JPH097006A - タクシーメータ、タクシー用応答器、並びに、タクシー用運賃算出システム - Google Patents

タクシーメータ、タクシー用応答器、並びに、タクシー用運賃算出システム

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JPH097006A
JPH097006A JP15179495A JP15179495A JPH097006A JP H097006 A JPH097006 A JP H097006A JP 15179495 A JP15179495 A JP 15179495A JP 15179495 A JP15179495 A JP 15179495A JP H097006 A JPH097006 A JP H097006A
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JP
Japan
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tariff
state
taxi
vehicle
actual vehicle
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Application number
JP15179495A
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English (en)
Inventor
Masaya Sugita
昌弥 杉田
Yasushi Inoue
泰 井上
Hidenobu Korenaga
英伸 是永
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実車時の走行状態変化に伴うタリフ設定手段
の操作を忘れた場合に、運賃面での不利益の発生を減ら
せるタクシーメータを提供すること。 【構成】 タリフ設定手段100の操作によりタクシー
車両の実車中の走行状態に応じて設定されるタリフ状態
に従い、運賃算出手段119Aが、前記タクシー車両の
走行に伴い発生する走行パルス信号と、前記タクシー車
両の実車中の走行時間とを選択的に参照して前記タクシ
ー車両の実車時の運賃を算出するタクシーメータにおい
て、前記タクシー車両の実車中の走行状態の変化に伴い
外部から入力される状態変化信号A1に応じて、前記タ
リフ状態を変更設定するタリフ状態変更手段119Bを
備え、前記運賃算出手段119Aは、前記タリフ設定手
段100及び前記タリフ状態変更手段119Bにより設
定される前記タリフ状態に従って前記運賃を算出するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タクシー車両に搭載さ
れる運賃算出用のタクシーメータ、有料道路の通行料金
支払処理用の応答器、並びに、これらを連係させたタク
シー用運賃算出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、タクシーの運賃は、基本距離以内
の走行では基本料金とし、基本距離を越えると基本料金
にその後料金が加算され、その後、その後距離を走行す
る毎に、前記その後料金が順次加算される体系となって
いる。また、特に都市部等の時間距離併用制を採用して
いる地域では、渋滞や信号待ち等によりタクシーの走行
速度が所定の速度(例えば10km/h)以下となる
か、或は、停車すると、前記時間距離併用制が適用され
て、一定の時間(例えば2分)が経過する毎に、走行距
離に関係なくその後料金が加算される。
【0003】ところで、特に大都市やその周辺部等にお
いては、都心部を網羅する都市高速道路等の有料道路網
の発達に伴い、一般道路よりも近回りとなる場合には、
目的地までより早く到着するために有料道路を利用する
タクシーの乗客が増えている。しかし、近年、高速道路
等の有料道路においては、通過車両の急激な増加に伴っ
て自然渋滞や事故渋滞が頻発しており、そのような渋滞
の中でタクシーが有料道路を利用すると、タクシーの乗
客が、乗車料金とは別に通行料金を支払ったにも拘らず
渋滞により時間距離併用制の適用を受けて、実際の走行
距離に対応する料金よりも高い金額の運賃を支払うとい
う不利益を被るということとなってしまう。
【0004】そこで現在、特に、時間距離併用制の料金
体系が採用されている地域では、営業中における有料道
路の走行時に、タクシーメータのタリフをそれまでの賃
走タリフや割増タリフから支払タリフや高速タリフに切
り換えて、時間距離併用制が適用されないようにし、例
え渋滞が発生して低速走行や停車を余儀なくされても、
有料道路上では時間距離併用制による料金加算を発生さ
せず、乗客が不利益を被らないようにするという運用形
態を取っている。
【0005】しかし、この運用形態は、いわば緊急避難
的なもので、また、タクシーの乗車料金に関する問題は
一応克服できるものの、そもそもの問題である有料道路
の渋滞問題を根本的に解決するものではない。そこで、
最近では、車両に関わる各種団体やメーカが官民一体と
なって、有料道路における渋滞問題を解消するために、
料金所ゲートにおける通行料金や通行券等の受け渡しに
よる停車の必要性をなくすことができる料金収受方式の
導入を検討し始めている。
【0006】上述した料金収受方式とは、入口料金所や
出口料金所のゲートに質問器(インタロゲータ)を設置
すると共に、車両に応答器(トランスポンダ)を設置
し、ゲートの通過の際に質問器と応答器の間で無線によ
る交信を行うことで、料金収受処理を行うものである。
この料金収受処理を、質問器と応答器の間で送受信され
る信号の内容と共に簡単に説明する。
【0007】まず、ゲートのセンサが車両の通過を検出
すると、通過したゲートの質問器から無線で送出される
質問信号に応答して、通過車両の応答器が、入口ゲート
の質問器から受け取った入口情報、即ち、入口料金所情
報及び通過日時と、車両の記憶媒体に保持されている料
金体系上の車種の情報、そして、料金支払いがプリペイ
ド(先払い)かポストペイド(後払い)かの支払区分を
数値で表した支払区分情報を、前記記憶媒体が保持して
いる車両のIDと共に応答信号として質問器に無線で送
出する。これを受け取ると質問器は、これに接続されて
いる料金所ホストに前記応答信号を出力すると共に、料
金所ホストが生成する出口信号、即ち、出口料金所を数
値で表した出口料金所情報と通過日時、応答器からの前
記応答信号により受け取った入口信号や車種情報に従っ
て算出される通行料金、そして、前記支払区分情報から
なる出口情報を、応答器に無線で送出する。
【0008】この出口信号を受け取った応答器は、その
中の出口情報と、先に内部メモリに格納した入口情報と
を含む利用明細情報を生成し、前記内部メモリに格納す
ると共に、出口信号を無事に受け取り利用明細情報を格
納したことを示す確認信号を質問器に無線で送出し、こ
れを受け取った質問器が通信停止指令信号を応答器に無
線で送出し、この通信停止指令信号の受け取りにより、
応答器がアクティブ状態からスリープ状態に戻って、出
口ゲートでの全交信が終了する。
【0009】このような、ゲートの質問器と車両の応答
器との間で行う無線交信による料金収受処理によれば、
入口や出口の料金所ゲートで車両が停車せずに済むの
で、所謂、料金所渋滞の発生を防止することが可能とな
り、有料道路での渋滞発生を根本的に解消する方策とし
てだけでなく、料金所ゲートに配置する要員を削減する
方策としても大いに有用であると考えられる。
【0010】また、この方式によれば、質問器から質問
信号が送信されてから最後に通信停止命令信号が送信さ
れるまでの間を除くと、車両の応答器はスリープ状態と
なるため、応答器を利用しない間の無駄な電力消費を防
ぎ、バッテリの負担を軽減する点においても優れている
と言える。従って、今後、このような料金収受方式が確
立した際には、特に、タクシーやトラック等、初期段階
から比較的容易に、しかも、まとまった数で導入できる
営業用車両を皮切りに、応答器が広く普及し搭載される
ことが予想される。
【0011】ところが、最初に話をしたタクシーの時間
距離併用制に絡む運賃の問題は、有料道路の渋滞が10
0%なくならない限り完全に解消されることはなく、従
って、上述した、有料道路の走行時にタクシーメータの
タリフを支払タリフや高速タリフに切り換えるという運
用形態は、有料道路の新規料金収受方式が普及し始めた
後にも継続されると見るのが賢明である。このため、有
料道路への乗り降りの際に乗務員が現在行っている、タ
クシーメータのタリフ状態を賃走タリフや割増タリフか
ら支払タリフや高速タリフに切り換えるためのタリフボ
タンの操作は、有料道路の料金収受方式の変更に関係な
く今後も継続して行うこととなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、タクシーの
走行中、特に、有料道路への乗り降りの際には、乗務員
が前方に注意を傾けているため、タリフボタンの操作を
誤ってしまう可能性があり、また、通行券や通行料金の
受け渡しを行っている現状では、それに気を取られてタ
リフボタンの操作を忘れてしまう可能性もあり、いずれ
にしてもその結果、乗客及び運転手のとちらかに不利益
をもたらすような誤った運賃が算出される可能性があ
る。
【0013】本発明は前記事情に鑑み、且つ、上述した
ような、応答器を車両に搭載して有料道路における料金
収受を簡略化する新規方式の導入が検討されることに着
目してなされたもので、本発明の第1の目的は、特に、
時間距離併用制を採用している地域で用いるタクシーメ
ータにおいて、有料道路への乗り降りに伴う時間距離併
用制の中止、再開が適切に行われない場合等、タクシー
車両の実車時の走行状態の変化に伴うタリフ状態の変更
設定を、タリフ設定手段の操作忘れにより行わなかった
場合に、運賃の面で乗客や運転手が不利益を被ってしま
う事態の発生を減らすことができるタクシーメータを提
供することにある。
【0014】また、本発明の第2の目的は、車両に搭載
して有料道路の質問器と無線による通信を行いつつ通行
料金の支払処理を行う応答器において、有料道路への乗
り降りに伴う時間距離併用制の中止、再開等、タクシー
運賃の算出基準となるタリフ状態の変更を行うためにタ
リフボタンの操作を必要とするタクシーメータに対し、
その操作忘れ時にタリフボタン操作の代わりとなるよう
な情報を与えることができるタクシー用応答器を提供す
ることにある。
【0015】さらに、本発明の第3の目的は、時間距離
併用制を採用している地域のタクシー等、有料道路の乗
り降りに伴って運賃算出の基準となるタクシーメータの
タリフ状態を変更させるタクシー車両が、通行料金支払
処理用の情報信号を出力する質問器を配置した有料道路
を走行する際に、この有料道路への乗り降りに伴う時間
距離併用制の中止、再開等、タリフ状態を変更するため
のタリフボタンの操作を忘れた場合、正しい運賃が算出
されずそれによる不利益が発生するのを極力減らすこと
ができるタクシー用運賃算出システムをを提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため請求項1記載の本発明によるタクシーメータは、
図1(a)の基本構成図に示すように、タリフ設定手段
100の操作によりタクシー車両の実車中の走行状態に
応じて設定されるタリフ状態に従い、運賃算出手段11
9Aが、前記タクシー車両の走行に伴い発生する走行パ
ルス信号と、前記タクシー車両の実車中の走行時間とを
選択的に参照して前記タクシー車両の実車時の運賃を算
出するタクシーメータにおいて、前記タクシー車両の実
車中の走行状態の変化に伴い外部から入力される状態変
化信号A1に応じて、前記タリフ状態を変更設定するタ
リフ状態変更手段119Bを備え、前記運賃算出手段1
19Aは、前記タリフ設定手段100及び前記タリフ状
態変更手段119Bにより設定される前記タリフ状態に
従って前記運賃を算出することを特徴とする。
【0017】また、請求項2記載の本発明によるタクシ
ーメータは、前記タクシー車両の実車走行時間を計測す
る実車走行時間計測手段119Cと、該実車走行時間計
測手段119Cによる前記実車走行時間の計測を開始、
停止させる時間計測開始停止手段119Dとをさらに備
え、前記タリフ設定手段100の操作により、前記実車
走行時間計測手段119Cの行う前記実車走行時間の計
測が前記時間計測開始停止手段119Dにより開始、停
止され、前記タリフ状態変更手段119Bが、前記状態
変化信号A1の入力に応じて前記実車走行時間計測手段
119Cの行う前記実車走行時間の計測を前記時間計測
開始停止手段119Dにより開始、停止させるものとし
た。
【0018】さらに、請求項3記載の本発明によるタク
シーメータは、前記状態変化信号A1を基に、該状態変
化信号A1が示す前記タクシー車両の状態変化の内容を
判別する状態判別手段119Eと、該状態判別手段11
9Eの判別結果を基に、前記実車走行時間の計測を開始
させるか、或は、停止させるかを決定する開始停止決定
手段119Fとをさらに備え、該開始停止決定手段11
9Fの決定内容に応じて前記実車走行時間計測手段11
9Cの行う前記実車走行時間の計測が前記時間計測開始
停止手段119Dにより開始、或は、停止されるものと
した。
【0019】また、請求項4記載の本発明によるタクシ
ーメータは、前記状態変化信号A1が、前記タクシー車
両の有料道路への乗り降り時に入力され、前記タリフ状
態変更手段119Bが、前記状態変化信号A1の入力に
応じて、有料道路上の実車走行に対応するタリフと他の
タリフとの間でタリフ状態を変更するものとした。さら
に、請求項5記載の本発明によるタクシーメータは、前
記タリフ状態変更手段119Bによる前記タリフ状態の
変更設定後、所定時間が経過するまでの間、前記タリフ
設定手段100の操作によるタリフ状態の変更設定を禁
止するタリフ状態変更設定禁止手段119Gをさらに備
えるものとした。
【0020】また、前記第2の目的を達成するため請求
項6記載の本発明によるタクシー用応答器は、図1
(b)の基本構成図に示すように、タクシー車両に搭載
され、走路上に設置された質問器29に自車情報を無線
で送信すると共に、該自車情報の受信に応じて前記走路
側で生成される走路情報A3を前記質問器29から無線
で受信するタクシー用応答器であって、前記質問器29
からの前記走路情報A3をタクシーの運賃算出用情報と
して出力する走路情報出力手段79を備えることを特徴
とする。
【0021】さらに、請求項7記載の本発明によるタク
シー用応答器は、前記質問器29が、前記走路の入口箇
所及び出口箇所のうち少なくとも一方の走路箇所に設置
されており、前記走路情報A3が、前記質問器29が設
置された前記走路箇所を示す設置箇所情報A5を含んで
いるものとした。
【0022】また、前記第3の目的を達成するため請求
項8記載の本発明によるタクシー用運賃算出システム
は、図1(c)の基本構成図に示すように、有料道路上
に設置された質問器29からの走路情報A3を無線によ
り受信し、該走路情報A3を基に前記有料道路の通行料
金の支払処理を行う応答器70と、実車走行中に発生す
る走行パルスを基に実車走行距離を算出すると共に、実
車走行時間を計測し、これら実車走行距離及び実車走行
時間を基に、設定中のタリフ状態に従って実車時の運賃
を算出するタクシーメータ1とを備え、前記有料道路へ
の乗り降りの際に前記タクシーメータ1の高速タリフ操
作手段109の操作により、前記タリフ状態を前記有料
道路上の実車走行に対応するタリフと他のタリフとの間
で変更し、前記有料道路上の実車走行に対応するタリフ
状態においては、前記実車走行距離のみに基づいて前記
タクシーメータ1が実車時の運賃を算出するタクシー用
運賃算出システムにおいて、前記応答器70は、前記走
路情報A3を前記タクシーメータ1に出力する走路情報
出力手段79を有しており、前記タクシーメータ1は、
前記応答器70からの前記走路情報A3の入力に応じて
前記タリフ状態を、前記有料道路上の実車走行に対応す
るタリフと前記他のタリフとの間で変更するタリフ状態
変更手段119Bを有していることを特徴とする。
【0023】また、請求項9記載の本発明によるタクシ
ー用運賃算出システムは、前記タリフ状態変更手段11
9Bによる前記タリフ状態の変更後、所定時間が経過す
るまでの間、前記高速タリフ操作手段109の操作によ
るタリフ状態の変更を禁止するタリフ状態変更設定禁止
手段119Gをさらに備えるものとした。さらに、請求
項10記載の本発明によるタクシー用運賃算出システム
は、前記質問器29が、前記有料道路の入口箇所及び出
口箇所のうち少なくとも一方の有料道路箇所に設置され
ており、前記走路情報A3が、前記質問器29が設置さ
れた前記有料道路箇所を示す設置箇所情報A5を含んで
いるものとした。
【0024】
【作用】請求項1記載の本発明によるタクシーメータに
よれば、外部から入力される状態変化信号A1に応じて
タリフ状態変更手段119Bがタリフ状態を変更設定す
るため、タリフ設定手段100の操作によりタリフ状態
をタクシー車両の実車中の走行状態に応じたものに設定
し忘れたとしても、タクシー車両のタリフ状態が、タク
シー車両の実車中の走行状態の変化に伴ってその走行状
態に応じたものに変更設定されるようになる。従って、
運賃算出手段119Aがその時点でのタクシー車両のタ
リフ状態に従い、タクシー車両の走行に伴い発生する走
行パルス信号と、タクシー車両の実車中の走行時間とを
選択的に参照して実車時の運賃を算出するに当たり、正
しいタリフ状態の下で運賃を算出することが可能とな
る。
【0025】また、請求項2記載の本発明によるタクシ
ーメータによれば、実車走行時間計測手段119Cが行
うタクシー車両の実車走行時間の計測を、タリフ設定手
段100の操作や、タリフ状態変更手段119Bへの状
態変化信号A1の入力に応じて、時間計測開始停止手段
119Dが開始、停止させるので、例えば、時間距離併
用制を採用している地域で用いるタクシーメータにおい
て、有料道路への乗り降りに伴う時間距離併用制の中
止、再開、即ち、この時間距離併用制の適用運賃の算出
の基となるタクシー車両の実車走行時間の計測開始、停
止が適切に行われるようになる。
【0026】さらに、請求項3記載の本発明によるタク
シーメータによれば、状態判別手段119Eが状態変化
信号A1を基に判別した、この状態変化信号A1が示す
タクシー車両の状態変化の内容を基に、開始停止決定手
段119Fが、実車走行時間計測手段119Cによる実
車走行時間の計測を開始させるか、或は、停止させるか
を決定する。このため特に、状態変化信号A1がタクシ
ー車両の有料道路への乗り降り時に入力され、タリフ状
態変更手段119Bが状態変化信号A1の入力に応じ
て、有料道路上の実車走行に対応するタリフと他のタリ
フとの間でタリフ状態を変更するものとした場合、例え
ば、時間距離併用制を採用している地域で用いるタクシ
ーメータにおいて、有料道路への乗り降りに伴い、実車
走行時間の計測を停止させる有料道路の入口で、実車走
行時間の計測を開始してしまったり、有料道路の出口で
その逆のことを行ってしまうことが防止され、タクシー
車両の実車走行時間の計測開始、停止がより一層適切に
行われるようになる。
【0027】また、請求項4記載の本発明によるタクシ
ーメータによれば、タリフ状態変更手段119Bによる
前記タリフ状態の変更設定後、所定時間が経過するまで
の間、前記タリフ設定手段100の操作によるタリフ状
態の変更設定をタリフ状態変更設定禁止手段119Gが
禁止することで、タクシー車両の1回の状態変化に伴っ
て、タリフ設定手段100の操作によるタリフ状態の変
更設定と、タリフ状態変更手段119Bによる前記タリ
フ状態の変更設定とが重なって行われて、正規とは異な
るタリフ状態に変更設定されてしまうことが防止され
る。特に、請求項5記載の本発明によるタクシーメータ
のように、状態変化信号A1がタクシー車両の有料道路
への乗り降り時に入力され、タリフ状態変更手段119
Bが状態変化信号A1の入力に応じて、有料道路上の実
車走行に対応するタリフと他のタリフとの間でタリフ状
態を変更する構成とした場合、例えば、有料道路への乗
り降りの際に、有料道路上の実車走行に対応するタリフ
から他のタリフへ、或は、その逆へのタリフ状態の変更
のためのタリフ設定手段100の操作を忘れても、状態
変化信号A1の入力に伴いタリフ状態変更手段119B
が行うタリフ状態の変更により、これを補うことが可能
となる。
【0028】次に、請求項6記載の本発明によるタクシ
ー用応答器によれば、タクシー車両が走行する走路上に
設置された質問器29に自車情報を無線で送信した後、
これに対応して走路側で生成されて質問器29から無線
で送信される走路情報A3を受信し、この走路情報A3
を走路情報出力手段79が出力することで、有料道路等
の走路の実車走行中にその走路以外での実車走行中とは
異なる算出基準でタクシーの運賃を算出する場合、その
算出基準を変更するための情報として前記走路情報A3
を参照させることが可能となる。
【0029】また、請求項7記載の本発明によるタクシ
ー用応答器によれば、入口箇所と出口箇所のうち質問器
29が設置された少なくとも一方の走路箇所における運
賃の算出基準の変更を、この応答器から出力する走路情
報A3に依存させることができ、また、この走路情報A
3に、質問器29が設置された前記走路箇所を示す設置
箇所情報A5を含ませることで、運賃算出基準が他とは
異なる有料道路等の走路に乗ったのか、或は、その走路
から下りたのかを特定させ、それに応じた算出基準に変
更させることが可能となる。
【0030】続いて、請求項8記載の本発明によるタク
シー用運賃算出システムによれば、有料道路上に設置さ
れた質問器29からの走路情報A3を無線により受信し
た応答器70の走路情報出力手段79が、実車時の運賃
を算出するタクシーメータ1に走路情報A3を出力し、
このタクシーメータ1は、高速タリフ操作手段109の
操作と、走路情報A3の入力に伴うタリフ状態変更手段
119Bの作動により、タクシーメータ1のタリフ状態
を前記有料道路上の実車走行に対応するタリフと他のタ
リフとの間で変更するため、通常行われるべき高速タリ
フ操作手段109の操作が忘れられたとしても、タリフ
状態変更手段119Bによってタリフ状態の変更設定を
補って行わせることが可能となる。
【0031】尚、請求項9記載の本発明によるタクシー
用運賃算出システムによれば、請求項5記載の本発明に
よるタクシーメータと同様の作用効果が得られ、また、
請求項10記載の本発明によるタクシー用運賃算出シス
テムによれば、請求項7記載の本発明によるタクシー用
応答器と同様の作用効果が得られる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。まず、本発明の一実施例に係るタクシー用運賃算
出システムが搭載されるタクシー車両の内部構成につい
て、図2を参照して説明する。
【0033】図2中10で示す本実施例のタクシー車両
(以下、車両と略記する)のダッシュボード11には、
有料道路の通行料金支払処理を行う応答器70と、この
応答器70に接続された運賃算出用のタクシーメータ1
とが配設されており、本実施例では、これらタクシーメ
ータ1と応答器70により、タクシー用運賃算出システ
ムが構成されている。また、前記ダッシュボード11に
は、外付け料金表示装置3及び領収書発行器5がさらに
配設されている。
【0034】前記外付け料金表示装置3はタクシーメー
タ1及び応答器70にそれぞれ接続され、領収書発行器
5は前記外付け料金表示装置3に接続されている。前記
外付け料金表示装置3は、応答器70で支払処理された
通行料金等をタクシーメータ1の算出する運賃に加算
し、且つ、自身が有する付加料金制のタリフスイッチ操
作により別途設定される割引料金制等を適用した後の、
最終的に乗客から徴収する乗車料金を算出表示し、領収
書発行器5は、外付け料金表示装置3で算出した乗車料
金が記載された領収書を発行する。
【0035】前記応答器70は、その背面とダッシュボ
ード11にそれぞれ設けられたコネクタ75,13(図
4)を介して、ダッシュボード11に着脱可能に装着さ
れる。図3に示すように、前記応答器70の筐体71の
前面71a上部には、各種情報表示用の液晶ディスプレ
イ72が配設され、この液晶ディスプレイ72の下方の
前面71a箇所に、後述するICカード80の使用認証
用のカードIDを入力するためのテンキー73が配設さ
れている。また、前記筐体71の側面71bには、前記
ICカード80挿入用のカードスロット71cが形成さ
れている。
【0036】前記筐体71内には、図4にブロック図で
示すように、ICカード80への情報の読み書きを行う
リーダライタ76、無線送受信用の変復調回路77、電
源回路78、並びに、マイクロコンピュータ(以下、マ
イコンと略記する)79等が設けられている。このう
ち、前記変復調回路77は、ダッシュボード11上に固
設されたフラットストリップアンテナ(以下、フラット
アンテナと略記する)11aに、前記コネクタ75,1
3を介して電気的に接続され、前記マイコン79は、前
記ダッシュボード11内に固定して配設された不揮発性
メモリ(NVM)15と、前記タクシーメータ1及び外
付け料金表示装置3に、前記コネクタ75,13を介し
て電気的に接続される。
【0037】尚、前記NVM15には、車両10固有の
識別番号である自車IDと、有料道路の通行料金体系上
によるこの車両10の車種を示す車種情報とが保持され
ている。また、前記ICカード80には、銀行等を通じ
て通行料金支払用に予納してある現金の残額情報である
電子現金情報(先払い:プリペイドの場合)や、銀行口
座等からの自動引き落としにより後日精算できる通行料
金の残額情報である支払者情報(後払い:ポストペイド
の場合)、及び、これらに付随する前記カードID等
が、前もって書き込まれている。
【0038】前記応答器70のマイコン79は、コネク
タ75,13を介して応答器70をダッシュボード11
に装着した状態で、車両10のバッテリ17からコネク
タ13,75を介して供給される電力により作動し、ダ
ッシュボード11から応答器70を外した状態では、応
答器70内部の電源回路78からの供給電力により作動
する。尚、応答器70をダッシュボード11に装着した
状態で、前記電源回路78は車両10のバッテリ17か
らの供給電力により充電される。
【0039】以上のように構成されたマイコン79のC
PU79aは、図5に有料道路の入口や出口を構成する
料金所の斜視図で示すように、タクシー車両(以下、車
両と略記する)10が料金所のゲート20の隣り合う分
離帯23間のレーン21を通過してこれを車両検出器2
5が検出する毎に、例えば料金所事務所の室内等、ゲー
ト20の近傍箇所に設置された料金所ホストコンピュー
タ30からの指示により、レーン21の上方のルーフ2
7裏に吊り下げられた質問器29がアンテナ29aを介
して質問信号を無線で送信するのを皮切りに、質問器2
9との間で交信を行い、通行料金の収受処理を行う。
【0040】具体的には、車両10が入口料金所のゲー
ト20のレーン21を通過すると、図6(a)に入口料
金所における質問器29と応答器70間の通信シーケン
スの説明図で示すように、通過したレーン21上の質問
器29が、車両10の応答器70をスリープ状態からア
クティブ状態に移行させるための質問信号ASを、アン
テナ29aを介して応答器70に送信する。前記フラッ
トアンテナ11aを介して質問信号ASを受信した車両
10のCPU79aは、応答器70をアクティブ状態に
移行させた後、NVM15内の自車のIDを、ICカー
ド80内に書き込まれた前記カードIDと共に、フラッ
トアンテナ11aを介して質問器29に応答信号RS1
として送信する。
【0041】前記応答信号RS1を受信した質問器29
は、料金所ホスト30に前記応答信号RS1を出力する
と共に、料金所ホスト30が前記応答信号RS1中のカ
ードIDに対するブラックリストチェック等を行った上
で、この応答信号RS1を基に生成する入口信号IS、
即ち、入口料金所を数値で表した入口料金所情報と通過
日時からなる入口情報を、応答器70に送信する。この
入口信号ISを受信した応答器70のCPU79aは、
これを基に、その中の入口情報をICカード80に書き
込むと共に、書き込み処理が正常に済んだことを示す確
認信号AK1を質問器29に送信する。そして、前記確
認信号AK1を受信すると質問器29は、応答器70を
アクティブ状態からスリープ状態に移行させるための通
信停止指令信号STを応答器70に送信し、これを受信
したCPU79aが応答器70をスリープ状態に移行さ
せると、入口料金所での一連の交信動作が終了する。
【0042】次に、車両10が出口料金所のゲート20
のレーン21を通過すると、図6(b)に出口料金所に
おける質問器29と応答器70間の通信シーケンスの説
明図で示すように、通過したレーン21上の質問器29
が、車両10の応答器70をスリープ状態からアクティ
ブ状態に移行させるための質問信号ASを応答器70に
送信する。一方、前記質問信号ASを受信した車両10
のCPU79aは、応答器70をアクティブ状態に移行
させた後、前記入口情報、即ち、入口料金所情報及び通
過日時と、NVM15に保持されている車種情報、そし
て、支払いがプリペイド(先払い)かポストペイド(後
払い)かの支払区分を数値で表したICカード80内の
支払区分情報を、NVM15の自車のIDと共に応答信
号RS3として質問器29に送信する。
【0043】応答信号RS3を受信した質問器29は、
各料金所ホスト30に前記応答信号RS3を出力すると
共に、これを基に料金所ホスト30が生成する出口信号
OS、即ち、出口料金所を数値で表した出口料金所情報
と通過日時、応答器70からの前記応答信号RSにより
受け取った車種情報に従って算出される通行料金、そし
て、前記支払区分情報からなる出口情報を応答器70に
送信する。
【0044】そして、出口信号OSを受信した応答器7
0のCPU79aは、その中の出口情報と、先にICカ
ード80に書き込んだ入口情報とを含む利用明細情報を
生成し、ICカード80に書き込むと共に、出口信号I
Sを無事に受け取り利用明細情報を書き込んだことを示
す確認信号AK3を質問器29に送信する。確認信号A
K3を受信した質問器29は、応答器70をアクティブ
状態からスリープ状態に移行させるための通信停止指令
信号STを応答器70に送信し、これを受信したCPU
79aが応答器70をスリープ状態に移行させると、出
口料金所での一連の交信動作が終了する。
【0045】尚、入口料金所での交信時に質問器29か
ら応答器70に送信される前記入口信号IS、出口料金
所での交信時に応答器70から質問器29に送信される
前記応答信号RS3、及び、その後に質問器29から応
答器70に送信される前記出口信号OSの各信号フォー
マットを、図7(a)〜(c)にそれぞれ示す。
【0046】また、前記応答器70は、有料道路の本線
上の通過経路確認地点を通過する毎に、各通過経路確認
地点にそれぞれ配置された質問器29と同様の機器から
送信されるチェックバリア信号を受信する。このチェッ
クバリア信号は、前記通過経路確認地点を示すチェック
バリア情報を含んでおり、チェックバリア信号を受信し
た応答器70は、その中のチェックバリア情報をICカ
ード80に書き込み、出口料金所のゲート20を通過す
る際にこのチェックバリア情報を、前記応答信号RS3
中に含めて送信する。この応答信号RS3中のチェック
バリア情報は、出口料金所の料金所ホスト30が通行料
金を算出する際に、車両10の通行経路の確認や同一地
点の二重通行等の不正確認等のために参照される。
【0047】さらに、図示しないが、通行料金が通行区
間によらず定額である有料道路の料金所ゲートを車両1
0が通過する際には、そのゲートの質問器から送信され
る質問信号に応答して応答器70が、前記応答信号RS
1と同様の応答信号を質問器に送信し、これに呼応して
質問器が送信するオープンゲート信号を受信する。前記
オープンゲート信号は、前記出口信号OSの信号フォー
マットのうちの出口料金所情報を、車両10が通過した
料金所を数値で表した通過料金所情報に置き換えたオー
プンゲート情報を含んで構成されている。そして、オー
プンゲート信号を受信した応答器70は、その中のオー
プンゲート情報を、前記利用明細情報の代わりにICカ
ード80に書き込む。
【0048】尚、前記マイコン79は、変復調回路77
が受信、復調した質問器29からの前記入口信号IS、
出口信号OS、オープンゲート信号、並びに、チェック
バリア信号が入力される毎に、それら入口信号IS、出
口信号OS、オープンゲート信号、並びに、チェックバ
リア信号をタクシーメータ1に出力するように構成され
ている。即ち、本実施例では、前記マイコン79により
走路情報出力手段が構成されており、また、入口信号I
S、出口信号OS、オープンゲート信号、並びに、チェ
ックバリア信号が状態変化信号A1及び走路情報A3に
相当し、入口信号IS、出口信号OS、及び、オープン
ゲート信号中の入口料金所情報、出口料金所情報、及
び、通過料金所情報が設置箇所情報A5に相当してい
る。
【0049】次に、前記タクシーメータ1の構成につい
て、図8乃至図19を参照して説明する。図8に示すよ
うに、前記タクシーメータ1の前面101には、料金表
示部103と、タリフ状態設定用の空車タリフ、実車タ
リフ、高速タリフ、支払タリフ、並びに迎車タリフの5
つのボタン105〜113(タリフ設定手段100に相
当)と、指数表示用の累計ボタン115等が設けられて
おり、本実施例では、高速タリフボタン109が高速タ
リフ操作手段に相当している。
【0050】前記料金表示部103は、運賃が表示され
る主表示領域103aと、指数や迎車料金等が表示され
る副表示領域103bからなり、これら主副の各領域1
03a,103bに表示される料金や指数は、前記各タ
リフボタン105〜113や累計ボタン115の操作に
応じ、タクシーメータ1内部のE2 PROM117に格
納された料金制データに従って、該E2 PROM117
に接続したマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略
記する)119(図9)により計算される。また、前記
高速タリフボタン109の操作等により高速タリフ状態
となった場合は、料金表示部103の上方の前面101
箇所のタリフ表示部116に「高速」の文字が発光表示
される。
【0051】次に、前記マイコン119のハードウェア
構成について、図9のブロック図を参照して説明する。
前記マイコン119は、CPU(Central Processing U
nit 、中央処理装置)119aと、RAM(Random Acc
ess Memory)119bと、ROM(Read-OnlyMemory)
119cとで構成されており、前記タクシーメータ1の
内部に設けられている。
【0052】前記CPU119aには、前記各タリフボ
タン105〜113と、累計ボタン115と、E2 PR
OM117と、料金表示部103の主副の各表示領域1
03a,103bのドライバ103c,103dと、現
在日時を管理する時計装置123と、ブザー125のド
ライバ125aと、走行に応じて走行パルスを発生する
走行センサ3と、前記応答器70及び外付け料金表示装
置3がそれぞれ接続されている。前記時計装置123
は、例えばタコグラフ等の外部装置から現在時刻を読み
込んで、自身が管理する現在時刻をこの読み込んだ現在
時刻に設定する機能を有している。前記ブザー125
は、タクシーメータ1のタリフ状態が賃走タリフや割増
タリフから高速タリフに、或は、その逆に変わる毎に、
その旨を報知するために鳴動する。
【0053】前記RAM119bは、図10にメモリエ
リアマップで示すように、各種データ記憶用のデータエ
リア及び各種処理作業に用いるワークエリアを有し、ワ
ークエリアには、演算、指数データバッファ、運賃バッ
ファ、実車フラグ、その後フラグ、割増フラグ、高速フ
ラグ、支払フラグ、キャンセルタイマフラグ、低速タイ
マフラグ、走行パルスカウンタ、キャンセルタイマ、並
びに、低速タイマの各エリア等が設けられている。
【0054】前記ROM119cには、CPU119a
に各種処理動作を行わせるための制御プログラムが格納
されている。前記E2 PROM117には、運賃の算出
基準となる基本料金、その後料金、深夜早朝割増率(本
実施例では3割増)、基本走行距離、その後走行距離、
並びに、迎車料金等の料金制のデータが格納されてい
る。
【0055】そして、前記マイコン119は、タリフ状
態が空車タリフから賃走タリフ又は3割増タリフに移行
した際に、前記システムデータを外付け料金表示装置3
に出力し、また、それ以外の時点でも、外付け料金表示
装置3からの要求に応えて前記システムデータを適宜出
力する。図11は、前記走行パルスを基にCPU119
aが算出する各種指数データを含む、マイコン119が
出力可能なシステムデータの項目を示す説明図である。
【0056】尚、図11中項目番号1のタクシーメータ
1が搭載されたタクシーの車両コード、前記項目番号2
は基本料金及びその後料金を合計してCPU119aが
算出し主表示領域103aに表示する運賃のデータをそ
れぞれ示し、項目番号3〜10が指数データである。こ
の指数データは累計値であり、詳しくは、直前の営業走
行においてタリフ状態が営業タリフから空車タリフに変
わった時点)までの累計値である。
【0057】次に、前記ROM119cに格納された制
御プログラムに従いCPU119aが行う処理を、図1
2乃至図18のフローチャートを参照して説明する。ス
タンバイ状態のタクシーメータ1の電源が入り、マイコ
ン119が起動してプログラムがスタートすると、図1
2のゼネラルフローチャートに示すように、CPU11
9aは、初期設定を行う(ステップS1)。
【0058】前記初期設定では、RAM119bの実車
フラグ、その後フラグ、割増フラグ、高速フラグ、支払
フラグ、キャンセルタイマフラグ、並びに、低速タイマ
フラグの各エリアのフラグFa,Fb,Fc,Fd,F
e,Fg,Fhをそれぞれ「0」に設定する。これと共
に、初期設定では、RAM119bの運賃バッファエリ
アの格納値Mと、走行パルスカウンタのカウント値C
と、キャンセルタイマ及び低速タイマの各エリアのカウ
ント時間Ta,Tbとをそれぞれゼロリセットする。
【0059】尚、前記実車フラグエリアのフラグFa
は、実車(賃走タリフ、3割増タリフ、並びに、支払タ
リフ)の状態では「1」となり、その他の状態では
「0」となるものである。また、前記その後フラグエリ
アのフラグFbは、タクシーメータ1で算出される運賃
が基本料金である間は「0」となり、前記運賃が、基本
料金に1回でもその後料金を加算した額になると「1」
となるものである。さらに、前記割増フラグエリアのフ
ラグFcは、時計装置123が管理している現在時刻
が、E2 PROM117に格納されている料金制データ
で規定された割増タリフの時間帯である時に「1」とな
り、そうでなく賃走タリフの時間帯である時に「0」と
なるものである。
【0060】また、前記高速フラグエリアのフラグFd
は、賃走タリフ又は3割増タリフであり、且つ、高速タ
リフである状態では「1」となり、その他の状態では
「0」となるものである。さらに、前記支払フラグエリ
アのフラグFeは、賃走タリフ又は3割増タリフであ
り、且つ、支払タリフである状態では「1」となり、そ
の他の状態では「0」となるものである。
【0061】また、前記キャンセルタイマフラグエリア
のフラグFgは、キャンセルタイマによるタイムカウン
トを行っている間は「1」となり、行っていない間は
「0」となるものである。さらに、前記低速タイマフラ
グエリアのフラグFhは、低速タイマによるタイムカウ
ントを行っている間は「1」となり、行っていない間は
「0」となるものである。
【0062】上述したステップS1の初期設定が済んだ
ならば、タコグラフ等の外部装置から時計装置123へ
の現在時刻の読み込みを行い(ステップS2)、次に、
イグニッションキー(図示せず)の操作によりアクセサ
リスイッチ(図示せず)が投入されたか否かを確認する
(ステップS3)。アクセサリスイッチが投入されてい
ない場合は(ステップS3でN)、投入されるまでステ
ップS3をリピートし、投入された場合は(ステップS
3でY)、料金表示部103を運賃の表示状態とする表
示・ポート初期設定を行った後(ステップS4)、時間
帯設定処理(ステップS5)、ゲート信号判別処理(ス
テップS6)、並びに、運賃算出処理(ステップS7)
を繰り返し交互に行う。
【0063】前記ステップS5の時間帯設定処理では、
図13のサブルーチンに示すように、まず、時計装置1
23が管理している現在時刻が、E2 PROM117に
格納されている料金制データで規定された割増タリフの
時間帯であるか否かを確認する(ステップS501)。
現在時刻が割増タリフの時間帯でない場合は(ステップ
S501でN)、割増フラグエリアのフラグFcを
「0」に設定した後(ステップS503)、メインルー
チンにリターンし、割増タリフの時間帯である場合は、
前記フラグFcを「1」に設定した後(ステップS50
5)、メインルーチンにリターンする。
【0064】前記ステップS6のゲート信号判別処理で
は、図14のサブルーチンに示すように、実車フラグエ
リアのフラグFaが「0」であるか否かを確認し(ステ
ップS601)、「0」である場合は(ステップS60
1でY)、メインルーチンにリターンし、「0」でない
場合は(ステップS601でN)、質問器29からの信
号入力があるか否かを確認する(ステップS603)。
質問器29からの信号入力がない場合は(ステップS6
03でN)、キャンセルタイマフラグエリアのフラグF
gが「0」であるか否かを確認し(ステップS60
5)、「0」である場合は(ステップS605でY)、
メインルーチンにリターンし、「0」でない場合は(ス
テップS605でN)、キャンセルタイマのカウント時
間Taが所定のタイムアップ時間T1に達したか否かを
確認する(ステップS607)。
【0065】カウント時間Taが所定のタイムアップ時
間T1に達していない場合は(ステップS607で
N)、メインルーチンにリターンし、タイムアップ時間
T1に達している場合は(ステップS607でY)、キ
ャンセルタイマのタイムカウントを停止させ(ステップ
S609)、さらに、キャンセルタイマフラグエリアの
フラグFgを「0」に設定した後(ステップS61
1)、メインルーチンにリターンする。
【0066】ステップS603において、質問器29か
らの信号入力がある場合(Y)に進むステップS613
では、入力された信号中に入口料金所情報があるか否か
に基づいて、その信号が入口信号であるか否かを確認
し、入口信号である場合は(ステップS613でY)、
高速フラグエリアのフラグFdが「0」であるか否かを
確認する(ステップS615)。高速フラグエリアのフ
ラグFdが「0」でない場合は(ステップS615で
N)、メインルーチンにリターンし、「0」である場合
は(ステップS615でY)、フラグFdを「1」に設
定し(ステップS617)、タリフ表示部116に「高
速」の文字を発光表示させた後(ステップS618)、
ステップS625に進む。
【0067】また、ステップS613において、入力さ
れた信号が入口信号でない場合は(N)、入力された信
号中に出口料金所情報があるか否かに基づいて、入力さ
れた信号が出口信号であるか否かを確認し(ステップS
619)、出口信号である場合は(ステップS619で
Y)、高速フラグエリアのフラグFdが「0」であるか
否かを確認する(ステップS621)。高速フラグエリ
アのフラグFdが「0」でない場合は(ステップS62
1でN)、メインルーチンにリターンし、「0」である
場合は(ステップS621でY)、フラグFdを「0」
に設定し、タリフ表示部116の「高速」の文字の発光
表示を消去した後(ステップS624)、ステップS6
25に進む。
【0068】ステップS618において、タリフ表示部
116に「高速」の文字を発光表示させた後と、ステッ
プS623において、タリフ表示部116の「高速」の
文字の発光表示を消去した後に進むステップS625で
は、警報ブザー125を所定時間長に亘って鳴動させ、
次に、キャンセルタイマのカウント時間Taをゼロリセ
ットして(ステップS627)、キャンセルタイマのタ
イムカウントを開始し(ステップS629)、キャンセ
ルタイマフラグエリアのフラグFgを「1」に設定した
後(ステップS631)メインルーチンに戻る。
【0069】一方、ステップS619において、入力さ
れた信号が出口信号でない場合は(N)、入力された信
号中に通過料金所情報があるか否かに基づいて、入力さ
れた信号がオープンゲート信号であるか否かを確認し
(ステップS633)、オープンゲート信号でない場合
は(ステップS633でN)、メインルーチンに戻る。
また、入力された信号がオープンゲート信号である場合
は(ステップS633でY)、高速フラグエリアのフラ
グFdが「0」であるか否かを確認し(ステップS63
5)、「0」である場合は(ステップS635でY)、
フラグFdを「1」に設定し(ステップS637)、タ
リフ表示部116に「高速」の文字を発光表示させた後
(ステップS638)、ステップS641に進み、
「0」でない場合は(ステップS635でN)、フラグ
Fdを「0」に設定し(ステップS639)、タリフ表
示部116の「高速」の文字の発光表示を消去した後
(ステップS640)、ステップS641に進む。ステ
ップS641では、警報ブザー125を所定時間長に亘
って鳴動させ、その後、メインルーチンにリターンす
る。
【0070】続いて、前記ステップS7の運賃算出処理
について、図15乃至図19のサブルーチンを参照して
説明する。前記運賃算出処理では、図15に示すよう
に、まず、実車フラグエリアのフラグFaが「0」であ
るか否かを確認し(ステップS701)、「0」でない
場合は(ステップS701でN)、後述するステップS
727に進み、「0」である場合は(ステップS701
でY)、料金表示部103の主表示領域103aに運賃
「0」円を表示させる空車処理を行い(ステップS70
3)、次に、累計ボタン115が操作されたか否かを確
認する(ステップS705)。
【0071】累計ボタン115が操作されていない場合
は(ステップS705でN)、後述するステップS71
1に進み、操作された場合は(ステップS705で
Y)、その後の累計ボタン115の操作回数に応じて、
RAM119bの指数データバッファエリアに格納され
ている指数データのうち切り換えつつ料金表示部103
の副表示領域103bに表示する、既知の指数データ表
示処理を行い(ステップS707)、続いて、指数デー
タの表示が終了したか否かを確認する(ステップS70
9)。指数データの表示が済んでいない場合は(ステッ
プS709でN)、ステップS707にリターンし、済
んでいる場合は(ステップS709でY)、ステップS
711に進む。
【0072】ステップS705において、累計ボタン1
15が操作されていない場合(N)と、ステップS70
9において、指数データの表示が済んでいる場合(Y)
に進むステップS711では、迎車タリフボタン113
が操作されたか否かを確認する。そして、迎車タリフボ
タン113が操作されていない場合は(ステップS71
1でN)、後述するステップS719に進み、操作され
た場合は(ステップS711でY)、E2 PROM11
7に格納されている料金制データで規定された迎車料金
を、料金表示部103の副表示領域103bに表示し
(ステップS713)、次に、空車タリフボタン105
が操作されたか否かを確認する(ステップS715)。
【0073】空車タリフボタン105が操作されていな
い場合は(ステップS715でN)、ステップS711
にリターンし、空車タリフボタン105が操作された場
合は(ステップS715でY)、料金表示部103の副
表示領域103bの迎車料金表示をクリアした後(ステ
ップS717)、ステップS719に進む。
【0074】ステップS711において、迎車タリフボ
タン113が操作されていない場合(N)と、ステップ
S717において、料金表示部103の副表示領域10
3bの迎車料金表示をクリアした後に進むステップS7
19では、実車タリフボタン107が操作されたか否か
を確認する。実車タリフボタン107が操作されていな
い場合は(ステップS719でN)、ステップS703
にリターンし、操作された場合は(ステップS719で
Y)、実車フラグエリアのフラグFaを「1」に設定し
た後(ステップS721)、ステップS723に進む。
ステップS723では、料金表示部103の主表示領域
103aに、E2 PROM117に格納されている料金
制データで規定された基本料金を運賃として表示し、続
いて、運賃バッファエリアの格納値Mを、主表示領域1
03aに表示した運賃Rに更新した後(ステップS72
5)、後述するステップS727に進む。
【0075】ステップS701において、実車フラグエ
リアのフラグFaが「0」でない場合(N)と、ステッ
プS725において、運賃バッファエリアの格納値Mを
主表示領域103aに表示した運賃Rに更新した後に進
むステップS727では、図16に示すように、キャン
セルタイマフラグエリアのフラグFgが「0」であるか
否かを確認する。キャンセルタイマフラグエリアのフラ
グFgが「0」でない場合は(ステップS727で
N)、後述するステップS737に進み、「0」である
場合は(ステップS727でY)、高速タリフボタン1
09が操作されているか否かを確認する(ステップS7
29)。
【0076】高速タリフボタン109が操作されていな
い場合は(ステップS729でN)、ステップS737
に進み、操作されている場合は(ステップS729で
Y)、高速フラグエリアのフラグFdが「0」であるか
否かを確認する(ステップS731)。高速フラグエリ
アのフラグFdが「0」でない場合は(ステップS73
1でN)、フラグFdを「0」に設定し(ステップS7
33)、タリフ表示部116の「高速」の文字の発光表
示を消去した後(ステップS734)、ステップS73
7に進み、「0」である場合は(ステップS731で
Y)、フラグFdを「1」に設定し(ステップS73
5)、タリフ表示部116に「高速」の文字を発光表示
させた後(ステップS736)、ステップS737に進
む。
【0077】ステップS727において、キャンセルタ
イマフラグエリアのフラグFgが「0」でない場合
(N)と、ステップS729において、高速タリフボタ
ン109が操作されていない場合(N)と、ステップS
734において、タリフ表示部116の「高速」の文字
の発光表示を消去した後と、ステップS736におい
て、タリフ表示部116に「高速」の文字を発光表示さ
せた後に進むステップS737では、支払タリフボタン
111が操作されているか否かを確認する。
【0078】支払タリフボタン111が操作されていな
い場合は(ステップS737でN)、ステップS745
に進み、操作されている場合は(ステップS737で
Y)、支払フラグエリアのフラグFeを「1」に設定し
た後(ステップS739)、高速フラグエリアのフラグ
Fdが「0」であるか否かを確認する(ステップS74
1)。高速フラグエリアのフラグFdが「0」である場
合は(ステップS741でY)、ステップS745に進
み、「0」でない場合は(ステップS741でN)、フ
ラグFdを「0」に設定した後(ステップS743)、
ステップS745に進む。
【0079】ステップS737において、支払タリフボ
タン111が操作されていない場合(N)と、ステップ
S741において、高速フラグエリアのフラグFdが
「0」である場合(Y)と、ステップS743におい
て、高速フラグエリアのフラグFdを「0」に設定した
後に進むステップS745では、走行センサ3からの走
行パルスを検出したか否かを確認する。走行パルスを検
出した場合は(ステップS745でY)、後述するステ
ップS787に進み、検出しない場合は(ステップS7
45でN)、高速フラグエリアのフラグFdが「0」で
あるか否かを確認する(ステップS747)。
【0080】高速フラグエリアのフラグFdが「0」で
ない場合は(ステップS747でN)、ステップS74
5にリターンし、「0」である場合は(ステップS74
7でY)、支払フラグエリアのフラグFeが「0」であ
るか否かを確認する(ステップS749)。支払フラグ
エリアのフラグFeが「0」でない場合は(ステップS
749でN)、空車タリフボタン105が操作されたか
否かを確認し(ステップS751)、操作されていない
場合は(ステップS751でN)、ステップS745に
リターンし、操作された場合は(ステップS751で
Y)、後述するステップS815に進む。また、ステッ
プS749において、支払フラグエリアのフラグFeが
「0」である場合(Y)は、低速タイマフラグエリアの
フラグFhが「0」であるか否かを確認する(ステップ
S753)。
【0081】低速タイマフラグエリアのフラグFhが
「0」でない場合は(ステップS753でN)、後述す
るステップS761に進み、「0」である場合は(ステ
ップSR753でY)、低速タイマエリアのカウント時
間Tbをゼロリセットし(ステップS755)、低速タ
イマエリアのタイムカウントを開始して(ステップS7
57)、低速タイマフラグエリアのフラグFhを「1」
に設定した後(ステップS759)、ステップS761
に進む。
【0082】ステップS753において、低速タイマフ
ラグエリアのフラグFhが「0」でない場合(N)と、
ステップS759において、低速タイマフラグエリアの
フラグFhを「1」に設定した後に進むステップS76
1では、図17に示すように、低速タイマエリアのカウ
ント時間Tbが所定のタイムアップ時間T2に達したか
否かを確認する。
【0083】カウント時間Tbが所定のタイムアップ時
間T2に達している場合は(ステップS761でY)、
後述するステップS785に進み、タイムアップ時間T
2に達していない場合は(ステップS761でN)、高
速タリフボタン109が操作されたか否かを確認する
(ステップS763)。高速タリフボタン109が操作
された場合は(ステップS763でY)、高速フラグエ
リアのフラグFdを「1」に設定し(ステップS76
5)、タリフ表示部116に「高速」の文字を発光表示
させた後(ステップS766)、後述するステップS7
71に進み、操作されていない場合は(ステップS76
3でN)、支払タリフボタン111が操作されたか否か
を確認する(ステップS767)。
【0084】支払タリフボタン111が操作されている
場合は(ステップS767でY)、支払フラグエリアの
フラグFeを「1」に設定した後(ステップS76
9)、ステップS771に進む。ステップS766にお
いて、タリフ表示部116に「高速」の文字を発光表示
させた後と、ステップS769において、支払フラグエ
リアのフラグFeを「1」に設定した後に進むステップ
S771では、低速タイマエリアのタイムカウントを停
止し、低速タイマフラグエリアのフラグFhを「0」に
設定した後(ステップS773)、ステップS745に
リターンする 。
【0085】また、ステップS767において、支払タ
リフボタン111が操作されていない場合は(N)、実
車タリフボタン107が操作されているか否かを確認し
(ステップS775)、操作されている場合は(ステッ
プS775でY)、割増フラグエリアのフラグFcが
「0」であるか否かを確認する(ステップS777)。
割増フラグエリアのフラグFcが「0」でない場合は
(ステップS777でN)、フラグFcを「0」に設定
した後(ステップS779)、ステップS785に進
み、「0」である場合は(ステップS777でY)、フ
ラグFcを「1」に設定した後(ステップS781)、
ステップS785に進む。
【0086】一方、ステップS775において、実車タ
リフボタン107が操作されていない場合は(N)、走
行センサ3からの走行パルスを検出したか否かを確認す
る(ステップS783)。走行パルスを検出しない場合
は(ステップS783でN)、ステップS761にリタ
ーンし、検出した場合は(ステップS783でY)、ス
テップS785に進む。
【0087】ステップS761において、カウント時間
Tbが所定のタイムアップ時間T2に達している場合
(Y)と、ステップS779及びステップS781で割
増フラグエリアのフラグFcを「0」、「1」にそれぞ
れ設定した後と、ステップS783において、走行セン
サ3からの走行パルスを検出した場合(Y)に進むステ
ップS785では、低速タイマエリアのタイムカウント
を停止し、次に、ステップS787に進む。ステップS
747において、走行センサ3からの走行パルスを検出
した場合(Y)と、ステップS785において、低速タ
イマエリアのタイムカウントを停止した後に進むステッ
プS787では、走行パルスカウンタのカウント値Cを
「1」インクリメントし、次に、高速フラグエリアのフ
ラグFdが「0」であるか否かを確認する(ステップS
789)。
【0088】高速フラグエリアのフラグFdが「0」で
ない場合は(ステップS787でN)、後述するステッ
プS807に進み、「0」である場合は(ステップS7
31でY)、その後フラグエリアのフラグFbが「0」
であるか否かを確認する(ステップS791)。その後
フラグエリアのフラグFbが「0」である場合は(ステ
ップS791でY)、走行パルスカウンタのカウント値
Cが基本走行距離分に相当する走行パルス数Xに達した
か否かを確認する(ステップS793)。走行パルスカ
ウンタのカウント値Cが走行パルス数Xに達していない
場合は(ステップS793でN)、メインルーチンにリ
ターンし、走行パルス数Xに達した場合は(ステップS
793でY)、フラグFbを「1」に設定した後(ステ
ップS795)、後述するステップS799に進む。
【0089】また、ステップS791において、その後
フラグエリアのフラグFbが「0」でない場合は
(N)、走行パルスカウンタのカウント値Cがその後走
行距離分に相当する走行パルス数Yに達したか否かを確
認する(ステップS797)。走行パルスカウンタのカ
ウント値Cが走行パルス数Yに達していない場合は(ス
テップS797でN)、メインルーチンにリターンし、
走行パルス数Yに達した場合は(ステップS797で
Y)、ステップS799に進む。
【0090】ステップS795において、その後フラグ
エリアのフラグFbを「0」に設定した後と、ステップ
S797において、走行パルスカウンタのカウント値C
が走行パルス数Yに達した場合(Y)に進むステップS
799では、演算エリアにおいて、運賃バッファエリア
の格納値Mに、E2 PROM117に格納されている料
金制データで規定されたその後料金Pを加算して新たな
運賃Sを算出する。そして、主表示領域103aの表示
料金を、ステップS141で算出した新たな運賃Sに更
新し(ステップS801)、運賃バッファエリアの格納
値MをステップS799で算出した運賃Sに更新して
(ステップS803)、走行パルスカウンタエリアのカ
ウント値Cをゼロリセットした後(ステップS80
5)、メインルーチンにリターンする。
【0091】また、ステップS787において、高速フ
ラグエリアのフラグFdが「0」でない場合(N)に進
むステップS807では、図18に示すように、その後
フラグエリアのフラグFbが「0」であるか否かを確認
し、フラグFbが「0」である場合は(ステップS80
7でY)、走行パルスカウンタのカウント値Cを3割増
したカウント値が基本走行距離分に相当する走行パルス
数Xに達したか否か、即ち、前記カウント値Cが走行パ
ルス数X/1.3に達したか否かを確認する(ステップ
S809)。走行パルスカウンタのカウント値Cが走行
パルス数X/1.3に達していない場合は(ステップS
809でN)、メインルーチンにリターンし、走行パル
ス数X/1.3に達した場合は(ステップS809で
Y)、フラグFbを「1」に設定した後(ステップS8
11)、ステップS799にリターンする。
【0092】また、ステップS807において、その後
フラグエリアのフラグFbが「0」でない場合は
(N)、走行パルスカウンタのカウント値Cを3割増し
たカウント値がその後走行距離分に相当する走行パルス
数Yに達したか否か、即ち、前記カウント値Cが走行パ
ルス数Y/1.3に達したか否かを確認する(ステップ
S813)。走行パルスカウンタのカウント値Cが走行
パルス数Y/1.3に達していない場合は(ステップS
813でN)、メインルーチンにリターンし、走行パル
ス数Y/1.3に達した場合は(ステップS813で
Y)、ステップS799にリターンする。
【0093】さらに、ステップS773において、低速
タイマフラグエリアのフラグFhを「0」に設定した後
に進むステップS815では、図19に示すように、料
金表示部103の主及び副の両表示領域103a,10
3bの全表示をクリアする。次に、今回の営業中に関す
る、先に述べたシステムデータ中の項目番号3〜10の
指数からなる指数データを生成し(ステップS81
7)、生成した指数データを、指数データバッファエリ
アに格納された各指数データに加算することで、この指
数データエリアの指数データを更新する(ステップS8
19)。そして、実車フラグ、その後フラグ、高速フラ
グ、支払フラグ、キャンセルタイマフラグ、並びに、低
速タイマフラグの各エリアのフラグFa,Fb,Fd,
Fe,Fg,Fhをそれぞれ「0」に設定すると共に、
運賃バッファエリアの格納値Mと、走行パルスカウンタ
のカウント値Cと、キャンセルタイマ及び低速タイマの
各エリアのカウント時間Ta,Tbとをそれぞれゼロリ
セットした後(ステップS821)、メインルーチンに
リターンする。
【0094】以上の説明からも明らかなように、本実施
例では、請求項中の運賃算出手段119Aが図15のフ
ローチャートにおけるステップS723と、図17のフ
ローチャートにおけるステップS799及びステップS
803で構成され、タリフ状態変更手段119Bが図1
4のフローチャートにおけるステップS617、ステッ
プS623、ステップS637、並びに、ステップS6
39と、図16のフローチャートにおけるステップS7
33及びステップS735と、図17中のステップS7
65で構成されている。また、本実施例では、請求項中
の実車走行時間計測手段119Cが図17中のステップ
S761で構成され、時間計測開始停止手段119Dが
図16のフローチャートにおけるステップS757と、
図17中のステップS785で構成されている。
【0095】さらに、本実施例では、請求項中の状態判
別手段119Eが図14中のステップS603、ステッ
プS613、ステップS615、ステップS619、ス
テップS621、ステップS633、及び、ステップS
635で構成され、開始停止決定手段が図16中のステ
ップS753で構成され、タリフ状態変更設定禁止手段
119Gが図14中のステップS605乃至ステップS
611、ステップS627乃至ステップS631と、図
16中のステップS727で構成されている。
【0096】次に、上述した構成による本実施例のタク
シー用運賃算出システムの動作(作用)について説明す
る。まず、有料道路以外の一般道路を走行中におけるタ
クシーメータ1の動作について説明する。空車タリフの
状態で累計ボタン115を操作すると、料金表示部10
3の副表示領域103bに、指数データエリアに格納さ
れた指数データ中のうち、累計ボタン115の操作回数
に対応するシステムデータ中の項目番号3〜10の指数
が表示される。尚、最後に累計ボタン115を操作した
後、所定時間(例えば15秒)が経過すると、副表示領
域103bの指数表示が自動的にクリア、即ち、消去さ
れる。
【0097】次に、迎車タリフボタン113が操作され
ると、料金表示部103の副表示領域103bに迎車料
金が表示され、その後、実車タリフボタン107が操作
される前に、空車タリフボタン105が操作されると、
副表示領域103bの迎車料金の表示がクリア、即ち、
消去される。また、実車タリフボタン107が操作され
ると、料金表示部103の主表示領域103aに基本料
金が運賃として表示され、この時、副表示領域103b
に迎車料金が前もって表示されていた場合には、その迎
車料金が副表示領域103bにそのまま継続して表示さ
れる。
【0098】そして、空車タリフ及び迎車タリフのどち
らかのタリフ状態で賃走タリフボタン107が操作され
ると、その時点で時計装置123が管理している現在時
刻が確認され、この現在時刻がE2 PROM117に格
納されている料金制データで規定された割増タリフの時
間帯でない場合は賃走タリフに設定され、割増タリフの
時間帯である場合は割増タリフに設定される。尚、賃走
タリフ及び割増タリフによる実車走行中に賃走タリフボ
タン107が操作されると、それに応じてタリフ状態が
割増タリフから賃走タリフに、或は、賃走タリフから割
増タリフに切り換わる。また、この他に、時計装置12
3が管理している現在時刻がE2 PROM117の割増
タリフの時間帯の内から外に、或は、外から内に移行す
ると、賃走タリフボタン107を操作しなくても、タリ
フ状態が割増タリフから賃走タリフに、或は、賃走タリ
フから割増タリフに自動的に切り換わる。
【0099】次に、有料道路を通行する際の動作につい
て説明する。まず、入口と出口の両料金所のゲート20
にそれぞれ質問器29が設置されているクローズゲート
式の有料道路を通行する場合、車両10が入口料金所の
ゲート20のレーン21を通過するのを車両検出器25
が検出すると、料金所ホストコンピュータ30からの指
令により、質問器29から質問信号ASが送信される。
そして、この質問信号ASを車両10の応答器70が受
信すると、その後、応答信号RS1、入口信号IS、確
認信号AK1、並びに、通信停止指令信号STが、質問
器29と応答器70との間で無線によってやり取りさ
れ、このうち、質問器29から送信される入口信号IS
が、応答器70の変復調回路77で復調された後、マイ
コン79からタクシーメータ1のマイコン119と外付
け料金表示装置3に出力される。
【0100】この入口信号ISが入力される前に、タク
シーメータ1の高速タリフボタン109が操作される
と、その操作に呼応して、タクシーメータ1のタリフ状
態の切り換えが行われる。即ち、有料道路に乗る前のタ
クシーメータ1のタリフ状態は、通常は賃走タリフや割
増タリフであるため、ここで高速タリフボタン109が
操作されると、タクシーメータ1のタリフ状態がそれら
賃走タリフや割増タリフから高速タリフにタリフ状態が
切り換わり、これと同時に、タリフ表示部116に「高
速」の文字が発光表示される。尚、その後にもう一度高
速タリフボタン109が操作されると、タリフ状態は、
賃走タリフ及び割増タリフのうち、その時点の現在時刻
に応じたどちらかのタリフに切り換わると共に、タリフ
表示部116の「高速」の文字の発光表示が消去され
る。
【0101】一方、高速タリフボタン109を操作し忘
れたまま車両10が入口料金所のゲート20のレーン2
1を通過し、これに伴い、高速タリフボタン109の操
作前に、前記入口信号ISがタクシーメータ1のマイコ
ン119に入力されると、その時点のタリフ状態が高速
タリフでなく賃走タリフや割増タリフである場合に限っ
て、タリフ状態がそれら賃走タリフや割増タリフから高
速タリフに自動的に切り換わり、タリフ表示部116に
「高速」の文字が発光表示される。つまり、前記入口信
号ISがタクシーメータ1のマイコン119に入力され
るよりも先に、高速タリフボタン109の操作によって
タクシーメータのタリフ状態が既に高速タリフに切り換
わっている場合には、前記入口信号ISの入力に伴うタ
リフ状態の高速タリフへの自動切り換え動作は行われな
い。また、前記入口信号ISの入力に伴うタリフ状態の
自動切り換えの場合には、さらに、タリフ状態が自動で
切り換わったことを知らせるために、警報ブザー125
が所定時間鳴動する。
【0102】入口料金所のゲート20を通過して有料道
路に乗った後、車両10が本線上の通過経路確認地点を
通過して不図示の機器から送信されるチェックバリア信
号を応答器70が受信すると、そのチェックバリア信号
がタクシーメータ1や外付け料金表示装置3に出力され
る。しかし、このチェックバリア信号中には入口及び出
口の両料金所の情報がいずれも含まれていないため、チ
ェックバリア信号の入力に伴うタクシーメータ1のタリ
フ状態の変更動作は起こらない。
【0103】その後、車両10が出口料金所のゲート2
0のレーン21を通過するのを車両検出器25が検出す
ると、料金所ホストコンピュータ30からの指令によ
り、質問器29から質問信号ASが送信される。そし
て、この質問信号ASを車両10の応答器70が受信す
ると、その後、応答信号RS3、出口信号OS、確認信
号AK3、並びに、通信停止指令信号STが、質問器2
9と応答器70との間で無線によってやり取りされ、こ
のうち、質問器29から送信される出口信号ISが、応
答器70の変復調回路77で復調された後、マイコン7
9からタクシーメータ1のマイコン119と外付け料金
表示装置3に出力される。
【0104】この出口信号OSが入力される前に、タク
シーメータ1の高速タリフボタン109が操作される
と、その操作に呼応して、タクシーメータ1のタリフ状
態の切り換えが行われる。即ち、有料道路に乗っている
間のタクシーメータ1のタリフ状態は、通常は高速タリ
フであるため、ここで高速タリフボタン109が操作さ
れると、タクシーメータ1のタリフ状態が、賃走タリフ
及び割増タリフのうち、その時点の現在時刻に応じたど
ちらかのタリフに切り換わり、これと同時に、タリフ表
示部116の「高速」の文字の発光表示が消去される。
尚、その後にもう一度高速タリフボタン109が操作さ
れると、タリフ状態は、それら賃走タリフや割増タリフ
から高速タリフに切り換わり、タリフ表示部116に
「高速」の文字が発光表示される。
【0105】一方、高速タリフボタン109を操作し忘
れたまま車両10が出口料金所のゲート20のレーン2
1を通過し、これに伴い、高速タリフボタン109の操
作前に、前記出口信号OSがタクシーメータ1のマイコ
ン119に入力されると、その時点のタリフ状態が賃走
タリフや割増タリフでなく高速タリフである場合に限っ
て、タリフ状態が高速タリフから、賃走タリフ及び割増
タリフのうち、その時点の現在時刻に応じたどちらかの
タリフに自動的に切り換わり、タリフ表示部116の
「高速」の文字の発光表示が消去される。つまり、前記
出口信号OSがタクシーメータ1のマイコン119に入
力されるよりも先に、高速タリフボタン109の操作に
よってタクシーメータ1のタリフ状態が既に賃走タリフ
や割増タリフに切り換わっている場合には、前記出口信
号OSの入力に伴うタリフ状態の賃走タリフや割増タリ
フへの自動切り換え動作は行われない。また、前記出口
信号OSの入力に伴うタリフ状態の自動切り換えの場合
には、さらに、タリフ状態が自動で切り換わったことを
知らせるため、入口信号ISの入力時と同様に、警報ブ
ザー125が所定時間鳴動する。
【0106】次に、通行料金が通行区間によらず定額で
あり、料金所が入口、出口、及び、本線上のどれか1箇
所だけ設置されるオープンゲート式の有料道路を通行す
る場合、その料金所ゲートを車両10が通過すると、ゲ
ートの質問器から送信される質問信号に応答して応答器
70が、前記応答信号RS1と同様の応答信号を質問器
に送信し、これに呼応して質問器が送信するオープンゲ
ート信号を受信する。そして、このオープンゲート信号
を受信した応答器70のマイコン79は、タクシーメー
タ1のマイコン119及び外付け料金表示装置3にオー
プンゲート信号を出力する。
【0107】前記オープンゲート信号が入力されたタク
シーメータ1では、その時点でのタリフ状態が賃走タリ
フ及び割増タリフである場合には、高速タリフにタリフ
状態が切り換わると共に、タリフ表示部116に「高
速」の文字が発光表示される。また、前記オープンゲー
ト信号が入力された時点のタリフ状態が高速タリフであ
る場合には、タリフ状態が高速タリフから、賃走タリフ
及び割増タリフのうち、その時点の現在時刻に応じたど
ちらかのタリフに自動的に切り換わると共に、タリフ表
示部116の「高速」の文字の発光表示が消去される。
そして、どちらの場合にも、タリフ状態が自動で切り換
わったことを知らせるため、入口信号ISや出口信号O
Sの入力時と同様に、警報ブザー125が所定時間鳴動
する。
【0108】以上のようなタリフ状態の切り換えを行う
タクシーメータ1においては、タリフ状態が賃走タリフ
及び割増タリフの場合には、走行センサ3からの走行パ
ルスの数がカウントされ、また、渋滞等により走行速度
が所定の速度を下回る速度となると、その低速走行時間
が計測される。そして、走行センサ3からの走行パルス
のカウント数に、前記低速走行時間の長さに応じた数が
加算され、この加算後のパルスカウント数を基に運賃が
算出さつまり、賃走タリフ及び割増タリフでは、前記走
行パルスのカウント数により算出される実車走行距離
と、低速走行時の実車走行時間を基にして、時間距離併
用制を適用した上で運賃が算出される。
【0109】一方、上述した実車状態での有料道路の走
行に伴い、タクシーメータ1のタリフ状態が高速タリフ
になった場合には、賃走タリフ及び割増タリフの場合と
同様に、走行センサ3からの走行パルスの数がカウント
されるものの、走行速度が所定の速度を下回ったとして
も、賃走タリフや割増タリフの場合のような低速走行時
間の計測は開始されない。従って、高速タリフでは、前
記時間料金併用制は適用されず、前記走行パルスのカウ
ント数により算出される実車走行距離だけを基にして運
賃が算出される。また、支払タリフの場合にも、運賃は
実車走行距離だけを基にして算出される。
【0110】このように、本実施例のタクシー用運賃算
出システムによれば、車両10が有料道路の入口や出口
等の料金所のゲート20を通過する際に、このゲート2
0の質問器29から受け取る入口信号IS、出口信号O
S、並びに、オープンゲート信号等を応答器70のマイ
コン79が、時間距離併用制に対応した運賃算出を行う
タクシーメータ1のマイコン119に出力し、これを受
け取ったマイコン119が、入口信号IS、出口信号O
S、並びに、オープンゲート信号等に含まれる入口、出
口、並びに、オープンゲートの各情報等を基にして、タ
クシーメータ1のタリフ状態を、賃走タリフや割増タリ
フから高速タリフに、或は、その逆に切り換える構成と
した。
【0111】このため、有料道路への乗り降りに伴う時
間距離併用制の適用の停止、再開のために、低速走行時
間の計測を開始、停止させるための、高速タリフボタン
109の操作を、有料道路への乗り降りの際に忘れたと
しても、入口信号IS、出口信号OS、並びに、オープ
ンゲート信号等の入力に伴うタリフ状態の自動切り換え
により補い、例えば、有料道路上での渋滞時に時間距離
併用制が適用されて運賃が正規の金額よりも高くなっ
て、乗客が不利益を被ってしまったり、逆に、有料道路
を下りた後の渋滞時に時間距離併用制が適用されず、運
賃が正規の金額よりも安くなって、タクシー会社側が不
利益を被ってしまうといった事態の発生を起こりにくく
することができる。
【0112】また、本実施例によれば、クローズゲート
式の有料道路を車両10が走行する場合、応答器70か
らの入口信号ISや出口信号OSの入力に応じてタクシ
ーメータ1のタリフ状態を賃走タリフや割増タリフと高
速タリフとの相互間で切り換えた場合に、その切り換え
から所定時間の間は、高速タリフボタン109の操作に
よる上述のタリフ状態切り換え動作が行われないように
した。しかも、本実施例によれば、クローズゲート式の
有料道路を車両10が走行する場合、応答器70から入
力される入口信号ISの入口情報中の入口料金所情報
や、出口信号OSの出口情報中の出口料金所情報を基
に、有料道路に乗ったのか、或は、有料道路から下りた
のかを判別し、その結果と、入口信号ISや出口信号O
Sが入力された時点でのタクシーメータ1のタリフ状態
とを基に、入口信号ISや出口信号OSの入力によるタ
リフ状態の切り換え動作を行うか否かを決定するように
した。
【0113】このため、入口信号ISや出口信号OSの
入力によるタリフ状態の切り換え動作と、高速タリフボ
タン109の操作によるタリフ状態の切り換え動作とが
重なって行われ、有料道路への乗り降りに応じて一旦変
更設定したタリフ状態が変更前の元のタリフ状態に戻さ
れてしまうのを防ぐことができる。
【0114】尚、オープンゲート式の有料道路では、上
述したように料金所が1箇所のみに設置されているた
め、本線上に料金所がある場合には、入口及び出口のど
ちらとも、高速タリフボタン109の操作忘れを補うこ
とできないが、入口及び出口のどちらかに料金所がある
場合には、料金所のある入口か出口かのどちらかに限っ
て、高速タリフボタン109の操作忘れを補うことがで
きる。従って、オープンゲート信号の入力時に、そのオ
ープンゲート情報中の通過料金所情報により、オープン
ゲート信号と判別した場合には、そのオープンゲート信
号の入力を基にしたタクシーメータ1のタリフ状態の変
更動作を行わないように構成してもよい。
【0115】また、本実施例では、応答器70とこれに
接続したタクシーメータ1とで構成されるタクシー用運
賃算出システムについて説明したが、このうち、応答器
70が受信した入口信号ISや出口信号OS、オープン
ゲート信号等の出力対象は、本実施例で示した構成のタ
クシーメータ1に限らず、例えば、タクシーメータ1と
前記外付け料金表示装置3とで構成したタクシーメータ
ユニットであってもよく、その場合には、外付け料金表
示装置3で有料道路の通行料金を運賃とは別に、或は、
運賃と合算して表示させることも可能である。さらに、
タクシー用運賃算出システムのうちのタクシーメータ1
に対して有料道路の乗り降りを示す情報信号を出力する
装置は、本実施例で示した構成による、通行料金支払処
理用の応答器70に限らず、状態変化通知用の単機能の
装置であってもよく、また、この装置からの出力信号に
よりタクシーメータ1側で切り換えるタリフは、高速タ
リフの入切に限らず、他のタリフの入切であってもよい
のは勿論のことである。
【0116】
【発明の効果】以上に説明したように本発明のタクシー
メータによれば、タリフ設定手段の操作によりタクシー
車両の実車中の走行状態に応じて設定されるタリフ状態
に従い、運賃算出手段が、前記タクシー車両の走行に伴
い発生する走行パルス信号と、前記タクシー車両の実車
中の走行時間とを選択的に参照して前記タクシー車両の
実車時の運賃を算出するタクシーメータにおいて、前記
タクシー車両の実車中の走行状態の変化に伴い外部から
入力される状態変化信号に応じて、前記タリフ状態を変
更設定するタリフ状態変更手段を備え、前記運賃算出手
段は、前記タリフ設定手段及び前記タリフ状態変更手段
により設定される前記タリフ状態に従って前記運賃を算
出する構成とした。
【0117】このため、外部から入力される状態変化信
号に応じたタリフ状態変更手段によるタリフ状態の変更
設定で、タリフ設定手段の操作によりタリフ状態をタク
シー車両の実車中の走行状態に応じたものに設定し忘れ
たとしても、タクシー車両のタリフ状態が、タクシー車
両の実車中の走行状態の変化に伴ってその走行状態に応
じたものに変更設定される。従って、運賃算出手段がそ
の時点でのタクシー車両のタリフ状態に従い、タクシー
車両の走行に伴い発生する走行パルス信号と、タクシー
車両の実車中の走行時間とを選択的に参照して実車時の
運賃を算出するに当たり、正しいタリフ状態の下で運賃
を算出することができる。
【0118】また、本発明のタクシー用応答器によれ
ば、タクシー車両に搭載され、走路上に設置された質問
器に自車情報を無線で送信すると共に、該自車情報の受
信に応じて前記走路側で生成される走路情報を前記質問
器から無線で受信するタクシー用応答器であって、前記
質問器からの前記走路情報をタクシーの運賃算出用情報
として出力する走路情報出力手段を備える構成とした。
【0119】このため、タクシー車両が走行する走路上
に設置された質問器に自車情報を無線で送信した後、こ
れに対応して走路側で生成されて質問器から無線で送信
される走路情報を受信し、この走路情報を走路情報出力
手段が出力することで、有料道路等の走路の実車走行中
にその走路以外での実車走行中とは異なる算出基準でタ
クシーの運賃を算出する場合、その算出基準を変更する
ための情報として前記走路情報を参照させることができ
る。
【0120】さらに、本発明のタクシー用運賃算出シス
テムによれば、有料道路上に設置された質問器からの走
路情報を無線により受信し、該走路情報を基に前記有料
道路の通行料金の支払処理を行う応答器と、実車走行中
に発生する走行パルスを基に実車走行距離を算出すると
共に、実車走行時間を計測し、これら実車走行距離及び
実車走行時間を基に、設定中のタリフ状態に従って実車
時の運賃を算出するタクシーメータとを備え、前記有料
道路への乗り降りの際に前記タクシーメータの高速タリ
フ操作手段の操作により、前記タリフ状態を前記有料道
路上の実車走行に対応するタリフと他のタリフとの間で
変更し、前記有料道路上の実車走行に対応するタリフ状
態においては、前記実車走行距離のみに基づいて前記タ
クシーメータが実車時の運賃を算出するタクシー用運賃
算出システムにおいて、前記応答器は、前記走路情報を
前記タクシーメータに出力する走路情報出力手段を有し
ており、前記タクシーメータは、前記応答器からの前記
走路情報の入力に応じて前記タリフ状態を、前記有料道
路上の実車走行に対応するタリフと前記他のタリフとの
間で変更するタリフ状態変更手段を有している構成とし
た。
【0121】このため、有料道路上に設置された質問器
からの走路情報を無線により受信した応答器の走路情報
出力手段が、実車時の運賃を算出するタクシーメータに
走路情報を出力し、このタクシーメータは、高速タリフ
操作手段の操作と、走路情報の入力に伴うタリフ状態変
更手段の作動により、タクシーメータのタリフ状態を前
記有料道路上の実車走行に対応するタリフと他のタリフ
との間で変更するため、通常行われるべき高速タリフ操
作手段の操作が忘れられたとしても、タリフ状態変更手
段によってタリフ状態の変更設定を補って行わせること
ができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明によるタクシーメータの基
本構成図、図1(b)は本発明によるタクシー用応答器
の基本構成図、図1(c)は本発明によるタクシー用運
賃算出システムの基本構成図である。
【図2】本発明の一実施例に係るタクシー用運賃算出シ
ステムが搭載されるタクシー車両の内部構成図である。
【図3】図2に示す応答器の斜視図である。
【図4】図3に示す応答器の内部構成を示すブロック図
である。
【図5】図2に示す本実施例のタクシー用運賃算出シス
テムを搭載したタクシー車両が通行する有料道路の入口
や出口を構成する料金所の斜視図である。
【図6】図6(a)は入口料金所における質問器と応答
器間の通信シーケンスの説明図、図6(b)は出口料金
所における質問器と応答器間の通信シーケンスの説明図
である。
【図7】図7(a)は入口料金所での交信時に質問器か
ら応答器に送信される入口信号の信号フォーマット、図
7(b)は出口料金所での交信時に応答器から質問器に
送信される応答信号の信号フォーマット、図7(c)は
出口料金所での交信時でに図7(b)の応答信号の後に
質問器から応答器に送信される出口信号の信号フォーマ
ットの説明図である。
【図8】図2に示すタクシーメータの正面図である。
【図9】図2に示すタクシーメータのマイクロコンピュ
ータのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示すマイクロコンピュータのRAMの
メモリエリアマップである。
【図11】図9に示すマイクロコンピュータが出力可能
なシステムデータの項目を示す説明図である。
【図12】図9に示すマイクロコンピュータのROMに
格納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を示
すゼネラルフローチャートである。
【図13】図10に示す時間帯設定処理のサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図14】図10に示すゲート信号判別処理のサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図15】図10に示す運賃算出処理のサブルーチンを
示すフローチャートである。
【図16】図10に示す運賃算出処理のサブルーチンを
示すフローチャートである。
【図17】図10に示す運賃算出処理のサブルーチンを
示すフローチャートである。
【図18】図10に示す運賃算出処理のサブルーチンを
示すフローチャートである。
【図19】図10に示す運賃算出処理のサブルーチンを
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 タクシーメータ 100 タリフ設定手段 109 高速タリフ操作手段 119A 運賃算出手段 119B タリフ状態変更手段 119C 実車走行時間計測手段 119D 時間計測開始停止手段 119E 状態判別手段 119F 開始停止決定手段 119G タリフ状態変更設定禁止手段 29 質問器 70 応答器 79 走路情報出力手段 A1 状態変化信号 A3 走路情報 A5 設置箇所情報

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タリフ設定手段の操作によりタクシー車
    両の実車中の走行状態に応じて設定されるタリフ状態に
    従い、運賃算出手段が、前記タクシー車両の走行に伴い
    発生する走行パルス信号と、前記タクシー車両の実車中
    の走行時間とを選択的に参照して前記タクシー車両の実
    車時の運賃を算出するタクシーメータにおいて、 前記タクシー車両の実車中の走行状態の変化に伴い外部
    から入力される状態変化信号に応じて、前記タリフ状態
    を変更設定するタリフ状態変更手段を備え、 前記運賃算出手段は、前記タリフ設定手段及び前記タリ
    フ状態変更手段により設定される前記タリフ状態に従っ
    て前記運賃を算出する、 ことを特徴とするタクシーメータ。
  2. 【請求項2】 前記タクシー車両の実車走行時間を計測
    する実車走行時間計測手段と、該実車走行時間計測手段
    による前記実車走行時間の計測を開始、停止させる時間
    計測開始停止手段とをさらに備え、前記タリフ設定手段
    の操作により、前記実車走行時間計測手段の行う前記実
    車走行時間の計測が前記時間計測開始停止手段により開
    始、停止され、前記タリフ状態変更手段は、前記状態変
    化信号の入力に応じて前記実車走行時間計測手段の行う
    前記実車走行時間の計測を前記時間計測開始停止手段に
    より開始、停止させる請求項1記載のタクシーメータ。
  3. 【請求項3】 前記状態変化信号を基に、該状態変化信
    号が示す前記タクシー車両の状態変化の内容を判別する
    状態判別手段と、該状態判別手段の判別結果を基に、前
    記実車走行時間の計測を開始させるか、或は、停止させ
    るかを決定する開始停止決定手段とをさらに備え、該開
    始停止決定手段の決定内容に応じて前記実車走行時間計
    測手段の行う前記実車走行時間の計測が前記時間計測開
    始停止手段により開始、或は、停止される請求項2記載
    のタクシーメータ。
  4. 【請求項4】 前記状態変化信号は、前記タクシー車両
    の有料道路への乗り降り時に入力され、前記タリフ状態
    変更手段は、前記状態変化信号の入力に応じて、有料道
    路上の実車走行に対応するタリフと他のタリフとの間で
    タリフ状態を変更する請求項1、2又は3記載のタクシ
    ーメータ。
  5. 【請求項5】 前記タリフ状態変更手段による前記タリ
    フ状態の変更設定後、所定時間が経過するまでの間、前
    記タリフ設定手段の操作によるタリフ状態の変更設定を
    禁止するタリフ状態変更設定禁止手段をさらに備える請
    求項1、2、3又は4記載のタクシーメータ。
  6. 【請求項6】 タクシー車両に搭載され、走路上に設置
    された質問器に自車情報を無線で送信すると共に、該自
    車情報の受信に応じて前記走路側で生成される走路情報
    を前記質問器から無線で受信するタクシー用応答器であ
    って、 前記質問器からの前記走路情報をタクシーの運賃算出用
    情報として出力する走路情報出力手段を備える、 ことを特徴とするタクシー用応答器。
  7. 【請求項7】 前記質問器は、前記走路の入口箇所及び
    出口箇所のうち少なくとも一方の走路箇所に設置されて
    おり、前記走路情報は、前記質問器が設置された前記走
    路箇所を示す設置箇所情報を含んでいる請求項6記載の
    タクシー用応答器。
  8. 【請求項8】 有料道路上に設置された質問器からの走
    路情報を無線により受信し、該走路情報を基に前記有料
    道路の通行料金の支払処理を行う応答器と、実車走行中
    に発生する走行パルスを基に実車走行距離を算出すると
    共に、実車走行時間を計測し、これら実車走行距離及び
    実車走行時間を基に、設定中のタリフ状態に従って実車
    時の運賃を算出するタクシーメータとを備え、前記有料
    道路への乗り降りの際に前記タクシーメータの高速タリ
    フ操作手段の操作により、前記タリフ状態を前記有料道
    路上の実車走行に対応するタリフと他のタリフとの間で
    変更し、前記有料道路上の実車走行に対応するタリフ状
    態においては、前記実車走行距離のみに基づいて前記タ
    クシーメータが実車時の運賃を算出するタクシー用運賃
    算出システムにおいて、 前記応答器は、前記走路情報を前記タクシーメータに出
    力する走路情報出力手段を有しており、 前記タクシーメータは、前記応答器からの前記走路情報
    の入力に応じて前記タリフ状態を、前記有料道路上の実
    車走行に対応するタリフと前記他のタリフとの間で変更
    するタリフ状態変更手段を有している、 ことを特徴とするタクシー用運賃算出システム。
  9. 【請求項9】 前記タリフ状態変更手段による前記タリ
    フ状態の変更後、所定時間が経過するまでの間、前記高
    速タリフ操作手段の操作によるタリフ状態の変更を禁止
    するタリフ状態変更設定禁止手段をさらに備える請求項
    8記載のタクシー用運賃算出システム。
  10. 【請求項10】 前記質問器は、前記有料道路の入口箇
    所及び出口箇所のうち少なくとも一方の有料道路箇所う
    ち少なくとも1種の有料道路箇所に設置されており、前
    記走路情報は、前記質問器が設置された前記有料道路箇
    所を示す設置箇所情報を含んでいる請求項8又は9記載
    のタクシー用運賃算出システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001291125A (ja) * 2000-04-04 2001-10-19 Yazaki Corp タクシ用料金算出システム及び、通過判断方法
US10658095B2 (en) 2016-09-16 2020-05-19 Daido Steel Co., Ltd. Sm-Fe-N magnet material and Sm-Fe-N bonded magnet

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