JPH0969634A - 連続的にドーピングされたチャネル内領域を有するマルチチャネルを備えるアレイ - Google Patents

連続的にドーピングされたチャネル内領域を有するマルチチャネルを備えるアレイ

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JPH0969634A
JPH0969634A JP35478595A JP35478595A JPH0969634A JP H0969634 A JPH0969634 A JP H0969634A JP 35478595 A JP35478595 A JP 35478595A JP 35478595 A JP35478595 A JP 35478595A JP H0969634 A JPH0969634 A JP H0969634A
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JP35478595A
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English (en)
Inventor
Michael G Hack
ジー.ハック マイケル
U Iiuei
ウ イーウェイ
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Xerox Corp
Original Assignee
Xerox Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続的にドーピングされたチャネル内領域を
有するマルチチャネル構造を備えるアレイ。 【解決手段】 部分62はチャネル内領域76にドーパ
ント粒子を含む。各チャネル内領域はドーパント粒子の
連続分布を有し、該分布は、チャネル70、72〜74
が逆ゲートバイアスされた時にデータライン32とデー
タリード44との間の漏洩電流を制御するとともに、チ
ャネル70、72〜74が全て高い導電性である時に電
流を大きくは減少しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】クニイ他の米国特許第5,412,49
3号は、直列接続されたLDDタイプの薄膜トランジス
タを有する液晶ディスプレイを開示している。
【0002】フアング(Huang)の米国特許第4,
907,041号は、ミスアラインメントに対する免疫
性のあるゲート内オフセット(intra−gate
offset)高電圧TFTを開示したものである。
【0003】本発明は、TFTを使用して光バルブ、セ
ンサ、又はメモリアレイ等のアレイ内のセル回路への接
続を制御する際に生じる問題を扱う。従来のTFT構造
を用いると、最小の漏洩電流を生じるゲートバイアスは
アレイ内のTFT毎に異なる。故に、TFTのオフ状態
中に一定のゲートバイアスを印加すると、異なるTFT
は異なる漏洩電流レベルを生じ、それは不均一性につな
がる。
【0004】一方向に走査線が延在し、他方向にデータ
ラインが延在する2次元(2D)アレイでは、各セル
は、セルのコンポーネントとデータラインとの間の接続
を制御するTFTを含むことができる。各セルのTFT
のゲートは走査線からの周期的な電圧パルスを受け取る
ことができる。走査線の電圧が高くなる比較的短い時間
の間TFTはオンとなり、セルのコンポーネントとデー
タラインとの間に電流を流す。しかしながら、残りの時
間はTFTはオフとなる。
【0005】セルのTFTのオフ中には、そのゲートは
安定した低電圧に保持されるが、そのチャネルリードの
電圧は変動する。データラインの電圧と共に変動するリ
ードもあれば、セルのコンポーネントにより蓄積された
帯電レベルが変動する場合に変動するリードもあり得
る。従って、TFTが逆ゲートバイアスされ続けたとし
ても、逆ゲートバイアス電圧の大きさは広範囲にわたっ
て変化するおそれがある。1つのアレイ内の各セルに対
して異なる逆ゲートバイアス電圧で最小の漏洩電流が生
じると、漏洩電流の影響は当該アレイにわたって不均一
となるであろう。
【0006】逆ゲートバイアス電流の問題は、ポリシリ
コン(poly−Si)TFTに対して特に深刻であ
る。従来のポリシリコンTFTでは、漏洩電流は逆ゲー
トバイアス電圧の大きさが増すにつれて指数関数的に増
大する。故に、1つのアレイ中のTFT同士の間のわず
かな差が、類似した逆ゲートバイアス信号に応答して漏
洩電流における大きな差を生じるおそれがある。典型的
に各走査線は多くのTFTのゲートに接続されるので、
バイアスを調整して最小の漏洩電流を得ることは困難で
ある。
【0007】クニイ他は、漏洩電流を抑えるために複雑
なLDD構造を提起している。しかしながらアレイアプ
リケーションにおいては、漏洩電流の制御はソース/ド
レイン対称性に多大に依存し、厳正なソース/ドレイン
対称性を得るためにLDD領域の正確な配置が重要であ
る:正確な配置のためのコストの点から、複雑なLDD
構造は実用的でないこともある。さらに、LDD構造は
オン電流を減ずるので、オン電流を減少するか、又はオ
ン電流は維持するがゲート及び寄生キャパシタンスを増
大する幅広のTFTにするか、の難しい選択に導かれ
る。フレーム率が重要なディスプレイ又は他の光バルブ
では、オン電流が減少されるとグレースケール又はカラ
ー分解能が減少するが、より広いTFTを用いることで
アパーチャ率が減少する。センサにおいては、オン電流
の減少は同様に各セルからの信号の分解能を減少する
が、幅広のTFTを用いると容量結合により感度が低下
する。故に上記選択の両方は魅力的なものではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、TFTを有
するアレイにおいて逆ゲートバイアス漏洩電流を制御す
るための新技術の発見に基づくものである。この新技術
は、複雑なLDD構造を必要とせず、製造するのが簡単
な単純なマルチチャネル構造を使用する。この新技術
は、LDD領域に対する必要性をなくすが、その代わり
に一連のチャネルにおける各チャネル内領域がドーパン
ト粒子の適切な連続分布を有する。驚くべきことに、こ
の技術はTFTのオン電流を大きく減少することなく、
ポリシリコンTFTにおいてさえも逆ゲートバイアス漏
洩電流に対して優れた制御を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】この技術は、例えばLD
D構造にしたりチャネル数をより多くするといった漏洩
電流の減少に対する他の解決法に比べて、実行が安価で
あり単純であるので有利である。LDD構造は、マスキ
ング及び均一性に関する問題につながると共にオン電流
を減少するが、本発明の技術は、オン電流を減ずること
なく均一な結果を生じる方法で単純なマスクを用いて実
行することができる。LDD構造を製造するのに必要な
正確なリソグラフィ等の不確実な処理ステップは本発明
の技術には必要ない。チャネル内領域全体をカバーし、
隣接する面とわずかにオーバーラップするマスクを用い
てチャネル内領域の過度なドーピングを防止することが
できるので、正確なアラインメントは必要ない。より多
くのチャネルを設けることは、キャパシタンスを増大す
る問題につながり、デバイスのサイズを大きくせずに実
行するのが困難であるが、本発明の技術はそれにもかか
わらず有効である。
【0010】この技術を用いれば、対象とする範囲内の
全ての負のゲートバイアスにおけるゲートバイアスにそ
の漏洩電流が依存しないポリシリコンTFTを生成する
ことができるので、この技術は有利である。逆ゲートバ
イアス漏洩電流はドレインバイアスにのみ依存する。T
FTの逆ゲートバイアス漏洩電流が負のゲートバイアス
の広い範囲にわたって略一定であるので、より大きな等
しい負のゲートバイアスを含むと共に従来のポリシリコ
ンTFTを使用した場合に可能であるよりも漏洩電流を
抑えることを要求する、より進んだ駆動技術を使用する
ディスプレイに本発明のTFTを使用することができ
る。例えば、本発明のTFTは、例えばより多くのグレ
ーレベルというような、より多数のレベルで駆動される
ことができる。
【0011】この技術はまた、最小の漏洩電流を得るた
めのゲートバイアスの調整を妨げる不均一性を軽減する
ので有利である。従来のポリシリコンTFTは、漏洩が
最小となるゲートバイアスを変化させるように、1つの
アレイ内で又は複数のアレイ同士間で異なる。換言すれ
ば、最適なゲートバイアスはTFT毎に、そしてアレイ
毎に異なる。しかしながら本発明の技術では、ポリシリ
コンTFTに対して最悪のケースの逆ゲートバイアス動
作条件を識別することができ、その最悪ケースの動作条
件の下での漏洩電流を、わかっている最大値未満に保持
することができれば、漏洩を最小とするゲートバイアス
はかかる不均一性により変化しない。
【0012】ドーパント粒子の濃度の異なる領域同士間
にチャネル内領域が内部境界を全く含まない場合に、内
部チャネル領域はドーパント粒子の「連続分布」を有す
る。
【0013】1つのチャネル又は一連のチャネル又は1
つのTFTの「逆ゲートバイアス電圧」は、ゲートとソ
ースの間の電位差VGSであり、このVGSでは1つの
チャネル又は一連のチャネル又はTFTはオフとなる。
【0014】逆ゲートバイアス漏洩電流における「動作
的限界」は、回路が使用される方法により設定される限
界である。
【0015】全ての他のパラメータが一定であると仮定
して、当該範囲において発生する最大の逆ゲートバイア
ス漏洩電流が、当該範囲において発生する最小の逆ゲー
トバイアス漏洩電流の10倍を超えない場合には、逆ゲ
ートバイアス漏洩電流は、「逆ゲートバイアス電圧の範
囲にわたって大きくは増大しない」。
【0016】逆ゲートバイアス漏洩電流が、動作中に発
生する逆ゲートバイアス電圧の範囲にわたって大きくは
増大せず、逆ゲートバイアス漏洩電流における動作的限
界を全く超えないことを、1セットのチャネル内領域に
おけるドーパント濃度の分布が確実にする場合には、該
分布は「一連のチャネル又はTFTを通る逆ゲートバイ
アス漏洩電流を制御する」。
【0017】全ての他のパラメータが一定であると仮定
して、一連のチャネル又はTFTを通るオン電流が、少
なくともチャネルリードと同じ位の導電性となるように
ドーピングされた場合に流れるオン電流の半分の大きさ
であれば、1セットのチャネル内領域におけるドーパン
ト粒子の分布は、一連のチャネル又はTFTを通る「オ
ン電流を大きくは減少しない」。
【0018】
【発明の実施の形態】図1のアレイ10は、M個の走査
線20、22〜24とN個のデータライン30、32〜
34とを含むように図示されている。交差領域40にお
いて交差するm番目の走査線22とn番目の走査線32
に接続されるセル回路は、n番目のデータライン34か
ら信号を受信したりデータライン34に信号を送信した
りするためのデータリード44を有するコンポーネント
42を含む。概略断面図において示される接続回路46
は、m番目の走査線22の制御の下でn番目のデータラ
イン32にデータリード44を電気接続する。
【0019】接続回路46は基板(基体)60上に形成
される構造の層を含む。部分62は半導体層の部分であ
る。部分62は、n番目のデータライン32とデータリ
ード44との間で電気接続される。他の層はゲート領域
を含み、その各々はm番目の走査線22に電気接続され
る。
【0020】部分62は一連のQ個のチャネル70、7
2〜74を含むと共に、(Q−1)個のチャネル内領域
を含み、図1では第1チャネル70と第2チャネル72
との間のチャネル内領域76が示されている。換言すれ
ば、部分62は一連のQ個のチャネル70、72〜74
において隣接する各対のチャネル同士間のチャネル内領
域を含む。(Q−1)個のチャネル内領域の各々はドー
パント粒子の連続分布を有し、それは各チャネル内領域
がドーパント粒子の異なる濃度を有する領域同士間に内
部境界を何も含まないことを意味している。
【0021】Q個のゲート領域80、82〜84の各々
は、部分62を含む半導体層以外の層部分である。ゲー
ト領域80はチャネル70にわたって、ゲート領域82
はチャネル72にわたって、そしてゲート領域84はチ
ャネル74にわたって延在するというように、各ゲート
領域はチャネルの1つにおいて部分62にわたって延在
する。ゲート領域80、82〜84の各々は、m番目の
走査線22に電気接続される。
【0022】故に、m番目の走査線22が第1の電圧に
あれば、チャネル70、72〜74は全て高い導電性と
なり、n番目のデータライン32とデータリード44と
の間に電気接続が提供される。一方、m番目の走査線2
2が第2の電圧にある場合には、チャネル70、72〜
74は、n番目のデータライン32とデータリード44
との間に漏洩電流を通すのみである。改良モードでは、
例えば、第1の電圧は高い又はオン電圧であり、第2の
電圧は低い又はオフ電圧である。
【0023】部分62はまた、チャネル内領域76中の
アスタリスクにより示されるドーパント粒子をチャネル
内領域に含む。各チャネル内領域はドーパント粒子の連
続分布を有すると共に、該分布は、チャネル70、72
〜74が逆ゲートバイアスされた場合にn番目のデータ
ライン32とデータリード44との間の漏洩電流を制御
し、さらにチャネル70、72〜74が全て高い導電性
であれば電流を大きくは減少しない。
【0024】図2のグラフは、オン電流IONと逆ゲー
トバイアス漏洩電流IOFFが、チャネル内領域におけ
るドーパント濃度ρの関数としてアレイ回路10の動作
中に如何に変化するかを示したものである。ION及び
OFFの大きさは、ログ座標軸に対してプロットさ
れ、駆動電流範囲における電流に対しては上方の範囲を
含み、漏洩電流範囲における電流に対しては下方の範囲
を含む。ポリシリコンTFTの場合、例えば、有用な駆
動電流範囲はマイクロアンペアからミリアンペアの範囲
にあり得るが、有用な漏洩電流範囲はサブ−ピコアンペ
アからナノアンペアの範囲にあり得るので、正確な範囲
はW/L比と他のパラメータに依存する。一般に、駆動
電流範囲及び漏洩電流範囲は、適切な信号対ノイズ比に
対して5以上のオーダーだけ分離されるべきである。
【0025】示されるように、IONはρが0から増大
するにつれて急激に増大し、すぐに上方範囲に到達し、
ついにρ=ρS/Dの時にIMAXの値に達し、このρ
=ρS/Dという濃度では、チャネル内領域の導電率は
n番目のデータライン32とデータリード44に接続す
るチャネルリードの導電率と同じ大きさであり、この導
電率は時にソース/ドレインリードとも称される。大抵
のアプリケーションの場合、IONの値が(0.5)I
MAXより大きければ満足のいくものであり、故にI
ON=(0.5)IMAXであるドーパント濃度ρ
LOWはIONを大きく減ずるとは思われない。
【0026】IOFFも0から増大するが、下方の漏洩
電流範囲内にあり続ける。しかしながら所与の駆動技術
を用いて満足できるオペレーションを得るためには、I
OFFは、その駆動技術に対する最悪ケースの駆動コン
ディション(WDC)の下で発生し得る、差し支えない
程度の最大の漏洩電流であるIOFF(WDC)を超え
てはならない。
【0027】典型的に、コンポーネント42は少なくと
も最小蓄積期間の間に2つ以上の異なる電圧帯域のうち
の1つの帯域内の帯電レベルを蓄積する容量素子を含
む。逆ゲートバイアス漏洩電流は、容量素子が最小蓄積
期間の間その帯域内に帯電レベルを保持できるかどうか
を決定する多くのファクタのうちの1つである:他のフ
ァクタは、例えば、液晶ディスプレイにおける液晶のキ
ャパシタンスに依存することのできる容量素子の大きさ
と、ディスプレイにおけるフレーム率と称される蓄積期
間の長さと、ゲート−ソースキャパシタンスと、液晶を
流れる漏洩電流のような他の漏洩電流等を含む。
【0028】所与の駆動技術のWDCは、関連する全て
のファクタの組合わさった影響により、容量素子が最小
蓄積期間中に所定の帯電レベルを保持することが最も因
難となる条件である。逆ゲートバイアス漏洩電流がI
OFF(WDC)を超えると、容量素子はWDCが発生
した時に最小蓄積期間中に帯電レベルをその帯域内に保
持することができず、それが情報の欠如に帰結する。
【0029】図2は、IOFF=IOFF(WDC)
あるρHIGH未満のドーパント濃度においてIOFF
がどのようにIOFF(WDC)未満にあるかを示して
いる。従って、ρLOW<ρ<ρHIGHに対しては、
OFFはIOFF(WDC)未満であるが、ION
(0.5)IMAXより大きいため、IMAXから大き
くは減少されない。
【0030】図3は、チャネル内領域におけるドーパン
ト粒子の分布が漏洩電流を制御する場合にIOFFがゲ
ート−ソース電圧VGSの関数としていかに変化するか
を示す。図3で示されるIOFFの値は、WDCのドレ
イン−ソース電圧VDS(WDC)で生じる。縦軸の左
側の破線は、漏洩電流が制御されないと、VGSがより
大きい負の値へと上昇するにつれてIOFFがI
OFF(WDC)より大きい電流へと指数関数的に上昇
することを示している。これは例えば、半導体部分62
における全てのチャネル内領域が図2で示されるρ
S/Dレベルに均一にドーピングされた場合に生じる。
【0031】しかしながら、チャネル内領域におけるド
ーパント粒子の分布は逆ゲートバイアス漏洩電流を制御
することができる。図3は、IOFFがその最小レベル
OFFMINを有するVGS(A)からWDCゲート
−ソース電圧であるVGS(B)までの逆バイアスゲー
ト電圧の範囲を示す。VGS(A)からVGS(B)
での範囲にわたって、IOFFは、その最小レベルの1
0倍の10(IOFFMIN)より上には増大しない。
OFFがAからBまでのラインの上の陰影領域内にあ
る限り、逆ゲートバイアス漏洩電流は制御されて所定の
大きさの水準内にある。ポイントAとBの間のライン
は、IOFFがその範囲全体にわたってIOFFMIN
にあり略一定であることが可能だということを示してい
る。
【0032】図4は、チャネル内領域におけるドーパン
ト粒子の分布が逆ゲートバイアス漏洩電流を制御すると
思われるメカニズムを示す。図4のグラフでは、横軸は
部分100のソースからドレインまでのx方向における
位置を測定し、この部分100は高濃度にドーピングさ
れたチャネルリード領域を含むように示される半導体層
の部分である。縦軸は、ソース電圧VSSからドレイン
電圧VDDまで変化する電圧を測定する。
【0033】部分100は2つのドーピングされていな
いチャネルであるチャネル110及びチャネル112を
含み、それらは各々、”intrinsic(真性)”
に関して”i”とマークされている。チャネルリード1
14は、ソース電圧Vssに接続されており、高濃度の
ドーパント粒子を有することを示すようにρとマーク
されている。チャネルリード116は同様にドレイン電
圧VDDに接続されており、高いドーパント濃度を示す
ようにρとマークされている。一方チャネル内領域1
18は、低い濃度のドーパント粒子を有することを示す
ようにρとマークされ、ここで0<ρ<ρであ
る。
【0034】部分100は、ホールのトンネリングが抑
制されるために電圧差が維持される2つの接合空乏領域
を有し、ソース−ドレイン電流IDSはその2つの少な
い方の導電率により決定される。空乏領域120は、チ
ャネルリード116とチャネル112の接合部に生じ
る。空乏領域122はチャネル内領域118とチャネル
110との接合部に生じる。それらは連なっているの
で、空乏領域120及び122を通る電流は、他の漏洩
メカニズムが制御されると仮定すれば略等しいはずであ
る。しかし空乏領域120と122の間の電圧の配分
は、ゲート−ソース電圧VGSの異なる値で変化する。
【0035】図3で示されるように、ゲートーソース電
圧がVGS(A)以上である場合には、チャネル110
の導電性が高いので、空乏領域122にわたる電圧降下
は、電流が流れるのを可能にするのにちょうどよい大き
さである。典型的なポリシリコンTFTの実行の場合、
これはVGS>−2Vである場合に生じ、それについて
はスターム,J.C.(Sturm,J.C.)、ウ
ー,I.W.(Wu,I.W)、及びハック,M(Ha
ck,M)の「直列薄膜トランジスタの漏洩電流モデリ
ング(Leakage Current Modeli
ng of Series−Connected Th
in Film Transistors)」(IEE
E Transactions on Electro
n Devices,Vol.42,No.8,Aug
ust 1995,p1561〜1563)で述べられ
ている。この状態では、空乏領域120ではホールのト
ンネリングが制限されるために、空乏領域120は空乏
領域122より導電性が小さく、実際のソース−ドレイ
ン電流が制限される。故に、この状態におけるオン電流
及び漏洩電流は、空乏領域120にわたる電圧降下によ
り決定され、この電圧降下は高い正のVGS値に対して
は非常に高くなるが、2つの空乏領域120及び122
が、それらの導電性が等しくなるような電圧降下を有す
るVGS(A)においてはその最小値に達するであろ
う。
【0036】図3のVGS(B)により表されるWDC
ゲート−ソース電圧は、VGS(A)よりもかなり負で
ある。ドレイン電圧VDD及びソース電圧Vssが一定
に保たれると仮定すれば、チャネル110及び112は
GS(B)に対して、そしてVGS<VGS(A)
他の値に対して漏洩電流のみを通す。この状態では、チ
ャネル110のドレインエンドは空乏領域120よりも
導電性が小さくなる。ホールトンネリングが空乏領域1
20で増大するにつれて、空乏領域120にわたる電圧
降下は減少し、故に空乏領域122にわたる電圧降下が
増大する。VGSの負の値が十分に大きいと、空乏領域
122わたって大きな電圧降下が生じ、漏洩電流の主な
原因となる高い電界効果が発生する。
【0037】チャネル内領域118がρのような高い
ドーパント濃度を有する場合には、部分100を通るド
レイン−ソース電流IDSの大きさは、単一チャネルT
FTの場合と同一の逆ゲートバイアス領域におけるスロ
ープを有する。さらに、図3の制御されないIOFF
破線により示されるように、構造のチャネル数を次第に
多くしても単一ゲートデバイスと同じ逆ゲートバイアス
漏洩電流スロープを有するが、それはなぜなら、最も高
いチャネル電界のポイントが常に、ソースに最も近いチ
ャネルのドレインサイドに移動するからであり、そし
て、得られる空乏領域における接合が他の接合部の全て
と同じドーパント濃度差を有するからである。
【0038】しかしチャネル内領域118がρHIGH
より小さいドーパント濃度ρを有する場合には、図2
で示されるようにIDSはIOFF(WDC)未満にあ
り、ρの適切な値では、図3で示されるようにIDS
は逆ゲートバイアス電圧の範囲にわたって制御される。
チャネル110とチャネル内領域118との間の接合部
にわたるドーパント濃度の比較的小さい差は、図4の空
乏領域120と122の相対的な大きさにより示される
ように、空乏領域120にわたるよりも長い距離にわた
って空乏領域122に電圧降下を広げる。従って、空乏
領域122における電界も広がり、空乏領域122にお
けるホールトンネリングが制限され、それによりVGS
に対する逆ゲートバイアス漏洩電流の主な要素である実
際のソース−ドレイン電流が制限される。例えば、空乏
領域120が0.2μmの長さであり、空乏領域122
が1μmの長さであるとすると、例えばピーク電界は1
/5減少され、ピーク電界の関数として指数関数的に変
化するホールトンネリングは非常に大きく減少する。
【0039】図5のアレイ150は、第1走査線160
からM番目の走査線162のM個の走査線と、第1デー
タライン166からN番目のデータライン168のN個
のデータラインとを含む。m番目の走査線170とn番
目のデータライン172に接続されるセル回路が詳細に
示されている。
【0040】図5で示されるように、ポリシリコン部分
180と、高濃度にドーピングされたポリシリコンライ
ンであることの可能な導電ライン182は、ライン18
2がチャネル184及び186においてポリシリコン部
分180と交差する交差L字形状を形成する。ライン1
82はm番目の走査線170に電気接続された端部18
8を有し、それはゲート信号を提供する。従ってチャネ
ル184及び186にわたって延在するライン182の
領域は、ゲート領域として作用する。
【0041】ポリシリコン部分180は、貫通金属接続
を含むことのできるデータライン接続点190とコンポ
ーネント192のデータリードとの間で接続される。示
される実施の形態では、ライン182は導電性であり、
m番目の走査線170におけるゲート信号は接続点19
0とコンポーネント192のデータリードとの間の部分
180の導電率を制御する。m番目の走査線170にお
ける電圧が高いと、チャネル184及び186は両方と
も導電性が高くなるが、m番目の走査線170における
電圧が低いと、チャネル184及び186は漏洩電流を
通すだけである。
【0042】ポリシリコン部分180はまた、チャネル
184と186との間にチャネル内領域194を含む。
以下により詳細に記載するように、チャネル領域194
におけるドーパント粒子の分布は、逆ゲートバイアス漏
洩電流を制御するが、オン電流を大きくは減少しない。
【0043】図6は、破線で示されたm番目の走査線2
00と、(m+1)番目の走査線202と、n番目のデ
ータライン204と、(n+1)番目のデータライン2
06とを有するアレイ150の一部を示す。図6はま
た、m番目の走査線200とn番目のデータライン20
4に接続されるセルに対するセル回路の部分を示す。
【0044】セルの回路は第1ポリシリコンパターン2
10を含み、このパターン210は、第1接続点212
から第2接続点214まで延在する部分を有すると共
に、第2接続点214からキャパシタ電極216まで延
在するラインを有する。
【0045】セルの回路はまた、チャネル222及び2
24において第1ポリシリコンパターン210と交差す
るラインを有する第2ポリシリコンパターン220を含
む。第2ポリシリコンパターン220は端部226から
延在し、端部226でパターン220はm番目の走査線
200に電気接続される。
【0046】図6はまた、高濃度ドーピング中にマスク
される領域である低濃度ドーピング領域230を示す。
その結果、チャネル222と224の間に延在するポリ
シリコンパターン210の部分は、低濃度にドーピング
されたままであることが可能である。第2ポリシリコン
パターン220はまた、高濃度ドーピング中にシールド
として作用するので、チャネル222及び224はドー
ピングされないままであることができる。製造を容易に
するために、低濃度ドーピング領域230上のマスク
は、図6で示されるように第2ポリシリコンパターン2
20と僅かにオーバーラップすることができる。
【0047】図7は、石英又はガラスであることの可能
な基板240を示す断面図であり、その表面242に回
路244が形成される。回路244は表面242上に絶
縁層250を含み、その上には、図6で示される第1ポ
リシリコンパターン210の部分であるポリシリコン部
分252が、m番目の走査線200とn番目のデータラ
イン204それぞれ接続されるセル回路に対して形成さ
れる。
【0048】回路244はまた、図6で示されるポリシ
リコン部分252と第2ポリシリコンパターン220の
間の絶縁層256を含む。第2ポリシリコンパターン2
20はまた、高濃度にnドーピングされたポリシリコン
を含み、m番目の走査線200に電気接続される。
【0049】回路244は次いで、第2ポリシリコンパ
ターン220をn番目のデータライン204から分離す
る絶縁層260を含む。n番目のデータライン204上
には、ポリイミドの不活性層262がある。
【0050】図7では、ポリシリコン部分252は、チ
ャネルリード領域272、チャネル224、及びチャネ
ル内領域274を含む。チャネルリード領域272は、
で示されるように高濃度にnドーピングされたポリ
シリコンを含む。チャネル224は第2ポリシリコンパ
ターン220の下にあるので、「i」と示されるように
ドーピングされない真性ポリシリコンである。チャネル
内領域274は、nで示されるように低濃度にnドー
ピングされたポリシリコンを含む。第2ポリシリコンパ
ターン220はm番目の走査線200からチャネル領域
270へと信号を提供し、該信号はチャネル224の導
電率を制御する。
【0051】図10は、図7をラインb−bで切断した
別の断面図であり、故に上述したものと同じ層を有して
いる。さらに、ダークマトリックスライン280及び2
82はn番目データライン204のエッジの上の不活性
層262上に形成され、インジウム酸化錫(ITO)ピ
クセル電極290及び292は、ダークマトリックスラ
イン280及び282と僅かにオーバーラップする。
【0052】図8では、ポリシリコン部分252は、チ
ャネルリード領域276、チャネル222、及びチャネ
ル内領域274を含む。チャネルリード領域276は、
と示されるように高濃度にnドーピングされたポリ
シリコンを含む。チャネル222は第2ポリシリコンパ
ターン220の下にあるので、iで示されるようにドー
ピングされない真性ポリシリコンである。チャネル内領
域274は図7で示したものと同じである。第2ポリシ
リコンパターン220はまた、m番目の走査線200か
らチャネル領域278に信号を提供し、この信号はチャ
ネル222の導電率を制御する。
【0053】ボックス330の動作は、石英又はガラス
の基板の表面を製造することにより開始する。ボックス
330の動作は、任意の必要な洗浄を含むことができ
る。
【0054】次にボックス332の動作は、低温の酸化
物(LTO)の第1層を堆積し、これはプラズマ化学蒸
着により堆積されるSiOであることが可能である。
第1LTO層は0.7μmの厚さで堆積され、次にアニ
ールされることができる。
【0055】ボックス334の動作は、a−Siの層を
0.1μmの厚さで堆積し、シリコン自己イオン注入を
行って性能を高める。ボックス334の動作はまた、6
00℃にて結晶化及びアニーリングを行う。その結果、
a−Siがポリシリコンになる。ボックス334の動作
はリソグラフィを行って、第1ポリシリコンパターン2
10を形成するポリシリコンの部分をカバーするマスク
材料のパターンを生成する。次いでボックス334の動
作はマスク材料のパターンによりカバーされていない領
域を取り除くようにエッチングし、第1ポリシリコンパ
ターン210を残す。
【0056】ボックス336の動作は、LTOの第2層
を0.085μmの厚さで堆積する。ボックス336の
動作はまた、950℃で150気圧下で酸化を行い、該
第2LTO層をアニールする。
【0057】ボックス340の動作は、ポリシリコンの
層を0.35μmの厚さで堆積する。ボックス340の
動作はリソグラフィを実行して、第2ポリシリコンパタ
ーン220、又は2つ以上のチャネルにおいて第1ポリ
シリコンパターン210と交差する別の同様のパターン
を形成するポリシリコン部分をカバーするマスク材料パ
ターンを生成する。次いでボックス340の動作はエッ
チングを行って、マスク材料のパターンによりカバーさ
れていない領域を取り除き、第2ポリシリコンパターン
220を残す。次に、ボックス340の動作はマスク材
料を取り除く。
【0058】ボックス342の動作は、マスクを用いず
に低濃度のnタイプのドーパントを注入する。その結
果、第2ポリシリコンパターン220によりカバーされ
ていない第1ポリシリコンパターン210の全ての露呈
した部分が、ドーパント濃度が全ての位置において略等
しくなるように低濃度にnドーピングされることにな
る。LDD技術と比較すると、ボックス342の動作は
マスクを必要としないが、それはなぜなら、第2ポリシ
リコンライン220がチャネル222及び224をカバ
ーするため、低濃度にnドーピングされたチャネル内領
域274がチャネル222及び224とセルフアライン
メントされるからである。従って、チャネル内領域27
4は、異なるドーパント濃度の領域同士間に内部境界の
ない、ドーパント粒子の連続分布を有する。ドーパント
粒子の局所濃度がその中の全ての適当な量に対する平均
ドーパント濃度に略等しいので、チャネル内領域274
もまた、領域内のドーパント濃度がわずかに変化し得る
としても、均一にドーピングされることになる。
【0059】ドーパントの注入濃度は、注入の結果チャ
ネル内領域274において得られる分布が、上述のよう
にオン電流を大きく減ずることなく逆ゲートバイアス漏
洩電流を制御するように、選択される。例えば、マルチ
チャネルポリシリコン構造を用いた実験から、チャネル
リードが2×1020cm−3の平均ドーパント濃度を
有する場合には、ボックス342で生成される平均ドー
パント濃度は5×1015cm−3から2×1019
−3までの範囲となることができ、1×1017cm
−3より大きい平均濃度はオン電流を維持するのに最も
有効であり、2×1018cm−3未満の平均濃度は逆
ゲートバイアス漏洩電流を制御するのに有効であること
がわかった。例えば、1×1018cm−3の平均濃度
ではIONは約0.7IMAXであり、1×1017
−3の平均濃度ではIONは約0.5IMAXであ
る。特定のデバイスに対する実験結果に基づいてそのデ
バイス特有のドーパント濃度が選択されるべきであり、
それはなぜなら、チャネルリードドーパント濃度、チャ
ネルの長さ及び幅、ゲート数、ゲート間の離間等を含め
て種々の他のパラメータが、ドーパント粒子のどのよう
な分布が有効であるのかを決定することができるからで
ある。ドーパント粒子の分布が各チャネル内領域を通じ
て非常に均一であることができるので、各チャネル内領
域中の任意の位置における局所的ドーパント濃度が平均
ドーパント濃度に略等しいことになる。
【0060】ボックス344の動作はリソグラフィを行
って、セル回路をカバーしないマスク材料パターンを生
成するが、図6の低濃度にドーピングされた領域230
をカバーするランドを含むので、チャネル内領域274
はカバーされることになる。ランドは第2ポリシリコン
パターン220とわずかにオーバーラップするので、低
濃度にドーピングされた領域230は第2ポリシリコン
パターン220の一部を含み、これによりランドのエッ
ジを第2ポリシリコンパターン220のエッジと整合さ
せる困難が回避される。マスク材料のパターンはまた、
周辺回路が基板上に形成されている領域をカバーするこ
ともできる。ボックス344の動作は次いで、高濃度の
nタイプドーパントを注入し、第2ポリシリコンパター
ン220を導電性にして、第1ポリシリコンパターン2
10にチャネルリード272及び276を形成する。次
いでボックス344の動作は、適切なプラズマレジスト
エッチングによりマスク材料を取り除く。
【0061】ボックス346の動作はリソグラフィを行
って、周辺回路をカバーせずにセル回路をカバーするマ
スク材料パターンを製造する。ボックス346の動作は
次に、周辺回路に高濃度のρタイプドーパントを注入し
て導電域を形成する。次にボックス346の動作はマス
ク材料を取り除く。ボックス346の動作はまた、60
0℃にて結晶化アニーリングを行う。
【0062】ボックス348の動作は、金属層を0.1
〜0.2μmの厚さで堆積して走査線層を生成する。走
査線層は例えば、3つ又は4つの0.01μmのTiW
層が2つ又は3つの0.05μmのAlCu層により分
離されるハイブリッドTiW/AlCu多積層であるこ
とが可能である。
【0063】ボックス348の動作は次にリソグラフィ
を実行して、走査線を形成する走査線層の部分をカバー
するマスク材料パターンを生成する。次にボックス34
8の動作はエッチングを行って、マスク材料のパターン
によりカバーされていない領域を取り除き、走査線を残
す。次いで、ボックス348の動作はマスク材料を取り
除く。
【0064】ボックス350の動作は、第3LTO層を
0.7μmの厚さで堆積する。ボックス350の動作は
また水素処理を行って、第1ポリシリコンパターン21
0におけるチャネルを不活性化し、適切な湿式酸素エッ
チングを行って水素処理の結果ダメージを受けた層を取
り除く。ボックス346で形成された走査線が第1ポリ
シリコンパターン210におけるチャネル上に存在しな
いため、この水素処理は、第1ポリシリコンパターン2
10におけるチャネルの性質を低下させない。
【0065】ボックス352の動作はリソグラフィを実
行して、第1接続点212及び第2接続点214と、デ
ータライン層の金属がボックス334で形成された層と
接触するあらゆる他の領域とはカバーしないが他の領域
は全てカバーするマスク材料パターンを生成する。ボッ
クス352の動作は次いでエッチングを行い、カバーさ
れていない領域の、ボックス336及びボックス350
からの第2及び第3のLTO層において開口を形成す
る。次いでボックス352の動作はマスク材料を取り除
く。
【0066】ボックス354の動作は、データ金属層を
0.5μmの厚さで堆積する。データ金属層は例えば、
上述のようにハイブリッドTiW/AlCu多積層であ
ることが可能である。ボックス354の動作は次にリソ
グラフィを行って、データラインを形成するデータライ
ン層をカバーすると共に第2接続点214に対する開口
をカバーするマスク材料パターンを生成する。次いでボ
ックス354の動作はエッチングを行って、マスク材料
パターンによりカバーされていない領域を取り除き、デ
ータラインを残す。次いで、ボックス354の動作はマ
スク材料を取り除く。
【0067】ボックス356の動作は、ポリイミドの不
活性化層を1.5μmの厚さで堆積する。ボックス35
6の動作はリソグラフィを実行して、第2接続点214
と、接触のためにデータライン層の金属を露呈すべき任
意の他の領域とをカバーしないマスク材料パターンを生
成する。ボックス356の動作は次いでエッチングを行
い、カバーされていない領域の不活性化層に開口を形成
する。次にボックス356の動作はマスク材料を取り除
く。
【0068】ボックス360の動作は、TiWのダーク
マトリックス層を0.1μmの厚さで堆積する。ボック
ス360の動作はリソグラフィを行って、例えば、各デ
ータラインのエッジに沿う領域や第2接続点214の回
りの領域等、遮光が必要な領域においてのみダークマト
リックス層をカバーするマスク材料パターンを生成す
る。次にボックス360の動作はエッチングを行い、カ
バーされていない領域を取り除く。次いで、ボックス3
60の動作はマスク材料を取り除く。
【0069】ボックス362の動作はITOを0.05
5μmの厚さで堆積する。ボックス362の動作はリソ
グラフィを行って、光透過セル領域においてITO層を
カバーするマスク材料パターンを生成する。ボックス3
62の動作は次いでエッチングを行い、カバーされてい
ない領域を取り除く。次にボックス362の動作は、マ
スク材料を取り除き、280℃にてITO層をアニール
する。
【0070】上述のアレイは、いくつかの駆動方法のい
ずれかにおいて信号を提供することにより、液晶ディス
プレイにおいて動作されることが可能である。
【0071】ドット又はピクセル反転駆動技術の場合、
WDCはVGS=−7V、及びVDS=+5Vの時に発
生する。フレーム反転、ゲートライン反転、及びコラム
反転等の他の駆動技術の場合、WDCはVGS=−2
V、及びVDS=+10Vである時に発生する。
【0072】例えば、2つのゲートと、40μmの全体
のチャネルの長さと、均一にドーピングされて1×10
18cm−3の平均ドーパント濃度を有するチャネル内
領域と、を有する固体位相結晶化ポリシリコンTFT
は、約(2〜5)×10−14amp/μmの制御され
た逆ゲートバイアス漏洩電流を有することが予測され
る。対照的に、上述の他の駆動技術を用いた場合、同一
のTFTであるが高濃度にドーピングされたチャネル内
領域を有するTFTのWDC逆ゲートバイアス漏洩電流
は、VGS=−1で約(2〜5)×10−13amp/
μmの最小値に達し、VGS=−10で約1×10
−10amp/μmまで上昇するであろう。さらに、上
述のドット若しくはピクセル反転駆動技術を用いると、
同一であるが高濃度にドーピングされたチャネル内領域
を有するTFTのWDC逆ゲートバイアス漏洩電流は、
GS=−4で約(0.8〜2)×10−13amp/
μmの最小値に達し、VGS=−10で約1×10
−12amp/μmまで上昇するであろう。
【0073】図10のグラフは、数値計算によりシミュ
レーションされた2つのデバイスに対するゲート−ソー
ス電圧VGSの関数としてのドレイン−ソース電流濃度
DSを示す。曲線400は、各チャネル内領域におい
て5×1017cm−3の平均ドーパント濃度を有する
マルチチャネルポリシリコンTFTに対するシミュレー
ション結果を示す。曲線402は、各チャネル内領域に
おいて2×1019cm−3の平均ドーパント濃度を有
するマルチチャネルポリシリコンTFTに対するシミュ
レーション結果を示す。両ケースにおいて、TFTのチ
ャネルリードは2×1019cm−3の平均ドーパント
濃度を有するものと仮定した。
【0074】曲線402は、チャネル内領域を高濃度に
ドーピングした場合に、逆ゲートバイアス漏洩電流濃度
がその最小値から指数関数的に如何に上昇するかを示
し、一方曲線400は、低濃度にドーピングされたチャ
ネル内領域におけるドーパント粒子の分布が逆ゲートバ
イアス電圧の範囲にわたって漏洩電流濃度を制御するこ
とを示している。その結果、大きい逆ゲートバイアス電
圧に対しては、漏洩電流の大きさは、チャネル内領域を
低濃度にドーピングされた場合よりも高濃度にドーピン
グされた場合の方がより大きい。曲線400及び402
はまた、チャネル内領域を低濃度にドーピングした場合
の方が高濃度にドーピングした場合よりも、得られるオ
ン電流を大きく減少しないことを示している。
【0075】上述の技術は、いくつかのパラメータに対
して種々の異なる値を用いてマルチチャネルポリシリコ
ン構造を形成されるテストチップにおいて実行された。
一構造当りのチャネル数を1から8まで変えた。ドーピ
ングの構成は;LDD領域を有さないチャネルリードを
高濃度にドーピングし、チャネル内領域を高濃度にドー
ピングした構成と;LDD領域を有するチャネルリード
を高濃度にドーピングし、チャネル内領域を高濃度にド
ーピングした構成と;チャネルリードを高濃度にドーピ
ングし、チャネル内領域を低濃度にドーピングした構成
と;を含む。チャネルリードを2×1020cm−3
濃度でドーピングし、低濃度にドーピングされるチャネ
ル内領域を1×1017cm−3から1×1019cm
−3の範囲の濃度でドーピングした。チャネルの幅を1
〜50μmの範囲で変化させた。チャネルの長さを1〜
50μmの範囲で変化させた。シリコン注入を用いる高
温処理、シリコン注入を用いない高温処理、シリコン注
入を用いない中温処理、及びシリコン注入を用いずにラ
スターにより結晶化される低温処理を含むいくつかの異
なるプロセスを使用した。
【0076】テストチップ上のポリシリコン構造は、ソ
ース電圧を固定し、ゲート及びドレイン電圧を変化させ
て種々の動作条件をシミュレートすることにより、動作
された。その結果、チャネル内領域にドーパント粒子が
適切に分布していれば、オン電流はその最大レベルの半
分より上に維持されると共に、逆ゲートバイアス漏洩電
流はWDCを含む逆ゲートバイアスの範囲にわたって制
御されることができ、WDCでの漏洩電流はその大きさ
分だけ又はそれ以上減少されるということが示された。
【0077】図11及び図12は、50μmの幅及び長
さを有し、1000Åのチャネル層及びオキサイド層の
厚さを有し、そしてチャネル内領域においてドーパント
粒子の連続分布を有する2チャネル構造に対するテスト
結果の例を示す。図11のチャネル内領域は1×10
18cm−3の平均ドーパント濃度を有したが、図12
のチャネル内領域はチャネルリードと同じレベルにドー
ピングされた。各図において、上の曲線はVDS=10
Vでの結果を示し、中間の曲線はVDS=5Vでの結果
を、そして下の曲線はVDS=0.1Vでの結果を示
す。
【0078】図に見るように、図11のチャネル内領域
におけるドーパント粒子の分布は、オン電流を大きく減
少することなく逆ゲートバイアス漏洩電流を制御した。
一方図12では、漏洩電流は、中間及び高いドレイン−
ソースバイアスに対する逆ゲートバイアス電圧の増大と
共に指数関数的に増大し、チャネルリード同士間に高い
電界効果があるべきでなく、故にドレイン−ソース漏洩
電流がない低いドレイン−ソースバイアスに対して制御
された。
【0079】ポリシリコンTFTではなく、本発明は、
SOI(silicon on insulato
r)、SOQ(silicon on quart
z)、及びSOS(silicon on sapph
ire)、並びにバルク単一結晶MOSFETを含むが
それらに限定されない広範囲の他の絶縁ゲート電界効果
トランジスタで実行されることができる。また、IT
O、Al、MoTa、Cr、MoCr、Ta、Cu、T
i、TiN、及び有機導電材料を含む、ハイブリッドT
iW/AlCu多積層以外の種々の導電材料を走査線及
びデータラインに用いることができる。同様に、ポリイ
ミド、ニトライド、又は他の形態のSiO等のSiO
のLTO層以外の絶縁層を用いることもできる。
【0080】別のアプリケーションに用いられる光バル
ブ、センサアレイ、又はメモリアレイ等のディスプレイ
以外のアプリケーションに適切なレイアウト及び層を使
用することができる。
【0081】走査線及びゲート領域は同一の金属若しく
は半導体材料で製造されることができ、単一のリソグラ
フィックオペレーションでパターン化されることができ
る。チャネルリードはチャネルと違う層にあることがで
きる。
【0082】アクティブマトリックス液晶ディスプレイ
(AMLCD)、プリンタ、又は別の出力アプリケーシ
ョン等のディスプレイ用の光バルブアレイでは、各セル
のコンポーネントは、ピクセル等の画像の部分の表現を
制御するレベルで電荷を蓄積する容量素子を含む。
【0083】センサアレイでのアプリケーションは光バ
ルブアレイに類似するが、各セルのコンポーネントは、
電磁放射を感知するのに適した層と、受け取った画像の
部分からの放射の強度を示すレベルで電荷を蓄積する容
量素子とを含む。
【0084】メモリアレイでのアプリケーションも光バ
ルブアレイに類似するが、ポリシリコンTFTがメモリ
アレイのロードトラジスタとなる。各セルは情報を示す
レベルで電荷を蓄積する容量素子を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドーパント粒子の連続分布を有するチャネル内
領域を備えるマルチチャネル構造を各セルが含むアレイ
の概略図である。
【図2】図1のチャネル内領域におけるドーパント濃度
の関数として最大オン電流及び最大逆ゲートバイアス漏
洩電流を示すグラフである。
【図3】図1のものと同じ構造に対するゲート−ソース
電圧の関数としてドレイン−ソース電流の一例を示すグ
ラフである。
【図4】図1と同じ構造において、チャネル内領域にお
けるドーパント粒子の分布が異なる逆ゲートバイアスで
如何に漏洩電流を制御し得るかを示す図であり、概略図
とグラフを組み合わせて示している。
【図5】ドーパント粒子の連続分布を有するチャネル内
領域を備える2チャネルポリシリコン(poly−S
i)TFTを各セルが含むアレイの実施形態の概略図で
ある。
【図6】図5の1つのセルの回路における第1及び第2
ポリシリコン層の概略的なレイアウトを示す図である。
【図7】図6をラインa−aに沿って切断したセル回路
の断面図である。
【図8】図6をラインb−bに沿って切断したセル回路
の断面図である。
【図9】図5のアレイを製造する際の動作を示すフロー
チャートである。
【図10】チャネル内領域における2つのドーパント粒
子分布に対するゲート−ソース電圧の関数としてドレイ
ン−ソース電流をシミュレーションした結果を示すグラ
フである。
【図11】従来の方法でドーピングされたチャネル内領
域に対するゲート−ソース電圧の関数としてドレイン−
ソース電流の測定値を示すグラフである。
【図12】逆ゲートバイアス漏洩電流を制御するドーパ
ント粒子の分布を有するチャネル内領域に対するゲート
−ソース電圧の関数としてドレイン−ソース電流の測定
値を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 イーウェイ ウ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94024 ロス アルトス ミゲル アヴェ ニュー 1201

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路が形成されることのできる表面を有
    する基板と、 該基板の表面に形成されるアレイ回路と、を含む製品で
    あり、該アレイ回路が、 走査線と、 データラインと、 各走査線及び各データラインに対して、走査線及びデー
    タラインに接続されるセル回路と、を含み、該セル回路
    が、 前記データラインから信号を受信したり前記データライ
    ンに信号を送信したりするためのデータリードを有する
    コンポーネントと、 前記走査線の制御下で前記データリードを前記データラ
    インに電気接続するための接続回路と、を含み、該接続
    回路が、 前記データラインと前記データリードとの間に電気接続
    される半導体層の部分を含み、該半導体層の部分が、 一連のチャネルと、 チャネル内領域と、を含み、該チャネル内領域の1つが
    該一連のチャネルにおいて隣接する各ペアのチャネル同
    士間にあり、 前記半導体層の部分がさらに、ゲート領域を含み、各ゲ
    ート領域は前記半導体層以外の層の部分であり、各ゲー
    ト領域がチャネルの1つにおいて該半導体層の部分にわ
    たって延在し、該ゲート領域の各々が前記走査線に電気
    接続されることにより、該走査線が第1電圧にある時に
    チャネルは全て高い導電性となり、該走査線が第2電圧
    にある時にチャネルは漏洩電流を通すのみであり、 前記半導体層の部分が、前記チャネル内領域の各々にお
    いてドーパント粒子の連続分布を含み、該チャネル内領
    域におけるドーパント粒子の分布が、前記チャネルを通
    る逆ゲートバイアス漏洩電流を制御すると共に、前記チ
    ャネルを通るオン電流を大きくは減少しない分布であ
    る、ことを特徴とする製品。
JP35478595A 1995-01-03 1995-12-29 連続的にドーピングされたチャネル内領域を有するマルチチャネルを備えるアレイ Pending JPH0969634A (ja)

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US08/559,862 US5703382A (en) 1995-11-20 1995-11-20 Array having multiple channel structures with continuously doped interchannel regions
US559862 1995-11-20

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