JP2608455B2 - 強誘電性液晶電気光学装置 - Google Patents

強誘電性液晶電気光学装置

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JP2608455B2
JP2608455B2 JP63107174A JP10717488A JP2608455B2 JP 2608455 B2 JP2608455 B2 JP 2608455B2 JP 63107174 A JP63107174 A JP 63107174A JP 10717488 A JP10717488 A JP 10717488A JP 2608455 B2 JP2608455 B2 JP 2608455B2
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隆正 原田
雅明 田口
浩二 岩佐
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セイコー電子工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カイラルスメクティック液晶を用いた電気
光学装置に関する。
液晶は、色々のディスプレイに使われており、パネル
が小型で薄く、さらに消費電力が少ない等の優れた特性
により、時計や計算器の表示に多く使われている。これ
らのディスプレイに利用されている液晶は、サーモトロ
ピック液晶であり、ある温度範囲で各種の液晶相をと
る。この液晶相は層構造の有無で、層をもたないネマチ
ック(Nと略す)と層をもつスメクティック(以下Smと
いう)に大別される。Smはさらに一軸性のスメクティッ
クA(SmA)と二軸性のスメクティックC(SmC)に分類
される。
第1図に、N,SmA,SmCの分子配列を模式的に示した。
aはN、bはSmA、cはSmCを示す。
さらに、液晶分子が不斉炭素をもちラセミ体でなけれ
ば、液晶相は捩れ構造をとるようになる。
Nでは、カイラルネマチック(N*)であり、SmCでは
カイラルスメクティックC(SmC*)である。
一般にSmC*は、捩れ構造をとるだけでなく、分子軸に
垂直な方向にダイポールモーメントを持ち、強誘電性を
示す。
強誘電性液晶は、1975年Meyer(J.de.Phys.36,1975.6
9)らにより合成されその存在が証明された。そのとき
合成された液晶は通称DOBAMBC(2−メチルブチルP−
〔(P−n−デシロキシベンジリデン)アミン〕)と呼
ばれ、現在でも強誘電性液晶の研究に盛んに使われてい
る。
SmC*の分子配列は、第2図のように模式的に示すこと
ができる。
分子軸は、層の法線方向と角度θだけ傾き、この角度
はどの層でも一定である。
しかし、方位角は層により少しずつ変化し、分子配
向は螺旋構造を生じている。
この螺旋のピッチは、液晶によって異なるが通常数μ
m程度が多い。
SmC*を、1μm程度の薄いセルに注入すると、螺旋構
造が消失し、セル基板に層が垂直になったSmCの構造を
とるようになる。
SmC*液晶は、分子軸に垂直な電気双極子モーメントを
持つので、薄いセルの中では層に平行に双極子モーメン
トが揃うことになる。ここに、電場を上向き、下向きに
印加すると、分子は層の法線に対して、±θ傾いた位置
をとる。
複屈折性を利用すれば、±θの2つの状態を明暗に対
応させ、ディスプレイなどの電気光学装置として使うこ
とができる。
第3図に、2枚の偏光板を用いた従来の電気光学装置
の模式図を示す。
この駆動原理は、ClarkとLagerwall(Appl.Phys Let
t.36.899.1980)により発表された。彼らは、さらにこ
の駆動原理は、次のような特徴を持つと主張した。
すなわち、 (1) μsecオーダの高速応答 (2) メモリ性 (3) 望ましい閾値特性 これらの特性の高速応答は、我々の観測においても、
μsecオーダの応答を示している。また、電場を印加し
て±θいずれかの状態にした後、電場を切ってもその状
態を維持するメモリは、彼らの主張どおり存在してい
る。しかし、望ましい閾値特性は我々の観測では得られ
なかった。
我々のデータによると、Vth,Vsatは、 Vth=500(mV) Vsat=5(V) のような値を示した。
電圧平均化法等の駆動ではVsat=5Vの電圧が選択点に
かかり、非選択点には500(mV)以下の電圧が加わるよ
うに、時分割駆動することは不可能である。
本発明の目的は、SmC*を利用した時分割駆動する新し
い原理と方法を示し、TN液晶では実現できない範囲の多
分割駆動を可能にすることにある。以下実施例を示し、
本発明の詳細について説明する。
第4図は、SmC*を利用したパネルの断面図の一実施例
を示す。
2枚の透明基板5の各内表面に走査電極と信号電極を
構成する透明電極7を形成し、シール部9を介して、該
基板間にスメクティック液晶9を封入する。通常のパネ
ル構造と比較いして、ギャップは、2μm位であり、極
めて薄い(4μm以下)。また、2枚の偏光板のうち1
枚は、第3図のように、±θどちらかの状態にある分子
の分子軸方向と偏光方向と一致させ、もう1枚は同様に
分子軸方向におくか、また90°傾けて配置する。
このパネルに、充分高い直流電圧を加え、分子を±θ
どちらかの状態にした後、交流を液晶に印加した場合、
光学的透過率の変化は、第6図のようになる。図からも
明らかなように、交流を印加すると光学的透過率は振動
しながら中間状態に収束していく。第7図f1,f2、f3
は、印加電圧を一定にして、保持期間の交流の周波数を
高周波から低周波へ変化させたときの光学的透過率の変
化を示し、V1,V2,V3は、周波数を一定にして保持期間
の印加電圧を低電圧から高電圧へ変化させたときの光学
的透過率の変化を示す。
第7図に示したように交流の周波数は高く、かつ電圧
が低いと光学的透過率の変化は少ない傾向にある。言い
換えれば、緩和時間が長くなる。
本発明は、直流電圧によって強誘電性液晶分子の安定
状態を変化させ、その後、交流電圧の印加により上記光
学的変化の緩和時間が長くなり、液晶分子はあたかも±
θの状態に近いところで停止したようになる。これを利
用して表示等を行おうとするものである。
すなわち、交流電圧が印加された分子は、第5図のb
またはb′を中心に振動しながら止まっていると考えら
れる。この状態を利用して表示等を行うことが本発明の
駆動原理である。
この特性については、一軸配向処理をしたパネルは、
配向力が強くすぐに初期配向状態に戻ってしまうが、PV
Aラビング(PVAとは、ポリビニールアルコールをいう)
などは配向力が比較的弱く、交流電圧により表示状態を
保持し良好な表示を得ることができた。
実際の駆動では、液晶に印加される駆動波形の一実施
例は第18図のa、bのようになる。これらの波形のうち
選択された走査電極上の画素のうち点灯(消灯か点灯は
偏光板の偏向方向によって異なるが、一応ここでは点灯
する状態が第18図のa波形によって得られるとした。)
する画素に第18図のaの波形が印加される。この時の液
晶分離の動きは、高い電圧Vapが印加された時、第5図
のaまたはa′の位置か、その位置に近い位置まで動
き、その後、正・負の振幅の等しい交流電圧で、bまた
はb′の位置で振動すると考えられる。
この場合、駆動波形の周波数を選ぶには高い電圧Vap
で液晶分離がa、a′の位置に充分動き得るように設定
しなければならない。
また、第8図に示した応答時間と電圧との関係が、線
形であるから電圧を高くとれば周波数は高くとることが
できる。
そして、上記のように強誘電性液晶を反転させ得る電
圧を印加した後に印加する交流電圧の周波数を高く、か
つ、振幅を低くすればその液晶分子の状態を安定に維持
することができる。
駆動素子の種類、または表示の種類(例えば、固定表
示か動作表示)の違いによって表示状態が悪くならない
範囲で適当な駆動周波数及び駆動電圧Vapを設定すれば
よい。
我々が実験に用いた駆動回路はCMOSであり、20Vの駆
動電圧Vapで駆動した。CMOSの他に、FET、バイポーラト
ランジスタ、TTL、VMOS等の回路素子により駆動するこ
とができる。
第9図は、応答時間の温度変化を示している。第9図
は、Tc*−A−T/℃は相転移温度Tc*からの温度差を単位
℃で表し、γは応答時間を単位msecで表している。応答
時間は温度が上昇するにつれ、単調減少する。温度が上
昇し応答時間が短くなった場合、駆動電圧または駆動周
波数が低温の時のままであると、チラツキの多い表示状
態となる。
よってこれを防ぐには、 電圧を温度の上昇とともに下げる。
周波数を温度の上昇とともに上げる。
電圧・周波数を両方適正に設定する。
上記3通りの方法である。
SmC*を利用した本発明による駆動方法では、低温で充
分表示するように駆動電圧及び駆動周波数を設定し、温
度が上昇するにつれて周波数および電圧の少なくとも一
方を制御することにより温度補償ができる。
センサーを回路内に設け、自動的に温度補償する場合は
スイッチング回路で駆動クロック信号をディジタル的に
選択する方が容易である。但し、微調整できるように連
続的に(アナログ的に)周波数を選択するには、発振源
を連続的に変える必要があるため、周波数制御によると
回路が複雑となる欠点がある。また、周波数制御の場
合、温度が下がると周波数も下げなけらばならず、その
ため走査に時間がかかり、チラツキが生じる問題があ
る。電圧制御による場合はこのような問題はないが、ド
ライバーICの耐圧を考慮する必要がある。
次に実際の駆動波形の実施例を示し、本発明をさらに
詳細に説明する。
液晶パネルの走査電極を駆動する走査電極回路を、信
号電極駆動回路に対して、次の4つの基本駆動波形が供
給される。
φy……選択走査電極信号 ▲▼……非選択走査電極信号 φx……反転信号電極信号 ▲▼……非反転信号電極信号 走査電極駆動回路から液晶パネルの走査電極に対し
て、上記φyと▲▼が組み合わされた走査信号が、
線順次に供給される。信号電極駆動回路からは、上記走
査信号と同期して、φxと▲▼が、表示データに応
じて選択されたデータ信号として、信号電極へ印加され
る。
第10図〜第13図は、この種の電気光学装置の基本駆動
波形の一実施例である。非選択時に、±1/3Vapの電圧が
加わるように考慮されている。また、図中、l及びdの
サフイックスは、点灯及び非点灯(偏光板の向きによ
り、ネガ及びホジどちらでも可)に対応した記号であ
る。
実際の駆動では、点灯の走査と非点灯の走査を交互に
繰り返して表示し、第10図乃至第13図のどちらのl又は
dの波形を利用してもよい。
よって、点灯と非点灯走査を含んだ駆動信号は、第15
図に示した。同様に、第14図に示した駆動波形は交流パ
ルスによる駆動波形である。また、第15図は、点灯走査
と非点灯走査を交互に行う実際の駆動信号を示してい
る。
第16図、第17図は、選択走査電極の一つ先の走査電極
を非点灯とし、選択走査電極の点灯の場合には、反対極
性の信号を入力するかどうかで表示させる実施例であ
る。
第16図の実施例は、選択走査電極の一つ先の走査電極
を非点灯とする場合、φxと▲▼の信号が印加され
ている画素については、それぞれ3/5Vap及びVapの大き
さでそれぞれ非点灯となるような電圧の向きに印加され
る。
非点灯状態に充分なれるだけので電圧が、少なくとも
Vap以下であるように設定する必要がある。同様に、第1
7図による実施例は非点灯時に上記と逆にφxと▲
▼についてVap、3/5Vapの電圧が非点灯方向に印加され
るように考慮された例である。
第18図は、前記点灯と非点灯を交互に行う駆動法の場
合の画素にかかる電位を示した図である。この駆動法
は、2フレームで黒白(点灯、非点灯)を書き込む駆動
法である。第18図aは、フレームに対応して変化する信
号であり、例えば第1フレームに対応した前半部の走査
において、黒が書き込まれ、第2フレームに対応した後
半部の走査において白が書き込まれる。
すなわち、第1フレームは、表示情報に対応した黒と
なるべき画素に、表示状態が黒になるような一方の安定
状態に強誘電性液晶分子を反転させる電圧を印加する。
第2フレームでは、白となるべき残りの画素に、表示状
態が白となるような他方の安定状態に液晶分子を反転さ
せる電圧を印加して白とする。強誘電性液晶はメモリ性
を有しているため、上記2フレームによって画像は完成
する。
第19図のbは、第1走査線を選択する走査選択信号で
ある。第18図の信号a、bは、第19図の信号bによって
選択された第1走査線上の画素を、例えばaで黒、bで
白とする場合の画素にかかる電圧を示している。
第19図の第2の信号bがHighレベルの時に、黒(点
灯)及び白(非点灯)が選択される。
第20図は、前記選択走査電極の次に選択される走査電
極を非点灯とする駆動法の画素に印加される電位の変化
を示した図である。
第21図に示した信号により、一つ前の走査電極の選択
及び走査電極選択を行う。また、この方法と逆に一つ先
の走査電極上の画素を全部点灯する駆動法も同様に考え
られる。
第22図〜第27図は、それぞれ非選択時に選択時の印加
電圧Vapの1/4の電圧が印加する場合の波形を示した図で
ある。
それぞれ、点灯にはl、非点灯にはdのサフイックス
を添付した。実際の駆動では、点灯・非点灯信号列の任
意の組み合わせで駆動できる。しかし、この駆動では選
択された走査電極上の画素のうち、点灯画素の場合は非
点灯時に、また非点灯画素の場合は点灯時に1/2Vapの電
圧がかかる。
第10図〜第27図の実施例は、非選択時にVapの±1/aの
正負の電圧が印加される駆動法のうち、a=3、a=4
についての実施例であり、一般に1/aの正負の電圧が印
加される駆動方法も同様に考えられる。(但し、aは任
意の正の数) また、選択走査電極の一つ先を消去する駆動法につい
てもVapの1/aの正負の電圧が非選択時に印加される駆動
法は同様に考えることができる。
第28図は1/4Vapの正・負の電圧が非選択時にかかり、
かつ一つ先の走査電極上の画素を非点灯とする駆動法の
実施例である。
このような駆動法によりTN型のLCDでは実現できない
多分割が可能になった。大容量液晶装置を簡易な単純マ
トリックスで実現させ、安価で高画質なディスプレイな
どの電気光学装置を本発明により実現させることができ
る。
以上のような駆動波形によってSmC*を駆動した場合、
光学的透過率は第29図のようになる。走査電極のうち選
択された電極上の画素に、正・負のVaPが印加される
と、液晶分子は第5図のaまたはa′の位置、もしくは
その位置に近いところまで回転し、光学的にも明・暗と
もに最高のレベルに達する。
その後、印加された正・負に等しく振動する交流パル
スによって、光学的透過率は振動しながら減衰するが、
減衰は正・負の等しい交流パルスが印加された直後が最
も大きく、その後はほとんど変化がない。
分割数が多い場合は、走査電極が選択される時間は短
くなり、非選択の時間は大半を占める。
本発明の場合、走査電極群は間断なく選択される(あ
る走査電極の走査制御信号の立ち下がり時に、次の走査
電極の走査制御信号が立ち上がるように連続的に選択さ
れる)ため、分割数がnの場合、一走査時間はt0とす
ると走査電極1本を選択する時間t1は、 t1=t0/n で表される。
また、選択されない時間t2は、 である。
非選択時の交流パルスが印加されているときの光学的
透過率は、前述のように振動しているが、大きさはほと
んど変化しない。
この状態が、走査時間中のほとんどを示しているわけ
であるから、人間の眼にはこの状態の光学的透過率が画
素のコントラストとしてうつる。
よって、分割数が多くても少なくても、コントラスト
は一定になる。我々の測定では、現在256分割が駆動可
能なパネルにおいて、8分割〜256分割までコントラス
トは、あまり変化がなかった。
SmC*のこの現象は、TN型の液晶表示パネルの分割数が
多くなるにつれて選択点と非選択点の実効電圧に差がな
くなり、コントラストが低下することに比べて、非常に
多分割表示に適しているということを示している。
SmC*の応答が10μsecまで可能になるとすれば、本発
明における走査電極群は連続して選択されるため、分割
数は、 但し、30msecは1回の走査に必要な時間である。ま
た、分母の2は選択時間中に正・負の電圧をとることを
示している。
今まで世の中で得られた最高スピードで液晶が応答す
ると、1500分割程度のパネルが駆動でき、また前述のよ
うに1500分割と8分割でコントラストの差が出ないよう
にすることが本発明の駆動法で可能である。
ここで、コントラストについて本発明のもう一つの優
れた点について述べる。セルギャップを1μm程度まで
薄くすると、SmC*は螺旋構造を消失し、層がパネルの基
板に垂直になるように配列する。このことは、前にも述
べたとおりであう。層が基板に垂直になるということ
は、液晶分子が基板に対して水平になるということであ
る。
この状態の分子は、本発明による駆動方法で駆動した
場合、第5図のa、a′に近いb、b′の状態にあるか
ら、分子は近似的に基板に水平であると考えられる。こ
の状態を色々の視角で見ても、分子が基板に対して水平
であるからコントラストの変化はほとんどない。
以上説明してきたように、カイラルスメクティック液
晶を用いた液晶電気光学装置は、第9図に示すように、
反転応答速度に温度依存性がある。すなわち、低温雰囲
気中で駆動する場合は、反転応答速度が遅くなり、その
ために、駆動周波数を下げなければならない。
一方、第8図に示すように、反転応答速度は駆動電圧
の大きさにも依存し、電圧を高くすれば、反転応答速度
は早くなる。
従って、上記低温での反転応答速度の低下を、駆動電
圧を上昇させることにより、補償することができる。
人間の目に見えるチラツキ現象は、反転した直後の画
素の濃度が、次の反転するまでの間に変化する場合に起
こる。
第7図に示すように、保持時間における駆動周波数が
3のように低い場合や、保持期間における駆動印加電
圧がV3のように高い場合に、チラツキ現象が発生す
る。従って、駆動周波数や電圧をあらかじめ低温に合わ
せて設定した場合は、周囲の温度上昇に応じて合成電圧
パルスの周波数を変化させるか、または電圧レベルを小
さくすれば、広い温度範囲で動作することができるとと
もに、チラツキの少ない見やすい電気光学装置を得るこ
とができる。
また、SmC*を利用した本発明による電気光学装置は、
従来の能動素子を用いないX−Yマトリックス型の液晶
素子の限界を打ち破る画期的な液晶素子である。この素
子を用いれば単純マトリックスで多分割駆動でき、ドラ
イバーICの数を大幅に減少でき、また能動素子を用いな
い単純なパネルであるから、安価な大容量液晶パネルを
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、N,SmA,SmCの分子配列の模式図である。第2
図は、SmC*の螺旋軸のまわりの分子配列と単−分子−状
態を模式的に示した図である。第3図は、基板方向から
みた分子状態と従来の表示原理を示した模式図である。
第4図は、本発明による電気光学装置の断面図である。
第5図は、本発明による電気光学装置における分子状態
を示した模式図である。第6図、第7図は直流電圧印加
後ただちに交流パルス電圧を加えた場合の光学的透過率
の変化を示している。第8図は、応答時間と印加電圧と
の関係を示した図である。第9図は応答時間と温度との
関係を示した図である。第10図〜第13図は、非選択時に
選択電圧Vapの1/3の正負の交流パルスがかかる場合の実
施例である。第14図は、第10図〜第13図の極性が同じ波
形であるのに対して信号が交流パルスで構成されている
実施例である。第15図は、点灯走査・非点灯走査をまと
めた実際のφY,▲▼,φX▲▼信号を、第10
図、第11図の組み合わせと、第14図の場合において示し
た図である。第16図〜第17図は、選択された走査電極よ
り一つ先の走査電極上の画素をすべて消去する駆動法の
うち、1/3Vapの正負の交流パルスが非選択時にかかる実
施例である。第18図は、第10図〜第14図を用いた場合、
実際に液晶間に印加される電圧を示している。第19図
は、その制御信号を示した。第20図は、第16図〜第17図
の実施例を用いた場合、実際に液晶に印加される電圧を
示している。第21図は、その制御信号を示している。第
22図〜第27図は、非選択時に1/4Vapの正負の交流パルス
がかかる場合の実施例である。第28図は、選択された走
査電極より一つ先の走査電極上の画素をすべて消去する
駆動法のうち1/4Vapの正負の交流パルスが非選択時にか
かる実施例である。第29図は、駆動した場合の光学的透
過率の変化を示している。 1……双極子モーメント 2……液晶分子 3、4、5……偏向方向 6……電極 7……配向膜 8……液晶 9……シール剤 10……偏光板 11……液晶分子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩佐 浩二 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ コー電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−123825(JP,A) 特開 昭58−179890(JP,A) 特開 昭56−107216(JP,A) 特開 昭49−22156(JP,A) 特開 昭49−11493(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に複数の走査電極が形成された一方の
    基板と、複数の信号電極が形成された他方の基板とを、
    前記電極面が対向するように平行に設置し、前記基板間
    隙にカイラルスメクティック液晶を挟持し、前記間隙を
    前記カイラルスメクティック液晶の螺旋ピッチ以下に制
    限し、前記2枚の基板を偏光板の間に設置し、前記走査
    電極と前記信号電極の各交差部において画素を形成し、
    前記走査電極を線順次に選択して走査信号を供給し、前
    記走査電極に供給される走査信号と前記走査信号に同期
    して前記信号電極に供給されるデータ信号との合成電圧
    パルスを前記画素に印加し、カイラルスメクティック液
    晶の2つの安定な分子配列状態をいずれか一方へ反転さ
    せ、前記分子配列状態を前記偏光板を通過する光量の変
    化として利用する強誘電性液晶電気光学装置において、 前記走査電極の選択期間では、前記カイラルスメクティ
    ック液晶の反転電圧以上の合成電圧パルスを前記画素部
    に印加して書き込み、 前記走査電極の非選択期間では、電圧パルスの各々が前
    記カイラルスメクティック液晶の反転電圧以下であり、
    かつ一走査電極の走査期間内に極性を異にする交流電圧
    パルスを含む合成電圧パルスを前記画素部に印加して前
    記書き込まれた状態を維持ものであって、 周囲温度の上昇に応じて、前記合成電圧パルスの電圧レ
    ベルを小さくする、または、前記合成電圧パルスの周波
    数を大きくすることにより、前記周囲温度の上昇による
    前記光量がチラツク現象を防止したことを特徴とする強
    誘電性液晶電気光学装置。
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