JPH0969321A - 樹脂モールド電気機器 - Google Patents
樹脂モールド電気機器Info
- Publication number
- JPH0969321A JPH0969321A JP22383195A JP22383195A JPH0969321A JP H0969321 A JPH0969321 A JP H0969321A JP 22383195 A JP22383195 A JP 22383195A JP 22383195 A JP22383195 A JP 22383195A JP H0969321 A JPH0969321 A JP H0969321A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- metal
- mold
- embedded
- conductive rubber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Insulating Of Coils (AREA)
- Insulators (AREA)
- Insulating Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】いかなる使用環境下においても耐亀裂性と埋め
込み金属の電界緩和性に高い信頼性のおける樹脂モール
ド電気機器を提供する。 【解決手段】円筒あるいは円柱状で両端部付近にR部を
有する金属を中心部に埋め込んだ樹脂モールド電気機器
において、埋め込み金属のR部付近に導電性ゴムテープ
3を接着しているので、R部付近に発生する残留応力を
緩和することができる。したがって、いかなる使用環境
下においても耐亀裂性と埋め込み金属の電界緩和性との
すぐれた樹脂モールド電気機器を提供できる。
込み金属の電界緩和性に高い信頼性のおける樹脂モール
ド電気機器を提供する。 【解決手段】円筒あるいは円柱状で両端部付近にR部を
有する金属を中心部に埋め込んだ樹脂モールド電気機器
において、埋め込み金属のR部付近に導電性ゴムテープ
3を接着しているので、R部付近に発生する残留応力を
緩和することができる。したがって、いかなる使用環境
下においても耐亀裂性と埋め込み金属の電界緩和性との
すぐれた樹脂モールド電気機器を提供できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば閉鎖配電盤
等に使用される樹脂モールドブッシング等の金属インサ
ートを有する樹脂モールド電気機器に関する。
等に使用される樹脂モールドブッシング等の金属インサ
ートを有する樹脂モールド電気機器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、樹脂モールド電気機器は銅、ア
ルミニウム、鉄などの金属インサートあるいは電子部品
などをモールド樹脂内に埋め込まれて構成されている。
このようにモールド樹脂内に埋め込まれた金属インサー
ト及び電子部品の熱膨張係数は、モールド樹脂に比べて
小さいため急激な熱衝撃を受けたり、あるいは氷点下の
極低温に曝されたときに生ずる熱応力によってモールド
樹脂に亀裂が起り易い。特に、樹脂モールドブッシング
のように比較的長い導体を用いる場合、モールド樹脂の
硬化収縮や双方の熱膨張係数の違いにより発生する導体
軸方向の熱応力の絶対量が大きくなるため容易に亀裂が
発生し易い。
ルミニウム、鉄などの金属インサートあるいは電子部品
などをモールド樹脂内に埋め込まれて構成されている。
このようにモールド樹脂内に埋め込まれた金属インサー
ト及び電子部品の熱膨張係数は、モールド樹脂に比べて
小さいため急激な熱衝撃を受けたり、あるいは氷点下の
極低温に曝されたときに生ずる熱応力によってモールド
樹脂に亀裂が起り易い。特に、樹脂モールドブッシング
のように比較的長い導体を用いる場合、モールド樹脂の
硬化収縮や双方の熱膨張係数の違いにより発生する導体
軸方向の熱応力の絶対量が大きくなるため容易に亀裂が
発生し易い。
【0003】例えば、図6のような長尺の導体2をモー
ルドした場合、モールド樹脂4に存在する残留応力は大
まかにいって、図6(a)の側断面図に示すような軸方
向の残留応力と、図6(b)の正面図に示すような円周
方向の残留応力がある。この二方向の残留応力は導体2
に近いほど大きくなることが知られている。
ルドした場合、モールド樹脂4に存在する残留応力は大
まかにいって、図6(a)の側断面図に示すような軸方
向の残留応力と、図6(b)の正面図に示すような円周
方向の残留応力がある。この二方向の残留応力は導体2
に近いほど大きくなることが知られている。
【0004】そこで、従来は例えば図7に示すように、
導体2の周囲に予め注型によって可撓性エポキシ樹脂等
のゴム状弾性体11の応力緩和層を設け、その後再度、
モールド樹脂4でモールドするという二段モールド法が
行われている。
導体2の周囲に予め注型によって可撓性エポキシ樹脂等
のゴム状弾性体11の応力緩和層を設け、その後再度、
モールド樹脂4でモールドするという二段モールド法が
行われている。
【0005】また、図8に示すように、導体2の回り止
めあるいは固定のため、一部にローレット12等の加工
を施し、その部位のみ接着し、他はモールド樹脂4が接
着しないように表面処理を施して導体2に対して軸方向
のモールド樹脂4の動きを抑える方法が行われている。
さらに、他の方法としてモールド樹脂自体に可撓性付与
剤等を添加し、モールド樹脂自体の耐クラック性を改善
する方法が行われている。
めあるいは固定のため、一部にローレット12等の加工
を施し、その部位のみ接着し、他はモールド樹脂4が接
着しないように表面処理を施して導体2に対して軸方向
のモールド樹脂4の動きを抑える方法が行われている。
さらに、他の方法としてモールド樹脂自体に可撓性付与
剤等を添加し、モールド樹脂自体の耐クラック性を改善
する方法が行われている。
【0006】一方、導体2の先端部は、導体2とモール
ド樹脂4と空気が接する、いわゆる3重点であるため、
高い電界がかかる。そこで、導体2の先端部付近に図1
(a)に示すようなR部を設け、電解緩和を図ってい
る。また、導体2からモールド樹脂4にかかる高電圧を
緩和する他の方法として、モールド樹脂4に図1(a)
のようなベルマウス5を設けるとか、あるいは図1
(c)に示すようなモールド樹脂4の中にシールド電極
6を組み込んで接地する方法が行われている。
ド樹脂4と空気が接する、いわゆる3重点であるため、
高い電界がかかる。そこで、導体2の先端部付近に図1
(a)に示すようなR部を設け、電解緩和を図ってい
る。また、導体2からモールド樹脂4にかかる高電圧を
緩和する他の方法として、モールド樹脂4に図1(a)
のようなベルマウス5を設けるとか、あるいは図1
(c)に示すようなモールド樹脂4の中にシールド電極
6を組み込んで接地する方法が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、二段モールド
法は、ゴム状弾性体11の形成に金型を用いるため、非
量産的であり、コスト高となる。しかも、金型には離型
性を向上させるためシリコーンオイルや弗素樹脂系の離
型剤が塗布されるため、これら離型剤の除去に多くの手
間と慎重な取扱いが余儀なくされていた。
法は、ゴム状弾性体11の形成に金型を用いるため、非
量産的であり、コスト高となる。しかも、金型には離型
性を向上させるためシリコーンオイルや弗素樹脂系の離
型剤が塗布されるため、これら離型剤の除去に多くの手
間と慎重な取扱いが余儀なくされていた。
【0008】また、導体2の一部にローレット12等の
加工を施し、他の部分を剥離させる方法は、モールド樹
脂4との接着部が僅かであるため、導体2に負荷荷重が
かかった場合、その全荷重をローレット12のモールド
樹脂4部分で受けるため応力集中によって容易に亀裂が
発生し易く、また、絶縁ガスや絶縁油を使用した機器に
使用される気密性を必要とするものについては、著しく
信頼性に欠けるという問題があった。
加工を施し、他の部分を剥離させる方法は、モールド樹
脂4との接着部が僅かであるため、導体2に負荷荷重が
かかった場合、その全荷重をローレット12のモールド
樹脂4部分で受けるため応力集中によって容易に亀裂が
発生し易く、また、絶縁ガスや絶縁油を使用した機器に
使用される気密性を必要とするものについては、著しく
信頼性に欠けるという問題があった。
【0009】さらに、モールド樹脂自体に可撓性付与剤
を添加する方法は、可撓性付与剤として用られる材料
が、ポリエチレングリコール等のように比較的低分子量
であるため耐熱性に乏しく、熱的な問題の要求される部
位での使用は限定されていた。特に、電気機器の小型
化、大容量化が要求されている今日では熱的な問題は避
けられない。
を添加する方法は、可撓性付与剤として用られる材料
が、ポリエチレングリコール等のように比較的低分子量
であるため耐熱性に乏しく、熱的な問題の要求される部
位での使用は限定されていた。特に、電気機器の小型
化、大容量化が要求されている今日では熱的な問題は避
けられない。
【0010】また、導体先端部付近にR部を設けて電界
緩和を図る方法では、両端R部によって硬化する過程で
発生するモールド樹脂の硬化収縮が拘束されるため、内
部応力が発生し亀裂が生じ易くなるという問題があっ
た。
緩和を図る方法では、両端R部によって硬化する過程で
発生するモールド樹脂の硬化収縮が拘束されるため、内
部応力が発生し亀裂が生じ易くなるという問題があっ
た。
【0011】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的はいかなる使用環境下においても耐亀裂性
と埋め込み金属の電界緩和性に高い信頼性のおける樹脂
モールド電気機器を提供することにある。
で、その目的はいかなる使用環境下においても耐亀裂性
と埋め込み金属の電界緩和性に高い信頼性のおける樹脂
モールド電気機器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1は、円筒あるいは円柱状で両端部
付近にR部を有する金属を中心部に埋め込んだ樹脂モー
ルド電気機器において、前記埋め込み金属のR部付近に
導電性ゴムテープを接着することを特徴とする。
め、本発明の請求項1は、円筒あるいは円柱状で両端部
付近にR部を有する金属を中心部に埋め込んだ樹脂モー
ルド電気機器において、前記埋め込み金属のR部付近に
導電性ゴムテープを接着することを特徴とする。
【0013】本発明の請求項2は、円筒あるいは円柱状
の金属を中心部に埋め込んだ樹脂モールド電気機器にお
いて、前記埋め込み金属の両端付近の円周方向に溝を設
け、この溝に導電性ゴムまたはプラスチックを組み込ん
だことを特徴とする。
の金属を中心部に埋め込んだ樹脂モールド電気機器にお
いて、前記埋め込み金属の両端付近の円周方向に溝を設
け、この溝に導電性ゴムまたはプラスチックを組み込ん
だことを特徴とする。
【0014】本発明の請求項3は、円筒あるいは円柱状
の金属を中心部に埋め込んだ樹脂モールド電気機器にお
いて、前記埋め込み金属の円周方向に等間隔に溝を設
け、この溝に導電性ゴムまたはプラスチックを組み込ん
だことを特徴とする。
の金属を中心部に埋め込んだ樹脂モールド電気機器にお
いて、前記埋め込み金属の円周方向に等間隔に溝を設
け、この溝に導電性ゴムまたはプラスチックを組み込ん
だことを特徴とする。
【0015】本発明の請求項4は、円筒あるいは円柱状
の金属を中心部に埋め込んだ樹脂モールド電気機器にお
いて、前記埋め込み金属の両端部付近の円周方向に溝を
設け、この溝に前記円筒あるいは円柱状の金属の径より
小さい径を有するスパイラル状リングを装着し、前記金
属の両端に装着したスパイラル状リング間に前記金属の
径より小い径を有する網目状金属を組み込むことを特徴
とする。
の金属を中心部に埋め込んだ樹脂モールド電気機器にお
いて、前記埋め込み金属の両端部付近の円周方向に溝を
設け、この溝に前記円筒あるいは円柱状の金属の径より
小さい径を有するスパイラル状リングを装着し、前記金
属の両端に装着したスパイラル状リング間に前記金属の
径より小い径を有する網目状金属を組み込むことを特徴
とする。
【0016】本発明の請求項5は、円筒あるいは円柱状
の金属を中心部に埋め込んだ樹脂モールド電気機器にお
いて、前記埋め込み金属の両端部付近の円周方向に溝を
設け、この溝に前記金属の径より小い径を有するスパイ
ラル状リングを装着し、前記金属の両端に装着したスパ
イラル状リング間に等間隔で前記金属の円周方向に設け
た溝に導電性ゴムまたはプラスチックを組み込むことを
特徴とする。
の金属を中心部に埋め込んだ樹脂モールド電気機器にお
いて、前記埋め込み金属の両端部付近の円周方向に溝を
設け、この溝に前記金属の径より小い径を有するスパイ
ラル状リングを装着し、前記金属の両端に装着したスパ
イラル状リング間に等間隔で前記金属の円周方向に設け
た溝に導電性ゴムまたはプラスチックを組み込むことを
特徴とする。
【0017】
【発明の実施例の形態】以下、本発明の実施の形態を図
を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施例(請
求項1対応)に係わる絶縁スペーサ等に用いられるモー
ルド部品の構成図であり、同図(a)は断面図、同図
(b)その一部拡大図である。
を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施例(請
求項1対応)に係わる絶縁スペーサ等に用いられるモー
ルド部品の構成図であり、同図(a)は断面図、同図
(b)その一部拡大図である。
【0018】同図に示すように、金属インサート2の両
端には電界緩和のためR部(R状の凸部)1が設けられ
ている。埋め込み金属を構成する金属インサート2の両
端付近のR部1に導電性ゴムテープ3を接着し、モール
ド樹脂4でモールドしたものであり、さらにこのモール
ド樹脂4の外形にベルマウス5を設けている。
端には電界緩和のためR部(R状の凸部)1が設けられ
ている。埋め込み金属を構成する金属インサート2の両
端付近のR部1に導電性ゴムテープ3を接着し、モール
ド樹脂4でモールドしたものであり、さらにこのモール
ド樹脂4の外形にベルマウス5を設けている。
【0019】本実施例によれば、導電性ゴムテープ3の
周囲におけるモールド樹脂4の変形が可能となり、金属
インサートのR部1付近に発生する残留応力を小さくす
ることができる。
周囲におけるモールド樹脂4の変形が可能となり、金属
インサートのR部1付近に発生する残留応力を小さくす
ることができる。
【0020】ところで、金属インサート2は、外径約5
0mmの円柱状の銅に銀めっきしたもので、その両端部
付近には電界緩和のためR部1を設けてある。モールド
樹脂4として、エポキシ樹脂系注型材料(例えば、日本
チバガイギー(株)社のエポキシ樹脂:アラルダイトG
Y260)を主剤とし、硬化剤(例えば、日立化成
(株)社の変性酸無水物:HN−2200)を用いた配
合物に、充填剤(例えばシリカ粉末、例えば(株)龍森
社のクリスタライトA−1)を全体の約50%以上にな
るように配合し、この組成物に硬化促進剤として第3級
アミン、例えばBDMAを規定量添加したものを用い
た。金属インサート2の両端部付近のR部1に接着する
導電性ゴムテープ3は、樹脂を注型する前に予じめ接着
する。
0mmの円柱状の銅に銀めっきしたもので、その両端部
付近には電界緩和のためR部1を設けてある。モールド
樹脂4として、エポキシ樹脂系注型材料(例えば、日本
チバガイギー(株)社のエポキシ樹脂:アラルダイトG
Y260)を主剤とし、硬化剤(例えば、日立化成
(株)社の変性酸無水物:HN−2200)を用いた配
合物に、充填剤(例えばシリカ粉末、例えば(株)龍森
社のクリスタライトA−1)を全体の約50%以上にな
るように配合し、この組成物に硬化促進剤として第3級
アミン、例えばBDMAを規定量添加したものを用い
た。金属インサート2の両端部付近のR部1に接着する
導電性ゴムテープ3は、樹脂を注型する前に予じめ接着
する。
【0021】本実施例に係わるモールド部品について、
100℃の沸騰水に1時間浸漬した後、直ちに0〜2℃
の冷水に1時間浸漬する動作を1サイクルとしたものを
10サイクル繰り返す熱衝撃試験を行い、試験前後の部
分放電特性を調査した結果、外観に亀裂などの異常は見
つからず、熱衝撃試験前後の部分放電特性にもほとんど
変化が見られなかった。
100℃の沸騰水に1時間浸漬した後、直ちに0〜2℃
の冷水に1時間浸漬する動作を1サイクルとしたものを
10サイクル繰り返す熱衝撃試験を行い、試験前後の部
分放電特性を調査した結果、外観に亀裂などの異常は見
つからず、熱衝撃試験前後の部分放電特性にもほとんど
変化が見られなかった。
【0022】また、本実施例の変形例として図1(c)
に示すごとく、埋め込み金属を構成する金属インサート
2の両端付近のR部1に導電性ゴムテープ3を接着し、
モールド樹脂4でモールドし、さらにこのモールド樹脂
4内にシールド電極6を組み込んで接地したものであ
る。本実施例の場合も導電性ゴムテープ3の周囲におけ
るモールド樹脂4の変形が可能となり、金属インサート
のR部1付近に発生する残留応力を小さくすることがで
きる。
に示すごとく、埋め込み金属を構成する金属インサート
2の両端付近のR部1に導電性ゴムテープ3を接着し、
モールド樹脂4でモールドし、さらにこのモールド樹脂
4内にシールド電極6を組み込んで接地したものであ
る。本実施例の場合も導電性ゴムテープ3の周囲におけ
るモールド樹脂4の変形が可能となり、金属インサート
のR部1付近に発生する残留応力を小さくすることがで
きる。
【0023】図2は、本発明の第2実施例(請求項2対
応)に係わる樹脂モールドブッシングの金属インサート
の構成図である。同図において、金属インサート2の両
端部付近に円周方向の溝8を設け、この溝8に導電性ゴ
ムまたはプラスチック7を組み込んだものである。
応)に係わる樹脂モールドブッシングの金属インサート
の構成図である。同図において、金属インサート2の両
端部付近に円周方向の溝8を設け、この溝8に導電性ゴ
ムまたはプラスチック7を組み込んだものである。
【0024】このような構成の金属インサート2を前述
した第1実施例における注型材料を用い、導電性ゴム・
プラスチックとして、東芝ケミカル(株)製導電性プラ
スチックEMM−1001を用いてモールドする。導電
性ゴムまたはプラスチック7部分におけるモールド樹脂
4の変形が可能となり、金属インサート2両端部分に発
生する残留応力を緩和することができる。また、導電性
ゴムまたはプラスチック7を金属インサート2の両端部
付近に組み込むことにより、電界を緩和することができ
る。因みに、前述の熱衝撃試験を行い、その前後の部分
放電特性を調査した結果、外観に亀裂などの異常は見ら
れず、部分放電特性にもほとんど変化が見られなかっ
た。
した第1実施例における注型材料を用い、導電性ゴム・
プラスチックとして、東芝ケミカル(株)製導電性プラ
スチックEMM−1001を用いてモールドする。導電
性ゴムまたはプラスチック7部分におけるモールド樹脂
4の変形が可能となり、金属インサート2両端部分に発
生する残留応力を緩和することができる。また、導電性
ゴムまたはプラスチック7を金属インサート2の両端部
付近に組み込むことにより、電界を緩和することができ
る。因みに、前述の熱衝撃試験を行い、その前後の部分
放電特性を調査した結果、外観に亀裂などの異常は見ら
れず、部分放電特性にもほとんど変化が見られなかっ
た。
【0025】図3は、本発明の第3実施例(請求項3対
応)に係わる樹脂モールドブッシングを構成する金属イ
ンサートの構成図である。同図において、金属インサー
ト2の円周方向に等間隔に溝8を設け、この溝8に第2
実施例における導電性ゴム・プラスチック7を組み込ん
だものである。
応)に係わる樹脂モールドブッシングを構成する金属イ
ンサートの構成図である。同図において、金属インサー
ト2の円周方向に等間隔に溝8を設け、この溝8に第2
実施例における導電性ゴム・プラスチック7を組み込ん
だものである。
【0026】このような構成の金属インサート2を第1
実施例における注型材料によりモールド樹脂4に埋め込
む。これにより円周方向の導電性ゴム・プラスチック7
部分におけるモールド樹脂4の変形が可能となり、軸方
向に発生する残留応力が分断されるため、残留応力の低
減が図れることから、特に軸方向に発生する残留応力を
緩和することができる。また、金属インサート2の両端
部付近の導電性ゴム・プラスチック7により電界を緩和
することができる。因みに、前述の熱衝撃試験を行い、
その前後の部分放電特性を調査した結果、外観に亀裂な
どの異常は見られず、部分放電特性にもほとんど変化が
見られなかった。
実施例における注型材料によりモールド樹脂4に埋め込
む。これにより円周方向の導電性ゴム・プラスチック7
部分におけるモールド樹脂4の変形が可能となり、軸方
向に発生する残留応力が分断されるため、残留応力の低
減が図れることから、特に軸方向に発生する残留応力を
緩和することができる。また、金属インサート2の両端
部付近の導電性ゴム・プラスチック7により電界を緩和
することができる。因みに、前述の熱衝撃試験を行い、
その前後の部分放電特性を調査した結果、外観に亀裂な
どの異常は見られず、部分放電特性にもほとんど変化が
見られなかった。
【0027】図4は本発明の第4実施例(請求項4対
応)に係わる樹脂モールドブッシングを構成する金属イ
ンサートの構成図である。同図において、金属インサー
ト2の両端部付近の円周方向に設けた溝に金属インサー
ト2の径より小さい径を有するスパイラル状リング9を
装着し、両端のスパイラル状リング9間に金属インサー
ト2の径より小さい径を有する網目金属10を組み込ん
だものである。
応)に係わる樹脂モールドブッシングを構成する金属イ
ンサートの構成図である。同図において、金属インサー
ト2の両端部付近の円周方向に設けた溝に金属インサー
ト2の径より小さい径を有するスパイラル状リング9を
装着し、両端のスパイラル状リング9間に金属インサー
ト2の径より小さい径を有する網目金属10を組み込ん
だものである。
【0028】このような構成の金属インサート2を前述
した第1実施例における注型材料でモールドする。金属
インサート2の両端部付近に装着するスパイラル状リン
グ9は、円周方向に設けた溝により位置決めがなされる
ため、特に金属インサート2の両端部付近に発生する電
界を緩和する効果がある。また、金属インサート2に装
着する網目状金属10の柔軟性により、その部分におけ
るモールド樹脂4の変形が可能となり、軸方向、円周方
向の残留応力を緩和することができる。因みに、前述の
熱衝撃試験を行い、その前後の部分放電特性を調査した
結果、外観に亀裂などの異常は見られず、部分放電特性
にもほとんど変化が見られなかった。
した第1実施例における注型材料でモールドする。金属
インサート2の両端部付近に装着するスパイラル状リン
グ9は、円周方向に設けた溝により位置決めがなされる
ため、特に金属インサート2の両端部付近に発生する電
界を緩和する効果がある。また、金属インサート2に装
着する網目状金属10の柔軟性により、その部分におけ
るモールド樹脂4の変形が可能となり、軸方向、円周方
向の残留応力を緩和することができる。因みに、前述の
熱衝撃試験を行い、その前後の部分放電特性を調査した
結果、外観に亀裂などの異常は見られず、部分放電特性
にもほとんど変化が見られなかった。
【0029】図5は、本発明の第5実施例(請求項5対
応)に係わる樹脂モールドブッシングを構成する金属イ
ンサート2の構成図である。同図において、金属インサ
ート2の両端部付近の円周方向に設けた溝に金属インサ
ート2の径より小さい径を有するスパイラル状リング9
を装着し、金属インサート2の円周方向に等間隔の溝を
設け、前述した第2実施例における導電性ゴム・プラス
チック7を組み込んだものである。
応)に係わる樹脂モールドブッシングを構成する金属イ
ンサート2の構成図である。同図において、金属インサ
ート2の両端部付近の円周方向に設けた溝に金属インサ
ート2の径より小さい径を有するスパイラル状リング9
を装着し、金属インサート2の円周方向に等間隔の溝を
設け、前述した第2実施例における導電性ゴム・プラス
チック7を組み込んだものである。
【0030】このような構成の金属インサート2を前述
した第1実施例における注型材料でモールド樹脂4に埋
め込む。金属インサート2の両端部付近に装着するスパ
イラル状リング9は円周方向に設けた溝により位置決め
がなされるため、特に金属インサート2の両端部付近に
発生する電界を緩和する効果がある。また、導電性ゴム
またはプラスチック7により、その部分におけるモール
ド樹脂4の変形が可能となり、軸方向に発生する残留応
力が分断されるため残留応力の低減が図れる。因みに、
前述の熱衝撃試験を行い、その前後の部分放電特性を調
査した結果、外観に亀裂などの異常は見られず、部分放
電特性にもほとんど変化が見られなかった。
した第1実施例における注型材料でモールド樹脂4に埋
め込む。金属インサート2の両端部付近に装着するスパ
イラル状リング9は円周方向に設けた溝により位置決め
がなされるため、特に金属インサート2の両端部付近に
発生する電界を緩和する効果がある。また、導電性ゴム
またはプラスチック7により、その部分におけるモール
ド樹脂4の変形が可能となり、軸方向に発生する残留応
力が分断されるため残留応力の低減が図れる。因みに、
前述の熱衝撃試験を行い、その前後の部分放電特性を調
査した結果、外観に亀裂などの異常は見られず、部分放
電特性にもほとんど変化が見られなかった。
【0031】上述した第1乃至第5実施例においては、
モールド樹脂4の外形に図1(a)に示すようなベルマ
ウス5を設けた構成、または図1(c)に示すようなモ
ールド樹脂4内にシールド電極6を組み込んで接地した
構成としても、前述の熱衝撃試験前後の部分放電特性を
調査した結果、部分放電特性はほとんど変化が見られな
かった。これにより、本発明の第1乃至第5実施例につ
いては、モールド樹脂4の外形に図1(a)に示すよう
なベルマウス5を設ける構成、またはモールド樹脂4内
にシールド電極6を設ける構成としても電界緩和につい
ては同等の特性を示すことが分った。
モールド樹脂4の外形に図1(a)に示すようなベルマ
ウス5を設けた構成、または図1(c)に示すようなモ
ールド樹脂4内にシールド電極6を組み込んで接地した
構成としても、前述の熱衝撃試験前後の部分放電特性を
調査した結果、部分放電特性はほとんど変化が見られな
かった。これにより、本発明の第1乃至第5実施例につ
いては、モールド樹脂4の外形に図1(a)に示すよう
なベルマウス5を設ける構成、またはモールド樹脂4内
にシールド電極6を設ける構成としても電界緩和につい
ては同等の特性を示すことが分った。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、特に両端部付近に電界緩和のためのR部を設
けた埋め込み金属において、R部付近に発生する残留応
力を緩和することができる。また本発明の請求項2によ
れば、特に円柱状の埋め込み金属において、埋め込み金
属の両端部付近の電界緩和と応力緩和を図ることができ
る。さらに本発明の請求項3乃至請求項5によれば、特
に円柱状の埋め込み金属において、埋め込み金属の両端
部付近の電界緩和と埋め込み金属の軸方向の応力緩和を
図ることができる。このように、本発明によれば、いか
なる使用環境下においても耐亀裂性と埋め込み金属の電
界緩和性とのすぐれた樹脂モールド電気機器を提供でき
る。
によれば、特に両端部付近に電界緩和のためのR部を設
けた埋め込み金属において、R部付近に発生する残留応
力を緩和することができる。また本発明の請求項2によ
れば、特に円柱状の埋め込み金属において、埋め込み金
属の両端部付近の電界緩和と応力緩和を図ることができ
る。さらに本発明の請求項3乃至請求項5によれば、特
に円柱状の埋め込み金属において、埋め込み金属の両端
部付近の電界緩和と埋め込み金属の軸方向の応力緩和を
図ることができる。このように、本発明によれば、いか
なる使用環境下においても耐亀裂性と埋め込み金属の電
界緩和性とのすぐれた樹脂モールド電気機器を提供でき
る。
【図1】本発明の第1実施例に係わるモールド部品の構
成図。
成図。
【図2】本発明の第2実施例に係わる樹脂モールドブッ
シングを構成する導体の構成図。
シングを構成する導体の構成図。
【図3】本発明の第3実施例に係わる樹脂モールドブッ
シングを構成する導体の構成図。
シングを構成する導体の構成図。
【図4】本発明の第4実施例に係わる樹脂モールドブッ
シングを構成する導体の構成図。
シングを構成する導体の構成図。
【図5】本発明の第5実施例に係わる樹脂モールドブッ
シングを構成する導体の構成図。
シングを構成する導体の構成図。
【図6】円柱状の導体を樹脂モールドしたときのモール
ド樹脂側に発生する残留応力の模式図。
ド樹脂側に発生する残留応力の模式図。
【図7】従来の樹脂モールドブッシングの断面図。
【図8】従来の他の樹脂モールドブッシングの断面図。
1…金属インサートのR部、2…金属インサート、3…
導電性ゴムテープ、4…モールド樹脂、5…ベルマウ
ス、6…シールド電極、7…導電性ゴム、8…溝、9…
スパイラル状リング、10…網目状金属、11…可撓性
樹脂、12…ローレット。
導電性ゴムテープ、4…モールド樹脂、5…ベルマウ
ス、6…シールド電極、7…導電性ゴム、8…溝、9…
スパイラル状リング、10…網目状金属、11…可撓性
樹脂、12…ローレット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山田 満 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 宮川 勝 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内
Claims (5)
- 【請求項1】 円筒あるいは円柱状で両端部付近にR部
を有する金属を中心部に埋め込んだ樹脂モールド電気機
器において、前記埋め込み金属のR部付近に導電性ゴム
テープを接着することを特徴とする樹脂モールド電気機
器。 - 【請求項2】 円筒あるいは円柱状の金属を中心部に埋
め込んだ樹脂モールド電気機器において、前記埋め込み
金属の両端付近の円周方向に溝を設け、この溝に導電性
ゴムまたはプラスチックを組み込んだことを特徴とする
樹脂モールド電気機器。 - 【請求項3】 円筒あるいは円柱状の金属を中心部に埋
め込んだ樹脂モールド電気機器において、前記埋め込み
金属の円周方向に等間隔に溝を設け、この溝に導電性ゴ
ムまたはプラスチックを組み込んだことを特徴とする樹
脂モールド電気機器。 - 【請求項4】 円筒あるいは円柱状の金属を中心部に埋
め込んだ樹脂モールド電気機器において、前記埋め込み
金属の両端部付近の円周方向に溝を設け、この溝に前記
円筒あるいは円柱状の金属の径より小さい径を有するス
パイラル状リングを装着し、前記金属の両端に装着した
スパイラル状リング間に前記金属の径より小い径を有す
る網目状金属を組み込むことを特徴とする樹脂モールド
電気機器。 - 【請求項5】 円筒あるいは円柱状の金属を中心部に埋
め込んだ樹脂モールド電気機器において、前記埋め込み
金属の両端部付近の円周方向に溝を設け、この溝に前記
金属の径より小い径を有するスパイラル状リングを装着
し、前記金属の両端に装着したスパイラル状リング間に
等間隔で前記金属の円周方向に設けた溝に導電性ゴムま
たはプラスチックを組み込むことを特徴とする樹脂モー
ルド電気機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22383195A JPH0969321A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 樹脂モールド電気機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22383195A JPH0969321A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 樹脂モールド電気機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0969321A true JPH0969321A (ja) | 1997-03-11 |
Family
ID=16804408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22383195A Pending JPH0969321A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 樹脂モールド電気機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0969321A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013085417A (ja) * | 2011-10-12 | 2013-05-09 | Mitsubishi Electric Corp | 絶縁物 |
-
1995
- 1995-08-31 JP JP22383195A patent/JPH0969321A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013085417A (ja) * | 2011-10-12 | 2013-05-09 | Mitsubishi Electric Corp | 絶縁物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5306854B2 (ja) | 寒冷地用ケーブル接続部材 | |
DE60305734D1 (de) | Verkapseltes elektronisches bauelement und verfahren zu dessen herstellung | |
JPS6245649B2 (ja) | ||
JP4218678B2 (ja) | シールド電極を埋め込んだ絶縁物、及びこの絶縁物を用いた高電圧機器 | |
JPH0969321A (ja) | 樹脂モールド電気機器 | |
US9672962B2 (en) | Bushing of an electrical conductor | |
JP5825874B2 (ja) | 電力ケーブルの終端部及び終端部の組立方法 | |
JPS59185134A (ja) | 高圧液体封入機器の口出し部接続装置 | |
JPH0864051A (ja) | 樹脂モールド電気機器 | |
JPH11144913A (ja) | サーミスタ温度センサ | |
JP2001067962A (ja) | 絶縁スペーサ | |
JP2931193B2 (ja) | 電気回路および電気回路の形成方法 | |
JP2003235138A (ja) | シールド電極を埋め込んだ絶縁物、及びこの絶縁物を用いた高電圧機器 | |
JPH09190901A (ja) | 水冷式抵抗器 | |
JPH0462778A (ja) | 一体形樹脂成形ソケットの防水処理方法 | |
JP2012143069A (ja) | 接続母線 | |
JPS6158931B2 (ja) | ||
JPS62237615A (ja) | 電気機器と電線との接続構造 | |
JPS58164114A (ja) | 電気絶縁用部材 | |
JP2004236379A (ja) | プラスチック絶縁電力ケーブル用接続部 | |
JPH0122361Y2 (ja) | ||
JP2000059976A (ja) | 架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル接続部 | |
JPH09289049A (ja) | 機器直結型端末 | |
JP2003174718A (ja) | プラスチック絶縁電力ケーブルのテープ巻き接続部 | |
JPH07192929A (ja) | 電気機器用モールド材、モールド方法及びそれを利用したモールド電気機器 |