JPH0968696A - 液晶素子の駆動法、及び該駆動法が用いられる液晶装置 - Google Patents

液晶素子の駆動法、及び該駆動法が用いられる液晶装置

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JPH0968696A
JPH0968696A JP7241853A JP24185395A JPH0968696A JP H0968696 A JPH0968696 A JP H0968696A JP 7241853 A JP7241853 A JP 7241853A JP 24185395 A JP24185395 A JP 24185395A JP H0968696 A JPH0968696 A JP H0968696A
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明 坪山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】広い温度範囲に亘って良好な画像を得ると共
に、フレーム周波数の高速化を図る。 【解決手段】液晶素子の温度が基準温度よりも低温の場
合には、図に符号30や31で示す電圧波形を液晶に印
加して液晶素子を駆動する。これらの電圧波形30,3
1は、液晶に電界が印加されない期間を有するため、駆
動マージンが広がりクロストークの発生や画素の反転が
発生しにくい。また、液晶素子の温度が基準温度よりも
高温の場合には、符号32に示す電圧波形を液晶に印加
するが、この電圧波形32は、液晶に電界が印加されな
い期間を有していないため、フレーム周波数の高速化が
図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ュータ、テレビ受像機等の文字や画像を表示するための
表示装置や液晶プリンタの光バルブ等に用いられる液晶
素子の駆動法、及び該駆動法が用いられる液晶装置に関
し、特に強誘電性液晶の示す2つの安定状態により表示
を行なうマトリクス表示装置に好適に用いられる液晶素
子の駆動法、及び該駆動法が用いられる液晶装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶を利用して種々の画像情
報を表示する液晶素子が多数提案されている。
【0003】この種の液晶素子1は、図1に示すよう
に、平行に配置された一対の基板2,3を備えており、
各基板2,3の表面には情報電極5,…と走査電極6,
…とがそれぞれ形成されている。そして、これらの電極
5,…,6,…は、図2に示すように、マトリクス電極
を形成しており、それら電極5,…,6,…の交差部に
は、表示単位となる画素Gが多数形成されている。ま
た、これらの基板間隙には液晶7が配置されている。
【0004】ところで、このような液晶素子1による画
像表示は、情報電極5,…や走査電極6,…に情報信号
や走査信号が印加されることにより行なわれる。図3
は、前記USP5,267,065に記載されている走
査信号及び情報信号の一例を示したものである。
【0005】同図において符号A1 は走査選択信号を示
し、符号B1 は走査非選択信号を示している。これら
は、走査電極6,…に印加される信号であり、特に走査
選択信号A1 は、画像情報を消去する消去パルスV1
(以下、“リセットパルスV1”とする)と、該リセッ
トパルスV1に続いて出力される選択パルスV2と、選
択パルスV2に続いて出力される補助パルスV5とによ
って構成されている。また、符号C1 は明表示するとき
の情報信号を示し、符号D1 は暗表示するときの情報信
号を示している。ここでいう明・暗は液晶分子の配向状
態と偏光素子との組み合わせによって選択的に定まる光
学状態である。また、これらの情報信号C1,D1 は、
いずれも情報電極5,…に印加されるものであり、選択
パルスと、該選択パルスの前後に配置された補助パルス
と、によって構成されている。
【0006】ところで、この液晶7としては、双安定性
を有し、電界に対する応答性の速い強誘電性液晶があ
り、この強誘電性液晶を利用した液晶素子は、高速かつ
記憶型の表示素子として期待されており、例えば、特開
昭56−107216号公報や、USP4,655,5
61や、USP4,836,656等に提案されてい
る。また、これをマトリクス駆動する際の駆動方法につ
いても、これまで多数提案されている。例えば、特開平
2−281233号公報や、USP5,267,065
等に実用的な駆動方法が開示されている。
【0007】強誘電性を示す液晶としては、一般に特定
の温度領域においてカイラルスメクチックC相(SmC
*)やH相(SmH*)を有するカイラルスメクチック
液晶がある。
【0008】このような強誘電性液晶素子は、図4に示
すように、カイラルスメクチック液晶の層構造が屈曲し
てシェブロン構造をとる場合があるが、液晶分子の向き
に対して屈曲する向きによりC1配向20とC2配向2
1とに区別される。
【0009】このうちC1配向20は2つの双安定状態
(ユニフォーム状態)を有するが、このユニフォーム状
態においては、その光学的性質からみて液晶分子(ダイ
レクタ)が上下基板間でねじれていないと考えられる。
ところで、強誘電性液晶で高いコントラストを得るため
には、基板の法線方向に液晶分子のねじれのないユニフ
ォーム配向を安定に取る必要があり、それを得るにはC
1配向20が好ましい。
【0010】すなわち、この強誘電性液晶が所望の電気
光学特性を発揮するためには、基板間の液晶が2つの安
定状態を安定で再現性良くスイッチングするような配向
状態にあり、かつその配向状態が画素Gないし表示画面
全域で均一であることが必要である。
【0011】なお、このようなC1配向20を得るに
は、強誘電性液晶の構造パラメータの幾何学的考察か
ら、C2構造の禁止条件である(USP.5,189,
536)。また、このC1配向を得るには、
【0012】
【式1】 Θ < α + δ ………… (1) Θ;強誘電性液晶のチルト角 α;強誘電性液晶のプレチルト角 δ;基板法線からのスメクチック層の傾き角 を満たすようセル及び材料物性パラメータを選べば良
い。
【0013】ところで、図5は、液晶の配向モデルを示
したもので、カイラルスメクチック相での液晶分子の配
向状態を特徴付けるコーンを正面から見たものである。
そして、図中の符号608及び609はユニフォーム配
向における2つの安定状態を示し、符号610はスプレ
イ配向状態の一例を示している。
【0014】また、一方の安定状態608を便宜上U1
状態とし、他方の安定状態609を便宜上U2状態とす
ると、これらの安定状態U1,U2にある液晶分子は、
基板2,3と平行な面内にて傾き、図6に示すようにラ
ビング方向に対し−θと+θの傾きを持つこととなる。
したがって、偏光子の軸を+θ(又は−θ)に予め配置
しておき、上下基板間に電圧を加えて液晶分子をU1,
U2のいずれかに配向させることにより、明状態或は暗
状態が表示されることとなる。そのために、2つの基板
を同一方向に平行ラビングしてさらにプレチルト角を制
御するようにしたものがある(例えばFerroelectrics 1
993.vol 149, P.283-294)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無電界
状態では均一なC1配向であっても、電界を印加して液
晶素子を駆動した場合には、C1配向中に局部的にC2
配向が発生することがある。そして、そのような場合に
は、C1配向部分とC2配向部分とではスイッチング特
性が異なってしまってC2配向の部分では光透過率の制
御が行なえず、両配向の境界部分に配向欠陥が発生して
しまい、コントラストの低下や駆動マージンの減少が起
こって画像品質が劣化するという問題があった。特に、
このような問題は、液晶素子1を20℃以下の低温環境
下で駆動した場合に顕著である。こうした配向性に係る
問題は、従来の認識では、液晶材料の改良や配向膜の改
良等によって解決されるものと信じられていた。これに
対して、本発明者らは、駆動信号として適切なものを選
ぶとこうした欠陥が抑制されるという事実を見い出し
た。
【0016】電界の印加に伴ってC2配向が発生する理
由は以下の通りである。すなわち、上述した波形の情報
信号C1 ,D1 を情報電極5,…に印加した場合、液晶
7には電圧が連続して印加されることとなり、その結
果、配向処理で規定されるプレチルト角αをもつ界面付
近の液晶分子が、駆動信号と自発分極の相互作用によっ
て界面と平行になろうとするトルクを受け、実質的な駆
動中のプレチルト角が小さくなってしまい、式(1) を満
足しなくなるからと考える。
【0017】また、特に低温環境下にてC2配向が発生
する理由は以下の通りである。すなわち、上式に示した
層の傾き角δは、カイラルスメクチック液晶の前記シェ
ブロン構造を特徴づけるものであるが、図7に示すよう
に低温では小さくなる。そのため、低温側では、C1−
C2の転移エネルギが小さくなり、C2配向が発生し易
くなるからである。なお、図7は、物性値(30℃)及
びプレチルト角が以下に示す値を取る液晶についてのも
のである。
【0018】 プレチルト角 18° チルト角 13° 層の傾き角 11° 相転移温度 92℃ 85℃ 67℃ -17℃ Iso → Ch → SmA → SmC → Cryst なお、本液晶組成物は、フェニルピリミジンを骨格に持
つ液晶化合物にカイラル添加剤としてフッ素化合物を混
合したものである。
【0019】又、従来の強誘電性液晶を用いた液晶素子
では、液晶分子を片方の安定状態で長時間放置しておく
と、基板2,3と液晶層との界面での相互作用によって
液晶素子としての閾値特性が変化する、という問題があ
った。特に、温度の低い領域では閾値以下のパルスに対
し強誘電性液晶分子が揺らぎ易くなる。例えば、走査非
選択信号B1 と情報信号C1 とが印加された画素におい
ては、図8の符号32に示す交流パルスが液晶に印加さ
れる。すなわち、該液晶には、ΔTの幅の正極性パルス
aと、負極性のパルスbとが、交互にかつ連続的に印加
される。ここで、図5のU1状態からU2状態へ反転さ
せる極性を負極性に取った場合、U1状態のときには液
晶分子はパルスbによって揺らぎ、U2状態のときには
液晶分子はパルスaによって揺らぎ、その揺らぎによっ
て表示品質が悪くなる。
【0020】また、上述した従来例にて使用される情報
信号C1 ,D1 は、図3に示すように、選択パルスと、
選択パルスの前後に配置した補助パルスと、によって構
成されており、このようなパルスが出力されない期間
(以下、“休止期間”とする)を有してはいない。した
がって、情報電極5,…には絶えず電圧が印加され、液
晶7にも連続して電圧が印加されることとなる(図8符
号32参照)。このような情報信号C1 ,D1 はフレー
ム周波数の高速化にとって好ましいものの、先の単位期
間の終了時から次の単位期間の開始時に同じ極性のパル
ス成分が連続されるため、表示の一部が反転し良好な表
示を保てない事態が生じ易く、該事態を回避するために
駆動条件が制約されていた。
【0021】そこで、本発明は、良好な表示をし得る駆
動条件の範囲(駆動マージン)を確保することができ、
かつフレーム周波数を高速化することのできる液晶素子
の駆動法、及び該駆動法が用いられる液晶装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0022】また、本発明は、低温において不本意な液
晶分子の反転が生じ難く、高温下において走査速度の早
い液晶素子の駆動法、及び該駆動法が用いられる液晶装
置を提供することを目的とするものである。
【0023】さらに、本発明は、所望の表示状態を得る
ために選択できる駆動条件の範囲が広い液晶素子の駆動
法、及び該駆動法が用いられる液晶装置を提供すること
を目的とするものである。
【0024】またさらに、本発明は、広い温度範囲に亘
って配向欠陥を生じ難い液晶素子の駆動法、及び該駆動
法が用いられる液晶装置を提供することを目的とするも
のである。
【0025】また、本発明は、広い温度範囲に亘って良
好な表示特性が得られる駆動法、及び該駆動法が用いら
れる液晶装置を提供することを目的とするものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、本発明に係る液晶素子の駆動
法は、平行に配置された一対の基板、これらの基板に形
成されてマトリクス電極を構成する走査電極群及び情報
電極群、及び前記一対の基板間に配置されたスメクチッ
ク液晶、を備えた液晶素子を駆動する、液晶素子の駆動
法において、前記走査電極群及び情報電極群に印加する
駆動信号の波形の形状を前記液晶素子の温度に応じて変
化させる、ことを特徴とする。この場合、前記素子の温
度が高いときは前記液晶に絶えず電界を印加し、温度が
低いときは液晶に電界を印加しない期間を設けた、よう
にしてもよい。また、前記素子の温度が高いときと温度
が低いときでは、一水平走査期間内に選択期間の占める
割合を異ならせるようにしてもよい。さらに、前記駆動
信号のうち、前記走査電極群に印加する走査選択信号
は、選択パルスと選択パルスの直前に配置した消去パル
スと選択パルスの直後に配置した補助パルスとから構成
すると共に、温度に応じてその波形を変化させないもの
とし、かつ、前記駆動信号のうち、前記情報電極群に印
加する情報信号は、高温時には選択パルスと該選択パル
スの前後に配置した補助パルスとで構成し、低温時には
選択パルスと該選択パルスの前後に配置した補助パルス
と該補助パルスが連続することのないよう補助パルスと
補助パルスとの間に設けた休止期間とで構成すると好ま
しい。
【0027】また、前記走査選択信号の一水平走査期間
と印加電圧とを温度条件に応じて変化させる、ようにし
てもよい。その場合、外部調整手段による設定値に応じ
て一水平走査期間と印加電圧とを変えるが、駆動信号の
波形は該設定値に応じて依存しない、ようにすると好ま
しい。
【0028】一方、本発明に係る液晶装置は、平行に配
置された一対の基板、これらの基板に形成されてマトリ
クス電極を構成する走査電極群及び情報電極群、及び前
記一対の基板間に配置されたスメクチック液晶、からな
る液晶素子を備え、前記走査信号電極群及び前記情報信
号電極群に走査信号及び情報信号を印加して前記液晶素
子を駆動する液晶装置において、前記液晶が所定の層構
造を呈する時に前記走査信号の1ラインアドレス期間毎
に前記液晶に印加される電気信号が無電圧期間を有する
駆動波形を用いる、ことを特徴とする。
【0029】この場合、前記駆動信号のうち、前記走査
信号電極群に印加する走査選択信号は選択パルスと該選
択パルスの直前に配置した消去パルスと前記選択パルス
の直後に配置した補助パルスとで構成し、前記情報信号
電極群に印加する情報信号は選択パルスと該選択パルス
の前後に配置された補助パルスと前側補助パルスの前ま
たは後側補助パルスの後に配置された休止期間とで構成
する、ようにすると好ましい。また、温度を検知する温
度検出手段を備え、該温度検出手段によって検知された
温度が基準温度以下の場合には液晶に電界を印加しない
期間を設け、かつ、前記温度検出手段によって検知され
た温度が基準温度よりも高い場合には液晶に電界を印加
しない期間を設けない、ようにしてもよい。さらに、温
度を検知する温度検出手段を備え、該温度検出手段によ
って検知された温度が基準温度以下の場合には前記情報
信号に前記休止期間を含む駆動波形を用い、かつ、前記
温度検出手段によって検知された温度が基準温度よりも
高い場合には前記情報信号に前記休止期間を含まない駆
動波形を用いた、ようにしてもよい。また、前記液晶
は、カイラルスメクチック液晶である、ようにしてもよ
い。さらに、前記液晶素子は、断面的に見たとき、前記
カイラルスメクチック液晶の層構造がシェブロン構造を
とり、該カイラルスメクチック液晶の前記シェブロン構
造を特徴づける前記基板法線からのスメクチック層の傾
き角δが室温付近の温度から低温になるに従い減少し、
前記基準温度は、該傾き角δが所定の角度δ0 となる温
度である、ようにしてもよい。
【0030】またさらに、本発明に係る液晶装置は、液
晶素子と、該素子を走査し駆動する駆動手段と、該駆動
手段を介して前記素子を制御する制御手段と、表示デー
タを発生する表示データ発生手段と、温度を検出する温
度検出手段と、駆動条件を外部から調整する外部調整手
段と、を備え、前記制御手段が、前記表示データ発生手
段による表示データと駆動条件とに基づいて前記素子を
制御する際に、前記温度検出手段による温度データと、
前記外部調整手段による駆動条件調整データとを参照す
ることにより、前記素子を温度に応じて駆動するように
構成された液晶装置において、前記制御手段が制御時に
用いる駆動条件は、前記素子を駆動する駆動信号の電圧
と走査期間と波形形状とを含み、かつ前記外部調整手段
は、それらの駆動条件のうち、駆動信号の波形形状を除
いた駆動条件を外部から調整するものである、ことを特
徴とする。この場合、前記制御手段が、前記温度検出手
段による温度データを参照する頻度は、前記外部調整手
段による駆動条件調整データを参照する頻度より小さ
い、ようにすると好ましい。また、前記外部調整手段
は、前記温度検出手段による温度データを一定量だけオ
フセットして駆動条件調整データとする、ようにすると
好ましい。さらに、前記素子は、強誘電液晶を用いて成
る、ようにしてもよい。
【0031】なお、以上構成に基づき、前記走査電極群
及び情報電極群に印加する駆動信号の波形を前記液晶素
子の温度に応じて変化させると、駆動マージンを確保で
きると共にフレーム周波数を高速化できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0033】本発明に用いられる液晶装置100は、図
1に示すような透過型の液晶素子1を備えている。この
液晶素子1は、図1に示すように、平行に配置された一
対のガラス基板2,3を備えており、各基板2,3の表
面には、情報電極5,…や走査電極6,…がITOによ
って形成されている。これらの電極5,…,6,…は、
図2に示すように、いずれもストライプ状に多数形成さ
れてマトリクス電極を構成しており、それらの交差部に
よって多数の画素G(例えば、1280個×1024個
の画素)が形成されている。
【0034】また、これらの電極5,…,6,…は、図
1に示すように、絶縁膜10,11によって被覆されて
おり、さらにこの絶縁膜10,11は配向制御膜12,
13によって被覆されている。本発明に用いられる配向
制御膜12,13としては、ポリイミド(PI)、ポリ
アミド(PA)などの水平配向処理能力を有する高分子
膜や斜方蒸着されたSiOのような無機物の膜が用いら
れている。また、これら一対の配向制御膜12,13に
は必要に応じて一軸性配向処理(ラビング処理)がそれ
ぞれ施されるが、それらのラビング方向は、基板2,3
を貼り合わせた状態で同一方向となるように、或は若干
の角度を持って交差(クロスラビング)するように設定
されるとよい。なお、プレチルト角を10°以上にする
場合には、フッ素系ポリイミドを成膜してラビング処理
したものが望ましい。
【0035】また、これら一対の基板2,3はシール材
15によって貼り合わされており、該シール材15によ
って基板間に形成される間隙には強誘電性液晶7が充填
されている。ここで、強誘電性液晶7としては、配向制
御膜12,13との組み合わせにおいて、プレチルト角
が比較的大きくC1配向をもつシェブロン構造を呈する
液晶材料が好ましい。具体的にはフェニルピリミジン骨
格をもつ液晶化合物にフッ素化合物のカイラル添加剤を
加えたものが好ましい。
【0036】なお、本発明において用いられる具体的な
強誘電性液晶7としては、下記の表に示す物性を示す、
前述したフェニルピリミジン系の液晶の一種が挙げられ
る。
【0037】
【表1】 さらに、このような基板2,3の外側には、偏光素子と
してのアナライザ16やポラライザ17が配置されてお
り、これらは、表示部がU2状態のとき暗表示となるよ
うに互いにクロスニコルで配置されるとよい。
【0038】次に、本発明に用いられる液晶素子の駆動
回路について、一例を挙げて述べる。
【0039】走査電極6,…や情報電極5,…には、図
9に示すように、走査信号印加回路102や情報信号印
加回路103が接続されており、さらに、これらの印加
回路102,103には、走査信号制御回路104、情
報信号制御回路106、駆動制御回路105、グラフィ
ックコントローラ107が接続されている。
【0040】本発明は、温度に応じて駆動信号の波形を
変化させるものであるが、ここでいう温度とは、液晶素
子が使用時におかれる環境温度であり、その一例は以下
に述べるパネル温度である。
【0041】さらに、上述した液晶素子1、特にガラス
基板2,3における画像表示部以外の部分には、温度を
検知する温度検知素子(温度検出手段)109aが取り
付けられており、この温度検知素子109aは温度検知
回路109に接続されている。そして、温度検知素子1
09aから温度検知回路109へは、液晶素子1の温度
(以下、“パネル温度”とする)に応じた電位が出力さ
れるようになっており、温度検知回路109は、コンパ
レータを有して、温度検知素子109aからの出力電位
と基準電位とを比較するようになっている。また、温度
検知回路109は、その比較データを温度データとして
駆動制御回路105に対して出力するように構成されて
いる。なお、温度検知素子109aの配置位置は、画像
表示部以外の部分に限る必要はなく、液晶素子の駆動が
良好に行なわれる位置であればどこでもよい。例えば、
ガラス基板2,3の表面や端面はもちろんのこと、液晶
素子1の駆動回路の近傍に配置しても良く、さらにはバ
ックライトと液晶素子1との間や、液晶素子1を収容す
るケース等に配置するようにしてもよい。
【0042】またさらに、本実施の形態においては情報
電極5,…に印加する駆動信号(情報信号)の波形をパ
ネル温度に応じて変化させるように構成されている。具
体的には、パネル温度が基準温度(例えば20℃)以下
の場合には図10に示す波形の信号A2 ,B2 ,C2
2 を用い、基準温度(例えば20℃)以上の場合には
図3に示す波形の信号A1 ,B1 ,C1 ,D1 を用いる
こととしている。
【0043】なお、スメクチック層の傾き角δが、上述
したように温度に従って変化する場合には、基準温度の
具体的値をスメクチック層の傾き角δ0 に応じて設定す
ればよい。
【0044】ここで、図10中、符号A2 は走査選択信
号を、符号B2 は走査非選択信号を、符号C2 は偏光素
子との組み合わせによって明状態を表示するための情報
信号を、符号D2 は偏光素子との組み合わせによって暗
状態を表示するための情報信号を示す。
【0045】ところで、本実施の形態においては、これ
らの情報信号C2 及びD2 は、選択パルスと該選択パル
スの前後に配置した補助パルスとからなるが、前側補助
パルスの前には、パルスの出力されない期間(休止期間
E)を有している。そして、この休止期間Eにおいて
は、情報電極5,…の電位Vcは走査非選択信号B2
電位に等しくされて、液晶7に電圧が印加されないよう
になっている(図8符号30,31参照)。また、本実
施の形態においては、休止期間Eの長さは1/2ΔTに
設定されており、この休止期間Eは、走査選択信号A2
のリセットパルスに同期され、かつ、休止期間Eの電位
Vcは、補助パルスV5が印加された後のタイミングで
印加されるように構成されている。なお、図中の符号1
Hは一水平走査期間を示し、n本の全ての走査電極6,
…を選択するに必要な時間を1フレーム走査期間1Fと
したときに、
【0046】
【式2】1F=1H×n ………… (2) という関係を持つ。休止期間Eの長さは1/2・ΔTに
限ることはなく、本発明の目的が達成されるものであれ
ばよい。好ましくは、1/4・ΔT以上ΔT未満、より
好ましくは1/4・ΔT以上3/4・ΔT以下である。
【0047】さらに一方、本発明の実施の形態を次のよ
うに構成すれば、装置のコストを安くできるという効果
もある。
【0048】すなわち、駆動波形を出力する場合、一水
平走査期間1Hを分割して選択パルスV2や補助パルス
V5を休止期間の整数倍となるよう駆動回路系の基準ク
ロックを設定する。したがって、パルス幅の比が複雑に
なりすぎるとクロックが非常に早くなってしまい、必要
以上に応答速度の早い回路を作ることが必要となりコス
トがかさんでしまう。しかし、休止期間を1/2ΔTと
すれば、パルス幅の比が単純であるため、必要以上に応
答速度の速い回路を作る必要も無く、その分装置のコス
トが安くなる。
【0049】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。
【0050】液晶素子1の温度は温度検知素子109a
によって検知されており、その温度データは、温度検知
回路109を介して駆動制御回路105に入力されてい
る。そして、駆動制御回路105は、この温度データを
元にした波形データを出力し、該波形データは、走査信
号制御回路104及び情報信号制御回路106を介して
走査信号印加回路102及び情報信号印加回路103に
送られる。
【0051】これにより、例えばパネル温度が20℃以
下の場合には、走査信号印加回路102は、図10に示
す走査選択信号A2 や走査非選択信号B2 を発生し、情
報信号印加回路103は、図10に示す情報信号C2
2 を発生する。また、パネル温度が例えば20℃以上
の場合には、走査信号印加回路102は、図3に示す走
査選択信号A1 や走査非選択信号B1 を発生し、情報信
号印加回路103は、図3に示す情報信号C1 ,D1
発生する。
【0052】一方、グラフィックコントローラ107か
らデータが送出されると、該データは、駆動制御回路1
05を介して走査信号制御回路104と情報信号制御回
路106とに入力され、それぞれアドレスデータと表示
データとに変換される。そして、アドレスデータが走査
信号印加回路102に送られると、走査信号印加回路1
02は、該アドレスデータに従って上述した走査選択信
号や走査非選択信号を各走査電極6,…に印加する。ま
た、表示データが情報信号印加回路103に送られる
と、情報信号印加回路103は、該表示データに従って
上述した情報信号C1 ,D1 又はC2 ,D2 を各情報電
極5,…に印加する。これにより、液晶素子1がマルチ
プレキシング駆動される。
【0053】なお、パネル温度が20℃以下の場合にお
いて情報信号C2 が印加された場合の液晶印加電圧波形
は、図8の符号31に示すようになり、情報信号D2
印加された場合の液晶印加電圧波形は、図8の符号30
に示すようになる。ここで、情報信号C2 ,D2 は電位
がVcとなる休止期間Eを有しているため、該休止期間
においては、情報電極5,…と走査電極6,…とは同電
位となり、液晶7に電界を印加しない期間が設けられる
こととなる。つまり、液晶に印加される電圧の波形3
0,31は、走査信号の1ラインアドレス期間毎に無電
圧期間を有している。
【0054】また、パネル温度が20℃以上の場合にお
いて情報信号C1 が印加された場合の液晶印加電圧波形
は、図8の符号32に示すようになる。この場合、液晶
7には絶えず電界が印加されることとなる。
【0055】次に、本発明に用いられる液晶素子1の走
査方式について説明する。
【0056】図11は、低温環境下において液晶素子1
に印加される信号の印加タイミングの1例を示したもの
であり、図中の符号S1 〜S8 は、走査電極6,…に印
加される信号を示し、I1 は情報電極5,…に印加され
る情報信号を示している。
【0057】図11の走査方式は、フリッカ抑制の為に
図示のようなマルチインターレス方式を用いており、S
1 ,S5 ,S3 ,S7 ,S2 ,S6 ,S4 ,S8 の順で
走査している。
【0058】但し、走査方式は、このマルチインターレ
ース方式に限られるものではなく、例えば、走査電極
6,…の数が8本の場合にS1 ,S2 ,S3 ,S4 …S
7 ,S8 の順に1ライン毎に走査する最も単純なノンイ
ンターレス方式を用いても良く、S1 ,S3 ,S5 ,S
7 ,S2 ,S4 ,S6 ,S8 のように1ラインをスキッ
プするインターレス方式を用いても良い。
【0059】なお、静止画像や、全画面に亘って画像が
変化する動画を表示する場合にはマルチインターレス方
式にてリフレッシュ走査を繰り返し行なうと良い。ま
た、マウスの移動やウィンドのスクロールやウィンド内
への文字の入力等、画面の一部の画像のみを書き換える
場合には、その書き換え画像に対応した走査線のみをノ
ンインターレス方式で走査し、他の部分はインターレス
方式又はマルチインターレス方式で走査する優先的書き
換えを行なえば良い。
【0060】そして、電圧V1をもつリセットパルス
は、そのパルス巾を選択パルスの巾ΔTより大とし、そ
の走査電極の選択期間1Hの開始時刻より前に立ち上が
るようにすると良い。
【0061】また、m番目に選択される走査電極への選
択パルスV2の印加タイミングと、m+1番目に選択さ
れる走査電極へのリセットパルスV1の印加タイミング
は、図11のように同時でも良いし、又リセットパルス
V1の印加タイミングが先行するようにしても良い。
【0062】次に、本実施の形態の効果について説明す
る。
【0063】本実施の形態によれば、広い温度範囲に亘
って、クロストークやC2配向の発生のない安定した良
好な画像が得られる。なお、低温環境下においてC2配
向の発生が見られないのは、情報信号C2 ,D2 に休止
期間Eを設けることによってプレチルトを低くするトル
クが解放され、駆動中のプレチルトが実質的に増加し、
式(1) を満たすようになったから考えられる。
【0064】また、本実施の形態によれば、高温環境下
においてはフレーム周波数の高速化及び駆動マージンの
確保が可能であり、低温環境下においては駆動マージン
の確保とフレーム周波数のある程度の高速化が可能であ
る。ここで、駆動マージンとは、良好な表示をし得る駆
動条件の範囲をいう。
【0065】また、低温環境下において駆動マージンが
確保されることを、本発明者は実験により確認した。以
下、その実験の内容について、図12及び図13に沿っ
て説明する。
【0066】いま、走査選択時の書き込みパルスのパル
ス巾ΔTを変化させると、あるパルス巾以上ではクロス
トークが発生して表示品質が悪くなり、あるパルス巾
(閾値)以下では選択された走査線上の画素Gが反転し
てしまう。ここで、駆動マージンは、クロストークや反
転が無く良好な表示をし得る駆動条件の範囲となる。
【0067】この駆動マージンは、本発明者の実験によ
ると、図12に示すように休止期間の長さと共に変化す
る。なお、横軸には情報信号の休止期間Eの長さを取
り、縦軸には走査選択時の書き込みパルスのパルス巾Δ
Tを取っている。また、図はパネル温度を10℃とした
場合の駆動マージンを示しており、折れ線120は、非
選択の走査線上の画素Gがクロストークを生じ始めると
きのパルス巾を、折れ線121は、選択された走査線上
の画素Gを反転し得るパルス巾(閾値)を、それぞれ示
している。また、図中の「休止期間なし」とは図3に示
す信号を印加したものであり、それ以外の休止期間を設
けたものは図10に示す信号を印加したものである。こ
こで、図中のV1=14.3v、V2=−14.3v、
V3=5.7v、V4=−5.7v、V5=6.4vと
した。本実験によれば、駆動マージンは、休止期間の長
さが1/2ΔTになるまでは増加し、1/2ΔT以上で
は飽和して変化しないことがわかった。つまり、駆動マ
ージンを確保する観点からは、休止期間の長さが1/2
ΔT以上であることが必要であり、本実施の形態のよう
に休止期間の長さを1/2ΔTとすることにより、休止
期間の長さを1/2ΔTより小さくした場合に比べて、
広い駆動マージンを確保できていることが理解できる。
【0068】ところで、上述した実験においてはパネル
温度を一定(10℃)としたが、実際の使用環境ではパ
ネル温度は変化するため、温度変化も考慮した駆動マー
ジンを考察する必要がある。
【0069】そのため、本発明者は、パネル温度を種々
変えて駆動マージンを調査した。図13は、その結果を
示したものであり、図中の符号TL,T1,TH(但
し、TL<T1<TH)はパネル温度を示している。ま
た、符号ML,M1,MH,MEはいずれも駆動マージ
ンを示し、符号MLは低温条件下(TL)の駆動マージ
ンを示し、符号MHは高温条件下(TH)の駆動マージ
ンを示し、符号M1は中間的温度(T1)での駆動マー
ジンを示し、符号MEは、低温から高温にわたる広い温
度条件下で良好な表示が行なえるマージンを示してい
る。なお、図13においては、図12と同様に、横軸に
は情報信号の休止期間Eの長さを取り、縦軸には走査選
択時の書き込みパルスのパルス巾ΔTを取っている。ま
た、折れ線122,123,124は、非選択の走査線
上の画素Gがクロストークを生じ始めるときのパルス巾
を示し、折れ線125,126,127は、選択された
走査線上の画素Gを反転し得るパルス巾(閾値)を示し
ている。
【0070】本実験によれば、休止期間の長さが1/2
ΔTのときに駆動マージンが最も広いこと、及び、本実
施の形態のように休止期間の長さを1/2ΔTとするこ
とにより駆動マージンを確保できていることが理解でき
る。
【0071】また、休止期間の長さを1/2ΔTよりも
長くとした場合、駆動マージンの確保は可能であるが、
休止期間を長くするに伴ってフレーム周波数は低くなっ
てしまう。本実施の形態によれば、休止期間の長さを1
/2ΔTとすることにより、休止期間の長さをΔT以上
にした場合と比べてフレーム周波数を比較的高くでき
る。
【0072】一方、本実施の形態においては、液晶分子
の揺らぎが抑えられ、良好な表示が確保される。以下、
その内容について説明する。
【0073】本実施の形態においては、低温環境下にて
情報信号C2 ,D2 が用いられ、これらの情報信号C
2 ,D2 は、ΔTより短い1/2ΔTの休止期間を有し
ている。したがって、例えば、走査非選択信号B2 と情
報信号C2 とが印加される画素においては、図8の符号
31に示す電圧が印加され、従来例にて述べたようなパ
ルスbは印加されない。また、走査非選択信号B2 と情
報信号D2 とが印加される画素においては、図8の符号
30に示す電圧が印加され、従来例にて述べたようなパ
ルスbは印加されない。電圧波形30は、交流パルス3
2のaパルスを2分割しそれらの間にΔTより短い休止
期間を有する形状であり、電圧波形31は、交流パルス
32のbパルスを2分割しそれらの間にΔTより短い休
止期間を有する形状であり、いずれも同じ実効値を持
つ。つまり、1Hを単位期間として見たときに、符号3
0,31に示す電圧波形は単位期間が連続しても必ず単
位期間の開始時に基準電位Vcなる休止期間が存在す
る。
【0074】そして、同一情報電極上にU1状態を表示
する画素が他に1つあればパルスbが印加される回数が
1フレーム当たり1回減る。U1状態を表示する画素が
他に2つあれば2回、3つあれば3回減り、全ての画素
がU1状態を表示する場合にはパルスbは1回も印加さ
れず図8の電圧波形31と同じ波形になる。つまり、表
示パターンに依存するが、従来よりパルスbが印加され
る回数はかなり少なくなる。同様に、U2状態の画素に
図8のパルスaのようなパルス成分が印加される回数も
かなり少なくなる。本実施の形態においては、このよう
にパルスの印加回数が抑えられるため、液晶分子の揺ら
ぎが抑えられ、良好な表示が確保される。
【0075】また一方、プレチルト角が10°以上の高
プレチルト配向になると、液晶分子への電圧印加によっ
て液晶分子が基板内面に沿って移動する現象が生じるこ
とがある。本発明の駆動法はこうした現象を抑える効果
もあるようだ。
【0076】別の手法として配向膜に微小な凸部を形成
して液晶分子の移動を抑える方法が知られている。但
し、この場合は、その凸部で配向欠陥が生じることがあ
る。しかし、このような配向欠陥も本発明の駆動法を用
いることにより一層抑制できるようだ。
【0077】なお、上述した実施の形態においては、駆
動信号(情報信号)の波形を温度条件に応じて変化させ
るものとしたが、もちろんこれだけに限る必要はなく、
波形変化に加えて走査選択信号の書き込み用の駆動電圧
Vopと一水平走査期間1Hとの少なくともいずれか一
方を変化させるようにしても良い。これにより、駆動マ
ージンが広がると共に、より一層配向欠陥が生じ難くな
る。
【0078】駆動電圧Vop及び一水平走査期間1Hの
両方を温度条件(パネル温度)に従って変化させるよう
にするとより良い。図14はその一例を示した図であ
り、所定の温度(約40℃)よりも低温側では駆動電圧
Vopを一定として一水平走査期間1Hの長さを温度上
昇に伴って減少させ、所定の温度(約40℃)よりも高
温側では一水平走査期間1Hの長さを一定として駆動電
圧Vopを温度上昇に伴って減少させたものである。な
お、駆動電圧Vopや一水平走査期間1Hを図のように
変化させるには、温度補償テーブルとしてのRAMやR
OM等のメモリーに図示の関数を格納し、検知された温
度に応じてメモリーから駆動電圧Vop及び一水平走査
期間1Hの設定値を読み出し、その値に基づいて液晶素
子1を駆動すれば良い。
【0079】さらに、図14に示すように駆動電圧Vo
p及び一水平走査期間1Hの両方を温度条件(パネル温
度)に従って変化させるようにし、かつ、上述した実施
の形態のように情報信号を切り換えて休止期間の長さを
温度条件に応じて変更するようにしても良い。特に、図
14に示す温度補償テーブルを用いると共に、休止期間
の長さを1/4ΔT以上ΔT未満、より好ましくは1/
4ΔT以上3/4ΔT以下とすることにより、広い駆動
マージンが得られる。
【0080】なお、駆動電圧Vopが大きく一水平走査
期間1Hが短くなると、情報信号の両極性のパルスが切
り換わる回数が増え、液晶7を流れる電流が大きくな
り、その電流による発熱が生じる。発熱は、表示パネル
面内の温度のバラツキをより大きくするので、このよう
な発熱のない駆動が望ましい。この為に適した駆動法
は、高温側では一水平走査期間を一定として駆動電圧を
低くし、低温側では駆動電圧を一定として一水平走査期
間を長くする方法である。
【0081】
【実施例】 (実施例1)図1,2,9に示す液晶装置を用いて35
℃の高温環境下にある液晶素子を図3に示す信号(ΔT
=32μs)によって駆動したところ、液晶素子全面に
わたって良好な表示ができ、一水平走査期間も65μs
と高速になった。また、10℃の低温環境下にある液晶
素子を図10に示す信号(但し、V1=14.3v、V
2=−14.3v、V3=5.7v、V4=−5.7
v、V5=6.4v、ΔT=80μs)を用いて駆動し
たところ、液晶素子全面にわたって良好な表示が得られ
た。
【0082】また、15℃以下の低温環境下、及び15
℃以上の高温環境下において、図3又は図10に示す信
号で液晶素子を駆動したところ、下表に示すように、1
5℃以下の低温環境下では図10に示す信号で駆動し、
15℃以上の高温環境下では図3に示す信号で駆動した
場合、温度にかかわらず良好な表示が確保され、かつ高
温では高速表示が可能であることが確認された。
【0083】
【表2】 この表に示すように、高温環境下においてはフレーム周
波数の高速化及び駆動マージンの確保が可能であり、低
温環境下においては駆動マージンの確保とフレーム周波
数のある程度の高速化が可能であることが確認された。
【0084】なお、上述のように高温環境下における高
速表示(フレーム周波数の高速化)が確保される理由
は、高温環境下において印加される情報信号C1 ,D1
が休止期間を有していないからである。 (実施例2)ついで、第2の実施例について、図15に
沿って説明する。なお、図9に示すものと同一部分は同
一符号を付して説明を省略する。
【0085】本実施例における液晶装置200は、図1
5に示すように、上述した実施例1と同様に、温度検知
素子(温度検出手段)109aや温度検知回路109を
備えており、表示コントローラ201に対してパネル温
度の温度データを出力するように構成されている。
【0086】また、この液晶装置200は、ボリューム
やデジタルスイッチにて構成された外部調整素子(外部
調整手段)202と、外部調整素子202に接続された
外部駆動条件調整回路203と、を備えており、操作者
が外部から駆動条件を調整でき、かつ該調整された駆動
条件が表示コントローラ201に入力されるように構成
されている。
【0087】さらに、この表示コントローラ201はデ
ータ発生部(表示データ発生手段)205に接続されて
おり、データ発生部205から表示コントローラ201
へは表示データが入力されるようになっている。そし
て、表示コントローラ201は、データ発生部205か
らの表示データに従って液晶素子1を駆動するが、その
際に、温度検知回路109からの温度データや、外部駆
動条件調整回路203からの駆動条件調整データを参照
して温度補償を行なうようになっている。なお、本実施
例においては、これらの温度検出回路109、表示コン
トローラ201、外部駆動条件調整回路203、及び駆
動電源206によって制御回路(制御手段)210が構
成されている。
【0088】なお、本実施例2においても、上述した実
施例1と同様に、液晶素子1には走査信号印加回路(駆
動手段)102や情報信号印加回路(駆動手段)103
が接続されており、表示コントローラ201からの信号
に応じて駆動信号を液晶素子に印加するように構成され
ている。
【0089】ところで、本実施例2においては、上記温
度データによって変更される駆動条件は、波形形状だけ
ではない。走査選択信号の書き込み用の駆動電圧Vop
及び、一水平走査期間1Hも変更される。ここで、駆動
電圧Vop及び一水平走査期間1Hは、図14に示した
ように制御される。また、波形形状に関しては、パネル
温度が基準温度(例えば、20℃)以上の場合には、図
3に示すような一水平走査期間1Hの比較的短い駆動信
号を印加し、パネル温度が基準温度(例えば、20℃)
未満の場合には図10に示すような一水平走査期間1H
の比較的長い駆動信号を印加するようになっている。こ
れにより、液晶素子1に対して、広い温度範囲で温度補
償を行なうようにしている。
【0090】また、本実施例2において外部調整素子2
02による設定値に応じて駆動条件を変えるが、調整し
得る駆動条件は、走査選択信号の書き込み用の駆動電圧
Vopや、一水平走査期間1Hに限られ、駆動信号の波
形形状は含まない。つまり、駆動信号の波形は外部調整
素子202による設定値に依存しない。なお、本実施例
においては、温度検知素子109aによる温度データに
対し、±5℃のオフセットをかけて駆動条件調整データ
とするようになっている。
【0091】さらに、制御装置210が温度検知素子1
09aからの温度データを参照する頻度は、外部調整素
子202による駆動条件調整データを参照する頻度より
小さく、例えば、温度データを参照する頻度を1回/分
とし、駆動条件調整データを参照する頻度を10回/秒
としている。
【0092】次に、本実施例2の効果について説明す
る。
【0093】本実施例2によれば、上述した実施例1に
おける効果以外に以下のような効果を奏する。
【0094】すなわち、温度データに基づいて駆動波形
のみならず駆動電圧Vopや一水平走査期間1Hまでも
変更されるため、温度補償が良好に行なわれる。
【0095】また、本実施例によれば、外部調整素子2
02を設けて駆動条件を任意に調整できるようにしたた
め、操作者の意思を容易に反映させることができる。
【0096】さらに、本実施例2によれば、温度データ
を参照する頻度は駆動条件調整データを参照する頻度よ
り小さいため、温度データによって駆動条件が粗調整さ
れると共に、操作者は、外部調整素子202を操作する
ことにより、粗調整された駆動条件をさらに応答良く微
調整することができる。
【0097】またさらに、駆動信号の波形形状を変化さ
せた場合の表示コントラストの変動は、駆動電圧Vop
や一水平走査期間1Hを変化させた場合に比べて大きい
が、本実施例によれば、駆動信号の波形形状は外部調整
素子202にて調整し得る駆動条件から除かれているた
め、外部調整素子202を操作しても波形形状の切り換
えは起こらない。従って、駆動信号の波形形状の変化に
伴う表示コントラストの急激な変動は発生せず、良好な
画質が保たれる。
【0098】なお、液晶素子1は、上述した実施例1に
用いたものと同じものでも良く、異なるものでも良い。
例えば、640×400ドットの表示を行なうもので、
液晶には、下記の相転移温度を持つ、ビフェニル系液晶
化合物とフェニルピリミジン系液晶化合物とを主成分と
する混合物を用いたものでも良好な結果が得られた。
【0099】
【化1】 Cryst → SmC → SmA → Ch → Iso -10℃ 63℃ 72℃ 91℃ (実施例3)本実施例3では、図7に示した特性をもつ
液晶を用いた液晶素子を次のように駆動するものであ
る。
【0100】スメクチック層の傾き角δが所定値9°以
下となる場合に休止期間をもつ第1の波形を用いて液晶
素子を駆動し、δが9°を越える場合には休止期間のな
い第2の波形を用いて液晶素子を駆動した。
【0101】具体的にはδ>9°となる高温側では図3
に示す駆動信号を用いると共に、δ≦9°となる低温側
では図10に示す駆動信号を用いるようにしたが、特に
描画スピードが高速である必要の無い場合には、パネル
温度の如何にかかわらず、δの境界値δ0 を大きな値に
設定して使用条件の大部分に常に休止期間のある情報信
号を用いるようにしても良い。
【0102】本実施例によれば、スメクチック層の傾き
角δが所定の値より小さくなる時に用いられる駆動波形
は一水平走査期間1H毎に休止期間が設けられているた
め、液晶の配向特性が改善され、生産安定性が向上さ
れ、高画質な液晶素子を得ることができる。
【0103】また、上述した各実施例においては、駆動
信号を切り換える基準温度を1つとしたが、もちろんこ
れに限る必要はない。例えば、複数(m個)の基準温度
と、複数(m+1種類)の駆動信号を用い、これらの駆
動信号を温度条件に応じて逐次切り換えるようにしても
良い。
【0104】さらに、上述した各実施例においては、基
準温度を境として情報信号の休止期間を0から1/2Δ
Tに変化させることとしたが、もちろんこれに限る必要
はない。例えば、駆動信号を切り換える基準温度を、あ
る程度の幅をもつ温度領域とし、該温度領域において休
止期間が連続又は断続的に0から1/2ΔTまで徐々に
変化するようにしても良い。
【0105】またさらに、上述した実施の形態において
は、透過型の液晶素子に適用するものとしたが、もちろ
んこれに限る必要はなく、反射型の液晶素子に適用する
ようにしても良い。
【0106】また、上述した実施の形態においては特に
述べていないが、カラーフィルタを配置することで、多
色カラー表示装置として使用するようにしても良い。
【0107】また、一水平走査期間内に選択期間の占め
る割合を、パネル温度に応じて異ならせるようにしても
良い。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
走査電極群及び情報電極群に印加する駆動信号の波形を
液晶素子の温度に応じて変化させることにより、広い温
度範囲に亘って、クロストークやC2配向の発生のない
安定した良好な画像が得られ、駆動マージンも確保でき
る。この効果は、前記素子の温度が高いときは前記液晶
に絶えず電界を印加し、温度が低いときは液晶に電界を
印加しない期間を設けることにより得られ、前記素子の
温度が高いときと温度が低いときでは、一水平走査期間
内に選択期間の占める割合を異ならせるようにしても得
られる。また、この効果は、走査電極群に印加する走査
選択信号の一水平走査期間及び印加電圧を温度条件に応
じて変化させることによっても得られる。
【0109】また、前記素子の温度が高いときは、前記
液晶に絶えず電界を印加することにより、フレーム周波
数の高速化及び駆動マージンの確保が可能となる。
【0110】さらに、制御手段が、素子を駆動する駆動
信号の電圧と走査期間と波形形状とを制御した場合に
は、温度補償を良好に行なうことができる。
【0111】またさらに、外部調整手段を設けて駆動条
件を調整し得るようにした場合には、操作者は好みに応
じて駆動条件を調整し得る。
【0112】また、前記制御手段が、前記温度検出手段
による温度データを参照する頻度が、前記外部調整手段
による駆動条件調整データを参照する頻度より小さいよ
うにした場合には、操作者の意思を容易に反映させるこ
とができる。
【0113】さらに、前記外部調整手段にて調整し得る
駆動条件を、駆動信号の波形形状を除いたものとするこ
とにより、駆動信号の波形形状の変化に伴う表示コント
ラストの急激な変動は発生せず、良好な画質が保たれ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶素子の構造を示す断面図。
【図2】走査電極及び情報電極の形状等を説明するため
の図。
【図3】走査電極及び情報電極に印加される走査信号及
び情報信号の形状を説明するための波形図。
【図4】シェブロン構造におけるC1配向とC2配向と
を示す模式図。
【図5】液晶分子の配向状態を示す模式図。
【図6】液晶分子と偏光子との関係を示す模式図。
【図7】スメクチック層の傾き角δの温度変化を示す
図。
【図8】液晶に印加される電圧を説明するための図。
【図9】液晶装置の全体構成を示すブロック図。
【図10】走査電極及び情報電極に印加される走査信号
及び情報信号の形状を説明するための波形図。
【図11】走査信号及び情報信号の印加タイミングを説
明するための図。
【図12】パネル温度が10℃の場合における、休止期
間と駆動マージンとの関係を示す図。
【図13】パネル温度が変化した場合における、休止期
間と駆動マージンとの関係を示す図。
【図14】駆動制御の一形態を説明するための図。
【図15】液晶装置の全体構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 液晶素子 2,3 ガラス基板 5,… 情報電極 6,… 走査電極 7 スメクチック液晶 100 液晶装置 102 走査信号印加回路(駆動手段) 103 情報信号印加回路(駆動手段) 109a 温度検知素子(温度検出手段) 200 液晶装置 201 表示コントローラ 202 外部調整素子(外部調整手段) 203 外部駆動条件調整回路 205 データ発生部(表示データ発生手段) 210 制御回路(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水谷 英正 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に配置された一対の基板、これらの
    基板に形成されてマトリクス電極を構成する走査電極群
    及び情報電極群、及び前記一対の基板間に配置されたス
    メクチック液晶、を備えた液晶素子を駆動する、液晶素
    子の駆動法において、 前記走査電極群及び情報電極群に印加する駆動信号の波
    形の形状を前記液晶素子の温度に応じて変化させる、 ことを特徴とする液晶素子の駆動法。
  2. 【請求項2】 前記素子の温度が高いときは前記液晶に
    絶えず電界を印加し、温度が低いときは液晶に電界を印
    加しない期間を設けた、 ことを特徴とする請求項1記載の液晶素子の駆動法。
  3. 【請求項3】 前記素子の温度が高いときと温度が低い
    ときでは、一水平走査期間内に選択期間の占める割合を
    異ならせるようにした、 ことを特徴とする請求項1記載の液晶素子の駆動法。
  4. 【請求項4】 前記駆動信号のうち、前記走査電極群に
    印加する走査選択信号は、選択パルスと選択パルスの直
    前に配置した消去パルスと選択パルスの直後に配置した
    補助パルスとから構成すると共に、温度に応じてその波
    形を変化させないものとし、かつ、 前記駆動信号のうち、前記情報電極群に印加する情報信
    号は、高温時には選択パルスと該選択パルスの前後に配
    置した補助パルスとで構成し、低温時には選択パルスと
    該選択パルスの前後に配置した補助パルスと該補助パル
    スが連続することのないよう補助パルスと補助パルスと
    の間に設けた休止期間とで構成するようにした、 ことを特徴とする請求項1記載の駆動法。
  5. 【請求項5】 前記走査選択信号の一水平走査期間と印
    加電圧とを温度条件に応じて変化させる、 ことを特徴とする請求項1記載の駆動法。
  6. 【請求項6】 外部調整手段による設定値に応じて一水
    平走査期間と印加電圧とを変えるが、駆動信号の波形は
    該設定値に応じて依存しない、 ことを特徴とする請求項5記載の駆動法。
  7. 【請求項7】 平行に配置された一対の基板、これらの
    基板に形成されてマトリクス電極を構成する走査電極群
    及び情報電極群、及び前記一対の基板間に配置されたス
    メクチック液晶、からなる液晶素子を備え、前記走査信
    号電極群及び前記情報信号電極群に走査信号及び情報信
    号を印加して前記液晶素子を駆動する液晶装置におい
    て、 前記液晶が所定の層構造を呈する時に前記走査信号の1
    ラインアドレス期間毎に前記液晶に印加される電気信号
    が無電圧期間を有する駆動波形を用いる、 ことを特徴とする液晶装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動信号のうち、前記走査信号電極
    群に印加する走査選択信号は選択パルスと該選択パルス
    の直前に配置した消去パルスと前記選択パルスの直後に
    配置した補助パルスとで構成し、前記情報信号電極群に
    印加する情報信号は選択パルスと該選択パルスの前後に
    配置された補助パルスと前側補助パルスの前または後側
    補助パルスの後に配置された休止期間とで構成する、 ことを特徴とする請求項7記載の液晶装置。
  9. 【請求項9】 温度を検知する温度検出手段を備え、 該温度検出手段によって検知された温度が基準温度以下
    の場合には液晶に電界を印加しない期間を設け、かつ、 前記温度検出手段によって検知された温度が基準温度よ
    りも高い場合には液晶に電界を印加しない期間を設けな
    い、 ことを特徴とする請求項7記載の液晶装置。
  10. 【請求項10】 温度を検知する温度検出手段を備え、 該温度検出手段によって検知された温度が基準温度以下
    の場合には前記情報信号に前記休止期間を含む駆動波形
    を用い、かつ、 前記温度検出手段によって検知された温度が基準温度よ
    りも高い場合には前記情報信号に前記休止期間を含まな
    い駆動波形を用いた、 ことを特徴とする請求項8記載の液晶装置。
  11. 【請求項11】 前記液晶は、カイラルスメクチック液
    晶である、 ことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項記載
    の液晶装置。
  12. 【請求項12】 前記液晶素子は、断面的に見たとき、
    前記カイラルスメクチック液晶の層構造がシェブロン構
    造をとり、該カイラルスメクチック液晶の前記シェブロ
    ン構造を特徴づける前記基板法線からのスメクチック層
    の傾き角δが室温付近の温度から低温になるに従い減少
    し、前記基準温度は、該傾き角δが所定の角度δ0 とな
    る温度である、 請求項7記載の液晶装置。
  13. 【請求項13】 液晶素子と、該素子を走査し駆動する
    駆動手段と、該駆動手段を介して前記素子を制御する制
    御手段と、表示データを発生する表示データ発生手段
    と、温度を検出する温度検出手段と、駆動条件を外部か
    ら調整する外部調整手段と、を備え、 前記制御手段が、前記表示データ発生手段による表示デ
    ータと駆動条件とに基づいて前記素子を制御する際に、
    前記温度検出手段による温度データと、前記外部調整手
    段による駆動条件調整データとを参照することにより、
    前記素子を温度に応じて駆動するように構成された液晶
    装置において、 前記制御手段が制御時に用いる駆動条件は、前記素子を
    駆動する駆動信号の電圧と走査期間と波形形状とを含
    み、かつ前記外部調整手段は、それらの駆動条件のう
    ち、駆動信号の波形形状を除いた駆動条件を外部から調
    整するものである、 ことを特徴とする液晶装置。
  14. 【請求項14】 前記制御手段が、前記温度検出手段に
    よる温度データを参照する頻度は、前記外部調整手段に
    よる駆動条件調整データを参照する頻度より小さい、 ことを特徴とする請求項13記載の液晶装置。
  15. 【請求項15】 前記外部調整手段は、前記温度検出手
    段による温度データを一定量だけオフセットして駆動条
    件調整データとする、 ことを特徴とする請求項13または14記載の液晶装
    置。
  16. 【請求項16】 前記素子は、強誘電液晶を用いて成
    る、 ことを特徴とする請求項13または14記載の液晶装
    置。
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