JPH0969434A - 直流電磁石装置 - Google Patents

直流電磁石装置

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JPH0969434A
JPH0969434A JP22292795A JP22292795A JPH0969434A JP H0969434 A JPH0969434 A JP H0969434A JP 22292795 A JP22292795 A JP 22292795A JP 22292795 A JP22292795 A JP 22292795A JP H0969434 A JPH0969434 A JP H0969434A
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semiconductor switching
diode
partial
coil
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JP22292795A
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Minoru Ishikawa
稔 石川
Kimitada Ishikawa
公忠 石川
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スイッチング素子使用個数の低減、投入起磁力
値と保持起磁力値との比率の拡大、コイル電流値の電源
電圧値による影響度の軽減およびコイルに発生する逆起
電力の影響度の軽減が可能な直流電磁石装置を提供す
る。 【解決手段】直流電磁石装置1は、部分コイル81,8
2を持つ電磁石と、第1,第2の半導体スイッチング素
子であるN型Tr21,P型Tr22、逆流阻止用のダ
イオード31,ベース抵抗である抵抗素子32でなる信
号生成回路部3、端部の部分コイル用の直列接続用のダ
イオード4、入力抵抗である抵抗素子78で構成された
駆動回路装置とを備える。部分コイル81,ダイオード
31,N型Tr21は、また、P型Tr22,部分コイ
ル82は、それぞれ直列にされ端子P,N間に接続さ
れ、ダイオード4は、部分コイル81とダイオード31
との接続点と、P型Tr22と部分コイル82との接続
点との間に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、励磁用のコイル
を有する電磁石と,このコイルに電流を通流させること
で電磁石にアーマチュアの吸着・保持を行わさせる駆動
回路装置とを備えた直流電磁石装置に関する。
【0002】
【従来の技術】直流電磁石装置としては、例えば、公知
の電磁開閉器が持つ可動接点の,投入操作用として用い
られている装置が著名なものの一つである。この電磁開
閉器に用いられている直流電磁石装置は、励磁用のコイ
ルを有する電磁石と駆動回路装置とを備えることが一般
である。この駆動回路装置は、可動接点の投入動作を行
わせしめる強磁性材製のアーマチュアを、励磁用のコイ
ルに直流電流を通流させることで,電磁石に吸着・保持
させる動作を行う回路装置である。直流電磁石装置とし
ては、前記の電磁開閉器用以外にも広い分野で使用され
ていることもよく知られているところである。
【0003】この種の直流電磁石装置として、特開昭5
6−94609号公報により電磁石駆動回路として公知
となっている装置が知られている。以下に、この特開昭
56−94609号公報による内容を基にし、これに一
部変更を加えた構成を持つ従来例の直流電磁石装置につ
いて、図13を用いて説明する。ここで、図13は、従
来例の直流電磁石装置を関連する装置などと共に示すそ
の回路図である。図13において、9は、共に同一仕様
の2個の部分コイル81,82よりなる励磁用のコイル
8と図示しない鉄芯とを有する電磁石と、半導体スイッ
チング素子であるPNPトランジスタ(以降、P形Tr
と略称することがある。)71,72,73などから構
成された駆動回路装置とを備える直流電磁石装置であ
る。
【0004】駆動回路装置は、P型Tr71,72,7
3と、NPNトランジスタ(以降、N型Trと略称する
ことがある。)74,75と、ダイオード76と、抵抗
素子771,772,773と、N型Tr74,75に
対する公知の入力抵抗である抵抗素子78,79とで構
成され、直流電源91から供給された直流電圧VS を端
子P,Nから取り込んでいる。ここで、P型Tr71,
72,73は比較的に大きな電流容量値を持つトランジ
スタであり、N型Tr74,75は、比較的に小さい電
流容量値を持ついわゆる信号用のトランジスである。ま
た、直流電源91は、図示した事例の場合には、商用電
源などの交流電源911と、整流素子をブリッジ状に構
成してなる公知の整流回路912とで構成されている。
【0005】部分コイル81,ダイオード76,P型T
r73および部分コイル82は、図中に示した如く互い
に直列に接続されて端子P,N間に接続されている。P
型Tr71は、エミッタが端子Pに,コレクタがP型T
r73のコレクタに,ベースが抵抗素子771を介して
N型Tr74のコレクタに接続されている。P型Tr7
2は、エミッタがダイオード76のアノードに,コレク
タが端子Nに,ベースがN型Tr74のコレクタに接続
され、N型Tr74は、エミッタが端子Nに,ベースが
抵抗素子78を介して端子TT に接続されている。
【0006】抵抗素子772,773およびN型Tr7
5は、図中に示した如く互いに直列に接続されて端子
P,N間に接続されている。P型Tr73のベースは、
抵抗素子771と抵抗素子772との接続点に接続さ
れ、N型Tr75のベースは、抵抗素子79を介して端
子TH に接続されている。端子TT にはスイッチ92を
介して、また、端子TH にはスイッチ93を介して、そ
れぞれ補助直流電圧源94から供給された駆動信号
T ,SH が入力されるようになっている。
【0007】前記の如く構成された従来例の直流電磁石
装置9は、次記するごとく動作する。まず、図示しない
アーマチュアを電磁石が有する鉄芯に吸着させる直流電
磁石装置9の投入時の場合には、スイッチ92がオンさ
れてハイレベル(以降、「H」と略称することがあ
る。)の駆動信号ST が端子TT に入力される。この
時、スイッチ93はオフ状態を維持しており、したがっ
て、駆動信号SH は直流電磁石装置9には入力されな
い。駆動信号ST が入力されるとN型Tr74がオンさ
れることで、それまで共にオフされていたP型Tr7
1,72,73の内、P型Tr71,72がオン状態に
切り換わる。P型Tr71,72が共にオンしている
と、P型Tr72のオンによってダイオード76のアノ
ードは端子Nと同電位となるので、ダイオード76に電
流が通流することはない。したがって、P型Tr71,
72が共にオンすると、部分コイル81,82はそれぞ
れ端子P,Nに関して並列に接続されることになり、そ
れぞれに直流電圧VS が印加されて、アーマチュアを鉄
芯に吸着する動作が遂行される。
【0008】アーマチュアを鉄芯に吸着させる動作が完
了した後に、直流電磁石装置9は、アーマチュアを鉄芯
に吸着されたままの状態に保持する状態とされる。この
保持時には、スイッチ92はオフされ,替わってスイッ
チ93がオンされる。これにより駆動信号ST がオフと
なり、それに替わって「H」の駆動信号SH が端子T H
に入力され、N型Tr75がオンされる。このために、
P型Tr71,72が共にオフされ、また、N型Tr7
5がオンされることでP型Tr73がオン状態に切り換
わる。P型Tr73がオンすると、部分コイル81と部
分コイル82とは、ダイオード76,P型Tr73を介
して端子P,Nの間に直列に接続されることになり、こ
の直列回路に直流電圧VS が印加されることとなる。
【0009】電磁石がアーマチュアを吸着しようとする
投入時の場合には、多くの場合にアーマチュアは電磁石
を構成している鉄芯から離れているので、鉄芯とアーマ
チュアからなる磁気回路の磁気抵抗値は大きくなってい
る。こうした状態下でアーマチュアを鉄芯に吸着するた
めの磁束を得るために、電磁石の投入時には大きな値の
起磁力をコイル8で発生させる必要がある。しかし、ア
ーマチュアが一旦電磁石に吸着されると、アーマチュア
と鉄芯とが接近されることになるので、鉄芯とアーマチ
ュアからなる磁気回路の磁気抵抗値は、投入前の値より
も小さくなる。アーマチュアが鉄芯に吸着された状態を
保持するこの小さな磁気抵抗値に変化した状態下では、
コイル8で発生させる必要のある起磁力の値は、公知の
ごとく電磁石の投入時の場合よりも小さくて済むもので
ある。
【0010】直流電磁石装置9の前記の動作はこのこと
に対応させたものであり、直流電磁石装置9が備える部
分コイル81,82は、共に同一仕様であるのでその巻
数,電気抵抗の値は同一である。いま、それぞれの部分
コイル81,82の電気抵抗値をRC 、その巻数値をN
と置くと、コイル8で得られる投入時,保持時それぞれ
における起磁力であるAT(投),AT(保)の値は、
次記する「式1」,「式2」で示すことができる。
【0011】
【数1】 AT(投)=(VS /RC )×N×2 ……… (1)
【0012】
【数2】 AT(保)=(VS /2RC )×N×2 =(VS /RC )×N …………… (2) すなわち、従来例の直流電磁石装置9では、AT(保)
値がAT(投)値よりも少なくて済むことに対処して、
AT(保)値をAT(投)値の1/2にしているのであ
る。
【0013】なお、直流電源91としては、前記の構成
のもの以外に、二次電池を用いたものも知られている。
この二次電池を用いた直流電源91の場合には、ダイオ
ードがそのカソードを二次電池のプラス極に接続させ
て、二次電池と電気的に並列に接続されているものとす
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る直流電磁石装置においては、例えば、前述の直流電磁
石装置9では、その励磁用のコイルが投入時と保持時と
において発生する起磁力値を切り換えることで、その投
入時には大きな起磁力値によってアーマチュアを確実に
吸着することができると共に、その保持時には、小さい
起磁力値により,したがって,少ない消費電力値として
アーマチュアの保持を行なうことができている。しかし
ながら、次記する諸問題が見出されている。すなわち、 AT(投)値とAT(保)値との切り換えを行うため
に、3個の半導体スイッチング素子である大電流容量の
トランジスタを必要とするので、製造原価が高価にな
り、また、駆動回路装置が大形となる。また、 例えば電磁開閉器に用いられる直流電磁石装置などで
は、AT(投)値とAT(保)値との望ましい比率値
は、15対1〜20対1であることが多いものである。
しかしながら、2個の部分コイルを並列接続と直列接続
とに切り換えることによる従来例の方法では、この比率
値は2対1が限界であるので不十分である。また、 商用電源の配電電圧の定格値は周知のごとく国により
異なり、例えば、200〔V〕級の配電電圧値は、50
〔Hz〕系では、日本では200〔V〕,英国では24
0〔V〕であり、60〔Hz〕系では、日本では220
〔V〕,米国では240〔V〕である。このため、例え
ば配電電圧を受ける電磁開閉器に用いられる直流電磁石
装置などでは、その使用可能な電圧範囲を広く設定する
必要が有るものである。こうした理由によって使用電源
電圧範囲を広く設定された直流電磁石装置では、コイル
8で消費される電力は、公知のごとく電源電圧値の2乗
に比例して増大し、これに伴いP型Tr71,72,7
3に通流する電流値も増大する。これにより、直流電磁
石装置の消費電力値が増大すると共に、コイル8の大形
化、および、P型Tr71,72,73の大形化,ひい
ては駆動回路装置の大形化を招く。さらにまた、 直流電磁石装置9を、投入状態から保持状態を切り換
えるためにP型Tr71,72をオフしようとしたり、
また、保持状態からオフ状態にするためにP型Tr73
をオフしようとしたりすると、部分コイル81,82に
おいては、公知のごとくこれ等の部分コイルに電流を通
流させ続ける方向に逆起電力が発生する。こうした場合
には、端子P→部分コイル81→ダイオード76→P型
Tr73→部分コイル81→端子N→直流電源91が備
えるダイオード(整流回路912が持つダイオードなど
のことである。)→端子Pの経路による閉回路が形成さ
れていることで、前記の逆起電力による電流がこの閉回
路に流れることになる。これにより、部分コイル81,
82に通流されている電流が保持時の値にまで減衰する
のに要する時間、または、部分コイル81,82に通流
されている電流が零にまで減衰するのに要する時間が長
くなる。直流電磁石装置が電磁開閉器に用いられるもの
である場合においては、コイル8の通流電流の減衰時間
が長いことは、電磁開閉器の釈放時間が長くなることで
あり、電磁開閉器が高頻度の開閉動作に追従できなくな
ることとなる。
【0015】また、保持状態の直流電磁石装置9をオフ
状態にするために、P型Tr73をオフした場合には、
P型Tr73の等価抵抗値がオン時よりも増大されるの
で、部分コイル81,82に発生する逆起電力によって
P型Tr73に高いサージ電圧が印加され、P型Tr7
3が破壊することが起こり得るのである。この発明は、
前述の従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、そ
の第1の目的は、半導体スイッチング素子の使用個数の
低減が可能な直流電磁石装置を提供することにあり、そ
の第2の目的は、投入時の起磁力値と保持時の起磁力値
との比率値の拡大が可能な直流電磁石装置を提供するこ
とにあり、その第3の目的は、コイルに通流する電流値
の電源電圧値による影響度を軽減することが可能な直流
電磁石装置を提供することにあり、その第4の目的は、
電流減少時にコイルに発生する逆起電力の影響度を軽減
することが可能な直流電磁石装置を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明では前述の第1
の目的は、 1)請求項1に記載したところにより、複数の部分コイ
ルでなる励磁用のコイルを有する電磁石と、前記コイル
に直流電源から供給された電流を半導体スイッチング素
子を介して通流させる駆動回路装置とを備えた直流電磁
石装置において、複数の部分コイルの内の、第1の端部
の部分コイルは一方の端子を直流電源のプラス極に、第
2の端部の部分コイルは他方の端子を直流電源のマイナ
ス極にそれぞれ接続されてなり、駆動回路装置は、第1
の端部の部分コイルと直流電源のマイナス極との間に接
続された第1の半導体スイッチング素子と、直流電源の
プラス極と第2の端部の部分コイルとの間に接続され第
2の半導体スイッチング素子と、第1の半導体スイッチ
ング素子のオン・オフにしたがって第2の半導体スイッ
チング素子をオン・オフさせる駆動信号を生成する信号
生成回路部と、第1の端部の部分コイルのマイナス極側
と隣接する部分コイルのプラス極側との間に接続され
た,端部の部分コイル用の直列接続用ダイオードと、第
1の端部の部分コイルを除く,互いに隣接する部分コイ
ルのマイナス極側とプラス極側との間に接続された直列
接続用ダイオードと、第1の端部の部分コイルを除く,
互いに隣接する部分コイルのプラス極側の相互間に接続
されたプラス極側の並列接続用ダイオードと、第2の端
部の部分コイルを除く,互いに隣接する部分コイルのマ
イナス極側の相互間に接続されたマイナス極側の並列接
続用ダイオードとを備え、第1の半導体スイッチング素
子がオンされることにより第2の半導体スイッチング素
子がオンされて,全ての部分コイルのそれぞれが直流電
源の間に互いに並列に接続され、また、第1の半導体ス
イッチング素子がオフされることにより第2の半導体ス
イッチング素子がオフされて,全ての部分コイルが直流
電源の間に互いに直列に接続されてなる構成とするこ
と、により達成される。
【0017】そうして、まず、直流電磁石装置に直流電
源が印加されていて、かつ、第1および第2の半導体ス
イッチング素子が共にオフ状態に在る場合において、第
1の半導体スイッチング素子がオン状態に切り換えられ
たとする。第1の半導体スイッチング素子がオンされる
と、信号生成回路部から駆動信号が生成され、この駆動
信号が与えられることで第2の半導体スイッチング素子
もオン状態に切り換えられる。両半導体スイッチング素
子がオン状態になると、第1の端部の部分コイルは第1
の半導体スイッチング素子を介して、第2の端部の部分
コイルは第2の半導体スイッチング素子を介して、ま
た、第1および第2の端部の部分コイルを除く部分コイ
ルのそれぞれは、第2の半導体スイッチング素子→プラ
ス極側の並列接続用ダイオード→前記の部分コイルの内
のいずれかの部分コイル→マイナス極側の並列接続用ダ
イオード→第1の半導体スイッチング素子を介して、そ
れぞれ直流電源に並列に接続されることになる。
【0018】また、前述の両半導体スイッチング素子が
オン状態に在る場合において、第1の半導体スイッチン
グ素子がオフ状態に切り換えられたとする。第1の半導
体スイッチング素子がオフすると、信号生成回路部にお
ける駆動信号の生成が停止されて、駆動信号が与えられ
なくなることで第2の半導体スイッチング素子もオフ状
態に切り換えられる。両半導体スイッチング素子がオフ
状態になると、全ての部分コイルは、第1の端部の部分
コイル→端部の部分コイル用の直列接続用ダイオード→
第1および第2の端部の部分コイルを除くいずれかの部
分コイル→直列接続用ダイオード→前記のいずれかの部
分コイル・・・・・・→直列接続用ダイオード→第2の
端部の部分コイル、の順序で互いに直列接続状態となっ
て、直流電源に接続されることになる。また、 2)請求項2に記載したところにより、前記1項に記載
の手段において、駆動回路装置が備える第2の半導体ス
イッチング素子はPNPトランジスタ(P型Tr)であ
り、駆動回路装置が備える信号生成回路部は、第1の半
導体スイッチング素子の,第1の端部の部分コイル側に
接続される一方の主極と,第2の半導体スイッチング素
子であるP型Trのベースとの間に接続された抵抗素子
と、第1の半導体スイッチング素子が有する前記の一方
の主極と,第1の端部の部分コイルのマイナス極側との
間に接続された通流阻止ダイオードとを備える構成とす
ること、により達成される。
【0019】そうして、まず、直流電磁石装置に直流電
源が印加されていて、かつ、第1の半導体スイッチング
素子およびP型Trが共にオフ状態に在る場合におい
て、第1の半導体スイッチング素子がオン状態に切り換
えられたとする。第1の半導体スイッチング素子がオン
すると、この半導体スイッチング素子の前記の主極の電
位は直流電源のマイナス極の電位とほぼ同等となる。こ
のことによってP型Trには、P型Trのベース→抵抗
素子→第1の半導体スイッチング素子の経路でベース電
流が通流されることになり、P型Trがオンされる。こ
れにより、前記1項の場合と同様に全ての部分コイルは
それぞれ直流電源に並列に接続されることになる。
【0020】また、第1の半導体スイッチング素子と前
記のP型Trが共にオン状態に在る場合において、第1
の半導体スイッチング素子がオフ状態に切り換えられた
とする。第1の半導体スイッチング素子がオフすると、
この半導体スイッチング素子の前記の主極の電位は直流
電源のプラス極の電位とほぼ同等となる。また、第1の
半導体スイッチング素子の前記の主極と第1の端部の部
分コイルのマイナス極側との間に通流阻止ダイオードが
接続されていることで、P型Trのベース→端部の部分
コイル用の直列接続用ダイオード→第1および第2の端
部の部分コイルを除くいずれかの部分コイル→直列接続
用ダイオード→前記のいずれかの部分コイル・・・・・
・→直列接続用ダイオード→第2の端部の部分コイル→
直流電源のマイナス極の経路は形成されることがない。
これらのことによりP型Trもオフ状態に切り換えられ
る。したがって、前記1項の場合と同様に全ての部分コ
イルは直列接続状態となって直流電源に接続されること
になる。また、 3)請求項3に記載したところにより、前記1項に記載
の手段において、駆動回路装置が備える第2の半導体ス
イッチング素子はバイポーラトランジスタであり、駆動
回路装置が備える信号生成回路部はLEDとフォトトラ
ンジスタとを組み合わせてなるフォトカプラであり、L
EDは第1の半導体スイッチング素子の制御極に対して
直列に接続され、フォトトランジスタは第2の半導体ス
イッチング素子であるバイポーラトランジスタを直接ま
たは前置トランジスタを介して駆動するように接続され
てなる構成とすること、により達成される。
【0021】そうして、まず、直流電磁石装置に直流電
源が印加されていて、かつ、第1の半導体スイッチング
素子および第2の半導体スイッチング素子である前記の
バイポーラトランジスタが共にオフ状態に在る場合にお
いて、第1の半導体スイッチング素子をオン状態に切り
換えるべく,その制御極に制御電流を与えたとする。こ
の制御電流は前記のLEDにも通流するのでLEDは発
光状態となり、この光を受光したフォトトランジスタは
オン状態にされる。したがって、第1の半導体スイッチ
ング素子がオンすると同時に、前記のバイポーラトラン
ジスタもオン状態に切り換えられ、前記1項の場合と同
様に全ての部分コイルはそれぞれ直流電源に並列に接続
されることになる。
【0022】また、第1の半導体スイッチング素子と前
記のバイポーラトランジスタが共にオン状態に在る場合
に、第1の半導体スイッチング素子をオフ状態に切り換
えるべく,その制御極に与えていた制御電流を遮断した
とする。制御電流が遮断されるとLEDの発光が停止さ
れるので、フォトトランジスタはオフ状態にされる。し
たがって、第1の半導体スイッチング素子がオフすると
同時に、前記のバイポーラトランジスタもオフ状態に切
り換えられ、前記1項の場合と同様に全ての部分コイル
は直列接続状態となって直流電源に接続されることにな
る。また、 4)請求項4に記載したところにより、前記1項に記載
の手段において、駆動回路装置が備える第2の半導体ス
イッチング素子は電圧駆動形のトランジスタであり、駆
動回路装置が備える信号生成回路部はLEDと光電池と
を組み合わせてなるフォトカプラであり、LEDは第1
の半導体スイッチング素子の制御極に対して直列に接続
され、光電池は第2の半導体スイッチング素子である電
圧駆動形のトランジスタを直接または前置トランジスタ
を介して駆動するように接続されてなる構成とするこ
と、により達成される。
【0023】そうして、まず、直流電磁石装置に直流電
源が印加されていて、かつ、第1の半導体スイッチング
素子および第2の半導体スイッチング素子である前記の
電圧駆動形のトランジスタが共にオフ状態に在る場合に
おいて、第1の半導体スイッチング素子をオン状態に切
り換えるべく,その制御極に制御電流を与えたとする
と、前記の3項の場合と同様にLEDは発光状態とな
り、この光を受光した光電池は発電状態にされる。した
がって、第1の半導体スイッチング素子がオンすると同
時に、前記の電圧駆動形のトランジスタもオン状態に切
り換えられる。これにより、前記1項の場合と同様に全
ての部分コイルはそれぞれ直流電源に並列に接続される
ことになる。
【0024】また、第1の半導体スイッチング素子と前
記の電圧駆動形のトランジスタが共にオン状態に在る場
合において、第1の半導体スイッチング素子をオフ状態
に切り換えるべく,その制御極に与えていた制御電流を
遮断したとすると、LEDの発光が停止されるので光電
池は非発電状態にされる。したがって、第1の半導体ス
イッチング素子がオフすると同時に、前記の電圧駆動形
のトランジスタもオフ状態に切り換えられる。これによ
り、前記1項の場合と同様に全ての部分コイルは直列接
続状態となって直流電源に接続されることになる。
【0025】5)請求項5に記載したところにより、前
記1項に記載の手段において、励磁用のコイルは2個の
部分コイルでなり、駆動回路装置が備える第2の半導体
スイッチング素子はNPNトランジスタ(N型Tr)で
あり、駆動回路装置が備える信号生成回路部は、端部の
部分コイル用の直列接続用ダイオードに対して同方向に
直列接続された駆動電圧生成用のダイオードと、前記の
スイッチング用のN型Trのベースと直流電源のプラス
極との間に接続された抵抗素子と、前記の直列接続用ダ
イオードと駆動電圧生成用のダイオードとの直列接続回
路に生成される電圧に対応して動作する前置用のNPN
トランジスタ(N型Tr)とを有し、前置用のN型Tr
は、その両主極を前記のスイッチング用のN型Trの,
ベースと第2の端部の部分コイルに接続された他方の主
極との間に接続されてなる構成とすること、により達成
される。
【0026】そうして、まず、直流電磁石装置に直流電
源が印加されていて、かつ、第1の半導体スイッチング
素子がオフ状態に在る場合においては、直流電源のプラ
ス極→第1の端部の部分コイル→端部の部分コイル用の
直列接続用ダイオード→駆動電圧生成用のダイオード→
第2の端部の部分コイル→直流電源のマイナス極の経路
で電流が流れ、端部の部分コイル用の直列接続用ダイオ
ードと,駆動電圧生成用のダイオードにはそのえん層電
圧に従う電圧が発生される。両ダイオードのえん層電圧
の和の電圧が印加されることによって前置用のN型Tr
がオンされると、スイッチング用のN型Trの,ベース
と第2の端部の部分コイルに接続された他方の主極との
間が前置用のN型Trによって短絡されるので、スイッ
チング用のN型Trはオフ状態を持続する。このため
に、第1の半導体スイッチング素子がオフ状態に在る場
合においては、スイッチング用のN型Trもオフ状態に
在ることになるのである。なお、この場合に部分コイル
に通流する電流値では、アーマチュアを電磁石が有する
鉄芯に吸着させるに足る値の起磁力を発生することはで
きないので、アーマチュアは鉄芯から離間したままの状
態を維持する。
【0027】直流電磁石装置に直流電源が印加されてい
て、かつ、第1の半導体スイッチング素子およびP型T
rが共にオフ状態に在る場合において、第1の半導体ス
イッチング素子がオン状態に切り換えられたとする。第
1の半導体スイッチング素子がオンすると、端部の部分
コイル用の直列接続用ダイオードのアノードは、第1の
半導体スイッチング素子を介して直流電源のマイナス極
に接続されるので、前記の電流の通流は停止される。端
部の部分コイル用の直列接続用ダイオードと駆動電圧生
成用のダイオードに通流する電流が零となると、前置用
のN型Trは、与えられていたえん層電圧が零になるの
でオフされる。そうすると、スイッチング用のN型Tr
のベースには前記の抵抗素子を介して直流電源からベー
ス電流が供給されることになるので、スイッチング用の
N型Trはオンされる。すなわち、第1の半導体スイッ
チング素子がオン状態になると、スイッチング用のN型
Trもオンされるのである。そうして、第1の半導体ス
イッチング素子とスイッチング用のN型Trとが共にオ
ン状態に在る場合においては、2個の部分コイルはそれ
ぞれ直流電源に並列に接続されることになる。
【0028】また、第1の半導体スイッチング素子とス
イッチング用のN型Trが共にオン状態に在る場合にお
いて、第1の半導体スイッチング素子がオフ状態に切り
換えられたとすると、前記したところにより、スイッチ
ング用のN型Trもオフされて、2個の部分コイルは直
列接続状態となって直流電源に接続されることになる。
そうしてこの場合に部分コイルに通流する電流値は、電
磁石が有する鉄芯に吸着されているアーマチュアを吸着
状態に保持するのに十分な起磁力を発生することができ
るので、アーマチュアは吸着状態を保持するのである。
また、この発明では前述の第1および第2の目的は、 6)請求項6に記載したところにより、前記1項から5
項までのいずれかに記載の手段において、駆動回路装置
は、直列接続用ダイオードに直列に接続された1個また
はそれ以上の個数の限流用の抵抗素子を備えた構成とす
ること、により達成される。
【0029】そうして、前記の限流用の抵抗素子は、前
記1項から5項までの説明で述べたところを引用すれ
ば、第1の半導体スイッチング素子および第2の半導体
スイッチング素子が共にオフ状態に在る場合において
は、直列接続状態となって直流電源に接続されている全
ての部分コイルの、いずれかの部分コイルの間に直列に
接続されることになる。これにより、この場合において
の部分コイルに通流する電流の値は、直流電源の電圧値
と、部分コイルの合計された電気抵抗値と,限流用の抵
抗素子が持つ電気抵抗値との和との比による値となる。
すなわち、限流用の抵抗素子を備えることで、部分コイ
ルに通流する電流の値を、限流用の抵抗素子を備えてい
ない場合に対して低減することができるのである。そう
して、電流の値を、限流用の抵抗素子の電気抵抗値を適
宜に選定することによって、望ましい値とすることがで
きるのである。なお、限流用の抵抗素子を備えた構成と
しても、前記1項から5項までのいずれかにおいて記載
した作用は、全く同様に発揮される。また、この発明で
は前述の第1,第2および第3の目的は、 7)請求項7に記載したところにより、前記6項に記載
の手段において、駆動回路装置は、1個またはそれ以上
の個数が備えられた限流用の抵抗素子の内の少なくと一
部のそれぞれに並列に接続されたスイッチング回路部を
1個またはそれ以上の個数備え、スイッチング回路部は
直流電源の電圧値が予め設定された値を越えるとオフさ
れ、予め設定された値以下になるとオンされるように制
御されてなる構成とすること、により達成される。
【0030】そうして、前記のように制御されるスイッ
チング回路部が限流用の抵抗素子に接続されている場合
には、直流電源の電圧値が予め設定された値未満である
とスイッチング回路部がオンされるので、スイッチング
回路部が接続された限流用の抵抗素子は、このスイッチ
ング回路部によって電気的に短絡されることになるので
限流用の抵抗素子として働かない。ところが、直流電源
の電圧値が上昇し、直流電源の電圧値が予め設定された
値を越えると、スイッチング回路部はオフ状態に切り換
わる。スイッチング回路部がオフされると、スイッチン
グ回路部が接続された限流用の抵抗素子は、設置目的と
おりに働くことが可能になり前記6項で述べた作用を行
うこととなる。すなわち、直流電源の電圧値が予め設定
された値を越えると、部分コイルに通流する電流の値を
低減することができるのである。なお、限流用の抵抗素
子とスイッチング回路部とを備えた構成としても、前記
1項から5項までのいずれかにおいて記載した作用は、
全く同様に発揮される。また、 8)請求項8に記載したところにより、前記1項,2項
または6項,7項のいずれかに記載の手段において、励
磁用のコイルは2個の部分コイルでなり、駆動回路装置
は、第1の半導体スイッチング素子としてのスイッチン
グ用のNPNトランジスタ(N型Tr)と、第2の半導
体スイッチング素子としてのスイッチング用のPNPト
ランジスタ(P型Tr)と、スイッチング用のP型Tr
のベースとスイッチング用のN型Trのコレクタとの間
に接続されたベース抵抗素子,第1の部分コイルのマイ
ナス極側とスイッチング用のN型Trのコレクタとの間
にカソードを前記のコレクタ側に配置して接続された通
流阻止ダイオードとでなる信号生成回路部と、第1の部
分コイルのマイナス極側と,第2の部分コイルのプラス
極側との間に互いに直列に接続された直列接続用ダイオ
ードおよび1個の限流用の抵抗素子と、この抵抗素子に
並列に接続されたスイッチング回路部とを備え、スイッ
チング回路部は、第1および第2のNPNトランジスタ
(N型Tr)と、補助抵抗素子と、直流電源の電圧値検
出用の電圧検出素子とを有し、電圧検出素子は直流電源
のプラス極と第2のN型Trのベースとの間に接続さ
れ、第2のN型Trはコレクタおよびエミッタを第1の
N型Trのベースおよびエミッタにそれぞれ接続され、
第1のN型Trはベースを補助抵抗素子を介して直流電
源のプラス極に,コレクタおよびエミッタを限流用の抵
抗素子の両端にそれぞれ接続されてなる構成とするこ
と、により達成される。
【0031】そうして、まず、直流電磁石装置に直流電
源が印加されていて、かつ、スイッチング用のN型Tr
およびP型Trが共にオフ状態に在る場合において、ス
イッチング用のN型Trがオン状態に切り換えられたと
する。このN型Trがオンすると、このN型Trのコレ
クタ,したがって第1の部分コイルのマイナス極側のの
電位は直流電源のマイナス極の電位とほぼ同等となる。
このことによってスイッチング用のP型Trには、この
P型Trのベース→抵抗素子→スイッチング用のN型T
rのコレクタの経路でベース電流が通流されることにな
り、スイッチング用のP型Trがオンされる。このP型
Trがオンされると、このP型Trのコレクタ,したが
って第2の部分コイルのプラス極側の電位は直流電源の
プラス極の電位とほぼ同等となる。したがって、第1の
部分コイルのマイナス極側にアノードが接続されている
直列接続用ダイオード、および限流用の抵抗素子には電
流は通流されない。そうして、両部分コイルは直流電源
にそれぞれ並列に接続されることになるのである。
【0032】また、前述のスイッチング用の両トランジ
スタがオン状態に在る場合において、スイッチング用の
N型Trがオフ状態に切り換えられたとする。このN型
Trがオフすると、このN型Trのコレクタの電位は直
流電源のプラス極の電位とほぼ同等となる。また、N型
Trのコレクタと第1の部分コイルのマイナス極側との
間に通流阻止ダイオードが接続されていることで、スイ
ッチング用のP型Trのベース→端部の部分コイル用の
直列接続用ダイオード→第2の端部の部分コイル→直流
電源のマイナス極の経路は形成されることがない。これ
らのことによりP型Trもオフ状態に切り換えられる。
したがって、両部分コイルは直列接続用ダイオードおよ
び限流用の抵抗素子を中間に接続した直列接続状態とな
って、直流電源に接続されることになる。
【0033】この状態において、直流電源の電圧値が電
圧検出素子が持つ検出値未満であると、スイッチング回
路部が有する第2のN型Trにはベース電流が供給され
ないので、第2のN型Trはオフされ、これにより、第
1のN型Trは、そのベースに直流電源のプラス極から
補助抵抗素子を介して電流が供給されてオンされて、限
流用の抵抗素子を電気的に短絡する。このため、限流用
の抵抗素子は電流を限流する機能は発揮しない。ところ
が、直流電源の電圧値が上昇し、直流電源の電圧値が電
圧検出素子が持つ検出値を越えると、第2のN型Tr
は、そのベースに直流電源のプラス極から電圧検出素子
を介して電流が供給されてオンされる。第2のN型Tr
がオンすると、第1のN型Trは、そのベースとエミッ
タ間が第2のN型Trによって電気的に短絡されるので
オフ状態に切り換えられ、限流用の抵抗素子は、前記6
項で述べた作用を行うこととなる。すなわち、直流電源
の電圧値が電圧検出素子が持つ検出値を越えると、前記
6項で述べたところと同様に、部分コイルに通流する電
流の値を低減することができるのである。なお、限流用
の抵抗素子とスイッチング回路部とを備えた構成として
も、前記1項において記載した作用は、全く同様に発揮
されることは勿論のことである。また、 9)請求項9に記載したところにより、前記6項に記載
の手段において、駆動回路装置は、1個またはそれ以上
の個数が備えられた限流用の抵抗素子の内の少なくと一
部のそれぞれに並列に接続されたスイッチング回路部を
1個またはそれ以上の個数備え、スイッチング回路部は
部分コイルに通流される電流の値が予め設定された値を
越えるとオフされ、予め設定された値以下になるとオン
されるように制御されてなる構成とすること、により達
成される。
【0034】そうして、前記のように制御されるスイッ
チング回路部が限流用の抵抗素子に接続されている場合
には、部分コイルに通流される電流の値が予め設定され
た値未満であるとスイッチング回路部がオンされるの
で、スイッチング回路部が接続された限流用の抵抗素子
は、このスイッチング回路部によって電気的に短絡され
ることになるので限流用の抵抗素子として働かない。
【0035】ところが、直流電源の電圧値が上昇するな
どして、部分コイルに通流される電流の値が予め設定さ
れた値を越えると、スイッチング回路部はオフ状態に切
り換わる。スイッチング回路部がオフされると、スイッ
チング回路部が接続された限流用の抵抗素子は、限流用
の抵抗素子として働くことができることになり、前記6
項で述べた作用を行うこととなる。すなわち、部分コイ
ルに通流される電流の値が予め設定された値を越える
と、部分コイルに通流する電流の値を低減することがで
きるのである。なお、限流用の抵抗素子とスイッチング
回路部とを備えた構成としても、前記1項から5項まで
のいずれかにおいて記載した作用は、全く同様に発揮さ
れる。さらにまた、 10)請求項10に記載したところにより、前記1項,
2項または6項,9項のいずれかに記載の手段におい
て、励磁用のコイルは2個の部分コイルでなり、駆動回
路装置は、第1の半導体スイッチング素子としてのスイ
ッチング用のNPNトランジスタ(N型Tr)と、第2
の半導体スイッチング素子としてのスイッチング用のP
NPトランジスタ(P型Tr)と、スイッチング用のP
型Trのベースとスイッチング用のN型Trのコレクタ
との間に接続されたベース抵抗素子,第1の部分コイル
のマイナス極側とスイッチング用のN型Trのコレクタ
との間にカソードを前記のコレクタ側に配置して接続さ
れた通流阻止ダイオードとでなる信号生成回路部と、第
1の部分コイルのマイナス極側と,第2の部分コイルの
プラス極側との間に互いに直列に接続された直列接続用
ダイオードおよび1個の限流用の抵抗素子と、限流用の
抵抗素子に並列に接続されたスイッチング回路部とを備
え、スイッチング回路部は、第1および第2のNPNト
ランジスタと、補助抵抗素子と、直列接続用ダイオード
に対して電気的に直列に接続された電流値検出用の抵抗
素子とを有し、第2のNPNトランジスタはエミッタを
電流値検出用の抵抗素子の反限流用の抵抗素子側端に,
コレクタおよびベースを第1のNPNトランジスタのベ
ースおよびエミッタにそれぞれ接続され、第1のNPN
トランジスタはベースを補助抵抗素子を介して直流電源
のプラス極に,コレクタおよびエミッタを限流用の抵抗
素子の両端にそれぞれ接続されてなる構成とすること、
により達成される。
【0036】そうして、まず、直流電磁石装置に直流電
源が印加されていて、かつ、スイッチング用のN型Tr
およびP型Trが共にオフ状態に在る場合において、ス
イッチング用のN型Trがオン状態に切り換えられたと
する。このN型Trがオンすると、このN型Trのコレ
クタ,したがって第1の部分コイルのマイナス極側のの
電位は直流電源のマイナス極の電位とほぼ同等となる。
このことによってスイッチング用のP型Trには、この
P型Trのベース→抵抗素子→スイッチング用のN型T
rのコレクタ、の経路でベース電流が通流されることに
なり、スイッチング用のP型Trがオンされる。このP
型Trがオンされると、このP型Trのコレクタ,した
がって第2の部分コイルのプラス極側の電位は直流電源
のプラス極の電位とほぼ同等となる。したがって、第1
の部分コイルのマイナス極側にアノードが接続されてい
る直列接続用ダイオードには,したがって,限流用の抵
抗素子には電流は通流されない。そうして、両部分コイ
ルは直流電源にそれぞれ並列に接続されることになるの
である。
【0037】また、前述のスイッチング用の両トランジ
スタがオン状態に在る場合において、スイッチング用の
N型Trがオフ状態に切り換えられたとする。このN型
Trがオフすると、このN型Trのコレクタの電位は直
流電源のプラス極の電位とほぼ同等となる。また、N型
Trのコレクタと第1の部分コイルのマイナス極側との
間に通流阻止ダイオードが接続されていることで、スイ
ッチング用のP型Trのベース→端部の部分コイル用の
直列接続用ダイオード→第2の端部の部分コイル→直流
電源のマイナス極の経路は形成されることがない。これ
らのことによりP型Trもオフ状態に切り換えられる。
したがって、両部分コイルは、直列接続用ダイオード,
限流用の抵抗素子および電流値検出用の抵抗素子を中間
に接続した直列接続状態となって、直流電源に接続され
ることになる。
【0038】この状態において、部分コイルに通流され
る電流,したがって電流値検出用の抵抗素子に通流され
る電流の値が予め設定された値未満であると、電流値検
出用の抵抗素子中にこの電流によって発生する電圧降下
値では,スイッチング回路部が有する第2のN型Trに
は十分な値のベース電流が供給されない。このため、第
2のN型Trはオフされ、これにより、第1のN型Tr
は、そのベースに直流電源のプラス極から補助抵抗素子
を介して電流が供給されてオンされて、限流用の抵抗素
子を電気的に短絡する。したがって、限流用の抵抗素子
は電流を限流する機能は発揮しない。ところが、部分コ
イル,電流値検出用の抵抗素子に通流される電流の値が
増大して予め設定された値を越えると、第2のN型Tr
には電流値検出用の抵抗素子中の電圧降下値によって十
分な値のベース電流が供給されることとなって、第2の
N型Trはオンする。第2のN型Trがオンすると、第
1のN型Trは、そのベースとエミッタ間が第2のN型
Trによって電気的に短絡されるのでオフ状態に切り換
えられ、限流用の抵抗素子は、前記6項で述べた作用を
行うこととなる。すなわち、部分コイルに通流される電
流の値が予め設定された値を越えると、前記6項で述べ
たところと同様に、部分コイルに通流する電流の値を低
減することができるのである。なお、この項による構成
としても、前記1項において記載した作用は、全く同様
に発揮されることは勿論のことである。また、この発明
では前述の第1,第2,第3および第4の目的は、 11)請求項11に記載したところにより、前記6項か
ら10項までのいずれかに記載の手段において、駆動回
路装置は、少なくとも一部の限流用の抵抗素子に対して
並列に接続されたサージ吸収用素子を備えた構成とする
こと、により達成される。
【0039】そうして、前記の限流用の抵抗素子は、前
記6項での説明で述べたところを引用すれば、第1の半
導体スイッチング素子および第2の半導体スイッチング
素子が共にオフ状態に在る場合においては、直列接続状
態となって直流電源に接続されている全ての部分コイル
の、いずれかの部分コイルの間に直列に接続されること
になる。このために、第1の半導体スイッチング素子お
よび第2の半導体スイッチング素子が共にオン状態から
オフ状態に切り換わった場合、および、直流電源がオフ
された場合の、部分コイルに発生される前述した逆起電
力は、そのほとんどがこの限流用の抵抗素子に印加され
ることになる。この発明による構成では、この限流用の
抵抗素子に並列に接続されたサージ吸収用素子が接続さ
れているので、前記の逆起電力はこのサージ吸収用素子
に加わることになって、逆起電力が持つエネルギーは、
公知のサージ吸収用素子の機能によって除去されるので
ある。なお、限流用の抵抗素子に並列にサージ吸収用素
子を備えた構成としても、前記1項から10項までのい
ずれかにおいて記載した作用は、全く同様に発揮され
る。さらにまた、この発明では前述の第4の目的は、 12)請求項12に記載したところにより、2個の部分
コイルでなる励磁用のコイルを有する電磁石と、前記コ
イルに直流電源から供給された電流を半導体スイッチン
グ素子を介して通流させる駆動回路装置とを備えた直流
電磁石装置であって、第1の部分コイルは一方の端子を
直流電源のプラス極に、第2の部分コイルは他方の端子
を直流電源のマイナス極側にそれぞれ接続されてなり、
駆動回路装置は、第2の部分コイルのマイナス極側と,
直流電源のマイナス極との間に接続された第3の半導体
スイッチング素子であるNPNトランジスタと、第1の
部分コイルと,第2の部分コイルと第3の半導体スイッ
チング素子との接続点との間に接続された第1の半導体
スイッチング素子であるNPNトランジスタと、直流電
源のプラス極と第2の部分コイルとの間に接続され第2
の半導体スイッチング素子であるPNPトランジスタ
と、PNPトランジスタのベースと第1の半導体スイッ
チング素子であるNPNトランジスタのコレクタとの間
に接続されたベース抵抗素子,第1の部分コイルのマイ
ナス極側と第1の半導体スイッチング素子であるNPN
トランジスタのコレクタとの間にカソードを前記のコレ
クタ側に配置して接続された通流阻止ダイオードとでな
る信号生成回路部と、第1の部分コイルのマイナス極側
と,第2の部分コイルのプラス極側との間に接続された
直列接続用ダイオードと、直流電源のプラス極と,第2
の端部の部分コイルと第3の半導体スイッチング素子と
の接続点との間に接続されたサージ吸収用素子とを備え
た構成とすること、により達成される。
【0040】そうして、この構成においては、第3の半
導体スイッチング素子が備えられていることによる以外
は前記2項の場合と全く同様に機能し、したがって、第
1,第2および第3の半導体スイッチング素子がいずれ
もオン状態に在る場合には、第3の半導体スイッチング
素子を介して、両部分コイルは共に直流電源に並列に接
続されることになる。また、第1および第2の半導体ス
イッチング素子が共にオフ状態に在り、第3の半導体ス
イッチング素子のみがオン状態に在る場合には、第3の
半導体スイッチング素子を介して、両部分コイルはそれ
ぞれ直流電源に直列に接続されることになる。そうし
て、第1および第2の半導体スイッチング素子がオフさ
れる際にそれぞれの部分コイルから発生される逆起電力
が持つエネルギーは、サージ吸収用素子に印加されるこ
ととなって、公知のサージ吸収用素子の機能によって除
去されるのである。
【0041】この状態において、第3の半導体スイッチ
ング素子もオフに切り換えられた場合には、両部分コイ
ルに対する通電がオフされることになるが、各部分コイ
ルから発生される逆起電力が持つエネルギーは、この場
合も、サージ吸収用素子に印加されることとなって、公
知のサージ吸収用素子の機能によって除去されるのであ
る。
【0042】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。 実施例1;図1は、請求項1,2に対応するこの発明の
一実施例による直流電磁石装置を示すその回路図であ
る。図1において、図13に示した従来例による直流電
磁石装置と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省
略する。図1において、1は、2個の部分コイルよりな
る励磁用のコイル8と図示しない鉄芯とを有する電磁石
と、第1の半導体スイッチング素子であるNPNトラン
ジスタ(以降、N型Trと略称することがある。)2
1,第2の半導体スイッチング素子であるPNPトラン
ジスタ(以降、P型Trと略称することがある。)22
などから構成された駆動回路装置とを備える直流電磁石
装置である。コイル8が持つ2個の部分コイルは、第1
の部分コイルである部分コイル81と、第2の部分コイ
ルである部分コイル82であり、両部分コイル81,8
2は、その仕様(その使用線径,巻数,電気抵抗の値な
どのことである。)は同一である。駆動回路装置は、N
型Tr21,P型Tr22と、ダイオード31と抵抗素
子32とを有する信号生成回路部3と、端部の部分コイ
ル用の直列接続用ダイオードであるダイオード4と、入
力抵抗である抵抗素子78とで構成されている。ここ
で、N型Tr21とP型Tr22とは、従来例における
P型Tr71,72,73と同様の電流容量値を持つト
ランジスタである。
【0043】部分コイル81、逆流阻止用ダイオードで
あるダイオード31およびN型Tr21は、図1中に示
した如く互いに直列に接続されて端子P,N間に接続さ
れている。また、P型Tr22および部分コイル82も
互いに直列に接続されて端子P,N間に接続されてい
る。ダイオード4は、部分コイル81とダイオード31
との接続点(部分コイル81の端子N側の部位でもあ
る。)と、P型Tr22と部分コイル82との接続点
(部分コイル82の端子P側の部位でもある。)との間
に、カソードをP型Tr22と部分コイル82との接続
点に接続して、接続されている。また、抵抗素子32は
P型Tr22のベース抵抗であり、P型Tr22のベー
スと、N型Tr21の一方の主極であるコレクタとダイ
オード31との接続点との間に接続されている。
【0044】実施例1による直流電磁石装置1は前述の
構成としたので、次記するように動作する。まず、直流
電磁石装置1に直流電圧VS が印加されていて、かつ、
N型Tr21とP型Tr22とが共にオフ状態に在る場
合に、「H」の駆動信号STが端子TT に入力されて、
N型Tr21がオン状態に切り換えられたとする。そう
すると、N型Tr21のコレクタの電位は端子Nの電位
とほぼ同等となる。このことによってP型Tr22に
は、P型Tr2のベース→抵抗素子32→N型Tr21
のコレクタの経路で、P型Tr2に関する駆動信号であ
るベース電流が通流されることになり、P型Tr22が
オンされる。この時、ダイオード4は、そのカソードの
電位は端子Pの電位とほぼ同等となり、そのアノードの
電位は端子Nの電位とほぼ同等となるので、遮断状態と
される。これらにより、端子P→部分コイル81→N型
Tr21→端子Nの電流経路と、端子P→P型Tr22
→部分コイル82→端子Nの電流経路とが形成され、部
分コイル81と部分コイル82とは、図示を省略した直
流電源91に互いに並列に接続されることになる。この
状態は直流電磁石装置1で得られる投入状態であり、そ
の時の起磁力であるAT(投)の値は、従来例における
前述の「式1」と同一である。
【0045】また、N型Tr21とP型Tr22とが共
にオン状態に在る場合に、「H」の駆動信号ST の入力
が停止されて、N型Tr21がオフ状態に切り換えられ
たとする。N型Tr21がオフすると、N型Tr21の
コレクタの電位は端子Pの電位とほぼ同等値に上昇す
る。また、N型Tr21のコレクタと部分コイル81の
端子N側との間にダイオード31が接続されていること
で、P型Tr22のベース→ダイオード4→部分コイル
82→端子Nの電流経路は形成されることがない。した
がって、N型Tr21がオフすると、P型Tr22への
ベース電流の供給が停止されるので、P型Tr22は自
動的に、かつ確実にオフに切り換えられる。この時、ダ
イオード4は、そのカソードの電位はP型Tr22がオ
フされることで端子Pの電位からフリーとなり、また、
そのアノードの電位はN型Tr21がオフされることで
端子Nの電位からフリーとなる。これらにより、端子P
→部分コイル81→ダイオード4→部分コイル82→端
子Nの電流経路が形成され、部分コイル81と部分コイ
ル82とは、ダイオード4を介して、図示を省略した直
流電源91に互いに直列に接続されることになる。この
状態は直流電磁石装置1で得られる保持状態であり、そ
の時の起磁力であるAT(保)の値は、従来例における
前述の「式2」と同一である。
【0046】すなわち、この発明になる直流電磁石装置
1では、従来例の場合と全く同一の、AT(保)値をA
T(投)値の1/2にすることができており、しかもそ
れを達成するにあたり、大電流容量の半導体スイッチン
グ素子の使用個数を、3個を必要とする従来例の場合よ
りも少ない2個のみで実現することができるのである。
また、N型Tr21をオン・オフさせることで、N型T
r21とP型Tr22の両方をオン・オフさせることが
できて、駆動信号の供給部分も含めて駆動回路装置の回
路構成を簡易化することができている。
【0047】実施例2;図2は、請求項1,2に対応す
るこの発明の異なる実施例による直流電磁石装置を示す
その回路図である。図2において、図1に示した請求項
1,2に対応するこの発明の一実施例による直流電磁石
装置、および、図13に示した従来例による直流電磁石
装置と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省略す
る。なお、図2中には、図1で付した符号については、
代表的な符号のみを記した。図2において、1Aは、図
1に示したこの発明による直流電磁石装置1に対して、
コイル8に替えてコイル8Aを用いると共に、直列接続
用ダイオードであるダイオード41と、プラス極側の並
列接続用ダイオードであるダイオード51Aと、マイナ
ス極側の並列接続用ダイオードであるダイオード52A
とを備えるようにした直流電磁石装置である。コイル8
Aは、コイル8に対して、部分コイル81,82と仕様
が同一である部分コイル83を追加して備えていること
が相異している。そうしてコイル8Aでは、部分コイル
81は第1の端部の部分コイルであり、部分コイル82
は第2の端部の部分コイルであることになる。
【0048】直流電磁石装置1Aでは、ダイオード4の
カソードは部分コイル83の端子P側の接続されること
になる。またダイオード41は、部分コイル83の端子
N側と部分コイル82の端子P側との間に、カソードを
P型Tr22と部分コイル82との接続点に接続して、
接続されている。ダイオード51Aは、部分コイル83
の端子P側と部分コイル82の端子P側との間に、アノ
ードをP型Tr22と部分コイル82との接続点に接続
して、接続されている。また、ダイオード52Aは、部
分コイル81の端子N側と部分コイル83の端子N側と
の間に、カソードをダイオード31と部分コイル81と
の接続点に接続して、接続されている。
【0049】実施例2による直流電磁石装置1Aは前述
の構成としたので、次記するように動作する。まず、直
流電磁石装置1Aの投入状態においては、ダイオード4
1は、そのカソードの電位は端子Pの電位とほぼ同等と
なり、そのアノードの電位は端子Nの電位とほぼ同等と
なるので、ダイオード4と同様に遮断状態とされる。こ
うした理由により、直流電磁石装置1Aでは、直流電磁
石装置1における電流経路に加えて、端子P→P型Tr
22→ダイオード51A→部分コイル83→ダイオード
52A→ダイオード31→N型Tr21→端子Nの電流
経路が形成される。したがって、全ての部分コイル8
1,82,83は、図示を省略した直流電源91に互い
に並列に接続されることになる。
【0050】また、直流電磁石装置1Aの保持状態にお
いては、ダイオード41は、ダイオード4と同様に、そ
のカソードの電位はP型Tr22がオフされることで端
子Pの電位からフリーとなり、また、そのアノードの電
位はN型Tr21がオフされることで端子Nの電位から
フリーとなる。こうした理由により、直流電磁石装置1
Aでは、端子P→部分コイル81→ダイオード4→部分
コイル83→ダイオード41→部分コイル82→端子N
の電流経路が形成され、全ての部分コイル81,82,
83は、ダイオード4,41を介して、図示を省略した
直流電源91に互いに直列に接続されることになる。
【0051】そうして、直流電磁石装置1Aでは、その
投入時の起磁力の値は従来例に対して1.5倍であり、
その保持時の起磁力の値は従来例の場合と同一値であ
る。すなわち、この発明になる直流電磁石装置1Aで
は、AT(保)値のAT(投)値に対する比率値を、従
来例の場合よりも小さい1/3にすることができてお
り、しかもそれを達成するにあたり、ダイオード4,5
1A,52Aを使用した回路構成により、大電流容量の
半導体スイッチング素子の使用個数を、2個のみで実現
することができるのである。
【0052】実施例3;図3は、請求項1,2に対応す
るこの発明のさらに異なる実施例による直流電磁石装置
を示すその回路図である。図2において、図1に示した
請求項1,2に対応するこの発明の一実施例による直流
電磁石装置、図2に示した請求項1,2に対応するこの
発明の異なる実施例による直流電磁石装置、および、図
13に示した従来例による直流電磁石装置と同一部分に
は同じ符号を付し、その説明を省略する。なお、図3中
には、図1で付した符号については、代表的な符号のみ
を記した。図3において、1Bは、図2に示したこの発
明による直流電磁石装置1Aに対して、コイル8Aに替
えてコイル8Bを用いると共に、直列接続用ダイオード
であるダイオード42と、プラス極側の並列接続用ダイ
オードであるダイオード51Bと、マイナス極側の並列
接続用ダイオードであるダイオード52Bとを備えるよ
うにした直流電磁石装置である。コイル8Bは、コイル
8Aに対して、部分コイル81,82,83と仕様が同
一である部分コイル84を追加して備えていることが相
異している。
【0053】直流電磁石装置1Bでは、ダイオード41
のカソードと,ダイオード51Aのアノードは、部分コ
イル84の端子P側に接続されることになる。また、ダ
イオード42は、部分コイル84の端子N側と部分コイ
ル82の端子P側との間に、カソードをP型Tr22と
部分コイル82との接続点に接続して、接続されてい
る。ダイオード51Bは、部分コイル84の端子P側と
部分コイル82の端子P側との間に、アノードをP型T
r22と部分コイル82との接続点に接続して、接続さ
れている。また、ダイオード52Bは、部分コイル83
の端子N側と部分コイル84の端子N側との間に、カソ
ードを部分コイル83の端子N側に接続して、接続され
ている。
【0054】実施例3による直流電磁石装置1Bは前述
の構成としたので、次記するように動作する。まず、直
流電磁石装置1Bの投入状態においては、ダイオード4
2は、そのカソードの電位は端子Pの電位とほぼ同等と
なり、そのアノードの電位は端子Nの電位とほぼ同等と
なるので、ダイオード4,41と同様に遮断状態とされ
る。こうした理由により、直流電磁石装置1Bでは、直
流電磁石装置1Aにおける電流経路に加えて、端子P→
P型Tr22→ダイオード51B→部分コイル84→ダ
イオード52B→ダイオード52A→ダイオード31→
N型Tr21→端子Nの電流経路が形成される。したが
って、全ての部分コイル81,82,83,84は、図
示を省略した直流電源91に互いに並列に接続されるこ
とになる。
【0055】また、直流電磁石装置1Bの保持状態にお
いては、この時、ダイオード42は、ダイオード4,4
1と同様に、そのカソードの電位はP型Tr22がオフ
されることで端子Pの電位からフリーとなり、また、そ
のアノードの電位はN型Tr21がオフされることで端
子Nの電位からフリーとなる。こうした理由により、直
流電磁石装置1Bでは、端子P→部分コイル81→ダイ
オード4→部分コイル83→ダイオード41→部分コイ
ル84→ダイオード42→部分コイル82→端子Nの電
流経路が形成され、全ての部分コイル81,82,8
3,84は、ダイオード4,41,42を介して、図示
を省略した直流電源91に互いに直列に接続されること
になる。
【0056】そうして、直流電磁石装置1Bでは、その
投入時の起磁力の値は従来例に対して2倍であり、その
保持時の起磁力の値は従来例の場合と同一値である。す
なわち、この発明になる直流電磁石装置1Aでは、AT
(保)値のAT(投)値に対する比率値を、従来例の場
合よりも小さい1/4にすることができており、しかも
それを達成するにあたり、ダイオード4,41,51
A,51B,52A,52Bを使用した回路構成によ
り、大電流容量の半導体スイッチング素子の使用個数
を、2個のみで実現することができるのである。
【0057】今までの実施例1〜実施例3を総括する
と、この発明になる直流電磁石装置が備える部分コイル
の個数は、2個以上であるならば、その個数は制限され
ないことを示している。そうして、任意の個数の部分コ
イルを持つ励磁用のコイルを、直列接続用ダイオード
(例えばダイオード41である。)、プラス極側の並列
接続用ダイオード(例えばダイオード51Aである。)
およびマイナス極側の並列接続用ダイオード(例えばダ
イオード52Aである。)を、実施例2,実施例3に準
じて、部分コイルの個数に対応した個数を接続すること
で、2個のみの大電流容量の半導体スイッチング素子を
備える駆動回路装置で駆動することが可能となるのであ
る。
【0058】実施例4;図4は、請求項1,3に対応す
るこの発明の一実施例による直流電磁石装置を示すその
回路図である。図4において、図1に示した請求項1,
2に対応するこの発明の一実施例による直流電磁石装
置、および、図13に示した従来例による直流電磁石装
置と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省略す
る。図4において、1Cは、図1に示したこの発明によ
る直流電磁石装置1に対して、第2の半導体スイッチン
グ素子であるP型Tr22,信号生成回路部3に替え
て、NPN型トランジスタ(以降、N型Tr略称するこ
とがある。)23,信号生成回路部3Aを用いると共
に、前置トランジスタであるNPN型トランジスタ(以
降、N型Tr略称することがある。)29、抵抗素子2
91,292とを備えるようにした直流電磁石装置であ
る。
【0059】信号生成回路部3Aは、LED35とフォ
トトランジスタ33とを備えた公知のフォトカプラであ
り、LED35は、N型Tr21のベースに対して直列
に接続され、フォトトランジスタ33は、N型Tr29
のベースとエミッタとの間に接続されている。N型Tr
29は、そのエミッタを部分コイル82の端子P側に接
続され、そのコレクタを抵抗素子291を介して端子P
に接続されている。抵抗素子292は端子PとN型Tr
29のベースとの間に接続されている。
【0060】実施例4による直流電磁石装置1Cは前述
の構成としたので、次記するように動作する。まず、直
流電磁石装置1Cに直流電圧VS が印加されていて、か
つ、N型Tr21とP型Tr23とが共にオフ状態に在
る場合に、「H」の駆動信号ST が端子TT に入力され
て、N型Tr21に制御電流であるベース電流が与えら
れることで、N型Tr21がオンされたとする。このベ
ース電流はLED35にも通流するので、LED35が
発光状態となることでフォトトランジスタ33はオン状
態にされる。フォトトランジスタ33がオンされると、
N型Tr29は、そのベースの電位がエミッタの電位と
ほぼ同電位となることでオフされる。N型Tr29がオ
フされると、N型Tr23は、そのベースに端子Pから
抵抗素子291を介してベース電流が供給されることで
オンされる。したがって、N型Tr21がオンすると同
時に、N型Tr23もオン状態に切り換えられる。これ
により、直流電磁石装置1Cは投入状態となる。
【0061】また、N型Tr21とN型Tr23とが共
にオン状態に在る場合に、「H」の駆動信号ST の入力
が停止され、ベース電流の供給が停止されことでN型T
r21がオフ状態に切り換えられたとする。この場合に
は、ベース電流の供給が停止されるとLED35の発光
が停止されるので、フォトトランジスタ33はオフ状態
にされる。フォトトランジスタ33がオフされると、N
型Tr29は、そのベースに端子Pから抵抗素子292
を介してベース電流が供給されることでオンされる。N
型Tr29がオンされると、N型Tr23は、そのベー
スの電位がエミッタの電位とほぼ同電位となることでオ
フされる。したがって、N型Tr21がオフすると同時
に、N型Tr23もオフ状態に切り換えられる。これに
より、直流電磁石装置1Cは保持状態となる。
【0062】そうして、この発明になる直流電磁石装置
1Cは、2個の大電流容量の半導体スイッチング素子の
みによって、AT(保)値のAT(投)値に対する比率
値を、実施例1の場合と同一の1/2にすることができ
る。直流電磁石装置1Cは、このことと共に、実施例1
などで採用されているP型Trには、現時点では100
0〔V〕を越える高耐圧素子が市場に存在していないこ
とにより、1000〔V〕を越える高耐圧素子が必要と
なる高い値の直流電圧VS に対して使用される直流電磁
石装置として好適なものである。
【0063】実施例4における今までの説明では、直流
電磁石装置1Cが備える第2の半導体スイッチング素子
はN型Trであるとしてきたが、これに限定されるもの
ではなく、例えば、P型Trであってもよいものであ
る。なお、この場合には、第2の半導体スイッチング素
子としてP型Trを用いることに合わせて、第2の半導
体スイッチング素子に対する前置トランジスタ,フォト
トランジスタ33などの接続関係は見直されるべきであ
ることは、勿論のことである。
【0064】実施例5;図5は、請求項1,4に対応す
るこの発明の一実施例による直流電磁石装置を示すその
回路図である。図5において、図1に示した請求項1,
2に対応するこの発明の一実施例による直流電磁石装
置、図4に示した請求項1,3に対応するこの発明の一
実施例による直流電磁石装置、および、図13に示した
従来例による直流電磁石装置と同一部分には同じ符号を
付し、その説明を省略する。図5において、1Dは、図
4に示したこの発明による直流電磁石装置1Cに対し
て、第2の半導体スイッチング素子であるN型Tr2
3,信号生成回路部3Aに替えて、電圧駆動型のトラン
ジスタであるnチャネル・エンハンスメント型MOSF
ET(以降、nEMOSと略称することがある。)2
4,信号生成回路部3Bを用いると共に、N型Tr2
9、抵抗素子291,292を除いた直流電磁石装置で
ある。信号生成回路部3Bは、LED35と光電池34
とを備えた公知のフォトカプラであり、光電池34は、
nEMOS24のソースとゲートとの間に接続されてい
る。そうして、光電池34は、LED35が発光した光
を受光した場合に、nEMOS24を確実にオンできる
ようにするため、複数の光電池を電気的に直列接続した
構成とされたものが一般に用いられている。
【0065】実施例5による直流電磁石装置1Dは前述
の構成としたので、次記するように動作する。まず、直
流電磁石装置1Dに直流電圧VS が印加されていて、か
つ、N型Tr21とnEMOS24とが共にオフ状態に
在る場合に、「H」の駆動信号ST が端子TT に入力さ
れて、N型Tr21に制御電流であるベース電流が与え
られることで、N型Tr21がオンされたとする。この
ベース電流はLED35にも通流するので、LED35
が発光状態となることで光電池34は発電状態にされ
る。光電池34から電圧が発生されると、nEMOS2
4はその公知の性質からオンされる。したがって、N型
Tr21がオンすると同時に、nEMOS24もオン状
態に切り換えられる。これにより、直流電磁石装置1D
は投入状態となる。
【0066】また、N型Tr21とnEMOS24とが
共にオン状態に在る場合に、「H」の駆動信号ST の入
力が停止され、ベース電流の供給が停止されことでN型
Tr21がオフ状態に切り換えられたとする。この場合
には、ベース電流の供給が停止されるとLED35の発
光が停止されるので、光電池34は非発電状態にされ
て、nEMOS24がオフされる。したがって、N型T
r21がオフすると同時に、nEMOS24もオフ状態
に切り換えられる。これにより、直流電磁石装置1Dは
保持状態となる。
【0067】そうして、この発明になる直流電磁石装置
1Dは、2個の大電流容量の半導体スイッチング素子の
みによって、AT(保)値のAT(投)値に対する比率
値を、実施例1の場合と同一の1/2にすることができ
る。直流電磁石装置1Dは、このことと共に、第2の半
導体スイッチング素子として小電力で駆動できるnEM
OSを使用することで、駆動回路装置の消費電力を低減
できるなどの利点を得ることができる。
【0068】実施例5における今までの説明では、直流
電磁石装置1Dが備える第2の半導体スイッチング素子
はnEMOSであるとしてきたが、これに限定されるも
のではなく、例えば、電圧駆動型のトランジスタであれ
ば、適宜の種別のトランジスタであってもよいものであ
る。なお、この場合には、第2の半導体スイッチング素
子として適宜の種別のトランジスタを用いることに合わ
せて、第2の半導体スイッチング素子に対する光電池3
4などの接続関係は見直されるべきであることは、勿論
のことである。
【0069】また、実施例4,5における今までの説明
では、直流電磁石装置1C,1Dが備える部分コイルの
個数は2個であるとしてきたが、これに限定されるもの
ではなく、例えば、3個以上であってもよいものであ
る。なお、部分コイルの個数が3個以上である場合に
は、実施例2,3が持つ、ダイオード41,ダイオード
51A,ダイオード52Aなどを備えるようにする必要
が有ることは勿論のことである。
【0070】実施例6;図6は、請求項1,5に対応す
るこの発明の一実施例による直流電磁石装置を示すその
回路図である。図6において、図4に示した請求項1,
3に対応するこの発明の一実施例による直流電磁石装
置、および、図13に示した従来例による直流電磁石装
置と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省略す
る。図6において、1Eは、図4に示したこの発明によ
る直流電磁石装置1Cに対して、信号生成回路部3Aに
替えて信号生成回路部3Cを用いると共に、N型Tr2
9、抵抗素子291,292を除いた直流電磁石装置で
ある。
【0071】信号生成回路部3Cは、前置トランジスタ
であるNPNトランジスタ(以降、N型Trと略称する
ことがある。)36,抵抗素子37,39、ダイオード
38を備えている。ダイオード38は、ダイオード4に
対して直列かつ同一極性に接続されたうえで、そのカソ
ードをN型Tr36のエミッタに接続されている。N型
Tr36は、そのベースを抵抗素子37を介してダイオ
ード4のアノードに、そのコレクタを抵抗素子39を介
して端子Pに接続され、そのうえで、そのコレクタをN
型Tr23のベースに、そのエミッタをN型Tr23の
エミッタに接続されている。
【0072】実施例6による直流電磁石装置1Eは前述
の構成としたので、次記するように動作する。まず、直
流電磁石装置1Eに直流電圧VS が印加されていて、か
つ、N型Tr21がオフ状態にあったとする。この場合
には、端子P→部分コイル81→ダイオード4→ダイオ
ード38→部分コイル82→端子Nの電流経路が形成さ
れ、ダイオード4とダイオード38にはそのえん層電圧
に従う電圧が発生される。両ダイオード4,38のえん
層電圧の和の電圧が印加されることによってN型Tr3
6がオンされていると、N型Tr23は、そのベースと
エミッタとの間がN型Tr36によって電気的に短絡さ
れるので、オフ状態を持続する。このため、N型Tr2
1がオフ状態に在る場合には、N型Tr23がオフ状態
に在ることになるのである。そうして、ダイオード38
は、前記の通電状態における電流値でN型Tr36を確
実にオンできるようにするため、複数のダイオードを電
気的に直列接続した構成とされたものが一般に用いられ
ている。なお、この場合に部分コイル81,82に通流
する電流の値では、離間しているアーマチュアを電磁石
が有する鉄芯に吸着させるに足る値の起磁力を発生する
ことはできないので、アーマチュアは鉄芯から離間した
ままの状態を維持する。
【0073】この状態において、「H」の駆動信号ST
が端子TT に入力されて、N型Tr21がオンされたと
すると、実施例1などの場合と同様に、N型Tr21の
コレクタの電位が端子Nの電位とほぼ同等となりダイオ
ード4が遮断状態となる。この結果、N型Tr36は、
与えられていたえん層電圧が零になるのでオフされる。
そうすると、N型Tr23は、そのベースに抵抗素子3
9を介して端子Pからベース電流が供給されるのでオン
される。したがって、N型Tr21がオンすると同時
に、N型Tr23もオン状態に切り換えられる。これに
より、実施例1の場合と同様に直流電磁石装置1Eは投
入状態となる。
【0074】また、N型Tr21とN型Tr23とが共
にオン状態に在る場合に、「H」の駆動信号ST の入力
が停止され、ベース電流の供給が停止されことでN型T
r21がオフ状態に切り換えられたとする。この場合に
は、前記したところにより、N型Tr23もオフされ
て、2個の部分コイルは直列接続状態となって直流電源
に接続され、直流電磁石装置1Eは保持状態となる。そ
うしてこの場合に部分コイルに通流する電流値は、電磁
石が有する鉄芯に吸着されているアーマチュアを吸着状
態に保持するのに十分な起磁力AT(保)を発生するこ
とができるので、アーマチュアは吸着状態を保持するの
である。
【0075】そうして、この発明になる直流電磁石装置
1Eは、2個の大電流容量の半導体スイッチング素子の
みによって、AT(保)値のAT(投)値に対する比率
値を、実施例1の場合と同一の1/2にすることができ
る。直流電磁石装置1Eは、このことと共に、部分コイ
ルの個数は2個に限定されはするが、前述の実施例4と
比較してフォトカプラを用いることなく、一般の回路部
品だけを用いて駆動回路装置を構成できて、その製造原
価を低減することができるという利点を得ることができ
る。
【0076】実施例7;図7は、請求項1〜6に対応す
るこの発明の一実施例による直流電磁石装置を示すその
回路図である。図7において、図1に示した請求項1,
2に対応するこの発明の一実施例による直流電磁石装
置、および、図13に示した従来例による直流電磁石装
置と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省略す
る。なお、図7中には、図1で付した符号については、
代表的な符号のみを記した。図7において、1Fは、図
1に示したこの発明による直流電磁石装置1に対して、
ダイオード4と,P型Tr22と部分コイル82との接
続点との間に、ダイオード4に対して電気的に直列に限
流用の抵抗素子である抵抗素子6を備えるようにした直
流電磁石装置である。
【0077】実施例7による直流電磁石装置1Fは前述
の構成としたので、次記するように動作する。まず、投
入状態では、直流電磁石装置1Fの場合においても前述
の実施例1などの場合と全く同様にダイオード4は遮断
された状態にあるので、抵抗素子6に電流は通流せず、
したがって抵抗素子6は何等の働きも行わない。しか
し、N型Tr21がオンからオフに切り換えられた直流
電磁石装置1Fの保持状態においては、抵抗素子6に
は、部分コイル81,82およびダイオード4に通流す
る電流の全てが通流されることになる。この場合におい
てのダイオード4および部分コイル81,82に通流す
る電流の値は、直流電圧VS の値と、部分コイル81,
82の電気抵抗値RC の合計値(2RC である。)と,
抵抗素子6の電気抵抗値RL との和との比による値とな
る。すなわち、抵抗素子6を備えることで、保持時にお
いて部分コイル81,82に通流する電流の値を、抵抗
素子6を備えない場合に対し、〔2RC /2RC
L 〕倍に低減することができるのである。また、抵抗
素子6の電気抵抗値RC を適切な値に設定することによ
り、部分コイル81,82に通流する電流の値を適宜の
望ましい値とすることができるのである。
【0078】実施例8;図8は、請求項1〜8に対応す
るこの発明の一実施例による直流電磁石装置を示すその
回路図である。図8において、図1に示した請求項1,
2に対応するこの発明の一実施例による直流電磁石装
置、図7に示した請求項1〜6に対応するこの発明の一
実施例による直流電磁石装置、および、図13に示した
従来例による直流電磁石装置と同一部分には同じ符号を
付し、その説明を省略する。なお、図8中には、図1で
付した符号については、代表的な符号のみを記した。
【0079】図8において、1Gは、図7に示したこの
発明による直流電磁石装置1Fに対して、抵抗素子6に
対して電気的に並列に接続されたスイッチング回路部6
1Aを備えるようにした直流電磁石装置である。スイッ
チング回路部61Aは、第1および第2のNPNトラン
ジスタ(以降、N型Trと略称することがある。)であ
るN型Tr62,63と、直流電圧VS 値検出用の電圧
検出素子である定電圧ダイオード65と、補助抵抗素子
である抵抗素子64とを備えている。N型Tr62はそ
のコレクタとエミッタとを抵抗素子6の両端に接続され
ている。N型Tr63は、N型Tr62に対する前置ト
ランジスタであり、そのコレクタをN型Tr62のベー
スに、そのエミッタをN型Tr62のエミッタに接続さ
れている。定電圧ダイオード65は、VZAのツェナー電
圧値を有しており、そのカソードを端子Pに、そのアノ
ードをN型Tr63のベースに接続され、抵抗素子64
は、端子PとN型Tr62のベースとの間に接続されて
いる。
【0080】実施例8による直流電磁石装置1Gは前述
の構成としたので、次記するように動作する。まず、投
入状態では、直流電磁石装置1Gの場合においても、前
述の実施例7の場合と同様に抵抗素子6は何等の働きも
行わないし、定電圧ダイオード65もP型Tr22によ
って電気的に短絡されているので、スイッチング回路部
61Aも何等の働きも行わない。
【0081】しかし、N型Tr21,P型Tr22がオ
ンからオフに切り換えられた直流電磁石装置1Gの保持
状態においては、直流電磁石装置1Gは、直流電圧VS
値が定電圧ダイオード65のツェナー電圧値VZA未満で
ある場合には、前述の実施例7の場合と異なる次記する
動作を行うことになる。この条件の場合には、スイッチ
ング回路部61Aは、N型Tr63がそのベースに電流
が供給されないのでオフされることで、N型Tr62が
そのベースに端子Pから抵抗素子64を介してベース電
流が供給されてオンし、抵抗素子6を電気的に短絡す
る。すなわち、直流電磁石装置1Gは、VS <VZAの条
件に在る場合には、前述の実施例1の場合と同様な動作
を行うのである。ところが、直流電圧VS 値が定電圧ダ
イオード65が持つツェナー電圧値VZA以上になった場
合には、スイッチング回路部61Aは、N型Tr63が
そのベースに定電圧ダイオード65を介して端子Pから
ベース電流が供給されることになることでオンされ、N
型Tr62のベースの電位をそのエミッタの電位近くま
で降下させる。これにより、N型Tr62はオフ状態に
切り換えられ、抵抗素子6はその短絡状態を解かれるこ
とになる。すなわち、直流電磁石装置1Gは、VS ≧V
ZAの条件に在る場合には、前述の実施例7の場合と同様
な動作を行うのである。
【0082】そうして、この発明になる直流電磁石装置
1Gは、部分コイル81,82およびダイオード4に通
流される電流の値を、直流電圧VS 値に対応させて抵抗
素子6を挿入したり,挿入を解除することで、望まし変
動範囲内に納めることができるのである。これにより、
使用電源電圧範囲を広く設定された場合に、この直流電
磁石装置1Gを採用することによって、部分コイル8
1,82などで消費される電力値を抑制することがで
き、また、N型Tr21,P型Tr22に小さい定格電
流値のトランジスタを採用することが可能となるのであ
る。
【0083】実施例9;図9は、請求項1〜8に対応す
るこの発明の異なる実施例による直流電磁石装置を示す
その回路図である。図8において、図1に示した請求項
1,2に対応するこの発明の一実施例による直流電磁石
装置、図6に示した請求項1〜6に対応するこの発明の
一実施例による直流電磁石装置、図8に示した請求項1
〜8に対応するこの発明の一実施例による直流電磁石装
置、および、図13に示した従来例による直流電磁石装
置と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省略す
る。なお、図9中には、図1で付した符号については、
代表的な符号のみを記した。
【0084】図9において、1Hは、図8に示したこの
発明による直流電磁石装置1Gに対して、スイッチング
回路部61Aに替えてスイッチング回路部61Bを用い
るようにすると共に、抵抗素子6に対して電気的に直列
に接続された他の限流用の抵抗素子である抵抗素子6A
と、抵抗素子6Aに電気的に並列に接続されたスイッチ
ング回路部61Cを備えるようにした直流電磁石装置で
ある。
【0085】抵抗素子6Aは、RLAの抵抗値を有してい
る。この抵抗値RLAを、抵抗素子6が有する抵抗値RL
と同等値とするか、または、異なる値とするかについて
は、適宜に設定が可能である。スイッチング回路部61
Bは、図8中に示したスイッチング回路部61Aに対し
て、ダイオード65のアノードとN型Tr63のベース
との間に抵抗素子66を備えている。スイッチング回路
部61Cは、図8中に示したスイッチング回路部61A
に対して、定電圧ダイオード65に替えて、V ZCのツェ
ナー電圧値を有している定電圧ダイオード67を用いる
ようにしている。なお、ツェナー電圧値VZCは、ツェナ
ー電圧値VZAよりも高い値に設定されている。
【0086】実施例9による直流電磁石装置1Hは前述
の構成としたので、次記するように動作する。まず、投
入状態、および、N型Tr21,P型Tr22がオンか
らオフに切り換えられた直流電磁石装置1Hの保持状態
においても、直流電圧VS 値が定電圧ダイオード65の
ツェナー電圧値VZAと同等である場合には、直流電磁石
装置1Hは、前述の実施例8の場合と同様に動作する。
すなわち、この場合には、スイッチング回路部61B
は、実施例8によるスイッチング回路部61Aと全く同
様に動作し、直流電圧VS 値が定電圧ダイオード67の
ツェナー電圧値V ZC未満であるので、スイッチング回路
部61Cも、スイッチング回路部61Aと同様に動作す
る。
【0087】しかし、直流電磁石装置1Hは、その保持
状態において、直流電圧VS 値が定電圧ダイオード65
のツェナー電圧値VZAを越えてツェナー電圧値VZC未満
である場合には、次記するように動作する。すなわち、
直流電圧VS 値が定電圧ダイオード65のツェナー電圧
値VZAと同等値になると、N型Tr63には、定電圧ダ
イオード65と抵抗素子66を介して、そのベースに電
流が供給されることで、N型Tr63がオンされ、これ
に伴いN型Tr62がオフされるという、スイッチング
回路部61Aと同様の動作を行う。しかしながら、スイ
ッチング回路部61Aの場合は、定電圧ダイオード65
のカソードとN型Tr63のエミッタとの間の電圧は、
直流電圧VS 値の如何にかかわらず、ほぼツェナー電圧
値VZAに規制される。しかし、スイッチング回路部61
Bの場合には、抵抗素子66が備えられていることで、
N型Tr63のベース電流により抵抗素子66に電圧降
下が発生するので、定電圧ダイオード65のカソードと
N型Tr63のエミッタとの間の電圧値は、直流電圧V
S 値の上昇に伴って上昇することになる。そうしてこの
値が、定電圧ダイオード67が持つツェナー電圧値VZC
に到達すると、スイッチング回路部61Cがスイッチン
グ回路部61Aの場合と同様にして動作し、そのN型T
r62がオフされることで、抵抗素子6AはN型Tr6
2による短絡状態を解かれることになる。
【0088】すなわち、直流電磁石装置1Hは、直流電
圧値VS の上昇度合いに対応して、2段階に限流用の抵
抗素子の抵抗値を切り換えることができることで、前述
の直流電磁石装置1Gの場合よりもより広い直流電圧V
S 値の変動に対応させて、部分コイル81,82に通流
される電流の値を、望まし変動範囲内に納めることがで
きるのである。また、このことは、同一の直流電圧VS
値の変動幅である場合には、部分コイル81,82に通
流される電流値の変動幅を、前述の直流電磁石装置1G
の場合よりも狭い範囲内に納めることができることにも
なるのである。
【0089】実施例10;図10は、請求項1〜6,
9,10に対応するこの発明の一実施例による直流電磁
石装置を示すその回路図である。図10において、図1
に示した請求項1,2に対応するこの発明の一実施例に
よる直流電磁石装置、図7に示した請求項1〜6に対応
するこの発明の一実施例による直流電磁石装置、図8に
示した請求項1〜8に対応するこの発明の一実施例によ
る直流電磁石装置、および、図13に示した従来例によ
る直流電磁石装置と同一部分には同じ符号を付し、その
説明を省略する。なお、図10中には、図1で付した符
号については、代表的な符号のみを記した。
【0090】図10において、1Kは、図7に示したこ
の発明による直流電磁石装置1Fに対して、抵抗素子6
に対して電気的に並列に接続されたスイッチング回路部
61Dを備えるようにした直流電磁石装置である。スイ
ッチング回路部61Dは、図8中に示したスイッチング
回路部61Aに対して、抵抗素子68を用いると共に、
定電圧ダイオード65を取り除くようにしている。抵抗
素子68は、抵抗素子6と,P型Tr22と部分コイル
82との接続点との間に、ダイオード4および抵抗素子
6に対して電気的に直列に接続されており、部分コイル
81,82、抵抗素子6に通流される電流値を検出する
ための素子である。スイッチング回路部61Dでは、N
型Tr63は、そのベースをN型Tr62のエミッタに
接続され、また、そのベースとエミッタとは抵抗素子6
8の両端に接続されている。
【0091】実施例10による直流電磁石装置1Kは前
述の構成としたので、次記するように動作する。まず、
投入状態では、直流電磁石装置1Kの場合においても、
前述の実施例7〜9の場合と同様に抵抗素子6は何等の
働きも行わないし、ダイオード4に電流が通流されない
ので抵抗素子68の両端に電圧が発生しないことによ
り、スイッチング回路部61Dも何等の働きも行わな
い。
【0092】しかし、N型Tr21,P型Tr22がオ
ンからオフに切り換えられた直流電磁石装置1Gの保持
状態においては、直流電磁石装置1Gは、部分コイル8
1,82およびダイオード4に通流する電流の値Iが、
スイッチング回路部61Dの有する後記する電流検出値
L 未満である場合には、前述の実施例8における,直
流電圧VS 値が定電圧ダイオード65のツェナー電圧値
ZA未満である場合と同様の動作を行う。すなわちこの
条件の場合のスイッチング回路部61Dでは、N型Tr
63は、そのベースにオンさせるに必要な値の電流が供
給されないのでオフされることで、N型Tr62がオン
し、抵抗素子6を電気的に短絡している。すなわち、I
<IL の条件に在る場合には、直流電磁石装置1K
も、前述の実施例1の場合と全く同様な動作を行うので
ある。
【0093】ところが、電流の値Iがスイッチング回路
部61Dの有する電流検出値IL 以上になった場合に
は、スイッチング回路部61Dでは、N型Tr63は、
電流値Iの電流によって抵抗素子68中に発生する電圧
降下により、そのベースにオンさせるに十分な値のベー
ス電流が供給されることで、オンされる。これにより、
N型Tr62はオフ状態に切り換えられ、抵抗素子6は
その短絡状態を解かれることになる。すなわち、直流電
磁石装置1Kは、I ≧IL の条件に在る場合には、前
述の実施例7の場合と全く同様な動作を行うのである。
なおIL 値は、N型Tr63の持つ増幅度などの特性
値,抵抗素子68の抵抗値などによって、適宜の値に設
定することが可能である。
【0094】そうして、この発明になる直流電磁石装置
1Kは、部分コイル81,82に通流される電流値Iに
対応させて、抵抗素子6を挿入したり,その挿入を解除
することで、電流値Iを望まし変動範囲内に納めること
ができるのである。これにより、使用電源電圧範囲を広
く設定された場合に、この直流電磁石装置1Kを採用す
ることによって、部分コイル81,82などで消費され
る電力値を抑制することができ、また、N型Tr21,
P型Tr22に小さい定格電流値のトランジスタを採用
することが可能となるのである。さらに、直流電磁石装
置1Kは、電流値Iを望まし変動範囲内に納めるに当た
り電流値I自身を検出して制御を行っているので、電流
値Iの変動範囲に納める場合の精度を、前述の直流電磁
石装置1Gと比較すると高い精度にすることができる特
長を持つことになるのである。
【0095】実施例6〜8における今までの説明では、
直流電磁石装置が有する全ての限流用の抵抗素子のそれ
ぞれに、スイッチング回路部(例えば、スイッチング回
路部61A〜61Dである。)が電気的に並列に接続さ
れるとしてきたが、これに限定されるものではなく、例
えば、スイッチング回路部が接続されていない限流用の
抵抗素子があってもよいものである。
【0096】実施例11;図11は、請求項1〜11に
対応するこの発明の一実施例による直流電磁石装置を示
すその回路図である。図11において、図1に示した請
求項1,2に対応するこの発明の一実施例による直流電
磁石装置、図7に示した請求項1〜6に対応するこの発
明の一実施例による直流電磁石装置、および、図13に
示した従来例による直流電磁石装置と同一部分には同じ
符号を付し、その説明を省略する。なお、図11中に
は、図1で付した符号については、代表的な符号のみを
記した。
【0097】図11において、1Lは、図7に示したこ
の発明による直流電磁石装置1Fに対して、抵抗素子6
に対して電気的に並列に接続されたサージ吸収用素子で
ある例えば、バリスタ69を備えるようにした直流電磁
石装置である。実施例11による直流電磁石装置1Lは
前述の構成としたので、次記するように動作する。ま
ず、投入状態では、直流電磁石装置1Lの場合において
も前述の実施例1などの場合と全く同様にダイオード4
は遮断された状態にあるので、抵抗素子6に電流は通流
せず、したがって抵抗素子6は何等の働きも行わない。
このために、バリスタ69は、そのサージ吸収用素子と
しての動作は行わない。しかし、N型Tr21がオンか
らオフに切り換えられた直流電磁石装置1Fの保持状態
においては、抵抗素子6には、部分コイル81,82お
よびダイオード4に通流する電流の全てが通流される。
ところで、直流電磁石装置1Lが投入状態から保持状態
に切り換えられると、前述したように、部分コイル8
1,82は、その通流される電流値が急減されので逆起
電力が発生する。この逆起電力のほとんどは、直流電磁
石装置1Lの場合には抵抗素子6に印加される。そうし
て、直流電磁石装置1Lではバリスタ69が備えられて
いるので、逆起電力によるエネルギーはバリスタ69に
印加されることになって、公知のバリスタ69の機能に
よって吸収・除去されることになる。
【0098】次に、保持状態に在る直流電磁石装置1L
に関して、直流電磁石装置1Lに対する電源である図示
を省略した直流電源91からの給電がオフされた場合に
ついて説明する。この直流電源91の給電のオフは、電
源(交流電源911,二次電池などのことである。)と
ダイオード(整流回路912が持つダイオードなどのこ
とである。)との間に配設されたスイッチ装置で行われ
るのが一般であるので、ここでの説明もこれに従うもの
とする。この場合にも、部分コイル81,82は、その
通流される電流値が零に急減されので逆起電力が発生す
る。そうして、端子P→部分コイル81→ダイオード4
→抵抗素子6→部分コイル82→端子N→直流電源が持
つ前記のダイオード→端子Pの経路による閉回路にこの
逆起電力による電流が流れることになるが、直流電磁石
装置1Lでは、逆起電力のほとんどが抵抗素子6に印加
されることになる。そうして、この場合の逆起電力によ
るエネルギーも前記の場合と同様に、バリスタ69によ
って吸収・除去されることになるのである。
【0099】そうして、この発明になる直流電磁石装置
1Lは、2個の大電流容量の半導体スイッチング素子の
みによって、AT(保)値のAT(投)値に対する比率
値を、実施例7の場合と同様に、抵抗素子6の電気抵抗
値RC を適切な値に設定することによって、適宜の望ま
しい値とすることができるのである。直流電磁石装置1
Lは、このことと共に、部分コイル81,82に通流さ
れる電流値が急減された際に部分コイル81,82に発
生する逆起電力によるエネルギーを、抵抗素子6に並列
接続されたバリスタ69などのサージ吸収用素子で吸収
することで、逆起電力の影響度を軽減することができる
のである。すなわち、直流電磁石装置が電磁開閉器に用
いられるものである場合を例にとれば、逆起電力が原因
で従来例において発生していた電磁開閉器の釈放時間が
長大化する問題、サージ電圧により回路素子が破壊する
問題などが解消でき、このことにより、電磁開閉器の高
頻度の開閉動作,電磁開閉器の信頼性の向上などが可能
になるのである。
【0100】実施例11における今までの説明では、直
流電磁石装置が備えるサージ吸収用素子は、スイッチン
グ回路部(例えば、スイッチング回路61A〜61Dで
ある。)が接続されていない限流用の抵抗素子に接続さ
れるとしてきたが、これに限定されるものではなく、例
えば、スイッチング回路部が接続された限流用の抵抗素
子に接続されてもよいものである。
【0101】実施例7〜11における今までの説明で
は、直流電磁石装置1F〜直流電磁石装置1Lが備える
第2の半導体スイッチング素子は、P型Trであるとし
てきたが、これに限定されるものではなく、例えば、実
施例4〜6で説明したように、適宜の種別の半導体スイ
ッチング素子であってもよいものである。なお、半導体
スイッチング素子の種別に対応させて、信号生成回路部
についても、実施例1〜6で説明したように、適宜の方
式のものを選定することが可能である。
【0102】実施例4〜11における今までの説明で
は、直流電磁石装置1C〜直流電磁石装置1Lが備える
励磁用のコイルは、部分コイル81,82の2個の部分
コイルを有するとしてきたが、これに限定されるもので
はなく、実施例3の説明の末尾で総括してあるように、
部分コイルの個数は3個以上の適宜の個数であってもよ
いものである。
【0103】実施例1〜11における今までの説明で
は、直流電磁石装置1〜直流電磁石装置1Lが備える部
分コイル81,82,83などは、その仕様(使用線
径,巻数,巻枠寸法,電気抵抗の値などのことであ
る。)が同一であるとしてきたが、これに限定されるも
のではなく、例えば、一部の部分コイルの,または,そ
れぞれの部分コイルの、巻数,使用線径,電気抵抗値な
どが異なったとしてもよいものである。このように異な
る仕様の部分コイルを組み合わせることで、AT(保)
値のAT(投)値に対する比率値のきめ細かな設定が、
容易になるという利点を生み出し得るのである。
【0104】実施例12;図12は、請求項12に対応
するこの発明の一実施例による直流電磁石装置を示すそ
の回路図である。図12において、図1に示した請求項
1,2に対応するこの発明の一実施例による直流電磁石
装置、図11に示した請求項1〜11に対応するこの発
明の一実施例による直流電磁石装置、および、図13に
示した従来例による直流電磁石装置と同一部分には同じ
符号を付し、その説明を省略する。なお、図12中に
は、図1で付した符号については、代表的な符号のみを
記した。
【0105】図12において、1Mは、図1に示したこ
の発明による直流電磁石装置1に対して、第3の半導体
スイッチング素子であるNPNトランジスタ(以降、N
型Trと略称することがある。)25と、バリスタ69
と、ダイオード69Aとを備えるようにした直流電磁石
装置である。N型Tr25は、N型Tr21と同様に比
較的大きな電流容量値を持つトランジスタであり、その
コレクタをN型Tr21のコレクタに、そのエミッタを
端子Nに、そのベースを抵抗素子79を介して端子TH
に、それぞれ接続されている。ダイオード69Aとバリ
スタ69とは互いに直列に接続されたうえで、ダイオー
ド69Aのカソードを端子Pに接続して、端子PとN型
Tr25のコレクタとの間に接続されている。ところ
で、バリスタ69は両方向に導通可能である素子である
ことが一般であるので、ダイオード69Aを設置しない
と、直流電圧VS によって常時バリスタ69に電流が通
流されてしまうことになる。ダイオード69Aを設置す
ることでこれを防止するのである。なお、部分コイル8
1,82に発生される逆起電力による電流は、バリスタ
69中をN型Tr25のコレクタからダイオード69A
のアノードに向かって通流するので、ダイオード69A
はこの電流の通流を阻害することにはならないのであ
る。
【0106】実施例12による直流電磁石装置1Mは前
述の構成としたので、次記するように動作する。すなわ
ち、共に「H」の駆動信号ST ,SH が入力されている
場合には、前述の実施例1などの場合と同様に、N型T
r21,25、P型Tr22は共にオンされる。この
時、ダイオード4は遮断された状態になるので、部分コ
イル81,82は互いに並列に接続されたうえで、N型
Tr25を介して、図示を省略した直流電源91に接続
され、直流電磁石装置1Mは投入状態となる。また投入
状態において、「H」の駆動信号ST の入力がオフさ
れ、駆動信号SH のみが「H」である場合には、N型T
r21,P型Tr22はオフされ、N型Tr25のみが
オンされる。この時、ダイオード4は導通状態になるの
で、端子P→部分コイル81→ダイオード4→部分コイ
ル82→N型Tr25→端子Nの経路で直流電源91に
接続され、直流電磁石装置1Mは保持状態となる。直流
電磁石装置1Mが、投入状態から保持状態に切り換わる
際には、前述の実施例1などの場合と同等に、部分コイ
ル81,82に通流する電流値が急減するので、部分コ
イル81,82に逆起電力が発生するが、この逆起電力
は、バリスタ69などのサージ吸収用素子に印加される
こととなって、そのエネルギーはサージ吸収用素子の機
能によって除去されるのである。
【0107】この保持状態において、「H」の駆動信号
H もオフされた場合には、N型Tr25がオフされの
で、N型Tr21,25、P型Tr22は共にオフされ
て、直流電磁石装置1Mはオフ状態となる。この場合に
も、部分コイル81,82に通流する電流値が急減する
ので、部分コイル81,82に逆起電力が発生する。こ
の逆起電力は、バリスタ69などのサージ吸収用素子に
印加されることとなって、そのエネルギーはサージ吸収
用素子の機能によって除去されるのである。
【0108】そうして、この発明になる直流電磁石装置
1Mは、部分コイル81,82に通流される電流値が急
減された際に部分コイル81,82に発生する逆起電力
によるエネルギーを、抵抗素子6に並列接続されたバリ
スタ69などのサージ吸収用素子で吸収することで、実
施例11の場合と同様に、逆起電力の影響度を軽減する
ことができるのである。そうして、直流電磁石装置が電
磁開閉器に用いられるものである場合を例にとれば、逆
起電力が原因で従来例において発生していた電磁開閉器
の釈放時間が長大化する問題、サージ電圧により回路素
子が破壊する問題などが解消でき、このことにより、電
磁開閉器の高頻度の開閉動作,電磁開閉器の信頼性の向
上などが可能になるのである。
【0109】
【発明の効果】この発明においては、前記の課題を解決
するための手段の項で述べた構成とすることにより、次
記する効果を奏する。 第1および第2の半導体スイッチング素子に、直列接
続用ダイオード,プラス極側およびマイナス極側の並列
接続用ダイオードを組み合わせて用いて、両半導体スイ
ッチング素子をオン・オフする構成とすることで、励磁
用のコイルを構成する複数の部分コイルのそれぞれを、
並列接続と直列接続とに切り換えることができる。これ
により、半導体スイッチング素子である大電流容量のト
ランジスタの必要個数を2個で済ますことが可能とな
り、直流電磁石装置の製造原価を安価とし、かつ、駆動
回路装置を小型化することが可能となる。また、 前記項の効果は、部分コイルの個数が3個以上であ
っても有効であるので、部分コイルの個数を3個以上と
する構成とすることにより、半導体スイッチング素子の
使用個数を2個のままで、AT(投)値とAT(保)値
との比率値を増大することが可能となる。また、 前記,項において、第1の半導体スイッチング素
子のオン・オフに従って,第2の半導体スイッチング素
子をオン・オフさせる駆動信号を生成する信号生成回路
部を備える構成とすることにより、駆動信号の供給部分
も含めた直流電磁石装置の構成を簡易化でき、直流電磁
石装置の製造原価を安価とし、かつ、駆動回路装置を小
型化することが可能となる。また、 前記〜項において、直列接続用ダイオードと直列
に限流用の抵抗素子を接続する構成とすることにより、
限流用の抵抗素子は、保持時にのみ部分コイルと直流電
源との間に接続されることになる。これにより、半導体
スイッチング素子の使用個数を2個のままで、AT
(投)値とAT(保)値との比率値をさらに増大するこ
とが可能になると共に、その比率値の設定をきめ細かに
行うことが可能となる。また、 前記〜項において、複数個が用いられる部分コイ
ルを全て同一仕様としない構成とすることにより、AT
(投)値とAT(保)値との比率値をさらに増大するこ
とが可能になると共に、その比率値の設定をきめ細かに
行うことが可能となる。また、 前記〜項において、直列接続用ダイオードと直列
に接続された前記の限流用の抵抗素子の内の少なくとも
一部のそれぞれに、並列に接続されたスイッチング回路
部を備える構成とすることにより、保持時において、ス
イッチング回路部のオフ・オンに対応して,該当する抵
抗素子の限流作用が動作・非動作となるので、コイルに
通流する電流値が電源電圧値により影響を被る度合いを
軽減することが可能となる。これにより、使用電圧範囲
を広く設定したとしても、直流電磁石装置の消費電力値
の抑制、励磁用のコイルの大形化の抑制、第1,第2の
半導体スイッチング素子の小電流容量化および駆動回路
装置の大形化の抑制を図ることが可能となる。
【0110】前記〜項において、直列接続用ダイ
オードと直列に接続された前記の限流用の抵抗素子と並
列に、サージ吸収用素子を接続した構成とすることによ
り、投入状態から保持状態への切換時および保持状態に
おいて直流電源のオフ時に部分コイルに発生する逆起電
力が持つエネルギーを、サージ吸収用素子で吸収・除去
することが可能となる。これにより、部分コイルに発生
する逆起電力が原因で従来例において発生していた,電
磁開閉器の釈放時間などの長大化,サージ電圧による回
路素子の破壊などの問題が解消され、例えば、電磁開閉
器の高頻度の開閉動作が可能となり、また、電磁開閉器
の信頼性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2に対応するこの発明の一実施例に
よる直流電磁石装置を示すその回路図
【図2】請求項1,2に対応するこの発明の異なる実施
例による直流電磁石装置を示すその回路図
【図3】請求項1,2に対応するこの発明のさらに異な
る実施例による直流電磁石装置を示すその回路図
【図4】請求項1,3に対応するこの発明の一実施例に
よる直流電磁石装置を示すその回路図
【図5】請求項1,4に対応するこの発明の一実施例に
よる直流電磁石装置を示すその回路図
【図6】請求項1,5に対応するこの発明の一実施例に
よる直流電磁石装置を示すその回路図
【図7】請求項1〜6に対応するこの発明の一実施例に
よる直流電磁石装置を示すその回路図
【図8】請求項1〜8に対応するこの発明の一実施例に
よる直流電磁石装置を示すその回路図
【図9】請求項1〜8に対応するこの発明の異なる実施
例による直流電磁石装置を示すその回路図
【図10】請求項1〜6,9,10に対応するこの発明
の一実施例による直流電磁石装置を示すその回路図
【図11】請求項1〜11に対応するこの発明の一実施
例による直流電磁石装置を示すその回路図
【図12】請求項12に対応するこの発明の一実施例に
よる直流電磁石装置を示すその回路図
【図13】従来例の直流電磁石装置を関連する装置など
と共に示すその回路図
【符号の説明】
1 直流電磁石装置 21 第1の半導体スイッチング素子(N型Tr) 22 第2の半導体スイッチング素子(P型Tr) 3 信号生成回路部 31 ダイオード 32 抵抗素子 4 ダイオード 78 抵抗素子 81 部分コイル 82 部分コイル P 端子 N 端子

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の部分コイルでなる励磁用のコイルを
    有する電磁石と、前記コイルに直流電源から供給された
    電流を半導体スイッチング素子を介して通流させる駆動
    回路装置とを備えた直流電磁石装置において、 複数の部分コイルの内の、第1の端部の部分コイルは一
    方の端子を直流電源のプラス極に、第2の端部の部分コ
    イルは他方の端子を直流電源のマイナス極にそれぞれ接
    続されてなり、 駆動回路装置は、第1の端部の部分コイルと直流電源の
    マイナス極との間に接続された第1の半導体スイッチン
    グ素子と、直流電源のプラス極と第2の端部の部分コイ
    ルとの間に接続され第2の半導体スイッチング素子と、
    第1の半導体スイッチング素子のオン・オフにしたがっ
    て第2の半導体スイッチング素子をオン・オフさせる駆
    動信号を生成する信号生成回路部と、第1の端部の部分
    コイルのマイナス極側と隣接する部分コイルのプラス極
    側との間に接続された,端部の部分コイル用の直列接続
    用ダイオードと、第1の端部の部分コイルを除く,互い
    に隣接する部分コイルのマイナス極側とプラス極側との
    間に接続された直列接続用ダイオードと、第1の端部の
    部分コイルを除く,互いに隣接する部分コイルのプラス
    極側の相互間に接続されたプラス極側の並列接続用ダイ
    オードと、第2の端部の部分コイルを除く,互いに隣接
    する部分コイルのマイナス極側の相互間に接続されたマ
    イナス極側の並列接続用ダイオードとを備え、 第1の半導体スイッチング素子がオンされることにより
    第2の半導体スイッチング素子がオンされて,全ての部
    分コイルのそれぞれが直流電源の間に互いに並列に接続
    され、また、第1の半導体スイッチング素子がオフされ
    ることにより第2の半導体スイッチング素子がオフされ
    て,全ての部分コイルが直流電源の間に互いに直列に接
    続されてなることを特徴とする直流電磁石装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の直流電磁石装置におい
    て、 駆動回路装置が備える第2の半導体スイッチング素子は
    PNPトランジスタであり、駆動回路装置が備える信号
    生成回路部は、第1の半導体スイッチング素子の,第1
    の端部の部分コイル側に接続される一方の主極と,第2
    の半導体スイッチング素子であるPNPトランジスタの
    ベースとの間に接続された抵抗素子と、第1の半導体ス
    イッチング素子が有する前記の一方の主極と,第1の端
    部の部分コイルのマイナス極側との間に接続された通流
    阻止ダイオードとを備えることを特徴とする直流電磁石
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の直流電磁石装置におい
    て、 駆動回路装置が備える第2の半導体スイッチング素子は
    バイポーラトランジスタであり、駆動回路装置が備える
    信号生成回路部はLEDとフォトトランジスタとを組み
    合わせてなるフォトカプラであり、LEDは第1の半導
    体スイッチング素子の制御極に対して直列に接続され、
    フォトトランジスタは第2の半導体スイッチング素子で
    あるバイポーラトランジスタを直接または前置トランジ
    スタを介して駆動するように接続されてなることを特徴
    とする直流電磁石装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の直流電磁石装置におい
    て、 駆動回路装置が備える第2の半導体スイッチング素子は
    電圧駆動形のトランジスタであり、駆動回路装置が備え
    る信号生成回路部はLEDと光電池とを組み合わせてな
    るフォトカプラであり、LEDは第1の半導体スイッチ
    ング素子の制御極に対して直列に接続され、光電池は第
    2の半導体スイッチング素子である電圧駆動形のトラン
    ジスタを直接または前置トランジスタを介して駆動する
    ように接続されてなることを特徴とする直流電磁石装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の直流電磁石装置におい
    て、 励磁用のコイルは2個の部分コイルでなり、駆動回路装
    置が備える第2の半導体スイッチング素子はNPNトラ
    ンジスタであり、駆動回路装置が備える信号生成回路部
    は、端部の部分コイル用の直列接続用ダイオードに対し
    て同方向に直列接続された駆動電圧生成用のダイオード
    と、前記のスイッチング用のNPNトランジスタのベー
    スと直流電源のプラス極との間に接続された抵抗素子
    と、前記の直列接続用ダイオードと駆動電圧生成用のダ
    イオードとの直列接続回路に生成される電圧に対応して
    動作する前置用のNPNトランジスタとを有し、前置用
    のNPNトランジスタは、その両主極を前記のスイッチ
    ング用のNPNトランジスタの,ベースと第2の端部の
    部分コイルに接続された他方の主極との間に接続されて
    なることを特徴とする直流電磁石装置。
  6. 【請求項6】請求項1から5までのいずれかに記載の直
    流電磁石装置において、 駆動回路装置は、直列接続用ダイオードに直列に接続さ
    れた1個またはそれ以上の個数の限流用の抵抗素子を備
    えたことを特徴とする直流電磁石装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の直流電磁石装置におい
    て、 駆動回路装置は、1個またはそれ以上の個数が備えられ
    た限流用の抵抗素子の内の少なくと一部のそれぞれに並
    列に接続されたスイッチング回路部を1個またはそれ以
    上の個数備え、スイッチング回路部は直流電源の電圧値
    が予め設定された値を越えるとオンされ、予め設定され
    た値以下になるとオフされるように制御されてなること
    を特徴とする直流電磁石装置。
  8. 【請求項8】請求項1,2または6,7のいずれかに記
    載の直流電磁石装置において、 励磁用のコイルは2個の部分コイルでなり、駆動回路装
    置は、第1の半導体スイッチング素子としてのスイッチ
    ング用のNPNトランジスタと、第2の半導体スイッチ
    ング素子としてのスイッチング用のPNPトランジスタ
    と、スイッチング用のPNPトランジスタのベースとス
    イッチング用のNPNトランジスタのコレクタとの間に
    接続されたベース抵抗素子,第1の部分コイルのマイナ
    ス極側とスイッチング用のNPNトランジスタのコレク
    タとの間にカソードを前記のコレクタ側に配置して接続
    された通流阻止ダイオードとでなる信号生成回路部と、
    第1の部分コイルのマイナス極側と,第2の部分コイル
    のプラス極側との間に互いに直列に接続された直列接続
    用ダイオードおよび1個の限流用の抵抗素子と、この抵
    抗素子に並列に接続されたスイッチング回路部とを備
    え、スイッチング回路部は、第1および第2のNPNト
    ランジスタと、補助抵抗素子と、直流電源の電圧値検出
    用の電圧検出素子とを有し、電圧検出素子は直流電源の
    プラス極と第2のNPNトランジスタのベースとの間に
    接続され、第2のNPNトランジスタはコレクタおよび
    エミッタを第1のNPNトランジスタのベースおよびエ
    ミッタにそれぞれ接続され、第1のNPNトランジスタ
    はベースを補助抵抗素子を介して直流電源のプラス極
    に,コレクタおよびエミッタを限流用の抵抗素子の両端
    にそれぞれ接続されてなることを特徴とする直流電磁石
    装置。
  9. 【請求項9】請求項6に記載の直流電磁石装置におい
    て、 駆動回路装置は、1個またはそれ以上の個数が備えられ
    た限流用の抵抗素子の内の少なくと一部のそれぞれに並
    列に接続されたスイッチング回路部を1個またはそれ以
    上の個数備え、スイッチング回路部は部分コイルに通流
    される電流の値が予め設定された値を越えるとオフさ
    れ、予め設定された値以下になるとオンされるように制
    御されてなることを特徴とする直流電磁石装置。
  10. 【請求項10】請求項1,2または6,9のいずれかに
    記載の直流電磁石装置において、 励磁用のコイルは2個の部分コイルでなり、駆動回路装
    置は、第1の半導体スイッチング素子としてのスイッチ
    ング用のNPNトランジスタと、第2の半導体スイッチ
    ング素子としてのスイッチング用のPNPトランジスタ
    と、スイッチング用のPNPトランジスタのベースとス
    イッチング用のNPNトランジスタのコレクタとの間に
    接続されたベース抵抗素子,第1の部分コイルのマイナ
    ス極側とスイッチング用のNPNトランジスタのコレク
    タとの間にカソードを前記のコレクタ側に配置して接続
    された通流阻止ダイオードとでなる信号生成回路部と、
    第1の部分コイルのマイナス極側と,第2の部分コイル
    のプラス極側との間に互いに直列に接続された直列接続
    用ダイオードおよび1個の限流用の抵抗素子と、限流用
    の抵抗素子に並列に接続されたスイッチング回路部とを
    備え、スイッチング回路部は、第1および第2のNPN
    トランジスタと、補助抵抗素子と、直列接続用ダイオー
    ドに対して電気的に直列に接続された電流値検出用の抵
    抗素子とを有し、第2のNPNトランジスタはエミッタ
    を電流値検出用の抵抗素子の反限流用の抵抗素子側端
    に,コレクタおよびベースを第1のNPNトランジスタ
    のベースおよびエミッタにそれぞれ接続され、第1のN
    PNトランジスタはベースを補助抵抗素子を介して直流
    電源のプラス極に,コレクタおよびエミッタを限流用の
    抵抗素子の両端にそれぞれ接続されてなる、ことを特徴
    とする直流電磁石装置。
  11. 【請求項11】請求項6から10までのいずれかに記載
    の直流電磁石装置において、 駆動回路装置は、限流用の抵抗素子に対して並列に接続
    されたサージ吸収用素子を備えたことを特徴とする直流
    電磁石装置。
  12. 【請求項12】2個の部分コイルでなる励磁用のコイル
    を有する電磁石と、前記コイルに直流電源から供給され
    た電流を半導体スイッチング素子を介して通流させる駆
    動回路装置とを備えた直流電磁石装置であって、 第1の部分コイルは一方の端子を直流電源のプラス極
    に、第2の部分コイルは他方の端子を直流電源のマイナ
    ス極側にそれぞれ接続されてなり、 駆動回路装置は、第2の部分コイルのマイナス極側と,
    直流電源のマイナス極との間に接続された第3の半導体
    スイッチング素子であるNPNトランジスタと、第1の
    部分コイルと,第2の部分コイルと第3の半導体スイッ
    チング素子との接続点との間に接続された第1の半導体
    スイッチング素子であるNPNトランジスタと、直流電
    源のプラス極と第2の部分コイルとの間に接続され第2
    の半導体スイッチング素子であるPNPトランジスタ
    と、PNPトランジスタのベースと第1の半導体スイッ
    チング素子であるNPNトランジスタのコレクタとの間
    に接続されたベース抵抗素子,第1の部分コイルのマイ
    ナス極側と第1の半導体スイッチング素子であるNPN
    トランジスタのコレクタとの間にカソードを前記のコレ
    クタ側に配置して接続された通流阻止ダイオードとでな
    る信号生成回路部と、第1の部分コイルのマイナス極側
    と,第2の部分コイルのプラス極側との間に接続された
    直列接続用ダイオードと、直流電源のプラス極と,第2
    の端部の部分コイルと第3の半導体スイッチング素子と
    の接続点との間に接続されたサージ吸収用素子とを備え
    たことを特徴とする直流電磁石装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007144948A1 (ja) * 2006-06-15 2007-12-21 Mitsubishi Electric Corporation エレベータのブレーキ装置
JP2009027178A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Schneider Electric Industries Sas 少なくとも2つの巻き線を有する電磁アクチュエータ

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