番に
印刷されていく場合には、mをk+1とする。また、第
2の副走査距離による副走査を最大限に優先し、第1の
副走査距離による副走査は、第2の副走査距離による副
走査によっては印刷できないラインだけを補間的に印刷
するためのみ採用することにより、最も高い画質が得ら
れる。
施の形態を詳細に説明する。
となる印刷開始時のノズルアレイの位置を示し、図2
は、印刷終了時のノズルアレイの位置を示したものであ
る。図中、用紙は、下方から上方へ送られる、つまり、
プリントヘッドが、用紙面を上方から下方へ副走査す
る。主走査は、図中の左から右への方向で行われる。ま
た、実線の○印は、印刷に使用されるノズルを示し、破
線の○印は使用されないノズルを示す。その他の図中の
符号は、図8のそれと同様の意味である。
ーレース印刷の具体例と同じ条件下で、インターレース
印刷の不完全印刷領域を完全に印刷するために採用され
るものである。従って、印刷解像度は360dpi、ノ
ズル個数n(=N)は20個、ノズルピッチkは3ドッ
トピッチ(=3/360インチ)である。このときの整
数jは”1”である。
は、下記の2種類に設定される。
直後の第1回目及び第2回目のドットと、図2に示す印
刷終了直前の最終回及びその前回のドットのものであ
り、mがk−1=2ドットピッチ(=2/360イン
チ)になるように設定される。
まり図1及び図2における第3回目から最終回の2回手
前のドットのものであり、nが20ドットピッチ(=2
0/360インチ)、即ちインターレース印刷方式によ
る副走査距離が設定される。
に、第1回目の主走査パスP1の走行後、第1回目の2
ドットピッチの副走査が行われると、各ノズルの位置
は、各々の1個先のノズルの第1回目主走査パスP1時
の位置よりも1ドットピッチだけ手前の位置に移動す
る。この位置で第2回目の主走査パスP2の走行が行わ
れる。続いて、第2回目の2ドットピッチの副走査が行
われると、各ノズルの位置は、各々の1個先のノズルの
第2回目主走査パスP2の位置より1ドットピッチだけ
手前の位置に移動する。この位置で第3回目の主走査パ
スP3の走行が行われる。以後は、20ドットピッチの
副走査を伴うインターレース印刷が実行される。
での3回の主走査パスP1、P2、P3により、第1回
目主走査パスP1時の最上端ノズル#1の位置を除き、
完全に密に並んだライン群が印刷できることになる。そ
して、3回目の主走査パスP3からインターレース印刷
方式が開始されるが、このインターレース印刷の開始時
に生じる不完全印刷領域、つまり、第3回目主走査パス
P3時の最上端ノズル#1の位置から下方へ38/36
0インチまでの領域は、先行する主走査パスP1、P
2、P3によって既に密にラインが印刷されている。
い領域は、第1回目主走査パスP1時の最上端ノズル#
1の位置から2/360インチの領域だけとなる。従っ
て、印刷開始時には、ヘッドは印刷領域の上端から僅か
に2/360インチだけはみ出すだけで済むことにな
る。
第3回目までの3回の主走査パスP1、P2、P3で密
に印刷されたライン群では、隣接するラインは必ず異な
るノズルによって印刷されることになる。例えば、印刷
領域の最上端のラインから順にノズル番号を見ていく
と、#1、#2、#1、#2、#3、#2、#3、…と
いうように、同一ノズルが印刷する2本のラインの間に
必ず別のノズルによるラインが入っており、隣接するラ
インが同じノズルにより印刷されることがない。
すると、前回の主走査パスで印刷されたラインに対し、
次回の主走査パスでは必ずその上側に隣接するラインが
印刷される、という規則が、第3回目主走査パスP3以
前も、以後のインターレース印刷においても貫かれてい
る。
までの主走査パスP1、P2、P3での印刷の画質は、
第3回目主走査パスP3以降のインターレース印刷と遜
色のない高画質が得られることが判る。実際に上記の条
件で印刷を行ってみたところ、肉眼ではインターレース
印刷の領域とそれ以外の印刷の領域とを区別することが
できない程度に高画質が得られた。
示した印刷開始時と同様の結果が得られる。即ち、印刷
終了時の不完全印刷領域は、最終回主走査パスP1L時
の最下端ノズル#20の位置から2/360インチの領
域だけであるから、ヘッドは印刷領域の下端から僅かに
2/360インチだけはみ出せば済むことになる。ま
た、上に説明したように、インターレース印刷を行わな
い最終回及びその前の主走査パスP1L、P2Lによる
印刷でも、インターレース印刷と同等の高画質が得られ
る。
レース印刷を行っている時は20個のノズル全部を使用
するが、印刷開始直後と終了直前のそれぞれ2回の主走
査パスP1、P2、P1L、P2Lでは一部のノズルし
か使用しない。例えば、第1回目の主走査パスでは上か
ら数えて第2番目から第8番目までのノズル#2〜#8
のみを使用し、第2回目の主走査パスP2では第1番目
から第14番目までのノズル#1〜#14のみを使用す
る。また、最終回の主走査パスP1Lでは第12番目か
ら第19番目までのノズル#12〜#19のみを使用
し、最終回の前の主走査パスP2Lでは第7番目から第
20番目までのノズル#7〜#20のみを使用する。こ
のように一部のノズルしか使用しない理由は、インター
レース印刷で印刷することのできないラインだけを上記
パスで補間印刷し、インターレース印刷できるラインは
インターレース印刷で印刷するようにしたためである。
このようにインターレース印刷を最大限に優先すること
は、高い印刷画質を得るために肝要である。
のプログラムされたマイクロコンピュータによる制御に
よって実現することができる。図3は、図1及び図2に
示した動作を実現するためのマイクロコンピュータの処
理フローを示す。なお、この処理フローでは、便宜上、
副走査を紙送りと称している。
上端から2/360インチの位置にヘッドの最上端ノズ
ルを位置合せし(S1)、且つ、主走査パス回数Pのカ
ウンタを0にリセットした(S2)上で、パス回数Pを
1だけ増加させる(S3)。次に、パス回数Pをチェッ
クする(S4)。その結果はP=1となる、つまり第1
回目の主走査パスであることを示すので、この最初の主
走査パスの走行を行いノズル#2〜#8を使用して印刷
を行う(S5)。次に、2/360インチの紙送りを行
う(S6)。
1だけ増やし、そしてパス回数Pをチェックする(S
4、S7)。その結果はP=2となる、つまり、第2回
目の主走査パスであることを示すので、その第2回目の
主走査パスの走行を行いノズル#1〜#14を使用して
印刷を行う(S8)。次に、2/360インチの紙送り
を行う(S6)。
1だけ増やし、以後はインターレース印刷のルーチンに
入る(S9)。つまり、各主走査パスで全ノズル#1〜
#20を使用して印刷を行い、その後20/360イン
チの紙送りを行い、これを繰り返す。
送りを行う度に、用紙センサ(図9に示す用紙センサ1
0)の信号をチェックする(S10)。用紙センサは、
用紙スタッカからプリントヘッドに至る給紙経路の途中
に配置されており、その信号がオンであれば、用紙が同
センサ上を通過しきってないことを意味し、信号がオフ
でれば用紙が同センサ上を通過し切ったことを意味す
る。そこで、ステップS10で用紙センサの信号がオン
である間は、インターレース印刷ルーチンをそのまま継
続する。
切り換ると、副走査距離(図9に示す紙送りローラ11
を駆動するステッピングモータの駆動ステップ数)Fの
カウンタを0にリセットする(S11)。その上で、イ
ンターレース印刷ルーチンを継続する(S12)。こ
の、インターレース印刷ルーチンでは、紙送りの度に、
用紙の実際の紙送り量の分だけ副走査距離Fをカウント
アップし(S13)、そして、そのカウントアップした
副走査距離Fと、所定の用紙オーバーライド量Mから2
/360インチを差し引いた値とを比較する(S1
4)。
紙の終端がちょうど用紙センサ上を通過してから、用紙
の印刷領域の下端がプリントヘッドの最下端ノズル#2
0の正面に到達するまでに必要な紙送りの量であり、こ
れはプリンタの仕様の一つとして予め決められている。
チンが繰り返されていくと、遂には、紙送りの終了時点
で、用紙に対するプリントヘッドの位置が、図3に示し
た最後から2回前の主走査パスP3Lの位置に到達する
時が来る。この時点で、副走査距離Fは用紙オーバーラ
イド量Mから2/360インチを差し引いた値に一致す
るため、ステップS14の結果はノーとなり、処理はイ
ンターレース印刷ルーチンを抜けてステップS15へ進
む。
リセットする。その上で、このパス回数Pを1だけ増や
し(S16)、そして、このパス回数Pをチェックする
(S17)。その結果はP=1となる、つまり、最終回
から2回前の主走査パスであることを示すため、その最
後から2回前の主走査パスの走行を行ない、全ノズル#
1〜#20を使用して印刷を行う(S18)。その後、
紙送りを2/360インチ行なう(S19)。
6)、そしてパス回数Pをチェックする(S17、S2
0)。その結果はP=2となる、つまり最後から1回前
の主走査パスであることを示すので、その主走査パスの
走行を行いノズル#7〜#20を使用して印刷を行う
(S21)。その後、紙送りを2/360インチ行なう
(S19)。
6)、そしてパス回数Pをチェックする(S17、S2
0)。その結果はP=1でもP=2でもない、つまりの
最後の主走査パスであることを示すので、その最後の主
走査パスの走行を行いノズル#13〜#19を使用して
印刷を行う(S22)。
の用紙を排出する(S23)。
印刷開始直後のノズルアレイの位置を示している。尚、
印刷終了直前のノズルアレイの位置については図示を省
略するが、前述の第1実施形態における図1と図2との
関係から容易に類推できるように、図4を180度回転
させたようなものとなる。
た第1実施形態の場合と同じノズルアレイを用いて、解
像度720dpiの画像を印刷する場合に採用されるも
のである。
9個である。また、ノズルピッチkは6ドットピッチ
(=6/720=3/360インチ)である。副走査距
離については、印刷開始直後と終了直前のそれぞれ5回
の副走査では、m=k+1=7ドットピッチ(=7/7
20インチ)が採用され、それ以外の副走査では、n=
19ドットピッチ(=19/720インチ)、インター
レース印刷方式による副走査距離が採用される。
に生じる不完全印刷領域の幅は15/360インチであ
る。これに対し、同様の条件でインターレース印刷だけ
を行った場合は、図示しないが、不完全印刷領域の幅は
45/360インチとなることが分っている。従って、
本実施形態でも不完全印刷領域の幅が大幅に減ってお
り、ヘッドのはみ出し量は大幅に小さくて済む。
て印刷されないこと、及び、ラインの印刷されていく順
序が全画像領域にわたって一貫していること、という条
件も第1実施形態の場合と同様に満たされている。更
に、インターレース印刷を最大限優先している。結果と
して、インターレース印刷のみを使用した場合と同等の
高画質の印刷結果が得られる。
アレイを用いて360dpiの画像を印刷する場合の第
3実施形態を示す。ここでも、印刷開始直後のノズル位
置しか図示しないが、これを180度回転すれば印刷終
了直後のノズル位置となる。
2ドットピッチ(=2/360インチ)である。また、
最初と最後の副走査では、mがk+1=3ドットピッチ
(3/360インチ)となるような副走査距離が設定さ
れ、それ以外の副走査では、nが31ドットピッチ(=
31/360インチ)となるようなインターレース印刷
の副走査距離が設定される。
幅は2/360インチであり、これに対し同条件のイン
ターレース印刷のそれは30/360インチであること
が判っているので、やはりヘッドのはみ出し量は大幅に
小さくなる。
ら、高画質の印刷結果が得られる。
と同じノズルアレイを用いて解像度720dpiの画像
を印刷する場合の第4実施形態を示すものである。
31個、ノズルピッチk=4ドットピッチ(=4/72
0インチ)である。また、最初の2回と最後の2回の副
走査では、m=k−1=3ドットピッチ(3/720イ
ンチ)になるような副走査距離が設定され、それ以外の
副走査では、インターレース印刷による副走査距離n=
31ドットピッチ(=31/720インチ)が設定され
る。
幅は6/720インチであり、これに対し同条件のイン
ターレース印刷のそれは90/720インチであること
が分っているので、やはりヘッドのはみ出し量は大幅に
小さくなる。
ト方式のプリンタの一例における、プリントヘッドと用
紙との位置関係を示している。
走査方向(矢印Y)に配列されたN個のドット形成要素
(インクジェットノズル)51〜5nを有する。該ドット
形成要素51〜5nは、kドットの間隔で配列されてい
る。プリントヘッド13は、用紙Sに対して主走査方向
(矢印X)に移動しつつ、用紙Sのドット形成要素51
〜5nがカバーする短冊状の領域にドットのパターンを
印刷する。1回の主走査が終わると、用紙Sは、副走査
方向にmドット分の距離を単位として紙送りされ、また
主走査が行われる。その動作が必要な回数分だけ続けら
れた後、今度はnドット分の距離を単位として通常のイ
ンターレース印刷が行われる。そして、最後に再びmド
ット分の距離を単位とした副走査方向送りの動作が必要
な回数分だけ行われ、用紙Sの記録すべき領域のすべて
がカバーされる。
部のホストコンピュータ(以下、「ホスト」と略称す
る)と接続され、ホストから入力されるデータやコマン
ドに従って、プリントヘッド1の主走査のどの位置で記
録素子51〜5nのどれを駆動し、また、用紙の送り量を
何ドットにするか、等の動作を制御する。そのとき、ホ
ストにおいて印刷イメージのデータをプリンタに対して
与える形態、あるいはホストからの入力情報に基づいて
プリンタ内で行われる制御方法については、いくつかの
形態が考えられるが、本発明の本質に関係なく、しかも
公知の技術であるため、本明細書では格別の説明はしな
い。
紹介したが、それら以外にも本発明は種々の態様で実施
することができることは言うまでもない。例えば、上記
実施形態では、jが1の場合、つまりk±1の場合を例
に挙げて説明したが、jは1以外の整数の場合であって
も、k±jが、nと互いに素の関係になるn未満であれ
ば同様に本発明を適用できるものである。
りインターレース印刷を行う場合、印刷の開始時と終了
時に発生する不完全印刷領域の問題を解決でき、且つ、
用紙の印刷領域に対するヘッドのはみ出し量を極めて小
さくでき、更に、インターレース印刷と遜色ない高画質
を全画像領域にわたって維持することができる。
ノズルの位置を示す説明図。
ノズルの位置を示す説明図。
ュータの処理を示すフローチャート。
ノズルの位置を示す説明図。
ノズルの位置を示す説明図。
ノズルの位置を示す説明図。
ヘッドと用紙の位置関係を示す説明図。
ズルの位置を示す説明図。
断面図と印刷開始時の用紙の搬送状態を示す図。
途中での用紙の搬送状態を示す図。
終了時の用紙の搬送状態を示す図。
アレイの位置 P3L 最終回から2回前の主走査パスにおけるノズル
アレイの位置
Claims (4)
- 【請求項1】 副走査方向に並ぶN(整数)個のドット
形成要素を有するプリントヘッドと、前記プリントヘッ
ドによる用紙面の主走査を行いつつ前記ドット形成要素
を駆動して印刷を行う主走査制御手段と、前記主走査の
後に前記用紙面の副走査を行う副走査制御手段とを備
え、 前記プリントヘッドに並んだドット形成要素のピッチが
印刷解像度におけるドットピッチのk倍であって、この
kが、駆動されるドット形成要素数n(N以下の整数)
と互いに素の関係にある前記n以下の整数に選ばれてい
るとき、 前記副走査制御手段は、印刷の開始直後と終了直前のそ
れぞれ少なくとも1回以上の副走査を、前記ドットピッ
チのm(n未満でkと互いに素の関係にある整数)倍で
ある第1の副走査距離で行うとともに、他の回の副走査
を、前記ドットピッチのn倍である第2の副走査距離で
行うことを特徴とするシリアルプリンタの印刷方式。 - 【請求項2】 1以上で前記n未満の整数をjとすると
き、前記mが前記nと互いに素の関係にあり、且つk−
jまたはk+jのいずれか一方の値に選ばれていること
を特徴とする請求項1記載のシリアルプリンタの印刷方
式。 - 【請求項3】 前記mが、前記k−j及びk+jのう
ち、前記第2の副走査距離による副走査の際のラインの
印刷順序と同じ順序でラインが印刷できる方の値に選ば
れていることを特徴とする請求項2記載のシリアルプリ
ンタの印刷方式。 - 【請求項4】 前記主走査制御手段は、前記第2の副走
査距離による副走査を前又は後に伴う主走査では全ての
ドット形成要素を駆動し、他の主走査では、前記第2の
副走査距離による副走査を前又は後に伴う主走査によっ
ては印刷できないラインに対応するドット形成要素のみ
を駆動することを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
かの項記載のシリアルプリンタの印刷方式。
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